映画 は行

June 02, 2019

プロメア

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製作・TRIGGER X 脚本・中島かずき X 監督・今石洋介

この布陣だけで、「天元突破グレンラガン」「キルラキル」ファンなら問答無用で必見。

この作品を劇場で観られた幸せ。
劇場から、この感想記事を打ちたくて、打ちたくて、ウズウズしすぎる幸せ。

最高でした。
アドレナリンがドバドバ出てるのを感じました。
あっという間でした。


燃え上がるのは世界か、魂かー。

全世界の半分が焼失したその未曽有の事態の引き金となったのは、突然変異で誕生した炎を操る人種〈バーニッシュ〉の出現だった。

あれから30年――

攻撃的な一部の面々が〈マッドバーニッシュ〉を名乗り、再び世界に襲いかかる。
対バーニッシュ用の高機動救命消防隊〈バーニングレスキュー〉の燃える火消し魂を持つ新人隊員・ガロと〈マッドバーニッシュ〉のリーダー・リオ。

熱き魂がぶつかりあう、二人の戦いの結末は――。
(公式サイトより)


最初に引き込まれるのは、独特の蛍光色で描かれる映像。
CGと手書きが融合し、歌舞伎の見得をキメるかの様にキメていく演出。
どこまでもクールな音楽。

そして何より、御都合、理屈、そんなせせこましいツッコミを吹き飛ばす勢いと熱量。

とにかく、熱く、熱く、熱い。

そして、理屈ぶっ飛ばした映画だからストーリーはボロボロかと思いきや、きっちりと爽快感を生み出す憎いまでにアツいエンターテイメント。


そうだコレが「製作・TRIGGER X 脚本・中島かずき X 監督・今石洋介」なんだ。
コレだ、コレが観たかったんだよ。

そうニヤけてしまうほどに、求めるモノがそこにあった。


燃えていいのは魂だけだ!
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直情と勢い、魂の熱量だけで突き進む主人公・ガロ(CV:松山ケンイチ)は、どこからどう見てもグレンラガンのカミナ。
本当にあえて寄せていってるんじゃないかと思うくらい、言う事もやる事もカミナ。
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何なら、髪型までカミナ。

熱い、カッコイイ、バカ。
中島かずきさんがこのイメージを具体化すると、どうしてもカミナになってしまうのかな?

それでも良い。いや、それが良い。
自分の中では物語の途中で死んでしまったカミナが転生して、生まれ変わっても別の世界でも同じように熱い漢として生きていた。
そんな風に受け止めました。

カミナは殺されても、ただでは死なない漢ですから。


まぁ、かなり個性的かつ、突き抜けた世界観と展開なので、受け付けない人は受け付けない。
その一方で好きな人は、骨の髄が震えるほどに好き。

そういう偏った作品であることは否定しない。
でも、それくらい突き抜けないで、誰に突き刺さると言うのか。


何の小説も読んだことの無い小学生が、イキナリ最初に太宰を読んでも理解できないように。
美術に触れていない人が前衛現代美術を理解できないように。

アニメーション表現にも慣れは必要ですしね。

それでも、僕は声を大にして言いたい。

最高でした。と。


パンフレットが売り切れで買えなかった事が、本当に悔しい。
多少割高でもAmazonで買ってしまうか。

映画を観終わって2時間経つのに、まだアドレナリン出過ぎてマトモなレビュー書けないや。


最終評価 A+



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August 18, 2018

ペンギン・ハイウェイ

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2018年・日本映画
原作・森見登美彦

「四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」といった、現実と混ざり合う不思議な世界観を持つ森見登美彦が少年時代の原風景を描いた「ペンギン・ハイウェイ」をスタジオ・コロリドが映像化。


小学四年生のアオヤマ君は、一日一日世界について学び、学んだことをノートに記録する。
利口な上、毎日努力を怠らずに勉強するので「きっと将来は偉い人間になるだろう。」と自分でも思っている。

そんなアオヤマ君にとって何よりも興味深いのは、通っている歯科医院のお姉さん。
気さくで胸が大きくて、自由奔放で、どこかミステリアス。
アオヤマ君は、日々、お姉さんをめぐる研究も真面目に続けていた。

夏休みを翌月に控えたある日、アオヤマ君の住む郊外の街にペンギンが出現する。
海のない住宅街に突如あらわれ、そして消えたペンギンはたち。
いったいどこから来て、どこへ行ったのか。

ペンギンが並んで目的地を目指して歩く「ペンギン・ハイウェイ」。
謎のペンギンたちの謎を解くべく、「プロジェクト ペンギン・ハイウェイ」と名付けた研究を始めたアオヤマ君は、お姉さんが投げたコーラ缶がペンギンに変身するのを目撃する。
ポカンとするアオヤマ君に、笑顔のお姉さんが言った。

「この謎を解いてごらん。どうだ、君にはできるか?」


観察し、仮説をたて、実験し、考察する。
小学四年生でありながら、世界のすべてをそんな科学者の目で見つめるアオヤマ君。
冒頭で「僕はたいへん頭がよく。」と言い切るアオヤマ君は、自意識過剰のナマイキ者かと思いきや、本当に賢くてそして素直な心を持つ少年。

そして、そのアオヤマ君の憧れるヒロインは、ぐっと年上のお姉さん。
理性的であり、自由で奔放であり、神出鬼没。
アオヤマ君が一緒にいるだけで幸せになってしまい、「なぜお姉さんのオッパイは、あんなに魅力的なのか。」という男子永遠の謎までも抱えた、魅力的な女性。

どうやって小学四年生の少年が、こんな魅力的な歯科助手のお姉さんにチェスを習い、歯医者の外で関わるまで親しくなったのか、ぜひ教えてほしい。

そんな2人が挑む、ペンギンたちの謎。


ファンタジーであり、結構骨のあるSFでもある。
ファンタジーでしか起こりえない事象を、アオヤマ君が真面目に科学の目でまっすぐに考察していく過程が面白い。

完全に未知の事象に向き合うアオヤマ君は、事象を観察し、ひとつひとつの小さな事象に分解し、実験し、記録を残し、考察し続ける。

人間が理解できる領域と、人間が理解できない領域。
わからない部分を素直に「わからない。」と受けとめ、それでも考えぬいて「でも。仮説を立てました。」と言って挑戦する。

科学者の知性と目の前の不思議をそのまま受け入れる少年の心。
そんなアオヤマ君を「こどもだから」という色眼鏡を付けずに評価し、信頼し、実験に付き合うお姉さんが、また良い。


性にギリギリ目覚めていない少年が、24〜26歳くらいのお姉さんに憧れる。
このちょっとだけソワソワしてしまう初恋感が、たまらない。


正直、小学四年生の男子と夜の喫茶店でチェスをしたり、一緒に出掛けたり、部屋に連れ込んだりするお姉さんの行動は、大人目線的にはヒヤヒヤする。

たぶん、本当に歯科助手のお姉さんと小学生の患者っていう関係性でコレをやってたら、アウトだとろなぁ・・・。
まぁ、アオヤマ君のお父さんとお姉さんが普通に話してるシーンがあるので、親と何らかの知り合いなんだろう・・・という脳内処理をしておきました。

しかし、お姉さん・・・ええな・・・・。
声、蒼井優かよ!
それもまた・・・ええな・・・。


思いがけず良い作品と出会ってしまいました。

何が良い。とか、どこが良い。とか、上手く説明できません。
何せストーリーが森見登美彦だし、そんなの説明できるわけない。

でも騙されたと思って観て、そしてこの爽やかな鑑賞後の気分を味わって欲しい。


観る側にも、理解不能な世界観を呑み込むリテラシーが求められる作品ではあると思うので、たぶんヒットはしないんだろうなぁ。
とは思いつつ、パンフレットを買って、近いうちに原作を読みたいと思ってしまうくらいに魅力的な作品でした。

最終評価 A−



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August 16, 2018

鋼の錬金術師 (実写版)

鋼の錬金術師 DVD
山田涼介
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2018-04-18



世界の理を知り、組成を組み替える力を持つ錬金術師。

死んだ母親を蘇らせるため、錬金術の中で禁忌とされた人体錬成に挑んだ幼いエルリック兄弟は、大きな対価を払うこととなる。
兄のエドワードは、右腕と左足を失い
弟のアルフォンスは身体を失い、全身鎧に魂を定着させて何とか命を保つ。

アルフォンスの肉体を取り戻すため、エドワードは軍の狗となった。
軍から与えられた通り名は、鋼。

鋼の錬金術師エドワード・エルリックは、賢者の石を探し求め旅を続ける。


原作漫画は、世界観からストーリーの起承転結までの完成度が突き抜けた名作。

一方、実写版は、、、


うむ。
期待通りに突き抜けたクソ映画でした。

開始5分経つ前、タイトル出る前に「アカンやつやー。」って分かるっていうね。

まず、配役がアカーン。
エドワード(主人公・山田涼介)と、ウィンリィ(ヒロイン・本田翼)とホークアイ(クールビューティ兼スナイパー)がアカーン。
無理に寄せようとした見た目は、コミケのコスプレエリアなら許せるレベル。

品行方正なだけでバカなエドワードなんか、エドじゃない。

大佐に守られるだけで、指示待ちしか出来ない普通の女の子なんかホークアイじゃない。
ホークアイは、キャラクターが把握できてないとしか思えなーい。寄せる気さえ感じなーい。

一方で。
松雪泰子のラスト、内山信二のグラトニー(演技はともかく)、大泉洋のショウ・タッカーは、原作の雰囲気がありました。


錬金術がCGなのは当然と言うか、全然良いんですけど、、、演出がウルトラマン風味なのはナゼなのか。
真実の扉の中で、エド変身しちゃうかと思いましたよ。

そして、現代と思えないアクションシーンのキレの悪さ。
アクションは鋼の錬金術師の見せ場とちがうんか。

すげーよ。
漫画原作実写化の王道ダメパターンを、どこまでも真っ直ぐに歩いてる。

逆に期待通りだけどね。
逆に。



ショウ・タッカー役の大泉洋さんは、どハマりしてるのが笑えた。

あ、フルCGのアルだけは観られる。
まぁ、活躍はしないんだけども。


なんでこういう作品がたまに観たくなるんだろうか。
不思議。


最終評価 C

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January 03, 2018

星を追う子ども



2011年・ 日本映画

新海誠 監督作品

父を亡くし、母と2人で田舎に暮らす明日菜は、山の中に作った秘密基地で鉱石ラジオを聞いたりしながら放課後を過ごしていた。

そんなある日、秘密基地に向かう途中で熊に似た謎の巨大生物に襲われる。
巨大生物から明日菜を救ってくれた少年・シュンは、聞いたこともない場所・アガルタから来たと言う。

翌日、再会を約束して別れたシュンが、遺体で発見されたと聞く・・・


創生から人類を導き続けてきたアガルタ文明。
それはイザナミを生き返らせようとイザナギが旅した黄泉の国であり、それ以後も支配者たちが力の源とした場所。

だが、度重なる人類の侵略にアガルタは疲れ、世界を閉じた。

死んだ妻を生き返らせたい。
その願いでアガルタの奥地を目指す森崎と共に旅をする明日菜。

旅の中で、明日菜は自分の中の本当の願いを知る。


森の中の秘密基地。
少女の肩に乗るネコっぽい生き物。
胸に下げた青い石を使った鉱石ラジオ。
熊っぽい巨大生物と、その動き。

他にも多々、多々、どこかで見た感が・・・

ナウシカ、トトロ、ラピュタ、もののけ姫、千と千尋。
宮崎駿作品全部のせといった演出と内容。

これはムスカ?
これはナウシカ?
これは飛行石?
これはハク?

むしろ、元ネタを想像する方に気を取られてしまうほど。
冒頭から怒涛のオマージュ押しに、これは流石にワザとだろなーと思う。
あえて宮崎駿作品全部のせで描いて、その先に行きたい?感じなんだろうか。

完全な無からの創造は出来ないにしても、元ネタが気になるほどの作り方をされると、作品に集中出来なくなる。

ストーリーも演出も別に悪い作品じゃないのに、もったいない。


最終評価 B−



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秒速5センチメートル



2007年・日本映画

新海誠 監督 作品


「ねぇ、知ってる?
桜の花びらの落ちる速度って、秒速5センチメートルなんだって。」


小学校で出会った貴樹と明里。
図書館で過ごすことが多く、なんとなく似ていた2人は自然と惹かれ合う。

だが、中学進学の前に明里は親の都合で転校し、今は文通だけが2人を繋ぐ。

栃木のローカル線沿線に住む明里。
都内に住んでいる貴樹。
中学生には、逢いに行けない距離。

そして、今度は貴樹が親の転勤で鹿児島へ。

中学生の2人にとって無限とも思える距離へと離れてしまう。
貴樹の引っ越し前に、2人は会う約束をする。

だが2人の約束した日は、ダイヤの乱れる雪の日だった・・・。


3つの短編で描かれる、貴樹と明里の恋。

「桜花抄」
貴樹と明里の中学時代。
文通だけが2人を繋いでいた日々と、焦燥のなかで明里の待つ駅へと向かう貴樹が描かれる。

「コスモナウト」
鹿児島へ引っ越した貴樹を想う少女・花苗目線の物語。
高校3年生になり進路で迷う中、頭にあるのは中学で引っ越してきた貴樹への想いだけ。
だが、彼の中には知らない誰かが居て、自分がいない事を痛いほど感じている。

「秒速5センチメートル」
心のどこかに残った明里への想いを抱えたまま、大人になった貴樹。

いつでも探してしまう、どこかに君のかけらを
向かいのホーム
路地裏の窓
こんなとこにいるはずもないのに

桜の舞う中
明里への想いが、終わったことを噛み締める。



中学生の時ほど純粋に恋することって無いよなぁ。

おそらく貴樹と明里は、だいたい同世代で。
中学1年生の遠距離恋愛が文通だったり、腕時計がG-SHOCKだったり、何かとノスタルジーをくすぐられました。

もの凄く青臭い恋愛映画で、親の都合で引っ越しをしたり、片想いを伝えられなかったり、初恋の女の子に会いに行けなかったり
何というか、もっとやりようあるだろ、とか、色々言いたくなる。

そして、雪の中、深夜まで女子中学生が駅で待ってたり、雪の夜に2人で道端の納屋で夜を明かしたり

いやいや、と思ったりもする。


でも、まぁ、そういうことじゃないんだろなぁ。とも思う。

多分、小中学時代の「桜花抄」は、貴樹の中で思い出補正が入った記憶で、美化された初恋なんだよな。と。
で、劇中歌の「One more time , One more chance」の使い方が上手くてズルい。

こんなんされたら、こっちだって中学時代の思い出補正なアレコレを思い出すわ。

まぁ、作り手の狙い通りっちゅうことや。


最終評価 B +



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September 10, 2016

変態仮面

HK/変態仮面 [DVD]
鈴木亮平
TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
2016-04-13


2013年・日本映画

「週刊少年ジャンプ」に掲載され、異様なビジュアルと設定で人気を博したあんど慶周原作の「究極!!変態仮面」を実写映画化。
女性のパンティーを頭にかぶることで、人間としての能力が飛躍的にパワーアップする主人公の悲喜こもごもを映し出す。


紅游高校に通い拳法部に所属している色丞狂介(鈴木亮平)は、同じクラスに転校してきた姫野愛子(清水富美加)に、一瞬にして心を奪われてしまう。
ある日、姫野が銀行強盗事件に巻き込まれてしまい、人質となってしまう。彼女を助けるために覆面をかぶって強盗に挑もうとするも、何とかぶったものは女性用のパンティーだった。

ところがその瞬間、これまでに感じたことのない感覚が体中をよぎり……。

yahoo 映画より


観ちゃいました、変態仮面。

いやー、懐かしい。

作品全体から漂う昭和の香り。
あえて古臭い演出、あえて古臭い演技、あえて古臭い美術。

変態仮面がジャンプに連載されてたのって1992-1993とかなんですね。
1年程度の連載作品を未だに憶えてるってのは、よほど印象的だったんだろうなぁ・・・。

さて、その実写化の内容と言えば、良くも悪くも原作に忠実。

変態仮面に変身した姿をどーすんだと思っていたら、まさかのマスク on パンティという荒技。

いや、これじゃ鈴木亮平は素顔は隠しているワケだし、全然変態じゃないじゃん!
って、鈴木亮平は別に変態じゃないんだから良いんだけど・・・って何を言っているんだ自分は?

とまぁ、ツッコミを入れる方がバカなんじゃないのと言いたくなる作品なので、そのフリーダムな感性を楽しむ作品。

この作品で注目すべきは、悪の親玉を演じたキレッキレのムロツヨシ。
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そして、誰あろう。
敵の偽変態仮面を演じた安田顕様。

ダウンロード

こういう教師役で出てきたと思ったら

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偽変態仮面として、こうなってしまう。

鈴木亮平さんの肉体美は凄かった。
だが、ヤスケンの身体は鍛えるわけでもない、いつものヤスケンバディ!

更に、主人公の変態仮面はマスクなのに、ヤスケンは素顔にパンツと言う、真正変態プレイ!!!

まじかっ、ヤスケン!

喜んでないか! ヤスケン!

てか、偽変態仮面シーンが生き生きしすぎだぞ! ヤスケン!


僕の心には、変態仮面となったヤスケンだけが残ったのでした。

すごい役者魂だったよ、ヤスケン。
僕は君の雄姿を忘れない。

でも別にキャラも何も失ってないヤスケンが素晴らしい。

キャスティング担当の人は、完璧な人選でした。


最終評価 B


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August 28, 2016

バクマン。

バクマン。DVD 通常版
佐藤健
東宝
2016-04-20


2015年・日本映画
週刊少年ジャンプに連載されていた「バクマン。」の実写映画化。

優れた画力を持ちながら将来の展望もなく毎日を過ごしていた高校生の真城最高(佐藤健)は、漫画原作家を志す高木秋人(神木隆之介)から一緒に漫画家になろうと誘われる。
当初は拒否していたものの声優志望のクラスメート亜豆美保への恋心をきっかけに、最高はプロの漫画家になることを決意。
コンビを組んだ最高と秋人は週刊少年ジャンプ連載を目標に日々奮闘するが……。
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原作読んでました。

佐藤健や神木り隆之介、ライバルの新妻エイジ役の染谷将太は、とてもじゃないけど高校生には見えない。
てか、もう三十路だろ。
清楚だけど芯が強いヒロインの亜豆美保役の小松菜奈は、美人だけどそう言うコトじゃないんだよなぁという雰囲気。
亜豆は、尖った美人じゃないじゃん。
てか、作中のスケッチと似てないじゃーん!

それでも、映画を観て、内容的には原作を意外と誠実に実写化したなーと感じました。

編集の服部さん役の山田孝之や、編集長役のリリー・フランキーも、原作のイメージと合っているかと言われれば全然違う。
でも、全然違うけど、言うほど悪くはない。

キャストのイメージはお世辞にも原作と合ってない。
でも、ほぼ全員が原作のイメージとズレつつ、それぞれにキャラクターの立った役者さんだったのが逆に原作から離れられて良かったのかも知れない。


漫画家と言う、動き的には確実に地味な職業を、漫画的な表現で格闘技のようにスピーディに表現していたのはユニーク。


内容的には、「週刊少年ジャンプ」を説明する所から入り、読者アンケートで人気が無ければ打ち切りになるトコなどまで説明が入るので、かなり駆け足。
でも、どの内容もジャンプを知っている人ならスッと入る内容なので問題ない。

と言うか、ジャンプさえ知らないような人は、この作品を観ないと思う。

ストーリー的には、当然のことだけど原作のラストまではいかず、最初の作品が終わるところまで。
なので、亜豆との恋愛も進展することなく、尻切れトンボとしか言いようがない。


最終評価 B


歴代ジャンプ作品のコミックスをイジッたエンドロールが一番見ごたえあったかも?


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May 06, 2016

パシフィック・リム

パシフィック・リム [DVD]
チャーリー・ハナム
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2014-09-03


2013年・アメリカ映画

突如、地球に現れた巨大生命体「カイジュウ」。
人類は破壊の限りを尽くすカイジュウとの全面戦争に突入することになる。

人類の切り札は「イェーガー」という巨大な人型兵器。

パイロットと精神をリンクするイェーガーの操縦は、パイロットに過大な負荷を与える。
その為、イェーガーのパイロットは1人でなく2人。
そして、2人のパイロットの共感性が高いほどイェーガーは力を発揮する。

兄のヤンシーと共にイェーガーに乗り込むローリーは、今日もカイジュウの警報で叩き起されるのだった・・・・。


正体不明の巨大生命体と精神をシンクロする巨大ロボットで立ち向かう。

ん?
どこかで聞いた設定だな。

あぁ、エヴァか。
これは、洋物実写エヴァンゲリオンなのか。

エヴァの要素に更にパイロットが2人でシンクロさせんのか。
そうか、13号機か。
エヴァQでシンジ君とカヲル君が載ったアレか。

そして、エヴァQの公開は2013年。
そうか、そうか。


さて、重度のダメ脳人間の分析はさておき。

巨大生物と巨大ロボットが戦っちゃう、単純明快系映画。
特撮好きなら楽しめるであろう作品。

主人公の慢心からの挫折、そしてボロボロになったトコからの復帰など、定番ながらもアツい展開アリ。

ただ、残念なことに、ロボットのデザインが致命的なまでに格好悪い。
いや、巨大ロボットを現実的に考えれば、流線型的なフォルムとかやたら鋭角を駆使したツンツンデザインにならないことは分かる。

だが、まるで懐かしの鉄人28号ばりのずんぐりむっくりデザインってのはどうだ。

もう少し何とかならんのか。

あと、見せ場であるカイジューとの戦闘シーンが夜の海や夜の街中など、非常に見にくいのが残念。
カイジューとイェーガーが組み合ったりしてると、何をしているのかサッパリ分からん。


見せ方がもう一声という感じ。


最終評価 B

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March 21, 2016

プリキュアオールスターズ みんなで歌う奇跡の魔法

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2016年・日本映画

プリキュア映画も20作品目。
今度のオールスターズは、ミュージカル仕立て。


立派なプリキュアになる為に魔法界から人間界に戻ってきた、魔法使いプリキュアのリコとみらい。

街に来ていたはるかたちプリンセスプリキュアの4人と出会った時、突然ディスピアが現れる。

プリンセスプリキュアと力を合わせてディスピアを撃退し、一息ついた6人の前に魔女ソルシエーヌと手下のトラウーマが現れる。

「プリキュアの涙をよこせ!」

ソルシエーヌたちの狙いはプリキュアの涙。
要求をはねのけた6人は捕らえられ、バラバラに異世界へと飛ばされてしまうのだった・・・


プリキュアオールスターズも44人。
良い加減、全員を使うのは無理だよね。

なんとか全員をぶっこもうとする心意気は買うけどさ。

ピンチになる度に現れるプリキュアたちは、一体どこから来るのか。
どうやって連絡をつけているのか。
異空間も伝説の戦士プリキュアには関係ないのか。

御都合満載のストーリーの展開はかなり雑。

それに作画も大分雑。
映画なのにこのクオリティどうなの。
走ってる動きはカクカクと変な動きだし、手を振ることさえ違和感感じるってどうなの。

でも、完全にコメディ寄りに作ったのが良かった。
アラはかなりアラですが、その雑さが気にならないテンポとノリで楽しく観られました。

ちょいちょい仕込まれてるギャグパートは、お約束だけど、お約束らしく笑える。

ミュージカルもどうなのと思っていましたが、まぁこのコメディ展開ならアリ。


しっかし、ハートキャッチのキュアマリンは製作に愛されてんなぁ。
オイシイとこ全取りじゃん!


娘に付き合ってプリキュア見続けて3年?
オールスターズの登場キャラが全部分かってしまう37歳。

まぁ、プリキュア映画も今回か次くらいまでかなー?


最終評価 B+



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February 23, 2016

ハーフェズ ペルシャの詩(うた)

ハーフェズ ペルシャの詩〈うた〉 [DVD]
麻生久美子
Happinet(SB)(D)
2008-09-26


2007年 イラン・日本合同作品

麻生久美子さんが出演している。
ただそれだけの理由で鑑賞。

この作品を観ると、イスラム圏の文化が本当にわからないんだなーと、痛感できる。


幼い頃からコーランを学び、暗唱者(ハーフェズ)となった青年シャムセディンは、宗教指導者に招かれてチベットから帰国したばかりの娘ナバート(麻生久美子)にコーランの暗唱を教える家庭教師となる。

壁を挟み、互いに姿を見ない教師と生徒は、いつしか惹かれ合う。

そして、詩を読み交わし、見つめ合う。

だがそれは、禁じられた行為。
シャムセディンはハーフェズの称号を剥奪され、衆人環視のもと鞭打ちの刑に処される。

一方、ナバートも別の男と結婚させられ、2人は引き裂かれてしまう。

シャムセディンはナバートを忘れるために旅に出た・・・


イスラム、アラビア圏の文化が本当にわからねぇ!

「コーランが言うことは、ぜったーい!」と言う価値観の下、宗教指導者の独裁とも言えるほど強権的な支配が行われている。

詩を交わし、視線を交わした罪で断罪され、全てを奪われる。
本人が鞭打ちされるだけでも意味不明なのに、突然何人もの男たちがバイクでやってきて、年老いた母親だけの家を荒らしまわって去ってくって非道すぎんだろ。

酒を飲むと警察に捕まり、一方的な暴力を振るわれる。
口応えするとビンタは基本。

「お前は超能力者なのか?それならば私の心を読め!」と言ってギターを掻き鳴らし、歌いだす宗教指導者に従うって、何?


価値観も、ルールも、考え方も、何もかもが分からない。

いやー、本当に分からない世界ってあるんだな。

でも、イランではそれが当然なのか、諸々すべてが作品の中で一切説明されない。


この作品を日本人に理解するのは無理だ。

分からない異文化がある。と、言うことだけがわかる。

面白いとか、感動とか、それ以前の話。


映画としても微妙。
シーンの切り替えが「ブチッ」って音が聞こえるくらいに雑に切り替わったり、なんと言うか、大学の映画研究会とかが作ってそうな編集でした。


最終評価 C


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February 01, 2016

ヘラクレス

ヘラクレス [DVD]
ドウェイン・ジョンソン
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
2015-09-02


2014年・アメリカ映画

偽りの伝説か、真の英雄か

最高神・ゼウスを父に持つ、半神半人の英雄・ヘラクレス(ドウェイン・ジョンソン)。
刃を通さない獅子、多頭の蛇・ヒュドラ、クレタの猛牛・・・12の難行と呼ばれる偉業を成し遂げた英雄。
だが、その真実は・・・?

神の子。
そんな嘘のような噂がまことしやかに囁かれたヘラクレスだが、自分の家族を殺した罪を背負い、国を追われて、今は流浪の身。

戦いの中の曖昧な記憶の中で血に沈む自分のこども。
果たして、本当に自分が殺してしまったのか。
罪の意識を抱え苦しみつつ仲間と放浪の旅を続けるが、ヘラクレスの心は癒されることはなかった。

傭兵としてギリシャを放浪するヘラクレスは、多額の報酬でトラキア国の反乱平定の依頼を受ける。

弱兵だったトラキア兵を鍛えあげ、トラキアの乱は平定された。
だが、それは大きな陰謀の一端だった。

家族殺しの真実にも関わる陰謀と、ヘラクレスは向き合うのだった・・・・。


筋肉ムキムキの大男がライオンの毛皮をかぶり、棍棒を振り回す。
ザ・人間ヘラクレス。
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最初、このヘラクレスを見た瞬間は、おいおいと思ってしまう。

ただのマッチョなオッサンじゃん!

ところがどっこい、この人間ヘラクレスが、最後には本当の英雄ヘラクレスに見えてしまうのがこの作品の凄いところ。


あまりの強さによって 「あいつは人間か?」 と言われたヘラクレス。
噂に尾ひれが付き、背びれが付き、「神の子ではないか?」と言われだす。
そして、その伝説によって相手が萎縮するならしめたものと、わざと自分たちでも神の子・ヘラクレスの噂を利用するうちに、噂はひとり歩きを始めていく。

だが、その実体は、ひとりの家族を失った男。

そんなヘラクレスが自分の正義と信念を貫く戦いを続ける中、本当の、本物の英雄へと変わっていく。

最後の戦いを見終わった後には、最初に鼻で笑ってしまったヘラクレスが、半神・ヘラクレスに見える。


ヘラクレスの旅の仲間が、また格好良い。
投げナイフの達人、預言者であり槍の名手、両手斧の野生児、弓使いの女戦士。
そして、戦いはからっきしだけれど弁の立つ甥。

それぞれに違った魅力が、物語の中で次々に弾ける。


正直、あまり期待しないで観はじめたのですが、グイグイと画面に引き込まれました。

ロード・オブ・ザ・リングにも通じる完成度の高いアクションアドベンチャーであり、300やトロイにも通じる迫力のある戦争シーンも圧巻。

単純明快でありながら、爽快感と感動がある。

思わぬ名作。


最終評価 A



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January 02, 2016

ブレードランナー



1982年・アメリカ映画
リドリー・スコット監督
ハリソン・フォード主演

2019年
地球の環境は極めて悪化し、宇宙への移住が始まった。
遺伝子工学により生み出された人造人間・レプリカントたちは、人類の奴隷として過酷な火星の開拓を担っていた。

人間社会に紛れるレプリカントを見分ける方法は、記憶と感情。
過去の記憶を持たないレプリカントは、感情移入の能力が欠如しているのだ。

だが、数年経験を積むことによって、レプリカントも感情を学習し、手に入れる事が出来る。

そして、ある時、レプリカントは反乱を起こした。

人間と見分けのつかないレプリカントを処刑する専門の捜査官ブレードランナー。
ほとんど人間と変わらないレプリカントを殺す仕事に疑問を抱き、ブレードランナーを引退していたデッカード(ハリソン・フォード)は、かつての上司に呼び出しを受ける。

火星から逃げ出した6体の最新型レプリカントを追って欲しい。

半ば強制的な命令を受け、デッカードはレプリカントを追う捜査を始める・・・


SF映画の傑作。
ありとあらゆるジャンルで多大な影響を与えた作品。

2016年正月。
2019年て、あと2年かぁ。
ブレードランナーが作られた頃には未来だった現代と思うと、なんともいえないムズ痒さを感じる。


大気汚染の進んだ世界、空飛ぶ自動車と人造人間。
流石にここまでの世界にはならなそうだけど、中国の大気汚染とか見てると当たってるトコもある。
一方で、携帯的な通信デバイスが出てこないところに、未来が過去の予想もつかない形に進化していることを知る。


人間より優れた知能と身体能力をもちながら、たった4年しか生きられないレプリカントたち。
レプリカントたちは、自分たちはなぜ生まれ、いつまで生きるのかの答えを求める。

一方人間は、自分たちと同じ姿形をしたレプリカントを奴隷として扱い、歯向かえば殺す。
デッカードは、レプリカントを追い、殺しながら、その自分の行動に疑問を抱く。

レプリカントとの戦いの中、デッカードはレプリカントが求めるモノを知る。

誰の上にも等しく生の終わりが訪れるのは人間もレプリカントも同じと悟った時、デッカードの中から人間とレプリカントを分ける垣根が消え去る。

大事なのは、いかに生きるか。

それだけなのだと。


1982年の作品なので、古さはある。
未来予想に足りない部分もある。
でも、何度観ても、いつ観ても、良い映画は良い。


最終評価 A+


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July 26, 2015

バケモノの子

bakemono_thumb_sashikae

2015年・日本映画
時をかける少女(06)」「サマーウォーズ(09)」「おおかみこどもの雨と雪(12)」の細田守最新作。


人間とは別の生き物たちが暮らすもうひとつの世界・渋天街(じゅうてんがい)。

渋天街をまとめる宗師が神に転生するため、次の宗師を決める必要がでた。

1人の候補は、猪王山(いおうぜん)。
渋天街の誰もが強さと品格を認める一流のバケモノ。

もう1人の候補は、熊徹(くまてつ・役所広司)。
弟子がみんな逃げ出してしまう乱暴者だが、その実力は猪王山にも負けず劣らぬバケモノ。

熊徹は宗師に、宗師となるには弟子をとるようにと命じられる。

その頃、人間の少年・蓮は、たったひとりで渋谷の街を行く先もなく彷徨っていた。

名家の娘だった母が交通事故で死に、離婚して行方の分からなくなった父は蓮を迎えには来なかった。
蓮を迎えに来たのは、家の体面を保つことだけを考える、大人たちだった。

居場所を失った蓮は、渋谷の街の片隅で熊徹に出会う。

「一緒にくるか。」

そう言った熊徹に九太と名付けられ、蓮は熊徹の弟子として渋天街で暮らすことになる。


おおかみこどもの雨と雪(12)」が、母親とこどもの物語だったのに対し、この「バケモノの子」は父親とこどもの物語。

ずっとどこまでも寄り添う母親と、どこかで独り立ちを促す父親。

でも、どちらもこどもの成長を望み、見守っているということは同じ。

王道とも言えるエンターテイメントの中に、「親子とは何か。」「成長とは何か。」といったテーマを織り込んだ蓮と熊徹の成長物語。

蓮は熊徹から学び、親代わりの熊徹もまた蓮から学んで成長していく。
「親が子を育てる。」のではなく、「共に成長していく。」ことを現在進行形で子育てをしている自分は深く納得してしまう。

互いに影響しあいながら時を過ごし、本当の親子にも勝る絆を深めた2人。
でも、普通の親子同様、同じ環境はいつまでも続かない。

いつしか子どもは巣立ちの時を迎える。
その時、見守る親には何が出来るのか。



この作品、もちろん熊徹と九太の親子物語でもあるんですが、他の大人とこどものあり方も素敵だったりします。

作中で熊徹と九太を最初から見ている百秋坊(ひゃくしゅうぼう・リリーフランキー)と多々良(たたら・大泉洋)が、九太の成長を感じるシーンがあり、その中で

「育ててくれたみんな」

の中に自分たちが含まれていることを本当に嬉しそうに語るシーンが印象的。

親だけがこどもを育てるんじゃない。
周りにいる大人みんなで育てているんだと、強く感じます。

この周囲の大人って要素が、最近の子育てには欠けていて、これこそが今後の社会の鍵になるんじゃないかと僕は思うんですよねぇ。


最終評価 A


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July 19, 2015

フューリー

フューリー [DVD]
ブラッド・ピット
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
2015-07-22


2014年・アメリカ映画


1945年・第二次世界大戦末期のドイツ。
ナチスドイツと戦う連合国軍は、性能で勝るドイツ戦車ティーガーに苦しめられていた。

フューリー戦車小隊もまた、過酷な戦車戦の中で仲間を減らし、残ったのはたった4輌。
隊長のウォーターディ(ブラッド・ピット)の下に服役2ヶ月の新兵・ノーマンが配属される。

過酷な戦場の中、敵兵を殺せないと言う青臭いノーマンを鍛えるウォーターディ。

戦場の不合理が、ノーマンを変えていく。


吐き気を催す様な戦場。
圧倒的な戦力差、戦車の性能差がありながら戦い抜いくフューリー戦車小隊。

戦場の静と動。
戦場の悲惨さ。

途中まで、いや、クライマックス直前までは戦争の残酷さを描く作品でした。


でも、クライマックスで一気に崩壊。

今まで散々悪態を付いて新兵をイジメてきた仲間が

「今までゴメンな・・・。」

なんていう、あまりにも分かりやすい死亡フラグを立てたと思ったら、満身創痍のシャーマン1輌と4人の仲間で、200人からのドイツ歩兵大隊と交戦をおっぱじめる。

そっから、ブラピ無双。

なぜか対戦車火器を使わずにマシンガンで突っ込んできては機銃掃射の的になるドイツ兵。
相手の弾は避けていき、こっちの弾は全部命中致命傷。

いや、もちろん死亡フラグも立った通り、こっちも無傷では終わらないんだけどさ。


ミリタリーオタクじゃない僕の目から見ても、ドイツ軍があんまりにも弱くて、そりゃああんまりでしょと言いたなる戦闘シーン。

戦勝国側の作る戦争映画と言ってしまえばソレまでだけど。

んー。


最終評価 B


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July 06, 2015

聖闘士星矢 Legend of Sanctuary

聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARY [DVD]
石川界人
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2014-12-05


2014年 日本映画

だーきしめたー こーころのコスモー

80年代にジャンプ黄金期を彩った作品・聖闘士星矢が、フルCGで蘇る。
聖闘士星矢25周年記念作品。


神話の時代から闘いの女神・アテナを守る、星の力を秘めた聖闘士(セイント)たち。
この世に悪が栄えるとき、聖闘士たちは現れる。

こどもの時から不思議な力を持っていた城戸沙織は、16歳の誕生日に亡き父の伝言を受け取る。

聖闘士の伝説と、そして自身がその女神アテナであると知った沙織。

その時に天空から降り注ぐ爆撃が沙織を襲う。
沙織を襲撃したのは、鎧に身をまとった謎の男たち。

危機に陥った沙織を助けるひとりの青年が現れる。

彼は、自分を沙織を守るべく存在する聖闘士の星矢だと名乗るのだった・・・。



CGとして再構築されたキャラクターたちは、基本、漫画・アニメの聖闘士星矢たちとは別物。
キャラの性格、完全に違うしね。

映像と戦闘は、ファイナルファンタジー。
動きはコミカルで、ほぼディズニー。
なんなのその表情の作り方、その身振り手振り。

で、やってることは5人戦隊。

最後は巨大ロボでてくるし。


ん。
まぁ、とにかく、戦闘シーンは綺麗。
これだけは見応えアリ。

ストーリーは、ざっくり言うと、黄金12宮編をダイジェストにしたもの。
なんだけど、原作は単なる下敷きと思って観たほうが楽しめる。

内容的にはかなり駆け足で、原作を知らない人に分かってもらおうって気持ちは無い。
なんだけど、説明がほぼ無いに等しいので原作を知らないと何がなんだかだと思われる。

原作を知らないと何がなんだかだけど、原作とは別物と思わないと楽しめない。

なんだかなぁ、だよ。なんだかなぁ。

まったくもう、だよ。まったくもう。


まぁ、名実ともに、ネタ作品です。

多分、作ってる方もソレを狙ってると思うし、観ている方もネタだと思って楽しんでます。以上。


最終評価 B



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July 03, 2015

ホビット 決戦のゆくえ

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2014年 ニュージーランド・アメリカ合作映画
J・R・R・トールキン原作「ホビットの冒険」3部作の第3作。

「ロード・オブ・ザ・リング」で主人公のフロドの手に渡る「ひとつの指輪」。
フロドを冒険へと導き、指輪を託した叔父のビルボ・バギンス。

ビルボは、どうして指輪を手に入れたのか。
小さなホビットが世界を救う、始まりの物語。


森のエルフ、草原のホビット、街の人間。
様々な種族が暮らす中つ国。
金属加工の能力に優れるドワーフは、朴訥な性格と身体の頑強さを併せ持つ山の種族。

かつて繁栄し、莫大な黄金を抱えたドワーフの王国は邪竜スマウグに目を付けられ、滅亡した。

それから60年後。
ドワーフの王子・トーリンは、山の王国・エレボールを取り戻すべく12人のドワーフと立ち上がった。
旅の導き手は、灰色の魔法使い・ガンダルフ。

そして、スマウグの目を盗む忍びの者としてガンダルフが選んだのは、平和なホビット荘に住むビルボ・バギンスだった。

長い旅を経て、遂にエレボールへと辿り着いたトーリンたち一行は力を合わせ邪竜スマウグに立ち向かう(竜に奪われた王国)

圧倒的な力を持つスマウグだったが、12人のドワーフと1人のホビットは協力と知恵によってエレボールを取り戻す。
だが、怒りに燃えるスマウグはその破壊衝動に身を任せて人間の町を焼くのだった。

そして、エレボールの王座に座ったトーリンもまた莫大な黄金によって心を狂わせて行く。
邪竜が抱え続けた黄金はトーリンの心を蝕み、トーリンは独占欲にまみれていく。

狂っていくトーリンを止めるため、ビルボはエレボールの至宝であるアーケン石を懐に隠すのだった。

スマウグに町を焼かれてしまった人間は、町の再建のために宝を求め、エレボールへと向かう。
そして、エルフの王・スランドゥイルもまた、スマウグに奪われていたエルフの秘宝を求めて軍を率いてエレボールを目指した。

ドワーフ、人間、エルフがエレボールの宝を求めて対立する。

そんな格好の隙を、邪悪なる王・サウロンが見逃すはずが無かった・・・・。


前作「竜に奪われた王国」で飛び去っていったスマウグが町を焼くシーンから「決戦のゆくえ」は始まる。
ここまでの作品を観ていることを大前提として、今までのあらすじや振り返りなどは一切無く突然に大迫力のスマウグ戦が繰り広げられる。

いきなりクライマックスもいいところ。

盛り上がるは盛り上がるのだけれど、前作を観てから少し時間が開いてしまっていると、人間関係や状況の把握(思い出し)にちょっと戸惑う。

予習してから観れば良いでしょ。と言われましても、1作につき3時間の大作ですから、そうそう簡単に見返すってワケにもいかない。


そして、前半は、独占欲にまみれてしまったトーリンにイライラしっぱなし。
欲にまみれてしまったトーリンは、とにかく嫌なヤツ。

一方で、最初は情けなかったビルボが、しっかりと自分の役割を認識し、やるべきことをやる男に成長しているのが格好いい。
流石は主人公。

このトーリンにイライラ期が長くてツラい。


でも、決戦が始まり、正気を取り戻してからのトーリンは一気にビルボ以上に格好良い主役級へと駆け上がっていく。
相変わらずこのシリーズの戦闘シーンは圧巻で、その戦闘シーンで中心となるのはトーリンとエルフの戦士・レゴラス。
戦闘シーンになってしまうと、あまり見せ場がないのがホビットであるビルボの悲しいところ。

そして、相変わらず12人も居るドワーフたちのキャラ分けは曖昧なまま・・・。


前作までのストーリーと状況を思い出しつつ、登場人物を思い出しつつ、画面はあとこちに飛ぶって展開を追いながら観ているので、どこか没頭できない感がある。

前フリなして人物名や地名を出されてもわかんないよ!


人間・エルフ・ドワーフの三つ巴と闇の勢力の対立を連続で描いてる為に、ついさっきまで対立していた人間・エルフとドワーフが突然に手を組むのがやや唐突。
闇の王・サウロンの力もまだ弱く、かといってトドメを刺すわけでもなく。

全体的に、どこか浅い印象を受ける。

あと、3時間も延々と戦闘シーンばかりっていう感じなので、最終的にはちょっと食傷気味になる。
それが見せ場な作品ではあるのだから、仕方ないし、当然なだけどね。


まぁ、シリーズファンであれば60年後のフロドの冒険へと繋がるセリフや出会いを見つけては楽しむことが出来る。


最終評価 B+



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March 31, 2015

ポンぺイ

ポンペイ [DVD]
キット・ハリントン
ギャガ
2014-12-02


2014年・アメリカ映画

古代ローマ帝国で繁栄した都市ポンベイ。
79年のヴェスヴィオ火山の噴火によって街ごと火災流に飲み込まれ、当時の姿を現代に伝える遺跡となった街。

その古代の悲劇を映画化した作品。


ローマの支配に抵抗したケルト騎馬民族の反逆は、圧倒的な兵力によって鎮圧され、ケルト人たちは皆殺しにされた。
虐殺を生き延びた少年・マイロ(キット・ハリントン)は、剣闘士としてポンベイの闘技場で闘っていた。

だが、そのポンペイに両親の仇であるローマの元老院・コルヴス(キーファー・サザーランド)が現れ、マイロの命を弄ぶ。
コルヴスはマイロに淡い恋心を抱いたポンペイ富裕層の娘・カッシアを手中に収めようとしていたのだ。

コルヴスの策謀の中、絶望的な闘いに勝利するマイロ。

その時、ヴェスヴィオ火山が火を噴く。

マイロはカッシアの為に走り出す。


剣闘士のアクションはスピーディで格好良い。

街を滅ぼす火山噴火はどこまでも破滅的。
降り注ぐ火山弾の中、押し合い、潰し合い、死んでいく人々。
火山地震によって起こる津波が街を飲み込み、人も飲み込む。
繁栄した街が一瞬で壊滅する様は、神の怒りを具現化していると言って良い。

映像はCGを感じさせない完成度で息を呑む。


どこまでも絶望的な状況の中で生き延びようとする主人公たち。

生き延びられるワケがない。
生き延びられるワケがない。

そう思いながら、圧倒的な悲劇の中でだけ結ばれる身分違いの恋人たちから目が離せない。

ハッピーエンドになる訳がない、希望の無いストーリー。
中身はそれほど無いエンタメ作品ですが、それでも最後まで魅せてくれる作品でした。


キーファー・サザーラントは、ジャック・バウワーよりやっぱ悪役が似合うよ。

スタンド・バイ・ミーのエースを彷彿とさせる、力を振りかざすイヤなヤツでした。


最終評価 B+



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March 09, 2015

パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉

パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 DVD+ブルーレイセット [Blu-ray]
ジョニー・デップ
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
2011-11-02


2011年・アメリカ映画

主演ジョニー・デップ。
御存知ディズニーのカリブの海賊を実写映画化したパイレーツシリーズの第4作。

ロンドンでジャック船長と間違われて裁判にかけられたジャックの相棒ギブス。
縛首と結果の決まった裁判。
だが、入ってきた裁判長は、変装したジャック・スパロウ船長(ジョニー・デップ)その人。

ギブスを救い出そうとしたものの、ジャックはイギリス軍に捕らえられてしまう。
そんなジャックの前に現れたのは、イギリス国王と公賊となったバルバロッサ船長だった。

イギリス国王とバルバロッサの目的は、永遠の命を与える生命の泉。

泉の場所を知るジャックは、追われる中でかつての恋人・女海賊アンジェリカと再会する。
海賊黒髭・ティーチの娘に成りすましたアンジェリカと共に黒髭の船に乗ったジャック。

黒髭の船で生命の泉を目指す・・・。


相変わらずのナンセンスストーリー。

無駄な煽りと、無駄な規模。
御都合と、低レベルジョークと、意味なしアクション。

予定調和もドンと来い!

この予算をかけるだけかけて撮られたB級感。
これぞパイレーツ・オブ・カリビアン。

脈絡無く唐突に進むストーリーは、後付け要素満載でツッコミさえ許さない。


ふんだんに予算を使ったB級映画が観たければ、パイレーツに決まり!

前作までは回を追うごとに時間が長くなり、3時間超。
その長さがあるとゲンナリします。
流石に耐えられません。

でも、今作は2時間程度にまとめられていて、ゆる〜くB級が観たい気分に丁度良かったです。

無理に前作からの繋がりとかを作らなかったトコに好感が持てます。


最終評価 B−


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January 28, 2015

風俗行ったら人生変わったwww

風俗行ったら人生変わったwww [DVD]
満島真之介
TCエンタテインメント
2014-04-02


2013年・日本映画

2ちゃんねるで人気になり、小説化された純愛物語の映画化作品。


29歳で童貞。
吃音を持ち、緊張すると過呼吸になってしまう遼太郎(満島真之介)は、人生上、彼女はおろか女性と話す事さえ出来ないでいた。

何とかこんな自分を変えたい。

そんな決意で呼んだデリヘルで出会った風俗嬢のかよ(佐々木希)。

デリヘルを呼んだのにそういうコトも出来ない遼太郎は、その時にかよの優しさに触れ、恋に落ちてしまう。

もう一度会いたい。

貰った名刺を頼りにかよを指名した遼太郎は、再びかよに会う。

また何も出来ない遼太郎を見ていたかよは、信じられない提案をする。

電話番号を交換しましょ!

信じられない幸運に舞い上がる遼太郎は、一層かよに惹かれていく。
どんどん恋に落ちていく遼太郎。
でも、彼女がナゼ風俗嬢をしているのか、それが聞けないでいた。

そんな時、パタリとかよとの連絡がつかなくなる。

何もしないか、するか。

ネット掲示板で知り合った仲間に背中を押され、遼太郎は人生を変える分岐点に立つ。


電車男っぽいネット掲示板から生まれた物語。なの?

原作は知らないけど、どう考えても現実にあった話じゃないよね?

リアリティを完全超越。

初めて呼んだデリヘルで来たのは佐々木希すか。
2回会っただけの童貞君に連絡先を渡す風俗嬢すか。
会って、飲んで、恋をして?

あるのかねー。いるのかねー。

で、ナニか。
佐々木希をヒモにしてた男は、散々暴力を振るうチンピラだったのに童貞君に反撃されたら即弱々になるとか。

あるのかねー。いるのかねー。

そして、人生の逆転をかけた秘策大作戦が、あまりにもあまりにも超展開過ぎて、泣けてくる。

ここまで観てしまった時間を返して、と。


話題性としては、佐々木希が風俗嬢をやるっていうトコでしたが、風俗嬢的なシーンはほぼ無く。

それより何より残念なのは、ヒロインのかよがバカ過ぎて共感出来ない。

登場人物、だいたい共感出来ない。


嘘っぽ過ぎる設定、演出、ストーリーと、共感出来ないキャラクター。

流石に、ナイな。
ないなぁ。無い。

最終評価 C+


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ほしのこえ

ほしのこえ [DVD]
コミックス・ウェーブ・フィルム
2002-04-19

2002年 日本映画

独特の世界観で新境地を開く新海誠監督の処女作。
この作品のアニメーションは、新海監督独りの手で作られている。

独りで作る。
簡単に言うけど、アニメーションを独りで・・・


世界は携帯の電波が届く距離だと思ってた。

幼馴染みの中学3年生。
ミカコとノボル。

普通に進学し、普通に時を重ねると思っていた2人。

だが、そうではなかった。

宇宙開発に出た人類は、未知の知的生命体・タルシアンに出会う。
その出会いは不幸な出会いであり、タルシアンと人類は交戦状態に入った。

ミカコは、タルシアン討伐の遠征船団に選抜される。

宇宙を往く程に離れていくミカコとノボル。

1日、1ヶ月、1年。
メールが着く時間が長くなっていく。

そしてワープで船団がシリウスに跳び、メールが着くまでに8年。

ねぇ、ノボルくん。
私たちって宇宙と地球に引きさかれる恋人みたいだね。

15歳で時間が止まったようなミカコからのメール。
時間が過ぎていくノボル。

2人の時間がズレていく。


見始めは、絵の荒さに目がいってしまう。
本職のアニメーターさん達のクオリティは流石なんだな、とか、作品に関係ないことを思う。

そして、中学の制服のままに戦闘ロボットに乗るコトや、その戦闘ロボットの中でまで地上で使ってPHSのような携帯を使うことへの違和感はある。
その電波は何が拾ってるんだよ・・・と、思わずにいられない。

でも、そういう諸々を突き抜けて、作品に引き込まれる。


宇宙と地球の時間差なんて、SFの世界では定番。
でも、その定番知識が携帯のメールという身近なアイテムと結びついた時、切なさが生まれる。

短い作品なので、余計な部分が削ぎ落とされていたのも良い。
宇宙戦争を扱いながらも、描くのはあくまで距離と時間に引き裂かれた若い恋人。
ハッキリした告白さえしていない2人ってトコに、胸がキューっとなります。

そして、ラストには作品のアラを感じなくなっている自分に気付く。


脚本を書き、自分で描き、自分で声をあてる。
出来るようで、出来ない事を、やる。

凄い。スゴイなぁ。
一発で新海監督のファンになりました。



でも、その後に思いました。
アニメーションを独りで作った人は、僕が思うよりずっと沢山いるんじゃないかって。

アニメーションの学校を出て、独りで作品を作った人や複数人で作った人はきっと沢山いる。
その中で、絵のクオリティ、シナリオ、音楽、そして運が一定水準以上あったから新海監督は認められた。

認められる表現者って、こういうコトなんだな。


最終評価 A

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January 25, 2015

ハミングバード

ハミングバード [DVD]
ジェイソン・ステイサム
Happinet(SB)(D)
2014-11-05


2013年・イギリス映画

アフガニスタンに従軍したジョゼフ・スミス(ジェイソン・ステイサム)は、目の前で5人の同僚を殺され、報復に5人の民間人を独断で殺した。
それは、もちろん軍法違反。
しかも、ジョゼフの行動は無人偵察機・ハミングバードによって見られていた。

イギリスに帰り、軍病院から逃げ出したジョゼフを匿ったのはホームレスの少女・イザベルだった。
だが、ホームレス狩りに遭ったジョゼフとイザベルは離ればなれになってしまう。

たまたま逃げ込んだ留守宅の高級アパート。
住人に成りすまし、束の間の安住を得たジョゼフはイザベルを探す。

この休息の間に職を探すジョゼフだが、荒事に強いところをチャイニーズマフィアに気に入られ裏社会へと入り込む。

裏社会で名を上げていくジョゼフ。

そんなある日、イザベルがギャングにさらわれ、薬漬けにされ、売春婦にされたあげくに殺された事を知る。

ジョゼフはイザベルの死に関わる人間に復讐を始める・・・


単純明解なステイサムアクションを期待していると肩透かしにあう。
人生の再起を図ろうと苦しみながら、後悔と葛藤と復讐の中から抜け出せない男の物語。

渋いステイサムの演技はファンなら必見モノ。


ただ、作品としては中途半端感がある。
ジョゼフの葛藤と後悔の根っことなるべき部分の描き方が少なすぎる。

ジョゼフはアフガニスタンで何をしたのか。
どんな過去を抱え、何を捨てたのか。
イザベルとの関係性は。
シスターとの出会いは。

全部が断片。

重要なピースなので断片から推察するものの、あくまで推察の域を出ない。

苦しんでいるのは分かるけど、明確な対立軸も無い中で一方的な復讐に固執するジョゼフは、結局、何がしたかったのか。

ただ善い事をしたかった?

純粋な善意と言うにはジョゼフの行動は暴力にまみれている。
しかも、それだと恋仲になるシスターとの関係は何なのよって事になるし。

じゃあジョゼフの行動でシスターに善い男だと思われるかと言えば、そんなワケないし。

うーむ。


タイトルのハミングバードは、アフガニスタンでのジョゼフの凶行を見ていた無人偵察機の名前であり、アル中になったジョゼフが見る幻覚でもある。

それは、どこかで常に見ている存在。

神と呼ばれるものなのか、良心と呼ばれるものなのか。


アクションはなく、思わせぶりでスッキリしないストーリー。
でも、決して悪い出来ではないのが不思議。

このモヤっとした感じがヨーロッパ系の映画らしいと言えば、らしい。


最終評価 B+



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January 11, 2015

ホビット 竜に奪われた王国

ホビット 竜に奪われた王国 [DVD]
イアン・マッケラン
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2014-12-03


2013年 ニュージーランド・アメリカ合作映画
J・R・R・トールキン原作「ホビットの冒険」3部作の第2作。

「ロード・オブ・ザ・リング」で主人公のフロドの手に渡る「ひとつの指輪」。
フロドを冒険へと導き、指輪を託した叔父のビルボ・バギンス。

ビルボは、どうして指輪を手に入れたのか。
小さなホビットが世界を救う、始まりの物語。


森のエルフ、草原のホビット、街の人間。
様々な種族が暮らす中つ国。
金属加工の能力に優れるドワーフは、朴訥な性格と身体の頑強さを併せ持つ山の種族。

かつて繁栄し、莫大な黄金を抱えたドワーフの王国は邪竜スマウグに目を付けられ、滅亡した。

それから60年後。
ドワーフの王子・トーリンは、山の王国・エレボールを取り戻すべく12人のドワーフと立ち上がった。
旅の導き手は、灰色の魔法使い・ガンダルフ。

そして、スマウグの目を盗む忍びの者としてガンダルフが選んだのは、平和なホビット荘に住むビルボ・バギンスだった。

旅の途中で指輪を手に入れたビルボは指輪の魔力に魅入られていく。

圧倒的な魔力を秘めた指輪によって自分の中に「何か」が芽生えていくことに恐怖を感じつつ、それでも指輪から離れられない。

本当はガンダルフに相談しなくてはならない。

そんな想いを抱えながら、ビルボはトーリンたちと山の王国・エレボールに辿り着くのだった・・・・。


前作「ホビット 思いがけない冒険」で旅の仲間として認められたビルボ。

ドワーフたちは目的の故郷・エレボールに辿り着き、遂に宿敵の邪竜スマウグとの決戦が始まる。
一方、ビルボは指輪に魅入られていく。
そんな第2章。

広大な中つ国の再現力、ハラハラドキドキの冒険活劇、そして、葛藤と決心。
映画としての完成度には、文句のつけようがない。

もちろん3部作の第2章ですから、「この作品から観ました!」という人は置いていきますし、話は尻切れトンボに終わります。
それでも3時間オーバーの超大作を最後まで見せる作品としての力と、最終章を観たいと思わせるだけの魅力がある。


でも、この「ホビット」シリーズを観ていると、どうしても残念な気持ちが拭えない。

このシリーズはどこまでいっても、壮大な「ロード・オブ・ザ・リング」のプロローグでしかないということ。

多くの種族が生きる中つ国は、種族の間にわだかまりがある。
長寿で美しいエルフは、醜いドワーフや短命で我欲の強い人間を蔑み嫌っている。
ドワーフはドワーフで、世捨て人のようなエルフを嫌う。
そして、人間は人間で自分たちの世界で合い争うことを止めず、その性質を他種族に嫌われている。

そんな中で、農耕を愛し、草木を愛し、タバコをふかすことに喜びを感じるホビットは他の種族から「いてもいなくても同じ小さな存在」として扱われている。

そんな超えられない種族の壁があるからこそ、最も無力な存在のホビットが力ある他の種族を繋ぎ世界を救うのが「ロード・オブ・ザ・リング」の醍醐味なワケで。

エルフの王子・レゴラスがドワーフの戦士・ギムリの手をとって共に戦うシーンに心打たれるワケで。

ロードのプロローグである「ホビット」シリーズでは、当然、そうならないワケで。

ドワーフとエルフの交流はあっても、まだ共に手を繋いで戦うっていうのとは程遠いし。
人間に関しては存在感さえない。

主人公のビルボも、話の軸として存在するって言うよりも「指輪」に翻弄され、魅入られていくばかり。

敵であるスマウグも、まぁ、強大な敵ではあるものの、スマウグ自身は黄金の山で寝ていただけ。
ほっておいてもスマウグは世界を滅ぼしたいと思っているワケではない。

ドワーフの国の滅亡は悲劇だけど、黄金に魅入られて道を誤った王が居たのも事実。

今回の冒険は、あくまでドワーフとスマウグの間の問題で、エルフや人間にはは正直関係ないしね。

もちろん、ロードのラスボスであるサウロンが裏で糸を引いていたりはするものの・・・対立軸が弱いっちゃあ、弱い。

やはりストーリー全体にプロローグ感が否めない。

シリーズファンであれば、若かりしレゴラスの恋心や、ギムリの父親のエピソードにニヤリと出来るけど、それもスピンオフネタだしね。


作品の完成度は高く、面白いのに、核心には迫れない。

そんなもどかしさがあります。



あと、主人公パーティのドワーフたちが多いよ!

13人とか、全員を描ききれてないよ!
第2章の終わりまで観ても、誰が誰だか名前が出ても分からないってのはどうなの。

王子のトーリン、賢者のバーリン、ちょっと綺麗目でエルフに恋するキーリくらいまでは名前が分かるけど、あとはオッチョコチョイとか、お調子者とか、雰囲気だけだもん。

原作に忠実だとこうなるんだけど、なんだかなぁ。


まぁ、文句もあるけど面白かった。

最終章も観るよ!


最終評価 A−


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December 27, 2014

ブリジット・ジョーンズの日記

ブリジット・ジョーンズの日記 [DVD]
レニー・ゼルウィガー
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


2001年 イギリス・アメリカ映画

シャロン・マグワイア監督
レニー・ゼルウィガー主演


ロンドンの出版社に勤める32歳・独身のブリジット・ジョーンズ(レニー・ゼルウィガー)。
実家で無理矢理に引き合わされた嫌味なバツイチ弁護士のマークに現実を突きつけられる。

大酒飲みで、ヘビースモーカーで、ペラペラと下品な事を話してしまう自分の現実を。

彼氏も無く、30代向けのラジオを聞きながらベロベロに酔っ払った夜、ブリジットは決意する。

自分を変えなくてはダメだ!

そう決意したブリジットは、自分を立て直す為に日記をつけることにした。

その日記に記されたのは?
セックスアピールの塊みたいな職場の上司ダニエル(ヒュー・グラント)との二転三転する恋愛?
30年連れ添った両親の破綻?
それとも、まさかのマークとの・・・

ブリジットが記した赤裸々な30代女性の日常。


レニー・ゼルウィガーの地位を確固たるものにした名作。

ブリジットの自分を飾らない独白は、多くの女性の共感を呼んだ。


下ネタあり、ぜい肉あり、ロマンスあり、切なさありの笑いあり。

かみ合うような、かみ合わないような。
一生懸命なのにまるで上手くいかない時もあれば、ひょんな事からトントン拍子に転がる日もある。


太ってるとか、酒飲みとか問題点はあるハズなのに、ブリジットはなんだかんだでモテモテ。

状況と設定だけ考えるとブリジットはモテるワケない。
それなのに、ブリジットのモテモテにはあまり違和感がない。

何せブリジットがキュートだから。

そのブリジットの魅力は、レニー・ゼルウィガーの魅力。
極端に可愛すぎず、それでいてキュート。
このキャスティングは上手い。

ブリジットを挟んだ2人の男がレストランでケンカするシーンや、ブリジットが下着姿で雪の降る道を走るシーンなど、印象に残るシーンも多い。

特別な感動があるワケじゃないけど、最後まで飽きずに楽しく観て、ほっこり出来る。

テンポ良く、後味の良い、大人のラブロマンス・コメディ。
バカバカしさと、嬉しさと、切なさの配分が絶妙。


ただ、なんでマークはブリジットを好きになったのか?

話の核になる部分なのに、ここが良く分からないのがちょっと残念。


最終評価 A−


余談
この作品の中で、ブリジットはダメな独身女性として描かれているのだけど、2014年現在から見ると別にダメじゃないんですよ。

フツーに働いてるし、その気になれば男は出来るし、職場恋愛が失敗すれば転職も出来る。

2001年の頃はまだまだ結婚する事が当たり前の時代。
あの頃は30代で結婚していない女性ってダケで映画になったんですねぇ。

映画の内容とは別の話だけど、この時代感がなんとも味わい深い。

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October 12, 2014

映画 ハピネスチャージプリキュア 人形の国のバレリーナ

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2014年・日本映画
現行シリーズ・ハピネスチャージプリキュアの劇場版。
娘と一緒に劇場鑑賞してきました。


あらすじ

キュアラブリー(愛野めぐみ)、キュアプリンセス(白雪ひめ)、キュアハニー(大森ゆうこ)、キュアフォーチュン(氷川いおな)の4人は、人を不幸にする幻影帝国と戦うハピネスチャージプリキュア。

幻影帝国の手先・サイアークに襲われたイベント会場に駆け付けたハピネスチャージプリキュアは、TVの前で大活躍。
見事、サイアークを撃退する。

戦闘後、プリキュアレポーター・増子みよに突撃インタビューを受けるキュアラブリーは、マイクを向けられこう応えた。

「みんなを幸せにするよ。ハピネスチャージ!」

だが、そのキュアラブリーの映るTVを暗い瞳で見つめる少女がいた。
しゃがみこんだ少女の腕の中には、金髪の王子の人形。
そして、少女の傍らには車椅子。

「みんなを幸せになんて、私は幸せじゃない。」

そう涙を流す少女に、どこからか暗い声が呼びかける。

「わたしと共に来い。」

少女は闇へと吸い込まれていった・・・。


一方、みんなで楽しく保育園の人形劇を成功させた、めぐみ、ひめ、ゆうこ、いおな、誠司の5人。
人形劇の片付け中、めぐみは見慣れない一体の人形に気づく。

その人形はなんと立ってしゃべり出した。

「わたしはつむぎ。サイアークが現れたドール王国を救って欲しいの!」

めぐみたちはつむぎの案内で、ドール王国へと向かうのだった・・・・。



あの・・・良い映画でした。


まず、当然ですが、作画が映画クオリティです。
絵の質にバラ付きのあるハピネスチャージプリキュアですが、クオリティを上げていけばココまで出来ると言う事を見せてくれました。

いつもの本放送、常にこの1/10のクオリティがあれば満足なんですけどね・・・・。


ストーリー前半は、こどもの気持ちを掴む為、怒涛の勢いでいつもの戦闘シーンやお約束を網羅。

まぁ、この辺に関しては、あくまで「いつもの内容」なので、別に劇場で観なくても・・・・と思わなくはない。
それに、定番のトレースなので、大人的にはややタルい。

ドール王国に到着し、平和に舞踏会のダンスをしたり、ひめが白馬の王子・ジークと恋に落ちたりしてる辺りまでは特に盛り上がりも無くタルく感じて、正直、ハズレだなーとか思ってました。

でも、中盤からは、結構魅せます。

以下、若干のネタバレ有り。







いつも「頑張れば他人を幸せに出来る!」と、突進一直線の少女・めぐみ。

だが、めぐみは自分が安易に言ってしまった「みんなを幸せにする。」「つむぎちゃんの悩みはドンと任せてよ!」という言葉が、つむぎを傷つけていたことを知る。

一方、幻影帝国に操られてハピネスチャージプリキュアを罠にかけたつむぎ。

自分の願いが叶う夢の世界を守るためにプリキュアを罠にかけたものの、他人を不幸にして得られる幸せなんて本当の幸せではないと心を苦しめている。

その2人の内面が描かれ出してからは、一気に内容に深みが増します。

それにただ恋に恋してるだけのひめとジークの恋愛もその辺で終わるのが良い。
大人にとってひめの恋愛観は、初々しさを通り越して、ちょっと面倒臭い。

葛藤と向き合い、それでも自分らしく正面からぶつかっていくコトでつむぎの心を開くめぐみ。
その姿、結構感動的。

内面の葛藤とか大人向け要素なんですが、こども(娘)も分かっているらしく、画面に集中してました。


プリキュア映画では定番の観客による応援も、話の腰を折るでもなく、ラストにかけてのアクセントになる感じで好感が持てました。

ストーリー自体もメインのTVシリーズを台無しにするでもなく、無関係でもなく、程よい距離感。

思った以上の出来で、満足でした。


ちなみに男目線的には、めぐみに片思いする幼馴染の誠司がいつも通りに、あまりに不遇で泣けてくる。

どんだけ誠司を振り回すんだよ、めぐみ!

しかも、誠司とブルー、リボン、グラサンが人形にされ、捕らえられた姿を見て一言

「ブルー!」

って、おぉい!
ヒドイ、ひどい女だよ、、、めぐみ。

お前の片思い、プリキュア的に叶う日は来ないだろうけど、頑張れ、誠司。


この映画自体、プリキュアを楽しめている人しか観ないでしょうが、プリキュアを知らない大人でもまぁまぁ楽しめるレベルの作品です。
と、いうことは、プリキュアLOVEな女児や、一緒に楽しんでいる親にとっては、良い映画ということです。


最終評価 A− 

(この評価、プリキュアである前提でね。前半がタルいのにA−を付けた理由は以下に記載)



以下は映画に関係のない愚痴。

地元の映画館で観たのですが、本編が始まる前のCMが長すぎて、本当にイライラしました。
シネコンが独自にやる映画のCM、映画館自体が地元と契約しているCM、配給元が流すCMの3段階でCMが流れ、その長さ実に30分弱。

長すぎて思わず一度電源を落としていた携帯の電源を入れて時間を確認してしまったもの。

こども向け映画で、本編前に30分のCMを入れることの最悪さ、育児経験者なら分かってくれるハズ。

隣の娘は、配給元のCMが流れている辺りで。「まだー?まだ始まらない?」と集中力が切れてしまったし、僕自身も本編の前半をタルく感じたのは、CMの悪印象を引きずった感がある。

とにかく、CM要らない!

せめて5分にしとけ!


劇場じゃなくレンタルだったら飛ばせるのに。

そう思ったよ。


劇場に足を運ぶ映画ファンが少なくなる理由は、こんなトコにもあるんじゃないですかね!!



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July 29, 2014

ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー・・・ですか!?



2010年・日本映画
プリキュア劇場版シリーズのひとつ。
実は「オールスターズ」とかも観てるのだけど、レビュー書いてないや。
ソレは、まぁ、いいかって思うよね・・・。

始める前までは「プリキュアは・・・」と言っていたパパですが、一度始めると決断した以上、グチグチ言いません。
「せっかくなら一緒に楽しんじゃえ!」と、プリキュア道を歩む所存でありやす。


あらすじ

ファッションショーに出るために、モデルとしてフランス・パリにやって来たつぼみたち。
しかし、パリでは満月の夜に狼男が出現するという、不気味なうわさが広まっていた。
そんな中つぼみたちは、空から舞い降りて来た傷だらけの少年、オリヴィエと出会う。
さらには、デザトリアンがパリにまで現れ……。
yahoo映画より

案の定というか、鉄板と言うか、娘は完全にプリキュアにハマりました。

前作の「ドキドキ!プリキュア!」から始まった彼女の大いなるプリキュア愛は、現行シリーズにとどまりません。
現在オンエア中の「ハピネスチャージプリキュア!」はもちろん、旧シリーズにもその食指を伸ばしているのです。
今見てるのは四世代前の作品、「ハートキャッチプリキュア!」。

「オールスターズ」で旧作の登場人物たちに馴染みを持たせて旧作にまで誘導してしまうのは、レンタルなどで旧作を見やすくなった現代ならでは。
で、旧作のいくつかをつまみ食いした結果、この「ハートキャッチ」に落ち着いたワケです。

実際問題、プリキュアシリーズはシリーズによってクオリティに相当の差があって、正直、「コレはナイな・・・。」と思うシリーズもあるのです。
でも、そのプリキュアシリーズの中でハートキャッチは完全に頭一つ抜けてます。

ハートキャッチ、クオリティ高い。
アニメファンとして、フツーに観ていられるクオリティのプリキュアってのは、それだけで評価に値します。


そのクオリティの高いハートキャッチの劇場版はどうか、と言うと、これがナカナカ良い作品なのです。
TVアニメシリーズのオリジナル劇場版は数あれど、その全作品の中で考えても完成度が高い方だと思います。

まず、TVシリーズの設定と時間軸を完全に生かした無理のないストーリー。
これが秀逸。
ともすれば劇場版ってヤツは、「こんなん別世界、パラレルワールドじゃん!」ってツッコミたくなるようなトンデモ設定が横行するモノですが、この「花の都で・・・」はほぼ無理がない。
「TV版のあの話の後くらい、あの話の前くらいに入る話なんだなー。」と、スッと理解できるのが素晴らしい。

そして、ブレない作画クオリティ。
最近は劇場版と言ってもTV版に毛が生えた程度のレベルもチラホラ散見されるのですが、この作品はキッチリと劇場クオリティ。

この二点だけでも「オリジナル劇場版アニメ」としては合格点をあげたい位。

プリキュア映画のガンに、観客であるこどもを作中に巻き込む「呼びかけ」ってのがあります。
「みんなでプリキュアを応援しよう!」と言って、観客に光るペンライトを振ることを要求するアレです。
作品によっては、イキナリ説明ゼリフと共にカメラ目線でカットインしてきて、かなりビビるのですが、この作品の応援誘導はすごく自然でスムーズでした。
「コレが出来るなら、いつもこうしてくれよ。」と、本気で思います。

その上、そのオリジナルストーリーがキャラクターたちの葛藤や歴史が重なり合った、大人でもちょっとジンと出来る良い話。
いや、むしろちょっと大人向け過ぎて、こどもはついてこれない子が居たんじゃないかなーと思うくらい。

これはレビューを書かないと。

映画作品として、フツーにそう思わせてくれる作品でした。


ちなみに、我が家では家族全員が全プリキュアの名前や色を把握しています。

その中で僕がイチオシなのは、この「ハートキャッチプリキュア!」で出てくるキュアムーンライトです。
COS-7765

中学生女子が定番のプリキュアの中で、レアな女子高校生。
その大人びた視点、冷静な判断力、一歩抜けた実力。
それでいて、変身前は黒髪ロングでメガネ。心に抱えた消えない傷。

なんだこの僕に投げられてるとしか思えないストライク設定は。

そして、このアラフォー男にとって溜まらないポイントは、その大人びた冷静沈着なムーンライトが、エンディングで可愛く踊る姿です。
周囲はみんな中学生だから振り付けが幼めなのに、それを頑張って踊るムーンライトの「やらされてる感」に、どうにも萌えます。


(残念ながらEDの映像は著作権の関係で削除されてしまいました。DVDをレンタルしてください。)


ね?
最初の胸の前でハートを作るとこ、きゅんきゅんくるでしょ?

わかるかなー。

わっかんねーだろーなー。


以上、変態報告でした。


最終評価 A−






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July 07, 2014

フライング・ジョーズ

フライング・ジョーズ [DVD]
クリスティ・スワンソン
アメイジングD.C.
2011-09-02


2011年・アメリカ映画

「なぜクソ映画と分かっているのに、観てしまうのですか?」

「そこにフライング・ジョーズがあるからさ。」


アメリカの片田舎。
ワニを観光名物にしている街。

希少生物を裏取引して金儲けをしているワトソン警部のもとに巨大なタンクローリーがやってくる。

業者の男たちは言う

「捕まえるだけで若いのが半分は死んだよ・・・。」

その時、巨大タンクが内部から異常に跳ね上がり、ロックが外れる。
そして、タンクは坂道を転がり、沼へと沈んでいくのだった・・・・。


謎の奇祭・ワニ祭なるフェスティバルがあり、セックスしか頭にない若い男女が沢山居て、大きなサメがぴょんぴょんして、ワニと人を喰いまくる。

忍び寄る、とか、見えない存在、とか、そういう効果的な怖さ、皆無。

サメは大きくなったり、妙に小さくなったり、作り、雑過ぎ。

正直、あんまりにもあんまりな作品の為、僕のレビューも雑過ぎ。
いっそ、これなら書かなくても良い。


最初からB級を狙って作った結果、C、いや、D、いやZ級になってしまった作品。

B級のコストやキャストであっても、その限られた資源の中で何かの挑戦やアイディアを捻り出そうっていう熱意が一切感じられない。


でも、この映画について最高のレビューを書いているサイトを発見しました。

カナシミ映画館

むしろ作り手よりもこの作品への熱意を感じる。
こういうレビューを書く情熱が再び欲しい。


最終評価 C−




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June 14, 2014

ひみつの花園

ひみつの花園 [DVD]
鈴木卓爾
東宝


1997年 日本映画
「WATER BOYS」 「SWING GIRLS」の矢口史靖監督の初期作品。


こどもの頃からお金に目が無かった鈴木咲子(西田尚美)は、お金を数えられるという理由で銀行員になる。
だが、銀行員が数えるお金は他人のモノ。
つまらない。

そんなある日、咲子の銀行に強盗が入り、咲子は人質に。
だけど、逃走中の犯人がハンドルを誤って、車は崖から転落、爆発炎上。

でも、どっこい咲子は生きていた。

滝つぼに落ちた咲子は、一緒に落ちてきたスーツケースにしがみつき、なんとか一命を取り留める。

そして、怪我の療養から復帰した咲子は、TVのニュースを聞いていて気付いてしまう。
あの自分がしがみついたスーツケース、あのスーツケースこそが銀行強盗たちの奪った五億円なのだと。

その時から咲子は5億に向かって走り出す・・・・。


「お茶飲もうか。」

「おごりですか? だったらその分、お金頂戴よ。」

お金の為ならこんなコトも言ってしまう咲子。
山奥に眠る5億円の為に仕事を辞め、地質学を学ぶために大学に入り直し、車の免許を取り、ロッククライミングを学び・・・・。
異常なまでの「お金」への執着がすべての原動力となって咲子を突き動かす。


行動原理は、「お金が欲しい。」だけの彼女が巻き起こすトンデモ騒動の数々。
突飛な設定を生かす矢口監督らしさが見えるドタバタコメディ。

1997年はもう弾けていたバブルの余韻を存分に残した日本映画。

お金の感覚、セリフ、メイク、衣装、展開や演出も全部がバブリー。
良い悪いではなく、映画は撮られた時代の空気を映す鏡なんだなぁ、と。


咲子のムチャクチャが完全に常軌を逸してしまっているのに、無表情だったり笑顔だったりするのが、途中から怖くなってくる。
そして、ラストも分かるようでいて、かなり強引。

コメディだから、で、全部押し切るのに笑えないというのが残念。


しかし、97年当時、僕は大学生だったけど日本映画ってこんな感じだったっけ?
当時は「邦画は観ない。」と言い切る人が多かった印象はあるし、僕自身も邦画はほとんど観なかったもんな。
このクオリティだと、それも仕方なし。

んー、日本映画って、スワロウテイルとかが出てきた2000年あたりに線があって、それ以前と以後では中身が全然違う。
コレは、あくまで一線以前の作品。

わざわざ現代に時間を割いてまで観なくても良いかな。


最終評価 B−


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March 28, 2014

パーフェクトストーム

パーフェクト ストーム 特別版 [DVD]
ジョージ・クルーニー
ワーナー・ホーム・ビデオ
2000-11-23


2000年 アメリカ映画
ウォルフガング・ピーターゼン監督作品

遠洋漁に出た漁師たちが出会ってしまった、史上最悪の嵐・グレイグ。
10mを超える高波に翻弄された男たちを描く、実話を元にした物語。


メカジキの遠洋漁に人生を捧げた男・ビリー(ジョージ・クルーニー)は、スランプに陥っていた。
船長のカンと運と経験でメカジキを獲り、ヒト山当てれば大金がっぽり。
だが、ハズせば数ヶ月の稼ぎは雀の涙、そして自分を信じて船に乗ったクルーたちの信頼も失ってしまう。

ビリーはプライドをかけて再び海にでるが、いつもの猟場はハズレ。

一か八かで更なる遠洋に向かい、そして運を引き寄せた。
だが、大漁に浮かれたのも束の間、製氷機の故障で今すぐにでも港へ帰らなくてはならなくなる。

そのビリーたちの向かう先には、未曾有の嵐が口を開けて待っていた。


自由奔放に生きている様に見える漁師たち。
だが、何ヶ月もの時間を陸地から離れ海の上で過ごす彼らの人生に平穏な安らぎは遠い。
あるいは家庭生活が上手くいかずに離婚し、あるいは人間関係さえ上手く築けず、あるいは陸の上よりも海の上に安らぎを感じる様になる。

しかも、海の上は一歩間違えば命を落とす危険な場所。
そんなリスクを抱えても、不漁に終われば稼ぎはない。

だが、ヒト山当ててしまった時の興奮が、彼らを海へと駆り立てる。


ヒト山を当ててしまった漁師たちは、その稼ぎの為に嵐へと向かう。

いくら稼いだからって、嵐へ突っ込むなんて愚か。
確かにそうだ。

でも、命懸けのヒト山をやっとの思いで当てた漁師たちに、それを諦めろと言うのはあまりにも酷な話。
コトが起こった後にとやかく言うのは誰でも出来る。


でも、流石に無茶かー。
クライマックスシーンで10mの高波に向かって行って船が垂直になるシーンとか、ドキドキハラハラと言うより「いやいやいや・・・。」って思うもん。
しかも、実話を基にしてるだけあって、御都合もナシ。
まぁ、あのシーンの後に普通に生き延びてたら、ソレはソレで「おぃ!」ってなるけどさ。

でもって、結果、何だかな終わり方になる。

とにかく、10mの波が迫るシーンが撮りたかったってダケの作品。


最終評価 B



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March 22, 2014

プリキュア オールスターズ NewStage3 永遠のともだち

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2014 日本映画

えーと。

今回、このブログで初めて「自分が観ていない」作品について書きます。

自分が観たんじゃなければ書かなければ良いのですが。
だって、劇場まで足を運んで、出資して、それで記事にさえならないなんてブロガーの端くれ的に寂しすぎる。



さて。

娘っちが初めて劇場で観た映画は、プリキュアというコトになりました。
今回、プリキュア映画をわざわざ劇場で観たのは、「劇場で映画を見せてあげたい。」というパパ主導の企画だったのに

「パパとママ、どっちと観る?」

「ママ!」

という、主役の裁可によって、首謀者は追放されたという。


でも、鑑賞後に買ったパンフに、ストーリーの頭から終わりまでキッチリ書いてあったので、内容は把握してしまったという。

しかも、鑑賞した人がコッチの聞かない情報まで興奮交じりに報告してくれました。


ストーリー

妖精国にある、プリキュアの全てが記されたプリキュア教科書。
その教科書を補完するべく、新しく誕生したハピネスチャージプリキュアのコトを調べに妖精が現世にやってくる。
でも、キュアラブリーこと愛乃めぐみが眠りに落ちて目覚めなくなってしまっていた。

他にもめぐみと同じように目覚めないこどもたちが沢山・・・。

そこで前作のドキドキプリキュアチームが夢の世界に調査に向かう。

するとその原因は、内気な妖精ユメタに友達を作ろうと、ユメタの母親のマアムが現世のこどもたちやプリキュアを夢の世界に縛り付けていたのだった。

プリキュア教科書に載ったプリキュアたちは「理想世界の夢」に囚われてしまい動けない。

今、動けるのはまだ教科書に載っていないハピネスチャージプリキュアのキュアラブリーとキュアプリンセスだけ。
作られた夢の世界からみんなを救うべく、2人はマアムの作り出す悪夢獣との戦いに向かう・・・。

劇場パンフのストーリーを要約。


てか、このパンフ、最後のオチのトコまで全部書いてあるのね。
ネタバレとか、一切気にしないのね。
そういうトコ、流石です。


嫁様に「映画の評価をABCでお願いします。」と聞いたところ

「フツーにプリキュアだったよ。」

とのこと。
どうやら評価的には B〜B+ といったトコでしょうか。

「他の育児世代の人に薦められる?」と聞くと

「プリキュア好きな子なら楽しめると思う。」との返答。

プリキュアを観に行って、期待値通りのプリキュアなのならば、B+で良い気がします。


ちなみに、この作品を楽しみにしていた人は大満足。
家に帰ってきても劇場で配られた光る魔法のライトを光らせてはパンフに見入ってました。

10月に公開の映画も観たいそうな。


嫁様評価 B+



しかし、仮面ライダーも、戦隊ヒーローもプリキュアも、過去作品とのクロスした劇場版とか過去のヒーロー総出演とか作るのが定番になってるけど、コレって10作品とか集まるのは無理じゃない?

せめて3−5作品くらいにしておこうよ。

パンフレットに載ってるプリキュア数えたら56人とかいたよ。

主役級のキャラが56人て。
無理だろ、実際。

多分、作中で一言も発してないプリキュアがいるハズ・・・。



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March 19, 2014

HOME 愛しの座敷童

HOME 愛しの座敷わらし スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]
水谷豊
Happinet(SB)(D)


2012年 日本映画

父親・晃一(水谷豊)の転勤を機に、都内から岩手の田舎へと引っ越した高橋一家。
引越し先に晃一が見つけてきたのは、築年数が何年かも分からない古民家だった。

ぼっとん便所に薪で沸かす五右衛門風呂。
晃一の憧れ優先で選ばれたその家に、家族は空いた口が塞がらない。

喜んだのは小学5年の智也(濱田龍臣)だけで、この家を喜ぶと思った祖母さえも苦い顔。
当然のように妻の史子(安田成美)と、中学生になる娘の梓美(高橋愛)はげんなり。

左遷された父、少しボケだした祖母、イジメに傷ついた娘、身体が弱い息子、傷を抱えた家族たちに心を砕き田舎暮らしに疲れる妻。
それぞれに問題を抱えた高橋家。

しかも、古民家での暮らしが始まると、何だが不思議な事が次々と起こる。
風呂を沸かしていた薪が散らばっていたり、掃除機のコンセントが勝手に抜けたり、誰かの気配を感じたり。

この家、何かいる?

高橋家の初めての田舎暮らしが始まる。


幽霊でも、妖怪でも、神でもない存在、座敷童。
悪さをするわけではなく、ただそこに居るだけの座敷童は、居着いた家に幸福をもたらすという。

都会の暮らしで傷つき、バラバラになった家族が座敷童の存在をキッカケに再生していく物語。


フツーと言うか。
ベタと言うか。

世知辛く心の荒んだ東京と、自然豊かで人情に厚い岩手。
まー、そのテンプレな都会と田舎の対比はどうかなー、とは思いつつ鑑賞。
いきなり都会から引越しての田舎暮らしとか、そんなにいい感じにはならないと思いますけどね。

まあ、そこは共通認識が持てる範囲のファンタジーってことで良いのかな?


これだ!っていう盛り上がりは無いものの、ラストにほっこりした気持ちを残す。

青臭い理想論で仕事をする真面目なお父さんが報われる良い話。


最終評価 B


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December 28, 2013

ブラザーズ・グリム

ブラザーズ・グリム [DVD]
マット・デイモン
ハピネット
2007-02-09


2005年・アメリカ映画
テリー・ギリアム監督作品

フランス支配下にあるドイツ。
学者肌で夢見がちのジェイク(ヒース・レジャー)と、正義感はあるものの要領良く生きたいと願う兄のウィル(マット・デイモン)。
貧しい家の出であるグリム兄弟は、魔物退治で名を馳せていた。

だが、その実は村々に伝わる民間伝承を利用して小金を稼ぐ小悪党でしかなかった。
あらかじめ仕込んでいた仲間に伝承に似せた扮装をさせ、打ち合わせ通りにグリム兄弟が斃してみせる。

だが、そんな2人の悪行を将軍に見抜かれてしまう。

将軍は2人を見逃す代わりにある森で起きている少女たちの失踪事件の調査を命じるのだった・・・。


「ジャックと豆の木」、「白雪姫」、「塔の上のラプンツェル」、「赤ずきん」
「12モンキーズ」の鬼才テリー・ギリアムがグリム童話が生まれた経緯を大胆な新説で描いた大人向けのファンタジー。


ジョークを交えた内容はテンポが良く、ツマラナイとまでは言わない。
でも、面白いと言えるかとなると微妙。

ただ、登場人物の動機や考えているコトがイマイチ分からないのが残念。
グリム童話の要素も盛り込み過ぎて消化不良感が残る。

ハッピーエンドもちょっと無理矢理。

映像は綺麗だし、キャストも良いのに、おしい!


最終評価 B



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December 14, 2013

ブラインドネス

ブラインドネス
ジュリアン・ムーア
角川エンタテインメント
2009-04-03


2008年・カナダ映画

「シティ・オブ・ゴッド」のフェルナンド・メイレレス監督作品。
原作小説は、「白い闇」。


ある日、突然に視力を失った日本人男性(伊勢谷友介)は、往来の真ん中に車を停める。
クラクションが鳴り響く中、彼の車を動かそうと申し出た通りすがりの男(ドン・マッケラー)に自宅に送り届けてもらう。

帰ってきた妻(木村佳乃)に連れていかれた病院では、異常ナシだった。

診察をした眼科医(マーク・ラファロ)は、失明すると暗くなるハズの視野が明るくなったという症状に疑問を感じる。
だが、その眼科医も翌日にはまったく同じ症状に襲われるのだった。

そして、その視力を失う病気は次々に感染患者を増やし、政府は遂に感染者の隔離を行う為の特殊施設を設立する。
次々に収容される患者たち。
その特殊病棟は、感染者を増やさない為に管理者は不在。

盲目者だけが集まり、説明も受けられない。
加速度的に増える患者たちによって食糧不足に陥り、管理する軍隊の非協力もあって衛生環境の悪化も進んでいく。

やがて病棟の状況が最悪の状態になった時、王を名乗る独裁者(ガエル・ガルシア・ベルナル)が現れる。

食料や女を要求し、横暴を尽くす王の独裁に、特殊病棟は極限状態へと加速していく。
高まる不満は火のついたような暴動へと発展していく・・・。


原因不明の感染症が生み出すパニックサスペンス。

警察官、ホテル客室係、娼婦、眼科医、日本人男性・・・この世界では誰も名前を名乗らない、「名前を奪われた世界」。
そして、この国が世界のどこの国なのかもハッキリとは語られない。

人権も、経歴も、全てを奪われ、人格のみが残された人たちが集められた閉鎖空間。
そこには、何とか人間らしい生き方をしようと模索する人が居る一方で、好き勝手をする暴君が生まれる。

名前というのは、人間が人間として在るための第一歩。

世界人類が築いてきた全てを奪われ原初に戻った世界は、現代人にとって地獄に近い。

そして、その地獄から抜け出した世界で、人間が人間らしく生きることに必要なこと、意味に人々は気付いていく。


ただ、唯一この環境の中で「目が見える」眼科医の妻の行動が不可解で仕方ない。

この環境では神に近い能力を持つのに、目の見えない暴君の横暴を許し、自らをその犠牲にさえする。
それは神の子でありながら人の世で罪を背負った、イエス・キリストの投影なのかと思っていたら、突然に復讐心に火が点き、暴動の発火点に変わる。

だったら最初からやりようがあっただろうよ・・・と、思わずにはいられない。


そして、目が見える妻にすがるしか生きられなくなる眼科医が切ない。
彼女を愛しているのか、彼女の能力にすがっているだけなのか、分からなくねっていく。

目が見える彼女を独占したいのか、愛しているのか、それとも・・・?
激しい混乱の中で、彼女の心が自分から離れないことを願うしかない。



あと、この視力を奪う病気は一体何だったのか。

いや、あまり詳しい説明は、逆に興を削がれるのかも知れない。
そのままに、進み過ぎた文明社会への神の罰、みたいな理解で良いのかな?


人間らしさとは?
という、深い問いを投げかける作品でした。


最終評価 A−

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November 22, 2013

火垂るの墓

火垂る~1

1988年・日本映画
スタジオジブリ製作 高畑勲監督


挙国一致
尽忠報国
欲しがりません、勝つまでは。

軍靴の音が響き、一般市民の生活まで戦争に染められた戦時下。
戦況は悪化の一途を辿り、米軍爆撃機の空襲に晒される神戸。

14歳の兄・清太と4歳の妹・節子。
海軍に所属している父は遠い戦地へ赴き、頼りの母も空襲で死んでしまった2人は、叔母の家に身を寄せる。

ただでさえ物不足の戦時下。
清太と節子を受け入れた叔母にとって、2人はお荷物でしかなかった。

母の形見の着物を勝手に処分され、何かにつけて嫌味を言われ、邪険にされる生活。
肩を寄せて支え合う2人の暮らしは、日に日に苦しさを増していく。

清太はたった一升の米と節子を抱えて、叔母の家を出た。

誰も居ない防空壕で清太と節子の暮らしが始まる。

だが、物質的にも精神的にも誰にも余裕が無い戦時下。
こども2人の暮らしが上手くいくわけもなかった・・・。


「僕は死んだ。」
この衝撃的な言葉から時間を遡る物語には、切なさと哀しさしかない。

飢えて駅で死に、ゴミの様に扱われる清太。
その手に残るのは、サクマドロップの缶に入れられた節子の遺骨。

そこに辿り着くまで、一生懸命に生きた2人。

戦争が無ければ幸せに暮らせたはずの清太と節子。
2人が精一杯に生きていていれば、生きているほどに、切なく哀しい。

冒頭から、胸を締め付けられ、苦しさのあまり最後まで観るのが辛い。


戦時下の物不足の中、頼った親戚に邪険にされ、防空壕で肩を寄せて生きる2人の姿は、胸を討つ。

家を失い。
母を失い。
人間としての暮らしも尊厳も失い。
唯一の希望だった父も失った。

あらゆる絶望が、14歳の清太にのしかかってくる。

そんな絶望の中で、生き抜こうとする清太。
4歳の節子は清太の重荷の様に見えて、過酷な暮らしの中で清太が生きる原動力でもあった。


その2人の目線から描かれた物語ゆえに、親戚の叔母は非情な人に映る。
だが、叔母は叔母で戦時下を真面目に精一杯に生きている普通の庶民。
決して悪人という訳ではない。

清太と節子の父は海軍の軍人であり、両親が揃っている頃は他の庶民に比べて良い暮らしをしていたワケで。
そんな暮らしが抜けない2人の態度は、叔母(大人)の目線で見れば働きもせずに遊び、感謝もしないダメな子たち。
誰もが何かは御国の為に働く非常時、叔母にとって2人は苛立ちの種。
遊び暮らす清太と節子と、働いている実の娘とで夕飯に差を付けたくなる気持ちは分からないではない。

叔母の態度は大人気ないとは言え、余裕のない暮らしの中で出るちょっとした愚痴や、小言が、こどもの心を傷つけることに配慮出来なくなった普通の人だと思う。

そして、余裕を奪ったのは戦争。

植民地化を進める列強に対し、うんたらかんたら。
そんな理屈で、高所から戦争を美化したりする向きがあるが、そんな理屈はクソだと、ちゃんと分かれ。

どんなに戦争を正当化しようとしたところで、想像力の無いバカの言葉にしか聞こえない。


どんなに辛くても、叔母に頭を下げて生き延びれば。
そうは思うけれど。
そうは思うけれど、14歳の清太には厳し過ぎる。

こどもにそんなことを望まなきゃいけない世界の方が間違ってる。


節子が、娘と同い年。
もし、娘が節子だったら。
そう思う想像だけで、それだけで、もう堪らない。


最終評価 A


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November 13, 2013

パール・ハーバー

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2001年・アメリカ映画
「アルマゲドン」のジェリー・ブラッカイマー製作。マイケル・ベイ監督作品。

幼い日から飛行機乗りを夢見て育ったレイフ(ベン・アフレック)とダニー(ジョシュ・ハートネット)。
夢の通り共に空軍のエースパイロットになった2人は、今も共に腕を磨き合う。

第二次世界大戦の知らせがアメリカにも伝わり、世界が動き出す。

戦場に向かう為に2人が共に受けた健診で、ひとつの秘密が明らかになる。
レイフの視力が、規定に達さないのだ。
飛行機乗りにとっては、致命的な事実。

しかし、その危機を救った看護師がいた。
視力検査を担当したイヴリン(ケイト・ベッキンセイル)は、必死に夢を語るレイフのカルテに合格のスタンプを押した。
そして、その出会いで2人は恋に落ちる。
激しく求め合う2人。
だが、レイフのヨーロッパへの赴任命令で運命が狂いだす。

親友のダニーにイヴリンを頼み、ヨーロッパへと赴任するレイフ。

しばらく後、そのダニーとイヴリンにハワイへの赴任命令が下る。
それと同時にレイフの訃報も2人の元に届くのだった。

親友を失ったダニーと、恋人を失ったイヴリンは傷を癒すように惹かれあい、結ばれる。

ダニーとイヴリンがハワイに赴任し、戦況が変わり出した12月6日。
イヴリンの前に、死んだはずのレイフが現れる。

そして、運命の12月8日を迎える。

明け方の爆撃の轟音と共に始まったのは、日本軍による急襲。
アメリカ軍の悪夢・真珠湾攻撃だった・・・。



長い・・・。

3時間を超えるのが流行りだった時期は確かにあるけど、今になってしまえば単にテンポ良く見せるための編集努力を怠っただけなんじゃないかって気がしてくる。

40分に及ぶ迫力の真珠湾攻撃!
確かに、攻撃が始まって直ぐは「おぉ。」と思う。見応えもある。

ただ、爆破爆破で、一方的にやられる真珠湾が悲劇的なのは分かるけど。
戦況とか、状況とか、何が何だかの状態でずーっと「迫力の!!」が続くってのは、どうだ。

でも、主人公たちだけは何だかんだで上手いこと戦果をあげちゃいますけどねっ!
レイフもダニーも、イヴリンも生きてるし、怪我もしないし、ヒーローですけどねっ!

なんだ?
この40分を純粋に楽しめるのは、兵器マニアの人とかか?

更に、真珠湾攻撃を乗り越えた主人公たちが、アメリカ本土から直接東京を空爆するドーリットル空爆作戦に向かうワケなんですが。
この真珠湾以降の1時間くらいが全部蛇足。

「軍需工場(〇〇兵器社とか)」って屋根に書いてある軍需工場ってあるのか?
ダラダラに疲れた後半戦で、この蛇足部分の描き方の雑さは苛立ちさえ覚える。

ここ、映画的に要らないでしょ。
真珠湾攻撃で3人の内の誰かしらが犠牲になって(イヴリンではないが)、生き延びた人がくっついて、アイツの分まで生きる・・・で、終わりで良かったんじゃね?
やっぱ、アルマゲドン的に、どっかで自己犠牲を全面に出した無茶な作戦で主人公が命を懸けるって姿が欲しかったのかね。


そして、一方。
肝心のラブロマンス部分も、キャラクターたちの心情の描き方がカルくて浅い。
レイフとイヴリンの恋物語も唐突だし、レイフの死を知って惹かれあうダニーとイヴリンもアッサリ感がある。

結果。
ラブロマンスのはずなのに、感情移入が出来ない。
むしろ、レイフとダニーの友情を前面に出した方が良かったかもね。


で、出来上がったのは、何となくアルマゲドンとタイタニックを足して2で割ったよーな作品。

ストーリーはタイタニック。
前半はやたらと長い恋愛シーン、で、急転直下の悲劇(真珠湾攻撃)が始まった後は、恋人たちは悲劇によって引き裂かれていくんだよ。

そんでもって、演出はアルマゲドン。
アルマゲドンもそうだけど、映画的な演出の前に理屈とかは良いんだよ。
盛り上がれば良いんだよ。


でも、その2つは混じり合わずにとっ散らかりますけどねっ!!


そして、アルマゲドンやタイタニックと違うのは、悲劇をもたらす存在が自然ではなく、「日本軍」だってトコ。

第二次世界大戦の是非やら、何やらにここで言及する気はサラサラ無いけど、単純な善悪で描き切れない戦争をモチーフにするには、あまりにも安易と言うか、雑さが目につくかな。

神風・特攻・日本軍。
まぁ、一般アメリカのイメージとして受け止めるしかないけど、この辺は、いつの時代のイメージだよ・・・と、苦笑いするしかない。
単純に悪役を押し付けられてるから、日本軍がそういう風に描かれるのが嫌な人にとっては嫌悪感があるだろうなぁとは想像がつく。
けど、まぁ、プラトーンで描かれるベトナム兵とか、ブラックホーク・ダウンで描かれるソマリア人とか、アメリカじゃない側はいつもこんな感じですから。何も日本だけが特別でもない。

他の作品に比べれば、アメリカに一撃を喰らわせた相手として、マシに描かれてた方かもね。


誰にでも分かりやすく。
こうすれば感動するでしょ?
こうすれば泣けるでしょ?
と、アメリカ国内に向けて作ったんだろうってのがスケスケに見えてしまう。

そして3時間オーバー。

正直、キツイ。


日本軍の描き方でバッシングを浴びた作品だけど、それ以上に映画として駄作。



最終評価 C+

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November 06, 2013

ブラックホーク・ダウン

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2001年・アメリカ映画
リドリー・スコット監督作品。


1993年・内戦が激化し、泥沼化しているソマリア。
内戦による戦火と飢餓により、30万の民衆が命を落とした。

武闘派部族を率いるモハメド・アディード将軍がモガディシオを制圧。
アイディード将軍は、国連の援助食糧を独占し、飢餓さえも支配の道具にした。

国際世論を受け、2万人のアメリカ海兵隊が介入。
一時的に治安は回復したものの、アメリカの撤退と同時にアイディード将軍は国連軍に攻撃を仕掛けた。

アメリカはアイディード将軍の排除を行う為、最強部隊を再投入するが、局面は打開せずに更なる泥沼化を招くのだった。

だが、アメリカもただ手をこまねいているワケではない。
遂にアディード将軍の本拠地に急襲作戦が開始される。
作戦自体は、ものの1時間で終わるハズの、デルタフォースにとってはいつもの内容。

しかし、アディード側の思わぬ反撃により支援ヘリのブラックホークが撃墜され、戦局は一変。
突入部隊は敵のど真ん中で孤立する。
兵士たちは必死に応戦するが、ひとり、またひとりと敵の銃弾に斃れていくのだった・・・。


慢心のあったアメリカ軍と、厳重に警戒していた現地のアディード軍。
最強のはずのアメリカ軍が、小さなほころびによって窮地に陥っていく。

長い内戦、長い現地への介入、そんな長い長い戦いの中の1日を切り出す。
戦争の是非、軍事介入の正しさ、そんなモノは脇に置き、その1日は、戦場の凄惨さを切り取る。

ジョシュ・ハートネットやエリック・バナ、ユアン・マクレガーといった名優も出演しているが、出てくる兵士たちのひとりひとりにクローズアップはない。
ただ、同じように戦い、傷つき、死んでいく。
それは、格差と人種によって分断されたアメリカ人が、戦場でだけは平等になる姿を皮肉にも映し出す。

政治的なメッセージも、ドラマ性も、全てを排してただひたすらに戦場を描いたことで、観客は自分を戦場の中の一兵士のように錯覚していく。
その最悪の戦場の中で、自分がなぜココに居るのかさえ分からなくなっていく。

観客は現地の住民に襲われ、また、一方で現地の住民を殺し、意味も分からないままで傷つき死んでいくアメリカ軍兵士の目線で、軍事介入の虚しさを抱える。

だが、ラストのナレーションがこの戦場の意味をひっくり返す。

この作戦により、ソマリア人が1000人以上、アメリカ軍19人が死んだ。

作中は対等な戦いのようでいて、その実は一方的な虐殺に近かったのだ。


その結果、伝わるのは強烈な戦争への嫌悪。


同時多発テロが起こった、2001年。
この作品のメッセージは、どう伝わっていたのだろう。


最終評価 A



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October 30, 2013

BUNGO ささやかな欲望 −見つめられる淑女たちー

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2012年・日本映画
「BUNGO」
文豪たちの短編小説を実写化。
女性編「見つめられる淑女たち」と男性編「告白する紳士たち」の計6篇。

この女性編は3篇。
宮沢賢治の「注文の多い料理店」
三浦哲郎の「乳房」
永井荷風の「人妻」


「注文の多い料理店」 監督:冨永昌敬
入り婿として銀行の左右吉(宮迫博之)は、不倫相手の富士子(石原さとみ)を狩りをしに山に入る。

しかし、この不倫旅行は妻にバレていて、富士子と別れるための最後の旅行。
一方、富士子もそんな左右吉の気持ちを察していて、分かれるならいっそ慰謝料をせしめたい。
慰謝料を出したくない男と、慰謝料をせしめたい女。

そんな2人が道に迷って辿り着いたのは、注文の多い料理店「山猫亭」だった・・・。


ちょっとスケベが入ったB級ホラー。

いやー、誰もが知ってる物語だからこそかもしれないけど、変なアレンジしたもんだ。
最後に2人を助ける狩人も出てこないから、どうやって生き延びたか一切不明。

宮迫の演技って、脇役ならまだしも、主役だとコントにしか見えない。
石原さとみは可愛いけど、演技が上手いかって言うと、微妙。

評価 C+


「乳房」 監督:西海謙一郎
第二次大戦中。
乳房が膨らんでくる夢に悩まされる中学生・寛次(影山樹生弥)。
寛次は、胸にしこりを感じ、自分がこのまま女になってしまうんじゃないかと思い悩む。
誰にも相談できないまま夜間巡視をする寛次は、理髪店の未亡人・かな江(水崎綾女)が髪を洗っている姿を目にしてしまう。

あまりにも美しい乳房を目にし、その日から寛次の頭はかな江の乳房のことばかりになってしまう。

そして、かな江も夫を出征で失い、若い肉体を持て余し、悶々とした日々をおくっていた。


幼い時に母親を失った寛次。
性の目覚めと、母性への憧れの象徴がかな江の乳房に集約されていく。

しかし、かな江・・・。
中学生相手にかなり挑発的。

文学のエロスと言うより、かなり直接的。
こんなん、中学生のエロ妄想じゃん。

ま、文学なんて、そんな部分もあるよねー。

評価 B


「人妻」 監督:熊切和嘉
町はずれの家の2階に間借りした桑田(大西信満)は悠々自適の生活。
そんな桑田の頭の中は、1階に暮らす夫婦の夜の生活。

豊満な肉体を持つ人妻の年子(谷村美月)の嬌声が夜な夜な聞こえ、桑田は当然のように妄想に耽る。
桑田の心に住む悪なるクワタが、桑田をそそのかす。

そんなある日、桑田が外出から帰ると、そこには縄で縛られた年子が居た・・・。


目の前にぶら下がったエロスに、何とか勝とうと頑張る青年。
そんな青年の葛藤を知ってか、知らずか、ひらひらと誘うような人妻。

一線を越えるか、越えないか、悩む青年の前にスーパー据え膳状態の縛られ人妻!

どうする、どうするの俺!

って、どんなシチュエーションプレイだよ。

時代が違うとは言え、桑田ヘタレすぎ。

評価 B


タイトルロールの段階から漂う、安っぽいオーラ。
ちょっと真面目に撮ったロマンポルノって感じ。

コンセプトは分かるんだけど、中身がスカスカすぎやしませんか。

各作品30分で、次々切り替わっているのに、タルい。

エロスを売りにするほどエロくはなく。
文学がテーマと言えるほど深くもない。


最終評価 B−




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October 19, 2013

ハッピーフィート

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2006年・アメリカ映画
歌えないペンギン・マンブルの奮闘を描くフルCGアニメ作品。

アカデミー長編アニメ賞受賞。


極寒の南国大陸。
集団で生きる皇帝ペンギンたちは、歌うことで愛を語り、歌うことは大人の証明でもあった。

でも、そんな社会で、生まれながらに音痴のペンギン・マンブルが生まれた。

心の想いを表現すると歌になる皇帝ペンギンたち。
心に溢れる想いを表現しようとすると、踊りだしてしまうマンブル。

そんなマンブルも大人になり、大好きなグローリアの為に一生懸命。

そして、マンブルの想いを伝えるのは、もちろん幸福のパタパタ足(ハッピーフィート)!!


「ダンボ」と同じく、台風で幼稚園が休みの娘っちに「何かDVDを!」と言う至上命令を受けて借りてきた作品。


確かに、愛くるしいペンギンとタップダンスの組み合わせってアイディアはナイス。

そのアイディア自体は良いんだけど、可愛さオンリーでは、長い。

ペンギン世界の宗教観?と言うか、世界観がとにかく伝わってこない。
なので、マンブルの何が問題で、何が危機で、何がなんだか。

感情を歌にのせるミュージカル作品のダメパターンらしく、感情が伝わってこない。
ヒロインとも結ばれなくて、何がなんだか。

とにかく余計なシーンや演出が多く、タルい。
しかも、ラストにかえては御都合オンパレードと謎展開ばかり。

要約します。

人間が南極で魚を乱獲。
ペンギンのエサ(魚)、無くなる。
主人公、原因究明の為に旅に出る。
人間が原因だと分かる。    ←ココまでが超タル長い。
主人公、人間に捕まり水族館へ。
水族館でタップダンス。
主人公、なぜか南極に帰り、皆にタップダンスを人間に見せようと言いだす。 ←ココらへん説明一切なしの超展開。
皆でタップダンス。
人間が問題の全てを理解し、南極を禁漁区にする。 ←超展開。
ハッピーエンド。

は?

本当に、何がなんだか。


娘っちさえも飽きてしまって、前半途中で「あー、ダンボにすれば良かったー。」と言ってしまう始末。

アカデミー長編映画賞だとか、何とか言っても、こどもは正直。
前半で投げた彼女の判断は正しかった。

こども向け作品でこどもの心を掴めないってのは致命的。
「ダンボ」も大人目線だとアレな部分もあるのに、キッチリこども心は掴むからなぁ。
これが古典名作「ダンボ」との差なのか。


最終評価 C+


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October 02, 2013

伏(ふせ) 鉄砲娘の捕物帳

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2012年・日本映画

山で祖父に猟師の技術を仕込まれた少女・大山浜路。
祖父が死んで独りになった浜路に、兄から「江戸に来い。」と手紙が届く。

江戸に出た浜路は、河原に晒された犬の首を目にする。

「伏(ふせ)」

山犬と人間に生まれた8人の兄弟。
牡丹のような痣、犬の匂い、鋭い牙。
人間に化ける術を持ち、俊敏な身のこなし、鋭い爪と牙で人を殺す。
侍もヤクザ者も、大人もこどもも、男も女もお構いなし。
人を殺しては生珠(いきだま)を喰らう。

「伏狩り令」
伏の跋扈に手を焼いた幕府は、伏の首に莫大な懸賞金を懸けた。

そして、6匹までが狩られ、首を晒されていたのだ。
残されたのはあと2匹。

江戸で道に迷った浜路は、信乃と名乗る犬の面を付けた青年に出会うのだった。

信乃の案内で兄の長屋に辿り着いた浜路に、兄が告げる

「明日からお前の狩りの腕を生かして伏狩りだ。」

そして、浜路は何も知らずに伏を追うのだった・・・。



直木賞作家、桜庭一樹の小説「伏 贋作・里見八犬伝」を基にしたアニメーション時代劇。


人に化け、人の心を持ち、それなのに人を殺さなければ生きられない伏。
それを狩る狩人との間に生まれてしまった、儚い恋。

人の心を持つが故に、苦しみ、最後には自分の命を諦める伏たち。
伏を狩ることに迷いを抱えながら、浜路は銃を構える。


途中まで、浜路が一匹目の伏を狩るまで、信乃が正体を現すまで、は、面白かったのになぁ。


伏を狩りたい将軍の目的も理由もハッキリしないまま。
それと同じく、伏の存在も、目的もハッキリしないまま。

何が何だかわからないまま、クライマックスに突入する。

観てる方はポカーーーン。

最後のギリギリで里見八犬伝に繋がって、「あー、なるほどねー。」とはなるものの、あまりにもテキトーな展開過ぎて、その頃にはどうでも良くなってる。

しかも、許せないのが、クライマックスからラストにかけて主人公の浜路の心の動きが全く分からないコト。

最後に浜路を信乃のもとに走らせた手紙の内容を、伏せたのはなぜだろう?
その内容が物語の核なのに、内容が分からないってのは、明らかに製作側の不作為だろう。


むー、世界観と映像は好きだったんだけど。残念。


最終評価 B−



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September 18, 2013

バトル・オブ・ロサンゼルス

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2011年・アメリカ映画

人類と宇宙生物の最終決戦!

2011年の作品なのに、テレ東「午後のロードショー」で放送される作品。
B級作品を期待しての鑑賞。

タイトル、キャッチ・フレーズ、その他全てからB級の匂いがする。

・・・・。

しかし、いくら変態映画ファンとは言え、クソ映画が好きなワケではないとゆー話。
コストが無い中で知恵を尽くしたB級が好きなのであって、製作側がB級で良いと思ってるB級はだめだー。


冒頭からのスーパーチープCGが半端ない。
円谷プロが一枚噛んでるとみた。
最近の携帯アプリゲームでももう少しマシな気がする。

むしろ、コストを使ってこのクオリティの作品を撮ってしまう製作過程に興味をおぼえる。

そんな作品。


映画ファンってこじらせると、たまにフツーならドン引きの映画に手を出すようになってくる。
コレはもう、病気の域だな。


あ、ストーリー?

インディペンデンス・ディのパクリ宇宙船があらわれて、ミサイル効かなくて、日本刀で戦うの。

おしまい。


最終評価 C



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September 17, 2013

パーカー

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2013年・アメリカ映画
ジェイソン・ステイサムとジェニファー・ロペスが共演するクライムアクション。

一匹狼で凄腕の強盗・パーカー(ジェイソン・ステイサム)。
計画的な犯行シナリオには定評があり、強盗はしても殺しはしない。

オハイオステートフェアの売上金を狙ったヤマで、心ならず犯罪者チーム・メランダーたちと手を組むことになる。

150万ドルの強奪に成功した帰り道、パーカーは別のヤマに手を貸すように声を掛けられる。
だが、仕事の雑なメンバーに心を許せないパーカーは、次の仕事を断る。

しかし、それで済むわけはなかった。

協力を断られたメランダーにパーカーは殺されそうになり、危機一髪、命を取り留める。

意識を取り戻した病院、TVに映る自分の書いたシナリオで人が死んだニュース。
全てが道義に反する。
全てが許せない。

パーカーは復讐を誓い、動き出す・・・。


無敵超人のステイサムが、道義を踏み外したヤツラに制裁の復讐!

なんですが、基本、ステイサムも犯罪者で、道義うんぬん言ったって、自分も元々道を踏み外してるワケ。

復讐の動機が弱いのなんの。

しかも、腹を銃で撃ち抜かれ、ドブ沼みたいなトコに浸かってたハズなのに、生き延びたとなればイキナリ全力疾走。
そして、相手は組織をバックに持って、その組織も動員してくるのにドンドンバンバンで全て解決。

やっと仲間に引き込んだと思ったジェニファー・ロペスは、単なる生活に困窮するアラフォーバツイチ女。
ステイサムのオシリに惹かれてチュッチュするものの、ステイサムには恋人が居るので、特にヒロインになるワケでもなく。
それでいて、アクションに参加するでもなく。
ステイサムの前で下着姿になったものの、特に食指も延ばされるコトなく、淡々とした扱い。

このジェニファー・ロペス要素、要る?


何だか、全部が響かないと言うか、空回り感のある作品でした。


最終評価 B−


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September 12, 2013

仄暗い水の底から

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2001年・日本映画
「リング」の鈴木光司・中田秀夫コンビが手掛けたホラー映画。


5歳の娘・郁子の親権を争う離婚調停中の松原淑美(黒木瞳)。
何としても親権を得たい淑美は、少しでも早く新しい家が欲しかった。

激しい雨の日に見学した、古いマンション。
湿気の多そうな部屋。
少し嫌な印象があったものの、管理人も居るし、職場や幼稚園も近い。
淑美は入居を決めた。

だが、気に入らないのは湿気ばかりではなかった。
上の階に住む住人の足音、天井のシミ、雨漏り、そして、何度となく目にするこども用の赤いカバン。
淑美のいらだちは募っていく。

そんな時、郁子の通う幼稚園で2年前に行方不明になった少女・美津子の存在を知る淑美。

両親が離婚し、雨の日に美津子は姿を消した。
その時の美津子の姿は、黄色いレインコートと赤いカバン・・・。

奇妙なことが続き、疲れきって寝入ってしまった夜。
郁子が夜中に部屋を抜け出し、居なくなる。
必死で郁子を探す淑美が見つけたのは、またあの赤いカバン。
そして、足音が響いてきた上の部屋で、淑美は郁子を見つける。

郁子を見つけた上の部屋は、水浸し。
そして、表札には河合美津子の名前が・・・。


ぼんやりやり淡々としたストーリー展開とヒステリック感だけで 3/4 くらい引っ張るので、ひたすらタルい。

追い詰められてくシングルマザーの黒木瞳がヒステリック。
共感できずに引いてしまう。

出てくる恐怖要素は、捨てたハズなのに何度も出てくる赤いカバンと、雨漏り、そしてチラっと見えるこどもの影。
とりあえず、怖いはナイ。

で、淑美が美津子が行方不明になった理由に辿り着いたコトで、やっとやっとのクライマックス恐怖展開に入るのかと思いきや・・・・。

結局のところ、恐怖の根源である美津子ちゃんは、自分を見つけて欲しいだけのこども霊。
最終的には助けを求めるこども霊を突き放すことも出来ず、何だか微妙にハートウォームと言うか良く分からないオチになる。

しかも、ラストはそして10年後、とか。ホラーでアリなのか?

前半から中盤までずっとタルく、ラストはグデグデ。
非常に残念感のある作品でした。


ジャパンホラーが流行った時期だから、棲み分けの為に色々なパターンがあったよね。

でも、ハートウォームホラーは企画段階で無理だと気付こうよ。


最終評価 C



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September 04, 2013

ハンガーゲーム

200

2012年・アメリカ映画
全米2,000万部のベストセラー小説を三部作で実写化。
その第一弾。


一部の富裕層に支配され、独裁国家と化した未来のアメリカ。
国の名前をペラムと変え、制度も法も富裕層たちの思うまま。

そこで富裕層たちの娯楽として絶大な人気を誇るイベントがあった。

ハンガーゲーム。

12の区に分かれ、管理される貧民層。
その各区から12歳から18歳の男女がひとりづつ無作為に選抜される。
選抜者は森の中で殺し合い、生き延びた1人が生存権と莫大な褒章を得る。

生存確率、1/24。

表向きは反逆の芽を摘むための人身御供。
だが、その実はガス抜きを兼ねた単なるギャンブル。

そんな殺人サバイバルゲームに12歳の妹が選抜されてしまったカットニス(ジェニファー・ローレンス)は、とっさに妹の代わりにハンガーゲームに参加することを決意する。

必ず生きて帰る。

その決意を胸に、カットニスは狩りで鍛えた弓を握る・・・。



命のやりとりをギャンブルにされる。
そこに富裕層のスポンサーの思惑が絡む。

まぁ、ソコまでは分かる。
分かるよー。

だけど、スポンサーの歓心を得ると殺し合いゲームの中で何が得なのかが分からない。
そのうえ、スポンサーの歓心を得るために選抜者たちは競い合うのだけど、ポイントやら何やらが出てくるのに内容的な説明が一切ない無い。

ゲームに入るまでの一時間以上が、異常にダレる。

はい、次。

開始早々に同盟を組んで仲良く殺しを楽しむ集団、アレ、何?
いや、24人での殺し合いの中、同盟が生まれるのは分かるんだけどさ、あまりにも早いし、仲が良すぎる(無防備に寝てる)し、何なんだ。

スポンサーやら、同盟やら。
主人公を窮地に追い込みたいのも分かるけど、アンフェアだし、やりすぎ。
他の23人も、それぞれに本当に生き延びる気なら、もっと違うだろうよ。

他の23人に真剣味がない。
だから、緊張感がない。

だから面白くない。

殺し合いゲームなのに、主人公はあくまで手を汚さない。
なんじゃ、そりゃ。

あ、とにかく最悪なのが、核心の「ひとりだけが生き延びる。」ってルールが、簡単に変更されること。
なんじゃ、そりゃ。

そして、ラストも、なんじゃ、そりゃ。

まぁ、その悶絶モンのラストは、新しいと言えば新しい。
でも、新しければ良いってモンでもなかろうよ。


初期設定とトラックは面白そうだったんだけどなー。

出オチならぬ、設定オチか。


最終評価 C+


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August 08, 2013

ベルセルク 黄金時代篇3 降臨

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捧げる。

ファンタジー巨編「ベルセルク」の劇場版。
この一大叙事詩を映像化するという、長大な計画の第3作。
この作品で「黄金時代篇」は終結する。

この作品が劇場で上映されていた時、僕はそれどころじゃありませんでした。
そんな僕の代わり(?)に劇場に足を運び、パンフを入手してきてくれた友人に感謝。


戦乱の時代。
生まれた時から戦場で生きてきた傭兵、ガッツ。

ガッツが所属した傭兵団・鷹の団。
若くして圧倒的なカリスマである百戦百勝の団長・グリフィスに率いられ、百年戦争と言われる長きにわたるミッドガルドとチューダーの戦争を終結に導いた鷹の団。

褒章として貴族の位を与えられ、守護神と讃えられるようになるグリフィスと隊長たち。
だがガッツは、グリフィスの夢の中で、グリフィスの夢に埋もれることを受け入れられなかった。

グリフィスの対等者でありたい。

その為にガッツはグリフィスと袂を分かつ。

そのガッツとの別れが、完璧と思われていたグリフィスの歯車を狂わせる。
ガッツを失った隙間を埋めるように、自分に想いを寄せるシャルロット姫の寝室に夜這ったグリフィス。
だが、その不用意な行動によって、グリフィスは捕えられてしまう。

幽閉されたグリフィスを待つのは、拷問夫による終わりなき絶望だった・・・。
「ベルセルク 黄金時代篇2 ドルドレイ攻略」


それから1年。
グリフィスを失い、反逆者として国を追われた鷹の団は、女隊長のキャスカを中心に国を彷徨い、逃亡の日々を続けていた。

いつの日かグリフィスを助け出し、再起の日が来る。
その希望だけが、団員を繋いでいた。

そして、グリフィスの幽閉場所を突き止めたキャスカたちのもとに、放浪を続けていたガッツが戻る。

鷹の団の精鋭による、グリフィス救出作戦が始まる・・・。


必死の想いで救出したグリフィス。
だが、一年にわたって拷問を受け続けたグリフィスは、かつての秀麗なる姿からは想像も出来ない姿に成り果てていた。
手足の腱を切られ、皮を剥がされ、舌を切られ、グリフィスの夢は終わった。

いや、終わらない。
絶望と失意の中でグリフィスの手元に戻る、因果律の鍵・真紅のベヘリット。

「ひと言、心の中で唱えよ。捧げる、と。
 さすれば、漆黒の翼を与えん。」

ベヘリットの呼び出した使者の問いにグリフィスは答えた。

「捧げる。」 と。

鷹の団の命は、グリフィスの転生の為に捧げられた。

そして、人外たちの宴、触が始まる・・・。


「何千何万という敵味方の中で
 唯一おまえだけが俺に夢を忘れさせた・・・。」




絶望、絶望、絶望。

「ベルセルク」。
この一大叙事詩の序章であり、土台となる黄金時代篇。
その終結は、圧倒的な絶望の中にある。

黄金時代篇は、絶望の中で生まれた足掻く者「黒い剣士・ガッツ」誕生の物語。

この絶望こそが、地獄としか思えない戦いの中でガッツを動かす原動力となる。
そして、その絶望の中にあった、ほんの少しの暖かさと想い出が、地獄の中でガッツを人間として踏みとどまらせる錨となる。


原作ファンの目から見て、この劇場版シリーズは、成功している。
一切、手を抜かず、簡略化せず、ボカさない。
映像が漫画では出来ない表現、声、表情で、原作を補完する。

それは、新規ファンの獲得や金儲けを当て込まないスタンスに見える。

この作品単体での出来は答えられない。
そもそもが原作ファンしか観ないであろう作品だし、三部作の終章である「降臨」には、状況の説明も人物紹介も一切ない。
なので、もし、この作品を単体で観た人には訳も分からずに絶望的で、スプラッタで、残虐なシーンばかりが続く作品でしかない。

だが、原作のファンであれば、話は違う。
原作に忠実なこの劇場版の展開を、全て把握している。
それなのに、目を離せない。
圧倒的な力で掴まれ、逃げられない。目を逸らしたいのに、逸らせない。

原作ファンだけに贈られたこの物語に、酔う。



「降臨」を観て、このシリーズを追い続ける気持ちが更に強まりました。

いや、こりゃあディスクも買って、製作者に御布施するしかないかな・・・。


最終評価 A+

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July 29, 2013

平成狸合戦ぽんぽこ

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1994年・日本映画。
スタジオ・ジブリ製作。
「火垂るの墓」、「おもひでぽろぽろ」の高畑勲 監督。


タヌキは、実は人間の見ていない時には直立二足歩行をしてたんです。


自然豊かな東京近郊の丘陵地帯。
森と山を切り開いて宅地開発され、多摩ニュータウンが生まれた。

だが、一方で宅地開発によって住処を奪われた者たちもいる。
森から追い出された、多摩丘陵のタヌキたちだ。
人間から自分たちの生活を守るため、タヌキたちは部族の垣根を越えて連合を組織する。

タヌキたちの考えた人間への対抗手段は、今は廃れた変身の術「化学(ばけがく)」の復興と人間研究。

修行に励み、人間に化けるコトが出来るようになったタヌキたちは、自分たちの森を奪った人間への復讐をはじめるのだが・・・。


テーマは、そのものズバリ、環境破壊。

人間や妖怪に化けて人間と戦うタヌキたちの物語。

だが、結末は決まっている。
タヌキの変化で人間の開発を止めることなど出来るワケもない。

一部は、戦って死に。
一部は、世を憐れんで死出の旅に出る。
そして一部は人間世界に紛れ込み、一部はタヌキのまま人間の傍で生きる。

ストーリーは、シンプルに悲劇的な結末へと向かう。


のだが。
タヌキたちがコミカルで、悲愴感やシリアスさはない。

コミカルさがこの作品の味。
だが、自然破壊や人とタヌキの死を描く内容に対する真剣味の無さがこの作品のガンになる。

タヌキたちの状況は逼迫しているのに、実行されるのは冗談のような作戦ばかり。
まぁ、タヌキだから、と、言ってしまえばソレまでだけど、訴えるテーマとのズレが流石にキビしい。

落語調の語りも、やや冗長過ぎて、正直タルい。

何度となく地上波で放送され、何度となく手を付けているハズなのに、キチンと最後まで観たのははじめてかも知れません。


最終評価 B−



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July 09, 2013

ホビット 思いがけない冒険

200

2012年・アメリカとニュージーランドの合作映画
J・R・R・トールキン原作「ホビットの冒険」三部作の第一作。


「ロード・オブ・ザ・リング」で主人公のフロドの手に渡る「ひとつの指輪」。
フロドを冒険へと導いた叔父のビルボ・バギンス。

ビルボは、どうして指輪を手に入れたのか。

小さなホビットが世界を救う、始まりの物語。


森のエルフ、山のドワーフ、草原のホビット、街の人間。
様々な種族が暮らす中つ国。

かつて中つ国の遥か東にドワーフの王国・エレボールがあった。
偉大なるスロール王の下で繁栄を極めたが、長い繁栄は王を狂わせた。
王は、黄金に憑りつかれ、城に溜めこんだ。

その黄金に目を付けた邪竜・スマウグ。
巨大な邪竜は、力と炎でドワーフの国を奪い、積み重なる宝物の上を生涯の巣に定めた。

それから60年。

ドワーフの王子・トーリンは、エレボールを取り戻すべく12人のドワーフと立ち上がった。
旅の導き手は、灰色の魔法使い・ガンダルフ。
そして、スマウグの目を盗む忍びの者としてガンダルフが選んだのは、平和なホビット荘に住むビルボ・バギンスだった。

突然の冒険への誘いに、初めは尻込みをしたビルボだが、蘇った冒険心に従い走り出す。

「ビルボさん、どこへ行くんです?」

「冒険だよ!」

ビルボ・バギンスの長い旅が始まる・・・。



ニュージーランドの広大な大地と最先端のCG、それに映画界の粋を集めた衣装や小物の数々によって緻密に、それでいて大胆に生み出された中つ国。
それは、まさに現代生まれたファンタジーの王道世界。

この壮大な世界観の中で描かれるのは、「ロード・オブ・ザ・リング」へと繋がるホビットの冒険。

3時間近い長編が、そうと感じられないから凄い。


「リング」で相対した、邪悪なる冥王・サウロン。
「ホビット」で相対するは、巨大な邪竜・スマウグ。
敵としてはサウロンの方が巨悪だが、邪竜との戦いがそれに劣るものとは言えない。

スマウグと戦い、故郷を取り戻すための旅。
サウロン復活の不吉な足音と共に語られる今作は、三部作の序章らしい導入部分。

フロドへと引き継がれていく名剣・つらぬき丸や、ガンダルフの剣・グラムドリングとの出会いにファンはニヤリとしてしまう。

そして何より、物語の鍵となるひとつのリング、そしてゴラムとの出会いが描かれる。


僕としたことが!
まさか、「ロード・オブ・ザ・リング」三部作のレビューを書いていなかったなんて!!

ファンタジーの原点。
このシリーズ、大好きなんですよねぇ。

ひとつが3時間オーバーの三部作。
でも、観ないで感想だけ書くなんてルール違反。

むむ・・・約10時間の旅を始めちまうか・・・。


最終評価 A

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May 07, 2013

ボルケーノ

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1997年・アメリカ映画

地震が頻発し、地下で高温の蒸気が噴出する。
LAの危機管理局局長のマイク・ローク(トミー・リー・ジョーンズ)は、ただならない事態の予感を感じていた。

そして、嫌な予感は的中する。
ある日の深夜、轟音と共に地震が起こり、地表を割ってLAの街は火山の噴火に飲まれていく。

ひとりでも多くの人を救いたい。
マイクは現場で走り出す。


圧倒的な力を持つ自然災害と戦うディザスターパニックムービー。
100億をかけたと言う溶岩と燃えつくされるLAの街が圧巻。

全編、とにかく燃えまくる。

現場で走り回るトミー・リー・ジョーンズと、指令所でサポートするドン・チードル。

少ない登場人物と、分かりやすく早い展開で一気に見せる。
分かりやすいストーリーだが、緊急の瀬戸際の中で他人を助ける為に命を投げうつ人や、利己的に動く人など、人間性のドラマもしっかり描かれていて息をのむ。

火山灰にまみれて白人も黒人もアジア系も無くなった世界で全員が喜ぶラストシーンに感動する。
あぁ、これを描きたかったんだな。

シンプルでも、名作。


最終評価 A



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March 30, 2013

美女と野獣

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御存知、ディズニーの名作映画。
醜い野獣と美女の恋物語。


昔々、若く美しい、たが、それゆえに傲慢な心の王子がいた。
ある日、王子は道に迷った老婆に一晩の宿を乞われたが、老婆の汚い身なりをバカにして宿を断わってしまう。
怒った老婆は、魔法で王子を恐ろしく醜い野獣に姿を変えてしまった。
魔法の薔薇が枯れる前に、互いに愛し愛される人を見つけられれば、魔法はとける。
だか、野獣となった王子は、その姿を恥じて城に閉じこもってしまう。

町一番の美しい女性・ベルは、本と空想が好きなちょっと変わった子。
他の娘が美しい青年・ガストンに心奪われても、ベルは本に夢中。
それどころか、彼女の美しさだけが目的でベルに言い寄るガストンを嫌がるばかり。

ある日、ベルの父が森で道に迷って荒れ果てた城に辿り着く。
その城の主は恐ろしい野獣。
父は野獣に捕えられてしまった。

帰らない父を探し、城を見つけたベルは、囚われの父の身代わりとして野獣の城で一生を過ごすことを約束する。

囚われの美女ベルと野獣の暮らしが始まる。


テーマは「人は見た目じゃない。」

ベルに言い寄るガストンは、見た目も良くて力もある。だけど、野蛮で相手を思いやる心がない。
一方、野獣は昔はガストンと同じだったが、ベルに出会い、愛を知って相手を思いやる心を育む。

あまり深くは描かれないけれど、ガストンと野獣を分けたのは、本好きかどうかってトコが良い。
結局は、知性が人間の魅力の根源なんだってメッセージが隠されてる。

まぁ、だったら最終的に野獣が人間に戻らなくても良いのに、とは思いますけどね。


勧善懲悪、善悪ハッキリのディズニー節は、コテコテべったりで多少胃もたれもするけど王道ゆえに観ていて安心感は抜群。
人物を掘り下げたストーリーの深みより、分かりやすさが大事。
そこに大人基準の良し悪しは、特にない。
「ディズニーだなぁ。」と思うのみ。

ディズニーの手書きアニメの動きは、なめらかで美しい。
野獣と美女のダンスシーンは、「おぉ。」と思う。
一応、3D作品なので、高い天井までの本棚や、その本棚のあるホールでのダンスシーンは3Dを意識した奥行きのある映像になっていて、「このシーンだけ3Dで観たい。」と思わせる。


しかし。
そんな大人の割り切った気持ちを察しているのか、思ったより娘は食いつかず。

ジブリ作品はガンガン食い付くのに。
誰かの影響があるようです。
お姫様大好きだからイケルと思ったんですが、ハズシました。

まぁ、基本ちょっとバカっぽいよね。ネズミ作品は。


最終評価 B



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October 16, 2012

普通じゃない

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1997年・アメリカ映画
「トレインスポッティング」のダニー・ボイル監督。

愛を司る天使たちは、人間世界の離婚の多さにマイっていた。
天使のオイラリーとジャクソンは、天使長のガブリエルから至難の命令を受ける。
それは、わがまま放題の超お嬢様セリーン(キャメロン・ディアス)と、その父の経営するビルの掃除夫ロバート(ユアン・マクレガー)をくっつけるコト。

その日、仕事をクビになったロバートは彼女にもフラれ、借金のカタに車も没収され、ヤケクソになって社長室へと乗り込んでいった。
その時、社長室ではセリーンが父親から説教の真っ最中。

社長室で暴れ過ぎた勢いでセリーンを誘拐してしまったロバート。
だか、ロバートが誘拐したハズなのに、ワガママお嬢様のセリーン振り回されてしまう。
父親を面白く思わないセリーンに誘導され、あっという間にロバートは金銭目的の誘拐犯へと仕立て上げられていく。

そんなロバートとセリーンを追うのは、偽の殺し屋となったオイラリーとジャクソン。

奇妙な関係の誘拐犯と人質となったロバートとセリーン。
そのロバートとセリーンをくっつけたい殺し屋。

「普通じゃない」逃亡劇と追跡劇がはじまる・・・。


白一色で統一された天国世界やロバートの代わりに掃除をするロボットなど、新進気鋭のダニー・ボイルらしい表現が散見されるものの・・・・、内容はポップと言うのもどうかと思うトンデモストーリー。

まぁ、ラブコメディと思えば何とか・・・、とは思うものの、コメディとしても笑えるかどうかは微妙。

空想が入り混じる映像は、ビジュアル的な面白さはあるんだけどな。
その空想が入り混じるのがストーリー的にはゴチャゴチャ感に繋がってしまってる。

確かに色々な意味で「普通じゃない」にしても、トンデモなら良いのかっつー話ですよ。

ドタバタな天使たちがユーモラスだったり、所々に見所はあるんだけど・・・。

ユアン・マクレガーとキャメロン・ディアスの恋を天使がとりもつストーリーなら、もっと別の内容に出来たんじゃなかろうか。
そこを好き嫌いの分かれる「普通じゃない」内容に撮ってしまうのがダニー・ボイルの腕なのか、どうなのか。


まぁ、この作品の何よりの問題は、キャメロン・ディアスの撮り方が全く可愛くないコトかな。
嫌味なだけのワガママお嬢様に見えてしまう。
キャメロン・ディアスは凄く可愛いと思う作品と、全然な作品の落差が激しいっす。
しかも、歌が超ヘタ。ビックリするわ。


最終評価 B−


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September 09, 2012

プレデターズ

プレデターズ


2010年・アメリカ作品。

シュワルツネガー主演の第1作が撮られてから23年。
手を変え、品を変えて撮られ続けてきたプレデターシリーズの決定版。
宇宙の戦闘民族プレデターたちと地球最強の選抜チームが火花を散らす。


戦闘のエキスパートの元軍人・ロイス(エイドリアン・ブロディ)は、気付いた瞬間、空高くから落ちていた。

何とか開いたパラシュートで命拾いし、叩きつけられた地面はジャングルの中。

何故、自分がココにいるのか。
何故、自分は落ちていたのか。

全てが、謎。

そして、次々に落ちてくる人間たち。落とされてきたのはロイスを入れて8人。
特殊部隊の隊員、南米の暗殺者、囚人、CIAのスナーパー、ヤクザ・・・・、エリート医師ひとりを除いて全員が戦闘のプロ。

天候、風景、状況、どう考えても普通じゃない。いや、ココは地球でさえ、ない。

そして、ジャングルの中を進む中で出会った別の人間の死体や、襲い掛かってきた猟犬のような生物でロイスは気付く。

「俺たちは狩りの獲物だ。」

正体は分からない何者かが、自分たちをこの星へと自分たちを連れてきて、狩りを楽しんでいる。
その獲物が自分たちだと。

ロイスたち地球最強の戦闘エリートたちと、見えない謎の敵との戦いが始まる・・・・。



ん、んーーーー。ん?

んー。

まぁ、お金をかけたB級映画と思えば、観られる・・・かな。途中までは・・・。


オープニングは空をダイブしているシーンから始まり、ツカミは充分にこの作品へ観客を誘ってくれる。
そして、何の目的で集められたか分からない人間が集まり、最初は正体不明だった敵の正体や、自分たちの置かれた状況が判明していく過程はサスペンス的。

おっ、この作品ナカナカ・・・、と思わせて。

途中、と、言うか、プレデターたちと戦いだした辺りからソコまでの緊張感が一気に弛緩していってしまう。

プレデターズ、なのに!!

特に連れ去られたその星で生き延びていたローレンス・フィッシュバーン(役名忘れました)の行動が意味不明で、しかも、非常にアッサリしたヤラレ具合。

てか、行動の意味不明さだったら他の登場人物たちも相当に意味不明。

クライマックスに敵になる戦闘力なしだったハズの医者とか、「この星に来て、アンタのやりたいのはソレ?」とツッコミを入れずにいられないし。

プレデターはプレデターで、狩りをしているのか戦士の誇りなのか、日本刀で戦うコト所望のヤクザとナイフで一騎打ちとかしてるし。
いや、そもそも狩りの仕方が雑すぎるだろ。ロケットランチャーかと思えば素手で殴ってきたり。その光学迷彩はお飾りかっ!!

そもそも主人公は運転の仕方も分からないプレデターの宇宙船を奪って、しかもプレデターを1匹捕獲して地球に帰ろうとか、どんだけ楽観的よ?

で、相討ちでプレデター倒すにしても、同じ方法は使うなよ! 映画だぞ!!


んー。もう少し、何とかなったんじゃないのか?

むしろ、シュワルツネガーのプレデターの方が緊張感も、ラストの戦闘シーンも、断然レベルが上。
まぁ、第1作はA級作品で、コレはB級作品ですから、比較しても仕方ないんですけどね。


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September 08, 2012

ベストキッド

ベストキッド

2011年・アメリカ作品。

1984年に大ヒットした「ベストキッド」の舞台を日本から中国へ、武道を琉球空手から中国拳法へ、そして、師匠役をジャッキー・チェンに変更してリメイクした作品。


12歳のドレは、シングルマザーの母親に連れられてアメリカのデトロイトから中国の北京へと引越しをする。

だが、引越し初日にトラブルに巻き込まれる。
遊びに行った公園で可愛い中国少女のメイと仲良くなったドレだが、それを面白く思わないチャンにケンカを吹っかけられてしまう。
チャンは体格も大きく、中国拳法も習っていて仲間も多い。
それでも必死に戦うドレだが、当然勝てるワケもなくボコボコにされてしまう。

その日からチャンに目を付けられ、学校は針のムシロ。
なんとか強くなりたいとカンフー教室を覗くが、そこもチャンのテリトリー。
負けん気の強いドレはそれでもチャンに挑むが、袋小路に追い詰められて袋叩きにされてしまう。

だが、そこに割って入ったのは、ドレのアパートの管理人のサエないオヤジ・ハン(ジャッキー・チェン)だった。

ハンはカンフー道場で鍛え上げられたチャンたちを相手に一度も拳を使わないで手玉にとり、あっという間に倒してしまう。
ドレはハンに頼み込んで一緒にチャンの道場へ話を付けにいくが、そこでチャンの師範に試合で決着を付けろと迫られ、成り行きで武術大会で決着を付けることになってしまう。

翌日からハンの元に通うことになったドレだが、そこでハンがドレにやらせたのは、ひたすらにジャケットを脱ぎ、棒に引っ掛け、棒から外して着て、脱いで下に落とし、拾い、またかける。
何日も、何日も、その繰り返し。

いい加減ドレが嫌になり、ハンの元から去ろうとした時、ハンが動く。

ジャケットを着て、脱ぐ。 その動きには相手の拳からの防御が。
ジャケットを拾う。 その動きには蹴りへの防御が。
ジャケットをかける。 その動きにには相手の胸を突く攻撃が。

ハンは言う。
カンフーはあらゆる動きの中にある。
ジャケットをどうやって脱ぐか、どうやって着るか、人にどうやって接するか。
全てが、カンフーだ。

たったひとりの師匠と弟子が、逆転の戦いに向けて歩きだす。


元の作品をしっかりと踏襲しながらも、ドレとメイの恋模様や、ジャッキー演じるハンの陰のある過去がストーリーに深みと幅を与えている。

かつて愛する妻と子を亡くし、その原因は自分だと自分を責め続けて生きてきた男・ハンをコミカルな演技を封印したジャッキー・チェンがしっかりと演じきる。
そして、母親から自立を始めた12歳の少年が、誰も頼る人の居ない中国でイジメにあい、それでも負けない強さを見せる。

そんな2人が、まるで父と子のような絆を作っていく過程が、派手さはなくとも心に伝わる。

カンフーを力による暴力とだけ捉えるチェンの道場と、生き方の全てであり術であると捉えるハンとの対比も、オリエンティックな中国武術の深みを感じさせる。
その謎めいた中国武術が奇妙なトレーニングが面白味を作っていた前作からの良さを上手く引き継いでいる。


まぁ、何で舞台が日本から中国に変わったのか、とか、気になるよね。
80年代に日本が持っていた勢いは、今、中国にあるからでしょうか。

しかも敵役のチャンや師範が分かりやすく悪く傲慢な中国のイメージを体現してて、それにひとり立ち向かうドレは何をイメージしてるんだろう、とか、考えちゃう。


何はともあれ、リメイク作品で前作に迫る作品と言うのは稀ですが、この作品はその稀なひとつでした。

まぁ、最後の必殺技チックな技は、ご愛嬌かなー。


最終評価 A−


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