そもそも先物は順張りプレーヤーが多い商品です。
その中でひときわ目立つ巨人たち。

CTAは相場の水準に関係なく冷徹に下がれば売るし上がれば買います。 
売りにくいところほど値幅が出るので、あれこれ余分なことを考える人間ではなく機械でやるのが味噌です。流動性と値幅があれば、世界中どこからでもハイエナのようにやって来ます。

レバETF本体のリバランスも上がれば買い下がれば売りです。
巨漢1570は前回新規設定停止したときよりも口数が2割以上も増えているのに新規設定停止の気配なし。先物保有はすでに10万枚近く。日経平均が1%下がるごとに1000枚近く売らざるをえない。今日は5000枚?
この弱気市場でこれはいかにも大きい。
この商品をいったいどこまで増やし続けるつもりなのか?
新規設定停止すると他社の商品に流れるだけという営利企業としての判断がまさっているのでしょう。こんな人気商品手放すわけにはいきません。

飼い犬にかまれる痛み

CTAはいくら売るかはわかりませんが、レバETF本体がいくら売るかはわかりますので、小口プレーヤーはこれを頼りに安値を付けるたびに安心して先物を売る。そして余分な下げを生み、その結果レバETF本体からの売りがさらに増える。それが現物投資家の投げを誘う。これだけ下がればレバETFを買っている個人もたまらず売る。まさに買い主(レバETFの買い手)が飼い犬(レバETF本体)にかまれる状態。機械的な売りが編出す底なしのスパイラル。

※注 レバETF本体からの売りとレバETFを市場で買っている人の売りは全く別物です。

下がれば買いが引っ込む日本の株式市場においては、この両巨頭の存在は頭が痛い。 しかし、これを取り締まる方法はない。上がれば買うので文句はないはず?と原則論を唱えるしかないのか。

最終的にはあるべき水準に落ち着くにしても、その間の経路はこの両巨人によって、ますます予測困難に。