March 26, 2016

灰と幻想のグリムガル level,8




そして僕らは明日を待つ

灰と幻想のグリムガルlevel,8
十文字 青 著
オーバーラップ文庫


神に棄てられた闇の異世界・絶望の地(ダルングガル)から、グリムガルに帰還することに成功したハルヒロたち。
だが、帰ってきたグリムガルは、以前に拠点としていたオルタナからは遠く離れた敵地の中だった。

深い霧に閉ざされた場所で、偵察に立ったハルヒロとユメは、同じ暁連隊に所属する颱風ロックスの戦士クロウに出会う。
先を急ぐクロウに引きずられる形でロックスに同行することになったハルヒロとユメは、新たな敵集団・フォルガンの存在を知る。

一方、戻らないハルヒロとユメを捜索に出たランタとメリイは、そのフォルガン一行に出くわしてしまい囚われの身に。

残ったクザクとシホルもまた、謎の侍・カツハルに連れられ、霧の中を彷徨うことになってしまう。

ゴブリン、オーク、不死者、獣、そして人間。
種族を超えた集団・フォルガンと霧の森の隠れ里で戒律を重んじて暮らす里の戦いに、ハルヒロタチはバラバラの立場で巻き込まれていく・・・・。


昨日発売の新刊本レビューを、翌日の朝に書く。
まぁ、昨日の深夜に読み終わっていはいたのですけど、流石にレビュー書く気力まではもちませんでした。


読了後、最終章を再度読み返してしまった。

まさか。

結末が信じられず、読み返してしまった。

まさか。





以下、ネタバレを若干含む。






パーティの中心として成長したハルヒロは、パーティメンバーから厚い信頼を寄せられるまでになっていた。

だが、ひとりで背負い込む傾向があったハルヒロのリーダーシップは、パーティメンバーとの間にちょっとしたズレを生んでいたのかも知れない。

それが、この結末を呼び込んでしまった。

ハルヒロたちがグリムガルに召還され、流れるままに組んだあぶれ者パーティ。
最初期からのメンバーは、ハルヒロ、ランタ、ユメ、シホル。

最弱のゴブリンにさえ四苦八苦するザコパーティから、まがりなりにもトップクラン・暁連隊に所属するまでに成長した現在。

女性のユメとシホルと、男性のランタ。

頼りがい有るリーダーに育ったハルヒロをサポートすることを、当然と受け入れられるユメとシホル。

だが、ランタにとってハルヒロは、対等者、もしくは時には格下とさえ思っていた存在。
そんなハルヒロに頼り、ハルヒロ無しで戦えなくなっていたランタ。

その差は、大きい。


自分の中では揺らぎ、葛藤しながらの決断であっても、表に出さなければ頼れるリーダーの果断にしか見えない。
ハルヒロの内面を知る読者ならば、ハルヒロはそんなにリーダーに向いているとは思わない。

だけど、その内面が見えなければ、ハルヒロはひとりでパーティの指針を示す頼りになる羅針盤。

もっとハルヒロが内面を、弱みを見せ、仲間に頼っていれば。
そう思わないではないけれど、それは結果論でしかない。

それに、ランタは弱みを見せるとつけ上がる方だから、むしろランタには見せられなかったろうし。

そう考えれば、必然。

必然なんだけど・・・。


続巻はよ。

そう叫びたくなる第8巻でした。




know_the_base at 09:22│Comments(0)TrackBack(0) 楽しい本 

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