俺の妹が、殺人犯である訳がない!(完結)

最終話「妹と彼女が、ホットケーキを作る件」

「お兄ちゃん、起きて!」美由紀の声で、俺は目を覚ました。「妹と彼女に料理させておいて、自分だけ居眠りなんて、酷いお兄ちゃんね。」少しだけ、怒ったふりをしている、高橋瑠璃子。「大丈夫?」俺の青ざめた顔に、高橋が気付く。「悪い夢でも、見てたんじゃないの?」と、美由紀。

夢?全ては、悪夢だったのだろうか?半信半疑の俺に、二人がホットケーキを持って来た。「ハイ、あーんして!」「じゃ、私のも!」二人が一切れづつケーキを差し出す。

幸せだ。夢の様だ。夢?今のこれの方が夢?馬鹿な、これが夢であるものか!だが、遠くから聞こえる波の音と、海鳥の鳴き声が、徐々に、大きくなって来ていた。(完)

第31話「海辺の崖に一人で佇んだ件」

俺は、コンビニで有り金を全て下ろし、そのまま、旅に出た。仕事は無断欠勤したが、今更、どうでも良い事だった。

求める場所は、一つ。ゆうきが見せてくれた、海辺の崖。俺は、思い付くまま、電車を乗り継ぎ、数泊をして、最後に、その場所に辿り着いた。

その場所に辿り着いたが、直ぐに決心が出来ずに、数日は付近の宿で過ごした。だが、もう、他に行く場所も無く、するべき事も無いのは、分かっていた。

最後の日、ようやく、俺は、崖の上に向った。夕暮れ、崖に打ち寄せる波の音が響く。そして、海鳥の鳴き声。俺は、暫く佇んでいたが、やがて、二つの音に背を押される様に、崖から身を投げた。

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