2007年03月21日

Q-ILL / High Life

Hi Life Entertainment配給第1弾
初期のQ-ILLを記録する実質最初の音源!! (diy Tokion websiteより)


定番の紹介からいくと2000年のB-BOY PARKのMC BATTLEでディスりながら口スクラッチをかまして観客のド肝を抜かし魅せるバトルをし、その年の審査員特別賞をもらったという経歴を持つラッパー。とは言ってもこの人の魅力はやっぱりバトルによって発揮されるものではない。独特の響きを持った声とセルフプロデュース作はもちろん、ジャズをベースにしたバンドdiy Tokionとの共演において特に顕著に現れるQ-ILLの心地よいトラックメイキング。そこに漂うは不思議な浮遊感。このアルバムはMC BATTLEで名を上げた2000年に自主で出した盤。現在でもまだ買えるようです。


ビートを刻み始める心臓の音から始まる「Intro/Hydro?」
に、続きこのアルバム中、いやQ-ILLとしても異色とも言える「東京Special」。ファストファンクトラックに矢継ぎ早に言葉が吐き出され1分42秒を駆け抜けるイントロ的曲。『大東京 まだ走り書きの地図 大東京 振り返るのは今じゃない』。Q-ILLの活動一発目の気持ちが溢れてるフックが好き。
後のアルバム「Out Of Cosmos In The Brain」でリメイクされQ-ILLの代名詞的曲になった「Hi Life(microcosm mix)」のオリジナルヴァージョン「Hi Life」。リミックスのカッティングギターが気持ちよく爽快なアレンジとは違いこちらは少し落ち着いたトラック。しかし、リリックの随所からその熱い想いが溢れてる。ひと言ひと言噛み締めて聴きたい曲。カッコいい。好きだ。
6曲目「Sunrise - live at Q-ill's cafe feat.DIYU」は最初にQ-ILLの音楽の特徴として表現した"浮遊感"が最も表れてる曲。慎重かつ軽やかにキャンバスの土台を作るようにビートを刻むドラムに、少しずつ少しずつ色を乗せていくように音を重ねるギターとベースとキーボード、その上をゆるやかにゆるやかに漂いながら一つの絵を形づくるようにフロウするQ-ILLの声。酔っ払った頭をフラフラと揺らしながらそこに描かれる様々な情景をぼんやりと追いかけながら音に浸りたい。こんなLIVE、最高だ。
サンプリングされてるネタがすごく気持ちいい「Night Assignment(one)」。この人のリリックには様々に移りゆく情景、人(モノ)の動き、五感の反応、そして心情が交錯するように表れてくるという特徴がある。ここら辺うまく表現できないんだけど、
『短針が少し傾いた そろそろ 足音聞こえた所 ほころぶ顔と 浮きつく心 満点の星空眺めながら 差し込むエンジンキー 天気良い』
こういうリリック。モノの動き、聴覚、心の動き、情景、人の動き、情景、などこんな感じにいろいろと視点が流れながれながら描き出されるリリックがすごく心地良い。この曲のトラックとのハマリ具合も含めてこの取り上げたラインがすごく好き。
「Thank U My Men」ではDIYUをバックにいろんな人たちにシャウトして「Outro/Hydro??」に繋がりアルバムは一端終了。
そしてボーナストラック「Akikaze feat.NOAH」。これもDIYUとの共演でQ-ILL独特の浮遊感を持った曲。NOAHという女性シンガーの柔らかな声がまたその浮遊感を増している。『心のかさぶた 夏を剥がす』。明るい夏が終わりなんとなく物悲しさの漂う秋の訪れ、先程のQ-ILL独特のリリックの綴り方によって描かれる季節の移り変わり。


11曲入りだが1曲1曲が短く合計時間で30分ちょっとしかない。
間接照明で、ひとりで、カクテル片手に、アルバムリピートで、ゆったりと過ごしながら聴きたいアルバム。




Q-ILL / High Life

1.Intro/Hydro?
2.東京Special
3.Hi Life
4.skit
5.Sunrise
6.Sunrise -live at Q-ill's cafe feat.DIYU
7.Blue Butterfly
8.Night Assignment(one)
9.Thank U My Men
10.Outro/Hydro??
???.Akikaze feat.NOAH

kls at 20:33│Comments(0)TrackBack(0)CD review | Q-ILL

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