九条清隆 相場観と金融工学

株式・先物・オプション・FX・仮想通貨など、投資・投機を通じていろいろ考えるブログです。

2018年03月

かなり激しい余震であります。
日経平均の値動きがかわいらしく見えます。

がちほ
スーパーガチホ
と決め込んでいる投資家も、1日で15%-20%の下落を前にさすがに動揺を隠せません。

仮想通貨とか暗号通貨とよばれているデジタル資産が
伝統的通貨に挑戦する存在となることは間違いないとは思います。
今、仮想通貨に投資している人はみんなそう思っているでしょう。

しかし、そこに至る道のりは誰もが予想しないルートを通るのだと思います。

たとえ、未来の姿をを正しく予想できていたとしても
途中で
平均的な普通の投資家はまんまとふるい落とされる。

相場はほんとうに情け容赦のないものです。


相場は誰もが容易に予想できる水準に誰もがもっとも予想しないルートで到達する





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年初に暴落した暗号通貨市場は、あや戻ししたあと再び軟調な動きであります。
時価総額はピークから半減以下の40兆円割れ。
基軸通貨であるビットコインの占有率はおおむね40%程度で推移しているので、ビットコインを含め仮想通貨市場全体が下落しているようです。

下落の要因としては、G20における規制強化や2013年に経営破綻したゴックス社の保有ビットコインが処分されるとか、いろいろな要因が重なっているようです。

そもそも、価値が不明なものを期待感だけで売買しているわけですから、時価総額が半減しようと別に驚くものでもないでしょう。市場全体がおもむろに盛り返してくるのか、そろそろ選別が始まるのか、注目しています。

仮想通貨においては、規制当局も投資家も日本が一番前向きに取り込んでいるようです。テレビCMやネットビジネス系のにわか投資家に煽られて新規参入する投資初心者が多いようですが、さすがに市場が低迷しているなかでは、新規参入者の伸びは低迷しているようです。トレード経験の少ない投資家には厳しい環境がしばらく続きそうです。

暗号通貨の最大の魅力

中央銀行のはら次第でいくらでも発行できる法定通貨と違い、ルールに基づいて発行量を制限している点が逃避資産としての暗号通貨の最大の魅力だと思います。逃避資産としての資金流入は今後も続くと思いますが、さすがに何千種類も必要ありません。せいぜい5種類もあれば十分でしょう。海外送金に使うブリッジ通貨もひとつあれば十分なはずです。

メジャー通貨とローカル通貨

そこまでメジャーになれなくても、クローズな世界において生残るローカルコインはたくさんあるでしょう。ほとんどの通貨はこのジャンルであるにもかかわらず、ひょっとしたらメジャー通貨になるかもしれないという期待(錯覚?)に支えられて、こうしたローカル通貨にも割高なプレミアムが乗っているようです。

ローカル通貨のジャンルでは、ネットショッピングのポイント、ネット上の投げ銭や視聴料のやりとり、ネット塾の受講料のやりとり、ネットゲームの中での武器やレア物の売買、ネットカジノで流通するコインなどが代表的で、新しいビジネスモデルと新しいコインがセットになって毎日のように登場しています。これらのローカル通貨は、基盤になるビジネスモデルが成功することがまず大前提で、そのうえで基軸通貨に置き換えられる危険を回避しながらローカルな地盤を固めなければなりません。グローバルな基軸通貨とは違い、価値の増加が継続的に起るのはかなり難しいでしょう。ベースになっているビジネスモデルが行き詰まれば、あえなくデジタルゴミになってしまいます。

送金手数料はたとえ安くても

交換手数料や売買スプレッドが高ければ意味はありません。結局プレミアムの源泉は基軸通貨になる可能性次第だと思います。ある新興国の出稼ぎ労働者に対して海外送金の高さを克服するという謳い文句で、なぜか日本だけで脚光を浴びているコインがあるようですが、ICOでは人気だとしても、果たしてプレミアムを出してまでセカンダリーで買う投資家がどれだけいるのでしょうか?

基軸通貨、ブリッジ通貨、貯蔵資産としてみなされないローカルコインは、生き残ったとしてもあいまいだったプレミアムは剥落してしまうでしょう。また、ICOが規制されてくると、いまのように価値の曖昧な通貨は募集できなくなり、株式のような利益配分型のコインや法定通貨や貴金属を裏付けとするコインに変わっていくでしょう。そうすると既存の基軸通貨は一段と高騰???するかもしれません。

ゴルフ会員権

ここで思い出したのが1991年に破綻した「茨城カントリー事件」です。バブルの最中にゴルフ会員権が2000万円3000万円5000万円と高額募集が行なわれる中で、大衆ゴルファー向けにわずか200万円で募集を行なった詐欺事件です。結局、2000名弱とした募集定員に対し5万人以上の会員を集め、予定通りゴルフ場を作ることもなく破綻しました。

このようなあきらかな詐欺案件も最近のICOには一部混じっているでしょうが、大半は最初から詐欺を狙ったものではなくビジネスの破綻で結果として無価値になるでしょう。

結局ゴルフ会員権も、
「優先プレー権」という価値の曖昧なものに過大なプレミアムがついて、
縁故募集
1次募集
2次募集
と募集金額がつり上がっていって、とんでもない値段になったわけです。

茨城カントリーのように悪意はなくても、高額募集したあとバブルがはじけ、ゴルフ場が余剰となりゴルフ会員権相場はだらだらと10年近く下がり続け、結局破綻するゴルフ場が続出しました。当時はゴルフ会員権の損失は総合課税の譲渡所得で、所得と損益通算出来たので損切りはしやすかったことがせめてもの救いでした。

今では、都心から近く、フラットな林間コース、キャディ付き以外のゴルフ場の会員権の価値はなくなっていまいました。価値の残った会員権も、最高値からはせいぜい10分の1以下ぐらいでしょうか。

仮想通貨を売買する投資家は、ゴルフ会員権の歴史を振り返っておくことをお薦めします。振り返ってみると、ほんとうにお馬鹿な相場でしたが、有象無象の仮想通貨の大半が同じ道をたどることは間違いないと思います。






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