2008年08月01日

626 ”医師に未承認薬販売、初摘発 しわ取り、ボトックス注射” の記事を読みました。

上記のような記事の報道があり、ボトックス治療を受けておいでの患者さんに大丈夫かとの質問を受けました。もちろん大丈夫です。

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1)普通の医療機関では国内に正規の供給路のある薬剤に対して並行輸入品を入手して保険診療に使ったりはしません。

保険外の私費診療には並行輸入品を使う余地があるかもしれません。

2)まして、正規の保険医療機関ではいくら単価が安いとしても、この様な”まがい物”を診療に使ったりはしません。



1
ーーーー引用開始ーーーーASAHI .COMからーー
医師に未承認薬販売、初摘発 しわ取り、ボトックス注射2008年7月31日10時15分

 「ボトックス注射」と呼ばれるしわ取り美容法に使われる未承認薬を医師に販売するなどしたとして、警視庁は、東京都板橋区高島平1丁目の医薬品輸入代行会社「FOR CLINIC(フォークリニック)」と同社社長(40)ら韓国人の男2人を薬事法違反(無承認医薬品の無許可販売・貯蔵)の疑いで書類送検したと31日発表した。



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 同庁によると、医師への未承認薬販売で業者を摘発したのは全国初。従来、医師であれば未承認薬の危険性を認識しているとの考え方から立件に慎重だったが、今回は手口の悪質さを重視。仕入れていた医師側は、不正に積極的に関与していないとして立件を見送った。

 組織犯罪対策1課と小岩署の調べでは、同社と社長らは昨年4月〜8月、未承認薬を輸入する際に厚生労働省に提出が義務づけられている患者の同意書を偽造し、都内と福岡市の医院・診療所計3カ所に、中国製などボトックス注射に使われる2種類の未承認薬を計約28万円で販売するなどした疑い。



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 同意書に使う名前は、ネット上の「人名ランキング」から集めていた。未承認薬でも海外の製薬会社から直接医師に発送されれば違法にはならないが、同社は香港の倉庫に保管し、医師の求めに応じて国際スピード郵便(EMS)で取り寄せていたという。

 同社は大手美容整形外科や都内の国立病院など全国約180の医療機関と取引があり、今年2月までの1年間だけで約6億8千万円を売り上げたという。警視庁は今年5月、薬事法違反容疑で家宅捜索し、ボトックス注射や脂肪吸引の未承認薬などを大量に押収した。中国、韓国からが大半で、効能が不明のものが多いという。

 ボトックス注射をめぐっては、千葉市のサロン経営の女(53)が無資格で診療を行ったとして警視庁が2月、医師法違反容疑で逮捕。この女の仕入れ先も同社だった。
ーーーー引用終了ーーー

4
ということです。

なお、この記事には大きな誤りがあります。それは、摘発された原因になった薬剤は、アラガンが社が製造し、現在はGSK社が国内販売を任されている正規の”ボトックス”ではなく、ボトックスもどきであったということです。

本日偶然グラクソ社の方が訪問してくださいましたので、この記事を見てもらいました。憤慨してはおりましたが、ボツリヌスA毒素の製剤である登録商標の”ボトックス”が、しわとりなどでボトックス治療と一般名詞化するほどポピュらーになっていたということの”有名税”なのでしょう。



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以前に実験用の試薬を治療に使っての事故が米国であったという記事を読んだことがあります。また、最近では講習会で講師のM先生が”まがい物を使ってはいけません”とおっしゃっていたのですが、私にはその時おっしゃる意味がわかりませんでした。今回の記事で私たち診療者や患者の身近に忍び寄るこのような非承認薬剤のことを言っていたということがわかりました。


今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。


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院長 清澤源弘
”すべては患者さんのために”を目指す江東区南砂駅前の眼医者です。眼科知識普及に役立つブログの作成が趣味。緑内障、小児眼科、花粉症などの眼科疾患を治療し、コンタクトレンズにも注目。眼瞼痙攣のボトックス治療、複視や視野障害の治療が専門でPETでの脳機能評価も手がけます。東京医科歯科大臨床教授(07年4月-、現在も毎水曜の外来を担当)、順天堂江東高齢者医療センターで手術(順天堂大非常勤講師)。2006年国際神経眼科学会副会長。

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