九条清隆 相場観と金融工学

株式・先物・オプション・FX・仮想通貨など、投資・投機を通じていろいろ考えるブログです。

2014年09月

住友商事がシェールオイル開発権益を巡る約1700億円の減損損失など資源分野を中心に計約2700億円の損失発生を発表しました。
1996年の銅投機失敗による3000億円の損失に匹敵する金額です。

今回は、コストを無視した資源開発が行き詰まったということで事件性はなさそうですが、あらためて投資ファンドとして商社が行う「投資先」というのは関心を集めそうです。

原因は、世界経済が低成長であえぎとデフレ圧力がかかり資源価格がさえないなか、資源価格の上昇を前提にした計画がもろくも崩れたということでしょう。つまり、量的緩和に期待しすぎて資源価格の読みを誤ったファンドの失敗。

一企業のつまづきというより、量的緩和という大きなダムの一角からついに水漏れが生じたような気がしてなりません。





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首相所信表明演説で経済重視を掲げる首相に対して、日経平均はわずかながら反応を見せました。
昨年は、成長戦略を発表するさなかに600円下がったこともありましたが、今は政策期待健在です。

目玉と目されているGPIF改革についての言及はありませんでした。
朋友の塩崎大臣に任せたということでしょう。

その塩崎大臣も最近は、やや発言が慎重になってきている感があります。
市場が期待する資産構成比率の見直し時期についてもトーンダウンしているようにも見えます。

単に日本国債比率を下げて日本株比率を上げるという単純な話ではないのでしょう。
また、そもそも4資産運用による資産構成比率の枠組み自体も、世界最大の年金ファンドにとって最適かどうかも検討が必要なのでしょう。

前運用委員の小幡績氏が書いた本

GPIF 世界最大の機関投資家




半リフレ派の急先鋒でなにかと敵の多い方ですが、さすがに前委員ということもあり、努めて中立的に解説していて、GPIFって何?という人にもわかりやすい内容です。

当然ですが、政治からの独立性の重要性は指摘した上で、資産構成比率は分散効果の疑わしい4資産ではなく、
「キャッシュマネジメント(当面の支給原資を意識)」
「インカムゲイン戦略」
「キャピタルゲイン戦略」
「オルタナティブ戦略」
の4つにすることを提言しています。

日本株は20%どころか2%で十分というところは、パンチが効いてます。







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NYと連動して下げた日は絶好の買い場。
新たな神話が誕生しつつあります。


今回の上昇局面は昨年末にかけての上昇局面と違い、破廉恥な外国人の買い上げが起こっていません。
昨年かなり痛手を被ったせいでもあるでしょうが、 外国人がコールオプションを短期集中的に買い上げていません。
コールがスクイーズされ上昇が加速した昨年と違い、今回は下値不安を抱えながらプット割高状態のまま,
ドル円に押し出されるように日経平均が上昇している感があります。

買いにくいときほど上がるのも相場ですから、まさにそれを地で行く感があります。


 neko





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ヘッジファンドがあまりにも過大評価され、何でもヘッジファンドのせいにされているのではないかとつねづね思うのであります。
2兆ドルもの資産を運用する総体としてのヘッジファンドは確かに大きな存在ですが、個別のファンドはカスも多いのも事実。
このことだけは、声を大にしていっておきたいわけです。

ヘッジファンドは相場巧者
ヘッジファンドは超優秀なファンドマネージャーとトレーダー
ヘッジファンドは情報を握っている
ヘッジファンドは相場を動かせる
ヘッジファンドはすごいアルゴリズムを使っている

幻想です。

ヘッジファンドにそんなに優秀な人間ばかりが集まっているわけではありません。
その辺の相場に自信のあるおっさんたちとあまりかわらないレベルの連中も結構います。
日本のことを大して知りもしないで、多額の顧客の資金をぶちこんでいる連中もいます。
もちろん、一部はむちゃくちゃ優秀ですが。

それに対する本邦機関投資家のイメージは
行動が遅い
横並びで動く
お上の様子を伺っている
パッシブな運用しかしないくせにベンチマークインデックスにすら勝てない

雲泥の差のイメージです。
サラリーマンファンドマネージャーがいくら潜在的には優秀でも、既存の組織や枠組みでは、無難な運用をするしかありません。

いいたいことは、本邦機関投資家にもその存在感を高めていただきたいことと、ヘッジファンドをいたずらに神格化してほしくない。それだけの話であります。

 
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量的緩和でお金がじゃぶじゃぶのイメージがありますが、実は市中にお金は出回っておらず、あくまでも「じゃぶじゃぶしてそう」な気になっているわけです。

日銀国債保有額  125兆円→232兆円 +107兆円
市中に出回る日銀券  83兆円→86兆円  +3兆円
日銀当座預金  58兆円→153兆円  +95兆円 

この結果だけをみれば
国債買い入れは別に日銀が金融政策としておこなわなくても、「国債買い入れ基金」でも、「国債買い入れファンド」でも「国策HF」でもなんでもいいわけです。 金融政策の効果としては3兆円市中にお金が出て行っただけに過ぎません。
要するにこの国債買い入れルートからは3兆円しかお金は回っていません。

極論すれば、量的緩和は異次元の金融政策どころか金融政策の「き」の字にも値していないことになります。この面だけをとらえて 単なる日銀の名を借りた国策HFといわれても仕方がありません。

それでも

金融市場に働きかけ、人々の投資(投機?)意欲をくすぐり、HFを動かし、株が上がり円が下がった。

効果がありました。

期待に働きかける
=設備投資意欲に働きかける
=投機欲に働きかける



ほかに、政治家が実行できて、国民が納得しそうな妙案がなさそうなので
いちがいに悪いとはいえませんが、 
その名のとおり、途方もなく異次元な作戦であることは間違いありません。 




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円安の進展で、保守的な企業収益見込みはかなり上方修正されてくるでしょう。
断面でみたPERは割安感が出てくるわけですが、そもそもPERというのは、将来の成長期待を織り込んでナンボのものですから、果たして円安分の業績上方修正がそのまま、好感されるかどうかは微妙なところ。
投資家心理への働きかけがあるや否やが大きな要素ではないかと思いますが、
口先のサービスは大方尽くした感じもします。

HFは日本市場に関してはいまだ足並みはそろわず、値段で売買する超短期筋はすぐにでも投げてくる可能性すらただよいます。
FRBが延長戦を決めたなか、足元のおぼつかない欧州ははやくも脱落ムード、日本もそのハザマでさまよいそうな予感です。

 

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昨年来高値更新。
110円はもはや規定路線。
円安株高新局面。
外国人出動で17000円。
と簡単にはいかないようです。

2013年前半のように短期筋がいっせいに動き出すというわけではないようです。いまいち、のりの悪さを感じます。よほど痛い目にあったのでしょうか?

ちなみに、円安株高で手っ取り早い投機対象であるドル建てCME日経平均には変化の兆候はみえません。

上が円建てCME日経平均の日々出来高
下がドル建てCME日経平均の日々出来高

YEN

Dollar

わずかに出来高増は見えますが、ドル建てにとくに盛り上がりはありません。 
8-11日は限月交代による一時的な出来高増です。
建て玉残も65000枚近辺で変化はありません。








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注目のFOMCでは、資産購入終了後の先に対するヒントが示されて、一部のHFが戦いのリングに戻ったという感じでしょうか。NTTを彷彿させるアリババの上場祭りも何か因縁めいたものを感じます。

これが大きな流れになるかどうかは不明ではありますが、何かで運用しなければいけないという状態は続くわけです。低金利もしばらく続くわけですから、今、HFを解約しようという投資家も多くはいないでしょう。カルパースさんはひと味違いますけど。

88年89年当時の「それにしても、よく上がりますね」が再現されつつあるように感じます。

今週の癒やしは

neko0921

 

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FMOCを受け、ドル高、株高。
金利上昇見通しは前倒しされましたが、一方で、量的緩和が終了しても償還分は当面再投資 を続けると言明しました。FRBのバランスシートは当面維持されます。日欧が緩和的な政策を続けざるを得ない中で、FRBが政策を「延命」すると言及したことは時計を気にしていたプレーヤーたちにとって願ってもない朗報です。HFの期待に働きかけるという非伝統的金融政策ここにありといった感じです。

イエレンさんは満面の笑みをもって会見を行いましたが、HFはそんなイエレンさんの手綱さばき評価したということになります。この日をもって、イエレン議長は彼らの教祖へと昇華したかもしれません。

だぶつくお金が縮小しないならば、まだ一勝負

というのは、HFの生態からすれば当然のことでしょう。まだオープンしているカジノから出て行くのはギャンブラーとしては失格です。解約請求もされてないファンドを自らクローズする奇特な連中がいるはずありません。成功報酬というアップサイドをとるには攻めるしかないのです。金利と株の動きが不整合だと理屈をいったところでお金は増やせません。

アメリカさんがディーラーをしているテーブルの座席は増えなくても、日本と欧州のテーブルはまだ座席を増やすわけですから、カジノ全体はまだ盛況のはずです。

現時点では判定できませんが、後世から振り返ると「あれはバブルだった」といえる領域にいよいよ足を踏み入れたといえるかもしれません。

多くの人が警戒感を示す中で静かに進行するバブルの始まり始まり......。





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9/17日経CNBCから
 PCratio3

「13,000円のプットと16,000円のコールの建玉が多い」
これは、日経平均が15,000円前後の動きをしているときに積み上がった物


司会者「では、今は16,000円の手前ですが、年末にかけてはどうでしょう?」

PCratio4

「年末にかけては次に建玉の多い17,000円か18,000円が上値のめどで、下値は14,000円。
下は建玉が少ないので気迷い感がある。」


何とでもいえてしまいます。

むしろ、13,000円以下のプットオプションどうなんでしょう?
とか、ディープインしている大量のコールオプションは?

と突っ込みたくなりますが、そこは我慢しておきましょう。

 司会者がかすかににが笑いをこらえていたのが印象的です。




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米国最大の公的年金基金、カリフォルニア州職員年金基金(カルパース)は15日、高い利回りを狙うヘッジファンドへの投資を停止すると発表した。(日経新聞)


運用資産3,000億ドルの米国最大の年金基金でもあり、世界の年金ワールドで模範とされる主が、HFでの運用をやめると発表。公式的には、HFより自分たちのほうが運用はウマイからといってます。

HFにまわしていた資金はわずか1%弱ですから、カルパースにとっては誤差の範囲ですし、あまり本腰でHFにお金をつっこんではいなかったともいえます。

しかしながら、目標利回りが7.5%と高いですから、かなりスクを取った運用が要求されることにはかわりはなく、HFへの委託はやめてもリスクのある資産への投資は自分でせざるを得ないはずです。

とはいえ、HF業界にとってはカルパースの動きはいやな予感がすることは事実です。
急成長していた国内の運用会社Sがカルパースに見放されたとたん、苦難の道を歩くことになったケースがよみがえります。

ヘッジファンドといっても、実際には運用報酬等を引いたらぱっとしないファンドが大半ですから、カルパースのような委託先が増えると死活問題です。長期化した世界的な緩和の結果、実力以上にHFに資金が流れ込んでいるわけですし。そこに、アメリカの量的緩和が終わるという運用面での不透明要素も加わるわけですから。


量的緩和が続く間は、単純にレバレッジをかけてバイ&ホールドしておくのが一番パフォーマンスは上がったわけで、逆に変な技をこねくり回したファンドほどパフォーマンスが振るわなかったわけです。

右肩上がりの時に資金はジャブジャブとHFに集まり、右肩上がりが終了する頃にはHFからお金が逃げるという、いかにもありがちな展開がうっすら見えてきます。結局、集合体としてのHFは儲からないように出来ているのでしょう。その辺をカルパースは見抜いたということではないでしょうか。









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SL 国民投票で独立が決まる。

 投票率関係なし、1票でも多ければ決定。

 なんと寛大なルールを決めたもんです。

 イギリスは1997年から5年住んでいましたので、懐かしいです。


スコットランドといえば、セントアンドリュース。
5年も滞在していながらゴルフの聖地は訪問せずじまいでした。

スコットランドといえば、スカートとパイプオルガン。
本当にそういう出で立ちの人が普通に町中にいますからビックリです。

スコットランドといえばエジンバラ。
へんぴな地にもかかわらず、世界的にも有名な資産運用会社がひっそりと生息しています。

スコットランドといえばネス湖。
ネッシーが出てきてもおかしくない不気味さが漂います。

印象深かったのは、イギリスポンドはそのまま使えるのですが、スコットランドポンドはイングランドに持ち帰ると使えないのです。スコットランドで、スコットランドポンドを受け取ろうものなら、なんとかスコットランド内で使い切ろうとして焦ります。

もし、スコットランドが独立したら、通過をイギリスポンドに固定したいようですが、どう考えても無理筋だと思いますけどね。

たいした根拠はありませんが、独立派は負けると思います。 


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昨日は庭の芝刈りを。
もともと、蚊に刺されやすい(=汗臭い?)体質なので、最近はやりのデング熱には要注意です。
一応、長袖長ズボンで厳戒態勢。
それでも、数カ所刺されてしまい、さっきから微熱が......。気のせい?


今日はリラックスモードで我が家の癒やし系猫ちゃんをご紹介します。
といってもそろそろおばあちゃんです。

201409153

201909154

201409152








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黒田総裁が総理と会食。もやもやと緩和期待を醸成させる4回目の演出。
QE1からQE3そして異次元の量的緩和、いまECBが量的緩和に踏み切ろうとしています。
量的緩和は金利に頼らないので、非伝統的だとか異次元だとか呼ばれています。


量的緩和とは
  1. インフレ目標を掲げ、強い意欲を示す
  2. 中央銀行は国債やその他のリスク資産を買い入れる
  3. 中央銀行のバランスシートに国債やリスク資産が増え、それに見合う当座勘定が増える
  4. 民間は中央銀行の気合いを信じ、インフレに備えた行動を取る
  5. 金利が上がる前に借り入れを増やし投資に回す
  6. 金融機関は当座預金を貸し出しに回す
  7. マネーストックが増え
  8. 金利が上昇する

副作用として心配されるのが

  1. 節操のない財政ファイナンスと見なされ、長期金利が急上昇する
  2. 資産インフレを引き起こす
上記が学者さん達の論点です。
キモの部分は 民間は中央銀行の気合いを信じ、インフレに備えた行動を取る
の部分で ここで、リフレ反対派と賛成派の意見が分かれます。

賛成派はここを「期待に働ける」とよび反対派はマネタリーベース(ひとことでいうと日銀当座勘定)は増えてもマネーストック(民間に出回るお金)は 増えないということです。

いまだに、このキモである部分がはっきりしません。
いまや万年強気男になってしまった武者さんは
黒田総裁を信じよう
という強気レポートをタイムリーに出しています。


市場参加者にとっての「量的緩和の正体」

この正規ルートが働くかどうかは実はあまり興味がありません。そんな結論の出ない話は、学者さんや経済評論家に任せておけばいいのです。

量的緩和が市場参加者の心を揺さぶりつづけるかどうかが最重要なのです。
学者さんが副作用としておそれている

 資産インフレを引き起こすかどうか

こそが、市場参加者にとって量的緩和の正規ルートなのです。

期待に働きかけるその先はずばりヘッジファンドです。

2兆ドルの資産をもてあましているヘッジファンドの期待を動かすかどうかが最重要で
市場参加者はヘッジファンドが動くかどうかだけを見分けて便乗します。

シンプルな理屈です。
株があがり不動産があがり、結果として資産家の景気はよくなるでしょう。
資産家のおこぼれが回るかどうかは、よくわかりません。

ようするに
量的緩和は正規ルートなどどうでもよくて、ヘッジファンドの琴線に触れ続ける限り効くのです。
これからの、問題はFRBが降りた後、日銀の気合いがヘッジファンドの琴線に通用するかどうか?ここが最大のポイントです。








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P15375のターゲットバイの主はどうやら買い戻してSQに絡むことから離脱済みした様子。
すでに遠くなって影響は薄れていましたが何はともあれSQでの大きな不確定分子が取り除かれました。
主はすでに、現物や先物を買ってPはいらなくなっていた可能性もあります。
買い戻しの余波で、火水の前場までプット側のボラが堅調でした。買い戻しに対応したところのボラカバーが少し影響あった感じです。

16,000円の建て玉がどうだこうだと恒例の「独創的な」解説が相変わらずありますが、限月間のスプレッドは-78円どころに張り付いて今のところ動きなしで無風を示唆。これがもし今日上昇(マイナスが減る=12月が相対的に上昇)してくれば、上方向は要注意するぐらい。

それよりも、いまのところ17,000円ドル台で小動きするNY市場のほうがよっぽど不気味。






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最近のドル高円安は、ドル主導だということを割り引いて考えても、次第に日経平均の反応が鈍くなっていることは事実です。
どこまでも、円安だけで日本株を買い進むのはいかがなものか?と感じ始めている投資家が増えていることになります。特に外国人投資家は、日本の緩和期待が背景にあるならともかく、為替だけを見ると、ドルベースの資産は目減りするわけですから、気合いがはいるはずはありません。

株高を先導する米国市場においても、QE3が終わっても金利の引き上げは慎重におこなうと見られていますが、QE3の終了をHFがどう材料視するかは、織り込んだようでまだ織り込んでいないと思います。

とりあえず、今日のNYダウの下げはその第一弾が始まったととらえる向きが出てきそうな気がします。



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年金制度の3つの側面
徴収
運用
支給

のうち運用だけにFOCUSしたのがGPIF改革です。
GPIFは現時点では世界最大の年金ファンドですが、もう少し真剣に運用しましょうということなので、それはそれで進めていただくことは大事なことだと思います。株式市場関係者がGPIF改革に過剰に期待しているのは気にはなりますが。

現在、年金制度の後ろ盾は「100年安心 」と呼ばれる将来シュミュレーションです。

今年2014年は5年に一回行われる財政検証の年にあたり、今回も年金制度は100年安心であるかどうかが検証されました。前回2009年度は標準シナリオ1本で切り抜けましたが、今回はシナリオを複数示し、最悪のケースの試算も公表されています。一段と100年安心を裏付けるシナリオ作りは難易度を増しています。

そもそも、どんなに精緻なシュミュレーションをやったとしても

100年後に安心かどうかなんてわかるはずもありません。まだ50年そこそこの歴史しかない年金制度の過去の2倍以上の長さを予測するわけですから。検証と名がついていますが、現行制度をなんとかつじつまを合わせるための形式的な行事になっているといってもいいでしょう。それならそれで、時間を稼いでいる間に、抜本的な施策が検討されてもいいはずなんですが、どれも現行制度の存続を前提にしたものでしかありません。

眠いよ

財政検証の結果を議論する年金部会の議事録が公表されましたが、内容は退屈で5分で眠くなります。オブザーバーの記者さんもきっと居眠りしてたんだろうなあと思ってしまいます。

GPIF改革にせよ、加入対象者拡大方針、徴収強化など現行制度を前提とした議論は淡々と進んでします。
制度そのものを大胆に見直すという変わった政治家はいないようですから、現行の年金制度は結局インフレで目減りするか、支給年齢が段階的に引き上げられ、実質目減りしていくしかないのでしょう。

あうんの呼吸で

この辺はあうんの呼吸で政治と国民が納得しているということでしょう。つまりわかりもしない将来のことは国民も政治家も考えても時間とエネルギーの無駄なので、なるべく痛みのない方策で問題は先送りしていくというアンタッチャブルなテーマということ。こりあえず目先さえ何となく良ければそれでよし。

おりしも
今の担当者は責任を取らなくてもすむ40年物の国債も発行されることですし、毒をくわらば皿まで......。


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最近スマホアプリのコマーシャルが目につきます。

相撲とニュースの「スマートニュース」
効果的なダイエット続きは「グノッシー」で
手軽に検索「HAO123」

インターネット広告を収入源にするネットニュースや検索アプリがTVコマーシャルを行うという本末転倒的な展開。グノシーはおかげで大幅赤字で一騒ぎあったほどです。

このビジネスは先行投資でシェアを奪うのが大命題のようで、TVコマーシャルの効果でさすがにダウンロード数は急増したようです。
やはりネット広告ではリーチ出来る範囲が限られているという皮肉な現実を自ら証明したことが実に味わい深いです。

スマホは普及率が5割を超えたといわれますが、さすがにここまで普及してくると、大多数の人は、SNSとゲームで腹一杯。ゲームケーカーもスマホとの最終戦争。

多くのスマホユーザーは自分からニュースなどの情報をとりにくなんて気持ちはさらさらないようです。
ダウンロードするアプリの数も限られているそうですから、その少ないいす取りゲームに残らねば死活問題ということでしょう。

グノシーなんかよく出来たアプリだと思いますけどね。

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まさか、今回。
これまで、口先でお茶を濁してきたドラギさん。
いきなり初級スクイズを決めて、バッテリー呆然。
うまいというか、それとも考え抜いた作戦なのか。
ユーロは1.3ドルの大台をあっさり割れる大きな陰線。

だんだん、追い込まれてきくる日銀。
いずれにせよ11月にははっきりとさせなければなりません。
オンステージはあと二回。
世界各地から、ならずものの観客はだんだん集まってきます。
特等席は、もちろん失地回復を狙うHF。
長期資金は迷っている様子で前売り券の売れ行きはまだ芳しくありません。

これからは、悪い指標がでるたびに期待が高まるという不穏な展開になっていきそうです。
景気・物価は再加速という黒田総裁の願望はどうやら打ち砕かれる公算が強く
いよいよ、決断を迫られます。

デフレでは世界のトップを走りましたが、量的緩和では周回遅れです。
その間プレーヤー達は経験を重ねています。
市場にさまざまな思惑が渦巻く中で、予想だにしない折り込み方をしそうな気がしてなりません。





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日銀の追加緩和期待が少し高まっているようにも思えますが、期待というよりは願望。せめて黒田総裁には水をささないよううまく答弁して欲しいといった感じ。

一方で、GPIFに関しては「GPIF改革」と称する期待が高まってます。運用体制、人材、指示命令系統、株主としての態度について、これまでよりも真剣にやるという風に理解できます。こんな大切な物をこれまでどうして......。塩崎新大臣は適任者の一人であることは間違いないでしょう。

ただ、市場で語られるのは組み入れ比率や購入余力の話 ばかり。
20%は織り込んだが20%以上だとプラスといった感じで。

現在の残高から組み入れ余力は簡単に計算できるでしょうが、そもそもGPIFは毎年取り崩しが進む資金であるという点は見落とされがちです。

現在公表されている収支は2012年度分(2013年3月末)2012年度は約5兆円の収支不足を 運用益でカバー出来ました。収支不足は今後加速していきます。

現在代行分を含めた厚生年金の残高は約140兆円。
公的年金全体では178兆円。

公的
資料:厚生労働省 積立金は公的年金全体(厚生年金、代行分、国共済、地共済、私学共済)


もちろん、運用益で収支不足を補えれば、積立金の取り崩しは行わなくても大丈夫です。

140兆円の残高を、運用で増やしながら取り崩していけば100年で積立金はゼロになる というのが「100年安心」の仕組みです。

100年間の収支見込み(取り崩し過程)を2014年財政検証で行っていますが、今回は中立シナリオ1本ではなく楽観シナリオから悲観シナリオ まで数パターン提示しています。シナリオによっては100年もつどころか30年で枯渇してしまいます。

消費税増税3%+2%の過半はすでに実施されている基礎年金国庫負担1/2の恒久財源に回されるだけで、新たな社会福祉に回る部分はほんのわずかというのが実情です。このことも積極的には説明されておらず、増税分は福祉に回すとされています。



組み入れ比率の上昇ですぐに株を買うか?

要はこれが肝心なところです。
100年間140兆円を運用するファンドが株の組み入れ比率を上げるのとはわけが違います。
早ければ30年、ベストシナリオでも100年でなくなるファンドです。

すぐに買うのであれば、インパクトありでしょう。

しかし、早晩取り崩す資金であり 、そもそも本来の組み入れ比率の効果というものは、株式市場が上昇すれば売り、下がれば買うというリバランスの中で機能するものです。


材料的にはかなり織り込んでいると思いますし、実際にこれを思惑にひと相場あるかもしれませんが、
上がれば本来公的年金が売るところを売らないですむぐらいに考えておくべきかもしれません。


 


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2013年度に較べると、2014年の運用成績はぱっとしていません。
運用資産は2.1兆ドルもあるわけですから、受け皿をさがすだけでも大変。そのうえ、有利な運用先がごろごろとあるわけでもないですから。

2013年は日本株ヘッジファンドは28%のパフォーマンスを上げていますが、2014年は8月末までで、1.97%にとどまっています。さえません。1-4月の4ヶ月マイナスが響いて、ようやく立ち直ってきたところです。

ヘッジファンドといえども、ロングバイアスがかかるのは致し方がないところ。世界的な金融緩和で、へたにショートするとふっっとばされるでしょうし。ついこの間も売り仕掛けてもろ踏まされたファンドもあるようですし。



あまり日本のことはしらないくせに、たまに日本を標的にするグローバルマクロやCTAは今年も成績はふるいません。

地域別で好調なのは、日本をのぞくアジアといったところです。

以上を素直に考えると、昨日あたりは、一部のヘッジファンドが勝負を賭けてきた可能性は十分すぎます。運用せざるをえないわけですし、年末までに一勝負するとしたら、「いまでしょ」と動くでしょう。緩和期待?にGPIF期待を材料に出来るのですから。

ヘッジファンドといっても、日本の内情を完全に読み切っているわけではありません。しょせんひとのこ。考えていることは意外とシンプルです。勝負しなければいけないときに勝負出来る環境が整えば 思い切って動いてくるだけです。この辺が合議制と説明責任が要求される大手機関投資家とは違います。極端に言えば失敗してつぶれてもいいわけですから。

昨年買いまくったコールオプションはゴミ屑となり、ここのところあまりうまくいってないヘッジファンドです。さてさて、お手並み拝見といったところ。 




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どんどん進化を続けるコンピューターにどうやって勝つか。
自動運転ロボットや介護ロボット接客ロボット
この先、人間の仕事はどうなるのだろう。
たまに思い出しては直ぐ忘れるテーマなんです。


生産性は飛躍的に上がるだろうから、デフレ?
いや、人間にはすきまの仕事が残り人手不足は解消しないからインフレ?
どっちだ。貨幣要因よりもこっちの方が大きな気もしますが。


相場に勝てるロボットが出現するか否か?
株式市場は大人数でやる将棋のような物ですから、
将棋の世界でロボットが人間に勝つことがまず先決のはずです。
でも、人間対ロボットの将棋対決では人間側は最近じりじりと追い込まれているようです。

無限先の組み合わせまで処理できるコンピューターが現れれば、人間には勝ち目はありません。
ただ、無限という処理は出来ませんから、人間の脳もコンピュータも死に手の先をはしょるノウハウが勝負を決めるのではないかと想像します。

先日、将棋の羽生氏が「将棋がコンピューターによって完全に解明されたら?」という質問への答えが感動もの。


「そのときは桂馬が横に飛ぶとかルールを少しだけ変えればいいんです」 

ルールそのものを変えるという発想。これは人間にしか出来ません。
こうして、人間は機械との競争に打ち勝ったり、共存共栄していく方法を考え出していくんだろうなあ。

相場に勝てるロボットが出現するかどうかはわかりませんが、悪さをするロボットはルールを変えてやればいい。まあ、そういうことですね。

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