October 18, 2009

東南角部屋二階の女

執行猶予に映画を観よう、7本目。

東南角部屋二階の女


父の借金を抱え、祖父の持つ土地を売りたいノガミ(西島秀俊)。
その土地に立つボロアパートに暮らしながら祖父の説得をするが、なかなか話が進まない。
借金に追われ、ノガミは逃げるように仕事を辞めてしまう。

取引先を切る理不尽な仕事に嫌気が差し、突発的に大企業を辞めてしまったノガミの後輩・ミサキ(加瀬亮)。

フリーの料理人と言えば聞こえは良いが、仕事にありつけないままの29歳・独身のリョウコ(竹花梓)は、親への手前と、将来への不安を結婚で解決をしようとした。

それぞれに目の前の嫌なコトから逃げて生きている3人の若者。

同じ日に仕事を辞める事になったノガミとミサキ。
ウェブで知り合ったノガミと見合いをしたリョウコ。

偶然に「逃げる」タイミングが重なり、出会った3人。

行くあての無いミサキとリョウコは、ノガミの住むボロアパートに転がり込む。

1階2部屋、2階2部屋、たった4室のアパート。
それなのに、2階の東南角部屋は開かずの部屋になっていた。

3人はそのアパートに関わってきた老人達と出会い、生き方を学んだ時、少しずつ逃げないで前を向く力を得ていく。


穏やかに過ぎる時間の中、逃げないで生きてきた人生の先輩達からそれぞれに何かを学んでいく。

そんなに劇的なドラマは起こらない。
老人達も人生を語ったり、諭したりする訳ではない。

ただ、淡々と同じ時間と空間を共有する若者達と老人達を描いた作品。

見終わった後には心地よく、清々しい。


でも、ちょっと淡々とし過ぎ感が否めない。
3人が「逃げる」動機も、なぜ生き方を変えるほどの変化を得たのかも分かり難い。
逃げなくてはならなかった問題の負荷があまりにも小さく描かれているが故に、そこへ向き合う過程や力も小さく捉えてしまう。
きっと本人にとっては大きな問題なのに、観客への見せ方があまりにも弱い。

あまりにも単館向けと言うか、観客の理解力・読解力に依存してしまった作りではある。


最終評価 B


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know_the_base at 07:44│Comments(2)TrackBack(0) 2009年に観た映画 | 映画 た行

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この記事へのコメント

1. Posted by レイフ   October 18, 2009 14:17
予告を見ても何も伝わってこない作品でした。
この手の作品は、日常の描き方が非常に非日常とかけ離れたところにあるか、映像的に何も無い日常の陰影をきちんと分けた演出が必要な気がします。

難しいところではありますよね!!
2. Posted by 管理人   October 18, 2009 18:13
>レイフさん
悪くは無いけど、褒めるほど良くも無い。
そんな感じでした。
まぁ、朝イチで観るには丁度良かったですけどww
この手の作品は監督のセンスが問われますよね。
本当に本当の日常を描いてしまうと、お話として平板すぎる何も無い話になってしまう。
でも、描く内容的にドラマは必要ないとなると、切り口を工夫するとか、そういうのが必要になるのかなと思います。
「ぐるりのこと」とかは、時代時代の事件を絡めたりしていて、その辺が飽きさせずに上手かったと思います。

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