2007年03月31日

RIM / One W nine five

『「女じゃムリだムリ」 根掘り葉掘り言ってたの誰だっけ? おだまり』 「One W nine five」


DJ KENSEIプロデュースでSONYからいきなりメジャーデビューしたフィメールラッパーRIM。メジャーデビューしたフィメールラッパーは日本で初めてか? 可愛らしさを前面に押し出したスタイルでもなく、かといって95年当時圧倒的主流だったハーコースタイルにも傾倒せず、絶妙のバランスで"女"を出したスタイル。「MAKE MY DAY」ではフックで歌も聴かせ表現の幅も見せる。タイトル曲「One W nine five」ではラップディレクションにSHIKI、ガヤでQやSKIPPも参加。

タイトル曲「One W nine five」はKENSEIらしい音数の少ないシンプルなビートと印象的な音使いのトラックの上でRIM自身の自己紹介とHIP HOPに対する姿勢をリリックに込める。SHIKIがラップディレクションしてると言っても決してSHIKIのフロウに似たものになってるわけでもなく、独特のリズムで抑揚つけながら言葉を繋いでいくスタイルは後にSLR名義で聴ける彼女のラップからはまだ未完成とは言えども正にRIM印のもの。『いざ見せる聞かすラップフゥ』(←聴けばわかる)の部分のように要所要所に味付けするユーモアがまたいい感じ。ただ曲としてのインパクトは弱い。日本語ラップ好きの聴き所はガヤで参加のSHIKI, Q, SKIPPの声の聴ける部分かな。
「幻走」はROCK TEE作のゆったりと夜の雰囲気の漂うトラックに寄り添うようにゆったりとフロウする。ヴァース部分では最初から最後まで微妙にずらした声を重ねて録ってるために楽曲に漂う"幻"的な不安定感がうまく出てる。
「MAKE MY DAY」はROCK TEEによるモロにSOULアプローチのメロウなトラック。ここでは前曲とは違いキレよくすっきりとラップする。そしてコーラスも自らでした歌フック。このトラック・ラップ・フックの対比が鮮明で心地良い。小節中に細かく踏むリズムが気持ちいい1ヴァース目が好き。このシングル中一番聴きやすく、すごく良い曲。「これで終わり?」と思ってしまうほど短く感じる3分40秒。少し物足りなさを感じてボタンを押す。リピート。リピート。


RIMというラッパーの魅力がよく出てる作品だと思う。でも、メジャーデビュー最初のシングルとしてはインパクト弱すぎる。「幻走」、「MAKE MY DAY」どちらもタイトル曲向けとは言えない曲だけど「One W nine five」はより向いてないよ。あのシンプルなKENSEIのトラックはそのトラックの良し悪しとは別に、プロデュースという意味ではRIMを活かし切れてるとは言えないと思う。RIM自身に焦点を当てれば良いラップしてるんだけど曲としてのインパクトに欠けるから最初からRIMというラッパーに興味を持って聴いてる人以外は流れていってしまう。"良い曲"を表に出すであろうタイトル曲がそれじゃあカップリングにどんな曲が入ってても印象は薄くなっちゃうのも必然。そこらへんがメジャー契約していながらもこのこれ以外に作品を残すことができなかった要因の一つなんじゃないのかな。
でもRIMは本当良いラッパーですよ。後にDJ BEATの作品に参加した「Renewal Love feat.SLR(RIM) & F.O.H.」は名曲。それ聴いて気になった人は是非とも探して欲しいCDですね。


ワン・ダブル・ナイン・ファイブ
RIM, DJ KENSEI, SHIKI (SOUL SCREAM), MC Q (RAPPAGARIYA), SKIPP (NOROY)
ソニーミュージックエンタテインメント (1995/10/21)

1.One W nine five
2.幻走
3.MAKE MY DAY

kls at 22:13│Comments(0)TrackBack(0)CD review | RIM (SLR)

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