2005年09月22日

脳内伝達物質「セロトニン」

笑顔は銀行に預けられない家内のおもしろ書です

子どもを可愛がるという気持ちにさせる働きのある、脳内伝達部物質が『セロトニン』というものである。子育てには欠かせない伝達物質であるらしい。

猿での実験の話であるが、子育てを放棄したり、子ザルが甘えても追い払うような子育て下手の母ザルは、セロトニンの分泌量が少ないそうだ。セロトニンの分泌量の少ない親に育てられた子ども、母親からの愛情が不足した子どもももちろんセロトニンの分泌量が少なく、HQの発達が進まなかったのである・・・・

笑顔は社会のつくったものである!


幸せになる成功知能HQ―日本人の脳の進化の秘密

前回エントリーした記事の中で澤口俊之北海道大学教授の「社会脳」の引用をした翌日,書店で澤口教授の新刊「幸せになる成功知能HQ」という本を見つけた。

実は澤口教授の著書は前々から読んで見たいと思っていたのだが何故か読む機会にめぐまれなかった。しかし、今回は澤口教授の引用をしたばかりでもあったので早速購入し読んでみた。

まだ、読了はしていない。しかし、途中ではあるが実は私はこの本を待っていたと言える内容である。

この私のブログのテーマも氷解した。一応この本の紹介に2〜3回かかるであろうか、この紹介をもって私のブログは一応終わることに決心した。それだけの内容である。

さて、このHQとは何ものであるが?

<注:できるかぎり忠実に要約したつもりであるが、一部専門用語などもあるために簡略化したところもあることをお断りしておく。正確には、購入してお読みいただきたい。>

知性は次の6つに分類できるそうだ。

1.言語的知性

2.絵画的知性

3.空間的知性

4.論理数学的知性

5.音楽的知性

6.身体運動的知性

HQとはこれら6つの知性を束ねるもう一つの知性、すなわち「ハイパー(超)知性」である。コンピューターでいえば、ウインドウズのようなOSにあたるようなものである。

脳のOSであるHQは、人格や理性、未来性志向、さらには意欲や意思力などを含み、社会の中で上手に生きていくことができるかどうかを左右する。そして、人間らしく生きるための中心でもあるので、HQを「人間性知性」といってもよい。

これが著者の言うHQである。

このHQは脳の中の前頭連合野という部位にある。この前頭連合野は真猿類(ヒトやニホンザル、ゴリラ、チンパンジーなどのグループの霊長類)のみが持つものであり、真遠類以前の原猿類(ギャラゴやロリス)には存在しない、

真猿類だけがこの前頭連合野(その中の四六野)を獲得・進化させることができたのは、真猿類が社会を形成したことと深い関係があると考えられる。

 

今回、私が言いたいのは、前回エントリーした記事の中で紹介した、社会の形成そのものが脳を進化させた。すなわちヒトがヒトとして、人間として進化したということである。そして、問題なのはその社会を構成する力、社会の中で生きていく力が今の若い世代で衰弱しているということである。原因は若い世代にあるとは言わない。それよりも我々大人に原因があるのであろう。この社会力を回復しないかぎり、子どもたちの人間性および学力も回復しないのは自明である。

 

今日はもう一つだけ面白い記事を引用しよう。(p91〜92)

「一流企業に入ってもドロップアウトする人のHQ」

普通のIQが高く勉強もでき、一流大学に入り、一流企業にまで入ったとする。本人も両親もひと安心で、洋々たる前途が待っている感じがする。社会的成功も幸福も約束されているはずだ。

ところが・・・・。せっかく一流企業に入ってもドロップアウトしてしまう若者が増えているのである。企業にとっても使いものにならないのでクビになるか、あるいは、自信をなくして辞めてしまうのである。

そのような若者は前頭連合野の働き、すなわちHQが低下しているのである。

これからの子育て、教育の中心的目標はHQ全体を伸ばすことなのである。


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