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世界は感情で動く
   (行動経済学からみる脳のトラップ)

著者:マッテオ・モッテルリーニ
翻訳:泉 典子
価格:¥1,680
出版:紀伊國屋書店
発行:2009年01月21日
ページ数:320
ページ構成:42段 ×18行 縦書き
      Max756文字/Page
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以前ご紹介した
『経済は感情で動く』 <= クリック
の続編と言いましょうか、第二弾といいましょうか…

第一弾「経済は感情で動く」の原題は

「Economia Emotiva」…

どうやらイタリア語らしいのですが
類推するに「感情的な経済」って事かなぁ??

って事は、「経済は感情で動く」って、まぁそれっぽい… (^^;

次!
本書、「世界は感情で動く」の原題は

「Trappole Mentali」

って事で、「心理的トラップ」って感じでしょうか…
副題の「脳のトラップ」がこれを表してるんでしょうね。

邦題だといかにも「続編」って感じしません?
この「心理的トラップ」に引っかかると、
微妙な違和感を感じるかもしれない書籍かもしれません(^^;

アタクシの感覚だと、
「なんだか同じ様な感じ」って感じ…(^^;

同じ事を違うアプローチで作った本、と言う印象なんですよ。

で、個人的には本書の方が好きです。
「経済は感情で動く」の方は、最後までたどり着くのが
結構つらかったからね。

本書の方が、ほんと若干だけど読みやすいような気がしました。
翻訳本ならではの「??」な部分もありますが…

この本はね、行動経済学によく出てくる
「○○○効果」とか
「○○○の法則」とか
そういうのの、解説本なのね。

前書では、バラバラに出てきたこういう法則的なものが
本書では、章ごとにひとつひとつ説明されてるのね。
なので、それがわかりやすくなっている要因かな?と…

で、各章のテーマになっている、その「法則」や「効果」が
脚注みたいに、まとめられているコーナーが各章にあるんだわ!
でね、ここをね、章を読み始める最初に読んで、
しっかり理解してから、その章を読んだ方がおもしろく読めると思うのね。

そのコーナーがさぁ〜 だいたい、章の途中にあるわけよ!
そこまで来たところで読むと、思考も中断されるし、
それまでの話も途切れるしいい事ないんだわ(^^;

なので、この読み方をお勧めします。

ってか!

この本自体、
そういう作りにしてくれればよかったんちゃぁうん! (−−;

まぁいいや… (^^;

この本の目的は、そうやって解説している
「心理的トラップ」にはまっちゃいけないよぉ〜〜
って言う、警鐘を鳴らす事なんですね。

そういう意味では、この邦題… イマイチやね(^^;

ベタだけど、
「あなたがはまる心理的罠に気をつけなさい!」
とか言う感じじゃねぇの?

最近流行りのタイトル、「○○しなさい!」風だしさ…
アハハハハハ…


このねぇ、「○○○効果」とか「○○○の法則」とかって
名称を自分の中で強調させるのがいいと思ったね。

名称さえなんとなく覚えていると、
その意味するところって割と出てくるんだよね。

だから…

やべぇ! アタクシったら今「コンコルドの誤謬」にはまりつつあるわ!

とか…

しまった! 「自己奉仕的バイアス」によってモノを言ってしまったわ!

とか…

「パーナム効果」だってわかってたのに、占い信じちゃって…

とか…

次のライブは「ピークエンドの法則」に則ってセットリスト作ろう!

とか…

そんな事が、日常の生活で頭に浮かんできたら面白くね?(^^;

他人に言ったら、逆に嫌われそうだけどね。


って事で、前作に引き続き訳の問題と、
例題を解くめんどくささが継承されているものの、
割と面白かったですよん♪



***** 以下、このBlogで紹介した同類の書籍 ******


『 買い物する脳 』
<= クリック

『 人は意外に合理的 』
<= クリック

『 予想どおりに不合理 』
<= クリック

『 ヤバい経済学 [増補改訂版] 』
<= クリック

『 こんなに使える経済学 』
<= クリック

『経済は感情で動く』
<= クリック


     -2  0     5    10
読み易さ:■■■■■■■■□□□□□
笑ったよ:■■■■■■■■□□□□□
お役立ち:■■■■■■■■■■■□□
心地よさ:■■■■■□□□□□□□□
嵌ったね:■■■■■■■□□□□□□
泣けた!:■■■□□□□□□□□□□
※あくまで今の自分、今の環境にて思った個人的な感想です。




※以下は個人的なメモです。
ネタばれですので、ご注意ください
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◆直観の誤り(ヒューリスティクスのトラップ)
 トラップのメカニズムを理解
  どんな時「直観」にたよるのか?
  どんな時「直感」に頼るべきでないのか?
  ↑ 前もって備える事ができる

★ヒューリスティクス
 直感で素早く結果を出すこと
  日常生活の多くの場合に有用
  しかし、その性質上「トラップ」も存在する

★予言の自己成就
 事故の予測や願望が、その通りの結果として実現する事
 ・噂が銀行を倒産させる
 ・他人の思い込みにも影響を受ける

★ピーク・エンドの法則
 経験の快苦は、ピーク時と終了時の快苦の度合いで決まる
  「冷めた頭」と「熱い頭」の判断は一致しない
 ・小さい苦痛より大きい苦痛を選んでしまう
  病気の検査など…

★コンコルドの誤謬
 将来の事業の無視して、将来の投資を左右してしまうこと
 「今更やめるなんて!」<= 破滅を招く
  ・コンコルド計画 <= 途中でやめられない
   「エスカレーション効果」
  予防策1:参加しない
  予防策2:出来るだけ早く降りる <= でも、難しい!

★フレーミング効果
 額縁の価値で、絵の価値まで判断してしまうこと
 ・ラベル、CMキャラクタ、パッケージ等で判断
 ・質問の提示の仕方で、違った答えになる
 ・まだ半分ある! もう半分しかない!

★基準値の誤り
 基準値:発生頻度、職業、特質、家族構成
  発生頻度等には、本来の「基準値」がある <= これを軽視してしまう
 ・魔女裁判 足を縛られて川へ=>助かれば魔女
 ・表が出たら私の価値、裏が出たらあなたの負け

★大数の法則(偶然の経験的法則)
 試行回数が大きいほど、出る結果の頻度が決まって来て
 偶然とは言えなくなり、平均からそれる確率が減ること

★少数の法則
 「大数の法則」が当てはまると錯覚し「平均値へ回帰する」
 とみなすこと。 少数の標本を、母集団の代表的性質と錯覚する事
 ・ある種の意味付けや予想が判断をゆがませる
 ・ひとつのゲーム内で続けて得点した選手の次の得点確率は、大きくない

★ギャンブラーの誤謬
 表が5回連続で出るのは偶然ではない(なにかの説明付けをする)
 表が連続で出たので次は裏の確率が高い
 「少数の法則」に引きずられている
  実際の確率は50%

★代表性
 「ヒューリスティクスによるバイアス」の第一の原因
 「ステレオタイプ」による判断。決め付け
  「男だから…」「女だから…」
  国籍、年齢、出身地、職業、etc…

★「偶然に秩序を見る」
 偶然の数字の羅列、重なり合うパターンに
 無理やり意味づけを行ってしまう
  「情報をひとまとめにする」<= 脳の働き
 ※「後付けの理論」

★「原因と結果の相関関係」
  人は秩序や規則性を強く求める
  「こじつけ」=> 発見したいものを発明してしまう
  新の相関関係を見極める必要がある
  コーヒーを飲む人=>肺がんになりやすい
  実は、コーヒーを飲む人 ≒ 煙草を吸う人

★確実性効果
 事象が起きる確率を習慣的に重みづけて考える
  ゼロや100と言う数値に過剰反応してしまい
  全体的な効用についての判断を誤る。
   全体的に30%の効用より
   それより狭い地域での0%に強く反応する
    (実際の効果を考えなくなる)

★利用可能性
 「ヒューリスティクスによるバイアス」の第二の原因
 事象の確立や頻度を考える場合に、実際の確率より
 ・記憶の生々しさ
 ・感情の受けたインパクトの大きさ
 を判断基準としてしまう
  ピストルとプール、どちらが危険か?

★アンカリング効果(固着性)
 「ヒューリスティクスによるバイアス」の第三の原因
 最初に印象に残った数字や言葉が、後の判断に影響する
 ・一番高い商品から見せる
 対抗策:国単で逆方向のアンカーを考えてみる

★注意の集点化効果
 特定の部分に注意を集中すると、
 その他の部分に注意が向かなくなる傾向を持つ
  利用する事でビジネスにも使える
 ・家電:省エネを詳しく説明される=>価格は二の次になる
 ・振り込め詐欺
 ・バスケットコートのゴリラ
 ・宝くじ当選者の幸福度
  最初だけ! 逆に不幸にあった場合も同じく慣れてしまう

★帰属のエラー
 帰属:現象や、行動を推理・推論する事
 ↑ エラーが存在する
 ・知覚的に目立つ情報・刺激に左右される
 ・他者の行動は性格・個性等の内面から判断する
 ・自分の行動は外的要因を重視する
 ・自分の失敗は外部要因、成功は内部要因
   他人には辛く自分には甘い
 
★自己奉仕的バイアス
 成功すれば自分のせい、失敗すれば他人のせい
  自尊心を高め(自己高揚バイアス)、
  責任を回避(自己保護バイアス)する行動
 セルフ・ハンディキャッピング
  自己のイメージが壊されれる事が予想される場合
  自分でハンディキャップを作る
 
★パーナム効果(フォアラー効果)
 曖昧で一般的な性格に関する記述なのに
 自分"だけ"に当てはまると思うこと
  ↑ 占い
 よいステレオタイプは人をその気にさせる

★フォールス・コンセンサス効果
 自分と他者との「合意性(コンセンサス)」を
 過度に見積もる認知バイアス
  自分の考えや行動は一般的 => だから他人も同じにする筈
   ↑ それが裏切られると「特別な存在」と思ってしまう
 常識をでっちあげてしまう

★フォールス・ユニークネス効果
 フォールス・コンセンサス効果の逆パターン
  自分だけが特別な存在
  または、相手が特別な存在だと見ること

★群れ効果
 みんながやっているから
  ・バブルと恐慌

★集団思考(集団的浅慮)
 集団による合議が、
 不合理で危険な意思決定をう容認する
 ・集団の中で自分を見失わない事は難しい
 ・要因
   1:自分たちの集団に対する過大評価
   2:閉ざされた意識
   3:均一性への圧力

★集団規範
 特定の集団の構成員が共有する「規則」
 「基準」「準拠枠」
 集団を目的に向かわせる力を持つ
 ・国家
 ・一致団結
 ・わが社、カルト教団
 マイナスに働くと…
  ・企業ぐるみの不正
  ・宗教戦争

★ハロー効果
 ハロー:月や太陽の暈(かさ)
 顕著な特徴に引きずられ、他の特徴の評価かが歪む
  ・出身校での評価
  ・CMタレントのイメージで、購買意欲につなげる
  ・中身に関係なく、値段の高いワインをおいしく感じる
  ・ペプシチャレンジ <= コカ・コーラのラベルには勝てない
  ・商標の効果

★自信過剰(過度の楽観主義)
 自己の能力や知識を過大評価する事
  ・特に投資の世界
 判断が正しいか、一歩下がって客観的に見る

★願望的思考
 起こって欲しい事の確立を高く見積もる
 起こって欲しくな事の確立を低く見積もる
 ・ジャンボ宝くじ=>1000万分の一
 ・プラス面もある=>実際に願望が現実となる

★後知恵
 事が起きてから、原因に言及する事
 ・世間にある大部分の「解説」がこれ
 ・「そうなることはわかっていた」
 ・正しい病名は後からわかる

★偽りの記憶
 質問の仕方や言葉の選び方で、記憶自体をねつ造してしまう
 全くなかった事まで語る事もある

★無意識の悪戯
 思いこみや先入観が、判断の邪魔をする
  ・赤のスペードや、黒のダイヤは判断を混乱させる

★順序効果
 提示される情報の順番で、形成される印象が異なる
 「初頭効果」:初めの印象が強くなる
 「親近効果」:最後の印象が強くなる
  ・決定が先の事項なら「初頭効果」に期待
  ・決定がすぐの事項なら「親近効果」に期待

★プランニングの誤り
 最初のプランニングの時点で、リスクを過小評価
  ・年初の近い => 続かない
  

★保有効果
 所有するものの価値を高く見積もり
 手なばしたくないと感じる現象
  「損失回避」:得るものより失うものの方が大きい
 ・買ってよかった理由をみつけ出す

★現状維持
 人には信念や好みより「現状維持」の傾向がある
 ・ピザのトッピング(12種類のトッピング)
  基本のピザからトッピングを抜く :7種類
  基本のピザにトッピングを足す :多い人で3種類

★公表バイアス
 ポジティブな情報を多く提供する

★損失回避性
 利益から得る満足より、
 同額でも失う利益の苦痛の方が大きい

★後悔の理論
 「後悔への恐れ」が選択・決定に大きな役割を演じる
 「後悔」を最小限に抑える
  つまり「後悔したくない!」という感情
  ・短期的:失敗した行為に強い後悔
  ・長期的:しなかったことに強い後悔
  ・選択肢が増えるとジャムの売り上げが減った
    「決めるための葛藤」
  ・郵便番号の宝くじ (オランダ)
    買っておけばよかったという後悔を利用
  ・ミラーニューロンの影響
   他人の喜びが共有できる=>テレビのクイズ番組