九条清隆 相場観と金融工学

株式・先物・オプション・FX・仮想通貨など、投資・投機を通じていろいろ考えるブログです。

2013年06月

睡眠アメリカに交代して日本が資金の供給元になるということなんですが、相変わらず、アメリカに振り回される展開が続きます。

自国だけではなく世界経済も変数として考慮しなければならないので、出口戦略は大変そうです。

アベノミクスを支えるAAAという言い方があるのには気づきませんでした。
A 安倍首相 (大胆な金融政策)
A 麻生財務相(大胆な財政出動)
A 甘利 経産相(大胆な成長戦略)
なるほど、3人の結束が大事なわけです。

参議院選は政策よりも、「ねじれ解消 」がテーマになりそうないわば本末転倒な雰囲気です。安倍首相もことあるごとに「ねじれ解消」を繰り返します。ねじれを作った原因が自分にあるという自虐感に迫られているようです。責任感が強いというのか執念深いというのか、でもそのために安全運転に徹するというのはさびしい気もします。

「ねじれ解消」がテーマだとしたら、ねじれもよしとする人たちの受け皿がありません。棄権するわけにも行きませんし、都議選のように共産が漁夫の利をえるのでしょうか? 投票率が上がる要素がないですね。

小幡先生一段と饒舌なようです。橘玲をインテリにするとこんな感じになるんですかね。
世の中は変わった。



切手が投機の対象だったことをすっかり忘れていました。
しかも、わりと短命だったことも。
当時は業者間でオークションンのようなものをやったり、記念切手を入札方式で販売している業者もあったように記憶しています。
自分の切手もそんな業者に出品して、一定の手数料を払ったりとかして。
恥ずかしながら、琉球切手意外にたくさん残っています。
使えないので、観賞用にするしかありません。 ほんと、トホホです。

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株3今回の異次元緩和による急加速、急反落において
アベノミクスを信じて長期投資のスタンスで取り組めば正解で、
投機的な流れに乗るからやられる
と第三者的に言うのは簡単です。

しかしながら、投資と投機の明確な線引きはありません。
株式市場の中に、投資と投機の要素が紛れているからです。

投資と投機の関係をイメージ化すると

見えないファンダメンタルズというものがあって、
それは唯一の真実であり、
社会の変化に伴って常に変化している。
株価は見えないファンダメンタルズを永遠に追いかける影ふみみたいなもの。

そして、見えないファンダメンタルズの周りで、思惑によって投機が発生する。

ファンダメンタルズが趨勢的に改善する世界においては、その成長こそが投資の対価の総合計で、それ以外はすべて投機で、取ったり取られたり。

とこんな感じでしょうか。

ファンダメンタルズが改善する限りにおいては、投資しておけば、時間とともにその対価は収穫できます。
しかし、それを上回る対価を得ようとすると、意識のあるなしにかかわらず投機の世界に足を踏み入れ勝ったり負けたりするわけです。

株式投資が難しい理由は、こういうことなんだと思います。

はっきりとした線引きは難しいものの、
投機=ゼロサム
投資=プラスサム(対象のファンダメンタルズが改善していくという前提において)
 と言っても間違いではありません。

ファンダメンタルズの改善にじっくり賭けるのであれば、確かに株式投資の難しさは激減していきます。

では、この投機といえる部分で、自分だけが勝つにはどうしたらいいかということですね。
そう考えていくと、なんだか株式投資はやたらと難しいものに思えてきます。

でも、この投機といえる部分を追求することも株式投資の醍醐味だともいえます。


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沖縄切手
1972年4月17日、返還協定の批准を記念して発行された琉球切手

切手が投機の対象になったのを覚えている方はいるでしょうか。

ちょうど私が小学校高学年の頃です。
大阪万国博(1970年)の好景気に浮かれる日本に、切手収集ブームが起きたのです。誰が始めたともなく、学校でも切手集めがブームになりました。

文房具屋に、記念切手が袋詰めで並べてあり、それを1枚づつ選んで買えました。
お小遣いの100円で、今度はあれを買おうこれを買おうと子供ながらに無邪気に喜んだ記憶があります。

友達通しで、交換会なぞやりました。

切手趣味週間の月に雁や見返り美人
国際文通週間の蒲原
などは子供には手の出ないあこがれの高値の花でした。

当然、発行枚数の少なかったこういった高値の花は徐々に高騰し、これに目をつけた投機集団が現れたわけです。記念切手の発売日には郵便局に行列ができ、趣味と実益を求めてシート単位で買い求める人が殺到しました。

郵政省は、記念切手が投機の対象にされてはたまらないと、
急遽記念切手の発行枚数を増やしたため、記念切手を利用した投機が困難になってしまいました。
すでに投機家同士の市場も出来上がっていたため、そのままおいそれと引き下がるわけにはいきません。

本土復帰を前に琉球政府郵政庁が通信販売の受付を停止したことに眼をつけた投機集団は、現地の窓口でしか入手困難になった沖縄切手を大々的に宣伝しました。

発行枚数の少ない沖縄切手は本土復帰とともに、日本切手として収集され、その価値が跳ね上がると収集熱をあおりました。流動性の薄さをついてブローカー間でキャッチボールをしながら値段を釣り上げたのです。

投機の中核となった切手投資投資センターという会社が発行した「旬刊切手投資」という機関誌がエンジンになりました。中学生になっていた私は奇しくも、それを定期購読していました。

1972年(昭和47年)5月15日の沖縄本土復帰が近づくにつれ沖縄切手はあっというまに数倍に高騰しました。
その時貯金をはたいて買ったのが写真のシートです。

沖縄は予定通り返還され、その後も琉球切手は高値を維持していましたが、しょせん琉球切手です。日本切手の収集家が琉球切手を日本切手のポートフォリオにいれるはずはありません。
というか、そもそも日本切手のブームも???だったわけですから。
結局、仕手集団最後のあがきだったわけです。


そのことに気づくや否や、沖縄切手は暴落しました。
結局、返還後1年で沖縄切手の仕手戦はあえなく終わりました。

その時のシートが納戸から出てきました。一時は5000円くらいの値段がついていたと思いますが、今はいったいいくらなんでしょうか?

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都市伝説キリのいい水準がつきそうでつかない。
何回か手前で打ち返される。
ついたらそのあと一気に抜ける。

ノックアウトの防戦、ノックアウトの満期が来たので抜けやすくなったとよくいいます。

ノックアウトの誤解については昨日書きました。

今日はもう一つの理由です。

為替というのは、相対取引です。どこかに特定の市場があるわけではありません。 
日本株は基本取引所に集められ、そこで、厳正に価格優先・時間優先に従って順番に約定が成立します。委託と自己が振り替わることもありません。(最近はPTS(私設取引所)という例外はあります)
指値の注文は、すべて取引所のコンピューター上にある「板」に乗せられます。

為替にはそういう仕組みはありません。例外は大証FXだけです。 

相対取引ですから指値注文の扱いはあいまいです。FXの場合FX業者が、事業会社や機関投資家の注文は銀行が委託注文の指値を預かります。
この指値注文を使って、業者や銀行はリスク限定のギャンブルトレーディングを行います。

相対取引で指値注文を預かるというグレーな仕組みを利用した方法です。 

たとえば、ドル円の100円指値注文はたくさんあったはずです。
100円の指値注文を預かる業者や銀行は、その間際で、自己の思惑で売りを行います。ノックアウトの防戦のようなものです。キリのいい大台がしばらくぶりである場合、指値注文が巨額に積みあがります。
その指値を保険にして、その直前で、業者や銀行が 大量の防戦のような取引を行うわけです。
その量は指値の合計を超える場合もありえます。
反落すれば買い戻して終わり。
もし壁を突破されたら、顧客の注文を約定して確実に損切ができますから。損失限定の極めて分のいいギャンブルができます。 

取引所取引ではこうしたことはできません。

顧客の売買注文を利用した、非常にグレーな取引です。
相対取引の仕組みの中にうまく紛れて、なぜかフロントランニングとはみなされていません。
しかし、顧客からして見れば、人の褌で相撲を取らされているわけで気分は悪いですね。

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都市伝説為替のノックアウト防戦は都市伝説のひとつです。

為替よりは防戦できそうな日経平均ではほとんど聞きません。(実際にはありますが、解説者がネタにしない?一般化されてないので使うのに勇気がいる?)

キリのいい数字でなかなかつきそうでつかない水準があった時によく登場する解説です。 

私は、3段階の誤解があるのではないのかと思っています。

  1. そもそも、解説者がノックアウトの意味を実は知らない
  2. キリのいい水準にはなにがしらのノックアウトが多い
  3. キリのいい水準には、実需の指値注文がたまっている場合が多い
以上の理由から、特定の水準はなかなか値段が付きにくく、付けば一気に抜けるという現象が実際に起こり都市伝説化しているのだと思います。
 
ノックアウトといってもアップアンドアウトのプットとアップアンドアウトのコールでは、その特性が全く異なります。果たして解説者がそこまでの区別がついているかどうかという疑惑1。

アップアンドアウトのプットは、(相場が下がれば有利になる)プットオプションが、逆に相場が上がった時に、ある点に到達したら消滅するプットです。早めに引導を渡してしまうわけです。その分プレミアムが少し安いという恩典があります。トレーディング的には割と単純です。

一方、アップアンドアウトのコールは思いきりややこしいです。コールですから、原資産が上がればいいんですが、厄介なことにある点に到達するとそれがなくなってしまうという過激なものです。プットの場合は死にかけているものが死ぬだけですが、こちらは元気もりもりで、勢い余って突然死してしまうというものです。
コチラは買い方も売り方もトレーディングは非常に複雑です。特に消滅点直前は、はきりいってわけわかりません。

通常、このオプションの買い方はお客様、売り方がプロというケースがほとんどだと思います。
このアップアンドアウトのコールは、この突然死する特性故おどろくほど安く買えます。本当の値段は驚くほど安いので売り方のプロは、思いっきりさやを抜くことができます。でも、その分、行使価格近辺のトレーディングは非常に難しくなっています。乗せるさやは、その分の危険手当だと思えば、納得できるかもしれません。

解説者の説明だと、ノックアウトさせないためにアップアンドアウトの買い方が防戦を仕掛けるということのようですが、実はまったく反対なのです。

トレーディング的には、買い方(消滅すると困るほうは)がノックアウトする方向の取引を行う必要があるのですが、普通は顧客側なので、なにもしない場合がほとんどです。
逆に、売り方すなわちプロ側(消滅すると有難いほう)がノックアウト水準手前で防戦といわれる方向の取引を大量に行うことが必要なのです。

これをわかった上で一般の方にわかりやすくするためにわざと「防戦」と説明されているのかもしれません。(そうとは考えにくいのですが)

こうした裏の仕組みをまったく無視すれば、ノックアウトの手間で大量の防戦が出るのは事実ではあります。

つきそうでつかないきりのいい水準があれば、ノックアウトの防戦だと説明すれば、事実とは違っていますが一応現実ではあります。便利なワードです。

しかし、私は為替の場合、きりのいい水準がなかなつきそうでつかなくて、ついたら一気に抜ける要因はノックアウト以外にもあると思っています。

つづく

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少し前から、細々とオプション専用のブログを始めていたのですが、ようやく方向性が少し見えてきたのでご紹介します。

オプションの道しるべ

その名の通り、現物や先物とは違う動きをするオプションの特性を生かすためにはどうすればいいかについてまとめるブログです。
もともとオプション入門として展開しようとしていたものを分離したものです。
オプションはややこしいアベノミクス相場を乗り切るためにも役に立つ商品だと思います。
難しい理論はなるべく使わないでオプションの特性を説明しながら、オプショントレーディングの幅を広げるのに役立つ情報を載せています。

オプション実験室 

こちらは、立ち上がったばかりです。
オプションの戦略を自由に投稿しあって、お互いに切磋琢磨するブログです。戦略単位の投稿ですので、事実をそのまま載せやすい、気軽に参加できるというメリットがあります。

 この2つのブログは連動しあってすすんでいく予定です。
オプションにご興味のある方はぜひお越しください。 



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著者について
海外投資を楽しむ会 代表 上田高史
「ゴミ投資家」シリーズ製作スタッフ中心に1998年に設立。
翌99年から海外投資の情報交換のサイトを運営。現在会員数13195人。
編著書に『世界にひとつしかない「黄金の人生設計」』、『小富豪のためのハワイ極楽投資生活入門』 、
『小富豪のための香港金融案内』などがある。

私は、橘玲の作風が好きである。
マネーローンダリングから始まる一連のシュールという表現がまさにぴったり来そうな世界観・人生観が気にっている。 
その作風を強化するためか、本名や顔写真は公開されていない。
と思っていたら、本名でDVDが発売されていた。
2007年の発売なので、とっくに有名になっているころだ。
神秘さが薄れてしまったが、橘玲の魅力を失うものではない。
でも、やはり発見しなければよかったかもしれない。

最近の著書日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル [単行本(ソフトカバー)]
でも、クールに不確実な未来への対処法を語っている。

この本で、もっとも共感したあとがきの一文。

日本人はあまりにも「合理性」を軽視しています。ネットでもマスコミでも、日本じゅうのあちこちに「合理的なものは不愉快だ」と叫ぶ人があふれています。もちろん合理性は幸福な人生を約束しませんが、その一方で、市場では合理的な行動からしか富がもたらされないことも確かです。



 
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1日で前日の上げを失ってしまう。
1日で前日の下げを取り戻す。
こんな動きを目の前にすれば、学者さんが「株価は無意味 」だといいたくなるのもわかります。

でも、無意味とまでいいきることはできないのではないでしょうか。

株価は「先を読んでいる」ときもありますし
株価が「先行して」実態が後からついてくる場合もあります。
また、それが相互作用を起こす場合もあります。

少なくとも短期的な需給の偏りは、投資家の資金力の違いにより反応が波状に伝播する現象が起こるのだと思います。
その時の動きはランダムな動きとはいえないでしょう。
そこにデイトレのチャンスが生まれるのだと思います。 

特に新しい段階に相場が入るときには長期な落ち着きどころの見通しの幅が広すぎて、短期的な振れが大きくなるということだと思います。

何も、これは最近始まったのではなく、昔からそうですが、取引コストが下がり株価反応型の投資家の比率が高まっていることから、振れが増幅されているのだと思います。

しかし、それが株価の持つ「先を読む力」や「先行する」力を失うものでもないと思います。

週末なのにいきなり相場について語ってしまいました。

今週末こそ相場のことは忘れたいですよね。


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反リフレの急先鋒小幡蹟 氏が危険球を投げています。

株価は無意味

バーナンキは緩和しすぎ、ハト派ということになるのだが、そうであったとしても、彼は、金融緩和が好きなだけで、それを資産市場のためにやっているわけではない。あくまで、実体経済、失業率を念頭において、物価上昇が起きなければ、出来る限り金融緩和を続けたい、というだけのことであって、資産市場のことは考慮していない。

しかし、これが市場関係者、投資家達には見えていない。自分達と同じように、資産価格を上げるために、株価を上げるために、金融政策を行ってくれていると思ってしまうのである。だから、最近の株式市場は荒れているから、ここで金融引き締めを想起させるようなことを言うわけがない、というような予想をする。しかし、その予想は単なる期待、願望である。そして、真の問題は、それが願望であることに気づかなくなるほど、資産市場の都合で世の中は動いていると思い込んでしまっていることだ。  

株価とは何かを考えるには格好の起爆装置です。
当然、物議を醸しています。
NYが急落していることもあり、炎上しやすいネタであります。

株価は「先を読む」のか「先行する」のか
似ているようで、全く違うこの解釈。
禅問答のようでもあります。

事後的に株価の上げ下げを解釈をするのは簡単ですが、
株価の持つ意味を解釈するのは簡単ではないようです。

小幡先生は学者の割には、市場動向にも造詣がありそうですが
「次の均衡を求めて右往左往し始めた」では、ご納得いただけないんでしょうかね。
つまり、株価は無意味ではないけど右往左往し、たまに大きく右往左往するというのでは。


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危険まあ、良く動いてくれた1か月です。

オプションにはいろいろ禁じ手がありますが、
両端のオプションを売るというのはやめたほうがいい
と昔からよく言われております。

今回の波乱でも結構犠牲者は出たようです。

これをやる人のほとんどは最終的に退場しているんですが、ほとぼりがさめるとまた新しい人たちが登場します。そして悲劇を繰り返します。

オプションだけではなく為替でも株式投資でも同じといえば同じなんですが、オプションの場合はそれが極端に出てしまいます。

両端売りのたちの悪いところは

なんとなく、大丈夫だろうと思ってしまうところです。
今を中心にしてその両方にいかないという想定はだいたい大丈夫なことが多いです。

しかし、想定外の出来事に極めて弱いのです。

やっかいなことにくせになります。
勝率はそれなりに高いので
勝っている間は、なかなかやめられません。

普通は最低でもどちらサイドかに不安が潜んでいますが、そんなことは忘れ去られています。
オプションの両端売り戦略はそういう最悪のケースをだんだん無視してしまう危険性を常にはらんでいるわけです。

安全を期してさらに遠くを売る場合は、同じだけかせぐためにサイズも大きくなります。 

端っこを毎回売るというというやり方は相場想定やリスクイベントに対する感応度を確実に麻痺させます。
知らず知らずに、願望主体のトレーディングスタイルに陥り、大けがをするまでその樹海からは生還できません。 

もし万が一コールプット両方売るなら果敢にATMのなるべく近くをより少なく売るほうが結果的にはまだ安全です。そうすることで、よりリスクに敏感になれます。オプションをやらない人にはわかりにくいのですが、被害は加速度的には拡大しません。

人生や政治・経済・社会においても、似たようなことはたくさんあります。
安全そうに見えるものほど、落とし穴が見えにくく
だんだん無防備になってしまう。
まれに遭遇するイベントで、再起不能の致命傷を受ける。

再起不能の致命傷を受けないためにはどうするか、オプショントレーディングにはそれが求められますし、対策はあります。



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モヤモヤこの半年を振り返る。

情けない民主党政権の反動で自民党は大量議席を獲得した。

タイミングよく、アメリカの景気回復が見え始め、欧州の危機も後退した。
日本の貿易赤字が続き、ドル円相場も煮詰まりつつあった。
3本の矢による政策提言がツボにはまり、国民のハートをとらえた。
無念の辞任から見事復活した安倍氏に支持が集まった。

日本株はいい感じの追い風を受け上昇相場に入った。

上げ相場を忘れかけていた我々には、新鮮な動きであった。
日に日に期待は高まりそれが好循環を生み出していった。

そして、4月の黒田異次元緩和の発動が市場の期待を上回る。

ゴールデンウイークあたりから加速度的な上げとなる。日経平均4万円の声がでる。
すべてが完璧であった。

そして、米国の出口戦略を巡る思惑から、相場は急落。

上げ過ぎの反動にすぎず、アベノミクスの成果が出るにはまだまだ時間がかかることになっている。

しかし、どうもモヤモヤ感が消えない。
頭の中がすっきりしない。

株価は企業実態と経済実態を予測して動く
そして長期的には実態に収束する。
これはいいだろう。

さしづめ、今は落ち着きどころがよくわからず、「予測」のボラティリティ(変動幅)が高い状態なんだろう。
つまり、今の市場の変動は生みの苦しみか。



モヤモヤ感はいうまでもない、異次元緩和からきている。

もともと、「期待」に働きかける道筋しか示せなかった異次元緩和であるから、
これからも「期待」が働けば効くし
働かなければ効かないのだろう。

我々はそれ以上のメカニズムの説明は受けていないし、多分それ以上の秘密もないのだろう。
みんなが信じ続ければこれからも効くかもしれないが、一般信者の中から離脱者が出始めている。
気になる動きだ。


結局、異次元緩和は

びっくりする量で銀行のもつ国債を買い上げるだけの話

であるから、
そこからお金が、実経済にどの程度流れ出て、どういう速度で流通するのかはもともと日銀のコントロール外のこと。これについては誰もわからない。ある意味出たとこ勝負だ。

だからこそ、「期待」を触媒にしなければならないわけだ。

多少はにじみ出るのは間違いないだろう。
果たして期待通りにいっぱい出るのか?
また、そのときあふれ出したお金は果たしておとなしくいうことを聞くのかどうか?
全くわからない。
やってみるしかない。


しかし、異次元緩和の狙いが国債からリスク資産へのポートフォリオ効果であるのなら、
直接異次元のレベルで日銀が株を買いドルを買えばいいだけの話でもある。

国債を買い入れているから金融政策らしくは見えるけど、狙いを確実に実現するにはあやふやな「期待」にたよるよりも、国債買い入れをショートカットしたほうがよりストレート。そうすれば理屈やメカニズムは誰にでも理解できる。

けっこう単純なことをわざわざ複雑にして、
その結果、議論がまったくかみ合わず
みんなで効く効かないと半年以上も言い合っているからモヤモヤするのかもしれない。

イヤイヤ、このあいまいさ加減が実態に煙幕を張るからいいのだという考えもある。
それともほかに、何かいい方法があるのかと開き直ることもできる。

やっぱりモヤモヤ感は解消しない。




 
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アメリカは日本経済の復活を知っている
アメリカは日本経済の復活を知っている [単行本]

発売日は2013年1月8日ですから、安倍政権発足にあわせた緊急発刊です。
少なくとも1か月前にはゲラ校正が終わっていなければなりませんので、
相当部分は口述筆記 + ゴーストライターフル稼働によって、なんとか発売にこぎつけたのではないかと推測します。

本書の内容は、難しい議論を避けて読者層のウイングを大きく広げているのが特徴です。
残念ながら経済学的な観点ではあまり見どころはありません。

リフレのメカニズムについては、

世界中の経済学者が納得して信じ、実際に世界中の中央銀行が採用している政策を日銀が採用していない。
とにかく正しんだ。
と説明されているだけです。

となると
本書の見どころは
外見は温厚そうな好々爺が、なぜこんなにも執拗に日銀や白川氏に対して悪口を繰り返し書くのか?
ということになります。

日銀に対してだけではなく、自分を認める人は徹底的にかわいがり、自分を認めない人間は徹底的にやりこめる気質があるように感じます。また、全体的に鼻っぷしが荒く血の気の多い人を浮かべてしまいます。かなり攻撃的な印象を受けるのですが、さすがにこれはゴーストライターによる誇張もあるのではないかと想像してしまいます。写真で見る印象や半年前に日曜討論に登場したイメージと本書で現れる人間性のイメージは大きく違っています。それほど憤慨しているということかもしれません。

世界中の知己の経済学者がオンパレードする内容には、回想の気持ちがあるにしてもいささか閉口せざるを得ませんでした。

また、前著 伝説の教授に学べ! 本当の経済学がわかる本 [単行本(ソフトカバー)]
を一緒したという勝間和代氏や上念司氏をえらく褒めちぎるのにはさすがに違和感を感じざるを得ませんでした。

ということで、リフレの理論的背景を期待して読むと期待外れに終わります。
アマゾンのレビューも最初のスタートダッシュからは急降下しています。

晩年の経済学者のエッセイとして読むならばという感じでしょうか。
でも、今は内閣官房参与ですからね。

そのうち第2弾が出るでしょうから今から読むならそれを待ちましょう。




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相変わらずSQまでとか
SQ通過後とか

SQを意識したコメントが多いように思います。
そもそも、SQが相場全体に与える影響は本来はごみかす程度のものしかないはずなんですが、
みんなが取り上げることで、無意識のうちにアンカー効果を生んでいるのです。

※アンカー効果=個人の通常の意思決定においては、まず特定の情報や値に過度に注目し、その後状況における他の要素を考慮して調整する。一般にこのような意思決定には、最初に注目した値についてのバイアスが存在する。(ウイキペディア)

そんなごみかすに相場の方向感を委ねるのはいかがなものかなんですが、
それを安易にコメントに使う人たちは、さしづめバイアスをまき散らしている張本人ということになります。

似たようなものにVIXがありますが、VIXが本当に何を現すのかわかってコメントしている人がいったい何人いるのでしょうか?

SQは先物やオプションの最終清算値段を決める場には違いありませんが、
いつでも反対売買できる先物やオプションを売買している人たちの中で
SQ値でわざわざ清算するために最後までポジションを残している人はほとんんどいません。
わからない値で清算する必要は全くないわですから。事前に決済するか、次限月に乗り換えます。
ポジションを乗り換えるためにスプレッド市場というワンストップの仕組みがあるのですが、この存在をしらない人は結構いるようです。
今回の場合は、ネットで買い方が圧倒的に多かったわけですから、そのネットとしての買い方全体がどういう行動をとるかがポイントです。裁定業者がとる行動は、その結果として起こる行動です。

最終日にポジションを残す例外は

  1. ごく一部のSQプレーを楽しむギャンブラー
  2. 最後の最後まで反対売買する決断ができなかった優柔不断な投資家
  3. 余りにも利食いになりすぎて余裕をこきすぎた投資家 

ぐらいです。
限月によっては、2の投資家を大量に抱えていることがあるかもしれませんし
2を予想することで3の投資家が増えるといったことも、たまにはあるかもしれません。
あるいは、平穏なSQが続くとどうせSQは食い合うという油断が生まれます。
予想外の動きが起こるとしたら3の要因が大きいようです。

最終日までポジションを残す大口プレーヤーは、
必ず残したポジションに見合う現物の売買をSQで行い
SQでなくなる先物を同じ値段で現物に乗り換えます。 

それだけの話です。
SQが終わって何かが変わるなんてことは基本的にはありません。 
今後もネットとしての買い方がどう動くかは注目ですが、それはネットとしての買い方の水準(=裁定残高)に依存するわけではありません。 
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やり手証券マンM氏久々の登場です。

セールス5
いろいろ小細工を繰り返し社長さんに会ううちに、僕にもお客さんが何件かできてくるわけです。
いよいよ戦力として「本業」=「手数量稼ぎ」をしなければなりません。

つまりそれは、株を買ってもらって、それを売ってまた別の株を買ってもらうってことを
「延々と」続けさせるということ。

証券会社は、正直言ってお客さんが儲かろうと損しようと、売買ごとに手数料が入るわけで
株を買ってもらったらできるだけ「長く持たせずに」「短期売買」をしてもらうことが一番。
これをいっては身もふたもないけど。
 
僕がいたころは、株の取引時間は9時から午後3時まで。
3時に取引が終わると「今日は何ぼや!」と課長席が声を張り上げるんだ。
今日一日で手数料をいくら稼いだのか報告しなかればならないとってもイヤーな時間。

「10万円です」などど答えようなものなら「そんな奴は、店頭に降りろ!!」と即座に罵声が飛ぶってわけ。

ちなみに「店頭」とは、支店の窓口営業のことで「通常、女性がやる仕事」と考えられていた時代なんだ。
一度店頭に回されれば、まず出世はないというのが不文律。
会社人生は「THE END」なんだ。
僕はそう理解していたし、その恐怖と毎日闘っていた。
 
「ど、ど、どうにかして手数料を稼がねばならない...」
追いつめられた営業マンが手を染めるのが「ダマテン」なんだ。
僕がダマテンに手を染めたかどうかまでは言えません。
確かにグレーなものはあったかもしれないけど...

ダマテンとは、麻雀用語で、テンパイしていながらリーチせずに、だまし討ち(麻雀界では立派な手法)で上がろうとすることだけど、
「証券界では」「お客さんに電話せずに、お客さんの勘定で発注すること」。もちろん違法に決まっております。

明らかに違法でも、人間追い込まれればそこまでやってしまうのである。

今は、証券界はまるで別世界のように紳士になってしまったけど、当時は「ダマテン」が結構頻繁に行われていたのは暗黙の事実さ。
君に任せるって場合もあるわけだしね。(これもダメだけどね)

それでも、ほとんど問題が表面化しなかったのは、N証券の営業マンの凄さということ。
お客さんにばれたときの対応策は「徹底的に謝る」という拍子抜けするぐらいシンプルなんだ。
小細工はしない。ズボンとおでこが擦り切れるぐらい土下座をする。
その点2次災害は極めて少なかったはず。 

そんなアホな、と思われるかもしれない。

そもそも営業課が相手にするお客さんは「お金持ち」なので、ダマテンで損した金額は彼らにはそれ自体は大した金額ではないんだ。
 
営業マンが(時には上席の課長も一緒に)、会社に詫びに飛んでいき、部下の面前で「申し訳ありませんでした!!」といって土下座でもしようものなら、謝られてる社長のほうが「カッコ悪い」のでまあまあ、となって「もういいから帰れ」となるんだ。

営業力とは追い詰められたぎりぎりの世界で生まれる。
僕はそう確信したのさ。
 
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最近の波乱は
もともと、ここしかないという細い道を選択したのはずなのに、
そのことをすっかりみんな忘れていたということですね。
絶好調小幡蹟氏「アホノミクスというヤツがアホ」は冴えています。
痛みを半年間忘れた分、これからのパスが一段と狭くなったことだけは間違いありません。

波乱が始まって3週間。
悲喜こもごもがありました。
今日は趣向を変えて、本当にリフレッシュのお話。

私の長い友人が、一昨年起業しました。
一緒に働いたことはないのですが、日系銀行から日系証券、外資系銀行と渡り歩いたエリート金融マンでした。

その彼が突然始めた事業がこれ
何と原宿にいきなり出店。
トーキングエステ「想像することは思い出すこと」

 人は将来を想像している時は、ゼロから想像をつくり出している訳ではなく、自分の知識、経験にあるものの組み合わせを変えているに過ぎません。

 想像力を豊かにするには、たくさん本を読んだり、旅行したりして、知識、経験を増やすことが必要なのです。 (最近のメルマガより)


わかりにくい業態なのですが、
最初は、ストレスをためた銀行マンを対象に事業シナリオを考えたそうです。
サラリーマンは自分がピラミッドの上へ行けばいくほど、そのピラミッドから転落する危険性が高まります。
右肩上がりの時代にはピラミッドから外れても、会社がその受け皿を用意してくれました。

いまどき受け皿を用意してもらえるのは、一部の高級官僚しかいません。
彼の観察では40代50代でさまよえる銀行マンがあまりにも多いとのことです。

耐性の弱い銀行マンが自分の行き場を失ってうつ状態に陥るというのは、銀行系証券に一時身をおいた私としてもうなずけるものがあります。

そうした人たちを対象にして、カウンセリングでもないトーキングエステという新概念で、会話を通じて前向きな思考に変えるという挑戦です。

私も、体験コースを受けましたが、もともと根っからの楽天家の私には実感できる効果は少なかったのですが、悩みの多い人たちが、立ちなおっていく様子は腑におちました。

スランプに落ちこみ悩むオリンピック候補生やスポーツ選手の利用も増えているそうです。
相場と波長が合わず、スランプに落ちいっている人にも効果はあると思われます。

友人ということもあるのですが、実際に体験してみて面白いと思ったので紹介させていただきました。

6/24(月)には千葉県でもセミナーを行うようですので、あわせてこちらもご紹介です。
ホームペジはこちらです。

シータ


 
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あいかわらず激しい動きが続きます。
パイロットからの機内放送はその後途絶えてしまいました。
下値目途があるようなないような、不安定な状況です。
乗客は不安になり始めています。

日本のデフレ輸出を引き受けるはずの世界経済に黄色ランプが点滅し始めているだけに 、強弱感も対立せざるを得ないでしょう。

この水準を売っている連中はリスクマネーの逆回転をよりどころに10000円割れぐらいを狙っているのでしょう。アメリカのかわりに緩和を続けるといっているにもかかわらず、日銀も甘く見られたものです。ここらで、一発ガツンといわせてほしいものです。

日銀もアップサイドが少なくダウンサイドリスクの方が大きい国債を買い占めるリスクを取るぐらいなら、
もっと株の買い入れを増やしたらどうだと
無責任に言いたくなるような状況でもあります。
株だとダウンサイドのリスクはありますけどアップサイドもありますからね。

日米がここで踏ん張らなければ、とんでもない暗黒の世界が手招きしているようにも思えます。

昨日の下げで、SQで自動決済に身をゆだねる買い方(これを自爆という)はそうとう減ったでしょうから、SQ自体の需給は限りなく食い合いに近づいた可能性が高いと思われます。
安心しきった売り方が余裕で売り玉を放置していれば、逆に買いということもありうるかもしれません。

不確定要素は最後にインザマネーになってきた12500円プットの売り手ですね。
自爆組が多いと少し波乱要因です。
引けでは死んでいる12500のコールのデルタを業者がどこまで計算に入れているかもカギを握るでしょう。

いずれにせよ、今の状況では為替と海外要因のほうがはるかに影響度が大きいでしょう。

こういう視界不良の時こそ国の責任ある人たちには、
意味のある発言を積極的にしていただきたいものです。




 
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原作屋稼業 お前はもう死んでいる?
原作屋稼業 お前はもう死んでいる? [単行本(ソフトカバー)]

世間を驚かした黒田バズーカ。

為替も株価も結局いってこい。

単に行き過ぎの反動とみなすのは簡単だ。

しかし、期待に働きかけるロジックはまだ生きているのだろうか?

2%のインフレを目指せば、景気が回復する前に長期金利が上昇してしまう。

思わぬ落とし穴にはまってしまった。


実際に景気が回復する前に金利が上がるのはさすがにまずいだろうし、
それは全く想定外だろう。

異次元緩和が果たしてこの罠から抜けることはできるのか。

これが今問われているのではなかろうか。

損切は早いほどいい。
それが相場の鉄則であるが、
鳴り物入りの政策の場合はどうなんだろうか。

それともなにかいい打開策でも?

 
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はてなこの半年で一番効率が良かったのが、コールオプションの買いです。

コールオプションの買いというのは、実は非常に高度な戦略なのです。

それは、単に勝率が低いということだけではありません。
熟練者ほどコールの買いは苦手だという人は意外に多いのです。

熟練者の間では、コールは、相場が下がるときに買うのが定石とされてきました。
今回の上昇はオプショントレーディングからすれば、その定石破りであったともいえます。

いきなり、わけのわからないことを書きました。



昨日の武勇伝の話のように、コールオプションの買いで爆益を出せる人は、

  • オプションの初級者か、
  • アップサイドに対する報酬が極めて大きいヘッジファンドの運用担当者か、
  • 本当のオプションの超上級者か
  • 生まれつきのギャンブラー

ではないかと思います。

私はコールの買いで大儲けする自信はあまりありません。

細かい説明は、オプション専用ブログで展開中ですが、
オプションをやらない方は、そんなもんかということだけでも、頭の片隅に覚えておいていただけるといいかと思います。




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英雄武勇伝、武勇伝、デンデンデデンデン。

この半年の上げが強烈な一本調子だったので、結構武勇伝が耳に入ってきます。

100万円が数億円という方はちょろちょろといますね。
ただしおおくは最大瞬間風速。

ものはコールの買い・先物の買い・小型株の買い。FXでは今回ちょっと無理でしょう。

思いっきって再投資を続けていれば、夢ではありません。
世知辛い世の中に勇気と希望を与えてくれます。

が、なかなか勝ち逃げはさせてもらえません。
たいてい「落ち」がついています。

売れずに少しナンピンしたら、全戻し。

たまたま15000円台で売っていても、そのあとまた買いから入ってナンピンして最後にブン投げ。

ほぼ全部吐き出して今いちからやり直し中、というパターンが意外と多いようです。

異常な勝ちから勝ち逃げするのは簡単ではないようです。

念願の円安でホクホクのはずの藤巻健史氏。
昨日ブログへ検索流入が急増したかと思いきや、何と参議院選出馬を表明されていました。
反アベノミクスの急先鋒として維新の会から白羽の矢が立ったようです。
こちらも「落ち」がなければいいですけどね。

ついでに紫色の髪のおばさんもセットでどうでしょうか。
えっ、市長とは喧嘩してましたっけ?

日銀の昨日の追加緩和見送りが、「戦力の逐次投入はしない」にこだわった結果だとしたら、参議院選は何やらひと波乱ありそうな予感もしますが。



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証券
株式委託手数料が自由化される以前の証券マンは羽振りが良かった。
銀座・赤坂・六本木をブイブイいわせていた。

古き時代の証券マンはなぜかハードで忙しかった。

証券マンの出世のカギはいかにたくさんの株式を投資家に買ってもらえるかであった。


厳しい競争を勝ち抜くためには、体力だけでなくいっぱしの株式評論家でもあった。

日経新聞を読む時間すらなさそうに見えても、投資家の前では自信満々に相場解説を披露した。

優秀な証券マンほど話もうまかった。

投資家にとっては、証券会社のセールスマンは最も身近な株式評論家という時代。
実際に価値ある解説が聞けたかどうかはともかく、投資家はそれに対して結構な手数料を払っていた。

バブル崩壊以降長い右肩下がりの相場が続いた。

なかなか株式では儲からない状況が続き、顧客の稼働も次第に落ちて行った。

そしてついに、聖域であった株式委託手数料が自由化されてしまった。
それに呼応するように身近な株式評論家は次第に姿を消しはじめた。

ベテランたちは早期退職制度に応じたものの、ほかにつぶしが効くわけでもなく、自宅でひっそりと個人投資家になるというのがお決まりのパターン。

顧客にアドバイスするのとは勝手が違う。
残念ながら
儲けているという話はあんまり聞こえてこない。
ひょっとしたら、一般投資家よりも生存率は高くはないのかもしれない。
セールスマンの資質と本当に儲ける資質はどう考えても違う。
頭の切り替えができた人でないと個人投資家としての成功の道はないのだろう。




今の証券マンはバブル後世代が中心で、最近まで手数料の稼げる投資信託の販売に専念していた。

バブル期を知らない証券マンは株は下がるものだと思っているというさびしい状況だった。
そんな証券マンに株式市場のことを聞くのが野暮かもしれない。
情報を得るなら、ネットに気の利いた解説があふれている。
最近の株価急上昇で大慌てしているのが、何を隠そう実は証券会社自身というのがなんとも寂しい。

証券会社は手数料自由化とIT技術の進歩の中ですっかりと様変わりしてしまった。

一昔前は野村・日興・大和・山一という4大証券がしのぎを削っていたことがだんだんと記憶から消えつつある。

まず最初に、公家集団とも言われたひとのいい山一證券が、損失を抱えた顧客の株式を引き取ったことが尾を引いて自滅した。

大和証券は、リテール業務と機関投資家業務を分社化して生き残りを図った。
機関投資家業務は住友グループと手を組んだが、銀行の文化とそりが合わずに円満離婚し、自主独立路線に戻った。

かわいそうなのが日興証券である。

大和と同じく分社化の道を選び、機関投資家業務はソロモン(のちのシティグループ)と手を組んだ。
リテール業務は日興コーディアル証券と名乗った。ちなみにコーディアルには水で薄めたジュースという意味があり、外国人にはやたら受けが悪かったらしい。

その後ソロモンを飲み込み巨大化したシティグループ入りするが、それもつかの間、サブプライムショックでシティ本体の経営が傾くと、大和と別れた住友グループに身売りされてしまった。

野村証券は自主独立を一応貫いてはいるものの、破たんしたリーマンのアジア・欧州部門を買い取ってからは迷走が続いている。

4大証券以外でも、中堅以下の多くの証券会社が銀行の傘下に入ってしまった。
ルーツをたどると10社以上もある会社は、稟議書が同じ数だけ行きかうという。
いかにも銀行屋さんらしい。

銀行マンの思考回路で変動商品を売るのは一般の人が想像をしているよりもはるかに難しい。
晴れた日には傘を貸すけど雨が降ると貸した傘を回収するように鍛えられているのが銀行マンだ。
低迷する株式相場が続けば、自然に営業の前線は株から距離を置こうというもの。

株を知らない証券マンが増えるのも、こうした業界の動きからいって当然のこと。

バブル後に損失処理案件でハデに稼いだ外資系も今では飯の種もつき元気はない。
リーマンショック後は粛々と日本拠点では人員整理が続いた。
今ではサスペンダーに襟の白いカラーシャツを見かけることも少なくなった。

果たして消えた証券マンの復活はなるのか。
それとも若手が、新しい証券マン像を作り出すのだろうか。

いま証券界はもがいている。 
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凧わかりにくい金融政策を理解するのに便利な、風桶理論と風凧理論があります。

風桶理論
風が吹けば桶屋が儲かるという伝統的な理論です。 反リフレ派がリフレ派を揶揄するときに使います。

  1. 大風で土ぼこりが立つ
  2. 土ぼこりが目に入って、盲人が増える
  3. 盲人は三味線を買う(当時の盲人が就ける職に由来)
  4. 三味線に使う猫皮が必要になり、ネコが殺される
  5. ネコが減ればネズミが増える
  6. ネズミは桶を囓る
  7. 桶の需要が増え桶屋が儲かる
ウイキペディアによると

ある事象の発生により、一見すると全く関係が無いと思われる所・物事に影響が及ぶことの喩えである。また現代では、その論証に用いられる例が突飛である故に、「可能性の低い因果関係を無理矢理つなげて出来たこじつけの理論。 
 
風凧理論
金融政策では風を吹かせることはできないので、凧を持って走らないと凧は上がらない。凧が上がっている内に別の方法で風を吹かせないと凧は落ちてしまう。

こちらは小幡蹟氏が使っています。さしづめ今はアメリカの景気回復期待という微風が吹いている状態なのでしょう。

リフレ派かどうかは風桶理論の成功率をどの程度だと考えるかによるという風に考えるとわかりやすいです。

最近では、池田信夫氏から詐欺師(政治家にトンデモ論を押し付けるため)とまで名指しされている高橋洋一氏が成功率は9割あると述べたことが伝わっています。

どちらが正しいかの問題ではなく、結局は好みと信仰の問題だと思います。状況によって、局面は変化するはずです。ただ、お互いにそれぞれリスクや弱点がありますから、それは正しく認識しておかなければいけないということではないでしょうか。





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保険
昔、カードの宣伝にありました。

備えあれば憂いなし。







先物が現物を振り回しているという論調もありますが、
わからないものをわからないまま悪者にするよりも
その一味を味方につけてみたほうが、よっぽど利口です。

こんな時のためにプットオプションがあります。

普段は関係ない人も、自分の大切な資産を守るために、
簡単な使い方だけでも知っておいて損はありません。

特に、特定の水準でロスカットを考えていたり
この水準まで来たら投げざるをえないだろうなという漠然とした不安があるなら、

「出かけるときは忘れずに」プットオプション

ただ、こういう不安感が強い時には当然保険料は値上がりしています。

そこで、プットスプレッドをお勧め。

ここまで来たら投げさせられるだろうなという水準のプットを買い500円下のプットを売る。

これがあるだけで、相当心理的な優位性が生まれます。

そのためのコストは投げさせられるよりもきっと安くつくはずです。
 
相場のほうも、週末の米国雇用統計で、緩和縮小の予行演習第一弾は終了。ただ、緩和縮小のタイミングは近づいてきていることは確かで、予行演習第二弾、三弾を繰り返しながら、実際のインパクトを吸収する方向に動いていくのでしょう。

参議院選で、アベノミクスの功罪ばかりが舌戦になり、後ろ向きの議論が中心になることだけは勘弁願いたいものです。

自民党も勝とうと思い守りに入れば票は減る。負けを覚悟するぐらい思い切って闘ってほしいと思います。

 
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疲労2激しい動きが続きます。

もし、20年前の先物制限策 が取られたら一日中気配値だらけで、4,5回ぐらいしか値段がつかなかったかもしれません。値段がついて動くだけでもまだ少しましかもしれません。

この乱高下も何かの生みの苦しみだと思うしかありません。 

これだけの支持率を持ちながら、歯切れが悪い政策しか出てこないのが参議院選のためというのではいささかさびしすぎます。
自民党に乗るしかないのですから、この一連の乱高下は自民党に覚悟を問うているのかもしれません。 

下落幅もさることながらこう乱高下が続くと週末ぐらいリラックスさせてよといきたいところです。ウイークデイは明け方まで眠れなかった方も多いでしょうから。





 アップルの値上げにはちょっとびっくりしました。為替の影響をなかなか価格転嫁できない企業が多い中、強気の姿勢はさすがアップルということでしょうか。思わず、買い替え時期に来ていたノートパソコンをデルに注文するという小市民的な行動に出てしまいました。
まあ、あんまり円安に行きすぎるのも困ったものということでしょうけど、なかなか都合いい場所には落ち着いてはくれないものですからね。

苦言を呈したいのは、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用資産の構成割合の変更を急遽発表したこと。
わざわざ独立と冠しているにもかかわらず政治の道具にされている感がぬぐえないことがひとつ。変更後でも長期運用見通しが3.42%にしかならないということが二つ目。

100年安心設計の前提がことごとく崩れている中で、誰がいつどのようにこの「100年安心設計」に鈴をつけるかということです。 この問題についても、自民党の覚悟を問いたいものです。

資産構成の本格的な見直しも1-2年かけて行うようですが、運用サイドの問題だけで解決できるとは思えませんし、これも一種の先送りにしかすぎません。
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リフレは正しい アベノミクスで復活する日本経済
リフレは正しい アベノミクスで復活する日本経済 [単行本(ソフトカバー)]

こういう状況なので改めて読み直しました。
急先鋒のひとり副総裁の岩田氏です。
3月18日の発売なので、黒田バズーカ発射前です。

リフレというのはわざとインフレを起こす政策です。
2%のインフレ率目指してできることは何でもするということです。

そのために行った施策が次元の違うマネタリーベース2倍作戦です。

それによって、国債保有に固まっていた資金がリスク資産に向かうことが好循環シナリオの出発点でした。

改めて読んでみました。
好循環シナリオが起こるかどうかについては何ともいえませんというかよくわかりませんが
今でも、賛成できない前提部分は3つありました。


  1. 量的緩和の最大のよりどころはアメリカFRBの成功としています。
  2. インフレターゲットはほとんどの国で採用されている政策だとしています。
  3. デフレの原因はすべて金融政策の失敗だとしています。 
1.確かにアメリカは3回にわたるQEといわれる量的緩和を実施しましたが、
金融システムと不動産市場の底割れを防ぐという信用緩和の意味合いが強かったことは日本と状況が違います。そのほかの基礎的な状況(アメリカの潜在力)はそれほど悪くなかったので、信用緩和がより効いた面はあると思います。

2.ほかの国では、インフレターゲットといっていますが、それはわざとインフレを起こす政策ではなく、金融緩和を引き締めに転じるポイントとしてターゲットを置いています。 また逆にインフレ時にインフレを抑えるために引き締めを行った場合、引き占めを緩和に戻すターゲットとして使われています。

ターゲットまでは緩和を続けるという点では一緒のように思えますが、期限を区切ったうえでインフレ率を上げるといっている国は私の知る限りないと思います。

3.デフレの原因は円高で競争力に苦しむ輸出企業がコスト削減を進めた結果、

中小企業へのシワ寄せ、
非正規社員を使った賃金抑制策、
さらに非正規社員の削減により、労働力がより賃金の低いサービス業へシフト

したことが主因であるという説が有力になりつつあり、私もそうだと感じます。

ムリしてインフレを起こそうとすることが正しいのかどうかは、今でもやっぱり理解できませんでした。

もし資産価格を上げることが、量的緩和による正しい好循環のスタート台ならば、株を直接買えばいいはずだというのはいいすぎでしょうか。
 
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もし、万が一このまま株価が5/23の高値を回復できなければ、

2013年の前半はミニバブルだったということになるんしょう。

誰も、バブルだなんて思いもしませんでしたし、
バブルのような表現をしようものなら、袋たたきに合う状態でした。
今もそうでしょうけど。

バブルがなぜ繰りかえし起こるのか

いかに過去のバブルが
事前にわからなかったか

というのが
あらためて実感させられます。

もっとも、今回はまだ結果は出てはいませんが...

 


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厳どうひいきめに見ても
黒田バズーカに比べて成長戦略のインパクトのなさは否めない。
10年後に所得150万円がむなしく響く。

目新しさはないかわりに実行力が違うと伏線を張ってはいたものの
改めてそのとおりだと、失望感は大きい。

さすがに「期待」の金融政策「気合」と実行力の成長戦略のコンビでは力弱すぎる。

甘利にも、もとい余りにも金融政策に頼り過ぎたひずみが出始めている。

参議院選までは、安全運転で行きすぎたことも金融政策への過度の依存につながった。
自動操縦に任せて安全宣言しているパイロットなんかいらない。
結局はインパクトのありすぎたバズーカが裏面に出た。

もともと狭かったスルーパスの通り道がますます狭くなってしまった。 

次元の違う部分はすでに殆ど剥げてしまったのだから、
いまさらあんまりこだわる必要もない。
早めに思い切った修正をしたほうがいい。

私が日銀総裁なら
金利が上がらない金融政策に軌道修正する。 
つまり残存長期の国債の買い入れをやめる代わりに十分な資金供給をする。
意味のない物価目標はやめる。

でもそうではないので、黙ってお祈りする。頑張って今後最善だと思う策をやってくれと。
意地とメンツにこだわるのだけはやめてくれと。

金融政策の下支え効果と、時間を稼ぐ効果には引き続き大いに期待しております。
政治にも期待しております。
 

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先月、VISA太平洋マスターズでおなじみの太平洋御殿場コースなどを持つ太平洋クラブの再建スポンサーに登場したパチンコのマルハン。個人的には和田アキ子のイメージの会社です。

PGMもパチンコーメーカーの平和の傘下に入ってしまい、ゴルフにおけるパチンコ業界の存在感はますます大きくなってます。アコーディアに対してもPGMはTOB仕掛けたぐらいですから、もはやパチンコ業界に対抗できるのは、東急不動産・オリックス・東京建物などバブル系?しかいなくなってしまいました。そういえばパチンコ台の製造を手掛けるセガサミーもいつのまにか宮崎のフェニックスを買収していました。

でも、ゴルフ場経営専業のアコーディアによる再建計画に反対した会員組織がパチンコ屋にすがるというのは、なんとも面白いところです。アコーディアほど、会員を無視しないだろうという淡い期待があるのでしょうか。



不況に強いと思われているパチンコですが市場全体は縮小を続けています。個人経営店や中小チェーンが破綻に追いこまれる中で、大手による寡占化が進んでいます。また、それは実感にも非常にマッチします。

さらに最近は、1円パチンコの普及で売り上げは伸び悩みです。
一時期のブームは去ってしまいましたので、マルハンのような大手は、設置台数1000台以上の大規模店の出店による効率経営と事業多角化に活路を見出していくのでしょう。
そのための先兵が太平洋とは、意外な展開です。

ただ、トーナメントスポンサーのVISAは複雑でしょうね。
海外でも有名な伝統的な大会ですからね。
カード会社の収益は消費者金融によるところが大きいのですが、パチンコ屋とストレートに組むのはさすがにイカにもでしょう。秋のトーナメントの運営が見ものです。とりあえず今年はマルハンは黒子だとは思いますが。

1円パチンコは単純計算で4円パチンコと比べ売り上げが4分の1になるので、どうしても還元率は悪くなります。
安く長く遊べる分だけ、勝ちにくくなるというわけです。
でも、どうせ負けるんだからという一般パチンカーや年金生活者にとってはありがたい話です。 

パチンコ屋のゴルフ場経営への進出は、パチンコでは切り込めない女性層の開拓という意味で戦略的には大きいのかもしれません。 
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訣別 ゴールドマン・サックス

サブプライムショック・リーマンショックの裏側で、アメリカ投資銀行の無茶ぶりを暴いたものは多かれど、少し優秀だった普通の人が書いた本という意味では異色です。

多分バイアスもなく、保身でもなく純粋な気持ちで書いた物だと思います。
ITバブルの崩壊からリーマンショックにいたるまでのウオール街の動きをフツーの人の目線で追うという意味でも、面白いと思います。

筆者はデリバティブデスクに属して順調に昇進していくのですが、専門用語が一切出てこないのも本書の特徴です。完全に一般読者を想定した平易な内容になっています。たとえばオプションについても、「変動に賭ける」程度の書き方です。

米系投資銀行(今では銀行持ち株会社ですが)の内幕は、一言でいえば想像していた範囲でもあり、あまり驚くことはないのですが、業界外の人が読むには面白く参考になるでしょう。

著者はGSがこの10年で変わってしまったと感じたようですが、最初は一途で純粋すぎて気づくべきものがわからなかったのではないかという気もします。筆者が訣別することになる変わり果てたGSは、私のイメージしている米系投資銀行の昔からの姿そのものであるからです。

同じような本に藤沢数希氏の業界をシニカルに表現した
外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々 [単行本(ソフトカバー)]
がありますが、本書のほうがより地に足の着いた内容だと思います。
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冷徹異次元緩和がほとんど剥げ落ちてしまった。

日経平均は 4月4日夜間で上げた分まで含めると、発表当日の上げ分を残すのみとなった。

為替の100円割れに大きな意味はなかろうが、いつ抜ける恐怖から解放された点は大きい。
ただそれだけ。

相場はいったい何を語ろうとしているのだろうか。

日銀の異次元緩和以降世界的に利下げが続くにもかかわらず、日本だけではなく世界的にも物価の上昇気配はない。異次元緩和どころか、異次元の世界へ入ろうとしているのだろうか。
兵力の追加投入は簡単にはできるわけではなく、金融政策は相当追い詰められた。
過度な期待ははげってしまったが、本来の下支え効果はあることは間違いない。

自信を持って進んでほしいものです。

一方で
「株の上下にはいちいちコメントしない」
というスタンスではなく、センセイたちにはその意味をしっかりと考えていただきたいものです。
自動操縦に任せているのではなく、ちゃんと操縦桿を握って乱気流から抜け出して欲しいものです。

 


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大阪の不動産ファンドが資産水増しで業務停止処分を食らったという話。
あんまりニュースになっていませんが、
会社側は強気の姿勢でホームページは普通に存在しています。

過去のファンドに対して5%から7%の配当を継続しており、今後も心配はないと強気です。

確かに、物件があり賃貸収入がある限りそれを分配し続けることは可能かもしれません。

しかし、資産が水増し(いろんな経費まで資産計上されていたようですが)されていたのでは、エグジットできるわけがありません。

でもよく考えると、この構図は、個人が不動産投資で家賃収入を得ているのとよく似ています。
資産サイドが劣化(減価)しているにも関わらず、 とりあえず現在のキャッシュフローが回っていることを頼りに、物件を拡大していくのと同じですね。
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SQ相場が不安定になってくると、SQが急に気になります。

普段は相場解説の季節ネタのようなものでもあります。

裁定残高がどうだこうだとか、SQが終わるまでは調整局面だとか、よくいいます。
個別株コテコテの評論家に多いのですが、微妙にポイントがずれていることが多いのです。
せめて原理原則は踏まえてほしいものです。

ずれているポイントは

  • 裁定取引および裁定残高は結果であって、原因を見ずに結果だけを語るのは片手落ちだということ
  • もし、裁定取引による残高が積み上がる原因に問題や変調があればそれを警戒する必要はあるということ

それは

デフレが様々な要因の結果であるのに、その原因を直そうとしないで、結果であるデフレから直そうとする発想にどこか通じるものがあるかもしれません。

まずSQや裁定取引の誤解を上げてみましょう。 

  • 裁定残が多いと解消売りが出る
  • 金利が上がると解消売りが出る
  • SQ値が幻に終わると、そこが当面の高値、安値になる

全部勘違いです。 



まず、裁定残を信用残と同列に考える傾向があるようです。
両方の残高を足して仮需とみなす大胆不敵な分析もあります。

信用の期日が接近すると整理売りが進むという因果関係は確かにあるでしょう。
期日を迎える信用残は、評価損となって決済できないポジションが大半で、それらが期日を限界として反対売買をするというのはあると思います。

しかし、裁定残の原因を作り出している先物の買い方はSQを期日にして反対売買するとか、SQで差金決済するということは全く考えていません。一部の個人投資家の中には、信用取引でとる行動と同じように、評価損を抱え市場で反対売買する気力と判断力を失い、SQの自動清算に身を任せるということはあるかもしれません。
しかし、それは建玉全体からすれば無視できるほど小さいのです。

いつでも反対売買ができ、いつでも低コストで次限月に乗り換えられる先物を大量にSQの自動清算にゆだねる投資家は普通ほとんどいません。

SQ最終日まで残った建玉はほぼすべてが現物へ乗り換えられると考えても間違いありません。

ただ、2つだけ例外があります。

SQにおける現物の売買は通常均衡するのですが、均衡するからと油断して建玉を自動清算させようとする投資家がたくさんいた場合→SQは動かないものだと油断した時(忘れたころ)に限ってたまにおこります

オプションの売りは時間価値が大きく取れるのが最後の最後の瞬間なので、オプションの売りポジションを引っ張る、あるいはインザマネーになってしまって決済できない投資家(おもに個人投資家)が大勢いた場合

この二つが組み合わさると、SQの需給は均衡しない場合がありえます。

SQの話をするのであれば、ここの分析をしないと全く意味をなしません。
裁定残の大小だけでもっともらしい解説をするのはいい加減にやめてていただきたいものだと思います。 
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サイン久しぶりに場立のお話です。

場立の手サインは微妙に便利です。
なぜならば、片手で1から10まで示せるから。
両手で1から99までいけます。

1と2は普通
3は親指と人差し指をおります。これはなぜかというと、普通の3だと2と間違うからです。
4と5も普通です。
6は親指をたてます。
7は親指と人差し指。子供のピストルです。(写真参照)
8はさらに中指をたてます。
9は親指の上に人差し指をまげて乗せます。
10は
1を左右に振ります。

これで売買の値段と株数を伝えるわけですから、面白いといえば面白いです。
場立は、これを使って場立おいちょ株をします。トランプや花札でやるやつです。
 
3時に立会が終わると、それぞれの場電チーム(5-10人くらい)が全員そろってドリンク休憩に行きます。
そこで、この場立おいちょ株をやります。
負けた人間ひとりに全員のドリンク代を払わせるのです。
じゃんけんだと大人数では決着がつきにくいですが、これなら短時間でけりがつきます。

やり方は簡単です。

まず、誰かが名乗り出ます。
そしてその人間を対象にして、みんなで場立数字を、せーので出します。
1から9まで各人が好きな数字を出します。これを足した数がその人の数字です。数字に合わせた言葉を全員が叫びます。ブタ、ドボンはその人の感情を察して、嬉しそうに叫ばなければなりません。

0 - ブタ(またはドボン)
1 - ピン(またはチンケ、インケツ)
2 - ニゾウ(またはニタコ)
3 - サンタ(またはサンタコ)
4 - ヨツヤ(またはヨンタ)
5 - ゴケ
6 - ロッポ
7 - ナキ
8 - オイチョ
9 - カブ
 



合計が9に近いほど強く10になるとドボンです。場立ですから、あっというまに足し算します。

全員の分を一通りやって、ドボンないし一番数字の小さい人が負けです。
早めにドボンがでると、もうドボンを引かない限りセーフです。
ピンやニゾウはそれまではピンチです。
全員が終わって最下位が複数いるとその人間だけでもう一度やり直して、その日の犠牲者を決めます。

大人数の場合結果は運次第ですが、少人数での戦いはお互いのかけひきが生じます。相手が何を出してくるかを読んで、自分の数字は伸ばし相手の数字は落とさなければなりません。
その駆け引きが一瞬のあいだに行われるのですから、結構面白いのです。

犠牲者にならないで、ただでドリンクを味わえると、ささやかな喜びを感じるとともに、その日がおわったなーという気になります。

さああとは照合作業だけだと再び、フロアに戻ります。 
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疲労落ち着かないですね。
ああ買い損ねたという局面を見ないと底入れとはなかなかならないのでしょう。

紫髪のおばさんは、アホノミクスが受けたため第2弾として「妖怪アベノミクス」ときました。妖怪はどっちなんでしょうかといいたいところですが。

アベコベノミクスという評論家まで登場しました。
評論家のセンセイたちは目立ってナンボの世界です。

今の株価が高いの安いのいったところで、最後は行くとこへ行くんだし。
金融緩和が効くんだ効かないんだいったところで、最後は経済は行くとこへ行くんだし。

常にその場においては
最善だと思われる行動を、
最悪も想定しながらやっていくしかないということですね。結局のところ。

そのためにはオプションというのは非常に便利なツールなんですが、なかなかうまくいっている人は少ないような気もします。「最悪も想定しながら」対応できるのに、「最善を願いながら」になってしまってはダメですね。

下値はすくなそうに見えますが、もしアメリカの出口戦略の着地がうまくいかずマネーが逆流し始めたら、日本も無傷ではいられないでしょう。

もし、そうなればこの半年は結果的にバブルであったといわれ、結局誰も事前にバブルには気が付かなかったということになってしまうわけですが。

マネーに依存する政策や金融市場はときとして水物です。
空気は突風や竜巻ぐらいにしかなりませんが、水が津波になった時の破壊力はすさまじいです。

好き勝手にしゃべれる評論家はいいとして、政策は最悪を想定しながらも地道に進めていってもらいたいものです。

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