2016年09月19日

『ファンハウス』

 

 『ファンハウス』
 2015年
 アメリカ
 監督:アンディ・パルマー


fh007




 『ファンハウス』というタイトルは、ホラー映画でもう一つ存在。
 80年代頃からのホラー映画ファンなら知名度バッチリの、トビー・フーパー監督作品です。
 私的にはお気に入りの作品ですので、同じタイトルってどうよッって思っちまいます。
 もしかしてリメイク?
 とも思い、友ちんの口端なんかも思い出してみましたが、ジャケ写中央に居座るロバート・イングランドの雰囲気が似ても似つかない。
 じゃあ、どういう作品なのだ。
 バカボンのパパなのだってカンジで、とりあえず観賞してみました。

fh002


 ストーリーは、凶悪&サイコすぎて精神病院に監禁されたシリアル・キラーたちが逃亡。
 自分たちの殺人現場を再現した遊園地アトラクション・ファンハウスを新たな住処として、再び来園者を恐怖に陥れるという内容。

fh010

 
 あまり現実的な内容ではないものの、派手目のグロ描写やコミカル演出などもミックスされて、飽きがこない作品に仕上がっています。
 正直いえば、ロバート・イングランドはチョイ役で、作品解説には主役とまで書かれているものがありますが、完全ガセ。
 ガセ体臭とでも申しましょうか?
 これで主役だったら、主役は20人はいますよ、奥さん。

fh011


 さて、肝心のシリアル・キラーたちは全部で6人ほど。
 欲張ってしまったのか、バランスが偏っている印象を受けます。
 スティッチ女と筋肉男が印象に残りますか?
 特に筋肉男はジェイソンのような役割で、派手な人体破壊を披露します。
 素手で顔面皮剥ぎ。
 ハンマーを頭部振り下ろし。
 素手で頭部引っこ抜きなど。
 この活躍が80年代ホラー臭を生み出していますなぁ。

fh012


 イマイチ弱いのは、主人公とヒロインのカップル。
 嫌いじゃないですけれどね、ハニー・ビーのコスプレも。
 ただ副保安官や保安官、マチェーテもどきなどのサブキャラも多くて、平均化してしまったようです。

fh008


 ラストの落とし方も良かったけれど、まさかの2段オチは少々凝り過ぎ。
 1回目で止めておけば、適度の後味悪さを残してグーでしたが……。
 2回目を入れたことによってチグハグさが露呈ですよ。
  
 格言 2ヘルを追うもの、1ヘルも得ず


fh009



2016年07月18日

『ハネムーン』

 『ハネムーン』
 アメリカ
 監督:リー・ジャニアック



 キャッチ・コピーは『全米驚愕!!新感覚ホラー』。
 ジャケ写も良いカンジで仕上がっていて、プロモーション戦略はバッチ・グー。

hny001


 某レンタルのイントロでは、ハンティング・ホラーとの説明すらあったから、こちらもイメージ増幅・勝手な思い込みで観賞に臨んだよ。
 でもね、率直な感想どこが?

hny004


 新婚ホヤホヤ、海の珍味はホヤ。
 ハネムーンの行き先は、ヒロインが幼少時代を過ごした湖畔に決定。
 おいおい、イチャつき描写は必要だけれども、少々長すぎるんでないかい。
 大した事件も、予兆もなく、一般人は退屈モード突入の可能性大。
 大ちゃん、ドバッと丸裸。
 ヒロインもドバッとやってくれればよいけれど、不真面目な作品じゃないのが不幸中の不幸。
 せめて、エロさでカバーしてくれれば、エンタメ力は上昇するよ、ジェットアッパー。


 ようやくヒロインの幼な馴染みが出てきて、こいつが何となくヤベェかも!?なんて緊張感を作り出す。
 そして、ヒロインの失踪。
 どこへ行ったんだ?
 何をやってんだ?
 ちょっとヤベェ感を膨らまし、僕らは闇の真相に備えるYO。

hny008

 ヒロイン発見も、その後の様子がおかしい。
 何なの、何が起きているの?
 多感なティーンズなら、作品に没入の可能性あれど、少感な私はそこまでノメリ込めない。
 ただ先の展開も読めないので、とりあえず川の流れに身を任す。

hny006

 
 全体的に、ホラーの刺激は少なめ。
 唯一といってよい見所は、ヒロインの股間に隠れたアレ。
 愛しのアモーレに、アレ。
 まあ、衝撃的ではありますなぁ。
 全米・驚愕。
 驚愕はするかもしれないし、しないかもしれない。
 旦那はビックリだろうねぇ。
 

hny005

 アレの正体描写に時間と金を使っていたら、満足感もそれなりに創出できたろうに。
 クライマックスの説明描写が少なすぎるので、一般人には何が何だか判らないまま。
 私もセブンセンシズ使って、ようやくボンヤリ理解できたレベル。
 


2016年03月19日

『劇場版 零 ~ゼロ~』3



 『劇場版 零 ~ゼロ~』
 2014年
 日本
 監督:安里麻里

zeo004


 『零』といえば、テクモのホラー・ゲーム(一作目はPS2)が大もと。
 私的ゲーム史上でも、名作のレッテルを貼りまくりの作品でした。
 続編も幾つか発売されましたが、一時期ゲームから遠ざかってしまい、未体験なのです。
 ただ、一作目の純和風な世界観や、霊をカメラで撮影して封印するという斬新なシステムがドツボで、今でも全作品を遊びたいとは思っています。


 でも、Wiiは持っていないし、今更買う気もないんだよなぁ。
 Wiiって、家族や仲間と遊ぶゲーム機というイメージが強く、『ゲームは一人で遊ぶモノだぜッ』という私の信念と真っ向から対立。
 ファミコンを提供してくれた任天堂との決別は寂しいけれど、この時点で私は完全なるPS派に転向。
 コアなゲーマーに目を向けない任天堂なんて、ウィイ~、オッパッピーなんてヨシオのギャグになるのが関の山さ。

zeo002


 さて、名作すぎて、私的にはベリィ・インポータントな『零』。
 これが映画化されたのだから、スルーできるはずがない。
 愛好感と使命感に燃えながらの鑑賞でした。

 で。
 結論からいうと、複雑……。
 評価すべきポイントは幾つかあって、単体としてのまとまりは悪くない。
 配役や雰囲気など、どちらかといえば好感持てました。
 主役であるアヤに中条あゆみさん、ミチ役の森川葵さんはファッション・モデルとのことで、ルックスは申し分なし。本作の趣旨にピッタンコ・カンカン。
 美保純さんのシスター姿にも、軽いサプライズを覚えます。



 全体像を簡単にいってしまえば、少女たちの友情と愛情がテーマで、ややオカルトがブレンド。
 私のようなバカ・エロ・グロと三拍子揃ったホラーに馴れ親しんだ者にとっては、刺激不足は否めません。
 それでも、さすが女流監督といっておきましょうか。
 少女たちのレズ・キスシーンなど、可憐かつドキドキなシーンを提供してくれます。

zeo005

 
 反対に、残念に思えたのは、意味深なシスターと弟の描き方。
 かなり重要な役で、クライマックスでの盛り上がりを期待したのですが……。
 もう少し明確で、エグい描写の方がホラー度は増したかもしれません。
 この二人、実に勿体ない処理になっています。

zeo008


 美少女ホラーということで、私はアルジェントの『フェノミナ』を思い出していました。
 アヤが浄水場に落ちるシーンがリンクしたのですが、やはり後者の方がインパクトありました。
 ウジや腐乱した肉塊漂う汚水に浮かぶジェニファー・コネリー。
 このギャップは、ホラー史上でも稀にみる鬼演出。
 
 まあ、出ないですね。
 特にセブンティーンに掲載されるモデルですから。
 いろんな圧力かかります。
 それを乗り越えた時、ホラーの傑作が生まれるかもしれません。
 現在の日本映画では無理だろうなぁ。
 もっとHELL描けよ、日本。
 おっと、注目浴びちゃいますか?この表現。

zeo011

 
 総じて、一作品としては、製作側の努力が感じられました。
 ただ、どうしても触れなければいけないのが、ゲーム『零』との関連です。
 ゲームが名作だけに、それなりのファンと愛好心が存在します。

 私的にはゲームながらに寒気を感じるほどの恐怖感。
 そして、彷徨う幽霊どもを封印するカメラ。

 この二つは、『零』を語る上でのマスト・ファクターなわけで。
 それが隅に追いやられて、変わりに百合系の色が濃くなってしまったわけで。
 まあ、映画にもきちんとしたマーケティングが必要ということでしょうか。

zeo009

 
 ちなみに、本作はゲームが大もとでありながら、それを原作とした小説が存在するそうです。
 ゲーム⇒小説⇒映画という経緯があるわけで、ノベライズの時点で既に別方向に転換されていたのかもしれません。
 そうであれば、ゲームの雰囲気は薄れてしまっても……。
 原作モノって、難しいですね。
  
zeo012

 


kkaikilll35 at 23:55|PermalinkComments(0)ホラー映画 | 日本映画

2016年03月14日

『バトル・オブ・モンスターズ』3

バトル・オブ・モンスターズ [DVD]
バトル・オブ・モンスターズ [DVD] [DVD]

 『バトル・オブ・モンスターズ』
 2012年
 フィリピン
 監督:エリック・マッティ

 *本記事は、グロテスクな表現を含みます

bom014


 事前情報なしで鑑賞。
 インドネシア産かと思ったが、フィリピンだった。
 冒頭は、何とアニメが使用され、アジアン・ホラーの技法も多様になってきたと期待感を抱く。
 アニメは、アメコミ調。
 怪しい雰囲気はあるものの、作品の方向性は五里霧中、ハイチュウ。


 主人公らしき男、マッコイ。
 ふてぶてしい感じだが、けっこうなイケ面。
 フィリピンじゃ、ハイクラスな人気だとお見受け、ミケネコ。



 舞台は、何となく違和感のある田舎村。
 SFっぽい感じもあるのだけれど、小道具とか普通なんだよね。

bom001



 
 主人公は、出て行った彼女を追い掛けて、実家まで訪ねてきた。
 本人に遭っても、えらい嫌われよう。
 恋人ソニアは、マッコイの子を妊娠し、まもなく臨月を迎えようとしていた。
 にもかかわらず、ソニアはマッコイを受け入れない。
 彼女の母親の抵抗も激しく、意気消沈のイケ面。
 どんな生活送ってたんだ、マッコイ!?

bom002


 
 何故か、彼女の親父さんがマッコイを手助け。
 娘の誕生日祝いで、二人の仲を取り持とうとする。
 そうだ、奮発して豚を買おう。
 豚は何よりのご馳走だ。
 これで彼女の機嫌も戻るかもしれない。

 二人が訪れたのは、何となくイヤ~なムードが漂う集落。
 ゴタゴタがあったものの、お目当ての豚をゲットントン。
 だが、家に持って帰るも、ソニアの態度は変わらなかった。
 マッコイ、嫌われ方がハンパねぇ。


bom003


 その夜。
 頑ななソニアの態度に、マッコイはハートブレイク寸前。
 なす術もなく、家を出る決心を。
 突然の悲鳴が家中に響き渡り、マッコイはソニアの部屋へと急ぐ。
 なんと、魔物がソニアに襲いかかろうとしていた。
 魔物は、豚に化けて潜入していたのだった。

 
 魔物の正体は、アスワン(フィリピンでは有名な吸血鬼)だった。
 マッコイらの会話から、まもなく生まれるであろう赤子の存在を知り、狙っていたのだ。
 どうにか魔物を撃退するマッコイらだったが、アスワンの仲間が次々に来襲。
 恋人と赤ん坊を救うため、マッコイはアスワンとの対決を決意する。

bom007





 簡単に表現すれば、吸血鬼とのバトル・アクション。
 若干のチープさは感じるものの、グロいシーンも満載。
 両腕切断、胴体まっぷな吸血鬼も登場だ!!

bom008


 演出は、全体の雰囲気を損なわない程度のコメディ感をブレンド。
 BGMは、フィリピン・メタルで疾走感を。
 ラストは、主人公が赤エイの尾を鞭として、爽快な大掃討シーンも用意。

 意外や、意外。
 あまり期待しなかったせいかもしれないが、悪くはない出来栄えじゃないですか。
 クリーチャーはCGだけれど、まあ許せる範囲かと。
 ラスボスであるデビルクロウの登場も、非常に効果的と云えるでしょう。
 初めのうち、アスワン人間時の姿に一抹の不安を覚えたものの、しっかり後半で盛り返し。
 よかったよ~。

bom015


 
 気になった点は、二点。
 エンドロールで、『この作品を全世界の母親に捧ぐ』。
 いくらなんでも、それは恥ずかし過ぎる主張だぞ、きっと。

bom006


 そして、発見してしまったトンデモ・タトゥー。
  
 bom016

 ローイビンメン…て、一体…。
 彼の名か!?
 
 


2016年02月21日

『ソニはご機嫌ななめ』3



 『ソニはご機嫌ななめ』
 2013年 韓国 監督:ホン・サンス

 本作は、ホラーでもB級作品にもカテゴライズできない。
 本ブログのテーマからは逸脱する作品だが、たまには脱線もいいものだ。
 クリスチャン・ダッセンなんて……。

 数年前から、気が向いた時だけアジア映画を観るようになった。
 低級ホラーでHELLを感じる映画的日常に、何か変化をもたらしたい。
 ときおりA級作品に触れてみたり、独創的な手法を覗いてみたり。
 私の映画感覚は、このように育成されている。

 本作も、何の事前情報も仕入れずにジャケット判断で鑑賞。
 一応、恋愛映画になるらしい
 一応と表現したのは、自分が思う恋愛作品とは毛色が違ったこと。
 三角関係になって、イケ面同士が一人の女を獲りあって、ちょっと待てよ(キムタク風)なんてワールドでない。

 何を考えているのか解からない。
 だけど、可愛い。

 そういう女性がヒロインで、元カレ・先輩・大学教授の三人の男との接点を描写。
 メインとなるのは、登場人物たちの会話。
 一対一の会話から、それぞれの関係やソニという人物像を描いていく。


 動というより静。

 独特な空間が自分の感性を刺激するか。

 文学じみた滑稽さに心地よさを感じるか。

 そして、直接的には描写されないソニの生活(過去から未来)を、自分の中でどこまで膨らませられるか。

 これらが、本作のポイントだろう。




 監督は、韓国のゴダールと評されるホン・サンス。
 主演であるソニにチョン・ユミ。
 脇を固めるイ・ソンギュン、チョン・ジェヨン、キム・サンジュン。
 韓国映画はまだ勉強中だが、世間的には大々的なキャストらしい。

 ソニは、ご機嫌ななめ。
 略して『ソニは、ゴキナメ』と覚えておこう。
 ほら、貴方はもう観賞せずにはいられない。


kkaikilll35 at 09:08|PermalinkComments(0)韓国映画 | 恋愛映画