こっぱもちの読書日記

2016年02月

師匠噺
浜 美雪
河出書房新社
2007-04



落語家に惚れこんで入門の許しをもらい、弟子として修業に励み、一人前になっていく。
稽古は他の師匠にしてもらっても、弟子の落語は師匠に似たものとなる。
師匠と弟子によって、その関係性はずいぶん違っている。

笑福亭鶴瓶さん、春風亭昇太さん、柳亭市馬さん、桂あやめさん、柳家喬太郎さんなど、その師匠を選んだ理由も様々。
一番笑ったのは林家彦いちさんの「家が近かったから」
また、最初にかなり苦労なさった瀧川鯉昇さんも印象的でした。

どの関係も、厳しさの中に深い思いやりのある温かいものだということ。
読みやすいのですが、しみじみと深い内容ですので、じっくりお読みください。

北九州市戸畑区にある夜宮公園の梅林に、梅の花を見に行ってきました。

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百本はあるというのですが、本当かなあ?
白梅紅梅があったのですが、ここではあでやかな紅梅のアップを載せます。

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メジロもいっぱい来ていたので一緒に撮ろうとしたのですが、これが精一杯。

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影しか見えませんね(^^;)
その代わり、なぜか出入り口にいた猫の写真をば。

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イベントもあったようですが、そちらには参加せず30分くらいで帰りました。

りきしの春 (古典と新作らくご絵本)
春風亭 昇太
あかね書房
2016-02-19


春風亭昇太さんの新作落語が絵本になりました。

小学生のたかのつめくんは、横綱を目指してたくさん食べ、体も鍛えています。
ただ、やたら相撲言葉を使用して、授業参観の作文発表でも、とんちんかんな内容になってしまいます。

ちょっとズレたところが、ほのぼのとおかしく読める絵本です。



人間の遺伝子地図が解明され、遺伝子病を忌避する『産み分け』が一般的になった時代。

主人公であるおれと、リリィとマックスは、今ではほとんど無くなってしまった特殊能力を駆使して、さる国家機関の下、様々なミッションをこなしていた。
しかしある日、彼ら以上の能力を持っていそうな人物に出くわして・・・。

現代の人間なら誰でも行使可能なことを、科学の進歩を逆手に取り、面白おかしく描いてくださっています。
解説によると二年前の原稿とのこと、そんなにファンを待たせないでSFマガジンにたくさん載せてくださいね。早川書房さん。

あと3月20日(水)新宿のCafe Live Wireで開催される立川三四楼さんのSF落語会で、草上さん原作の創作落語が披露され、草上さんご自身もゲスト出演なさるそうです。
お近くでお時間が許す方は、参加なさってくださると嬉しいです。

アンソロジー 捨てる
大崎 梢
文藝春秋
2015-11-14


大崎梢さん、近藤史恵さん、篠田真由美さん、柴田よしきさん、永嶋恵美さん、新津きよみさん、福田和代さん、松村比呂美さん、光原百合さんによる「捨てる」をテーマにしたアンソロジー集です。

母親に箱の中身を捨てるまで帰ってくるなと言われた少女、先物取引にはまっている姑のために夫を死なせてしまった未亡人が捨てるもの、祖父の死後、遺品整理中に見つけてしまった驚きの物などが登場します。

心が温まるもの、ドキドキハラハラするもの、心がどす黒くなるものなどなど、あらゆる感情を味わうことができました。
<アミの会(仮)>は、また会員が増えたそうですので、次にどんな物語を読ませていただけるのかが、とても楽しみです。

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