九条清隆 相場観と金融工学

株式・先物・オプション・FX・仮想通貨など、投資・投機を通じていろいろ考えるブログです。

カテゴリ: ゴルフ会員権

年初に暴落した暗号通貨市場は、あや戻ししたあと再び軟調な動きであります。
時価総額はピークから半減以下の40兆円割れ。
基軸通貨であるビットコインの占有率はおおむね40%程度で推移しているので、ビットコインを含め仮想通貨市場全体が下落しているようです。

下落の要因としては、G20における規制強化や2013年に経営破綻したゴックス社の保有ビットコインが処分されるとか、いろいろな要因が重なっているようです。

そもそも、価値が不明なものを期待感だけで売買しているわけですから、時価総額が半減しようと別に驚くものでもないでしょう。市場全体がおもむろに盛り返してくるのか、そろそろ選別が始まるのか、注目しています。

仮想通貨においては、規制当局も投資家も日本が一番前向きに取り込んでいるようです。テレビCMやネットビジネス系のにわか投資家に煽られて新規参入する投資初心者が多いようですが、さすがに市場が低迷しているなかでは、新規参入者の伸びは低迷しているようです。トレード経験の少ない投資家には厳しい環境がしばらく続きそうです。

暗号通貨の最大の魅力

中央銀行のはら次第でいくらでも発行できる法定通貨と違い、ルールに基づいて発行量を制限している点が逃避資産としての暗号通貨の最大の魅力だと思います。逃避資産としての資金流入は今後も続くと思いますが、さすがに何千種類も必要ありません。せいぜい5種類もあれば十分でしょう。海外送金に使うブリッジ通貨もひとつあれば十分なはずです。

メジャー通貨とローカル通貨

そこまでメジャーになれなくても、クローズな世界において生残るローカルコインはたくさんあるでしょう。ほとんどの通貨はこのジャンルであるにもかかわらず、ひょっとしたらメジャー通貨になるかもしれないという期待(錯覚?)に支えられて、こうしたローカル通貨にも割高なプレミアムが乗っているようです。

ローカル通貨のジャンルでは、ネットショッピングのポイント、ネット上の投げ銭や視聴料のやりとり、ネット塾の受講料のやりとり、ネットゲームの中での武器やレア物の売買、ネットカジノで流通するコインなどが代表的で、新しいビジネスモデルと新しいコインがセットになって毎日のように登場しています。これらのローカル通貨は、基盤になるビジネスモデルが成功することがまず大前提で、そのうえで基軸通貨に置き換えられる危険を回避しながらローカルな地盤を固めなければなりません。グローバルな基軸通貨とは違い、価値の増加が継続的に起るのはかなり難しいでしょう。ベースになっているビジネスモデルが行き詰まれば、あえなくデジタルゴミになってしまいます。

送金手数料はたとえ安くても

交換手数料や売買スプレッドが高ければ意味はありません。結局プレミアムの源泉は基軸通貨になる可能性次第だと思います。ある新興国の出稼ぎ労働者に対して海外送金の高さを克服するという謳い文句で、なぜか日本だけで脚光を浴びているコインがあるようですが、ICOでは人気だとしても、果たしてプレミアムを出してまでセカンダリーで買う投資家がどれだけいるのでしょうか?

基軸通貨、ブリッジ通貨、貯蔵資産としてみなされないローカルコインは、生き残ったとしてもあいまいだったプレミアムは剥落してしまうでしょう。また、ICOが規制されてくると、いまのように価値の曖昧な通貨は募集できなくなり、株式のような利益配分型のコインや法定通貨や貴金属を裏付けとするコインに変わっていくでしょう。そうすると既存の基軸通貨は一段と高騰???するかもしれません。

ゴルフ会員権

ここで思い出したのが1991年に破綻した「茨城カントリー事件」です。バブルの最中にゴルフ会員権が2000万円3000万円5000万円と高額募集が行なわれる中で、大衆ゴルファー向けにわずか200万円で募集を行なった詐欺事件です。結局、2000名弱とした募集定員に対し5万人以上の会員を集め、予定通りゴルフ場を作ることもなく破綻しました。

このようなあきらかな詐欺案件も最近のICOには一部混じっているでしょうが、大半は最初から詐欺を狙ったものではなくビジネスの破綻で結果として無価値になるでしょう。

結局ゴルフ会員権も、
「優先プレー権」という価値の曖昧なものに過大なプレミアムがついて、
縁故募集
1次募集
2次募集
と募集金額がつり上がっていって、とんでもない値段になったわけです。

茨城カントリーのように悪意はなくても、高額募集したあとバブルがはじけ、ゴルフ場が余剰となりゴルフ会員権相場はだらだらと10年近く下がり続け、結局破綻するゴルフ場が続出しました。当時はゴルフ会員権の損失は総合課税の譲渡所得で、所得と損益通算出来たので損切りはしやすかったことがせめてもの救いでした。

今では、都心から近く、フラットな林間コース、キャディ付き以外のゴルフ場の会員権の価値はなくなっていまいました。価値の残った会員権も、最高値からはせいぜい10分の1以下ぐらいでしょうか。

仮想通貨を売買する投資家は、ゴルフ会員権の歴史を振り返っておくことをお薦めします。振り返ってみると、ほんとうにお馬鹿な相場でしたが、有象無象の仮想通貨の大半が同じ道をたどることは間違いないと思います。






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すでにお伝えしていますが
6月から心機一転トロフィア習志野。
アコーディアブランドと完璧に分離が完了していました。
 
男性スタッフはクールビズではなく、夏日の中でもちゃんとスーツにネクタイ。
アコーディア時代のポロシャツと決別。女性はホテルのフロントスタイル。

 習志野0615

キャディの制服はシックなチノパン+ベストに変身。
セルフプレーが当然の流れに逆行してあえてキャディ付きに再挑戦するらしいです。
トーナメント仕様のひと味違うゴルフ
がコンセプトだそうで。
プレー促進のための、前進3打4打とは当然おさらばです。
懐かしい高速グリーンも復活。


しかし、大量に解雇したキャディさんはそう簡単に確保はできず、まだ完全キャディ付きには時間がかかるようです。

そのほか
倶楽部バスも新調されてます。
 
所狭しとおかれていたゴルフ用品も撤去。
おみやげのカレーパンも品がないとみなされたのか姿を消しました。
 
昼休みは一応50分。
 
昼食は量が減り、器がきれいになって料金アップ。

デフレ決別への挑戦はこんなところにも垣間見えます。
キャディ付きゴルフ場が減る中で、大英断だと評価します。
お隣の総武カントリーとは素材では負けてないだけに、新生習志野の奮起が期待されます。




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習志野カントリーから書留が来ました。
新しいメンバーカードです。
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6/1にアコーディアからトロフィアへ生まれ変わるということで、石岡につづく第二弾だそうです。 
安かろう悪かろうで悪名高かったアコーディアブランドから決別するようです。

先日久しぶりにいったら、フロントを黒をベースにシックに改装中でした。

習志野はコース素材は超一流なんですが、いかんせんアコーディアの詰め込み主義がその良さを台無しにしていたことは確かです。一時期は昼休み1時間半はお約束。食堂も満員で入りきれなかったり、昼休みに有料マッサージがあったりとそれは賑やか状態でした。メンバー行きつけの近くの食堂があったりして。

最近は入場制限したのか、ゴルフ人口がへったのか、そこまでひどいことはなくなりましたが、地の利もよく、メンバーの稼働率も高いのでそれなりに混み合っています。アコーディア稼ぎ頭の優良息子なのでしょう。

お隣の総武カントリーがPGMのフラッグシップコースとしてクラブハウスの立て替えをはじめ積極的にテコいれを行っているのに対し、ようやく重い腰をあげたようです。

アコーディア本体にしても最近は所有ゴルフ場をファンドに売却し、ゴルフ場運営会社としての側面を強めているなか、果たして本気度はいかほどに。

高級路線もいいんですが、
私は、セルフ&スルーで手軽に短時間で回れるコースの整備が希望であります。
とくに短時間が最重要ですが、これを満たしてくれるところはほとんどありません。

さてさて、トロフィア第3弾はどこでしょうかね
グレンオークスやオークヒルズ、成田ゴルフ倶楽部あたりでしょうか。 

紙くず同然になった会員権価値が大きく変わるとは思えませんが、多様化は望ましいことです。 




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この3月末で、譲渡損が課税所得と通算されなくなります。
所得がある人は、多少無理しても損を実現したい
紙くずになっていたけど、年に何回かいくのでズルズルほっておいたが今回が処分の最後のチャンス


という人たちは意外に多いようです。

紙くずの会員権を誰が買い手になるかというと、ちゃんとメカニズムはあります。
業者が買い取ります。
ただし、別途手数料がかかります。

税務申告には売買の形態が必要ですから、多少コストがかかっても会員権業者に売るのが簡単なわけです。会員権業者はゼロコストオプションですから、新たな買い手が居れば、そこからも手数料が入るわけですから、メリットがあります。うまくすれば売買益が出るかもしれませんが、限りなくゼロでしょう。

これまで、年末ごとに来年から損益通算出来なくなると噂 がながれ、年末に売りが増えるということが繰り返されていましたが、今回は本当の「本当に」この3月末で終了となったわけです。

さすがに、最後の売りを受け会員権は軟調です。

ゴルフの会員権に相場がついて売買されるというのは世界的にも特殊で あったわけです。
すでに、会員といっても多くのゴルフ場は実質パブリック化しており、月例参加特典付き友の会みたいなものです。今回の措置によって、今後は値段のつかない会員権は業者間では売買されなくなり、ゴルフ場に直接入会退会申し込みをするようになるのではないかと思います。

今ではネットで、会員でなくても一人予約出来るゴルフ場は増えてきてますから、ますますメンバーであるメリットは薄れているわけです。

私は、現在まだ値段が少しだけついているあるゴルフ場のメンバーでありますが、わりとアットホームで居心地はいいです。あまりにも長年上達しないので、頻度はすごく落ちてますが、知り合いも多く、メンバーライフを実感できています。

年会費と行く頻度を考えたらあまり金銭的なメリットはないのですが、やはりプライベートで交流できる場があるというのは大変ありがたいことです。いつまでも、メンバーで居続けたいと思っています。

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京3番株の乱高下を受け、会員権はどうだったのでしょうか。
結局、たいした変動はかったようです。

ゴルフの会員権は昨年の暮れから年初にかけて、大きな水準訂正がありました。

例年なら出る年末にかけての損出し、所得税還付狙いの売りがほとんど出なかったのです。売り方がほとんど枯れてしまったともいえます。

所得税還付の恩典を受けるためには、課税所得が多い時に損出しを行わなければ意味がありません。サラリーマンであれば、定年前の損出しは必須です。

コストの高い会員権を持っていた人たちはほぼ定年をむかえ、所得税還付目的の売りがほとんどなくなったといえるでしょう。

会員権はバブル破裂後20年以上かけてようやく値洗いが完了したといえるかもしれません。


今のメンバーは、プレー権という明確な目的を持っているので、ゴルフをやめるかできなくなるまでそう簡単に売る動機がなくなったともいえます。

そこに、アベノミクスの期待感が加わり、需給が一変したわけです。
一時期は買い需要だけで売り物見当たらずという状態もありました。

そして、この状態は最近の株の乱高下を受けてもあまり変わっていないようです。
さすがに買い手の指値は少し下がったようですが、売り手が値段を下げないので、商いが成立しないという状態だったようです。

株価の落ち着きとともに再び買い指値は上がってきました。

ただし、以上の話は、
あくまでも会員権の価値が残るゴルフ場の話で、
ビジターがいつでも行けるゴルフ場の会員権は、全く関係ありません。

会員権は週末に近場のいいところでプレーする権利になりつつあります。




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先月、VISA太平洋マスターズでおなじみの太平洋御殿場コースなどを持つ太平洋クラブの再建スポンサーに登場したパチンコのマルハン。個人的には和田アキ子のイメージの会社です。

PGMもパチンコーメーカーの平和の傘下に入ってしまい、ゴルフにおけるパチンコ業界の存在感はますます大きくなってます。アコーディアに対してもPGMはTOB仕掛けたぐらいですから、もはやパチンコ業界に対抗できるのは、東急不動産・オリックス・東京建物などバブル系?しかいなくなってしまいました。そういえばパチンコ台の製造を手掛けるセガサミーもいつのまにか宮崎のフェニックスを買収していました。

でも、ゴルフ場経営専業のアコーディアによる再建計画に反対した会員組織がパチンコ屋にすがるというのは、なんとも面白いところです。アコーディアほど、会員を無視しないだろうという淡い期待があるのでしょうか。



不況に強いと思われているパチンコですが市場全体は縮小を続けています。個人経営店や中小チェーンが破綻に追いこまれる中で、大手による寡占化が進んでいます。また、それは実感にも非常にマッチします。

さらに最近は、1円パチンコの普及で売り上げは伸び悩みです。
一時期のブームは去ってしまいましたので、マルハンのような大手は、設置台数1000台以上の大規模店の出店による効率経営と事業多角化に活路を見出していくのでしょう。
そのための先兵が太平洋とは、意外な展開です。

ただ、トーナメントスポンサーのVISAは複雑でしょうね。
海外でも有名な伝統的な大会ですからね。
カード会社の収益は消費者金融によるところが大きいのですが、パチンコ屋とストレートに組むのはさすがにイカにもでしょう。秋のトーナメントの運営が見ものです。とりあえず今年はマルハンは黒子だとは思いますが。

1円パチンコは単純計算で4円パチンコと比べ売り上げが4分の1になるので、どうしても還元率は悪くなります。
安く長く遊べる分だけ、勝ちにくくなるというわけです。
でも、どうせ負けるんだからという一般パチンカーや年金生活者にとってはありがたい話です。 

パチンコ屋のゴルフ場経営への進出は、パチンコでは切り込めない女性層の開拓という意味で戦略的には大きいのかもしれません。 
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Golf2アベノミクスでゴルフ会員権が値上がりしているような記事が出てます。

でもそれは2極化した一部のコースだけなんです。
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golf私自身入社3年目にゴルフを始めたので、ゴルフ歴は30年近くになります。ゴルフの会員権はこれまで、恥ずかしくてちょっと人には言えないぐらい売買しました。

その中で、最もバブルの浮き沈みを見たのが、1989年4月にメンバーになった玉造ゴルフクラブです。茨城県の霞ケ浦近くのゴルフ場です。
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golf
やってくれましたアコーディア。

まさに、スポーツクラブ方式。
月1万円の会費で、メンバー扱いに。 


会員権の2極化が進んでいましたが、ついに街のスポーツクラブ方式の導入です。
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golf昨年末からゴルフ会員権は動意づいています。
例年年度末は損出しの売りで、弱含むのですが、昨年は売り物が消えてしまいました。
年末の安いところを狙っていた人たちの思惑は見事に外れました。


ゴルフ会員権の売買損は、総合課税の譲渡所得なので、給与などの所得と損益通算ができます。
買った時の書き換え料や、業者への手数料、紹介者への紹介料等の経費も損益にカウントできます。逆に儲かるとモロに税金かかります。

所得が多い人は住民税と合わせて損失の半分近くが取り戻せるので、年末に処分売りが出やすいわけです。

この損益通算の仕組みはもう10年以上も昔から、毎年のように廃止が噂されましたが、いまだに続いている変な制度です。

さすがにバブル後20年以上たちますので、バブルの絶頂期に勝った会員権をいまだに持ち続けている人はよっぽどの変わり者だといえます。

この損益通算の仕組みがあったので、ゴルフ会員権は損切りしやすかったというプラス面はあったのかもしれません。リタイアして所得が少なくなったときに売ったのでは、税金の還付がほとんどないわけですから。

年末に売り物が消えたのちも、法人の買い需要で堅調な動きをしているようです。

株を買い遅れた人、ゴルフ会員権で値上がり益とメンバーになる一石二鳥をお考えの人も多いでしょう。

このゴルフ会員権というのは、ほとんど日本で発明されたようなもので、正体不明の実態を持っています。欧米ではでは、パブリックかプライベートという 区分けで、誰でもプレーできるパブリックの数も多いです。プライベートクラブは、紳士・同好のうちわで運営されるのが原則で、そもそも会員権なるものが存在しません。

メンバーになるには、既存会員の紹介を受け、順番待ちリストに登録し、メンンバーの死亡や退会で空きが出たら順番にメンバーになれるという仕組みです。入会金と年会費を払いますが、クラブの格式や維持費に応じてそれなりの、金額が要求されます。  

つづく 
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golf
アベノミクス相場に乗り遅れてしまった人。
今のご時世、ゴルフ会員権は投資の対象になるのか。
少し勉強してみましょう。



第1話 ゴルフ会員権に動意?
第2話 ついに出た月会費制メンバー方式 
第3話 バブルの記憶
第4話 パチンコ業界との変な縁
第5話 最近の会員権事情


番外編

ゴルフ会員権の金融工学
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3/27日経新聞夕刊にゴルフ会員権上昇の記事がありました。いまどき投資で会員権を買うこともないでしょうから、いいものへの実需が出始めたようです。

会員権は株主制のもの以外、ほとんどが預託金制となっていて、このあいまいな仕組みをみんなが勝手に信じ込んで売買していました。なんであんなものに高値を付けて売買していたか、今だから不思議に思えるのですが、その時その時でそれなりの理屈がありました。理屈や前提をつけて、値段を計算するというのが金融工学ですので、一応それをやってみました。足し算引き算の範囲です。

◆バブル期(1988-1990)のゴルフ会員権  

バブル期においてはプレー人口に対してゴルフ場の数が不足していましたね。会員の紹介同伴がなければ予約はままならず、庶民は茨城か栃木の山奥にでも行かない限りゴルフができない状況でした。本業が堅実な事業会社は高級接待用コースを、錬金マシーンと考える悪徳業者は低額大量会員コースの建設に走りました。ほとんど自己資金なしで100億円近くするゴルフ場ができるわけですから、預託金制度というのはとんでもない仕組みです。

今後の人口減少のことなど全く考えず、ゴルフ場建設ラッシュが起こりました。時代がゴルフを求めていたのでしょう。

資金面では、なんとローン・信販会社が書き換え料等諸費用込みの全額ローンを提供してくれました。この全額ローンは元本の返済なしで金利だけの返済もOKで、元本は退会時(売却時)一括返済という形にもできるというスグレモノ。まさに差金決済そのものですね。ゴルフ会員権が担保価値のある金融商品として位置づけられていたわけです。

メンバー・ビジター料金格差も大きく「値上がり」「少なくとも値下がりしない」という前提をおけば、バカ高いゴルフ会員権もぎりぎり正当化できました。ゴルフ場運営会社にとっても、市場価格が預託金を上回り続ける限り、預託金を償還することはないということで、ゴルファー・ゴルフ場運営会社・ローン提供会社はWIN・WINのトライアングルで結ばれていたわけです。

会員権価格の公式
(年間金利負担額)=(メンバー・ビジター料金格差)*(年間プレー回数)

総額2000万円の会員権の場合
年間金利負担140万円(7%ローンとする)
ビジター料金との格差 40000円-9000円=31000円
年間のプレー回数45回で2000万円の会員権価格がなんとか正当化きるわけです

これで値上がりしたりしたら、その分は儲けです。なんという破廉恥な計算でしょうか。株価は1989年末にピークを打ち、続いて不動産市場もやや遅れてピークを打つと、「値上がり」「少なくとも値下がりしない」前提で維持されていた会員権相場は根拠を失ってしまいました。その後、新しい価値観がうまれるまで、長期下降トレンドに入ったわけです。

◆ゴルフ場倒産時代(1997-2002)の会員権

バブルの絶頂期に高額で新設・追加募集されたゴルフ場の償還期限が近づくにつれ、預託金の返せないゴルフ場の破綻が懸念され始めるわけです。諸費用は当然のこととして預託金もほとんどが戻ってこないという計算で会員権は取引されるようになります。ようやく、新しい公式が誕生します。

会員権価格の公式
(会員権取得総額)=(メンバー・ビジター料金格差)*(潰れるまでの目標プレー回数)

会員権価格5万円・書き換え料50万円・業者手数料5万円のコースの場合
ビジター料金との格差25000円-9000円=16000円

これで、潰れるまでの目標プレー回数37.5回でプライシングが正当化できますね。

◆民事再生によるゴルフ場再建期(2002-2007)の会員権  

外資による買収が続いたのがこのころです。ゴルフ場は倒産してもメンバーとしての権利はほとんどの場合保護されるということが徐々に浸透てきました。そのうち、会員権は買った値段近辺では売却できるだろうという淡い期待を前提に取引されるようになるわけです。

会員権価格の公式
(書き換え料など会員権以外のコスト)+(年会費)*(予想在籍年数)=(メンバー・ビジター料金格差)*(退会までのプレー回数)

◆2008-現在

会員権書き換え料の値上げや年会費の上昇で、サンク(戻ってこない)コストが上昇し、会員権の本質的な価値は会員制スポーツクラブのように限りになくゼロになってしまいました。ジムに入会するのには入会金だけで済みますね。ゴルフ場も同じはずです。

しかし、
(1)ロケーション
(2)コース素材
(3)会員に対するソフト面でのサービス(混雑しない・予約が取りやすい・競技がしっかり)

等で差別化できるコースには入会プレミアムがついています。
書き換え料というのが実質的には入会金で、会員権は入会するための資格証書ということですね。会員権価格とはまさしくこの入会するための資格証書についたプレミアムのことで、ほとんどのゴルフ場では無価値です。でも、これをやり取りするようにしないとメンバーの数が無限に増えてしまいます。いまや会員権には会員数を抑止するという意味しかありません。

◆これから
株主会員制以外は入会プレミアムを売買しているだけですから、いつ何時何が起こるかはわかりません。今では、ゴルフ場のほうが余っていますから、メンバーになる必要もありません。一人予約というシステムまで稼働しています。

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