映画 さ行

June 15, 2019

青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない

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公開日鑑賞。
なのにパンフレット売り切れで購入出来ず。

なんやねん。


「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」で、一部のアニブタ野郎の心を掴んだ作品の完全続編。

まぁ、初期プロットで言えば、完結編になるラストエピソードを劇場版にした、イマドキあざとい構成とも言える。

ちなみに、原作「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」「青春ブタ野郎はハツコイ少女の夢を見ない」は既読。



思春期症候群。
思春期特有の精神の揺らぎがもたらす、奇妙な出来事を誰かがそう名付けた。

誰からも見えなくなっていった桜島麻衣。
都合の悪い同じ日を繰り返した古賀朋絵。
相反する2つの願いが自分を2人にした双葉理央。
憧れの姉と入れ替わってしまった豊浜のどか。

いじめを苦に全く異なる人格と入れ替わった梓川楓。

そして、兄なのに妹を救えなかったことに苦しんだ梓川咲太の胸には、原因不明の大きな傷が今も残っていた。

中学の時に発症した思春期症候群を誰にも信じてもらえず、咲太は人間不信になっていた。

その咲太を救った、女子高生・牧之原翔子。

咲太は、牧之原翔子に恋をし、同じ高校に進学した。
だが、そこに翔子はいなかった。

咲太は理央に出会い、麻衣と出会い、朋絵と出会い、のどかと出会った。

そして、中学生の牧之原翔子と出会う。


麻衣と楓と過ごしていたある夜、インターフォンが鳴る。
そこに居たのは、大学生になった牧之原翔子だった。

「これからしばらく泊めてください。問題ありません、私は咲太くんのことが好きですから。」

彼女である麻衣を目の前に、翔子は咲太との同棲を申し込むのだった・・・



牧之原翔子の思春期症候群と咲太の思春期症候群が絡み合い、それに加えて時間軸が戻ったりする展開で、説明は基本的に追いつかない。

その表情ひとつ、そのセリフひとつでこの感情を理解しろって

これ、原作読んでる前提だろ!

と、ツッコミたくはなる。

ただ、無駄な人物紹介や総集編パートとかが一切ない展開は、いっそ潔い。

まるで続きモノのアニメの次の話が始まるかのように映画が始まるというのは、なかなか斬新。

アニメを全編見て、更に原作を追ってることを前提にした作りは、そのピンポイントのターゲット(自分)にとっては、無駄がなくて心地良かった。


大胆ではあるけど「そういうファンしか見ないだろ?」って言う作りの方が、そういうファンには刺さるから良いんだ。

そうなんだ!


映画作品としては、原作2冊分を盛り込んだ内容なので、かなり駆け足。
まぁ、アニメの後半もかなり駆け足だったので、同じ流れなので違和感はない。

ただ正直、このペースだと、命がけで命の選択をしてる咲太や麻衣の決心や覚悟が軽く見えてしまうのが残念ではある。

それでも最初の麻衣の選択までの展開は、泣ける。
本当に泣ける。
てか泣きました。40男が。

中盤にクライマックスがあると言って過言じゃない。


コアファンの為の映画なので、一般的な評価にはあまりにも不適。

でも、自分、そのコアファンなんで、しゃーない。

あー、麻衣さん可愛かった。


最終評価 B+



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April 01, 2017

進撃の巨人 エンド・オブ・ザ・ワールド(実写版・後篇)



2015年・日本映画

100年以上ぶりに現れた超大型巨人に多くの人間が捕食され、生き残ったエレン(三浦春馬)は調査兵団の一員として外壁修復作戦を決行。しかし巨人に襲われてしまい、アルミン(本郷奏多)をかばったエレンは巨人に飲み込まれてしまう。その直後、黒髪の巨人が出現し、ほかの巨人たちを攻撃するという謎の行動を見せる。人類の存続を懸けて彼らは巨人たちと戦い続けるが……。
(yahoo映画より)

前篇から連続での後篇。
前篇はクソ映画でしたが、最後まで観ないのはポリシーに反する。

で、最後まで観てみた感想。

原作が最初に振った内容「超大型巨人」「エレンが巨人化する理由」「壁」この3つの謎に、この前後篇の中で何とか答えを出す為にあるストーリーなのは分かった。

コレが原作とは完全に別モノの設定借りただけの作品なのも分かってる。

まぁ、なんとかこの前後篇だけで「ひとつの映画作品」にするには、こんな形になるしかなかったんだろうな。
頑張ったな。
頑張りました。

で、何のために?

何のために頑張った?

そんな頑張らなくちゃいけない内容で、原作が木っ端みじんになるくらいなら、頑張らない方が正解じゃね?


最終評価 C+


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March 31, 2017

進撃の巨人 (実写版・前篇)



2015年・日本映画


100年以上前、人間を捕食する巨人が現れ、人類のほとんどが食べられてしまった。生き残った者たちは巨人の侵攻を阻止すべく巨大な壁を3重に作り上げ、壁の内側で暮らしていた。エレン(三浦春馬)やミカサ(水原希子)もそんな中の一人だった。そんなある日、100年壊されなかった壁が巨人によって破壊されてしまう。
yahoo映画 あらすじより


酷評を伝え聞いてはいたので、アカンのだろうなぁ・・・とは思いつつ、怖いもの見たさで見てしまいました。
そして酷評に納得する出来でした。


まず実写用のオリジナルストーリーが不出来。
これが特にひどい。
人類の存亡をかけた戦いに対して、作戦立案・実地での行動、その他色々があまりにも雑。
何より、自分が命を賭けて戦いに赴くっていう背景や決心、そういったものをないがしろにしすぎ。

オリジナルの登場人物たちの行動が不可解すぎ。
リヴァイ兵長の代わりに出てきたシキシマなる超戦士が、特にアタマおかしい。
他の兵士が喰われまくり、死にまくりの中で悠々と高台からエレンがどう戦うかを眺めてるだけ。とかね。

他にも周囲も自分も死に瀕したとは思えない行動をとる人ばっかり。
周囲は人死にまくりの阿鼻叫喚の中、特に仲良くなかったキャラひとりの為に新兵たちが団結するとか、ありますかねぇ。

原作の細かいけど大事な設定が、諸々ダメになる演出の数々。
なぜ原作では車でなく馬を使っているのか、分かってないのだろうか。
そりゃあガソリンなんて手に入る世界なら良かったよねぇ。

あまりにもCGだと分かりやすい、特殊効果の数々。
そりゃあ、仕方ない部分もあるけどさ、もうちょっと何とかならんの。
2015年制作とは思えん。

他にもダメなトコをあげたらキリがない。

全体的にずっと暗がりで何してるか分かりにくい。とか。

格好よさが伝わらない立体機動。とか(←コレ、進撃の巨人の見せ場じゃねーのか。)


結局、監督はこの作品で何を表現したかったのか。

壮大なコスプレ大会の域を出ない。
何より、原作へのリスペクトを感じない。


監督・樋口真二
これはもう駄作フラグ。


最終評価 C+

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March 11, 2017

劇場版 ソードアート・オンライン オーディナルスケール(4DX)

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2017年 日本映画

ソードアート・オンラインシリーズの完全新作。


VR(仮想現実)からAR(拡張現実)へ。

仮想現実のゲーム世界にプレイヤーを捕らえ、多くの命を奪ったソードアート・オンライン(SAO)事件から2年。
SAOサバイバーと呼ばれるキリトたちも、進路の選択を迫られる時期になっていた。

SAOのシステムを悪用したアルフヘイム(ALO)から恋人であるアスナを救いだし、SAO事件を引きずった殺人者によるガンゲイル・オンライン(GGO)での事件を解決に導いた仮想世界最強の黒の剣士こと桐ケ谷和人も、そのひとりだった。

そんな頃、ひとつの革新的ハードウェア・オーグマーの出現が、ゲーム環境を大きく変えようとしていた。

現実を離れ、フルダイブしなくてはならなかったVR・仮想現実世界から、現実世界にAR・拡張現実がアクセスしてくる。
そのシステムが、オーグマー。

ゲームのみならず、フィットネスやショッピング。
生活のありとあらゆるものをリンクさせるAR技術に、人々は夢中になっていく。

オーグマーによって提供されたARゲーム・オーディナルスケールは、空前の大ブームとなって広がっていくのだった。


あんなこといいな。
できたらいいな。

ゲーマーにとって、その最たる技術VRとAR。
その「いいな。」を最大限に設定に生かした作品ソードアート・オンラインの完全新作です。

正直に申し上げまして、設定はガバガバ、御都合モリモリ。
これ以前の物語を知らない人には、ほぼ分からないであろう世界観。

でも、ソードアート・オンラインのファンだったら涙が出るほど面白い。
そんな作品。 

まぁ、でもソードアート・オンラインのファンじゃない人間が観る作品じゃないから、大正解です。

4DX超絶推奨。


現在公開中の映画だし、ネタバレなしにストーリーを語るのは難しいので基本的に割愛。

と、言うか、ストーリー自体は、着々と時間を重ねて進んでいくキリトとアスナの関係性が中心で、あとはファンが喜ぶ基本を押さえてる感じの起承転結なので問題なし。

最初に書いたとおり、ツッコミどころは満載。
どうやってオーグマーが感覚機能にアクセスしてんのかとか、記憶のスキャンやらサーチやらってどうかんがえてもダメだろとか。
もう、ツッコミどころを言いだしたらキリがないほどにある。

それに御都合も満載。
ユイちゃんの能力が果てしないです。
ネット世界の問題はユイちゃんに頼めば全て解決するんじゃないかってくらいの万能性能。
一体、ユイちゃんのサーバーはどこなのか。どんだけのスペックなんだよ。

でも、良いのです。

そういう諸々は置いておいて、ソードアート・オンラインファンが震えるくらいに楽しめる作品なので、これが大正義なのです。

「劇場版」と名打って、ファンが、ファンでさえガッカリした作品がこの世にどれくらいあるか。
それを思ったら「ファンが喜ぶ」劇場版は、大正義なのです。

今まで出てきた多くのキャラクターたちがその魅力を発揮し、繋がっていく。
キリトはやっぱり最強の剣士だし、その無敵感こそがソードアート・オンラインの醍醐味。

魅せるべきソードアート・オンラインの魅力がいかんなく発揮された作品でした。


最後に特筆すべきは、4DXで体感するキリト達のアクションシーンの凄さよ。

普通の実写作品じゃないアニメ作品と4DX効果の親和性の高さがやべぇ。

4DXは正直高いですが、絶賛推奨中です。
3D映画よりも4DX。

映画館で、ぜひ。


最終評価 A+





以下、多少ネタバレ。

今回、僕は悪の親玉側に非常に共感を持ってしまい、そっちでかなり泣けました。

遠因とはいえ、娘を自分のせいで失ってしまった父親。
そりゃあ、狂ってしまうよ。

あと、ラストの主人公たちが追い詰められた時に仲間たちが集まって逆転する展開は、ベタだけど最高に好き。
あのカタルシス、たまんない。

本気になったアスナがマザーズロザリオを繰り出す時に、サッとユウキの姿が重なるとか、ほんと好き。

僕のツボを押さえまくった演出の数々、ありがとうございました。


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August 21, 2016

シン・ゴジラ (4D・劇場観賞)

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2016・日本映画
庵野秀明監督

日本(現実) 対 ゴジラ(虚構)

東京湾内に無人のプレジャーボートが発見される。
その時、海底火山の噴火かと言う激震が走る。

海面の一部の温度が急激に上昇し、もうもうと水蒸気が上がる。
ホットスポット近くの地下高速では天井が崩れ落ち、政府は緊急対応に迫られることになる。

初動にあたった内閣官房副長官の矢口(長谷川博巳)は、次々に上がってくるネットの動画から、未知の巨大生物の存在を考える。
だが、そんな夢物語で政治が動くわけがなく、矢口の進言は戯言として無視される。

しかし、想定内の事象にしか想いを馳せず、予定調和で会議が終わろうとする中で事態は動く。
TVのニュースに振り上げられた巨大な尻尾が映ったのだ。

矢口の進言した巨大生物が、水蒸気を上げながら川を遡上する。
川に浮かんだ船が次々と玉突きになり、小さな橋が落ちていく。

「あんな巨大な生物が自重を支えて陸上に上がれる訳がない。」そう考えれば、次の瞬間には上陸の報告が入る。
想定外の巨大生物の前に政府の対応は後手後手に回る。

巨大生物は自由に東京の街を破壊し、被害が拡大していく。

未知の巨大生物などという想定外の存在に対して、人間が築いてきた政治と言うシステムはあまりにもぜい弱だった・・・・。


「日本(現実) 対 ゴジラ(虚構)」のキャッチフレーズに偽りなし。

現代の日本に本当にゴジラが現れたらどうなるか。
その空想だけど妄想と言えない想像を、映像にしたらこうなったという作品。

例えば、緊急事態とは言え、自衛隊が東京都内で武器を使用するには何重もの法的なハードルがあり、歴史の過ちを繰り返さないために作ってきたハードルによって対応が遅れていったり。

政治的な判断をする時に、日米安保にかこつけて横から口を出してくるアメリカの対応に追われたり。

単純に住民の避難と言っても、移動方法、疎開先、すべての段取りを考えると、何百万という人間が同時に避難すると言うのは言葉で言うほど簡単ではなかったり。

「ゴジラ」という存在は圧倒的な虚構なのに、それに立ち向かう日本は徹底的に現実。

そのコントラストがこの作品の妙。


展開は、庵野節が炸裂しまくり。

まず、専門用語や状況に丁寧な説明はない。
バックボーンも細かくは説明されない様々な専門家が、次々に入れ替わり立ち替わりに専門用語を交わしていくので、庵野監督作品に慣れていない人は置いてきぼりを食らってしまうだろう。

だが、そこは歴戦のエヴァファン。
謎の専門用語に対する高速脳内変換がフル稼働しました。
「雰囲気で分かれ。」と言うこの感じが、庵野作品を観てるって感じ。

そして、主人公はだいたい官房副長官の矢口なのだが、完全に主人公然としている訳ではない。
キャチコピー通り「日本」対「ゴジラ」なので、名もない自衛官や、名もない科学者が一気にクローズアップされ、入れ替わり立ち替わりで物語が進んでいく。

その中心となるヒーローの居ないゴチャゴチャした群像こそが、日本の日本らしさとして描かれている。

圧倒的な決定権と責任を持った大統領が居ない代わりに、内閣総理大臣が死んでもすぐに代わりが見つかる。
それが日本の弱さであり、強さとして描かれる。

ホント、内閣総理大臣とか何の前フリもなしに蒸発させられちゃうしね。
その「死亡フラグ」なんてモノが無いとこもリアル。


まぁ、あえてツッコミと言うか、苦言を言うなら。

米国の大統領特使が石原さとみってのは、どうなの?
いや、日系の血が入ってるって設定だけど、彼女はあまりにバリバリの日本人すぎない?

あと、ゴジラ対策で連日泊まり込みになってしまい、食事の時間さえもロクに無いような状況を、「みんな頑張ってて感動しました。」とか、「日本もまだまだ大丈夫。」みたいな風に称賛するシーン。
あれは要らなかったんじゃないかな?
ご時世的にも、感情的にも。

まぁ、超想定外の非常事態だし、否応なく泊まり込みとかにはなっちゃうんだろうけど、それを美徳みたいに描く必要はないよね。と。


最後に。
虚構側のゴジラのデザインが凄かった。

最初は「え、なんだこのデザイン。」と思うが、ストーリーが進む中でその違和感のあるデザインが納得に変わる。


オマケ。
初めての4D映画について。

イメージとしては、ディズニーランドにあったストームライダーとかに近い。
座席が振動し、煙や水しぶき、照明効果なんかも入り混じって、映画を観ていると言うよりも長いアトラクションに乗っている気分。

座席の振動や角度も想像していたよりもずっとパターンが多く、細かい。
シーンや状況に合わせて動くので、かなり面白い。

が、まぁまだ始まったばっかりの演出かな。

中空から俯瞰で会議室を見ている時にまでユラユラとしたりする必要はないんじゃないかなーと。
余計なシーンでまで動きすぎる感があり、

でも、全体としては非常に面白い取り組みだなと思いました。

4Dは映画館でしか観れないっていうのは、非常に大事。


まぁ、4Dで観た作品を他の映画と同列に評価して良いのかな?とは思いますけどね。


最終評価 A+


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August 18, 2016

ザ・ビーチ



1999年・アメリカ映画
ダニー・ボイル監督

タイのバンコクに降り立ったアメリカ人・リチャード(レオナルド・ディカプリオ)は、自由と冒険に憧れる青年。

せっかくのエキゾチックリゾートで、いつもと同じことが同じように出来るホテルに泊まり、アメリカと同じようなことをするのなんか意味がない。
そう思い、ひとりで薄汚いホテルに泊まる。

隣の部屋には、イカした彼女とヤリ放題のフランス人カップル。
反対側の部屋にいたのは、本当に頭がイカれた男だった。

そのイカれた男・ダフィは、リチャードに秘密の地上の楽園があることを教える。
だが、支離滅裂なダフィの与太話を、リチャードは話半分に聞いていた。

その翌日、ダフィはリチャードに楽園の場所を示す地図を残し、自ら命を絶った。

リチャードは、隣部屋のフランス人カップルを誘い、地上の楽園を目指すことにした。

数日かけて移動し、本当に辿り着いた地図の島。
その島には地元の武装農民たちが開拓した広大なマリファナ畑と、世界各国から楽園を求めて辿り着いた人たちの自給自足コミュニティがあった。

そして、その島には、完璧に美しい自然と、自由と、時間だけがあった。

完璧なリゾート。

最初は、そう思っていた・・・・。


綺麗な薔薇には棘がある。

一見、完璧に美しい、完璧なリゾート生活。
だが、その裏には、その完璧さを守るための汚さがあった。

人が少ないからこそ成立する、リゾート島。
その為には、島の存在は秘密のまま守られなければならなかった。

だが、寄せ集めの人間が、小さなコミュニティで生きる。
それは簡単ではない。

筒抜けのプライバシー。
怪我や病気。

そして、こじれた人間関係。

男女の関係のような、頑張れば無視できる歪みであれば無視すればいい。
だが、誰かが死に至る怪我をしてしまったら?

人間生活を続けていくことで、少しずつ狂っていく歯車。

避けられない痛みを他人に押し付けている間は、まだ良い。
その存在が自分の目につかない場所にあれば、忘れることが出来るから。

だが、その痛みを引き受ける順番が、自分に回ってきてしまったら?


ディカプリオ若っ!
そして、肉体美を見せつけるねぇ。

と思ったら、1999年の作品でした。

ってもう18年とか前の作品になるの?
え、まじで?


映画の中身は良くも悪くもなく。

とりあえず島の自然が美しい。
が、その完璧なリゾートの最高さを特別描くわけでもなく。

ディカプリオはカッコ良いけど、主人公自体は良いヤツでも悪いヤツでもなく、良くも悪くもフツー。
まぁ、ラストにかけて狂気に片足突っ込んでからは、かなり魅せる。

自給自足の楽園リゾートの裏の顔というのも、言うほどあるようなないような。
無茶なハイテンションで臭いものには蓋をしているだけに見える。


もう少し、リゾートの住民たちのキャラを掘り下げられたら良かったのかも?

特にリーダーの女性・サルの抱えるバックボーンとか。
そこを一切描かないと、何とも迫力と言うか、この歪んだ楽園の存在が説得力を持たない。


サスペンスと言うほどサスペンスではなく。
ラブロマンスと言うほどラブロマンスではなく。
完全に破綻してると言うほど支離滅裂でもないけど、まとまってるとも言い難い。

でも、別にこきおろすほど悪くもない。


そんな作品。


最終評価 B


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April 29, 2016

スタンド・バイ・ミー ドラえもん



2014年・日本映画

御存知、藤子不二雄原作の名作・ドラえもんをフルCG映画化。

GW初日に娘と一緒に鑑賞。


ドジでのろま、勉強も出来ないし、運動神経も悪い。
何をしてもダメな少年、野比のび太。

そんなのび太が未来に残した借金やらなにやらで困っている子孫のセワシ君が、のび太の将来を変えるために22世紀の未来から青いネコ型ロボット・ドラえもんを連れてやってきた。

のび太の世話を嫌がるドラえもんに、セワシはのび太を幸せにしなければ未来に戻れないプログラムを使う。

のび太を幸せにする。
その目的のため、ドラえもんはのび太の好きな女の子、しずかちゃんと結婚できる未来へとのび太を導こうと考えた・・・。


劇場版ドラえもんとは一味違う、大人も楽しめるドラえもん。

ドキドキはらはら、それでいて感動もある。
大人もこどもも楽しめるフルCGドラえもん。

ドラえもんがやってきた第一話に始まり、「のび太の結婚前夜」を経て、最後は「さよならドラえもん」で締める。
内容的には、今まで積み上げられてきた珠玉のエピソードの良いとこを上手く集めた感じ。

この一連のエピソードをまとめるために、原作とは少しだけ違う設定を持ち込んでいる。
それが、ドラえもんに仕込まれた強制プログラム。
「原作ファンンが違和感を・・・」と言われた強制プログラム設定だが、実際に観るとそんなに違和感は感じない。
こんな細かな設定変更まで文句を言うとか、噂に聞く「原作ファン」って誰なんでしょう?

ちなみに僕にとっては、しずかちゃん目線で進む「のび太の結婚前夜」エピドードがいちばんの泣きポイントでした。
結婚前夜のしずかちゃんとパパの語りが堪らん。

しずかちゃんのパパが、しずかちゃんに「君が生まれてからの全ての思い出が宝物だ。」と語るシーンは、ベタ中のベタでありながら、娘をもつパパの心にクリーンヒットしました。

想像以上に良い映画でした。「スタンド・バイ・ミー ドラえもん」。


CG映画も沢山ありますが、着々と技術が進んで、凄いことになってますね。
水の質感、髪の反射、服の質感、肌の色味、すべてのレベルが高いです。

そして、この映画ならではの注目ポイントは、CGで立体になったスネオヘアー。

んー、立体になると単なるリーゼントになるんだなスネオヘアー。


隣で観ていた小学一年生の娘は、制作サイドが笑ってほしいであろうポイントでケタケタと笑い、ハラハラするシーンではじっと拳を握りこんで夢中で観てました。

ほとんどドラえもんを観ていない娘が夢中で観ていた。
頭でっかっちの映画評なんかより、このリアクションが全てだと思う。


最終評価 A



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April 11, 2016

百日紅 (さるすべり) Miss Hokusai

百日紅~Miss HOKUSAI~ [DVD]
バンダイビジュアル
2015-11-26


2015年・日本映画

江戸時代の巨匠・葛飾北斎。
名を変え続け、居を変え続けた変わり者絵師。
その葛飾北斎を支え続けた娘の栄の物語。

葛飾北斎と共に生き、その後、葛飾応為として絵筆を取った栄。
栄と北斎の生きた江戸の世を情感豊かに描く。


ちょっと音声が聞き取りにくい。
言い回しが古いからというのもあるが、ごにょごにょっと話して、何を言ってるか分からないトコがある。

特に何ということが無い、北斎と栄の暮らしが淡々と描かれる。
北斎という題材を扱いながら、絵に関する事も、引っ越しも何もかも特にない。
もう少し、こう、絵にまつわる何かがあっても良いんじゃないか?と思うくらい、何もない。

江戸情緒を描きたかったの、か?

日本を全面に出してて、映画賞狙いには良いのかも。


とにかくどうにも眠い。


最終評価 C+



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January 24, 2016

劇場版 シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ 



2013年・日本映画

2009年発売のPSPのアドベンチャーゲーム「STEINS;GATE (シュタインズ・ゲート)は、「クリアした後に、記憶を消してもう一度やりたい。」と言われるほどの最高のゲーム評価を得た。

そして、2011年にアニメ化。
そのアニメもまた、高い評価を得た。

そのアニメの後日談。


秋葉原の片隅にある未来ガジェット研究所。
中二病を引きずったまま大学生になってしまった岡部倫太郎(自称・世紀のマッドサイエンティスト・鳳凰院凶魔真)が設立した、弱小発明サークル。

サークル仲間(ラボメン)の橋田至(ダル)や幼馴染でもある椎名まゆりと、愚にもつかない発明をするなか、時間を遡って送信することが出来るDメールを手にしてしまう。

実験と称して何度かの過去改変をしてしまった岡部は、自分が過去を改変した後も改変前の記憶を持ち越すことが出来るリーディングシュタイナーという特殊能力を持つことに気付く。

リーディングシュタイナーで様々な形の世界を歩む岡部は、自分たちの願いの先にある絶望的な未来にぶつかってしまう。

それは、まゆりの死。

何とかまゆりの死を回避しようと、何度も何度も過去改変をする岡部。
だが、過去改変を繰り返せば繰り返すほど、それが避けられない運命だと思い知らされるばかりだった・・・・。

(上記は、STEINS;GATEのあらすじ)


仲間が死なない未来を手にした岡部だが、何度も異なる世界線を超え続けた副作用に苦しむことになる。

やっと辿り着いたシュタインズゲート世界線を、岡部は無意識下で「自分の世界」として認識できずにいたのだ。
岡部と想いを通わせた天才科学者・牧瀬紅莉栖の目の前で、岡部はその存在を消す。

誰の記憶にも残らず、痕跡もない。

岡部のいなくなった世界に違和感を感じる紅莉栖は、未来から岡部を救うためにやってきた鈴羽の言葉によって岡部の存在を思い出す。

そして、紅莉栖は、岡部の消えた日の前日へと向かうのだった・・・。



TVシリーズだけでも完成度の高かったシュタインズゲートの後日談なんて・・・と、思っていましたが、この負荷領域のデジャヴで物語は完結すると言っていい。

総集編的な部分はなく、完全続編なので、TVシリーズを観ていない人には何がなんだか分からない。
でも、それで良いと思う。

正直、この劇場版だけ先に観る人のこととか、考える必要がない。

いいから黙って、TV版から観て欲しい。


主役は、TVシリーズで岡部に救われた紅莉栖。

紅莉栖は岡部のいなくなった世界で、今まで岡部がひとりで背負ってきた「世界線を越える」という恐怖と圧力、そして、無力感の重さを知る。

科学者として世界改変を否定する倫理観と、岡部に逢いたい想いに引き裂かれる紅莉栖。


どうしようもない袋小路を突破して辿り着くラストに、感動。

紅莉栖のツンデレ、最高。


どうにもこうにもお互いに素直じゃない岡部と紅莉栖が、その実は両想いで、お互いの為に自分を犠牲にしてまでも相手のために生きる。
その2人が、ギリギリの時に見せる本音がたまらん。


最高の完結でした。


最終評価 A+


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August 06, 2015

ジュマンジ

ジュマンジ [DVD]
ロビン・ウィリアムス
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
2002-11-01


1995年・アメリカ映画


いじめられっ子のアランが工事現場の土の中から見つけたボードゲーム。

タイトルはジュマンジ。

中身は精巧に作られたすごろく。
説明書きには

「この世界の外に出たいと思っている人のアドベンチャーゲーム」

とある。

幼なじみの少女・サラが何気なくサイコロを振る。
すると、勝手に駒が進み、すごろくの中央に文字が浮かび上がった。

「闇に羽ばたく黒い影、決して可愛いとは言えない不気味な姿」

そう読み上げると、部屋には大量のコウモリが!
アランが慌ててゲームを片ずけようとした時、サイコロが転がる

「6か8が出るまでジャングルで待て。」

そして、アランはゲームの中へと吸い込まれた。

そして26年後。

かつてアランが住んでいた家は売りに出されていた。

買い手には2人のこどもがいた。
弟のピーターと姉のジュディ。

2人は物置小屋でジュマンジを見つけてしまうのだった・・・


懐かしい思い出の作品。
高校時代にオーストラリアへ行った時に公開されていて、シドニーの街にはいたるところにこのジュマンジのポスターが貼られていました。

CGやVFXを本格的に使い出した90年代中盤の作品。
今、改めて見ると、そのCGやVFXのレベルが何とも微笑ましいと言うか、作り物感がすごい。

でも、その拙いCGを差し引いても、ドキドキハラハラの冒険活劇として良く出来てる。

全てが本当になってしまうボードゲームっていう、たったひとつのアイディアを起承転結のある物語にしている。



最終評価 B+



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June 15, 2015

青天の霹靂

青天の霹靂 通常版 DVD
大泉 洋
東宝
2014-12-10



いつからかな
自分を特別だと感じなくなったのは


劇団ひとりが書いた長編小説を、劇団ひとり監督によって実写映画化。


売れないマジシャンのハルオ(大泉洋)は、先が見えない暮らしに磨り減っていく。

天涯孤独。
父親(劇団ひとり)が他に女を作り、捨てられた母親(柴咲コウ)は幼い頃に家を出て行った。
その父親とは高校の卒業以来会ってもいない。

友人も家族も、自分の人生には何もない。
生きる理由が、もう分からない。

そんな時、父親の訃報が警察から届く。
ホームレスになっていた父親は、河原の高架下で死んでいた。

父親の残したダンボールハウスから出てきた、赤ん坊の自分と父親が写った1枚の写真。

ハルオがその写真に落涙したその時、稲妻が落ちる。

稲妻に打たれたハルオは、時を超えた。
自分が生まれる直前の昭和48年へ。

そこでハルオは、若き日の父親と母親に出会うのだった。

若き母親は妊娠中。
生まれる前の自分がそこにいる。

自分を捨てた母親と、ダメ人間の父親。
そう思い続けてきた2人。

だが、2人の様子はハルオが想像していたモノとは少し違う。
自分が生まれた時に何があったのか。

ハルオは両親の過去と向き合う。


情けない自分勝手なダメ人間だと思ってきた父親は、実はハルオの為に生きてくれていた。
母親に捨てられたと思い続けていた価値の無い自分は、母親の命そのものだった。

両親に愛されていた。
ただそれだけ、たったそれだけで、ハルオは自分が生きる意味を取り戻す。

ひとりの冴えない男の再生物語。


洋さんの演技が、もう、なんとも洋さんらしいコテコテさでした。
コテコテすぎて、なんか笑ってしまうくらい。
でも、最終的にはそのわざとらしさが味だったと感じる。

劇団ひとりは、本当に役者としても上手い。
柴崎コウ、久しぶりに見たけど、やっぱ綺麗な人だ。


悪くはない。
悪くはないのだけど、泣くまではいかない。

全体的な演出のテイストが、なんとも「泣かせ」にきていて、逆に泣けませんでした。

まぁ、もちろん、そういう作品なんだけど、ちょっと涙腺押そうとしすぎかな。

でも、自分の原作で初監督作品でココまでの作品を作るってのは、劇団ひとりスゴイ。

スゴイけど、感動モノなのに泣けない。

うーん、惜しい。


最終評価 B+


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April 30, 2015

300(スリーハンドレッド) 帝国の進撃

300 <スリーハンドレッド> ~帝国の進撃~ 3D & 2D ブ ルーレイセット(初回限定生産/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]
サリバン・ステイプルトン
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2014-10-22


2014年・アメリカ映画

新しい映像美を生み出したアクション映画「300(スリーハンドレッド)」の続編・・・と言う立ち位置だけど、内容的には少数精鋭が大軍団を相手にするコンセプトと、映像手法を踏襲しただけの全く別物。


あらすじ
100万もの兵を率いてギリシャ侵攻を図るペルシャ帝国を相手に、300人の精鋭と共に戦いを繰り広げた果てに命を落としたスパルタのレオニダス王。彼の遺志を継ぐようにしてアテナイのテミストクレス将軍(サリヴァン・ステイプルトン)は、パン屋、陶工、詩人といった一般市民から成るギリシャ連合軍を率いてペルシャ帝国に立ち向かっていく。ペルシャ帝国の海軍指揮官アルテミシア(エヴァ・グリーン)らと拮抗する中、ついに大海原を舞台にした最終決戦を迎えることに。
yahoo映画より


さて。
あらすじを自分で要約せずに引用で済ませたコトからも伝わっているかと思いますが、ガッカリ残念映画です。

100分ちょっとの内容なのに、50分ちかく「アクションに至るまでの道筋のモノローグ」ってどうなのよ。

冒頭にちょっとアクションシーンがあり、スローモーションとCGをかけあわせたクラッシュ処理は、速さと迫力を両立していてそれは流石に格好良かった。

でもその後のテンポ悪すぎだろ。

アクション映画を期待してるのに、古代ギリシャ史の授業でも受けてるのかと思ったよ。
しかも、おじいちゃん先生のヤツね。

とにかく、眠くなる。

ストーリーも続編と言えるほど前作からの流れが無いのに、舞台設定だけ引き継ごうとしたのが失敗。

前作で期待値が上がってたのもありますが、無理な続編は不要という良い見本。


最終評価 C+



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April 13, 2015

そして父になる



2013年・日本映画
「誰も知らない」の是枝裕和監督が描いた、親子の意味を問い直す物語。


誰もが羨むような学歴や家庭を築いてきた野々宮良多(福山雅治)は、厳しいビジネスの世界を生き抜くエリートサラリーマン。
良多は、「自分の才能」と言うものを信頼していた。

だが、6歳になる息子に物足りなさを感じる。
優しいといえば聞こえは良いが、どこか弱い人間のように感じられるのだ。

そんなある日、自分の息子が他人の子供と取り違えられていたことを知る。

「やはりか。」そんな気持ちを抱える良多。
自分の息子を育てていたのは、小さな商店を営む斎木夫妻(夫、リリー・フランキー 妻、、真木よう子)。
良多の家庭とは対照的な庶民的な暮らしの中、のびのびと育っていた息子。

だが、良多には斎木の粗野な態度、暮らし、教育の全てが気に入らない。

血縁か、それともこれまで愛を注いだ6年間か。

ふた組の親子、6人が、運命の中で翻弄される。


生みの親か、育ての親か。
個人的には育ての親が・・・と思うけれど、どうなんだろうな。

この作品の中で、主人公はもちろん、妻、相手方の両親、そして子供たちのそれぞれが悩み、葛藤し、苦しんでいる。
ひとりひとりの目線、言葉、表情、その全てからそれを感じる。

一方で、リリー・フランキーが取り違えた病院から慰謝料をせしめようとしている姿も、また現実を感じる。

静かに夫の言動に怒り、自分を責め、子を愛する。
その板挟みの中、狂気さえ感じる妻の尾野真千子。

親の喧嘩を聞いてしまったこども。

ひしひしと伝わるリアリティ。
そして、最後まで「どうなるんだろう。どう選択するんだろう。」と画面から目が離せない。

福山雅治の選択ひとつ、ひとつ。
言葉ひとつ、ひとつ。

全てに胸を掻き毟られるような気持ちになる。

「自分だったら。」
その問いが、ずっと心に響く。

主人公の選択が正しいかは分からない。
でも、自分でもそうするだろうな。と、思う。


福山雅治、リリー・フランキー、尾野真千子、真木よう子、樹木希林。
キャスティングも絶妙。


最終評価 A+


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March 02, 2015

そこのみにて光輝く

そこのみにて光輝く 通常版DVD
綾野剛
TCエンタテインメント
2014-11-14


2014年・日本映画


北海道函館。
山の仕事を辞めてフラフラと過ごす達夫(綾野剛)は、パチンコ屋で出会った拓児(菅田将暉)と出会う。

拓児の住むバラックには、脳梗塞で寝たきりになった父親とかいがいしく介護する母親、そして姉の千夏(池脇千鶴)が居た。

底辺に生きる千夏。
仕事のない千夏は、腐れ縁の不倫男に囲われ、スナックの裏で身体を売って生きていた。

互いに惹かれ、身体を重ねた達夫と千夏。
様々なしがらみを抱えた千夏と、深い心の傷を抱えた達夫。

不器用な2人は、互いの傷を舐め合おうとするほど、互いを傷つけてしまう。
それでも近づく2人の心。


そこ(底)にいるからこそ、輝く光もある。

どこまでも深く鋭く、食い込むように絡まり合って幸せが遠のいていく底辺の暮らし。

家族、仕事、恋愛。
当たり前の幸せがすぐそこに見えているのに、どうしても手が届かない。

それでも、手を伸ばさずには生きられない。


綾野剛、池脇千鶴、菅田将暉。
俳優さんたちの熱演が素晴らしい。

身体を張った池脇千鶴の存在感、圧倒的。
陰を抱えた綾野剛、切なく格好良い。
粗野で下品で儚い菅田将暉、上手い。


映像も監督のこだわりが感じられました。
とにかく光の使い方が凄く印象的。

達夫と千夏が身体を重ねる時は、いつも薄暗く。
不倫男と千夏が身体を重ねる時は、どこか白々しい明るさの中。
そして、寝たきりなのに性欲が壊れてしまっている父親の姿は、まるで影が蠢くかのよう。

千夏が生きる糧にするのもセックスなら、何もない達夫と千夏が互いを感じられるのもセックス。
自分の身体を投げやりに扱っていた時には耐えられた心の無いセックスが、達夫を知ってしまった後には耐えられなくなる。
でも、千夏のその変化が、ギリギリで回っていた家族生活を狂わせてしまう。

救いのない、どこまでも深い切なさの中に、ほのかに見える光。

そんなものを感じました。


とにかく暗いし、救いは少ない。
見てて辛くなる。
でも、悪くない。
不思議な後味。

ただ、ラストのタイトルの出し方には若干の違和感。
別に、そこに入れなくて良くないか?


最終評価 A−


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February 25, 2015

四月物語

四月物語 [Blu-ray]
松たか子
ポニーキャニオン
2012-09-05


1998年・日本映画
岩井俊二 監督作品
松たか子 初主演作品

大学進学を機に北海道を出て東京で一人暮らしを始めた卯月(松たか子)。
何もかもが初体験の大学生活に戸惑いながらも、新生活を始める。

自己紹介で大学への志望動機を聞かれ、答えに詰まる卯月。
実は卯月の上京には他人に言えない理由があった・・・。


スローに淡々と卯月の行動を映す前半は、かなり退屈。
何か意味がありそうで、とりとめもない様で、今自分が観ている映像の意味がよく分からず、正直、眠くなる。

前半の楽しみは、若い松たか子や自転車の広告パネルになってる菅野美穂、時代を感じさせる雑誌などの懐かしさ。

なんで松たか子が上京したのかが気になって、頑張って見続けた結果は・・・
まさかの、ただ片想いの先輩(田辺誠一)を追いかけただけ。

まじかー。

流石にもうひと捻りあるかと思ってたー。

ソレが判明してからは、このタルい作品が相当どうでも良くなりました。

最後の一瞬、片想いの先輩と会話する松たか子が可愛い。
でも、その一瞬の為の前振りが長いしタルい。

まぁ、若い松たか子と田辺誠一が見られたね。と言うだけの作品。


しかし、1998年て僕は大学生だったハズなんだけど、こんなに昭和テイストだったっけか。
既に自分の大学時代がちょっとした前時代になっている衝撃。


最終評価 C+

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February 18, 2015

ザ・ベイ

ザ・ベイ ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産/2枚組) [Blu-ray]
ウィル・ロジャース
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2014-10-22


2014年・アメリカ映画

「レインマン」のバリー・レヴィソン監督と「パラノーマル・アクティヴィティ」のスタッフが贈る、ドキュメントタッチのパニックムービー。


平和な港町クラリッジは、例年通りに祭の楽しさに包まれていた。

危険な兆候はあった。
大量に打ち上げられた死んだ魚、雨のように降り注いだ鳥たち。

そして、大量に発生した皮膚疾患の患者。
大量出血しながら死んでいく人達。

細菌性の感染症の様にも見えるが、原因は不明。

疫病の発生でお祭りムードは一転。
静かだった町はパニックを起こし、一気に地獄絵図に変わるのだった・・・


放射性物質や化学物質汚染によって汚された海の水を淡水化し、養鶏に使って、その糞を海に流す。

それによって毒性が高まった海には危険な細菌が大量に発生し、突然変異した人食い寄生虫を生む。

お約束としか言えない「化学物質によって突然変異した謎の存在」によるパニックムービー。

ドキュメントタッチに仕上げてあるので、良くも悪くも淡々とした展開。
町の人達が残した断片的な映像でパニックになる様子が映し出されていく。

リアリティーを求めた分、ストーリーの起承転結は弱め。

一方、疑問点は多め。

直接海に入って「近くで寄生虫を見てくる!」っていう海洋学者、いる?
今まさに自分の腹が内側から食い破られてるのに、ビデオ回して「大変なことになってる!」っていう人、いる?

ドキュメントタッチなのに、そういう謎映像が盛り沢山。

え?
解決パート?

特に無いよ!
最後にテロップで海に大量の塩素が投入されたって言ってた!

多分、町は全滅したんじゃなーい。

でも、よくわかんない!
だって隠蔽されたから!


えー (´Д` )


最終評価 C+


このブログで初めて顔文字使ってみた。



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February 06, 2015

ゼロ・グラビティ

ゼロ・グラビティ 3D & 2D ブルーレイセット(初回限定生産)2枚組 [Blu-ray]
サンドラ・ブロック
ワーナー・ホーム・ビデオ
2014-04-23


重力も、温度も、大気圧も無い宇宙。

宇宙空間に浮かぶハッブル望遠鏡の修理をするミッションに従事するストーン博士(サンドラ・ブロック)と、宇宙遊泳のスペシャリスト・コワルスキー中尉(ジョージ・クルーニー)。

穏やかだったミッションが、ヒューストンからの連絡で急転する。

ロシアが自国の人工衛星をミサイルで破壊、その破片が他の人工衛星を次々に破壊し、大量に生まれた破片がストーンとコワルスキーのスペースシャトルを襲う。

宇宙空間に投げ出されたストーンは、誰も応える相手のいない無の空間を漂う・・・


宇宙空間に独りきり。

酸素も、設備も、相談出来る誰かも、何もない。
その極限状態の緊迫感が、ラストまで画面に惹きつけて離さない。

この作品は3Dで見るべきだったかも。


でも、その宇宙遊泳万能論はどうかと思うんだ。

軌道計算も相対速度も何も計算もせずに、宇宙服を着ただけの身一つなのに宇宙空間で離れた目的地に辿り着いたり。
宇宙服を着て、宇宙遊泳をして、勢いを殺さずに突っ込んでいった宇宙ステーションの外壁にある取っ手をつかむ。とか、本当にやったら手がちぎれ飛ぶと思うんだ。

まぁ、人間には無理ですよねって言いたくなるシチュエーションが山ほどある。

そんなバカな。
と、言いたくなる。

でも、そんな科学知識はどうでもいい。と、そう思えるくらいのジェットコースター感がすごい。
むしろ、この作品はアクション映画だと思う。

いや、これは宇宙を舞台にしたアクション映画なんだ!

そう考えると、アクションの中心にいたジョージ・クルーニーが現世から離脱する様が格好良すぎ。

もっと静寂と孤独・・みたいな作品だと思ってましたが、随分と先行イメージとは違いました。


そんなツッコミ無用なストーリーの中、それでも気になって仕方ないトコがある。

国際宇宙ステーションと、中国のステーションと、スペースシャトルと沢山の人死にと、大量のスペースデブリを発生させたロシア。

この賠償、どーーすんだコレ。

億じゃ済まねーんじゃね?


え?
アクション映画だから気にするな?

まぁ、ですよねー。


最終評価 A−


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November 16, 2014

謝罪の王様



2013年・日本映画
宮藤官九郎脚本、阿部サダヲ主演。


謝って済むから、警察は要らないんです。

土下座を越える究極の謝罪であらゆる問題を解決する、東京謝罪センターの黒島(阿部サダヲ)。

ある日、ヤクザの車に突っ込んで400万の借金を背負った女性・倉持(井上真央)から謝罪を依頼される。

ヤクザのもとを訪れた黒島は、門をくぐる前にわざと血まみれになり、出会ってまず土下座。
そして、それに続く献身的な謝罪の末に無難な示談を勝ち取る。

その手腕を見た倉持は、黒島の仕事を学ぶべく東京謝罪センターの仕事を手伝いだすのだった・・・。


遅刻を謝罪する時、道が混んでいたと言うより、電車が遅れたと言った方が説得力が増す。
謝罪に現れた時、落ち着いて到着するより、走って息を切らしていた方が良い。

そんな、ありとあらゆる謝罪のスキルを駆使して、ありとあらゆる問題を解決していく東京謝罪センターの黒島をコミカルに描く。

クドカンらしい、シュールとブラックの入り混じったハイスピードコメディ。


誰だって過去のいつかの時に、謝ったこともあれば、謝られたこともある。
そして、謝らなくては、と、思いながら抱えたままの想いもある。

その謝罪をコメディにするってのは、キワどいネタであることは間違いない。

でも、この作品は流石のクドカンワールド。
そんな諸々はぶっ飛ばす。

前半までは、テンポとジョークのバランスが良くて良い感じ、なんです。


でも、後半があかーん。ね。

最後の依頼は、国際問題。
土下座が侮辱で下品ギャグが最大の謝罪になるとゆー、文化がまるで逆の国を相手にした謝罪。

これの展開が、現実からぶっ飛び過ぎて何とも言えない。

総理大臣が直接謝罪するにあたって銃口を向けてくる外交とか。
どうなのー、と、思う状況山盛り。

でも、元からぶっ飛んだ設定だから、ディティールに細かいツッコミは野暮と思いつつ観るものの

何もかも、オカシイ。

黒島が謝罪センターを開くキッカケになった相手が、謎の国の謝罪方法で謝罪してきたり。
合理性がウリの国際派弁護士が黒島を頼ってきたり。

あまりのリアリティの無さに、とにかく、共感できない。

登場人物たちの心の動きに全く共感できないのは、ナシだと思う。
ぶっ飛んでも良いから、登場人物の気持ちを置き去りにしないで欲しかった。

最終的に、黒島自身が謝罪して事件を解決したりもしないしね。


ま、そもそも謝罪って、他人に謝られてもってトコはあるけどね。


最終評価 B−





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October 03, 2014

劇場版 SPEC - 結 - 爻(コウ)ノ篇



2013年・日本映画

深夜ドラマとして人気を博したSPEC - 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿 - の完結編。

TV版の話数カウントが、甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸となっていて、最後の癸(キ)を「起」と読み替え、その後にと、続いてきた。

起・翔・天。
つまり起承転。
で、今回が結。

更に結を漸(ゼン)ノ篇と爻(コウ)ノ篇の前後篇にしてある。
その後篇。

どんだけ金を稼ぎたいんだっつー話。

漸(ゼン)ノ篇は劇場公開初日に観に行ったのですが、そのあまりの出来のヒドさ(評価C)に後篇を観る気が失せてほったらかしにしていました。
レンタルで新作から落ちたので、まぁ、一応は最後まで観ておこうかな。と、ね。


特殊な超能力を持つSPECホルダーと人類の戦いは、最終局面を迎える。

「死んだSPECホルダーの力を引き出す」、最強のSPECホルダーとしての能力を封印した当麻紗綾((戸田恵梨香)。
警視庁特殊部隊 (SIT) 時代の過去と向き合い、立ち上がった瀬文焚流(加瀬亮)。

今までSPEC事件を扱う未詳事件特別対策係を率いていた野々村(竜雷太)を失った2人は、手元に残ったわずかな鍵から手掛かりを探す・・・・。


映画レビューの質が書くほどに低くなっていく。
今回のコレは、もうレビューとは呼べないな。


この作品、正直、ストーリーが要約出来ません。

だって、分かんないもん。

いや、大筋は分かるんですよ。頑張ってながーーーーーい説明セリフを聞いたから。
一応、理解しようと思ったから。

でも、分からない。ピンとこない。


テキトーな演出、荒いCG、難解な癖に納得感の無いストーリー、説明ゼリフの為に内容の薄さのワリにもっさりとしたテンポ。

なんで、こんなレベルの作品になっちゃったんだか。


んー。

やっぱトンデモ映画だな。コレ。

深夜ドラマだったら仕込まれたネタとして笑えたコネタの数々が、劇場版として過剰な演出になると本当に鬱陶しい。

しかも、人類とSPECホルダーの戦いに世界の終焉やら何やら色いろな要素が絡むのだけど、その設定のブチ込み方が雑。
粗しかないトンデモ設定を成立させる為、ひたすらに御都合の説明台詞を聞き続ける拷問。

観終わって、「最後まで観たよ。」とゆー、自己満足以外の感情なし。


最終評価 C−


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August 28, 2014

呪怨

呪怨 劇場版 デラックス版 [DVD]
奥菜恵
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン


2002年・日本映画

夏の終わりに肝試し。
独りの夜にホラーでしょ。

リングに始まったジャパニーズホラーブームの牽引役となった作品。
この後に繋がるシリーズの第一作。


じゅおん「呪怨」
強い怨念を抱いたまま死んだモノの呪い。それは死んだモノが生前に接していた場所に蓄積され、「業」となる。
その呪いに触れたモノは命を失い、新たな呪いが生まれる。


市の介護ボランティアをする女子大生・仁科理佳(奥菜恵)は、寝たきりの老婆・徳永幸枝の様子を見てくるように頼まれ、家を訪れた。

何となく不気味な雰囲気を感じる理佳。
徳永幸枝の家の中はゴミや荷物が散乱し、悪臭が漂う。

幸枝を見つけ、家の中の掃除を始める理佳は、ガムテープで固められた襖を見つける。
中からはガサガサという物音と動物の鳴き声。

ガムテープを剥がし、中を見るとそこには少年が閉じ込められていた。
徳永家に関わってしまった理佳。

この家に引っ越した時から、徳永家には不幸ばかりが起こる。
そして、この徳永家と関わった人間の上にも次々と不幸が連鎖していくのだった・・・。


この「呪怨」は怖い、と言うより、ビックリする要素が多い。

くるぞくるぞくるぞ・・・で、いったん油断させての、どーん。みたいな演出沢山。

確かにビックリはするんだけど、あれ?

コレ、怖い?

そりゃあ、目が洞のように暗く、顔が真っ白なこどもとか不気味ではあるんだけど。
そんなこどもが突然、後ろに立ってりゃ、そりゃあビックリはするんだけど。

白塗りの裸のこどもが色々やってんの、正直、笑っちゃう。

で、いったん面白くなってしまうと、もう、ダメ。
不気味メイクとか、白塗りとか、ひとつひとつが妙に可笑しくて、そして徐々に飽きていく。


そして最後まで頑張って観ても、「呪いは連鎖する。」的な感じでオチなし。

んー。

これで良かったのか、ジャパニーズホラー。


最終評価 C+


あ、久しぶりに観た奥菜恵は可愛かったです。

目がパッチリした色白美人って良いよね。


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July 31, 2014

サカサマのパテマ

サカサマのパテマ 通常版 [DVD]
藤井ゆきよ
KADOKAWA / 角川書店
2014-04-25


2013年・日本映画

坑道の張り巡らされた地下世界。
掟に縛られた集落の姫・パテマは好奇心旺盛。
パテマは掟で禁じられた危険地域に魅力を感じ、じいの目を盗んでは足を運んでいた。

そんなある日、パテマは危険地域で天井に立つサカサマ人に出会ってしまう。
サカサマ人から逃げる中で足を滑らせたパテマは、危険地域深くの坑道へと落ちていく。

そして辿り着いた先は、空のある世界・アイガー。

パテマはアイガーの世界では、空へと落ちてしまう身体。
何とか引っかかったフェンスにつかまったパテマは、エイジという少年に出会う。

パテマはエイジに手を伸ばし、エイジはパテマの手を取った。
ゆっくりと空を舞う2人。

2人の世界はサカサマ。
異なる世界で出会った2人は、不思議な共感を覚える。

しかし、アイガーは「かつて、多くの罪人が空に落ちた」と空を忌み嫌う世界。

地下に潜むパテマたちを苦々しく思っていた支配者イザムラは、パテマを捕えに向かうのだった・・・。


ナウシカ + ラピュタ = サカサマのパテマ

パテマは、なんちゃってナウシカ。
危険区域はそりゃあもう腐海で、禁止された腐海を探検するナウシカとパテマがもの凄くダブる。
姫を慕う村の衆の感じとか、ユパ的な存在ラゴスとか、冒頭は「ナウシカのパ〇リか?」と思う。

だが、パク〇疑惑はそれで終わらない。

空に憧れて挑戦した結果、命を落とした父を持つ少年・エイジは、父の残した意志を受け継いでいる。
いや、その設定はラピュタを目指した父を持つパズーにモロだろ。

空から落ちてきた少女ならぬ地下から落ちてきた少女、ナウシータ・ウル・パテマは、パズーエイジと出会い、アイガーの独裁者・ムスカイザムラに囚われの身となる。

そしてパズー、いやいやエイジは、ドーラ一味・・・じゃなかった地底世界の少年・ボルタと共にパテマ救出へと向かう。
って、どんだけパクるのよ!!


なんだか下敷きがスケスケに見えてしまうのが残念ではあるものの、この作品自体に魅力が無いかと言われればそんなことはない。

空へと落ちていく恐怖感と、それに打ち勝って手と手を繋ぎ会う少年と少女の信頼関係は感動的。


ただ、「ラピュタは本当にあったんだ。」展開まで踏襲した内容にはやはり疑問が・・・。


最終評価 B

この作品単体で観たら、B+。
でも、なー。って感じでした。


「昔、漫画の神様って人が色んなトコを踏み荒してしまったから、後発がどんなに頑張ってもパクリって言われる世界なんですよ。パパ。」

「そうは言ってもねー。」



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May 06, 2014

スカイライン ―征服―

スカイラインー征服ー Blu-ray
エリック・バルフォー
松竹
2014-07-09


2010年 アメリカ映画
「アバター」「2012」を作ったVFXチームが生み出した、エイリアンの侵略を描いたSFディザスタームービー。


ロサンジェルスに住む親友テリー(ドナルド・フェイソン)の誕生日パーティに招かれたジャレッド(エリック・バルフォー)とエレイン(スコッティ・トンプソン)。

パーティを楽しんだ翌日の早朝。
高層マンションを揺らす衝撃に目を覚ましたジャレッドは、窓の外から差す青白い光に包まれる。

窓の外には見たこともない巨大な飛行物と地上に降り注ぐ青い光。
明らかな異常事態。

その時から人類が終焉に向かう3日間が始まる。


エイリアンによる世界の滅亡の危機。 を、ひとつのビル内だけで描くという新しいアプローチ。

絶対絶望的な状況がひたすら続く。
主人公の目線は完全に一般人なので、エイリアンの正体がどうとか、対策がどうこうではなく、ただひたすらに生き延びるコトに始終する。

この作品を最後まで観るモチベーションは、ドキドキハラハラと言うよりは、どういうオチになるのかなーという興味のみ。

ラストのラスト、ギリギリまで反撃の方法も、逆転の目も無いという絶望展開。
そして、最後の最後に示されるのは、何それとツッコミを入れずにいられない超展開。

VFX頑張りましたは分かるけど、もう少しストーリー何とかならんかったか。


最終評価 B−



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April 29, 2014

続・荒野の七人

続・荒野の七人
ユル・ブリンナー
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
2011-06-22


1966年・アメリカ映画
黒澤明監督の名作「七人の侍」を西部劇にリメイクした「荒野の七人」、その続編。


40人の荒くれ者たちからメキシコの寒村を救った7人のガンマン。

あれから10年。
ガンマンたちを率いたリーダーのクリス(ユル・ブリンナー)は、いまだに放浪を続けていた。

かつて救った村から、再びクリスの助力を求めが届く。

50人以上の荒くれ者が突然に村を襲い、働き手になる男たちをさらって行った。
かつての戦いの後、村に残って銃を置いたチコ(ジュリアン・マテオス)も奮戦むなしく連れ去られてしまった。

しかも、被害にあった村はひとつではないという。

クリスは再び村を救うべく、仲間となる男たちを集めるのだった・・・。


古き良き西部劇。
銃弾は主人公を避けていき、敵の頭は悪く、主人公はどこまでもワイルドで格好いい。

主人公がユル・ブリンナーであり、クリスと言う役名を使っている以外は特に前作を引きずらない。
分かりやすく続編ではあるものの、前作に関わるネタは少な目なのでこの作品だけ観ても楽しめる作りになっている。

前作の「七人の侍」のストーリーを踏襲する為に受けていたストーリー的な制限から解放された分、西部劇らしい自由さがある。
シンプルな西部劇になったおかげで、「七人の侍」と比較しないで済む。


ただ、ロクな作戦もなく50対7で戦っちゃうとか、おいおい。
どこからか出てきた大量のダイナマイトでボカン、ボカーンって、おいおい。

前作はまだ時間をかけて農民を鍛えたり何だりがあったけど、今作は行き当たりバッタリ感がすごい。


ユル・ブリンナーのワイルドでありながら知性的な格好良さを味わう作品と割り切ってしまえば、アリかなー。


最終評価 B


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November 15, 2013

ソウルキッチン

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2009年 ドイツ・イタリア・フランス映画


ハンブルクの片隅で大衆レストラン「ソウル・キッチン」を営むギリシャ系ドイツ人・ジノス(アダム・ボウスドウコス)。
川辺の倉庫を改装した汚い店構え。
冷凍食品を加工しただけのテキトー調理を並べるだけの料理。
そんなジノスの店は、そこそこの客の入りで何とかもっていた。

一方、プライベートも問題だらけ。
彼女とは国をまたぐ遠距離恋愛になってしまったり、刑務所から仮出所してきたダメ人間の兄が頼ってきたり、自分自身はギックリ腰になってしまったり。

そんなジノスの周りに集まるのは、自意識過剰な放浪シェフだったり、大酒のみのウェイトレスだったり、ジノスの店を狙う不動産屋に、堅物だったのに媚薬で淫乱になっちゃう税務員など、ちょっと変な人ばかり。

そして、ギックリ腰から始まったジノスの受難は始まったばかりだった・・・。


無駄な説明を省いたセンスのあるコメディ。
まぁ、コメディと言うには笑いは少な目ですケドね。

ハリウッド的な派手さは一切ないけど、ヨーロッパらしい映像の格好良さと音楽がイイ。

欠陥のある人たちが肩を寄せ合って、それぞれに一生懸命には生きているのに上手くいかない。
そんな姿を描く内容は、いっそヒューマンかな。


色々あって、ジノスはどん底にまで堕ちる。

だけど、どん底に堕ちたって、本人が折れなけりゃ、何とかなる。

最後にはちょっと幸せ。
それで良いじゃん。


冒頭の雑だった調理シーンが、最後に料理人としてと腕を上げたジノスに、ちょっとジーンとくる。


最終評価 B+


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November 01, 2013

劇場版 SPEC - 結 - 漸(ゼン)ノ篇

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2013年・日本映画

公開初日にレイトショーにて鑑賞。

深夜ドラマとして人気を博したSPEC - 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿 - の完結編。

TV版の話数カウントが、甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸となっていて、最後の癸(キ)を「起」と読み替え、その後にと、続いてきた。

起・翔・天。
つまり、起承転結、の、今回が結。
で、その結を漸(ゼン)ノ篇と爻(コウ)ノ篇、つまり前後篇にしている。

のだけど。

やっぱし深夜ドラマを劇場版にしちゃあ、ダメなんだな・・・・。

案の定のクサレ映画になってました。

劇場版になった「天」の内容がヒドくて、こりゃあ・・・と思っていたのです。
それでも「完結編になれば少しはマシになってるかも!」と言う、ミラクルに賭けてみたのですが、奇跡は起きませんでした。


むしろ、悪くなってた。

前後篇の前だけ観て言うのもナンですが、後篇を見る気が完全に失せる位に悪くなったよ。


やりたい放題が暴走して、もう、手が付けられない。
なんていうか、出来の悪いウルトラ怪獣的特撮を見せられている感じ。

TVドラマ版だったら面白かったギャグパートが、やりすぎで邪魔。

「もう良いから、本編進めろ。」って言いたくなる。
これで前後篇とか、ふざけてる。

過剰な演出、冗長な展開、そんなこんなにやたら時間が使われて、タルいを通り越す。
それでいて、肝心の部分はテキトーに御都合まかせでスパスパ進む。
キチンと整理して編集すれば、絶対に前後篇になんかならないで作れたと思う。


SPECっつー超能力を扱うこの作品に関して、ツッコミと言うのは言っても無駄。
ただ、まぁ、ソレを大前提にしたとしても、内容がヒドすぎるだろ。

当麻(戸田恵梨香)と瀬文(加瀬亮)が死なない、怪我しない、他のキャラの生き死に自由自在は、二万歩譲って良いとして。
せめて、登場人物の感情くらいは統一感を持たせようよ。

そこはノリだけじゃ、なんともならんよ。

あと、いくら説明不要のSPEC(超能力)とは言え、観客に説明はしなくても、「この状況は、こういうSPECで、こうしてるから、こうなってる。」って言う裏設定はあるべき。

「この能力って、どんな能力なの?」と、疑問になる状況が多すぎる。
超複合型?か、複数のSPECを持ってる設定が許されるんでもなきゃ、有り得ないけど、ソレってアリなんだっけ?

「裏設定さえ作ってないでしょ、コレ。」と言いたなるルール違反には腹が立つ。


SPECは、結局のところドラマシリーズを完結させたスペシャルドラマ「SPEC 翔」で終わらせてるのが、一番よかった。
終わり方としても綺麗だったし。

無敵に近かったサトリの「心を読む」能力を、ノーマル当麻が習字ビリビリ、バサー、「いただきました。」でやっつけてた、あの頃が一番面白かった。

やっぱ、当麻がスペックホルダーになって、習字ビリビリ「いただきました。」をやらなくなったのが、良くない。

劇場版は、蛇足。

劇場版になるとクソになるなんて、サギだね。サギ。


最終評価 C

追記。
ギャグパート担当だったミヤビちゃんが、本当に野々村係長のことを好きだったのが、意外。



「爻(コウ)ノ篇はどうするんです?」

「もう、高まらない。なぁ。」



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October 26, 2013

SPEC 天  

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2012年・日本映画

一気に観てるぜ、SPEC!


通常の捜査では解決できないSPECと呼ばれる能力を持つ者たちの犯罪。
SPECによる事件を専門に扱う「警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係」、通称「未詳(ミショウ)」。

未詳の特別捜査官、当麻紗綾(戸田恵梨香)と瀬文焚流(加瀬亮)の元に、海洋上で凍りついたクルーザーとミイラ化した遺体発見の知らせが届く。

「冷気を操る」スペックホルダーによる犯罪?

捜査に乗り出した当麻と瀬文。
だが、その事件は国家を揺るがす大事件の序章でしかなかった・・・。


今まで組織化されていなかったスペックホルダーたちが、生きていたニノマエを中心に集まる。
巨大資本によって飼われていたスペックホルダーたちが、自分たちの力を使って舞台の主役となるために動き出す。

世界の未来を予言したファティマ第三の予言とは?
歴史の陰で世界を操ってきた御前会議とは?
シンプルプランとは?

当麻と瀬文は、遂にSPECを巡る戦いの核心に迫る。


瀬文(加瀬亮)が、当麻レベルの阿呆になっちゃった。壊れた・・・。
しかも、TVシリーズで死んだハズだったニノマエ(神木隆之介)生きてた・・・。

他にもなん・・・じゃこりゃ諸々・・・。

まぁ、SPECは元々好き放題の作品だったけどさ、でも、ある程度のバランスはあったんだけど。

劇場版とはいえ、好き放題になり過ぎ。
劇場版の悪癖は、規模を大きくしようとしたり、悪ノリを加速させ過ぎたりするコトだよなー。

でも、ま、ここまでのシリーズが面白かった貯金で何とか。

まぁ、劇場版の暴走は予想してたし、ここまで来たら最後までは観るぜ!


最終評価 B−


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October 24, 2013

SPEC 零 

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2013.10.23 OnAir
10月23日に集まりすぎだろ。いろいろ。

当麻の左手の秘密が、明らかになる。

先日はじめてしまったTVドラマシリーズ、SPEC 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿の新作です。

この「零」は、TVシリーズが始まる前の物語。

映画じゃなくてスペシャルドラマだってコトは理解した上で、映画扱いのレビューをば。
だって、後で自分が検索するのが楽なんだもの。

正直、最近の人気ドラマ作品の「劇場版」と「スペシャルドラマ」の垣根は、ストーリーとかクオリティみたいな形で作品の中には無いよね。
中身は等価で、どの集金システムに乗ってるかの差しかない。
まぁ、別にソレが悪いっ話じゃないけどさ。
レビューを書くときのちょっと迷うなー、くらいの話。


人間の脳は通常10%しか使われていない。
だが、残りの90%の力、人間の可能性を開花したした人間たちがいる。
「時間を止める」「瞬間移動」いわゆる超能力と呼ばれる力(SPEC)を持つスペックホルダーたち。
SPECによる犯罪を捜査する警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係が立ち上げられた。

係長は、ベテランではあるものの引退直前の老刑事・野々村(竜雷太)。
そして、捜査員はIQ201の天才であり、FBI帰りの奇人・当麻 紗綾(とうま さや( 戸田恵梨香))。

たった2人の公安第五課・通称「未詳(ミショウ)」が発足する。

そして、未詳が扱う最初の事件は、同じ企業の5人の幹部が外傷も無いのに心臓を握り潰された心霊外科医殺人事件。

その事件調査の中で当麻は、「時間を止める」スペックホルダー・一十一(にのまえ・じゅういち(神木隆之介))との因縁を持つことになるのだった・・・。


基本的に、悪いのは「記憶を書きかえる」SPECを持つ地居。

一方的な当麻への想いを成就させる為、当麻の記憶に自分との恋愛の記憶を植え付け、最強のSPECを持つニノマエの記憶には両親を殺した爆弾魔が当麻である記憶を植え付ける。

そんな地居の記憶に振り回されたTVシリーズの前日譚「零」は、この時はこうなってたのかーと言う話のテンコ盛り。

一方で、これから公開の完結編「結」にむけて、SPECたちの存在を影から利用してきた謎の組織の存在も差し込まれているので

「こりゃあ、劇場に足を運びたくなるぜ!!」

とゆー、劇場への誘導としてはバッチリ。
まぁ、観てる側も宣伝コミの作品だとは分かって観てるんだけどさ。


それでも面白いぜ、SPEC。

まぁ、前日譚だけあって、この「零」は何も終わらない、むしろ始まる物語。
だからこの作品単体では尻切れトンボ感が、あるよねー。


劇場版での綺麗な完結を期待!!


最終評価 B+



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October 22, 2013

SPEC 翔

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2012年・日本

先日はじめてしまったTVドラマシリーズ、SPEC 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿の鑑賞が順調に進んでおります。
この「翔」は、TVシリーズが終わった1年後の物語。


捜査一課が手に負えない特殊な事件を捜査するために警視庁公安部が設立した未詳事件特別対策係、通称「未詳(ミショウ)」。

普通の人間の脳は、90%が使われていない。
だが、何かのキッカケで眠っていた能力が目覚めてしまった人たちがいる。
「あらゆる病を治癒する。」「相手の心を読む。」「未来を予知する。」、通常では考えられない能力「SPEC(スペック)」を持つスペックホルダーたちの犯罪を追い続けてきた未詳の当麻紗綾(戸田恵梨香)と瀬文焚流(加瀬亮)。

当麻が追い続けてきた「時を止める」スペックホルダー、一十一(にのまえ・じゅういち(神木隆之介))との戦いの中、傷ついた当麻と瀬文。
しかも、瀬文はニノマエとの戦いの為に使った薬剤によって一時的に視力を失ってしまう。
その傷も癒えない中、今まで大学時代から当麻の彼氏と称してきた地居が動き出す。

地居のSPECは、記憶の書きかえ。
地居は、当麻との恋人関係を捏造し、瀬文の中から当麻の記憶を消す。

記憶のほつれと自分の感情とのズレに違和感を感じた当麻は、自分の力で記憶を引き戻し、地居と対決する。

その闘いの中、絶体絶命の瞬間を乗り越えた当麻と瀬文。
だが、それは何らかのSPEC無しには有り得ない状況だった・・・。

それから1年。

視力が回復するまで休職していた瀬文を、未詳で待っていた当麻が迎える。
しかし、2人の間には「あの瞬間」がわだかまりとして残っていた。
SPECを隠していた当麻に、瀬文は以前のような信頼を寄せることが出来ない。

そんな時、白昼の街中でマシンガンの乱射事件が起こる。
黒ずくめの犯人は、突然に現れ、消える「テレポーター」のスペックホルダー。
そして、その乱射事件の被害者は、「他人の心を読む」スペックホルダーのサトリだった。

正体不明のマシンガン男の能力は、死んだはずのニノマエの能力に似ている。
「ニノマエは生きているのか?」そんな疑問を当麻が打ち消す。

「ニノマエは死んでいる。間違いない。」

何故、そう言い切れるのか。
詰め寄る瀬文に、当麻は理由を答えない。

互いに不信を抱えたまま、当麻と瀬文は事件の生存者・久遠望(谷村美月)の元に向かった・・・・。



そうか、この作品は劇場版じゃなくて、スペシャルドラマだったのか。
TVシリーズが終わり、その続編が「翔」「天」(昇天)だったから、前後編の劇場版なのかと思ってた。

しかも、シリーズを連続で観ていると、このいっこ前の話で終わられたらあまりにも中途半端。
この作品自体にストーリーが完全に繋がって続いているし、更に、次の話に繋がる終わり方をしている。
これで「TVシリーズ」「スペシャルドラマ」「劇場版」と続けられたら、劇場版を観ないなんて有り得ない。

むむむ、完全に集金システムに乗ってしまったな。


さて、「翔」の話をば。

小ネタを仕込みまくった深夜ドラマの軽いノリは健在。

謎を残して終わった地居との戦い、その後です。
あの時、何が起きたのか。
その謎を抱えた視聴者と瀬文は、その答えを当麻に求めます。

この作品、主人公は当麻。
だけど、視聴者の視点はあくまでノーマルである瀬文と重なっているのがポイント。

まぁ、IQ200を超える当麻はホームズ、サポートの肉体派・瀬文はワトソンという典型的な公式。

SPECと言うのは、スペックホルダーの心の傷と密接に関わった能力。
しかも、その能力によってSPECと持たない人間に忌み嫌われ、確執を生んでしまう業の深い能力。
当麻もまた、自分の能力をペラペラと語りたいとは思っていない。

それがノーマルの瀬文と、スペックホルダーであることを隠していた当麻の心の壁となる。

そんな瀬文(視聴者)と当麻のモヤモヤとした空気が、ラストにかけて晴れていき、クライマックスでは2人が信頼を取り戻していく醍醐味。


ネタバレしてしまえば、当麻は無敵に近いスペックホルダーだった。
だが、それを何故、今まで使っていなかったのか、今後その無敵能力をどうするのか、この1話の中でその全部に答えを出した脚本が素晴らしい。

おそらく、当麻の能力は番組が始まったころはなんとなくしか決まってなかったと思う。
それなのに、TVシリーズのクライマックスでソレを出してしまった。

しかも、能力や隠していた理由次第では、今までの話と今後の話はグチャグチャのグデグデになってしまう。

更に、視聴者は「当麻の能力って、何?」と期待値が上がっているから、中途半端な答えでは納得しない。

そんなハードル上がりまくって、更には今まで今後の整合性までつけなくてはいけないウルトラCを、見事に乗り切ってる。
いや、コレは頑張った。


続編 「天」 を一刻でも早く観たい。

そんな気持ちにさせてくれました。


最終評価 A−


「あれ? 映画カウントですか?」

「だって、映画だと思って観ちゃったし、パッケージも十分映画じゃーん。」


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September 25, 2013

15歳アルマの恋愛妄想

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2011年・ノルウェー映画。

どこまでも美しい景色だけが続く、ノルウェーの片田舎。
どこまでも広がる風景の中、どこにも行けない閉鎖的な空気が漂う。

性に目覚めた少女アルマは、想いを寄せるアルトゥールとのセックスを夢見ていた。

そんなある日、パーティを抜け出したアルマのところにアルトゥールが現れ、アソコをアルマに擦り付ける。
すっかり興奮してしまったアルマは、うっかり口を滑らせ、友人にソレを言ってしまう。

人気者のアルトゥールに想いを寄せる女子は多く、アルマは仲間外れにされ、学校でのツライ日々が始まる。

しかも、有料のテレフォンセックスの請求書が届き、家庭の中にもアルマの居場所は無くなっていく。

現実から逃げるように、アルマの頭はエッチな妄想に満たされていくが、心は虚しさに満たされていく・・・。


自分の中にある、素直な衝動。
何で、みんな「性欲」を認めないんだろう?

アルマの素朴な疑問が、周囲との壁を作っていく。


主人公のオナニーシーンとかはあるものの、セクシーさはほぼ無く、むしろコメディ的。
ストーリーも言うほどセックス、セックスした内容ではなく、青春時代の現実的な恋愛を、映画的な演出抜きで正面から描いている。

オナニーやセックスは、扱うテーマ的に必要だから描いただけと言う感じ。


小さな町の閉塞感と、ひとりの少女の成長。

女子にもエロな衝動はあるんだよなぁ。と、しみじみ。

鑑賞後に、少し懐かしいような、優しい気分を残す。


北欧の家具はやっぱりセンスが良い。
アルマの家にある電気のシェードとか、壁紙とか、ちょっとした小物が「お、アレ良いなぁ。」と思う。

でも、一方で服のセンスがアレですな。
基本、色の抜けたブルージーンズに原色使いのセーターとか。
何と言うか、安保闘争時代と言うか、60〜70年代を感じさせる。

メインストーリーは奇抜な展開とかはないので、安心しきって家具とか服とかを観てしまう。


最終評価 B



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September 08, 2013

スマーフ

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2011年・アメリカ映画
ベルギーの定番人気漫画の実写映画化。


邪悪さと一切無縁の平和な楽園・スマーフ村。

楽しく暮らすスマーフたちの村に、年の一度のブルームーン祭が近づいていた。
そして、スマーフたちを面白く思わない悪い魔法使いガーガベルの魔の手も。

スマーフから取れるスマーフエキスを集める為、ガーガベルが村を襲う。

必死で逃げるスマーフたちは、ブルームーンの力であいた渦に吸い込まれ・・・・、着いた先はニューヨーク!!


CGに頼り過ぎ。
スマーフって言い過ぎ。
キャラクターの名前がもっとキャラクターに直結してれば良いのに。

でも、まあ、平和で、コミカル、可も不可もなく、楽しいは楽しい。

分かりやすく子供向けな作品。
ソレを見たくて見てるんだから問題なし。
期待値以上でもなく、期待値以下でもないってのは、意外と大事な要素だと思う。


最終評価 B



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August 30, 2013

貞子3D

地上波で流れたので、つい・・・。

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2012年・日本映画。
ジャパニーズホラーの金字塔・「リング」の貞子が蘇る。


その動画を見た人は、死ぬ。

高校教師・鮎川茜(石原さとみ)は生徒から呪いの動画の噂を聞く。

その後、生徒のひとりが自宅マンションからの転落事故で亡くなる。
明るかった生徒の不審な死。
警察は自殺と断定するが、似たような不審死が続き「呪いの動画」の噂は瞬く間に広がり、真実味を増していく。

そして、呪いの動画が茜にも呼びかける。

「さぁ、はじめようか・・・。」



すでに貞子はホラーを超えた!!!

コレは、完全にコメディ?

特撮アクション?

いえ、答えはただの時間泥棒です。


劇場で観た人はコレに1800円出したのかー。

それは、もう、詐欺か何かですか?


ホラーとしては、最低。
怖さの「こ」の字もない。

いやーーー、ひどい。

こんなに怖くないホラーは久々に観た。

小学生だって鼻で笑いながら観られるレベル。

地上波特撮番組ばりの映像。
コレが怖いなら、5人戦隊も、仮面ライダーだって怖いよ。


3Dだからって貞子ズバズバ出過ぎ。
タイトルからしてもジョーク作品だとは思っていたけど、映像もホラー設定のコントにしかなってない。

でも、コメディだと思ってしまえば、なんとか・・・・、何ともならんか・・・。


見どころは、鉄パイプでモンスター貞子を斬り捨てる石原さとみかな。

強すぎて、爆笑。


最終評価 C−


てか、貞子3D2て。

もう、何なの?


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August 19, 2013

009 Re:Cyborg

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2012年・日本映画
「攻殻機動隊 SAO」のプロダクション・IG製作、神山健治監督作品。
漫画家・石ノ森章太郎の傑作SFが、蘇る。


2013年。
ロンドン、ベルリン、上海、世界の各地で高層ビルの爆破テロが相次ぐ。

世界の指導者たちは疑心暗鬼に陥り、事件は解決の糸口さえない。

有事の際には、正義の下に集うべし。
その使命を課して、天才ギルモア博士によって生み出された00(ゼロゼロ)ナンバーシリーズのサイボーグたち。

圧倒的な知能と超能力をもつ最強の赤ん坊・イワン、001。
マッハ5の移動速度と飛行能力をもつ男・ジェット、002。
00戦士の紅一点、超視覚と超聴力を持つ美女・フランソワ、003。
ありとあらゆる武器を身体に仕込んだ人間兵器・ハインリッヒ、004。
強固な皮膚装甲と怪力を持つインディオ、アイアンマン・ジェロニモ、005。
全てを溶かす火炎放射の張々湖(ちゃんちゃんこ)、006。
消費材以外の全てに変化するカメレオン男・ブリテン、007。
どんな極限状況でも活動可能。水中であれば無敵のピュンマ、008。

002から008までの7人の研究結果を利用した汎用タイプ、最高の基礎能力を持つジョー。009。

ベトナム戦争、東西冷戦を終結に導いてきたサイボーグ戦士たち。
だが、長い時を経て、それぞれの戦士はギルモア財団から離れ、それぞれの国で、それぞれの立場を作っていた。

各国の思惑の交錯する事件は、かつて共に戦ったサイボーグ戦士たちの間に越えがたい溝となっていた。

「彼の声」と呼ばれる、謎の言葉に導かれて様々な人が爆破テロを続ける。
人間の脳の中にある「神」の領域が、人類のやり直しの為に動き出す。


アクションシーンや、リデザインされたOOナンバーサイボーグたちとかは十分に格好良いのにな。

なんだろう、この残念さは。

とにかく、ストーリーが・・・ダメ、かな。

誰の心にもある「神」が引き起こす人類の終末。
それに抗うサイボーグ戦士たちってトコまでは良いんだけど。

それぞれの国を背負うことになっているサイボーグたちの現在の状況といった必須の部分を説明する描写が少なすぎ。
何せ9人居るから、説明が大変なのも分かるけど、もう少し何とかならんのか。

何で009が三年毎に記憶をリセットしなければならなかったのか。
何でサイボーグ戦士たちがギルモア財団に見切りをつけたのか。
結局、007や008が何をしてたのか。

その他もろもろ、分からない部分が多すぎ。

それでいて、ストーリーのコア部分である「神の声」に関する部分は、説明ゼリフで長々説明した挙句に、最後は「・・・かも知れない。」 「・・・だろう。」で結論付けちゃう。

なんだかフワフワしたストーリー展開の中で、結局「神の声」とは何なのかが分からないまま、ラストは御都合ハッピーエンド。

上映時間の制約なのか、制作費の制約なのか、描きたい内容に対して全体的に「足らない」感じ。

残念ながら、なんじゃこりゃ作品でした。

キャラデザとかは格好良いので、何かシンプルなストーリーで作り直し希望。


最終評価 B−


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August 18, 2013

先生を流産させる会

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2011年・日本映画。
愛知県の中学で起こった本当の事件を下敷きにした、問題作。


郊外の中学校で教師をするサワコ(宮田亜紀)が妊娠する。
その報告を受け、中学生らしバカさで沸き立つ担任クラス。

幸せなハズの妊娠。

その一方で、妊娠にさえクレームを入れるモンスターペアレントや醒めた目線でサワコを見つめる女生徒・ミズキの存在が、サワコの心をザワつかせる。

性に対して異常な嫌悪感を抱えたミズキは仲の良い4人と一緒に「先生を流産させる会」を結成し、サワコの流産させる為の計画を実行にうつすのだった・・・。


性に目覚めたがゆえに、性に対する嫌悪感を抱えた女子中学生。
その潔癖さが、男子には理解できない「妊娠した先生を流産させる」という形で発露する。


ただ、まぁ、自主単館映画の匂い、と、言うか、演技・演出の雑さが内容の繊細さに反映されていない。

被害者であるサワコ先生もエキセントリック過ぎて、ちょっと常軌を逸した感じだし。
加害女生徒を過剰に擁護するモンスターペアレントも、分かりやすく演出過剰。

途中は、ちょっとB級ホラーだったかと思う。

と、まぁ、それらメイン部分での疑問は、低コストで頑張った足跡と言えなくもないんですが・・・・。


この作品は、低コストでも頑張れる細かい部分にこだわらなかったことが敗因。

冒頭、黒板に「正」の字でアンケートの数をカウントするサワコ先生が四画まで書いて次の字に移るとか、それを繰り返すとか、つかみからヒドイ。
の後も、「始末書。」と校長から渡される紙が白紙のペラ紙とか。
妊娠した先生のオナカがデコボコの詰め物とか。

大小さまざまな残念が繰り返されて、作品と観客の距離をつくる。


そして、結末も救いようがない。

後味の悪さは、絶品。


最終評価 C+



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August 01, 2013

S.W.A.T.

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2003年・アメリカ映画
70年代の米人気テレビシリーズ「特別狙撃隊S.W.A.T.」を下敷きに、警察の特殊部隊S.W.A.T.の活躍を描いたポリス・アクション。


ロス市警の特殊部隊SWATに所属するストリート(コリン・ファレル)とギャンブル(ジェレミー・レナー)のコンビは、銀行強盗の立て籠もり事件でヘタを打つ。
人質を救う為とは言え、命令違反を侵し、人質女性にも怪我をさせてしまったのだ。

命令違反とスタンドプレーの目立つギャンブルは、元々フーラー警部に嫌われていた。
そして、冷静さと知性を持つストリートは、再起を信じて武器保管庫係への左遷を受け入れるのだった。

ストリートが裏切ったと激昂するギャンブル。
2人のコンビは解消された。

そして、半年。

SWATの敏腕部隊長ボンド(サミュエル・L・ジャクソン)は有能な新人を訓練する命令を受け、ストリートに目を付け、チームの訓練にブチ込むのだった。

ボンドの厳しい訓練を乗り越えたストリートは、最前線へと舞い戻る。

そして、ボンドのチームに麻薬王の護送任務が命じられる。

「俺を逃がしてくれたヤツに1億ドルだ。」

TVカメラに向けて麻薬王が言い放ったひと言が、波乱を呼ぶ・・・。


サミュエル・L・ジャクソンとコリン・ファレルの出演する、定番ストーリーのスタンダードなアクション作品。

起承転結がしっかりしてる。
余計なクセが無く、安心して楽しめる。

まぁ、そのクセの無さがちょっと物足りなくもあるけれど、ソレが持ち味なんだから仕方ない。


このテの作品には、無能を通り越して有害な上司ってのが必須だと教えてくれます。


最終評価 B


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July 14, 2013

セイフ

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2012年・アメリカ映画。

かつてNY市警の刑事だったルーク(ジェイソン・ステイサム)は、今は身をやつし、マイナーな地下の格闘場でイカサマの日々。
だが、ある夜のマッチメイクがルークの人生を狂わせる。

その夜、ルークは撒けるハズだった。
だが、相手が弱すぎた。
たった一発でKO。
しかも、再起不能になってしまった。

その結果、ルークの負けに掛けていたロシアンマフィアのボスの怒りを買ってしまう。
愛する妻は殺され、今後ルークに関わった人間は殺すと言う、呪いに似た制約を受けることになる。


一方、数字に関して天才的な才能を持つ少女メイは、その才能を中国マフィアに利用され続けていた。
一目見た数字を一瞬で暗記してしまうメイは、中国マフィアのボスから記録を残せない数字を暗記させられる。

そのメイに目を付けたロシアンマフィアに狙われ、攫われてしまう。

だが、メイは一瞬の隙を突いてロシアンマフィアの下を逃げ出した。

メイを奪い返したい中国マフィア。
殺してでも中国マフィアに渡したくないロシアンマフィア。
中国マフィアとロシアンマフィアより先にメイを確保し、高く売りたい汚職にまみれた警察。

3つの組織に追われるメイは、地下鉄のホームでルークと目が合う。
その時、死のうとしていたルークは、悲しみに満ちたメイの瞳に惹かれ、飛び込み自殺を踏みとどまる。

そして、見覚えのある悪党どもに追われるメイを救うべく、ルークは走り出した・・・。



なんか、良く分かんない話。


無敵超人・ステイサムのアクションシーンは格好良い。

格好良いんだけど、ストーリーはもう無いような感じ。

ステイサムが、自殺を踏みとどまらせてくれた少女の為に命を懸けるってのは、導入として味があって良いんだけどさ。
その後がもう、ソコまでの設定を吹き飛ばす超展開。
少女と出会った後が無敵超人過ぎ。

で、ステイサムは実は元警察仲間でさえ知らなかった超実力派エージェントだった。とか、何とか。
様々な新事実が出てきまくる。

だったら何で妻を殺されて、マフィアに良いようにされて、自殺をしようとまで思い詰めるのさ。
少女を救うために無敵超人になれるなら、妻を殺されてボロクズになってたのは何だったのさ。

てか、そのスーパーエージェントに守っても貰えずに惨殺された妻の立場は?

そして、重要登場人物が次々と死んでいくから、その補填をすべく次々と別の登場人物が出てきて、死んでいく。

もう、観てて何が何だか。


これをステイサムの最高傑作と言われても、ステイサムも「いやいや・・・。」と言う気がするが。


なのに、ステイサムは格好良い。

もう、毛が無いくせに、ズルいよね。


最終評価 B−


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July 08, 2013

最強のふたり

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2012年・フランス映画。
実話に基づいた物語。

不慮の事故で全身麻痺になり車椅子生活になってしまった大富豪のフィリップ(フランソワ・クリュゼ)は、新しい介助者を探していた。
大富豪の介助者応募には沢山の人が集まった。

誰もが「是非自分を。」とアピールする中、失業保険の求職書類にサインが欲しくて「早く不採用にしてくれ。」と現れたのが、黒人のドリス(オマール・シー)だった。

フィリップとドリスは、まるで水と油。

白人と黒人。
大富豪と最底辺。
クラッシクとヒップホップ。

どう考えても、ドリスはフィリップの介助者不適格。
なのに、フィリップは周囲の心配をよそにドリスを雇うことにした。

介護の知識など何も無いドリス。
だが、フィリップは破天荒なドリスの行動を面白がり、しだいに心を開いていく。

重大なフィリップの障害もドリスにとっては気にもならないジョークのネタ。
フィリップがどんなに重い障害者でも、ドリスは同情しない。
どこまでも対等者として振る舞うドリスと、フィリップは心を通わせる。


頑固で偏屈だった障害を持つ大富豪と、素行不良の若者。
そんな2人が、互いに影響されながら変わっていく。

ユーモアと優しさ。
ズケズケと言い放つ言葉の中に、相手への敬意。

重すぎず、軽すぎず、お涙頂戴にならず。
フランス映画らしい空気感と、不思議とキレのある映像。

そして残る、上質な後味。


パッケージにはヒューマン・コメディと書いてあったけど、これは王道のヒューマン作品です。


最終評価 A−



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June 05, 2013

戦火の勇気

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1996年・アメリカ映画


1991年、湾岸戦争。
クウェートに侵攻したイラク軍とアメリカを中心にした多国籍軍が戦火を交えた。

アメリカの戦車部隊隊長・サーリング大佐(デンゼル・ワシントン)は混戦の中、仲間の戦車を撃破してしまう。
混戦を理由に無罪となったサーリングだが、心にしこりを残したままだった。

諮問の後、前線から離されたサーリングは、戦死者を讃える名誉勲章授与者を選定担当に配属される。

サーリングの担当は、カレン・ウォールデン大尉(メグ・ライアン)。
女性初の名誉勲章受章者に大統領の側近たちは乗り気だったが、サーリングは彼女の関係者の証言にある微妙なズレに気付いてしまう。

医療ヘリ部隊の隊長だったカレン。
仲間を守る英雄的な行動の結果、撃墜され、敵の陣地の中に取り残されたカレンの部隊。
敵の襲撃に怯える夜を過ごし、襲撃を受け、カレンは瀕死の重傷を負う。
翌朝、敵の一斉攻撃を受けて絶体絶命と思われた時、味方の戦闘ヘリが現れ形勢は逆転する。
だが、脱出の殿を務めたカレンは、敵の迫撃砲を受けて命を散らした。

ある部下は彼女は英雄だったと証言し、ある部下は兵士と思えない最低の上官だったと息巻いた。

真実はどこに・・・。
調査を続けるサーリングは自分の犯した罪に苛まれながら、カレンの真実を追った。


真実を隠すことを強要される自分の罪を抱えながら真実に迫ろうとするサーリングを、名優デンゼル・ワシントンが脂の乗った演技で魅せる。
そして、いくつもの顔を見せる難役カレン・ウォールデンをメグ・ライアンが好演する。

「羅生門」のように、証言者によって変わるカレンの最期。
戦争の混乱の中で、それぞれの都合に左右されて移ろう真実。
徐々に明らかになっていく「その時」の物語は、決して誰かを英雄にするような美談ではなかった。
それは、戦争の混乱の中で起こった悲劇でしかなかった。

だが、その真実は、亡きカレンに勲章が贈られるに十分な人物であったこと示し、サーリングの心に掛かった鎖を外した。


最後まで目が離せないストーリー。
キャストに目が行きがちになるが、作品としても派手さはないものの、丁寧にしっかりと作られた良作でした。


最終評価 A



チョイ役で出てくるマット・デイモン若っ!!


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May 11, 2013

海猿 THE LAST MESSAGE 

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完結編、ラストメッセージと言いつつ、続編があるという。


海猿」で海上保安庁の潜水士となり、「海猿 Limit of Love」で恋人の環菜(加藤あい)と結婚した仙崎大輔(伊藤英明)は、一児の父となり3回目の結婚記念日を迎える。

だが、その結婚記念日当日、日本と韓国が共同出資し、ロシアが技術提供した国策である海洋天然ガスプラント「レガリア」で火災が発生する。

周囲には海しかない絶海の海洋プラント。
台風接近の強風で掘削船が激突したのだ。

大量の作業員を救出する為、レガリアに着いた仙崎は予想外の爆発によって新人潜水士の服部(三浦翔平)と3人の民間人と共にレガリアに取り残されてしまうのだった・・・・。


ま、海猿っす。

ありえない規模の災害が発生し、仙崎取り残され、超人的な大活躍をし、最後は死んだと思われたのに生還。

ラストシーンで大勢の仲間潜水士たちが並んで助けに現れる絵は、何度目の使い回しか。

ザ・定番。
シンプル2000。

でも、それが海猿。
そんなん分かって見てるんだから、観客も共犯。

今回なんて、もう事故発生までの経過とかすっ飛ばして、事故起こってる混乱状態からスタートだもん。
これでもか、これでもかと冒頭からゴリゴリくる。
そして、冒頭からのジェットコースター感を維持する為、味付けは人間ドラマ薄め。
感動部分は仙崎が結婚記念日サプライズの為に録音しておいたメッセージが一手に担う。

ストーリーも演出も、海猿以上でもなく海猿以下でもなく。

この何のヒネリも無い直球を直球として楽しむ作品。


最終評価 B


しかし、伊藤英明氏の演技力は上がってこないなぁ。



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May 08, 2013

スピーシーズ 種の起源

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1995年 アメリカ映画

地球外生命体から届いたメッセージ。
そこには様々な人間に有益な情報と共にあるDNA情報が記されていた。

科学者たちは有益な情報を送ってきた地球外生命体を友好的な存在と判断し、極秘裏にそのDNA情報と人間のDNAを掛け合わせ、新たな生命体を生み出した。
シルと名付けられた「それ)は、異常な成長力と繁殖力を秘めていることが判明する。
科学者たちはシルの存在を脅威に感じ、殺そうとするが失敗してしまう。

研究所から逃げ出し、逃げ込んだ列車の中で大人の女性に脱皮したシル(ナスターシャ・ヘンドリッジ)は、はじめは言葉さえ分からなかったが、言語、金銭、車の運転などを驚くべき学習能力で次々に吸収していく。
そして、種の繁栄の為、病気情報などの無い健康なDNAを持った男を求めてLAの街へ出る。

科学者のリーダー・フィッチ(ベン・キングスレー)は、シルを追う為に文化人類学者、サイコパス、殺し屋といった専門家を集めるのだった・・・。


そうかー、95年は既に20年近く前なのか。

VFXとセクシーの融合したSFスリラー。
続編やら亜種やらを生むヒット作となった作品。

ガツガツと男を漁るナスターシャ・ヘンドリッジは、そりゃあもう、美しい。
惜し気もなく肌を晒し、大胆なセクシーシーンはドキドキする。


だが、流石に今見てしまうと、スリラーとして物足りなさは否めない。

ストーリーの掴みと設定に魅力があるものの、どんどん話が萎んでいってしまい、最後には「なんだかなぁ。」な御都合エイリアン退治になってしまう。
セクシーを全面に出したB級作品としてなら、ん、まぁ、ね。くらいの内容。

元々、当時から作品としての立ち位置もセクシーとエイリアンの融合したB級映画だったんだから問題ないのか。


最終評価 B



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April 17, 2013

少林サッカー

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2001年・香港映画。

かつては黄金の右足と呼ばれるほどのサッカー選手だったファン。
チームメイトのハンに買収され、一度だけの八百長に手を染めてしまう。

だが、その一度の気の迷いがファンの人生を狂わせる。
その八百長に怒ったフリーガンに襲われ、膝を壊されてしまったのだ。

それから20年。
今や香港サッカー界の首領となったハンに顎で使われ、媚びへつらう毎日。
そしてやっと見えた監督就任の話も、ハンに簡単に反故にされ、失意のまま町に出たファンは、少林拳法の使い手・強力なキック力を持つ男・シンと出会う。

そしてファンはシンのキック力に注目し、シンを中心にして、様々な特技を持つ兄弟弟子たちを集めてサッカーチームを作るのだった。


香港映画らしいワイヤーアクションと拳法の融合。
そして、その要素にCGをプラスして撮られた、サッカーアクションコメディ。

鉄の足、鉄の頭、鉄の肌、旋風脚に空渡り。
個性的な仲間たちが集まり、力を合わせる。これがサッカーかどうかは問題外。
本当にシンほどの脚力があれば、何百億も稼ぐトップ選手だろうけど・・・。

小笑い2、半笑い3、苦笑い6。ってトコでしょうか。

んー。まぁ、コメディとトンデモは紙一重。
そして、アジア系のトンデモは、本当に飛んでってるからなぁ。
この作品の飛びっぷりも半端ない。
このぶっ飛びがハマった人には面白い作品なのかも。

まぁ、僕には合わなかったって話。
コメディ作品で笑いのポイントが合わないってのが非常に残念。


最終評価 B−

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April 09, 2013

昭和物語 劇場版

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昭和39年、東京オリンピックがやってきた。

昭和39年・元旦
東京の下町の工場と一緒になった家で一家団欒で年を越す山崎家。
頑固な職人気質の父・有三。
いつも忙しそうな母・佳乃子。
口うるさい祖母・ヨシ。
大学生の長男・太一。
背が高いことを密かに悩む高校生1年生の長女・裕子。
そして、野球と初年漫画が大好きな小学5年生の公平の6人家族。

長嶋のサインボールを貰ったり、優等生だった裕子が非行に走りそうになったり、町工場の得意相手が詐欺にあったり、頑強だと思ってた父親が病気に倒れたりと、幾つもの小さな事件を山崎家は乗り越えていく。


「オールウェイズ 三丁目の夕日」をまんまアニメ化したような作品。
「ほらほら、こんなん懐かしいでしょ? どうよ! どうよ!」と押してくるワリに、これと言った事件もないストーリーが起伏少な目で延々と続く。
その当時を生きた人なら懐かしさとあいまって、盛り上がるのかも知れないが、リアルタイムを知らないと「ふーん。」で終わってしまう内容。

団塊の世代以上を狙った内容なんでしょうけど、そのコンセプトにアニメを絡めるってのは謎。
まぁ、実写は「オールウェイズ」とカブっちゃうからってのは分かるけど、いくら何でもと思う。

製作サイドもシニア向けと言うだけあって、アニメとしての方向性も良く言えば優しく、悪く言えばヌルい出来。
クオリティが低いとは言わないけど、今時の作品と比べると緊張感の無さが際立って見える。


まぁ、単にこの作品の狙う層に僕が入ってないダケと言う話かもしれない。


てか、団塊の世代以上の人が劇場に足を運んでアニメ観るんすかね?


最終評価 B−
 

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April 05, 2013

新世紀エヴァンゲリオン Air / まごころを君に

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社会現象を起こしながら中途半端な形になってしまったTVシリーズの完結編。

前作の「DEATH & REBIRTH 」は、TVシリーズの総集編とこの後編の導入部分のみと言う、ファンの期待をこの最終話へと盛り上げる為の作品だった。

そして、真の最終話が始まる。


「 第弐拾五話 Air 」
最後の使徒と知らずに心を通わせた渚カヲルをその手で殺したシンジは、エヴァに乗ることを拒絶する。
すがる相手を探すシンジは、エヴァに拒絶されて精神が壊れてしまったセカンドチルドレン・アスカの病室を訪れる。
だか、シンジがいくらすがっても、アスカは何も答えてはくれなかった。

一方、使徒の殲滅を終えて特務機関ネルフは役目を終えた。

「死海文書」に基づき、人類の更なる進化を促す「人類補完計画」を遂行するネルフの上部組織・ゼーレ。
エヴァによる使徒の殲滅は、人類補完計画に必要な過程に過ぎない。
だが、その過程の中で「死海文書」の流れにネルフを率いた碇ゲンドウは逆らった。

使徒の殲滅を終えたネルフは用済み。
自らの手で「人類補完計画」を遂行することを決したゼーレは、今やエヴァを抱えた危険分子であるネルフに戦略自衛隊を差し向ける。

全ての使徒は、人類の有り得た進化のカタチ。
ネルフ最後の敵は、人間だった・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

人類を守るために使徒と戦ったネルフが、人間に襲われる。
対人戦に慣れないネルフ職員たちが虐殺され、占拠されていくネルフ本部。

その極限状況の中、人類のためにエヴァに乗ったチルドレンたちもそれぞれに壊れていた。
最後の使徒・渚カヲルをその手で殺し、傷つき、生きる意味さえ見出せない碇シンジ。
エヴァに乗ることが全てだったのにエヴァに拒絶され、心を失った惣流・アスカ・ラングレー。
自分の目的の為に「サードインパクト」を発動しようとする碇ゲンドウの指示のまま、自分を殺して発動の鍵となる綾波レイ。

今までのTVシリーズで謎とされていた「人類補完計画」や「使徒」、そして「エヴァとは?」、「ゲンドウの目的とは?」、「本当の結末とは。」その全てが凝縮されている。
ファンが知りたかった真実が次々に明らかになる中、命を散らしていく登場人物たち。

シンジをエヴァに乗せるために自らの命を盾にした葛城ミサト。
愛した男、そして、自分を裏切った男・ゲンドウと共に死ぬことさえ叶わなかった赤城リツコ。

そして、シンジが遂にエヴァ初号機に乗った時、目にしたのはアスカが乗ったエヴァ弐号機を食い散らかした量産型のエヴァシリーズだった・・・。


「第弐拾六話 まごころを君に」
人類・生命の源・リリス。
ネルフ本部地下のセントラルドグマは、生命を生み出したリリスの卵。
最初の使徒・アダムを身に宿したゲンドウはリリスを使って死んだ妻・ユイに逢うことを願い、綾波レイを鍵にしようとする。

量産型エヴァによって捕えられたエヴァ初号機とロンギヌスの槍。
そして、ゼーレによって発動される「人類補完計画」。

レイは最後の最後でゲンドウを拒絶し、シンジを救うためにリリスと融合したのだった・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

かつては感覚的に「なんか納得できた。」としか表現出来なかったエヴァが、10数年の時を経て理解に変わった。
この内容を理解し、納得出来てしまうようになったのは、僕が成長したからなのか、脳が腐ったからなのか。

他者と自分。
自分を自分だと認識し、他者と区切る為の境界線・ATフィールド。
そのATフィールドと取り払って、他者と自分が融合することによって誰も傷つかない世界を生み出す人類補完計画。
でも、そこには自分も居ない。そこでは誰にも出会えない。
シンジは、そんな世界を拒絶し、他人と傷つけあうことはあっても、他人と関われる世界を望む。

シンジがアスカの首を絞めようとしながら涙し、そんなシンジを「気持ち悪い。」と蔑むアスカ。
この「理解不能」と言われたラストシーン。
コレは、そうしてシンジが選び取った世界でアダムとイヴになったシンジとアスカが、残酷だけどやっぱり傷つけあってしまう人間の業を示す。

新劇場版も、このストーリーと根っこは一緒。
単に表現方法を変えただけで、あっちもエヴァだし、こっちもエヴァ。
結局、庵野監督がエヴァを通して表現したいコトは同じなんじゃないだろうか。

新劇場版「シン・エヴァンゲリオン」の上映が待ち望まれます。


最終評価 A



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March 27, 2013

新世紀エヴァンゲリオン DEATH(TRUE)2 & REBIRTH

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1997.3 に劇場公開された劇場版エヴァンゲリオン。
前編「DEATH」と後編の「REBIRTH」を合わせて直訳し、「シト新生」と名打たれている。
「シト新生」とは、「使徒新生」と「死と新生」の両方の意味を持つ・・・らしい。

ちなみに「DEATH(TRUE)2」とは、前編「DEATH」を摩沙雪監督の手で再編集したものの意。
現在はフィルムブック以外では、この「DEATH(TRUE)2」 しか観ることは出来ない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

巨大隕石の衝突・セカンドインパクトが起こり、世界は滅亡した。
だが、15年の歳月により人類はそこからの復興を遂げてた。

14歳の少年・碇シンジは、特務機関ネルフの長官をしている父・碇ゲンドウに呼ばれ第三新東京市を訪れる。
だが、約束の場所に迎えがない。
連絡をしようと公衆電話を握った時、背後から複数の戦闘ヘリの爆音が近づいてくる。

戦闘ヘリが戦っていたのは、使徒と呼ばれる謎の巨大生命体。

遅れて迎えに来た葛城ミサトの車に乗り、その場を逃れたシンジ。
父の待つネルフ本部でシンジが目にしたのは、エヴァンゲリオンという巨大人型兵器。

そして、再会した父・ゲンドウがシンジにかけた言葉は「エヴァに乗れ、シンジ。」だった。

シンジは初めて見るエヴァに乗り、使徒の前に立つのだった・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

んー。このあらすじ・・・要る?

前編「DEATH」は、TVシリーズの第壱話〜第弐拾四話を新カットを追加して再構成した「総集編」。
ただ、確かに総集編ではあるが、その再構成の形は初見の人間を想定したモノではなく、内容を熟知した人間さえ初見で付いていくのは精一杯と言う作品。
製作者自身が「一見さんお断り」と言ってしまう斬新さが衝撃的。

じゃあ、なんで総集編なんか作るんだよ・・・。

当時は、TVシリーズの余熱もあり、謎とか伏線とかをブン投げっぱなしにしたエヴァの続きが観れると思って超期待して、案の定で肩透かしをされた覚えアリ。
それでも2・3回は劇場に行ってしまった記憶アリ。

でも、改めて観ると、観客の理解なんか知らねぇって態度が、いっそ痛快。
今になって少し突き放して見返すとTVシリーズのダイジェスト版として見る価値アリかも。
まぁ、内容の熟知は必須ですが・・・。

なんか、すげー懐かしいな。TV版エヴァ。
いや、劇場版なんだけど。


後編「REBIRTH」は、TV版では精神世界しか語られなかった、第弐拾五話以降の現実世界を描いている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最後の使徒と知らずに心を通わせた渚カヲルをその手で殺したシンジは、エヴァに乗ることを拒絶する。
すがる相手を探すシンジは、エヴァに拒絶されて精神が壊れてしまったセカンドチルドレン・アスカの病室を訪れる。

だか、シンジがいくらすがっても、アスカは何も答えてはくれなかった。


一方、使徒の殲滅を終えて特務機関ネルフは役目を終えた。

「死海文書」に基づき、人類の更なる進化を促す「人類補完計画」を遂行するネルフの上部組織・ゼーレ。
エヴァによる使徒の殲滅は、人類補完計画に必要な過程に過ぎない。
だが、その過程の中で「死海文書」の流れにネルフを率いた碇ゲンドウは逆らった。

使徒の殲滅を終えたネルフは用済み。
自らの手で「人類補完計画」を遂行することを決したゼーレは、今やエヴァを抱えた危険分子であるネルフに戦略自衛隊を差し向ける。

全ての使徒は、人類の有り得た進化のカタチ。
そして、ネルフ最後の敵は、人間だった・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

30分ほどの新作部分、「REBIRTH」。
TVシリーズで語られなかった現実世界の続き。

今でも驚愕の冒頭。
今でも響く「魂のルフラン」。

ラストへの導入だけを描いた「REBIRTH」は、余韻だけを残して、怒涛の続編「Air / まごころを君に」へと続く。

やっぱりエヴァは、良い意味でも悪い意味でも革新的な内容でした。

観客を置いていくっぷりが、半端じゃない。


この作品はもう、僕の青春時代と完全に重なってしまってるので、客観的な評価とか出来るワケない。
てか、内容だけで言ったら一本の完成した「映画」としての形を成してないもん。
映画としては「C+」か「B−」がせいぜいかな。
ひどいモンですよ。

なのに、この作品を観ると、当時の気持ちが蘇ってしまう。
その心の残響で「A」になってしまう自分。
「理由なく、その存在が好き。」ってんだから、こりゃあ、もう愛ですな。愛。

こんだけ記憶に刻まれる作品なんだから、この評価で良いのだ。

これで良いのだ。


最終評価 A 









えー、でも「A」はナイかな。「A」は。
だって、他人に薦められないもの。

評価軸ブレブレだな、最近。

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March 18, 2013

ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー

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今でも根強いファンの多い格闘ゲーム「ストリートファイター」。
その中で初期からずっと人気の女性格闘家・春麗(チュンリー)を主役にした実写作品。


中国の実業家の幼い娘・春麗(クリスティン・クルック)は、優し両親と幸せに暮らしていた。
だが、その幸福な日々は一転する。

ある夜、闇の組織シャドルーを名乗る男たちに父親が連れ去られてしまう。

大人になり、ピアニストとして活躍する春麗に謎の巻物が送られてくる。
春麗は、古代の文字で綴られたその巻物の中から、父親へと繋がる道標を見出す。
その道標を頼りに春麗は、今までの全てを捨ててバンコクへ向かった。

一方で、シャドルーのボス・ベガ(ニール・マクドノー)に監禁され、世界中の人脈をベガに利用され続けていた父親もバンコクに運ばれていたのだった。

そして、春麗は放浪の末、弱者の為に戦う組織「スパイダーウェブ」の男・ゲン(ロビン・ショウ)と出会い、その導きによって武の才能を開花させていくのだった・・・。


ゲームの設定なので、当然ながらトンデモ設定はトンデモ設定。
でも、この作品を観る以上、その辺は織り込み済み。
その辺は「ゲーム実写化作品」と思って割り引いてしまえば、まともなアクション映画として観られる。
むしろ、「闇組織シャドルー」や「ベガ・バイソン・バルログ」などのキャラ設定をいじって、一応筋道のあるストーリーに仕立てたことに拍手を贈りたい。

「DRAGONBALL」に代表されるように、とにかくレベルの低い作品しかない日本製アニメやゲームのハリウッド実写化作品の中では異色と言って良い。

春麗のゲーム内での得意技・スピニングバードキック(倒立状態で足を広げ、回転して周囲を蹴る技)も美しくキマって、「おぉっ!!」と思わせてくれる。


ただ、それにしたって「バルログ」と「ケン」が酷いけどね。
いや「ケン」じゃなくて、「ゲン」にしてあるのか。まぁ、別物と思えばね。別物と。
そして、どうしてバルログの鉄仮面に金をかけないか。

何より、「波動拳」的なカメハメ波の要素、要らないだろ・・・。


最終評価 B


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March 16, 2013

ステキな金縛り

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THE・有頂天ホテル」「ザ・マジックアワー」の三谷幸喜監督作品。
「ラジヲの時間」以来、ずーーーっと三谷幸喜作品のファンなのに、なぜか鑑賞が遅れてしまいました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

おちこぼれ新人弁護士の宝生エミ(深津絵里)は、ミスにミスを重ねて遂に次がラストチャンス。
彼女に与えられた最後の案件は、誰も手を出したくない難事件。

ひとりの女性が転落死した。
彼女の部屋には争った跡と、彼女の夫のボタンが残されていた。
しかし、逮捕された夫は犯行を全面否認。
アリバイがあると言う。だが、そのアリバイは・・・

「犯行時間は、落ち武者に乗っかられて金縛りにあっていた。」

とのこと。

最初は嘘だと笑ったエミだが、「つくならもっとマシな嘘をつくだろ?」と言うボス(阿部寛)の言葉で夫の証言を信じてみることにした。
もし、本当に法廷でその証言を証明するなら、その落ち武者を証人にするしかない。

ミエは、夫の泊まった「しかばね荘」に向かった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

素直に笑えて、それでいてラストにはジーンと感動してしまう。
そのうえ、スタッフロールまで楽しめると言う大満足作品。

主人公の新人弁護士は深津絵里。
落ち武者の幽霊が西田敏行。
その他の主要キャストも敵方の堅物検事に中井貴一、弁護事務所のボスが阿部寛、竹内結子、浅野忠信と豪華。
脇を固める登場人物たちも小日向文世や市村正親、戸田恵子、生瀬勝久、その他沢山で書き切れない。
とにかく贅沢極まりない。

その贅沢でニヤリとしたくなるキャスト陣をこれでもかと使って撮るのは、深津絵里と西田敏行のやりとりが堪らない緩急のある良質コメディ。

冗談のような設定なのに、ストーリーのベースにしっかりした人間ドラマがある。
だからこそ笑える。
真面目な演技で笑わせる、その難題を演じきる役者さんたちが見事。
本当に笑えるコメディアン・コメディエンヌは、まず役者として一流の実力があるんだなぁと実感します。

そして、もちろんソコには一流のキャストの実力に負けない脚本がある。
しかも、前作や前々作などのネタがちょいちょいと入っていて、三谷幸喜作品のファンは喜ぶしかない。

三谷幸喜作品は、基本的に登場人物の誰も不幸にならないってのがイイ。

しかも、お茶目な深津絵里、超可愛いしねー。


最終評価 A


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December 22, 2012

シザーハンズ

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監督:ティム・バートン。
主演:ジョニー・デップ。


ある夜、布団に入っても眠くない少女は祖母にお話をせがむ。

「おばあちゃん、雪はどうして降るの?」
「そうだねぇ、それにはまずハサミの話をしなくっちゃね。」

祖母が語りだしたのは、両手がハサミの青年エドワード(ジョニー・デップ)の話。

少女の窓から見える城。
そこには昔、老発明家が居て、人造人間を作った。
心もある完璧な人造人間・・・、でも、未完成のままで発明家は死んでしまった。

残された未完成のエドワードは、両手がハサミのまま、ひとり小高い城の中で暮らしていた。

そんなある日、化粧品セールスのペグ(ダイアン・ウィースト)が訪れる。
そして、エドワードと出逢ったペグは、顔を傷だらけにしたエドワードを自分の家へと連れて帰るのだった。

ウワサ話しか楽しみが無いような小さな町で、人との付き合い方を知らず、触るモノの全てを切り裂いてしまうエドワードが暮らし始める。

植木、犬の毛、髪の毛、何でも芸術的に切ってしまうエドワードは一躍マダム達の人気者。

最初は順調だった初めての人間社会。

だが、ある事件がキッカケで歯車が狂いだす。
そして、はじめは小さかったキズが、どんどんと大きくなり、いつしか越えられないビビへと変わっていく。

恐怖、誤解、嫉妬、様々な人の様々な想いが、エドワードを傷つけていく・・・。



ティム・バートンとジョニー・デップの黄金コンビを世界に知らしめた作品。
ティム・バートン独特の世界観とジョニデの白塗りがマッチして、現実のようなコミカルな非現実の世界を見事に描く。

アートのように美しいお伽の世界で、本当の人間よりも美しい心を持ったエドワードと、未完成のハサミ男に恋をした少女の淡い恋物語。

心は人間。
なのに、その手は全てを切り裂いてしまう。
愛する人を抱きしめたい、そう想っても、その想いを遂げることが出来ない。
その切なさ。

そして、はじめは奇妙で才能のあるエドワードを面白がり、もてはやした人達が、ちょっとしたキッカケで掌を返す残酷さ。

人間の美しい部分と、人間の醜い部分。
そんな人間の業が詰まったビターでダークな恋物語は、ハッピーエンドで終わらない。

どこまでも切なく、心に残る作品。
冬になると観たくなる1本です。


最終評価 A+

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December 11, 2012

スペル

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2008年・アメリカ映画
サム・ライミ監督。

銀行の融資窓口で働くクリスティン(アリソン・ローマン)は、仕事ぶりが評価されて出世の階段を登ろうとしていた。
ある日、融資ローンの延長を求める老婆・ガーナッシュ(ローナ・レイヴァー)の申請を上司と相談して棄却する。

クリスティンを逆恨みしたガーナッシュは、彼女の仕事終わりを待ち伏せして襲い掛かり、そして、去り際に謎の呪をかけるのだった。

その時から風に舞う木葉の中に悪意を感じ、自分の周囲に常に何者かの気配が・・・。

クリスティンの日常が悪夢に変わる。



この作品、コメディホラー?

寝ている時に蝿がたかって鼻や口に入ってこようとしたり。
悪夢に出てきた老婆に吐瀉物を吐きかけられたり。
異常なまでに鼻血が吹き出て上司にかかったり。
主人公が追い詰められれば追い詰められるほど、恐怖じゃなく笑いに繋がる不思議。

ホラーなのにクライマックスで爆笑できる。

新しい。新しいなっ。


最終評価 B (コメディとして)

ホラーとしてはC+


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November 13, 2012

三銃士 王妃の首飾りとダヴィンチの飛行船

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2011年・アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ映画

17世紀のフランス。
若いルイ13世が王位を継いだばかり。
リシリュー枢機卿(クリストフ・ヴァルツ)は自分の権勢を高める為、ルイ13世をおとし入れようと暗躍していた。

王を守る銃士隊の中で抜きん出た実力を持つアトス(マシュー・マクファディン)、アラミス(ルーク・エヴァンス)、ポルトス(レイ・スティーヴンソン)は、王の信頼も厚い三銃士と呼ばれる勇者。

だが、王を守る銃士隊の存在はリシリュー枢機卿にとって目の上の瘤。
銃士隊はリシシュー枢機卿の策略によって解散させられ、三銃士は市井の中に埋もれて暮らしていた。

南部の田舎から銃士に憧れてパリに出てきた血気盛んな青年・ダルタニアン(ローガン・ラーマン)は、アトス・アラミス・ポルトスを三銃士と知らずに決闘を申し込んでしまう。
その決闘の場で、リシュリュー枢機卿の右腕であるロシフォール(マッツ・ミケルセン)に取り囲まれた三銃士とダルタニアンは成り行きで共闘し、今度は意気投合して行動を共にする。

その3年前、三銃士はレオナルド・ダ・ヴィンチの発明した飛行船の設計図をアトスの恋人だったミレディ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)の裏切りによって、敵国のバッキンガム伯爵(オーランド・ブルーム)に奪われていた。
そして、リシリューの策略で進められたフランスとイギリスの和平調停の席にバッキンガムが乗ってきたのは、あの飛行船だった。

そして、その和平調停の場でリシシューの策略が蠢く。

バッキンガム公とアンヌ王妃の密会を偽の手紙で捏造し、その証拠としてルイがアンヌ王妃に贈った首飾りを盗み出す。
その大役を引き受けたのが、二重スパイとしてリシリューとバッキンガムの間を渡り歩くミレディだった・・・。



バイオハザードの監督、ポール・W・S・アンダーソンが撮った現代版・三銃士。

絢爛豪華な衣装は見事。
世界遺産での撮影は話題性充分。
3D映えする飛行船。

その辺は、見応えアリ。

だけど・・・え? コレ。三銃士・・・。三銃士?

三銃士の心意気である「ひとりは皆の為に、みんなはひとりの為に。」要素なし。
ダ・ヴィンチの飛行船は、あくまで3D映画を意識して入れた要素であって、主要ストーリーには関係なし。
悪の枢機卿がそんなに悪くなく、最終的に倒さないし。
そして、やたらと格好良く仕上げてあるのは、主人公じゃないミレディ・ジョヴォヴィッチのアクションシーン。

あれ? コレ、三銃士? んー。

アクションの見せ場をミレディ・ジョヴォヴィッチに奪われてしまうので、三銃士とダルタニアンが霞んでしまうとゆー、本末転倒な心意気。

アレキサンドル・デュマの「三銃士」を下敷きにしているものの、味付けは相当に現代風かつ、コメディ色を相当強く、強くしすぎてある。
ミレディとアトスの愛憎とか、その辺のちょっとでも暗くなるような要素やシリアス要素はザックリと、かつ、明るくまとめてしまう展開。
これは大胆と言うか、ココまでやるか、と言う感じ。
コメディ色を強くしてあるってか、もう、設定を頂いたダケ。

ストーリーの根幹が揺るぐエピソードばっかりで呆れるというより、完全に別作品だと割り切るしかない。

キーファー・サザーラント版「三銃士」ファンだと、あっちの心震える格好良さを期待してしまうので、肩透かし感が凄い。

でも、まぁ、こっちの「三銃士」もエンタメとして楽しむだけなら、単純明快な起承転結で、分かりやすい剣戟冒険活劇としては観れる。か?


最終評価 B


know_the_base at 22:02|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

August 04, 2012

ザ・インタープリター

インタープリター


独裁者と革命家、虐殺と暗殺、支配と闘争が錯綜するアフリカの国・マトボ。
アメリカで生まれ、その国で育った女性シルヴィア(ニコール・キッドマン)は、マトボの言葉であるクー語の通訳(インタープリター)として国連で働く。
大統領派と革命派の間で紛争の続くマトボでは大統領の主導で民族浄化と言う名の大虐殺が起こり、今、世界の耳目はマトボに集まっていた。

そんなある日、国連の議場の中で何者かがクー語でズワーニ大統領の暗殺を話し合っているのを聞いてしまう。

国連の要人を護衛するシークレットサービスのトビン(ショーン・ペン)は事情を聞くためにシルヴィアに会うが、遠くアメリカの地にいても故郷マトボで起こった虐殺や闘争と無関係ではないシルヴィアをトビンは信用することが出来ない。
当然ながら、シルヴィアも頭から自分を信じないトビンに心を開くことが出来ない。

一体誰が暗殺計画を練っているのか、黒幕は、果たしてシルヴィアの言っていることは本当なのか、思惑と疑惑が入り混じりながらもズワーニが国連で演説をする日が近付いてくる。

目的と信念のかみ合わないシルヴィアとトビンは対立しながら、それでも事件の中で助け合い、互いの傷を知ることで深いところで絆が生まれていく・・・。


んー。複雑すぎ?

僕もいい加減それなりの量の映画を観てますし、ストーリーの筋とかを把握する力もソコソコだと自負しますが、それでも「ん?」となる。

いや、メインの筋立ては大体大丈夫なんですが、余計な要素が多くて多くて、そっちを全部追ってるとメインが良く分からなくなってくる。
登場人物も多い上にアフリカ名だし、アフリカ系のモブキャラは見分けも付けづらい。

アフリカの伝承から「許すこと。」をテーマにしてて全体として悪い印象じゃないんだけど、最後の方で主人公たちの気持ちも追い切れなくなって「ん?」となる。

名優ショーン・ペンとニコール・キッドマンの競演は見応えあるんだけどね。

もうちょっと要素を削ってテンポを上げれば良い作品だったんだろうなぁ。


最終評価 B


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July 29, 2012

スマグラー おまえの未来を運べ

スマグラー


25歳のフリーター・キヌタ(妻夫木聡)は、パチスロに狂い、裏ロムの儲け話にのって300万の借金を背負ってしまう。
キヌタに金を貸してくれた金融屋・山岡(松雪泰子)が紹介してくれた日給5万の仕事は、死体運びの運送屋・スマグラーだった。

運送屋のボス・ジョー(永瀬正敏)とオヤジ(我修院達也)と共にチャイニーズマフィアの伝説的殺し屋、背骨(安藤政信)と内臓(鄭龍進)の殺した田沼組組長の死体を運んだキヌタ。
そして、あっと言う間にキヌタたちは田沼組とチャイニーズマフィアの抗争に巻き込まれてしまうのだった・・・。


役者力爆発。

妻夫木聡、永瀬正敏、我修院達也、満島ひかり、松雪泰子、安藤政信、高島政信・・・・、個性派俳優が勢揃いして、個性的な役柄をこれでもかと演じきる。

チョイ役の警官役まで松田翔太に大杉連とか贅沢すぎ。

そして肝心の中身もバイオレンス、バイオレンスの緊張感の中にコミカルさが散りばめられて最後までイケる。
まぁ、そのバイオレンスが極まった拷問シーンは、痛そう過ぎて見ていられないほど。
正直、血とかがダメな人は絶対に見れない映画。


ただ、ラストにかけてコミカルさが悪ふざけに見えてきてしまうのが残念。
前半までは良かった緊張と弛緩のバランスが崩れてくるんだよね。
せっかくの緊張感が台無しになるシーンがちょいちょいある。

それと、ストーリーが展開する重要なシーンで、登場人物の心情が分からなくなる部分が多すぎる。

ヤクザの皆さん、弱すぎ、かつ、頭弱すぎ。
ジョーって、そんな情にほだされてリスク負う(しかも適当な作戦)男なの?
内臓が背骨を信じられなくなったのは何で? 愛憎ゆえ?
背骨って、なんか人間離れし過ぎて最終的には貞子かエヴァにしか見えないけど?

キヌタって、素人の男の子が本気の拷問を受けた後にその逆転? 
しかも、本気拷問を受けた後でその治癒力は如何なモノだろうか?

その他モロモロ、悪い意味での要約と御都合で冷めてしまう。


役者さんたちの魅力で最後まで惹き込まれてしまうのに、ストーリーや演出でつまづく。

全体として悪くないのに、悪くないから、残念さが際立ってしまう。


まぁ、そう言う残念さを感じるのも、ツッコミが出てしまうのも、作品に力があったがため。

んー。 でもさ、もう少し面白く出来るでしょ?


最終評価 B+


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