こんにちは。
パーティの中で演説をするウォリック伯
ゲーム中、彼はワインの話を持ち出します。当時のイングランドにおいて、ワインという飲み物は生活必需品のひとつでしたが、自国で作れない事もあって専ら輸入に頼っていました。輸入とは言っても、少し前までイングランド王の所領であったアキテーヌが、その最も大きな輸入先でした。
ウォリック伯


アキテーヌの他にもフランスではワインの生産が盛んで、ブルターニュやアンジュー、ブルゴーニュでもワインは盛んに生産されています。当時のイングランドは木材や羊毛をフランドルへ輸出し、アキテーヌからワインを輸入するという構図でした。これが百年戦争の敗北により、少し形が変わってきます。
フランスマップ

古代ローマ時代、大ブリテン島のイングランドと大陸のブルターニュは同じブルタニア州に属し、人の交流も盛んでした。イングランド商人たちはこの流れで成長し、イングランド王がアキテーヌをも手にすると、現在のフランス西部の沿岸都市との交流がより盛んになります。こうした商人たちによりワインは持ち込まれましたが、百年戦争の敗北でこの物流に変化が訪れます。



百年戦争中、ヨーク公やウォリック伯は、カレーの総督を担ってきました。カレーはフランドルの近くにある港町で、当時、商工業の発達したフランドルの勢いを目にし、魅力を感じていました。しかしフランドルは、フランス王もブルゴーニュ公も目をつけている都市なのです。

イングランド王室からすると、フランドルに手を出すのは蛇が潜む藪の中に手を入れるようなもので、かつてエドワード3世がそうしたように、フランドルに供給する羊毛を止めてしまえば、フランス王もブルゴーニュ公も引かざるを得ない状況に追い込めます。それよりは、皇室の故郷であるノルマンディやアンジュー、アキテーヌとの関係性の方が重要なわけです。
 
 

こうした古くからの関係性に束縛されるランカスターと、時代の変化へ対応しようとするヨークの対立構図は、オープニングのウォリック伯の演説シーンにも現れます。主人公は彼らの話や想いを耳にしながら、物語の中へと入っていきます。
 
 


こんにちは。
プロローグ後、最初のイベントがランカスター派とヨーク派が参加する停戦パーティです。このパーティに主人公シャーロットも参加する事となり、攻略キャラクターである薔薇の騎士たちと出会います。

薔薇戦争イベントCG

『イングランドの光』と名づけられたこのパーティには、つい先日まで戦い合っていた騎士たちが一堂に会しました。その中で、戦いを止めて共にイングランドのために尽力し合う事を誓うのですが……

薔薇戦争と呼ばれる戦いは、まだ終わったわけではありませんでした。百年戦争時代から燻り続ける争いの火種は、シャーロットの登場でどのように変化するのでしょうか。
 
 


こんにちは。
ウォリック伯に関しては、歴史上の解釈が様々です。
ゲーム中はヨーク派を支える存在として活躍しますが、もともとはランカスター王家に仕える大貴族でした。彼がランカスター家を敵視するようになるのは、土地の相続問題に王妃マーガレットが介入してきた事からです。

これにより、相続を希望していた土地をランカスターの一族、サマセット公に奪われ、ネヴィル家はヨーク派へ靡いていく事となりました。ネヴィル家がついたヨーク派は、一大勢力へと拡大していきます。この事がマーガレットの警戒感を高め、薔薇戦争へ突入するわけです。
ゲームが始まるのはこの頃からとなります。
 
 
マーチ伯(エドワード4世)とウォリック伯

ヨーク派の一員となったウォリック伯でしたが、ランカスターとの戦闘でヨーク公と一緒に、父親であるソールズベリー伯の命を奪われてしまいます。こうして、同じく父親(ヨーク公)を殺されたマーチ伯エドワードと共に、ランカスターとの戦いに勝利すべく活躍するあたりがゲームでも描かれます。


ゲーム後の世界では、王となったエドワードがランカスター派の貴族たちへ歩み寄る事に反発し、エドワードの弟ジョージと反乱を起こします。この時、父親を殺したマーガレットと手を組んだ事で、ジョージが離反して敗北するのですが、このあたりの悩み多き描写は、コミック『薔薇王の葬列』(秋田書店:菅野文)でも描かれています。ゲーム後の世界に興味がございましたら、こちらも是非どうぞ。

それではまた。
 

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