九条清隆 相場観と金融工学

株式・先物・オプション・FX・仮想通貨など、投資・投機を通じていろいろ考えるブログです。

2014年12月

アベノミクス批判派の公約数は
金融政策と成長戦略のバランスが悪すぎるということのようだ。
金融政策がまったく効かないという人は少なく、
金融緩和で時間を稼ぎその間に成長戦略
という考えが多数派だろう。

しかし、第三の矢だとか成長戦略とか女性活用とか地方再生とかいっても、画期的なものがあるでもなく
程度の差はあれ、どの政権でも追求してきたもので、
期待する割には成果は出るものでもない。

そうするとますます金融政策で時間を稼ぎ続け、
株高からのおこぼれに頼る
というのが実態ではなかろうか。

結局、フェイクであろうが成長は最終的には実力(潜在成長力)に収斂するのだから、潜在成長力が上がっていなければ、フェイクで時間をかせいでも、いつかは実力に鞘寄せするだろう。

原油がせっかくここまで安くなった。
千載一遇のチャンスだ。
まだ安くなるかもしれないが
これは日本の潜在成長力を上げることは間違いない。

枯渇しかねなくなっている国債を買いつづけ出口の展望の見えない金融政策に全面的に依存するのではなく、
まじに原油を買い占めることを考えたほうがよさそうな気がする。 

株を買うぐらいだから原油を買えない理屈はないと思う。
これこそ、異次元の金融政策だと思うが。 
なぜこんなに効果のわかりやすい成長戦略を議論しないで、原油が下がってデフレを心配するという思考になるのだろうか?


 


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原油安の影響を2%物価上昇目標のなかでどう考えるか。
今回の黒田総裁の会見では、ここに質問が集中しました。

バズーカ2が原油価格の下落を理由としたにもかかわらず、今回はその時のトーンは大幅後退。
原油価格の下落は長期的には景気押し上げ要因で物価上昇要因にもなる。
という説明が加わったもんですから、「2%達成のために日銀は何でもやる」信奉派は少したじろぐことに。

ここを紐解く鍵は
一連の物価上昇目標を金融政策だと考えるから、ややこしくなるのであって
2%の物価上場目標は、実はフェイクで
本当の狙いは
円安と株高だと考えると、すべてのつじつまが合うわけです。

金融緩和の名を借りた、円安株高政策
日銀がやっていることをこう考えると、すべてがすっきりするし、株式市場はそう考えて動いているはずです。
物価目標をあげておかないと、ETFの買いなど正当化される由もないでしょう。

これまで、日本が蓄えた対外純資産を後ろ盾にしながら、
円安株高を引き起こし、それを起爆剤に経済を成長過程に戻す。

これを異次元の金融緩和だとカムフラージュし続けていると、そのうち原油価格とのあいだで矛盾が露呈してくることは明らかです。それとも、よい物価下落という新しいキーワードを浸透させる必要が出てきます。

結局日銀のやっていることは、財政ファイナンスのリスクをとった壮大な賭けということです。

この政策が、うまくいくから賛成というのは元祖リフレ派で
ほかに代案がないし、たとえ危うくても可能性にかけるしかないというのが、現実的な多数派

一方、反対派は「成長をあきらめて少しずつみんなで貧乏になろう」と主張しなければならいはずなのに、そうはいわないところが、説得力がない。

これが構図ではないかと思います。

そろそろ、お互いに正直な議論をすべき時期が近づいていると思うのですが。
 


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ここまでの戻りではほとんど無視されてきたプットですが、そろりシートベルトの着用が始まったようです。

日経リンク債がほとんど償還されてしまい、プット売りの実需がないため、安いプットが相場観を色濃く反映するようになっているようです。根雪として期先のプット売りの実需があったおかげで、これまではプットの動きがマイルドに押さえられていたわけですが、これからは相場観でオプションの需給構造が大きく動くことになるのでしょう。

オプションの需給構造を観察している人は非常に少ないですから、ニッチなシグナルとしては少しは役立つかも知れません。

ちなみに、ここでいう日経リンク債とは

債券の形をした高利回り証券
上値と下値が設定され
上値に到達すると早期償還
下値に達するといきなり値下がり分 を反映した日経連動の債券になり再び上値に到達するのを祈るしかない

というタイプです。

リーマンショックで次々に大幅な含み損を抱えた日経連動債になっていたものが、昨年今年と次々に償還されたわけです。あきらめていたものがまるまる返ってくるわけですから、儲かったような気分です。

同じタイプはほとんど出てないようですから、償還資金が待機資金になっているとい説もあります。


このリンク債をヘッジする場合に、業者はプットを売ることになるのですがこれがそっくり無くなってしまったということです。勇気を出してプットを売れば有利かも?
 


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かなり大きな戻りを見せていますが、まだまだ高所恐怖症の兆しはでていません。
下値に対してはノーガードともいえるくらい、オプション市場の構造は強気モード。

下がっても押し目買いが必ず入るといわんばかりの値段の付き方です。

前回はこの水準あたりからシートベルト着用モードだったものが様変わりです。


 
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FOMCでは、「辛抱強く」と「相当な期間」という単語を併記して、慎重で柔軟な金融政策の姿勢をしめしたことで、安心感が台頭。
原油安によるロシア問題もおそるに足らずという分析も援軍。

今回は、オプション市場の予測はよく当たりました。


さて、7000円台前半におけるオプション市場ですが、まだコールが通常時より少し割高気味で、プットは依然人気薄です。
下値には押し目買いが入りやすいという読みのようです。

プットに再びシートベルト着用サインが出るのはまだ早いようです。


 


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18000円近辺にいたころから、遠目のプットが異常に買われ、12/10(水)がそのピークでした。
このころが、プットは一番元気な時でした。10000円のプットも大活躍していました。
その後は、日経平均の下落に伴いプットのボラは「相対的に」低下。
あくまでも相対的な話ですからご注意を。

今の現状は、シートベルトを完全にはずし、むしろ上警戒とも言えるボラティリティ構造です。
特に上方コールはまんべんなく高い状況です。

今回はオプション市場の警戒注意報が当たりましたが、さてさて次はどうでしょうか。 

 
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WTIがついに60ドル割れて57ドル台。
商品ファンドの閉鎖が進み、新興国市場も不穏な空気。
とりあえず先週は原油下落の悪い面が先行。
原油下落のいい面はなかなか反映しにくい環境でした。

歯車が少し狂うと、デフレ圧力にもなりかねませんのであまり油断もできません。
長期金利がなかなか上がらない動きと整合性がとれてくることにはなりますが。

ところで、この辺はガソリン価格がなぜか全国的に安い地域です。
週末には136円まで下落していました。
円安で、効果は相殺されていますが、この水準まで下がってくるとかなりふところに安心感が出てきます。

しばらく原油下落の影響の見極めで市場は右往左往しそうです。
日銀も頭が痛い???

 
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買うはずの日銀が買わず
理由は憶測が飛びますが、結果的にはいいことだと思います。

どうせ、多勢に無勢だし、変な期待感を打ち砕く意味でも。
どうせなら売らせるだけ売らせてから買えば少しは弾みもつくというもの。

たぶん、理由は硬直的な手続き上の問題だとは思いますが。
再び淡々と買う日が続くのでしょう。



 
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ここのところプットが異常高しておりましたが、プットの予言どおり日経平均は夜間で急落。
先行してプットは上げておりましたので、相対比較ではプットはやや軟調という感じ。

流れがアゲインストになれば、日銀買いとて歯が立ちません。
最近は日銀ETFを相場観そのものにしてしまう風潮がありましたが、冷静に立ち返るいい機会かもしれません。

日銀買いはただの事実ですから、日銀買いが入ることでプレーヤー達がどう行動するかが相場観ですが、日銀買いをそのまま相場観にしてしまったのでは、先物オプション市場では出遅れてしまいます。

しかし、冷静に考えるとGPIFはまだしも、日銀ETFはバリュエーションや相場観なしで淡々とスケジュールをこなしてくる厄介な存在です。これによって相場の自然な波長が変局されてしまうのですから困ったもんです。

いつ買うかについては責任取りたくないのでマニュアル化しているというところが何とも憎たらしいところです。
どうせならちゃんと相場を張って欲しいものだと思いますけどね。 




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銘柄入れ替えの話の続き。
香港の投資会社が105億円「相場操縦によって」儲けたので、罰点を食らってしまったわけです。
銘柄入れ替えにおいて、引け値で入れ替えを行ないたい投資家の稚拙なニーズがあるわけでして、日経225というベンチマークから寸分たりともずれて欲しくないという方針がある限り、この手の売買は起こるわけです。

2,000年の大量入れ替え後、引け値保証取引が問題になったときに、業界は引け値をなるべくいじらないという自主ルールを決めたワケですが、ヘッジファンドとあうんの呼吸でこの自主ルールを粛々とすり抜けてきたわけです。今回は、あまりにも派手にヤリすぎたからお咎めを受けたわけで、小粒の相場操縦もどきのトレードは無数に行われています。そうしなければ入れ替え前後で連動ファンドと指数の連動性がたもてないからです。

銘柄入れ替えが引け値一発勝負である以上、こうしたトレードは潜ることはあってもなくなることはありません。

対策は引け値一発ではなく
加重平均とか
発表後直ちに入れ替えるとか
いろいろ方法はあります。

それにもかかわらず、いまだに変更が行われないのは、完全に連動する入れ替え方法を望む投資家と運用会社の強いニーズがあるはずです。

105億円はどこから出てきたかといと、そうした「一見完全に日経平均に連動しているように見えるファンド」保有者が被っているわけです 。ばかげているのですが、保有者が損をしていることを認識していないことが最大の問題なのです。

 


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日経平均の銘柄入れ替えに関して香港の投資運用会社が勧告を受けました。
Areion Asset Management Company Limitedによる相場操縦に対する課徴金納付命令の勧告について 

引け値で銘柄入れ替えが行われる日経平均のルールを利用した原始的な取引です。
2000年の30銘柄入れ替えの際にも大きな問題が起こりました。ほとぼりが冷めた頃にどこまで許されるかも考えずに「大胆にやってしまった」ということだと思います。

引け値保証取引については、相場操縦の疑義をかかけられないよう証券会社では大引け前15分以内の取引に関して厳しい社内ルールを課しています。

この15分以内の取引を懇意にするヘッジファンドにアウトソースするというのが抜け道で、この抜け道をついに塞いだということが勧告の成果でしょう。

5社の証券会社と委託を受けていると報道されていますが、証券会社とは「あうん」の呼吸なので、証券会社にはメスを入れきれなかったということになります。

無邪気にやりすぎたファンドの節操のなさ

だけが問題にされ、委託した証券会社にはお咎めナシという、中途半端さは否めませんが、一定の抑止効果はあるはずです。この勧告を受けて証券会社ではさらに厳しい社内ルールが課されることでしょう。


それにしても59分30秒からそこまでの株価変動を容認する取引所の運用も問題の一翼だとは思います。
このような値付けが行われる以上、今度どこかで起こるバブル崩壊が市場参加者の予想を超えることも起きうるということは肝に銘じておきたいところです。


 
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日経平均とNYダウには時差があるので、まだ判定は微妙です。

指数は激戦を続けていますが、ボラの格差があまりにもひどすぎる。
VIXは12%割れですが、日経VIはその倍の25%台。
個人の待機資金、公的の 買いがあるといいながら、オプション市場の下値不安は異常に強いようです。

みんなちゃっかりシートベルトはしているということか?
その様子がよくわかるグラフがこちら

vola
これは、日経VIと12月限ATMのボラとATMストラドルの値段の動きです。

日経VIは上昇していますが、ATMのボラとそのコールとプットの合計値段は激減しています。ATMストラドルは12/12にはゼロになります。

日経VIは1月限のオプションも計算に入っていますので、1月限のボラが相対的に高止まりしている影響が大きい。というか、満期が近いのでウエートはほとんど1月限です。

それ以外で最も大きい要因が、プットが異常に強いことです。
ATMはおとなしくなっているのにプットに根強い需要があります。

相場上昇時には、あまり起きない現象が起こっているとだけお伝えしておきましょう。

コールとプットのボラ格差(スキュー)もかなり高水準です。
 


 


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今週に入り、1月限のプットの上昇が加速中。
100円以下のプットは相場上昇に関係なくほとんど下がらない。
12月限や日経VIだけ見ていると、見落としがちです。
昨日の日経VIの上昇要因は1月限ディープアウトのプット達です。
日経リンク債が元本償還を迎えているという影響もあるかもしれません。


12月SQが12/12と選挙前なので、選挙後に備えようとすると1月のオプションということになります。 
プットが買われているから=弱気だとはいえないのですが、
一番わかりやすいイメージがシートベルトを着用しながら上げ相場に乗っているという感じです。
日銀ETFも効かない下げを警戒?

昨年末の上昇相場は外国人のコールアホ買いでコール主導のボラ上昇でしたが、今回はずいぶん様子が違うようです。


 
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本市場の延長
夕方に別市場
夜間に別市場

そのどれもが、見送られましたが、東証が何をやりたいのかよく見えなかったというのが印象です。

立会時間をNYロンドン並みに伸ばしたいなら、本市場の延長や昼休みの廃止という線で最初から走れば、目的はわかりやすく反対もしにくいので、あっさり決まった様な気もします。
目的が違う夜間市場と並べて議論したのが、そもそも大きな間違いだったのではないでしょうか。


日経平均先物は夜間でも昼間と同じように流動性がありますが、投機比率も高くその分余分な乱高下も多くなっています。というか、投機が参加しているからこそ夜間でも流動性があるわけですから、その辺の動きは目をつぶるしかありません。日経平均だからこそ、ここまで流動性がついたともいえ、JPX先物が夜間でどこまで流動性がつくかは要注目です。

現物株の夜間取引は、指数と違い、相場操縦等の値動きにより厳密な売買管理が要求されるはずで、それに伴う人員やコストは、個人投資家が想像しているよりも巨額になるはずです。その分コスト倒れになる危険性が高く、証券会社もおいそれと賛成できないのは当然でしょう。 取引所自体の負担も大きいはずです。現在でも、PTSを使えば夜間でも個別株の取引は出来ますので、夜間を切望するネット証券はアンケートばっかりやってないでおとなしくPTSに接続すればそれですむ話であります。何も東証にこだわる必要はありません。東証としてはPTSに先を越されるのを心配しているのだとは思いますが、それは杞憂だと思います。

もう一度、目的を明確にして仕切り直して欲しいものだと思います。 


 


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ムーディーズによる格下げで、日経平均先物が100円安、ドル円が一瞬119円台へフェイントをかけてすぐに1円安。
わずかに敬意を表しただけで消化完了。
今回も、プレーヤー達の琴線には触れませんでした。

同じ材料でも、相場の位置とタイミングによって反応は微妙に違うとは思いますが、いずれにしても格付けの滑った転んだは、今の相場環境では誤差の範囲なのかも知れません。

しかし、日本国債に関する格付け会社の格付けが、 決して相場に関係ないとか、格付け会社の言うことはあたらないということではなく、これまでは当たらず、今も「相場材料にはならない」とうだけの話だと思います。

この手のオオカミ少年話は、忘れた頃に突然効くことがありますから、くれぐれも油断はなさらぬよう......


 


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前回の追加緩和の最大の理由が原油価格の値下がりですから、
原油が下がると、追加緩和期待が高まるという話になりますが、 さすがにこれにはついて行けない人も多いと思います。

2%にそこまでこだわる必要はないという意見も強くなります。
もともと追加緩和に懐疑的な人たちは、もちろん反対でしょう。

原油価格の値下がりは、それ自体が最大のプラス要因ですが、それを相殺するような円安を誘導してどうするのかというのはわかりやすいテーマなので、茶の間でも議論を呼ぶでしょう。

日銀は難しい立場に置かれたと考えるのが素直で、
無邪気に考えると、次の緩和は、原油ETF買いということになりますが...... 





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