ポルポの遺産を狙いブチャラティチームを襲ったマリオ・ズッケーロ。彼のスタンド=ソフトマシーンは近距離パワー型で、数十cmの刺突剣を持ち、それで対象を突き刺すと空気が抜けた風船の様に萎ませてしまう。ズッケーロは逃げ場の無い船上で自分自身をぺちゃんこにし、パイプの中などに潜行して死角からジョルノ達を次々と襲っていった。
    アバッキオのスタンド=ムーディーブルースの能力でソフトマシーンの能力は判明、ムーディーブルースで追跡し隠れたズッケーロを引き摺り出そうとした。が、潜んでいる筈のパイプの中にはソフトマシーンもムーディーブルースの姿も無い!本体のアバッキオには自分のスタンドの位置は解る。確実にそこにいる筈なのに…。
    アバッキオも捕らえられ、遂にブチャラティ一人になる。しかしアバッキオはヒントを残していた。やられる直前敢えて血を流し、その血が途中で途切れている事に気づいたブチャラティは、ズッケーロ=ソフトマシーンの隠れている謎を見抜いた。

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(JCコミックス版  49巻  p146)

    ソフトマシーン=対象をぺちゃんこにする能力、それで船を一隻ぺちゃんこにし、もう一隻ジョルノ達が乗る筈の同じ形の船の上から被せていたのだ!
   上の画から見るに、ぺちゃんこになった船の厚さは紙の様に1mmも無い=被せてあっても違和感を感じない。ズッケーロはその薄さ1mm以下の幕の中を潜行していた。ブチャラティのスティッキーフィンガースは表面の幕ごとジッパーで切断、被せられた下の船の方のパイプを開いたので見つけられなかったのだ。
    ジャンプ連載当時、上記の「船は『2隻』あったッ」という謎解きを見た時は「うおおぉっ!!」という興奮したのを憶えている。まさかそんなトリックがあったとは、全く思い付かなかった。作者にしてやられた!という気持ち良い敗北感を得た。

    しかし当時はそのトリックの衝撃に痺れて何の違和感も感じなかったけれど、単行本で何度か読み直していると「うん……?」とトリックの欠点を感じたりちゃんと理解出来ていない点があったり。

    アニメでは、ソフトマシーンの謎をオリジナル場面を挿入する事で理解しやすくなっている。漫画では既にチームが航海している場面から始まるが、アニメではブチャラティが船を借りる場面を追加。マストに「LAGOON ○」と数字の打たれた船が5隻停留されており、ブチャラティは一番左端の船をと言って1の鍵を借りる。港を出る時、ブチャラティ達が乗る船は「LAGOON 2」と記された船。上記のコマではブチャラティで隠れている様に見えるが、「LAGOON」の後に数字が書かれているのもアニメオリジナル。「LAGOON 2」が破れて下から「LAGOON 1」の文字が表れる事で、視聴者に理解しやすい様に見せたのだ。
    しかしそれにしても、ブチャラティが船を利用すると知ってからこのトリックを施すのに、かなりの早業が必要であることは想像に難くない。果たして、ソフトマシーンの力で可能だったのか?
    少なくともこのトリックを成功させる為には、ソフトマシーンが突き刺すことで対象からは厚みだけでなく、重量も空気と一緒に抜けていると考えられる。