映画 な行

March 29, 2018

ノーエスケープ 自由への国境

ノー・エスケープ 自由への国境 [Blu-ray]
ガエル・ガルシア・ベルナル
ポニーキャニオン
2017-10-18



メキシコとアメリカ国境の砂漠地帯。
一台のボロトラックがメキシコからの密入国者たちを運ぶ。

だが、砂漠の真ん中でトラックは故障。
十数人の密入国者たちとガイドは、歩いてアメリカに入ろうとする。

ひたすらに砂漠を歩き続け、それぞれの体力差によって徐々に先行班と遅れ気味の後方班に分かれていく。
先行班に追いつこうと後方班が急ぐ。

その時、一台のピックアップトラックが現れる。
国境警備か?

身を隠す後方班が見たのは、トラックから降りてきた男が次々と先行班を撃ち殺していく姿。

逃げろ

だが、どこに?

見晴らしの効く砂漠。
相手は猟犬を連れたスナイパー。

ひとり、また、ひとり。
獣を狩るように殺されていく、、、。


アメリカ人の狩人が、なぜそんなにも密入国者を憎むのか。
密入国者たちひとり1人がなぜ密入国しようとしたのか。
それらの説明は、ほぼない。

説明はほぼ無いに関わらず、体型、持ち物、ちょっとした言動で、それぞれの持つ背景が不思議と伝わる。
むしろ、この人はこうなんだろうなと、観客側が自由に想像できる空白を残してあることが作品に奥行きを与える。

余計な説明が無いことで、テンポは加速し、緊張感が増す。


姿の見えない異常者や人外を相手にするのとは違う、人間対人間の生々しさ。

引き込まれました。


最終評価 A




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March 12, 2017

映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険

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2017年 日本映画

10万年前の南極に出発!
どんなに寒くても僕らの勇気は凍らない。


南極から流れてきた大氷山で、のび太が見つけた不思議なリング。
どうやら10万年前から氷づけにされているようだ。

「10万年前の南極に行って、落とし主を探し出そう!」

ぶ厚い氷の下には、大いなる謎が眠っていた。
地球の危機を救う、勇気と友情の大冒険がいま始まる!
(パンフレットより)


娘のリクエストで観に行きました。春休み映画のドラえもん。

いつもの仲間たちと、ドラえもんが出すヒミツ道具の数々。
劇場版で定番の「のび太が示す主人公らしい勇気」や「頼りになるジャイアン」も完全装備。

ドラえもん映画が観たいと思ったら観たら良い。
安全安心の映画ドラえもんでした。


パンフレットに乗っていた劇場版ドラえもん一覧表を見ていたら、ドラえもんたちの声が変わってもう10年になることを知りました。

10年経っちゃったってことは、もう高校生くらいは今の声のドラえもんしか知らないってことかな?
もう、新しい声がどうのってのはネタにもならんな。


そんな声優さんたちの中、作中に出てくるブリザーガという星を凍らせてしまう巨神兵の氷版の声に平原綾香さんの名前が・・・。

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作中では「グゴゴゴゴゴ・・・」とか言ってた記憶しかないんだが。
なぜ?

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こんな感じの定番便乗声優でも特に扱いなし。

なぜ?


最終評価 B



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February 03, 2016

ナイトミュージアム

ナイト ミュージアム [DVD]
ベン・スティラー
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
2015-03-04


2006年・アメリカ映画

夜の博物館では、何が起こってる?


フワフワとした夢のような話をしては職を転々とするバツイチ男・ラリー。
離婚した妻からは、ラリーの不安定な暮らしが息子に悪影響を及ぼすと言われてしまう。

何とか博物館の夜勤警備の仕事にありついたが、その博物館の展示物たちは夜になると動き出す、魔法の博物館だった。

好き勝手に動き出すモアイ、エジプトのミイラ、剥製の動物たち、恐竜の白骨標本、ローマ帝国軍やマヤ文明のミニチュアたち・・・。
ラリーの仕事は、朝まで展示物たちを博物館の外に出さないこと。

果たして、ラリーは上手くやることが出来るのか。


この作品の後、何作ものシリーズを生むことになる第1作。

博物館の展示物が動き出すというのは、こどもの頃に誰しもが少しは考えたことがある夢の物語。

テンポとエンタメ性が高く、こどもと観るには良い作品。
定番とはいえ、最初はダメダメだったラリーが警備員の仕事に誇りを持ち、成長していく姿は見ていて気持ちが良い。

最初はダメな父親に哀れみにも似た感情を持っていた息子が、自信をもって働く父親の姿を見て変わっていくのが何とも嬉しい。

ファミリー映画の定番になるだけのことはある。


最終評価 B+



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November 23, 2015

猫侍



2014年・日本映画
「幼獣マメシバ」や「ネコナデ」といった、動物シリーズドラマのひとつ「猫侍」の劇場版。


加賀藩の剣術指南役の腕がありながら職を求める浪人に身をやつしている斑目久太郎(まだらめきゅうたろう・北村一輝)。
その腕前から付いたあだ名は、まだら鬼。

久太郎の腕を見込んだ地元を仕切るヤクザから依頼が入る。

「猫を斬って欲しい。」

犬派ヤクザ対猫派ヤクザ。
この街には2組のヤクザの勢力争いがあった。

久太郎のもとを訪れたのは犬派ヤクザ。
猫派の代官に取り入ろうとする猫派ヤクザの猫を斬って欲しいと言うのが、犬派ヤクザの依頼だった。

金欲しさに依頼を引き受けた久太郎だったが、猫を斬ることも出来ずに家に連れて帰ってしまうのだった・・・


コワモテの侍が、実は猫好き。

この設定ありきの猫ムービー。

目ヂカラ爆発の濃い顔サムライが心の中で猫に語りかける呟きが地味に面白い。

どんなコワモテも、猫の前では無力というギャップ萌え。
と言うか。ギャップ笑い。

猫を抱っこしたままの殺陣ってのは初めて見ました。


最終評価 B


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January 10, 2015

劇場版 謎解きはディナーの後で



2013年 日本映画

「お嬢様の脳みそは難破船ですか?」

人気小説の実写化ドラマの映画化作品。
大財閥の令嬢・宝条麗子(北川景子)と麗子付きの執事・影山(櫻井翔)のコミカルなやりとりがウリ。


初めての有給休暇の為に自分の名前が付いた豪華客船を訪れた麗子。

だが、その矢先に殺人事件が発生。
麗子と影山は休暇返上で捜査に乗り出すのだった・・・。


この作品は映画ではなく、地上波ドラマ(深夜放送)の2時間スペシャルだと思うのが無難。

感想は可もなく不可もなし。
印象も、記憶に残るシーンも無い分、悪印象も無し。
ただ2時間暇潰しが出来るだけ。

ザ・無害。
でも、100パーセント無害な娯楽作品としての存在価値がある。

無害なB級映画が欲しいなーと言うニーズにはピッタリ。

前後を一切知らなくても楽しめるのは素晴らしい。


ひとりで夕飯食べるのって何か音が欲しいなーと思った時に、地上波でやってたら丁度良いね。

そうそう、そう言う時あるよね。
別に本気で構えて見るってんじゃなくて、BGM代わりに流して見るとかあるよね。
あるある。


最終評価 B

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October 18, 2013

ナイト・オブ・ザ・スカイ

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2005年・フランス映画

『TAXi』のジェラール・ピレス監督が撮った、フランス版の『トップガン』。
撮影にはフランス空軍が全面協力し、フランスの誇るミラージュ2000の実写映像が見どころ。


イギリスの航空ショーでフランスの戦闘機ミラージュ2000が姿を消す。
ミラージュの捜索に飛んだのは、マルシェリ大尉とヴァロア大尉はすぐにそのミラージュを発見し、追跡に入る。

背後をとられ、ロックオン警戒音がコックピットに鳴り響き、焦るヴァロア。
そして、ヴァロアを救おうとマルシェリが敵機の背後をとるが、基地からは作戦中止の命令指示しかこない。

このままだとヴァロアが撃墜される。
マルシェリはトリガーを引き、敵機を撃墜。

だが、基地に戻った2人に待っていたのは、査問委員会だった。
彼らが撃墜したのは、防空力の調査をする秘密部隊の作戦機だったのだ・・・。


音速を超えるジェット戦闘機が急旋回して引く筋雲。
この葉のようにヒラリヒラリと空中を舞い、急上昇、急降下、追尾弾を攪乱する為のフレア。
飛び去る雲海。
雲に飛び込めば雨粒がキャノピーを打つ。
そして、低空でのソニックブーム!

実写の戦闘機シーンは必見!!

航空ファンでも、軍事ファンでもない僕でも、戦闘機が自由に空を飛ぶ姿に目を見張る。


ただ・・・・、ストーリーがあまりにもオマケ過ぎる・・・。

陰謀、とか、国防、とか言っとけば良いでしょって感じがアリアリ。
そのくせ、敵の正体もずっと不明だし、相手の目的も不明だから、何が危機で何が起こってるのかサッパリ。
騙し騙され、みたいなのは雰囲気だけ。
そこにとって付けたようなラブロマンスと、お約束のセクシーシーン。

フランス空軍が全面協力ってコトですし。
戦闘機の格好良さとセクシーで空軍志願者を増やしたいってトコなのか?

空軍(官製)の宣伝作品と思えば、まぁ、こんなモンでしょ。


戦闘機のシーンが魅力的なだけに、モッタイナイ。


最終評価 B−



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October 15, 2013

ニューヨークの恋人

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2001年・アメリカ映画

1876年のアメリカ・ニューヨーク。
公爵の血筋に生まれたレオポルド(ヒュー・ジャックマン)は、金の為だけに相手を品定めする舞踏会にウンザリしていた。
心躍る相手との出会いも無いのに、叔父はレオポルドに結婚を迫る。

そんな時、レオポルドは不思議な道具を使う謎の男に出会う。
突然逃げ出した男を追って建設中のブルックリンブリッジを登ったレオポルドは、男ともみ合いになり転落するのだった。

そして現代のニューヨーク。
広告会社で働くケイト(メグ・ライアン)は、過去の苦い経験を引きずり、男を絶って仕事だけを見ていた。
そのケイトの心に傷を残した元カレが、レオポルドが追った謎の男・スチュアート(リーヴ・シュレイパー)だったのだ。

スチュアートと共に現代のニューヨークに降り立ったレオポルドは、ケイトと出会うのだった・・・。


若きヒュー・ジャックマンとメグ・ライアンの名作ラブロマンス。

タイムトラベルした本物の王子様が、疲れた現代のビジネスウーマンと運命的な恋に落ちる。
王子は、馬術を嗜むナイトで、眉目秀麗で、誠実で、知性があって。

こんな恋があれば・・・。

そんな、一瞬の夢を見せてくれる、夢物語。


ヒュー・ジャックマンが格好良く、目の下にクマを作ったメグ・ライアンは疲れ切ったビジネスウーマンそのもの。
それでいてタイムトラベルを絡めたコミカルなアクセントもあって、飽きさせない。
ラブロマンスの支持者である女性がトキめいたのがうなずける。

メグ・ライアンのラブロマンスと言う、ベタな企画でありながら、そのアレンジが巧み。
ケイトにとっては最初はただの胡散臭い男だったレオポルドが、ケイトの鞄を盗んだひったくりを白馬で追うシーンは、冗談のようでいて劇的。

観終わった後に、楽しくて、良い気分になる。

原題は「ケイト&レオポルド」、邦題の「ニューヨークの恋人」こそこの夢物語には相応しい。


最終評価 A−

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September 30, 2013

のぼうの城

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2011年・日本映画

500 対 20,000

天下人となった豊臣秀吉(市村正親)は、天下統一の最終局面として関東の雄・北条氏討伐に動いた。

算術にには長けていても、「三成の戦下手」と陰口を叩かれる秀吉の最側近・石田三成(上地雄介)。
秀吉は、この関東攻めで側近のに武勲をたたせる為、武州(今の埼玉)にある忍城(おしじょう)を攻めさせる。

その軍勢・二万。

一方、忍城の城主・成田氏長(西村雅彦)は、長年の恩がある北条に付くか、それとも豊臣に付くかの選択を迫られ、形だけ北条に味方し、裏で秀吉に寝返ってしまおうと考えていた。

氏長の留守を預かって城代となった後継・成田長親(野村萬斎)は、領民から「でくのぼう」を略し「のぼう様」と呼ばれ、親しまれていた。

一矢も交えずに降伏することに不満が溜まる城内。

そこに石田三成の率いる二万の兵が到着する。
そして三成は夜通しかがり火を焚き、散々に忍城を脅した。

翌日、石田三成の使者が忍城に訪れ、忍城の開城を要求した。
領土・領民の安堵の交換条件は、美貌と武勇で名高き甲斐姫(榮倉奈々)を秀吉の側室とすること。

だが、ハナから降伏を折り込んだ、使者の増上慢な態度に成田長親は激怒する。

その直前まで降伏やむなしと思っていた長親の突然の心変わりに、不満の溜まっていた武将たちが呼応し、忍城は戦へと走り出す。

500 対 20,000

圧倒的な兵力差。
だが、その兵を率いるのは名将・正木丹波守利英(佐藤浩市)。
そして、この勝ち目が無い戦いに「のぼう様の為なら!」と百姓たちも立ち上がり、浮き城と呼ばれるほどの水掘りに囲まれた忍城は天下の堅城へと様変わりしたのだった。


天下統一を目の前にした太閤・秀吉の軍勢を相手に、最後まで落ちなかった北条方の支城・忍城。
その城を率いた実在の武将・成田長親を描いたベストセラー小説の実写映画化。

兵力差で言えば、万に一つも勝ち目のない戦いを、あの手この手の奇策と笑いで乗り切る痛快娯楽作品。

展開はほぼ漫画の世界。
実写映画でありながら、アニメ作品でも観ているかのような気分にさせられる。
そして、それが演出として効奏している。

野村萬斎が二万の軍勢を前に、命がけの猿田楽を踊るシーンは冗談のようだけど、必見。


ただ、勝負の決着がこの戦とは別の場所(北条氏の本城)で付いてしまう為、どうしてもクライマックスの盛り上がりに欠けてしまうのが残念。
まぁ、ソコは史実だから仕方ないんだけど。

その戦で盛り上げられなかった分を、戦後処理の開城後の交渉に持ってくるんだけど・・・。
んー、石田三成があまりにも物分りが良すぎてキモチワルイ。


「のぼう」と笑われながらも実は智将、そして、人心を掴む城代・長親を野村萬斎。
たった500騎で強大な敵を迎え、野村萬斎を支える腹心に佐藤浩市。
他にも敵軍勢に居る山田孝之の演技は見応えがある。

成宮寛貴とか、榮倉奈々は、まぁ御愛嬌かな?

監督が「ローレライ」「隠し砦の三悪人」で相当にヤラかした樋口真嗣だと思って敬遠してたのですが、実はダブル監督で「ジョゼと虎と魚たち」の犬童一心が居たと言う。
犬童監督は良い監督なのに、何だか久しぶり。

CGやら特殊効果やらを樋口監督、人物描写を犬堂監督と言う感じかな?
得意分野の分担作業もアリでしょ。


エンタメ作品として最後まで観られる作りではあるけど、ラストには不完全燃焼な感じも残る。

おしい!


TSUTAYAレンタルでディスクが傷ついていて、夜中に車を走らせたワリに・・・。
でも、最後まで観れてスッキリ。
コレが一日おいてのこのラストだったら、ちょっとねー。


最終評価 B+


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June 30, 2012

ナイトメア・ビフォア・クリスマス

ナイトメア


精緻なストップモーションアニメでティム・バートンが製作総指揮で描くのは、おどろおどろしくも可愛く愛おしい、おとぎの世界のラブストーリー。
監督はティム・バートンの盟友であるヘンリー・セリック。


毎年恒例のハロウィンの夜。
人間を驚かすこと怯えさせることに喜びを感じるお化けたちが住むハロウィンタウンでは、カボチャのランタンに火を灯し、お化けたちが大行進。
リーダーであるガイコツ・ジャックの指揮の下、今年も盛大なハロウィンは大成功!!

でも、今年もハロウィンを成功させたジャックは、ひとり沈んだ気持ちを抱えていた。

毎年、毎年、毎年、毎年、ハロウィン、ハロウィン、同じハロウィン。
今年のハロウィンが終われば、また来年のハロウィンの準備・・・。

毎年同じように繰り返されるハロウィンに、ジャックは嫌気が差していた。

そんな気持ちを抱えたジャックは、愛幽霊犬のゼロと森の中をさまよい、森の奥深くへと迷い込んでしまう。

迷った森の奥でジャックが見つけた不思議な扉。
ツリーの形をした扉をくぐると、そこは真っ白な雪と光り輝くイルミネーションに覆われたクリスマスタウンだった。

暖かい部屋に家族の笑い声、プレゼントにサンタクロース。
はじめて見る人間たちの笑顔にカルチャーショックを受けたジャックは、ハロウィンタウンに戻ってクリスマスの研究に没頭するのだった。

そして、ジャックはひとつのアイディアに辿り着く。

「サンタの代わりに、クリスマスをやってやろう!」

ジャックは早速村中の住民を集め、クリスマスを取り仕切る準備を始めるのだった。
だが、つぎはぎ人形の女性・サリーには嫌な予感しかしない。
サリーは無謀な行動に出ている愛するジャックを心配するが、ジャックはサリーの言葉に耳を貸そうとはしなかった。

ハロウィンタウンのクリスマス準備は着々と進み、遂にクリスマスイブ。
悪戯っ子3兄弟ロック・ショック・バレルが、クリスマスタウンからサンタクロースを拉致してきてしまうのだった・・・。


いやー、懐かしいなナイトメア・ビフォー。
久しぶりの鑑賞です。

マンネリが続く繰り返しの日常の中で、目新しいイベントに心奪われてしまう主人公・ジャック。
だが、本当の幸せや自分の力を発揮できる場所は、自分が色褪せたように感じる日常の中にこそある。

そんな青い鳥的な王道のテーマを扱ったディズニーらしいストーリーは、分かり易く安定感がある。
そして、ミュージカル調の歌ですすめるストーリーはテンポも良いし、もちろんその音楽も良い。

何よりティム・バートンの描く、グロテスクなのにどこかキモ可愛いキャラクターたちが画面狭しと動き回るストップモーションアニメは、何度観ても惹きこまれてしまう。

「コープス・ブライド」「コララインとボタンの魔女」(こちらはティムでなくヘンリー・セリック)なども悪くはないけれど、この「ナイトメア・ビフォア」の魅力には1歩及ばない感じがする。
時が過ぎれば技術は進み、映像は美しくなっていくけれど、キャラクターの魅力って言うのは色褪せることがない。

この作品も映画史の殿堂入りをしている作品だと思います。


最終評価 A


この作品を観終わったあとの娘っちのひとこと。

「すごいね。ホネ。」

ん。確かに。

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February 24, 2012

寝ずの番

寝ずの番


日本映画界を築いた「マキノ」を受けついで、津川雅彦がマキノ雅彦として初メガホンを握った、監督デビュー作品。


上方落語の師匠・笑満亭橋鶴(長門裕之)が、臨終の際に「外が見たい。」と呟いた。

それを一番弟子の橋次(笹野高史)が「そそが見たい(注・そそ=女性器)」と聞き間違ったから、さぁ大変。

師匠の臨終の願いなのだから叶えなければ!

じゃあ、誰のを?
奥さんの・・・は、もう、ねぇ。
じゃあ、息子嫁の・・・、は、人道的に、ねぇ。
あいつの嫁は出産後で原形とどめてないし・・・。

と、ゆーワケで、弟子の橋太(中井貴一)の妻・茂子(木村佳乃)に頼み込んで、おそそを橋鶴に見せて貰う事に・・・・。

そんなドジな落語一門が葬儀の夜、一門全員で橋鶴との笑い話を思い出す「寝ずの番」が始まる。
夜を徹した無礼講での思い出話に感が極まった一門は、落語「らくだ」にちなんで橋鶴の遺体と一緒にカンカン踊りを踊りだすのだった・・・。


「笑っちゃいけない。」と言う制約が、逆に笑いに繋がってしまう。
笑いの舞台として、葬式ってのは鉄板ネタのひとつ。

そんな葬式で、生前を思い出してのぶっちゃけ話を舞台にした、ドタバタ人情喜劇。


まぁ、笑いは、基本的に下ネタ。
女性器ネタとか、下痢ネタとか。
あとは、ソレに派生した方言を絡めた言葉遊び。

でもって、そんな下ネタ遊びを葬儀にひっかけてるので、笑いとしては・・・、んー、微妙?

いや、設定がどう、とか、下ネタがどうとかいう問題じゃないな。
そもそも、笑いの世代が違うと言うか、大人過ぎてついていけないと言うか、老人ジョークの域。
70代以下の人は、単に人情話として観た方が良いかも。

人情話としては、亡くなった相手を想うフツーに良い話。かな。


最終評価 B

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January 22, 2012

ナイト&ディ

ナイト&デイ


妹の結婚式の為に飛行機に乗ろうとするジューン(キャメロン・ディアス)は、不思議に魅力的な男ロイ・ミラー(トム・クルーズ)に出会う。

チェックインを済ませ、いざ搭乗口に向かったジューンは「生憎、満席です。」と急に搭乗拒否されてしまう。
彼女の脇を通り抜けたロイがジューンに耳打ちをする。

「何事にも理由がある。」

その後の便を待とうとロビーに座るジューンに声が掛かる。
「申し訳ありませんでした。席のご用意が出来ました。」

案内された飛行機の中はガラガラ。
納得が出来ないながら、座るジューン。近くの席にはロイ。意気投合する2人。

素敵な男性との急接近に心をときめかすジューンがトイレから戻ると・・・、コックピットのドアが開いている。
不思議に思うジューンに、にこやかなロイが語りだす。

「パイロットは撃たれて死んでしまった。まぁ、撃ったのは僕なんだけどね・・・。」

墜ちる飛行機のコックピットに死体を押しのけて座り、操縦桿を握るロイ。
何が何だか分からないまま、ジューンはロイの逃走劇に巻き込まれていく・・・・。


ドカーン、ばきゅーん、どーん、きききーっ、ぎゅーん、ちゅっちゅ。

単純明快、気分爽快。

あーーー、楽しかった。

そんな単純な感想が良く合うアクション映画。


謎の男・ロイの行動は不可解で、それに巻き込まれていくジューン目線で描かれるストーリーなんだけど、サスペンス感はほとんどない。
観終わった後には後味の良さだけを残して、心に残る謎とかは特になし。

真骨頂と言うか、本領発揮と言うか。
キャメロン・ディアスはこの手の単純あほ系アクションコメディに良く合うなぁ。

そして、手馴れたと言えば手馴れた、練られたと言えば練られた、安定感のあるトム・クルーズのアクション。

何も考えない、単純エンターテイメントとしてのアクション映画を突き詰めたらこうなりました。と言う、お手本みたいな作品。


最終評価 A−


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December 07, 2011

ノウイング

ノウイング


地上波映画を観ようの会。


世界で起こる全ての大災害が、50年前に予言されていたとしたら?

マサチューセッツ工科大学で宇宙物理学を研究するジョン(ニコラス・ケイジ)は、息子・ケイレブの通う小学校で50年前に埋められたタイムカプセルを掘り出すイベントに参加する。
そのタイムカプセルには、50年前の少年少女たちが50年後をイメージして書いた未来の世界が詰まっていた。

だが、その中に一枚の奇妙な紙が混ざっていた。
ルシンダと言う少女の書いた、一見ランダムな数字の羅列にしか見えないその一枚は、ケイレブの手に。そして、それはジョンの手元へと渡る。

9/11/01/2996

そして、ジョンは気付いてしまった。
その数字の一部は、世界同時多発テロの日付と、被害者の数であると。

1度ヒントに気付いてからは早かった。他の羅列も全てが世界で起こった災害と被害者の数を示していた。

その数字の解読を進めるジョンは、その紙に記された未来の災害についても知る・・・。


んー。
途中から、いや、最初から?
ずっとウスウスは感じていたのです。コレはトンデモ系の映画だって。毒電波系の映画だって。

SFに聖書とか、予言とか出てきたら、もう、オチはトンデモなぶっ飛びオチが待っている。
それは真理です。

でも、だからって、何でもやっていいってワケじゃなかろうに。

風呂敷を広げるだけ広げて、まとめない。
いや、むしろ、最終的には風呂敷を広げたテーブルごと窓から投げ捨てる感じ?

どーん。て。

こんだけ投げっぱなしの、説明なしの、意味不明の世界終末作品も他にない。


何言ってるか分からない?

当然さ。

僕だって、この映画が何だったのか分からないんだから。


最終評価 C+



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September 04, 2011

ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ

ノーウェアボーイズ


ジョンは歌っていたんじゃない。愛を叫んでいたんだ。


1950年、イギリス・リヴァプール。

厳格な伯母・ミミに育てられた、17歳になったばかりのジョン・レノン(アーロン・ジョンソン)は、伯父の葬儀で母・ジュリアの姿を見かける。

学校では「お前は卒業しても、どこにも行き場がない(ノーウェア)。」と言われる劣等生のジョン。
だが、伯母は彼にまっとうに働く向上心を持つことを期待し、要求した。

そんな伯母との暮らしに息苦しさを覚える中、彼は奔放に生きる母に再会し、彼女から「ロックン・ロール」の素晴らしさを教えられる。

そしてジョンはエルヴィス・プレスリーと出会い、若者らしい自由な無軌道さに拍車がかかり、遂には学校を停学になってしまう。
しかし、ジョンはそれを良いことに母の家に入り浸り、そこでバンジョーの腕を磨いて過ごした。

完全に音楽の魅力に取り憑かれたジョンは、友人たちとバンドを始め、そして、15歳のポール・マッカートニーとの運命の出会いを果たす。
そして、ポールの紹介でジョージ・ハリスンもジョンのバンドに加入する。

バンドの軌道は上々。
だが、ジョンノ胸の中には常に暗い想いがわだかまっていた。

「何故、母は自分を捨てたのか。何故、伯母に育てられることになったのか。」

その答えをジョンは求めていた・・・。


厳格な伯母と奔放な母親。
2人の母親の間で揺れ動く、若き日のジョン・レノン。

彼は、学校にも、将来にも、家庭にも行き場がない、普通の青年。
彼の葛藤と、それを乗り越えるプロセスを描いたストーリー。

伝記として描かれた訳ではない、言ってしまえば普通の青春映画。
でも、その青春映画に重ねるジョン・レノンの生み出した名曲が、作品の深みを増す。

この映画の中のジョンは、ビートルズの伝説ではない。
ただ、なぜ彼があれほどに世界中に広く、深く、響く愛の歌を生み出したか。その答えに1歩近づける気がする作品。


最終評価 A



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July 04, 2011

人間失格

人間失格


「生まれてきて、すみません。」

言わずと知れた、太宰治の名著を映画化。


時は大正。軍国主義へ傾いていく日本。

親は津軽で有数の資産家で貴族院議員。
幼い頃からモノにも金にも困った事などなく育った息子・大庭葉蔵(生田斗馬)は、類稀な美貌を持った青年。
だが、彼は自分の内面を押し殺し、周囲に合わせて生きていた。

葉蔵は、絵描きを目指して上京し、芸術学校に入る。

そして、彼の金にたかり、悪の道へと誘う男・堀木(伊勢谷友介)に出会ってしまう。

「お前は、女にもてるだろうな。」
中学の悪友が宣言した通り、葉蔵は出会う女を次々に蕩かていく。

だが葉蔵の心は満たされない。

出会った女・常子(寺島しのぶ)の中に自分に似た寂しさを見つけ、心中するが自分だけ生き延びてしまう。

葉蔵の心の隙間は広がり、放浪し、女の元を転々としていく・・・・。


太宰ブームに乗って作ったんでしょうけどね・・・・。

寺島しのぶ、中谷美紀、小池栄子、石原さとみ、室井滋、次々と女の間を渡り歩く男・生田斗馬。

ジャニーズの宿命か、儚げな生田斗馬の雰囲気自体は悪くないのに、キワドイシーンは一切なし。
まぁ、不満ってワケじゃないですけど、このストーリーなのに濡れ場が一切ないってのもどうなのか。

ま、その辺がこの作品の程度を示していると言うか、全編通じて、とにかく薄い。

キャストとセットには金がかけていて映像美はあるのに、中身が薄い。


葉蔵は結局、何に苦しんでいたのか。
何が心の隙間だったのか。
絵の才能のなさなのか、それとも女なのか、自分の心の弱さなのか。

更に、2時間の間で何人もの女の間を渡り歩く設定だから仕方ないのかもしれないが、葉蔵と関わったひとり1人の女性の背景も人間性の表現も甘すぎる。
ひとり1人が唐突に現れ、唐突に葉蔵を好きで、唐突に同棲したり、心中したり。
葉蔵にも女性たちにも感情移入が出来ないまま、葉蔵が退廃的に荒んでいくダケ。

太宰の「人間失格」と言う、人間の描写こそが命の作品で、人間の描写が出来ていない。

ストーリーの下書きは「人間失格」かも知れないが、これは「人間失格」ではない。
まぁ、「作品失格」とまで言うと、言葉が強すぎる気もしますけどね。

あくまでジャニーズ好き、生田斗馬好きの為の作品。
 

最終評価 C


何で原作に出てこない中原中也を引っ張りだしたのに、森田剛なんだ?


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March 01, 2011

南極料理人

南極料理人


1997年。
家族の待つ日本から遥か遠く。昭和基地からさえ1000キロ。ここは南極・ドームふじ基地。

ペンギンやアザラシはおろかウィルスさえも生きられない極寒の地で、8人の日本人調査隊が1年以上の共同生活を送る。

自分の意志に反して海上保安庁から出向された料理担当・西村(堺雅人)は、朝昼晩と仲間の料理を作る。

食材は冷凍、乾燥、缶詰が基本。凍ったらダメになるモノはない。
気圧が低い為、水は低い温度で沸騰してしまう。だから、麺はそのまま茹でると芯が残る。
特殊な場所だけに様々な制約を受ける中で、いかに隊員たちにおいしい食事を届けるかに西村は心を砕く。

遠く日本の家族に想いを馳せながら暮らす南極の生活。

いつしか仲間たちと、家族のような繋がりを感じるようになっていく。


南極隊員で料理担当であった西村淳のエッセイ「面白南極料理人」を映画化。

生物を拒む極限の環境の中で続く、変わらぬ日常。
家族とは遠く離れ、電話料金は1分740円。
他人なのに巡り会わせで一緒に暮らすコトになった男8人。
ともすれば、精神を蝕んでしまう閉鎖環境で、楽しみは食べる事。

食べるコトが、人間にどれほどの生きる力・喜びを与えるかを描く。


堺雅人、きたろう、生瀬勝久、豊原功補、味のある名優たちのコミカルな演技が楽しい。

ドラマのないストーリーがずっと続く。
その、のんびり、ゆるゆる、を味と観るか、間延びと感じるかは人それぞれ。

確かにこの作品はのんびり、ゆるゆる過ぎて、越冬調査隊がただの男子寮のように見えてくる。
それに、食材の制限や調理の難しさ、南極の過酷さ、密閉空間での精神の辛さ、調査隊の仕事内容といったトコの表現は甘いかも知れない。

ただ、特別な事件があったワケでもないエッセイが原作なのだから、ソレは仕方ない。
その辺は別の作品に任せて良いかと思う。

この作品は、美味しい食べ物の喜びに、にやり、くすりと笑えば、ソレで良い。


最終評価 A-



いや、しかし西村の娘、可愛くねぇの。ナマイキ。

KDDIのオチは、良いね。

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February 06, 2011

2012

2012


「ザ・コア」 「ディ・アフター・トゥモロウ」などと同じ、地球環境の劇的な変化による全世界崩壊系パニックムービー。


マヤ文明が予言した世界の終末。2012年12月21日。

2008年。
65万年に1度、太陽系の惑星が直列し、太陽は最大のフレアを生んだ。
そのフレアによってニュートリノに変化が起き、地球に降り注ぐ。
それは、まるで電子レンジでコアを熱するようなモノ。

時間をかけて地球の中身はドロドロに溶け、最後には地殻は水に浮いたオレンジの皮のようになり・・世界は、終わる。

だが、その事実を知ったアメリカ政府はパニックを恐れ、情報を公開しない。
そして、秘密裏に一部の人間だけを逃がす船の建造を始めた。

3年後の2012年。 その日は、来た。



旧約聖書のノアの箱舟のストーリーを、現代版でリアルに作った作品。

映画の中には様々な世界の終わりがあるけれど、この作品はその中でも崩壊への道筋に多少のリアリティがあって、最後までちゃんとみせてくれました。

ちょっと主人公たちの「救われる」までの道筋が都合が良すぎるけど、御都合主義は御愛嬌。
リアルな突っ込みを入れだしたら、映画として成立しなくなる。

世界が崩壊していく過程は、映像的に迫力満点。

ただ、ここまで「人がゴミの様」に描かれてしまうと「あぁ、自分もこの地割れに飲み込まれてるんだろうな・・・」と、思わずにいられない。
むしろ、こんな世界崩壊の日が来たら、最初の被害者になりたい。


前半・中盤までの世界崩壊編と、終盤の主人公にも見せ場を作らなきゃね編の2部構成。
前半・中盤が世界規模で壮大なだけに、終盤にかけてのスケールダウンはやむなし? かな?

ストーリーの展開が「インディペンデンス・ディ」とモロ被りだと思ったら、同じエメリッヒ監督でした。

この人は、今後も同じ作品を撮り続けるんだろうなぁ。


最終評価 B+

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February 05, 2011

ノーボーイズ、ノークライ

ノーボーイズ、ノークライ


韓国の青年ヒョング(ハ・ジョンウ)の仕事は、ボロボートに荷を積んで日本に渡るコト。
ヒョングの運ぶ荷の荷主は、ヤクザの叔父・ボギョン。

ヒョングの母親はこどもの頃に弟を連れてどこかへ消えた。

裏の仕事とは分かっているが、叔父には息子と言って可愛がられ、金の回りも悪くない。
その日その日を享楽的に生き、そんな自分の人生を「悪くない。」と呟いて自分を誤魔化す。

そしてヒョングは、今日もボロボロのモーターボートで日本と韓国の間を、荷物を抱えて渡る。

船着場でヒョングを迎えるのは、韓国語の分からないチンピラ・亨(妻夫木聡)。
亨の妹・奈美は、ボギョンの息子の嫁。
亨は、ヤクザの子分の中で「使えない」と、殴られながら愛想笑いを浮かべるヘタレ。

ヒョングと亨は、何度となく顔を合わせる内に何となく親しくなっていく。

そんなある日、ヒョングはヤバイ荷物を預けられる。
ヒョングが日本に運ぶのは、韓国大手保険会社の重役の娘・チス。

チスの父親は、ボギョンの金2億を持ち逃げしていた。

父親を探し出してくれたら1人に5千万ずつ出すと亨とヒョングに持ちかけるチス。
ボギョンから逃げてチスの父親を探そうと、亨はヒョングに持ちかける。

その時の亨は、韓国語を流暢にしゃべり頭が切れるヒョングの知る亨とは別人のような男。
亨に振り回されるまま、ヒョングはボギョンを裏切り、亨と行動を共にしていく。


「ジョゼと虎と魚たち」 「天然コケッコー」の渡辺あや脚本。

日韓の合作とかでいい作品に出会った事がなかったけど、この作品は別格でした。
やっぱ、映画は脚本命。


家族を知らない天涯孤独の男・ヒョング。
認知症の母親、ヤリマンの妹、誰が父親か分からない妹の3人のこども。家族という重い鎖に縛られて生きる男・亨。

真逆の境遇で生きる2人の男。
2人の共通点は、組織にぶら下がってしか生きられないということ。

延々と続く闇を歩く2人に出口はない。

そんな2人に一瞬だけ差した光は、2人の命を賭けなければならない綱渡り。

共に綱を渡る運命共同体となった2人。
2人の男が互いの境遇に惹かれあい、魂が響き合う。


泥臭い、泥臭いのに、グワっと心を掴まれる青春映画。


行き場のない閉塞感と、そこを打破したい2人の青年が破滅的な賭けにでる。
その古臭い青春映画の設定に、もう1つのテーマがのる。

家族を失い、虚しさの中で自由を享受する男。
逃げられない家族に縛られ、自分自身を殺して生きる男。

その対比の中で、家族の意味を問う。


うーーーわーーー、キタね。これは。

良いね妻夫木。 本当に格好いいよ。

やっぱ、映画は脚本命。本当に間違いない。 
渡辺あやさんの作品を追っちゃおうかなぁ。まじで。


ラストが「えー!!ここまで?!」という感じだったのが、若干惜しいと言えば惜しいけど、でも、あれ以上は描けないよなぁ。

充分に期待に応えてくれる作品でした。

最終評価 A

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May 31, 2009

西の魔女が死んだ

西の魔女


原作は既読です。
なので手前味噌ですが、ストーリーの要約は自分のブログから抜粋しました。
あと、感想で重なる部分は割愛させてもらいました。

・・・・・・・・・・・・・・・・

13歳のまいは、感受性の強い現代の子。
中学に進んだある日、どうしても学校へ足が運ばなくなってしまう。

季節が初夏へと移り変わる1ヶ月、まいは西の魔女と一緒に過ごした。
西の魔女はまいのママのママ。

祖母は田舎の小さな山で1人、朝起き、朝食を食べ、畑仕事をして暮らしていた。
穏やかでいながら、意志が強く、何に対しても自分の答えを持つ西の魔女。

まいは、おばあちゃんが大好きだった。

まいは魔女と一緒に過ごす1ヶ月の間、魔女修行の手ほどきを受ける。

座禅?瞑想?
いいえ。
魔女の修行の第一歩は「何でも自分で決める。」という事。
そして、自分で決めたサイクルで日々の生活を規則正しく、キチンと過ごす事が魔女になる為の第一歩だった・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・


全てには良いトコと悪いトコがある。

この作品は映像化の良いトコと悪いトコの両方が綺麗に出てます。

感受性の強い中学生のまいは、1つの事柄から沢山のコトを感じている。
原作で表現されていたまいの内面の意味や表現は、映像化することで大きく減ってしまっている。
原作を読んでいれば気付くが、映像で描かれても、初見の人がそこから原作にあったそのままの意味を読み取るのはナカナカ難しい。

でも、その反面、映像化することで魔女の裏山の自然の美しさ、まいが受けていたイジメの痛み等が分かりやすく伝わる。

活字の良さは、読み手の想像力次第で無限の世界が広がる。
その反面、情報を吸収するのに時間がかかり、読み手に情報を吸収する素地が無いと無味乾燥した世界になってしまう。

映像の良さは、具体的で大量の情報を短時間に吸収する事が出来る。また、ダイレクトに、素早く、豊かな情感を感じる事が出来る。
その反面、情報が具体的過ぎる為に受け取り手の想像力を制限してしまう。

どちらにも良い面があり、どちらにも悪い面がある。


原作は良い作品でした。
この映画もちゃんと原作に誠実に作られた作品でした。
そしてその両方が互いの良い表現方法で作品を補完し合って、僕の中に一段階上の感動を残してくれました。

ラストを知ってるのに涙が出たし。


でも、やっぱりその感動は原作を読んでいる下地あってこそ。かな。

日常で起こる小さな1つひとつの事柄は、感受性の強い中学生のまいや祖母にとっては大きな問題。
でも、映像化されてしまうことで、限定された小さな淡い情感になってしまう。

映画単独で観て、この感動があったかは疑問。
原作にあったエピソードも大分削がれちゃってますしね。

原作既読分を差し引いた評価にしておきます。


最終評価 B+

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February 15, 2009

ネコナデ

ネコナデ

IT企業の「鬼」人事部長・鬼塚太郎。
人事評価の低い社員を次々にリストラしていく。
そして、新人研修でも「鬼」ぶりを発揮。
他人の気持ちを無視した彼の振る舞いは、社外でまで噂になる程。

当然、人の恨みをかう。

でも、そんな彼が毎晩1人ワンカップを片手に飲む公園のベンチで出会いが待っていた。

ダンボールに入れられた捨て猫。

鬼塚は・・・、拾ってしまった。猫を。

人生で初めて手に入れた癒し。
それから、鉄面皮だった彼が少しづつ変わっていく。



ねーーーーこーーーーー。

うぁあー。可愛いー。トラー。らむー。
いや、もう、ネコっすわぁ。好きだー。ねこー。


はい。取り乱しました。

とにかく、猫好きには堪らない映画。

無視出来なくて捨て猫を拾ってしまう辺りとか、自分の経験と完全にオーバーラップしてしまいました。
無視出来ないよねっ。アレは無理。「みー。」とか言って見上げるんだもん。無理ムリ。人である以上。

確かに人生変わる出会いです。
人間だけなら計算も未来予想も出来るけど、動物が絡んでしまうとそうはいかない。
そして、その出会いは突然。

んー。その出会いを経験しているか、してないかでこの映画の感じ方は相当に違います。

作中でのネコの扱い方も好感が持てました。
実際、猫が出てる時間は少なめで、「猫の可愛さを利用してやろう。」って打算も感じない程度。
それよりも、それに関わってしまった人間の心理変化にスポットを当てている所が良かったです。
それに、猫を捨ててしまう人間、利用して金儲けをする人間など、嫌な部分も扱うコトで「可愛い。可愛い。」だけでもない。


はぁ、ラムっちに会いたくなりました。

最終評価 B+(猫好きにはA)


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December 28, 2008

ノーカントリー

2008年の記念すべき100本目。
何にしようか考え、やっぱりこの作品にしてみました。

あらゆる映画賞、そしてアカデミー賞4部門を獲得した作品「ノーカントリー」。

鑑賞前から期待値が上がり過ぎて、悪くない作品もイマイチに感じてしまう「アカデミー賞効果」を越える作品であって欲しいと期待を込めての鑑賞。


ノーカントリー


1980年。
メキシコ国境近くの砂漠。

ハンティング中のルウェリン・モス(ジョシュ・ブローリン)は死体の山に出くわす。
麻薬取引中のトラブルなのか、銃撃戦があったと思われる現場にはトラック一杯の麻薬と現金で200万ドル。

危険は火を見るよりも明らか。だが、モスは200万ドルを手にした。

当然、追っ手がかかる。

決死の思いで逃げるモスを追うのは、非情の殺し屋アントン・シガー(バビエル・バルデム)。
シガーは着実に、確実にモスを追い詰めていく。

事件に巻き込まれた町の住人モスを、次々に起こる殺人を、犯人を追うのは、老保安官エド・トム・ベル(トミー・リー・ジョーンズ)。

逃げる男、追う男、それを更に追う男。

逃亡劇と追跡劇が始まる。



ん。んーーーーー?

正直、最後が良く、分からなかった。

ラ・・・ラスト、どういう意味?


んー。またもやアカデミー賞トラップか。
アカデミック過ぎて、理解が付いていかないのか。

分からない僕が悪いのか。


途中まではなぁ、迫力があって、リアリティがあって「どうなるんだろう、どう展開してくんだろう。」って緊張感でグイグイ引っ張られていくんですが・・・。

初見では展開を理解できない部分が多い。
ナゼ連絡が取れたのか、ナゼ〜出来たのか。ナゼ、何故?が気になってしまう。
まぁ、そんな細かいトコは無視なのかも知れないですが、気になるモンは気になる。
リアリティがあるから、余計に気になる。


徹底して悪を象徴するシガーの圧倒的な存在感。
正義・良心の象徴であるエドは無力な傍観者。

そして、その両者が交錯しないまま、生き延びる。

概略は分かるんだが、後味も、理解もスッキリしないなぁ。

でも、最後まで一気に見せる力が凄い。
のめり込んで、引き込まれてるのに、最後が分からないなんて悔しい。


なんか悔しい。

うん。よし、もう一回、観直すか。 その価値はある。


最終評価 A−


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December 01, 2008

ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ

ネガチェン

「誰も信じてくれないことは、何も無かったのと同じなの。」

バイクの事故で、親友の能登が死んだ。
無駄に怒り、ムキになり、格好良かった能登。
高校生・山本陽介(市川隼人)は心の中で能登に憧れ、いつかは越えてやろうと思っていた。
でも、何にも心動かされず、興味も持てないまま日常は過ぎる。
漠然とした不安の中、陽介は「何かをしなくては。」と焦る。
でも「何か」の「何か」が分からないまま、とりあえず牛肉を万引きしてみた陽介。
何も変わらない、何も出来た訳じゃない。
陽介は寮への帰り道をとぼとぼと歩いていた。

帰り道の公園で、陽介は、チェーンソーを振り回す大男と、その大男と戦う謎の美少女高校生・絵理(関めぐみ)と出会う。

「何か」を見つけられずにもがいてた陽介は絵理に近づく。

現実では起こり得ない、チェーンソー男と絵理の戦いに魅せられ、絵理を手伝う陽介は、その中で日常では感じられない充実感を覚えていく。

「いつか絵理を守って死ぬ。」それが出来れば、能登を越えられるハズだ・・・。



ナニコレ?
しょーもな。
くだらな。

と、思いながら観てるんですけど、けど、なんか魅せられます。

勢いなのか、無軌道さの良さなのか、なーんなんでしょうね。目が離せないんですよ。
くだらないんですけどねー。
でも、その下らなさが、高校生っていう。ね。
ストーリーにリアリティが無いからこそ、逆にリアルっていう不思議。

「何かしなきゃ。」の「何か」を探し、迷うあたりが高校生って感じですよね。
最後に行きつく形も、このストーリーからしたらソレしかないけど好みです。

薄らぼんやりした幸せの、良さ。って若いうちには分からないモンですよね。
何か、命を賭ける、とか、刺激、とか、そう言うことこそが生き甲斐だと思ってしまう。

思いがけず良い作品に出会うと、元々期待値が高い作品を見た後の満足感とはまた違った満足を感じます。


最終評価 B+


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October 02, 2008

ナンバー23

ナンバー23

「オペラ座の怪人」「フォーン・ブース」のジョエル・シューマッカー監督。

動物捕獲員ウォルター(ジム・キャリー)は家族を愛する平凡な男。
2月3日の誕生日に、妻から「ナンバー23」と言う小説をプレゼントされる。
その主人公とウォルターには不思議と共通点があり、徐々に主人公に自分を重ねていくウォルター。
小説を読み進めるにつれ、小説のキーワード・謎の数字「23」がウォルターに絡みつきだす。

名前の文字数を足すと23になる。
足す、引く、割る・・・。数字を重ねると何故か23になる。
住所、誕生日、時間、聖書の聖句、妻の靴の数、妻と出会った日、染色体の数、あらゆるものが23に繋がっていく。

小説の主人公と共に23の呪縛に囚われていくウォルター。

初めはただの妄想と笑うだけだった妻。
だが、偏執的にのめり込んでいく夫の奇行が不安になっていく。

ウォルターの妄想が、狂気に変わりだす。
彼は全てに23を重ね、自分を小説の主人公に重ねる。
そして、主人公の様に人を殺す恐怖に怯えだす。自ら命を断つ恐怖にかられる。
恐怖から、呪縛から逃れるために、彼は本を読み進めるが、本は「22章」までで最後まで書かれていない。

ウォルターが本の先を知る為に、小説の著者を探し出す。
すると、彼の狂気が妄想のままに止まらず、現実へと近づきだす・・・。


不吉な数字と言えば、日本では「4」とか欧米では「13」。
逆に幸運な数字で「7」。
ただの数列の1つのハズなのに、人は個別の数字に意味を見いだす。
その中でも「23」は特殊な意味を持つとされ、学術的な研究対象にさえなっている。

2÷3=0.666
666は悪魔の数字。

23は神なのか、悪魔なのか、それともただの数字なのか。


こじつけとも思える程、執拗に23と言う数字にこだわっていくサスペンススリラー。

サスペンススリラーとしては、そこまで、怖いでもなく、途中から先が見えるようだったりして「ん、まぁまぁ。」といったトコロ。かな。
でも、狂気と現実の混ざり合っていく部分とかはナカナカ魅せる。かな?
まぁ、最後まで23って数字へのこじ付けにはちょっと腑に落ちないと言うか、納得出来ないままで、ラストもピンとこない。かなー。
23の反転で32とかも認め出しちゃうと、数字の価値が薄れちゃう。かなー。

まぁ、かなー。位です。

それよりも、とにかくジム・キャリーの演技力の幅に感服。
今回は完全にコミカルな演技を封印して、シリアスに演じ切ってるのだが、徐々に狂気に囚われていく姿は完璧。

最終評価 B


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July 04, 2008

猫の恩返し

猫の恩返し

金曜ロードショーでやってたので見てみました。
本当は映画を地上波で見るのは好きじゃないんですけどね。CMとか入るし。
まぁ、でも『 猫 』繋がりで。ね。

2002年
スタジオ・ジブリ作品。

ツイてなくて、サエない普通の女子高生・ハル(声・池脇千鶴)。
彼女はある日、車に轢かれそうになった猫を助ける。
その夜、ハルの元に猫の王の行列が訪れ、王子ルーンの命を救ってくれたことを感謝する。
彼らは『お礼は後ほど。』と意味深な言葉を残して去っていく。

次の日の朝、ハルに不思議なコトが次々起こる。
家の庭には大量のネコジャラシ。体からはマタタビの匂い。下駄箱の中にはネズミの山。
猫しか喜ばない微妙なプレゼントの数々。
当然ながら喜ばないハルを喜ばせようと、猫たちは猫の国へハルを招待し、ハルを王子の妃として迎えると言い出した。

困ったハルの頭上から不思議な声が響く。
『猫の事務所を探しなさい。』
猫の世界で勝手な結婚を進められない為、声の導きを信じてハルは猫の事務所を探し出す。


好きな時に遊んで、寝て、食べて。
縁側で日向ぼっこしてノビをする猫の姿を見て『あー、猫は良いなぁ。猫になりたい。』と思ったコトがある人は少なくないハズ。
ちなみに僕もその1人。
そんな猫の世界をファンタジックに、それでいてちょっとシュールに描く。


内容としては「まぁ、はいはい。」位の感じ。
この作品は「耳をすませば」の続編って位置付けらしく、内容もそんな感じ。
なんつーか、さ、どうもこのシリーズには「はいはい。ヨカッタね。」って感想しか覚えないんだよなぁ。なんつーか、ペラペラなんだよなぁ。
大した内容じゃないし、展開もそれほどじゃない。別に見なくて良かったな。

でも、まぁ、猫繋がりだしねー。まいっか。


うちの子は別に恩返しなんかしなくて良いです。
その可愛さと癒し効果で十分に恩返しになってます。


最終評価 B−


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January 28, 2008

茄子スーツケースの渡り鳥

茄子スーツケースの渡り鳥

カンヌ国際映画祭に正式出展された『茄子アンダルシアの夏』の続編。

ジブリ作品の『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』で作画監督をした高坂奇太郎監督。
アニメーション制作はマッドハウス。

今回の続編はスペインから日本へ舞台を移し、ペペ(声:大泉洋)率いるパオパオビールも日本自転車競技の最高峰「ジャパンカップ」に挑む。

今回のメインは、主役のぺぺと言うよりも自分の才能に限界を感じて引退を考えるチームメイト・チョッチ(山寺宏一)かな。


時間も90分ほどと短めで、サラッと見れる作品でした。
まぁーーーーー、やっぱ「2」は「2」って感じ。悪くはないですがアンダルシアの方が見応えがありました。

最終評価 B

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December 07, 2006

10月22日 ノイズ

No.73

ノイズ

 ジリアン(シャーリーズ・セロン)の夫・スペンサー(ジョニー・デップ)は宇宙飛行士。絶対に安全と言える仕事じゃない、不安が無いと言えば嘘になる。でも、彼は自分を愛してくれている、彼女は幸福に包まれていた。

 そんな時に突然の情報。

 夫達の乗る宇宙船との交信が途切れたのだ・・・・。


 彼女が彼の死を覚悟した時、最高の情報が飛び込んでくる。宇宙船との交信が回復したのだ。
 交信が途切れていた時間は2分。

 帰ってきた夫の体に全く異常は無かった。

 安堵の中、ジリアンは夫への違和感を感じていた。人に聞かれてもハッキリとドコとは言えない。でも、ハッキリと感じてしまう違和感。
 この人は本当に自分の愛した人なのだろうか・・・?

 不安の中、彼女は彼の子供を宿した。


 で? で、どうなるのよ? 
 で? 子供たちは結局?
 え? ココで終り?

 まぁ、ジョニー・デップのまとも(風)な役を見るのも久し振り。映画としてはネタ振りだけで終った感が強いなぁ。

最終評価 B−

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August 14, 2006

7月20日 ネバーランド

No.39

ネバーランド

 マーク・フォスター監督
 ジョニー・デップ出演

 世界中で愛される名作『ピーターパン』の誕生を描いた作品。
 
 劇作家ジェームス・バリ(ジョニー・デップ)は評論家達が高尚にしすぎた舞台の世界でスランプに陥っていた。散々にこき下ろされた失敗公演の翌日、バリは公園を散歩している時に4人の兄弟とその母・シルビアと出会う。その家族は父を失いながらも慎ましく、仲良く暮らしていた。
 4兄弟の内、3人はごっこ遊びが大好きで、夢中に遊ぶ。しかし、三男のピーターだけは冷めた見方でごっこ遊びの世界に入ることが出来ずにいた。バリはピーターを気に掛け、ピーターもまた少しずつバリに心を開いていく。

 バリは4兄弟と仲良くなり、子供達の純粋な遊びを共にし、自由に心の中のイマジネーションの世界を広げていく。そして、子供達のごっこ遊びや行動にインスピレーションを受け、しだいに『ピーターパン』の形が生まれてくる。

 イマジネーションの世界は無限の広がりをみせる。しかし、現実の生活の歯車は狂い続ける。彼の浮気を疑う妻や、未亡人の家に入り浸るバリを噂する社交界。
 現実の生活と美しい幻想の間の溝は深く、広くなっていく。
 追い討ちをかけるようにシルビアの体は病魔に蝕まれていった。

 そして、彼の作品『ピーターパン』は公開の日を迎える。

 自然と涙が溢れた。何で?とか、ドコで?って聞かれると難しいんですが、涙が出ました。
 少年期の純粋さ、大人になってしまう切なさ、大人になっていく大切さ、少年時代の気持ちを忘れない大切さ、人はそれらの想いと思い出を永遠に色褪せない世界・ネバーランドに詰め込んで生きていく。
 考えていたのよりずっと良い作品でした。この監督の『チョコレート』はイマイチ共感出来ないで終ってしまったので、この映画で評価を改めたい。

最終評価 A

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July 22, 2006

7月8日 NANA

No.31

NANA

 矢沢あいの超人気少女マンガ『NANA』の実写化。

 って、最近俺はこんなんばっか観てんなぁ。

 夢に生きるナナ(大崎ナナ・中島美嘉)と恋に生きるナナ(小松奈々・宮崎あおい)。二人はそれぞれの目的の為に東京へ出る電車の中で偶然に出会う。
 7万円の707号室。7の偶然に導かれて二人は再会し、奇妙な二人暮らしを始めた。


 主演の二人の演技は・・・まぁ、どちも役者が本業じゃなく、漫画のイメージに合わせて選ばれた訳ですので、何も言いますまい。周囲を固める役者が結構良く、充分観れる作品に仕上がっている。

 てか、スイマセン・・・だれか原作を貸して下さい。

最終評価 B+

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July 04, 2006

6月21日 NINNIN 

No.26

NINNIN

 藤子不二雄の人気作品『忍者ハットリ君』の実写化。

 主役のハットリ君こと服部半蔵にスマップの香取慎吾。

 キャシャーン、キュティーハニー、デビルマン、1980年代アニメの実写化の波は遂に藤子不二雄ワールドにまで達した。

 21世紀の現代、人里離れた山奥で服部半蔵は忍術の修行に明け暮れていた。そして、伊賀流忍術を修め、その修行の締め括りとして江戸(東京)へ出ることになる。
 彼に用意された最後の修行は『街へ出て1人の主を定め、主以外の者に姿を見せず、主を守り抜く。』と言うもの。
 そして、見知らぬ街に出た彼は小学生のケンイチ君を主と定め、守ることを誓った。

 長きに渡り対立してきた伊賀忍者と甲賀忍者。しかし、長い時を経て伊賀忍者は数を減らし、甲賀忍者達は忍の道を捨て、現代社会に溶け込もうとしていた。
 そんな中で忍の道を捨てた仲間達を許せず、次々と甲賀忍者たちを襲う黒影と言う手錬の忍者が次々と事件を起こし、大事件へと発展していく。

 そして、偶然にもケンイチ君が黒影の姿を目撃してしまう。姿を見られた黒影がケンイチ君の命を狙う。
 果たしてハットリ君は誰にも姿を見られずに、ケンイチ氏を守り切ることが出来るのか・・・・。

 
 コミカルな空気をそのまま生かし、ワザとらしいCG多用もあえて効果として取り入れる漫画の空気そのままの作品。話を軽く軽く作ることによってそれを作風にした辺りは上手いかな。
 まぁ、でも思ったよりは良かったってトコ位かな。大人の鑑賞に耐えうる作品でもなく、あくまで子供向け。
 でも、今の子ってハットリ君を知らないだろうから、結局はドコを狙って作ったのか良く分からんね。

最終評価 B−

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April 27, 2006

4月14日 21g

No.11

21g

 ショーン・ペン ナオミ・ワッツ ベニチオ・デル・トロ 出演
 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 監督

 三組のバラバラなストーリー。心臓移植を待つ男性と余命少ない彼の子供を望む妻。ある男を殺したいほどに憎む女性。ちょっと狂信的なクリスチャンの集まりに精を出す低所得層の男性。それぞれのストーリーは始め全く絡むことなく進み、それぞれのストーリーの時間軸さえも前後する。
 全く説明の無いままに進むストーリーは中盤まで把握する事さえ困難だが、中盤を過ぎた辺りから一気に三つのストーリーが絡まり出す。

 人は死ぬと体重が21g減ると言う。人は死ぬと一体何が減るのだろうか?

 人の生と死。生きるべきが死に、掛け替えの無い人を失っても、生き残った者の人生は無常にも続く。

 哲学的な部分もあり、人の生の不条理を描いたストーリーは難解。だが、中盤まで別々にさえ理解できなかった三つのストーリーが一気に動き出し、絡まり出す瞬間はソコまで耐えていた観客に報いるには十分な内容。
 万人に受け入れられる作品でも、理解される作品でも無いが、内容は深く、切ない。

 『トラフィック』のベニチオ・デル・トロと『ミスティックリバー』のショーン・ペン。どちらもそんなに名前の出てくる俳優さんでは無いですが、非常に個性的で迫力のある演技が凄い。彼らが出てると良く知らない映画も見てみる気になる。

最終評価 A−

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know_the_base at 22:21|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

September 30, 2005

6月18日 茄子アンダルシアの夏

No.47
茄子アンダルシアの夏
この日2作品目。

スペイン人の自転車レーサー・ぺぺは地元から出るためベルギーのレースチームに所属する。
そして、兄と元恋人の結婚式が行われる今日という日、レースは地元のスペイン・アンダルシアで行われる。

地元の知り合い達が応援する中、ぺぺは結果を残さないとクビという崖っぷちでレースに臨む。


大泉 洋が主役のぺぺの声優。
それが目当てで借りた作品。それが全てです。

嘘です。

47分の短いアニメーションの中に凝縮された人生模様。
兄と弟。
ぺぺと元恋人。
そして「遠くに行きたい」と地元を出ながら、地元の仲間の応援に力をもらうぺぺ。

短いながらも濃く、短いがゆえにサラッと最後まで見れる作品。
ジブリ作品かと思ってたら、「ナウシカ」や「もののけ」など多くのジブリ作品の作画監督を務めた高坂希太郎さんの監督作品でした。

そりゃあジブリっぽくもなるわ。


最終評価 B+

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know_the_base at 23:18|PermalinkComments(2)TrackBack(0)