2014年 3月7日


大阪聖母学院中学校・高等学校校長の上木雅人先生にお会いしてお話を伺って参りましたので、ご報告いたします。


大阪聖母女学院中学校・高等学校の建学の精神は
「カトリックの人間観・世界観にもとづく教育を通して、真理を探究し、
愛と奉仕と正義に生き、真に平和な世界を築くことに積極的に貢献する人間を育成する。」






今回は、前回とは異なり、質問にお応えしていただく形でインタビューをすすめました。

・上木雅人校長先生、今の子どもたちについてどうお考えですか?

「かっては、「地域・社会のコミュニティー」というものがあり、子どもたちは成長の過程で自然と社会のあり方を身につけていきました。しかし、今はさまざまな意味で地域・社会のあり方が変化しています。マンションでお住まいの方には、上の階や下の階に住んでいる方がわからない、場合によってはお隣の方がわからないことすらあると聞いています。地域・社会のコミュニテーで学べる機会が少なくなってるように思います。


遊びのルールはその場で作るものだと思います。今はコンピューターゲーム等で遊んでいるお子さんが多いようです。それらのゲームは細かなところまでが決まっているものの中で「させられている感」があるのではないでしょうか。なんだか、与えられたものの中でしか活動・体験していないように思えるのです。


私たちの世代の子ども時代は、地域・社会のコミュニティーがあり、子どもたちのコミュニティーがありました。小さい子がいればその子達のことも考えて、ルールを決めていましたね。つまり、全体を考え、皆のことを考え、工夫していたのです。今、「生きる力」だとか「創意工夫」が重要視されていますよね。それらの力はどこで養われていたかというと、子どものコミュニテーの中で、自由な世界の中 でルールを工夫して作るといった中で養われて来たものだと私は思うのです。でも、今は、「生きる力」とか「人間力」とか「創造力」が大切だとは言いますが、それらの力が育つための環境が整っ ていないのが実情ではないでしょうか。


今、自由な遊びがあったと言いましたが、現在とは違って、遊ぶものが売られていなかった時代でもありました。ですから、身の周りにあるものは、何でも使って遊びましたね。一枚の布が、空飛ぶ絨毯になったりスーパーマンのマントになったり、そういった想像力が遊びを楽しくさせてくれました。ときには家の中にあった本を本を読みふけり、読んだことをもとにして、新しい遊びを考えたりもしました。私はそこで読書の楽しみを知ったのですよ。その意味では、今のお子さんは、遊ぶものがたくさんありすぎるのかもしれません。」



・自分を大切にするってどういうことだと思いますか?
「本当の意味で自分を好きになることだと思いますね。好きになりなさいと言われて好きになれるものではありません。それには、自分は愛されていることを知ることが前提だと思います。まずは家庭の中で、親はこのままの私を受け入れ愛してくれていることに気付くことが大切だと思います。優しさを知っているから優しくできるし、優しい言葉を知っているから優しい言葉を使えます。愛されることを体験しているから愛することが出来ると思います。優しさや愛情は心と体で実感し、身につけていくものです。」


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この他にも、上木雅人校長先生は、
「私学に通っている生徒は、自分が通っている学校・地域と、地元の学校・地域との懸け橋になることができると思います。地元にはなかった新しい視点を地元に持ち込むことが出来ますし、またその逆もあり得るわけです。そういう視点で、これからの公立・私立の関わりあい方を探ってみたいと考えています。

「キャリア教育」という言葉はすっかり定着してきたように思います。単なる就職体験のみに終わってしまうのは残念ですよね。本校では、6年一貫の進路指導を行っていくなかで、生きていく上で役に立つ経験ができるキャリア教育を行いたいと考えています。」

という事も話してくださいました。


上木雅人校長先生、ありがとうございました。


私立中学校・高等学校校長先生インタビューシリーズはこちらをご覧ください。



子どもの笑顔を守りたい。幼児教室けいkids+の心です。 

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