2013年09月12日
アニサマスペシャル! Part1 =楽器編=
毎年恒例となりました真夏のアニソンの祭典、
Animero Summer Live 2013 =FLAG NINE= に今年も
アーティストの皆さんをお迎えするハウスバンド、
アニサマバンドの一員として参加致しました〜〜!
今回はアニサマ史上初の3日間開催、のべ8万人を超える皆さんと
さいたまスーパーアリーナで熱いひと時を過ごしました。
盛り上がりましたね〜〜! (^^)
アニサマスペシャル! …と、言いましても紹介するのは
僕の担当するベースに関する事や「こんな物使ってますよ〜」みたいな
事、アーティストの裏情報などは一切ありませんよ。(^^)
それでは、3日間で66曲を演奏した楽器達を紹介します。
【Electric Bass】
今回メインで使用したこの楽器、実はMDというブランドで開発して頂いた
僕のオリジナルモデルなんです〜〜〜!(^^)
アニサマに間に合う様にと、本当に頑張って下さいました。
その名もMDB-Elite5-A / KIYOSHI Special。
今は殆どの現場で求められる5弦ベース。
これまでにもいろんなメーカーのベースを使用したし、オーダーで
作った事もありましたが一本として「これだ!」という
楽器に出会えた事が無く、5弦選びは妥協点との戦いでしかない
とすっかり諦めていました。
このベースの開発は、この悩みを話す所から始まったんです。
そして話を聞いてくれたのはこの楽器の生みの親、
クエストインターナショナルの大和俊夫さん。
大和さんと…
黒いベースは試作器です。
5月に群馬県のGOTOHガット社にパーツの打ち合わせで行きました。
(右から)後藤昌甲社長、後藤孝夫専務、吉岡幹雄主任と一緒に…
工場も案内して下さいました。
実は自分の好みの音、そして楽器としての扱い易さや触感、
これらの理想が今回のアニサマでも使用したFender Jazz Bassなんです。
4弦はこいつ一本でもう充分ですね。
「こんな風に弾ける5弦を作りたい」というリクエストに対して
材質、指板材、パーツと選び抜いて僕のイメージを
具体化してくれました。
<こだわりポイント>
1) “ f ”ホール
MDBのラインナップで“ f ”ホールはホローボディー仕様
(中空で箱状のボディー)のデザインなんです。
僕のベースはソリッド仕様(板状ボディー)なので“ f ”ホールは
基本的に入れられないのですが、やはりアクセントがあって
かっこいいので入れて貰いました。
“ f ”ホールの部分だけ彫り込んであるけど、ちゃんとソリッドなのです。
2)ネックとボディのバランス
最近は24フレットの楽器も普通にありますが、楽器をストラップで
下げた時に1フレットが遠く感じる楽器ってありませんか?
このベースは22フレットあるのですが楽器を下げた時のネックの位置を
Fender JBと同じ位置になる様にしてもらいました。
(Fenderは20フレットですが…)
使い慣れたFenderと持ち替えても全く違和感が無く演奏出来る様に
出来ています。
3)ボディーカラー
僕が中3の時に、超頑張ってアルバイトして買ったベースが
Fenderのプレシジョンスペシャルという楽器でした。
このカラーが真っ白のボディーにヘッドも白、更にパーツは全てゴールド
だったんです。
自分のモデルが作れるなら1号機はこのカラーにしようと決めてたんです。
ふふふ、とっても満足しています。(^^)
でも、まだまだこだわりポイントは沢山あるんですよ。
…て、言うかこだわって無いポイントはありませんね。(^^)
アニサマリハーサルも佳境に入った頃に出来上がってスタジオに
送って頂いたのですが、このベース実はもう一本ありまして…
指板がメイプルのバージョンです、かっこいいでしょ〜!(^^)
僕が普段使っている楽器が殆どメイプル指板なので開発当初から
メインはこのバージョン、そして本番で使用した方が別バージョン
と、2本作って頂いたのです。
この2本の違いは指板がメイプルか、ローズか。
それと、ローズの方はネック裏側もパールホワイトの塗装を
施していて、メイプルの方はスタンダードなオイルフィニッシュ。
基本的には同じ材で同じパーツなのですが、これらが組み立てられて
楽器になる時に材やパーツどうしの相性みたいな問題が起りました。
どちらも大和さんがセットアップ(組立て・調整)しているので
楽器の状態としては同じクオリティーなのに、
僕の演奏スタイルにメイプルの方は合わなかったんです。
ところがイメージに反してローズ指板の方…
もう非の打ち所が無いとはこの事です。
こんなに僕のスタイルにあった5弦にかつて出会った事がありません。
この感動はFender JBに出会った時のそれに限りなく近いものでした。
大袈裟じゃ無く、将に奇跡の一本ですよ〜ぅ。
いいパートナーに出会えると仕事も楽しくなるからね〜。
あと、そうそう!
今年は3日間だったのに腱鞘炎がひどくならなかったんです。
このベースのおかげで今回のアニサマは本当に楽しく自分らしい
演奏が出来ました!
=MDB-Elite5-A KIYOSHI Special=
Rose Fingerboard 22 Frets
Maple 3ply neck & Swamp Ash Solid body
Gotoh machine heads & bridge
MJB-1 / F&R original pickup
F&R Volume / 3band EQ circuit
Color : Pearl White
そしてなんと!このモデルがMDのラインナップに加わる事が決まりました!
本当に拘り抜いて開発したベースですから是非皆さんにも触って欲しいです。
ホームページも是非見て下さい!
クエストインターナショナル
http://www.quest-md.com/index.html
■Fender Jazz Bass
■Crews Jackson5 Fretless Bass
■F Bass
左側のベースが奇跡の一本、フェンダー製ジャズベースです。(^^)
もう15,6年、いやもっとかも知れませんがこの子の後に4弦ベースは
購入していません。
ステージ、レコーディングと基本的にいつも一緒ですね。
僕の理想の音はこいつの音なんですよ、ほんとに出会えて良かった!
そして真ん中がクルーズの5弦フレットレス。
今回は南里侑香さんの「Mother Land」を演奏しました。
イントロ、間奏がベースソロ。
おいしい場面を頂きました。(^^)
最後は一番新しい村上家のメンバー、カナダ出身のF Bassです。
昨年の12月に購入、楽器屋さんのブースに4時間こもって
見つけた子ですが今回は「控え」になってしまいました。
今年の水樹奈々さんのフルオーケストラコンサートでは
この子が活躍しましたよ。
=Fender Jazz Bass=
Maple Fingerboard 20 Frets
Maple neck & Ash body
F&R Bartolini pickup
F&R Volume & 2band EQ circuit(tct)
=Crews Jackson5 Fretless Bass=
Neck: Ebony On Maple Fretless, with Urethane Corting. (24Fret)
Body: Light weight Ash
Machine Head: GotohRGB-30
Pick Up: EMGR 35DC
Pre Amp. EMGR BT-S
Control: Volume, Treble & Bass EQ, Pre Amp By-Pass SW.
Bridge: Crews Separate Bridge
Color: Natural(Shown), 3TSB, Black, Heat Natural, and Other...
=F Bass / #241 BN5-BC=
Neck : 3pc.Laminated Quatersawn Maple
Body : Swamp Ash
Color : Black & White Ceruce'
Fingerboard : Maple
Nut : Bone
Knobs : Hand-tuned African Blackwood
Finish : High Gloss Lacquer for Body / Oil for Neck
Pickups : F Bass Soapbar Style,Hum-cancelling,
Veneered & Finished Match the Body
Preamp : F Bass Custom
【Upright Bass】
25日のいとうかなこさんと南里侑香さんとのコラボ「暁の車」で使用。
実は2009年Re:Bridgeの「暁の車」もこのアップライトで演奏しています。
あ、あと近江知永ちゃんの「Return to Love」もね。
楽器スタッフさんがチェックしてる所をパチリ!
このベースも今回のメインベースを製作してくれたクエストの大和さんが
製作しています。
=Landscape Electric Upright Bass / SWB Artist =
Body : Sitaka solid spruce arched top
Acoustic construction
Maple+Flame maple curved back
Neck : Maple 3ply / Bolt-on construction
Original Scroll Head
Slow Angled Joint / 42.5 inch scale
Fingerboard : Ebony fingerboard
Control : Master volume / Balancer / Lo-EQ / Hi-EQ
Pickup : Landscape original PB-U magnetic pickup
Fishman USA , Under-transducer
Parts : Gotoh GB2 Landscape original
D'Addario HP 610 strings
Maple bridge , Ebony Tailpiece
Color : Red
【Synth Bass】
今回改めてシンセベース(略してシンベ)を弾くならmoogだなぁ、
と、実感しました。
因にシンベとはシンセサイザーでベースのパートを弾く事ですよ。
最近のアニソンでも打ち込みのベースで出来てる曲、多いですよね。
ただ打ち込みの感じが「生ベース」をイメージしている曲はオリジナルが
シンベでもエレキベースで演奏します。
フリップサイドや今回のZAQさんみたいなテクノとかクラブ的な感じの曲は
やはりシンベの方が似合いますね〜。
このシンセ、minimoog Voyagerという機種で実に…高価な楽器です。
…で、今回は友人のカインズ貴日ワタリ氏にお借りしました。(^^)
この場をお借りして心よりお礼を申し上げます!!
【Amp & Cabinet】
Amplifier : EDEN WT550
Cabinet : EPIFANI UL2 210 + UL2 115
Combo Amp (Synth Bass用) : acoustic B200 MK2
このセットは使いだしてもう10年位になるかなぁ…
EDENはイコライザー部が良く出来ていて、Epifaniのキャビが
その音色の変化を素直に出してくれるのでイメージする音を
簡単に作れるんですね。
ステージの仕事だと自分のモニター用になってしまいますが
レコーディングではいつもこのセットで音を出しています。
シンベ用のアコースティックは今回のアニサマの為に購入しました。
小振りですがしっかりとアコースティックの音を継承していますね。
ブライトに締まったミドルレンジがベースの輪郭をくっきりと発音
するので低音を増やしてもベース音がぼやけずに存在します。
シンベでもとても使い易いアンプでした。
あと、ツイーターも付いているのでCDなどを再生しても
バランスの良い音を出してくれます。(^^)
==========
□Animelo Summer Live 2013 -FLAG NINE-公式HP
http://anisama.tv/index.php
□QUEST INTERNATIONAL LTD (MD-Bass,Landscape)
http://www.quest-md.com/index.html
□GOTOH String Instruments Collection
http://www.g-gotoh.com/
□Fender
http://www.fender.com/en-JP/
□Crews maniac sound
http://www.crewsguitars.co.jp/index.html
□F Bass
http://www.fbass.com
□Moog Music Inc.
http://www.moogmusic.com
□Eden Electronics
http://www.eden-electronics.com
□Epifani
http://www.epifani.com
□Acoustic
http://www.acousticamplification.com
==========
以上、楽器編でした。
次は「道具編」に続きます! お楽しみに!
kmbs456 at 23:05│Comments(0)│TrackBack(0)│