September 25, 2007
30年振りでアリス
30年振りでアリスである。
由良君美つながりで、「学魔」高山宏の自慢だらけなのにそれがちっとも嫌味じゃないのが不可思議な『
超人高山宏のつくりかた (NTT出版ライブラリーレゾナント 36)』を一々ニマニマしながら読んでいると、「英文学者としてのぼくの仕事はルイス・キャロルから出発している。」という一文に行き当たり、そうだった、高山宏って高橋康也の後に日本でルイス・キャロル本を一手に引き受けていた感があったよな〜と久しぶりに思い出した。
読み進めて行くうちに、高橋康也の『ナンセンス大全』(晶文社)が1977年、高山宏の『アリス狩り』(青土社)が1981年の刊行であったことに改めて気付く。『ナンセンス大全』に見事にはまった高校生の私は、大学ではルイス・キャロル研究をするしかないと思い込んで英文学科に行ったのだった。文字通り、かぶれていた。ウロボロス、円環するイメージ、数学という脱領域な感じに惹きつけられながらも、マニエリスムではなく、ルイス・キャロルが興味関心というあたりが、どこまでも田舎の凡庸な高校生だったのだな〜と我ながら悲しい。
で、アリスと言えば、ヤン・シュヴァンクマイエルだ。この夏、幸運にも本人の話を聴く機会があった。10年前に「闇・光・闇」という短編アニメーションを観て衝撃を受けて以来のファンだったが、子どもの時から一緒にこの気持ち悪いアニメを観ていて、今や私を凌ぐファンに成長した娘がいち早く入手してきた情報によって、むさびの講義室を埋め尽くしたおされな美大生の群れに混じってその肉声を堪能することが出来た。
その足でラフォーレ原宿へ行って、ヤン&エヴァ・シュヴァンクマイエル展を観た。アニメーションに使われた、造り込まれた作品の数々を堪能したが、CGを使わず、これらの造り込まれた気持ち悪いモノを人間が動かして、トラウマやその他の無意識を可視化しようとするアニメーションという方法に比べると、動いていない作品はただただ大人しく陳列されているだけという感じがした。
それにしても、アリスマニアなだけに、色々な映像作品を観たが、
ヤン・シュヴァンクマイエル アリス程原作以上の何かになってると思った作品は無い。













