2006年01月23日

ブログ引越しのお知らせ

 急ですが、ブログの引越しを行うこととなりました。
 今までここで閲覧された方、ありがとうございます。
 
 今後につきましては以下のURLにてブログを継続いたします。安定するまでに少々のお時間がかかるかもしれませんが…
 あとは、記事のエクスポート機能が無い関係上、新ブログでは旧記事がごらんいただけなくなりますがご勘弁ください。

 「新」勤務獣医師のひとりごと
 http://km-vet.cocolog-nifty.com/blog/

 これからひとつよろしくお願いいたします。

km_vet at 21:15|PermalinkComments(2) ひとりごと 

2006年01月22日

午後のおしごと

4f28b027.JPG 午後は特に忙しくなかったので、うちの病院の居候わんこのシャンプーをしました。ちょっとわけありで居候してるのですが…
 このわんこ町内でうろうろしていることころを役場の人が保護したのですが、飼い主が見つからなく身寄りがないのです。しかも前足を怪我していたこともあり、また役場で犬が生活できるスペースがないのでうちに身をよせているのです。誰かが捨てたのだろうか…だとしたらとてもじゃないけど許されないことですよね。

 見るからにポインターってかんじで、性格も猟犬らしくとても活発。運動量は半端ではなく普段の散歩では物足りなさそうです。攻撃的なところはないので人や動物にもすぐ慣れたのですが、くさむらにものすごい好奇心があるようでとにかく猛ダッシュですっ飛んでいきます。女の人だとちょっと引っ張られそうなくらい勢いがあります。だいぶ訓練して改善されてはきましたけどね。

 シャンプーしたら随分とすっきりしたみたいで、いつもどおり跳ね回ってます。

 いいやつなのですが、元の飼い主も名乗り出そうにないし、このわんこの里親も募集しないといけないのが現状です。人間のご都合主義の犠牲になるのはこういった動物なのです。動物を飼うのであればちゃんと責任をもってほしいものです。

 時間があるから、今日はちょっと長めに散歩に出かけてきます。

km_vet at 16:02|PermalinkComments(0) ひとりごと 

高齢化社会(動物編)

 これから日本は未曾有の超高齢化社会に向かおうとしています。出生率は年々低下するのだから、進行度合いもすさまじいものであると考えられます。

 人間の世界でこれだけ叫ばれている高齢化ですが、動物も平均寿命が延びたことによってさまざまな問題が浮き彫りになっています。

 今までは寿命はそれほど長くなかった動物でも医療や食事、住環境等の向上によって飛躍的にそれが伸びました。それにより新たな疾患が見られるようになり、あたかも人間と同じような病気が動物でも見られたりします。
 特にここ最近では心疾患をはじめ、新生物(いわゆるがん、腫瘍などの類)、代謝系疾患(糖尿病、その他)の占める割合が多くなりました。人間でも、がん、脳血管系の病気、糖尿病って多いですよね。

 これらの病気というのは、えてして完治が難しく「持病とうまくつきあっていく」的なものが多いと思われます。つまりはその分お薬を使用するだとか、生活習慣などから悪化を極力させないために長期にわたり工夫をする必要があるのです。動物の場合でいうとそれだけ介護や医療をうける期間が伸びているということになるのではないでしょうか。

 それから病気とまではいかないまでも、動物でも年をとれば脳が老化します。従いまして、痴呆がみられることもあります。人間のそれとは完全に一致しない部分はありますが、よくみられる行動として
1・夜に限ってほえる(しかも声が異様に大きい)
2・とにかく食べる
3・同じ方向にくるくる回りながら歩く、あるいは前進するが後退できずにどこか物の隅で行き止まっている
などがあります。
 とりわけ日本犬(柴犬が代表的)に多く見られます。

 さらには大型犬で非常に多く見られますが、筋力低下により自力での起立歩行ができずに「ねたきり」になるケースも多く見られます。同じ姿勢で長時間寝ていると人間と同じく「床ずれ」ができますので、まめに姿勢をかえる必要があります。

 動物も「介護」を必要とすることがあります。年をとったり、病気怪我をしたりするわけですからこれは必然というべきでしょう。人間も動物も互いに共利共生をしてきたわけですので、動物を飼っていらっしゃる皆様方には最期まで動物を思いやる心を持っていただいてお互いの福祉に貢献できるようにしたいものです。
 その上でどうしても解決しづらい問題に直面する場合があるかもしれません。そのようなときに、獣医師や動物看護士などに相談されるとよいかもしれません。何かよいアドバイスが得られると思います。

 人間と動物の健康と福祉に貢献できる獣医師でありたいし、そういう社会であってほしいと考えております。

km_vet at 14:28|PermalinkComments(0) ひとりごと 

2006年01月21日

大学入試センター試験

 今日明日とセンター試験です。
 思えばもう10年以上も昔のことになってしまいます。高校の頃はろくに勉強もせずにいたために、成績などが上がるはずもなく、模試では希望する大学の合格率はほとんどがDかE(要は受かる見込みほとんどなし)でした。当時の担任からは「浪人やむなし」という太鼓判(?)までもらいました。
 
 肝心のセンター試験は不得意科目の世界史がおおいに足を引っぱり国立大学では相当合格が困難になってしまったという経歴があります。

 それでも、なんとか現役で獣医系大学に受かったのは、ほとんどが運であとは体力とわずかながんばりだったのかなと思います。

 その教訓が生きたのか大学での方がよく勉強しましたね、今考えると。そして、今ももっともっと勉強しなければなりません。自分のためですから。

 今日は全国的に天気が悪いようです。時間にゆとりをもって落ち着いて試験に臨んで頂きたいですね。受験生のみなさん頑張って下さい。

km_vet at 08:52|PermalinkComments(0) ひとりごと 

2006年01月20日

今日は

 本日、診察が終わった後から画像診断の講習会に行ってきます。

 獣医さんは日頃の医療技術向上と自己研鑽のために御勉強会に参加することが多いです。とはいえ、日常の診察に支障をきたさないために、診察が終わってから参加します。ですので、平日に行われる御勉強の開始時刻は20時とか21時とかいうものが多いです。それで2時間くらい御勉強をしますので、日付けがかわるかかわらないか位に自宅に戻ってきます。それでもって次の日はいつも通りに仕事に行きます。

 だいたいこのような御勉強会が週に1回位のペースであります。

 大変なこともありますが、こういうところで得られた知識をいかして動物さんの健康と幸福に寄与していきたいものです。


 補足ですが、タグふれんずをはじめてから、非常に多くの方に御覧いただくことができました。ありがとうございます。

km_vet at 15:04|PermalinkComments(0)

2006年01月19日

病院のHP

 私が仕事をしている動物病院にはHPがあります。そちらにもいろいろと書き込みなんぞをしているのですが、その1日の閲覧者とここのブログに足を運んでいただいた方とがほぼ同じくらいになりました。個人的にはここを見てくれる人が増えることは大変ありがたいです。
 あとはもうちょい病院のほうにも来ていただけるとありがたいのですが…ま、諸般の事情で公開は控えているのですが、ここでもHPのコラムに載せることができるだけの内容を更新してますので、読み応えは十分にある(自己評価にて)と思います。できるだけ簡単に書きますんで、読んでやってくださいませ。


 今日は私お仕事休みなので、病院の診療風景についてはかけませんのであしからず。

km_vet at 20:21|PermalinkComments(0) ひとりごと 

2006年01月18日

失神(てんかん以外にも原因はいろいろあるのねん)

 前回のブログのテーマが「てんかん」でしたが、先日似たような症状で来院されたわんこがいました。
 
 そのわんこの場合は、意識が完全にとんでいるようではなく、へなへなと「腰砕け」のようなかんじで倒れ込み若干意識が薄れていくような感じであると飼い主さんから話を聞きました。しかも、その発作は動こうとしたとき、あるいは興奮したときに出た…とのことです。

 この内容だけでは、てんかんも十分に考えられるのですが、いろいろ探っていると問題点が明らかになってきます。
 このわんこ、心臓に明らかな「雑音」があるのです。そして、よーく聴診を続けてみると、心臓の拍動が1拍消えているときがあるのです。心電図で確認してみたところ不整脈もありました。レントゲンで胸の写真を撮ってみたところ、心臓肥大(通常、心臓になんらか問題がある場合見られます)や肺水腫(肺に水が溜まっている状態)などがあります。安静にしていてもどうも呼吸の早さが落ち着いてこないなどから考えて、このわんこの失神の原因は心臓の病気からくる「循環不全」だと考えられました。
 心臓からうまいこと血液が送れないことによって、一時的に脳への血液供給が足りなくなってしまい、酸欠状態となることで失神をおこすとされています。特に急に心拍数が変わったり、運動等によって血圧が変化したとき等にみられます。
 しかも循環不全による失神が生じるときは、往々にして心臓の状態もよくないことが多いです。当然のことながら適切な治療が必要なケースです。

 心臓の悪いのはおおかた確認できましたが、ほかにも問題がいくつかあり、その他の問題からくる失神の可能性を除外した上で治療をはじめます。原因となっている病気がひとつであるとは限りませんので、この辺は十分注意を払いながら確認をしていきます。

 医療というのは奥が深いです。同じ症状をだしていても原因が全くことなることもあります。これをいかに正確に、また迅速に診断できるかがすごく大事であり難しいように思います。


km_vet at 14:13|PermalinkComments(0) ひとりごと 

2006年01月16日

てんかん

 癲癇(てんかん)という病気があります。脳の一部で何らかの形で異常興奮してしまう状態をいいます。その「ショート」する規模や場所によって、出てくる症状にmこ変化があります。

 一般的なのが、全身の痙攣(けいれん)をひきおこすものです。意識が完全になくなる場合もあります。それが数秒から数分にわたって起こることが多いのですが、それが終わると、何事もなかったかのようにケロっとしていたりもする場合があります。
 通常それくらいで終わる発作ならよいのですが、その発作が立て続けにおこるものを癲癇の重積(じゅうせき)といい、これはかなり緊急で対処しなければなりません。処置が遅れると後遺症が残ったり、最悪のケースでは死亡するおそれもあります。

 この病気は、いろんな基礎疾患によってひきおこされたり、そうでなくてよく原因がわからいけど発生してしまうこともあります。詳しく調べるには、ウイルス感染(ジステンパーウイルス)の有無、頭部レントゲン、血液検査、CT、MRI、脳波測定、などの検査を行います。

 治療には、主に飲み薬を使用しますが、効き方やお薬の種類などは個体差があるので、ホームドクターの先生とよく相談した上で決めていきます。そして、多くの場合は飲み薬を続けることになりますので、常に健康状態はチェックしておかないといけません。

 個人的にはあまりこの分野の知識はないのですが、最近獣医学でも急速に進歩しています。心配な方は獣医さんに相談してみてはいかがでしょうか?

km_vet at 22:41|PermalinkComments(0) ひとりごと 

2006年01月15日

うちのPCさん


補足ですが、うちのPCはこれです。
動作環境にはいまのところトラブルもなく非常に助かってます。
最近はどこのメーカーのPCでも、性能はそんなにかわんないように思います。そうなるとあとは個人的な好みになるんでしょうかね…


km_vet at 16:05|PermalinkComments(0)

にちようびのおしごと

 当院は原則として休診日というものはありませんが、日曜日は完全予約制をとっています。ですので、通常診療時にくらべ人員が少ないのです。診察予約がそんなに入っていないときは、もっぱら入院動物さんの処置、病院のおそうじ、自己研鑽のためお勉強する時間に充てています。

 今日は診察予約があまり入っていなかったので、かなりのんびりと過ごしています。でなければこうやってのうのうとブログを書いていられませんから…

 昨日の心不全のわんこの様子を心配していましたが、今朝の様子はいたって良好。点滴の強心薬と利尿剤がじわじわと効いて、つらそうだった呼吸はかなり楽になりました。あとは今の状態を維持していくためのお薬の内容の検討をしないといけません。

 …と書いていたら飼い主さんが来院されて無事退院していきました。ちょこっとお薬に小変更を加えたので、その効果がしっかり出ているかどうかを1週間後にチェックする予定にしました。

 今日は平和です。
 みなさんが今日一日を無事に過ごせましたことを感謝!

km_vet at 15:58|PermalinkComments(0)