June 29, 2019

劣化するオッサン社会の処方箋 なぜ一流は三流に牛耳られるのか




劣化するオッサン社会の処方箋 なぜ一流は三流に牛耳られるのか
山口周 著
光文社新書


年長者が尊重され、大事にされる社会やコミュニティであればこそ、若者も中年もまた、将来は社会やコミュニティが尊重し、大事にしてくれると感じ、安心して働いて税金を納めていたのではないでしょうか。
私たちの社会システムは、基本的にすべてこのような、年長者ほど能力も見識も高く、であるがゆえに地位も報酬もまた高い、という前提の上に成り立っています。
しかし、すでに考察してきたように、この「年長者ほど能力も見識も高い」という前提は、おそらく今後成立しえない。
年長者だからといって、別に能力や見識に優れているわけではない、むしろ、若者の方が優れているのではないかと多くの人が考えるようになれば、現在の社会システムとは大きな齟齬が生まれることになります。
(本文より)

第1章・なぜオッサンは劣化したのか -失われた「大きなモノガタリ」
第2章・劣化は必然
第3章・中堅・若手がオッサンに対抗する武器
第4章・実は優しくない日本企業 人生100年時代を幸福に生きるために
第5章・なぜ年長者は敬われるようになったのか
第6章・サーバントリーダーシップ 「支配型リーダーシップ」からの脱却
第7章・学び続けるうえで重要なのは「経験の質」
第8章・セカンドステージでの挑戦と失敗の重要性
第9章・本書のまとめ


大企業による不祥事、ボクシング協会・アメフト部で起こった不祥事、いじめ調査の隠蔽、財務省事務次官や狛江市市長によるセクハラ・・・

数え上げればキリがない「オッサン」たちによる不祥事。

かつて敬われていた年長者たちの劣化はなぜ起こるのか。


「オッサン」とは、一般的に中高年男性を指す。
だが、本著のいう「オッサン」とは

1:古い価値観に凝り固まり、新しい価値観を拒否する
2:過去の成功体験に執着し、既得権益を手放さない
3:階層序列の意識が強く、目上の者に媚び、目下の者を軽く見る
4:よそ者や異質なものに不寛容で、排他的

当然、中高年男性であっても上記の条件に当てはまらない人もいれば、別の属性を持っていても「オッサン化」している人もいる。

かつての生活様式があまり変化しない時代であれば、長く生きているという経験値は他に代わるものがなかった。
だが、こんなオッサン社会は、流動性が高まり、変化が加速した現代社会では廃れていくのが当然の帰結。

では、加齢だけでは尊重や尊敬を得られなくなった社会で輝いて生きていくには、どうすれば良いのか。
それは、1人ひとりが謙虚な気持ちで新しいモノゴトを積極的に学び続けるしかない。


読み始めると目に付くのが、勝手に著者の側で「ここ大事ですよ!」と言わんばかりにアミカケになったフレーズの数々。
飛ばし読みする人にはポイントが分かりやすいのでしょうけど、果たしてこれは読みやすいのか、読みにくいのか。

ヒネクレ者の自分としては、「勝手に大事なトコ決めるなや。」という反発感を若干感じる。

とは言え「読者の理解」を促す工夫をするくらいなので、内容的には読みやすい。


この本の中で特に自分に刺さったフレーズは

同じ環境で同じ仕事を30年続けても、30年の経験があるとは言えない。
1年の経験を29年繰り返しただけ。

と言う意味のトコ。

これで言うと、自分の経験って良くて4年分くらいかな・・・と。
そして、これから先、経験値が増える見込みねーな。と。


自分が劣化したオッサンであることを認めるのは勇気がいる。

今現在が劣化したオッサンにドップリでなくても、片足突っ込んでることは間違いない。

挑戦せず、経験を積まず、ただ日々の糧を得るためだけに生きているこの人生の行きつく先が老害オッサンではないとは、とても言えない。

むしろ、老害オッサン確定。


まぁ、何でもかんでも転職したり、環境をブレークスルーすれば良いとは思わないけれど、今のままで良いともとても思えない。


大事なのはチャレンジすること。
そして、何かにチャレンジするためには、今持っているものを手放さなければならない。か。

うーむ、意図しないとこで突き刺さる本を手に取ってしまったものだ。




know_the_base at 07:54│Comments(0) まじめな本 

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