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原野を駆けモンスターを専門に狩るハンター達。
自身の数倍もの大きさのモンスターに、技と知恵で立ち向かう。
そんなプロである彼らの誰しもに、技も鈍く知恵も乏しく、ただ勇気だけを人一倍身に宿す…ルーキーと呼ばれた頃があった。

ハンターである者のすべてが、ルーキーである時代に一度は触れることになる武器。
それがハンターナイフである。
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「ナイフ」という名称からは考えられない大きさだ、と誰しもが思う。
事実、日用品であるナイフとはかけ離れた大きさであり、紛れもなく刀剣に属するものだ。
さらに言えば、ハンターはこれとは別にツールとしてのナイフを所持するのが普通であり、ハンターナイフは日用的な用途には使われないのである。道具では無く、純粋にモンスターとの戦闘用である。

なぜこの大きさで、しかも用途が限定されるものをナイフと呼ぶのであろうか。
それには理由がある。

ルーキーが大型モンスターと対峙するに当たり、これまでの日常的な感覚を捨て、ハンターにとって必要なスケール感を持たせるため…敢えて「ナイフ」という呼称を用いるのだという。

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これから相手にしていく存在にとっては、手にしている剣ですら、ナイフに過ぎない。
大自然の顕現であるモンスターの強大さ、ハンターはその大きさを知らねばならない。
まずは自分の手に自然の大きさを焼き付けること…そのための「ナイフ」であると言われる。

ゆえに、ハンターを志すもの全てが触れる事となる。
全てのハンターの技術と精神、両面での出発点と言っても過言ではない。

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重量バランスやパーツの強度向上など、細かい改良は行われてきたものの、全体としては開発された時点からほとんど変わっていない。
使いやすさと頑丈さに重点を置いた設計は、数多くの新人ハンターを育ててきた。
これからもそれは変わらないだろう。

多くのモンスターを狩り、その素材を身に纏う熟練ハンターの使用する武器ではない。
だが、時折ハンターナイフだけを携えて狩場に向かうG級ハンターもいるのだという。

初心忘るべからず…それを思い出させてくれる武器である。



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モデル協力
ビビさん

ありがとうございました。