子どもたちのために大学や教育行政に何ができるかを考えるシンポジウムが2日、京都市左京区の京都大百周年時計台記念館で行われた。山極寿一・京大総長やノーベル物理学賞受賞者の梶田隆章・東京大宇宙線研究所長らがパネル討論し、近年進む基礎研究軽視や、高校生で文系か理系を選ばせる教育に疑問の声を上げた。

 時空のゆがみ「重力波」観測を進める梶田所長は「今は基礎研究をやるのは難しい状況。どうにかしなければと問題意識を持っている」と話した。山極総長は「いつ応用できるか分からない知識をためるのが基礎研究。すぐ役立つ研究は、すぐ役に立たなくなる。100年先を見据えていろんな芽を芽吹かせていかねばならない」と述べ、国の応用研究重視の方針に異論を唱えた。

 パネリストの一人の岩崎奈緒子・京大総合博物館長は「日本は高校生のうちに文・理を選び関心を固める。もっとゆるやかな制度でいいのでは」と指摘した。

 参加した高校生を前にパネリストたちは「道は一つではない」「いろんな学問の面白さを知っておいてほしい」と呼び掛けた。

 シンポジウムは京大と京都府教育委員会の連携事業の一環で府教委が主催した。パネル討論に先立って、梶田所長の講演もあり、受賞理由となったニュートリノ研究を振り返り、重力波観測の展望を語った。高校生や教職員ら約350人が参加し、第一線の研究者の意見に耳を傾けた。

【 2017年09月02日京都新聞 から転載 】

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