2008年に観た映画

December 29, 2008

スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師

スウィニー・トッド

15年前、フリート街の理容師ベンジャミン・パーカー(ジョニー・デップ)は、美しい妻と子供に囲まれ幸せに暮らしていた。

しかし、彼の美しい妻に横恋慕したターピン判事によって無実の罪を着せられ、無期懲役を言い渡される。

彼が刑務所の中に居る間に、妻は更なる策略によって、判事の手に落ちた。

パーカーは帰ってきた。

名をスウィニー・トッドと変え、心を復讐鬼に変えて・・・。



ティム・バートン&ジョニー・デップの名コンビが歌で織りなす、ダークなダークな、それでいてゴシックで美しい復讐鬼の世界。

画面を埋め尽くすのは、邪悪なる狂気。
そして、深い闇の黒と鮮烈な血の赤。


元々ミュージカルとしてロンドンでロングランをしている作品だけに、セリフの半分以上は歌。
当然、ジョニーも歌う。
ミュージカル映画は苦手なんですが、なぜかこの作品は自然に入れました。

やっぱりジョニデはこうじゃないと。
中世の格好させて、似合うとか似合わないとかじゃないもんね。中世のヒラヒラな格好じゃないと違和感があるのはこの人位。
歌も上手いし、この役は彼の為にあるようだ。


残酷で、単純に悲しい話だし、救いは無いし、ロクでもないっちゃあロクでもない。
でも、ストーリーに引き込む魅力(魔力?)と、映像の美しさは際立っている。
一気に観れる作品でした。
他人に薦めるのは躊躇われますけどね。
嫌いな人は嫌いだろうな。すっごく。


今度から床屋の髭剃りで首筋に剃刀が当たる時、背筋がゾクゾクするコト間違いなし。

あと。ミートパイを食べる時には手が止まりそう。

だって、ねぇ? 何肉か分からじゃないですか・・・。


最終評価 A−


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December 28, 2008

ノーカントリー

2008年の記念すべき100本目。
何にしようか考え、やっぱりこの作品にしてみました。

あらゆる映画賞、そしてアカデミー賞4部門を獲得した作品「ノーカントリー」。

鑑賞前から期待値が上がり過ぎて、悪くない作品もイマイチに感じてしまう「アカデミー賞効果」を越える作品であって欲しいと期待を込めての鑑賞。


ノーカントリー


1980年。
メキシコ国境近くの砂漠。

ハンティング中のルウェリン・モス(ジョシュ・ブローリン)は死体の山に出くわす。
麻薬取引中のトラブルなのか、銃撃戦があったと思われる現場にはトラック一杯の麻薬と現金で200万ドル。

危険は火を見るよりも明らか。だが、モスは200万ドルを手にした。

当然、追っ手がかかる。

決死の思いで逃げるモスを追うのは、非情の殺し屋アントン・シガー(バビエル・バルデム)。
シガーは着実に、確実にモスを追い詰めていく。

事件に巻き込まれた町の住人モスを、次々に起こる殺人を、犯人を追うのは、老保安官エド・トム・ベル(トミー・リー・ジョーンズ)。

逃げる男、追う男、それを更に追う男。

逃亡劇と追跡劇が始まる。



ん。んーーーーー?

正直、最後が良く、分からなかった。

ラ・・・ラスト、どういう意味?


んー。またもやアカデミー賞トラップか。
アカデミック過ぎて、理解が付いていかないのか。

分からない僕が悪いのか。


途中まではなぁ、迫力があって、リアリティがあって「どうなるんだろう、どう展開してくんだろう。」って緊張感でグイグイ引っ張られていくんですが・・・。

初見では展開を理解できない部分が多い。
ナゼ連絡が取れたのか、ナゼ〜出来たのか。ナゼ、何故?が気になってしまう。
まぁ、そんな細かいトコは無視なのかも知れないですが、気になるモンは気になる。
リアリティがあるから、余計に気になる。


徹底して悪を象徴するシガーの圧倒的な存在感。
正義・良心の象徴であるエドは無力な傍観者。

そして、その両者が交錯しないまま、生き延びる。

概略は分かるんだが、後味も、理解もスッキリしないなぁ。

でも、最後まで一気に見せる力が凄い。
のめり込んで、引き込まれてるのに、最後が分からないなんて悔しい。


なんか悔しい。

うん。よし、もう一回、観直すか。 その価値はある。


最終評価 A−


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December 27, 2008

亀は意外と速く泳ぐ

亀は意外と速く泳ぐ

亀にエサをあげるだけの平凡に平凡な日常を生きる、平凡な主婦・片倉スズメ(上野樹里)。
特に何も無い日々。
自分の存在感の薄さに自分でも驚く。
親友のクジャク(蒼井優)はセンスに溢れ、大胆に生きているのに・・・。

そんなある日、転んで見つけた「スパイ募集」の小さな小さな張り紙。

パーマをしてみても何も変わらない自分を変える為、スパイになる決意をするスズメ。

平凡に平凡を生きてきたスズメは「存在感を消すコト」を求められるスパイにはピッタリ。即採用。
某国のスパイとして「目立たない」ことを求められるスズメ。

目立たないのは得意なハズだったが、スパイとなり、今までの自分が意識もしないで生きて来た「目立たない」が分からなくなっていく。


「日常」「平凡」に潜む非日常に脚光を当てたコメディ。


小ネタに小ネタをかぶせた怒涛のネタ攻め。

監督は「トリビアの泉」「ダウンタウンごっつええ感じ」「笑う犬の生活」を生み出した三木聡。

ぼへーっと観て、クスっと笑える。
大事なメッセージが隠されているようで、でも、まぁ、別に良いかぁとなる程良いテキトーさ。好きだなぁこう言う空気。

話の筋としては何が何だかサッパリ。
てか、ストーリーらしいストーリーはない。

とりあえず、上野樹里の「ふぇふぇふぇ・・。」とゆー笑い方が面白可愛い。

やっぱ蒼井優が好きだなぁ。今作のクジャクもオイシイ役だし。アフロでも可愛い。


この作品は、雰囲気を楽しむのみですね。


最終評価 B


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December 25, 2008

スリーメン&リトルレディ

風邪でダウン中。
寝続け過ぎて寝れなくなったのでリビングのソファへ移動。

なんとなく点けた、テレ東でやってる昼の映画を観てしまいました。

習慣と言うのは怖いモノです。
朦朧としてるくせに、感想を書かねばと言う気になります。

まぁ、感想が書けるくらいには回復してきたってコトで許して下さい。


スリーメン & リトルレディ

共同生活をしながら独身生活を楽しむ3人の男が赤ん坊を育てる名作コメディ『スリーメン&ベビー』の続編。
3人の独身男、建築家ピーター、漫画家マイケル、俳優ジャック、赤ん坊のメアリー、メアリーの母親で共同生活に参加することになった女優シルビアの奇妙な共同生活ももう5年。
赤ん坊だったメアリーも、もう5歳。すっかりおしゃまな女の子。

そんな微妙なバランスの上にある共同生活に波紋が広がる。
シルビアの恋人、演出家エドワードがシルビアにプロポーズしたのだ。

5年の共同生活で中心となっていたピーターは、自分の中のシルビアへの気持ちを抑え続けてきた。
抑え続けた気持ちを上手く出すことが出来ないまま、シルビアとメアリーはエドワードに連れられてイギリスへと旅立ってしまった。

このままで良いのか?

3人はイギリスへ向かった・・・。



あぁ、続編。

『スリーメン&ベビー』は良く出来たコメディで、好きなんですけどねー。
こうやって練りの甘い続編になっちゃうと『フルハウス』みたいな感じ。
起承転結も曖昧で、必要の無いシーンが多い。
ラストシーンも分かってて、ヒネリも何もない。

古き良きアメリカ映画の味わい。

でも、頭の芯に鉄棒が入ったような僕の体調には丁度良かったかも。
何も考えなくて良いし。楽でした。

最終評価 B


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December 23, 2008

サイドカーに犬

サイドカーに犬

父が仕事を辞めた小4の夏、母が出ていった。
そうしたら、ヨーコさん(竹内結子)がやってきた。

タバコを吸い、ヨーロッパ製の自転車を乗り回し、小学4年生を「香」って呼び捨てにし、子供扱いしなかった。
清志郎が好きで、大雑把で、奔放。 
でも、正面から自分と話し、自転車の乗り方を教えてくれた。

大人の事情は分からない。
出て行った母の事も嫌いじゃない。

良く分からない。でも、香はヨーコさんを好きになっていく。

『自転車に乗れるとね。世界が変わるよ。大げさじゃなく。』



僕は、役者さんや制作サイドのプライベート部分を扱うのが好きじゃないです。
役者は良い演技を演じ、歌手は良い歌を歌い、芸術家は心を揺さぶる作品を作り出せば、それで良いと思っています。
人間性とか、プライベートがどう、とかは基本的に関係ないと思っています。
むしろ、そう言う私生活で感じたことこそ『芸の肥し』かと。

品行方正でも、大根役者や音痴では意味がないのです。
聖人君子でも、産みだす作品に味が無くては、意味がないのです。


今作は、竹内結子が中村獅堂との離婚後、復帰作として話題を作った作品。
それまでは、どちらかと言えば『はかない』役柄が多かった竹内結子。今回の大雑把な愛人役と言うキャラ違な役に挑戦することが、離婚話と相まって、より「その部分」がクローズアップされていました。

まぁ、僕はむしろその部分が自分の感じ方に影響するのが嫌で、時間をあけたんですが。


良い作品でした。
竹内結子は演技の幅が広い良い女優さんです。
今までに無い役柄なので、もっと違和感を与えるのかと思っていました。が、自然に「あぁ、こう言う人も居る。」と思えました。

ストーリーは変哲も無い。と、言ってしまえば、それまでかも知れませんが、ヨーコさんの心の機微が胸に刺さります。
ただ「ありがとう。」と言われた時の満面の笑顔。
さらっと「もう来なくて良い。」と言われてしまった時の泣きそうな顔。

もう少し、その後の話が知りたくなる。
でも、そこを聞かないのが、また、良いんでしょうね。


最終評価 B+


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December 17, 2008

パラノイドパーク

パラノイドパーク

16歳のアレックス。
始めたばかりでまだヘタクソだが、スケボーに夢中。

親友のジャレッドに誘われて足を踏み入れた、スケートボーダーの聖地パラノイドパーク。
そこに集まるのはスケボーマニアだけじゃない。ジャンキー、酔っ払い、家無し、ありとあらゆる不良の溜まり場。

アレックスは惹かれた。
美人の彼女さえどうでも良く思えるほど、パラノイドパークに。

土曜の夜、ジャレッドは彼女の家にしけこむと言い出した。「今晩キメる。」と。
アレックスは彼女なんかより、パラノイドパークに行きたかった。

アレックスは、1人、夜のパラノイドパークへ。
だが、頭を過るのは離婚しそうな両親のことや、喧嘩した彼女のこと。
モヤモヤとした日常の憂さが心を占める。

日常を忘れたかったのか、ただスリルを求めた冒険心か。
アレックスは出会ったばかりの不良達と貨物列車への飛び乗った。

その時、事件は起きた。

アレックスは、彼を追った鉄道警備員を殴った。

警備員は転んだ。    レールの上に。

警備員の上を走り去る列車。


アレックスは人を殺してしまった。


何気ない日常の中で殺人者になってしまった16歳。
不安を抱え、恐怖に怯えながらも、それを外に出さずに何事も無かったかの様に生活をおくる。


若者の心の揺らぎを映像にするのは「エレファント」のガス・ヴァン・サント監督。
淡々とした映像の中で、両親の離婚、彼女、そして自分の犯してしまった殺人に心揺れる青年の心理を描く。

淡くも揺れる心の表現の方法は、バックに流す音楽と荒くも美しい映像、そして主人公の表情。

分かり易いか、分かり難いかで言えば、ハッキリ言って分かり難い。
心象に関しては明確に説明するセリフは無く、表情のみ。主人公はあんまり喋る方ではなく、感情表現も少ない。
しかも時系列が前後する為、今がどの時点なのかが分からなくなる。
更には、ラストにも「どうなったのか」って答えは無い。

でも、逆にそれが「今後もずっと秘密と恐怖を抱えたまま生きなくてはならない」主人公を表現しているのかと思う。

難しい作品だとは思うけど、ツマラナかったかと聞かれると、そうでもないんでよねー。
なんでなのか、不思議と主人公ケイブ・ネヴァンスの表情が心に残る。

エレファントでもそうだったけど「どこ」って言えない魅力が、この監督の作品にはあります。


最終評価 B+


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December 14, 2008

鉄人28号

鉄人28号

言わずと知れた横山光輝原作の「鉄人28号」の実写映画化。

蒼井優が見たくて、思わず借りてしまいました。


太平洋戦争末期に計画された巨大ロボット計画「鉄人計画」。
だが、その計画は日本の敗戦によって日の目を見るコトは無く、その存在さえも闇に葬られていた。

母(薬師丸ひろ子)と二人暮らしの小学校6年生・金田正太郎(池松壮亮)。
亡くなった父親・金田正一郎(阿部寛)はロボット工学の第一人者だった。

ある日、正太郎の目の前に現れた巨大なロボットが東京タワーを破壊して去っていく。

首都東京に甚大な被害を与え、飛び去った謎のロボット。
それは、天才科学者・宅見零児(香川照之)の生み出したロボット兵器ブラックオックス。
宅見は築いてきたコンピュータ会社を失い、更に妻と息子をも失った悲しみから、ブラックオックスを使い、世界をゼロに戻し、理想郷を作り出そうとしていた。

東京タワーの事件から間もなく、正太郎は綾部(中村嘉葎雄)と言う謎の老人から父の残したロボット「鉄人」の存在を知らされる。

正太郎は「鉄人28号」を持前のラジコンテクニックでコントロールし、破壊を繰り返すブラックオックスに挑む。

だが、初戦は惨敗。

惨敗した鉄人はマサチューセッツ工科大学でロボット工学を学んだ真美(蒼井優)らによって改造強化され、正太郎もまた、再び勇気を出して鉄人と共に闘う決意を固める・・。


・・・・。

てか、ツッコミ所が多すぎて、何からつっこんだら良いのかさえ分からない。

んーと。

まず、ナゼには「天才科学者」宅見がブラックオックス程度で「世界をゼロにして理想郷を作れる。」と思ったのか。 そりゃあ、無理だろ・・・。

まぁ、これは「鉄人28号」のツッコミの基本だけど、何で操縦者が正太郎君?
「持前のラジコンテクニック」でって・・・。根拠弱すぎない?

政府と警察は、何でブラックオックス対策が拳銃のみ? 自衛隊使おうよ。

鉄人、攻撃手段はパンチのみ? 
まぁ、武器を持たないってコトに意味があるから良いけどさ、絵的にシュールすぎる。

なんで鉄人やられて、遠隔操作の正太郎が吹っ飛ぶ?

てか、正太郎のセキュリティ甘すぎるでしょ。

そもそも、CGの縮尺合ってる?


B級の気配満々のこの映画に、ナゼにこの豪華キャストが揃ったんだろうか?
チョイ役1つにも、名だたる顔ぶれが居てビックリする。

味方科学者に蒼井優。
悪の総帥・宅見に香川照之。
母、薬師丸ひろ子。
謎の老人・綾部に中村嘉葎雄。
あんまり出てこない父に阿部寛。
政府のダメな役人・柄本明。
政府高官・伊武雅刀。
宅見に尽くし、説明役をする川原亜矢子。

超チョイ役達。
シーン的に必要の無い風鈴売りに妻夫木聡。
TVのキャスター・田中麗奈。

てか、ブラックオックスの声・林原めぐみ。って要らなくない?コレ。てか、モロに綾波の声だし。


無駄に贅沢。とにかく贅沢。 超、豪華キャスト。

豪華キャストがシュールな脚本でなんとも言えない演技を披露してくれる。

って、散々にツッコミを入れてみて思った。
この映画は、むしろ、本気で作ったB級映画なのか?

そう、割り切ると、案外シュールで楽しくなってくる。

王道B級映画。
満載のツッコミ所も制作側があえて作った、楽しみ所って気がしてくる。
「こうツッコンで楽しんでね。」
「こんな豪華キャストで、こんな映画作ると楽しいでしょ?」
みたいな。

勘繰りすぎか。

ま、かるーく、ゆるーく、ちょっと面白かったです。

ただ、横山光輝作品にあった「科学に善悪は無く、使う人間次第。」ってテーマまで盛り込むのは無理があったかな。


やっぱ蒼井優カワイイなぁ。

あー、しょーもな。

最終評価 B−


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December 13, 2008

明日、君がいない

明日、君がいない

普通の高校。
普通の日常。


父は敏腕弁護士。完璧主義者。父の求める自分への理想は高い。
それに向おうと努力している。しているが、完璧だけを求められ、高すぎる理想に押し潰されそうなマーカス。

兄ばかりが特別視され、自分は無視されていると感じるマーカスの妹メロディ。彼女は妊娠していた。

ゲイであり、それを周囲にカミングアウトしているショーン。

メロディの幼馴染で、自分の体に自信を持つイケメン・ルーク。当然、女子にモテモテだが彼の本当の欲求は満たされない。

ルークとの結婚だけを願い、やっと彼女の地位を手に入れたサラ。だが、どんなにアプローチしても彼は真っ直ぐに彼女を見てはくれない。彼女はルークに近づく女が全てが敵に見える。

体に先天的な奇形があって、足を引きずり、おもらしをコントロール出来ないスティーブン。当然、いじめに遭っている。


それぞれが心の闇を抱え、でも、それを誰にも打ち明けられず、苦しむ。
1人ひとり、孤立し、行き場の無い苦しみの中で行き詰まる。
行き詰りながら、もがく。
もがき、振り回したその手が、誰かを傷つける。
でも、自分の悩みが世界の全てになると、他人を傷付けた事になんて構えない。気付けない。

自分以外の他者は、自分の悩みを理解できない。

当然だけど、残酷な現実。


その日、2:37。 1人が自らの命を絶った。


明日、君がいない。

でも、それだけ。 日常は続く。


2006年カンヌ国際映画祭で絶賛を受けた作品。

切ない。

誰でも悩みや苦しみを抱えて生きてる。
それは決して人と共有できない。
一見、同じように見えても、立場や状況がまったく同じなんてことは有り得ないし、ましてや人それぞれで感じ方は異なる。
悩みの前に人は孤独。必ず1人で向き合わなくてはいけない。

孤独。それでも、生きていく。


監督・ムラーリ・K・タルリはこの作品がデビュー作。
19歳の時から独学で脚本を書き、映画の作り方を学び、2年がかりでこの作品を撮ったらしい。
素晴らしい才能だと思う。


決してハッピーエンドじゃない。でも、バットエンドじゃない。

普通。日常。

虚構じゃない。現実がそこにある。


最終評価 A


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December 07, 2008

パンズラビリンス

パンズラビリンス

1944年。
内戦終結後のスペイン。
内戦に勝利した独裁政権と、いまだ各地に燻ぶるゲリラとの戦いは続いていた。

本を愛するオフィリアは、身重の母と、まだ母の中に居る弟を想う心優しき少女。

彼女は母と共に、母の再婚した大尉の駐屯地を訪れる。
大尉は冷酷で苛烈な人。
彼にとってもオフィリアは、前の夫の子。初めから馴染める訳などなかった。
そして、大尉に気を使う母は、どんどん遠い存在になっていく。
大尉の率いる軍とゲリラの争いは激しさを増し、戦いの中で大尉の冷酷さもまた、際立っていく。

だが、現実の厳しさは、オフェリアにとってどこか、遠く、空々しく、虚しかった。

孤独な彼女を理解してくれるのは、ゲリラ側のスパイとして大尉の下で働くメイドのメルセデスだけ。

そんな時、オフィリアは、山中で見つけた不思議な像の口から出て来たナナフシと出会う。

その夜。
彼女の元に飛んできたナナフシは、妖精と呼ぶにはあまりにも禍々しい姿に形を変えた。
ナナフシは、オフィリアを井戸へと導く。
そこは、かつて魔界と呼ばれた地下世界への入口だった。

オフィリアはそこで、魔界の守護者・パンに出会う。

パンとの出会い

パンは語る

「あなたは、遥か昔に地上でお亡くなりになった王女の生まれ変わり。」

「あなたはこれから三つの試練を越え、長い時間の間に下らぬ人間になぞなっていない事を証明しなくてはならない。」

オフィリアは、パンに与えられた魔界の本に導かれ、試練を1つひとつクリアしていく。


基本、悲劇。

厳しい現実の前に、心を閉ざし、自分を守ろうとする少女オフィリア。
オフィリアは彼女にとっての現実、大人にとっての非現実世界へと逃げ込む。

非現実。幻想の世界。
禍々しく、優しいだけではないが、でも、そこには希望があった。
現実への絶望が深いほどに、その希望は、彼女を捉えて離さない。

残酷で美しい物語。


CGを使い、甘えた表現を排した、大人のダークファンタジー。

ファンタジーなのに、PG12作品ってどんなだろうって思っていたが、観ればナルホド。
これは見せられないか。
映像、音楽、ストーリー。その全てがあいまって、観ている人間の心まで痛い。

主人公オフィリアを演じるイバナ・バケロの儚さと健気さを秘めた美しさが、瞼の裏に焼き付いて離れない。


最終評価 A−


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オールデイズ 二丁目の朝日

オールディズ 二丁目の朝日

妻(T)の嫌がらせ(I)計画(K)。
もう、第何弾かは分かりませんが、ナゼか定期的に行われる「キワモノ作品」を僕に見せようとする嫁様の謎遊び。

今回のTIKは、言わずと知れた「ALWAYS 三丁目の夕日」のモロパクリ作品。

昭和30年代。
売春防止法が制定される以前。新宿二丁目が赤線と呼ばれ、娼婦達が街角で客をとっていた時代。
新宿界隈には個性的で不思議な人達が暮らしていた。

軽演劇場で働く役者・マサオは女性に興味が持てずにいた。
ゲイやオカマ、同性愛者なんて認められるどころか気色悪がられ、そうと知れれば迫害を受けていた頃。
自分が同性愛者だと自覚も無いままに、マサオは少年の日に彼にキスをしたアイパッチの日本兵を探し続けていた。


コメディなのか? この作品は何なのか。
苦笑はあるが・・・。 笑いと呼べる笑い、は、特に無い。かな。

所々にALWAYS的な、昭和30年代的な、それらしい小物。
意味ありげで無い、場面転換用のその時代の白黒写真。
適当に重々しく状況説明をするナレーション。
あと、劇場がストリップも見せたり、話題的にヌードシーンが散りばめられ、アイキャッチ的な働きをしたりしなかったり。

その全部が、脱力系。


なんだろーなー。 意味なし、オチ無し、笑い無し。 以上。

まぁ、TIK作品だからね・・・。


追伸。
鑑賞後、嫁様より「多大なる苦痛を与えて申し訳ない。」との反省の言葉を頂きました。


最終評価 C


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December 01, 2008

ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ

ネガチェン

「誰も信じてくれないことは、何も無かったのと同じなの。」

バイクの事故で、親友の能登が死んだ。
無駄に怒り、ムキになり、格好良かった能登。
高校生・山本陽介(市川隼人)は心の中で能登に憧れ、いつかは越えてやろうと思っていた。
でも、何にも心動かされず、興味も持てないまま日常は過ぎる。
漠然とした不安の中、陽介は「何かをしなくては。」と焦る。
でも「何か」の「何か」が分からないまま、とりあえず牛肉を万引きしてみた陽介。
何も変わらない、何も出来た訳じゃない。
陽介は寮への帰り道をとぼとぼと歩いていた。

帰り道の公園で、陽介は、チェーンソーを振り回す大男と、その大男と戦う謎の美少女高校生・絵理(関めぐみ)と出会う。

「何か」を見つけられずにもがいてた陽介は絵理に近づく。

現実では起こり得ない、チェーンソー男と絵理の戦いに魅せられ、絵理を手伝う陽介は、その中で日常では感じられない充実感を覚えていく。

「いつか絵理を守って死ぬ。」それが出来れば、能登を越えられるハズだ・・・。



ナニコレ?
しょーもな。
くだらな。

と、思いながら観てるんですけど、けど、なんか魅せられます。

勢いなのか、無軌道さの良さなのか、なーんなんでしょうね。目が離せないんですよ。
くだらないんですけどねー。
でも、その下らなさが、高校生っていう。ね。
ストーリーにリアリティが無いからこそ、逆にリアルっていう不思議。

「何かしなきゃ。」の「何か」を探し、迷うあたりが高校生って感じですよね。
最後に行きつく形も、このストーリーからしたらソレしかないけど好みです。

薄らぼんやりした幸せの、良さ。って若いうちには分からないモンですよね。
何か、命を賭ける、とか、刺激、とか、そう言うことこそが生き甲斐だと思ってしまう。

思いがけず良い作品に出会うと、元々期待値が高い作品を見た後の満足感とはまた違った満足を感じます。


最終評価 B+


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November 28, 2008

エクスマキナ

エクスマキナ

それは4年前。
この年間映画100本の輝かしいスタートを切った作品、アップルシード
その作品の続編。

この作品を観るにあたり、過去に書いた自分の記事を読み返してみました。
んー。過去の自分、まぁ、頑張り過ぎ。かな。

SFアクションムービー。
フルCGアニメーション。
原作は、攻殻機動隊の士朗正宗。
監督は、前作と同じ荒牧伸志。

疾走感に満ちたアクションを、進化したCGで描く。


世界非核戦争により、現状の法秩序の崩壊した世界。
大部分の人間はサイボーグ化して荒廃した世界を生き延びていた。
人工知能ガイアと、人工人間バイオロイドの管理する未来都市オリュンポス。
崩壊後の世界で、唯一のオアシス。

オリュンポスに招聘されたデュナン・ナッツ。
彼女は生身でありながら最強の戦士。
オリュンポスで彼女は戦場で生き別れ、全身サイボーグ化された恋人・ブレアレオスと再会する。

そのブレアレオスと共にデュナンが、軍部テロによる人類滅亡をギリギリで防いだのが前作・アップルシード。


今作はアップルシードから7年後。

オリュンポスの自警組織・ESWATに所属し、ブレアレオスをパートナーとして活躍するデュナン。
そんな中、あるテロの鎮圧に参加した時に、敵の自爆によって瀕死の傷を負うブレアレオス。
傷の療養の為に戦線を離れたブレアレオスの代わりにデュナンの相棒に現れたのは、ブレアレオスのDNAを利用し生み出されたバイオノイド・テレウスだった・・・。


今作は・・・恋愛モノ?

まぁ、前作も「子供を産み、育てる女性が1番強い。」みたいなテーマがあったしね。

なんか、今作の敵は無理やり作りだした感が否めません。

ストーリーも、前作の「アダムとイブ」や「禁断の知恵の実」を下敷きに、人類の進化とかをテーマに扱った内容に比べて、どうにも薄い。
セリフも、展開も、お約束的な「良い」内容。

なんだなー。ストーリーが薄くなると、アクションシーンも軽く感じられて、音楽との一体感、疾走感も大したこと無く感じてしまう不思議。

やっぱり「2」は微妙。とゆーコトで。


最終評価 B−


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November 24, 2008

シークレットウィンドウ

シークレットウィンドウ

スティーブン・キング原作。
ジョニー・デップ主演。

小説家モート・レイニー(ジョニー・デップ)は、妻エイミーとの離婚協議中。
仕事もプライベートもボロボロ。

そんな彼のもとに、彼に作品を盗作されたと怒る男ジョン・シューターが訪れてくる。
身に覚えのない言い掛かり。
時期的にもシューターより先に自分の方が作品を書いている。

だが、執拗にモートに付きまとうシューター。
シューターは彼に盗作した作品の結末を書き替えるコトを要求する。

狂気に満ちたシューターの行動によって追い詰められるモート。

しかし、追い詰められていく中、モートは自分の中にあるシューターの正体に気づきだす。


ん。んー。イマイチ。

元々「イマイチですよ。」とゆー、友人からの前情報アリの作品。
そのイマイチっぷりがどんなモンなのか確認の為の鑑賞といった感じ。

この作品、サスペンス風味でありながら、前半から中盤にかけてのストーリーと、結末へ導く「転」の部分があまりにも性急で繋がらない。
要は『現実』と『幻想』の間を主人公は行ったり来たりしているワケだが、その辺の細かいディティールの作り込みが甘く、ネタばらしされても『え?あぁ、そう言うこと?』って気持ちにしかならない。
で、『えっ?』っと思っているうちに、トントンとストーリーが展開し、ハイ終わり。
しかも、その結末に特に納得もない。

『シークレット・ウィンドウ』ってタイトル自体も絡まないしねー。

ま。前評判通り、イマイチとゆーコトで。
ジョニー・デップの演技は素晴らしいけど、それ以外に特筆する部分ナシ。

でも、ま、ジョニデ作品はこうでなくっちゃね。


最終評価 C+


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November 21, 2008

ローグアサシン

ローグアサシン

アメリカ、サンフランシスコ。人種の入り混じる街。
正体不明、神出鬼没、殺したと思っても蘇る。伝説の殺し屋・ローグ(ジェット・リー)。
ローグを追うFBI捜査官・ジョン(ジェイソン・ステイサム)と相棒・トム。
ヤツを追う手掛かりは現場に残されるチタンの薬莢。

マフィアとの銃撃戦の中、ローグを確認する2人。
ギリギリの攻防の中、トムはローグを射殺した。 

殺した、ハズだった・・・。

数日後、トムは家族と共に何者かに殺される。
駆け付けたジョンが焼け焦げた現場で見つけたのは、チタンの薬莢。
ヤツだ・・・。

三年後。

ジョンは香港マフィアと日本ヤクザの抗争の中で、再びローグの足跡・チタンの薬莢を見つける。

復讐を込めたジョンの捜査が始まる・・・。


ジェイソン・ステイサムとジェット・リー。二大アクションスターの競演。


日本ヤクザが出てくる時点で日本刀アクションは決まったモノ。
確かにジェット・リーの日本刀アクションと、ステイサムのガンアクションの絡みはテンポが良くて格好良い。

まぁ、アメリカでの抗争で日本刀が何本も出てきて、みんな何か刀を扱うのに慣れてるってコトに違和感はあるけどね。
なんかハリウッド映画に日本関連(特に極道)が出てくると、なんか、こー、間違った日本観が垣間見えてしまうのが日本人のツライとこ。
変な漢字の垂れ幕とか、笑えるし。
掛け軸の書が変な言葉でヘタッピだったり、それが逆にTRICK的な演出だとすれば手が込んでるケドね。
何故にヤクザの店に『下手の横好き。』とか掛けてあるんだっつの。

期待値の高かった序盤を過ぎ、気付いた。コレは、キャストと演出にお金の掛ったB級アクションだ、と。

ケイン・コスギとか出てくるし。

ストーリーは、正体不明のローグを演出する為のヒネリが多すぎましたね。
正義もスジも通ってないし。
結局、何が何なのか分からなくなっちゃう。

素朴な疑問。
FBIは犯人を現場で撃ち殺せば解決なのか?
アクション映画にロジックを求めるつもりはないけどさー。
捜査もソコソコに暴力で脅し、銃撃戦で犯人一味全滅って、いくらなんでもやり過ぎだろう・・・。
ID出して『FBI!!』って叫べば万事解決、お咎め無し。んー。凄いマーダーライセンス。
それって、アリ?

全体として、キャスティングと話題性のワリに『あー、はいはい。』位。
B級アクションとしては・・・・、まぁまぁ。
なーんも考えずに、ボーっと観るには良い。かも。ね。

木曜洋画劇場で観たいです。


最終評価 B−


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November 20, 2008

象の背中

象の背中

彼の周りには
美しく貞淑な妻(今井美樹)。
賢く素直に育った高校生の娘と大学生の息子。
都内に大きなマイホーム。
社会的には、大きなプロジェクトを動かす建設会社の部長。
愛人(井川遥)。
48歳。
脂も乗り切り、人生の円熟期を謳歌する男・藤山幸弘(役所広司)。

彼は、末期の肺ガンで余命半年を宣告された。

残された時間をどう生きるか、選択を迫られる。

『死ぬまでは生きていたい。』

息子と愛人にだけそう告げ、妻にも娘にも告げず、周囲にも隠し、延命治療もせずに普段と変わらない生活をすることに決めた。
初恋の相手、仲違し続けてきた高校時代の親友・・・、彼は、残された時間で今までに関わった人達に会いに行く。今までの自分の人生を振り返るように。


象は自分の死を意識した時、群れを離れ、ひっそりと息を引き取ると言う。
人は、象の様に潔く逝く事が出来るのだろうか。


これって、ある意味でちょっと前の日本型男性(サラリーマン)の生き方の理想?なのか?
理解ある良き妻、賢い良き子、やり甲斐ある良い仕事。
でも、待ちうける死。
ゼンブ綺麗キレイにまとめて、泣かせに泣かせるハズのストーリー。
なのに、何故かソコに居る『愛人』。
で、多分、愛人が居る事も知りながら、それをおくびにも出さずに夫を心配する妻。
この作品に必要かなぁ?このファクター。

良いセリフ。良いシーン。良い演技。
なのに、ねー。

1つ1つのエピソードもその場限りで繋がってこないし。

肺ガンもタバコ吸い続けた自業自得で、で、病気が分かってさえもタバコを吸い続ける。しかも、彼の体を心配する妻の前で。
ホスピスに入ってさえも、愛人に会いたいと言う男。
相手が何者なのか知って、二人の時間を作る妻。

んー。
なんだろーなー。キレーに見せてるんだけどね。
なんか、あまりにも出来すぎな話。綺麗に見せようとしすぎが、鼻につく。
良い夫的・・・なのに、案外、自分勝手に生きて家族想いじゃない男。
なんともはや・・・、ストーリー全体がペラペラの虚像に感じてしまう。

これって、誰泣かせなんですかね?
同世代になれば感じ方も違う、のか?

岸部一徳(兄)と2人で語るシーンは良かった。
やっぱ上手いよな役所広司。

最終評価 C+


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November 09, 2008

ザ・シューター 極大射程

ザ・シューター

元海兵隊の名狙撃手ボブ・リー・スワガー(マーク・ウォルバーグ)。
CIAの任務で作戦に出ていたが、本部に裏切られ、使い捨てにされる。その時、相棒の観測手は死に、彼だけが生き延びた。
軍を辞め、山に籠った彼のもとに、退役軍人のジョンスン元大佐が訪れる。

「大統領狙撃の計画をして欲しい。もっとも、計画だけだが・・・。」

ジョンスンはスワガーに切り出した。
彼が言う話はこうだ。
二週間以内に大統領暗殺の計画がある。それは政府内の計画で、軍やCIAは使えない。相手に筒抜けになる。
二週間の間に大統領が公然に立つ機会は3回。通常の護衛範囲は800m。今回の計画は1600m、超々距離からの狙撃らしい。
君だったらどうやって暗殺を計画するか、それが知りたい。

スワガーは最高の仕事をやってのける。
彼はその知識で大統領を守る為、暗殺の計画を暴いたのだ。

風、気温、地球の自転、全てが超々距離での狙撃には影響する。
仕事の仕上げに、スワガーは狙撃手としての腕を買われ、犯人の狙撃タイミングを知る為の観測手を頼まれた。

スワガーの見つめる先には、演説台に立つ大統領。
風を読み、タイミングを測る。

今だ!

彼の見つめる先で、大統領の頭部が弾ける。

直後、背後からの銃撃。肩と太ももに走る激痛。

自分にかけられた大統領暗殺の容疑。
彼は自分が利用されたコトを知る・・・。


欺かれ利用された男は、自分自身に科した掟と名誉の為、たった1人逆襲の牙を剥く。


「このミステリが凄い。」で海外部門の1位になった小説を原作にするサスペンスアクション。

スワガーあんた・・・。
頭が切れる上に強すぎるよ・・・。

初めから敵は分かってるから、どうやって単独のスワガーが巨大組織と戦うのかが、この作品のキモ。

なんだけど・・・。スワガー氏、強すぎ。そして頭良すぎ。
追い詰められてるって言うよりも、狩人が敵を追い詰めていってる感じさえ受ける。
まるで知性的なランボー。

相手が巨悪なので、最後にはどうなるんだろうってずっと引き込まれてました。

まぁ、ラストは・・・。
途中が凄く良かった分、ちょっと残念かなー。 
まぁ、その解決の理由は分かるんだけどねー。残念かなー。

これ以上は、ノーコメントで・・・。


最終評価 B+


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November 08, 2008

ジェシー・ジェームスの暗殺

ジェシー・ジェームスの暗殺

アメリカ南北戦争後、統一されたアメリカ合衆国。
南軍でゲリラをしていたジェームス兄弟率いるジェームス団。
彼らにとってリンカーンは敵の総大将、星条旗は敵の旗。

南北戦争後、ジェームス団は銀行、列車、駅馬車、数々の強盗を繰り返す犯罪集団に変わる。
その「活躍」は新聞を賑わし、彼らの作った伝説は子供の喜ぶ冒険小説にさえなった。
そして、ジェームス団を率いる兄フランクと弟ジェシーはアメリカで最も有名な、人気のあるアウトローとして語り継がれる。


列車強盗の計画。
それは、ジェームス団最後のヤマ。
その時、既にジェームス団のオリジナルメンバはジェームス兄弟以外は全員死ぬか、監獄の中。
ジェームス兄弟はこのヤマの為に町のチンピラやコソ泥を雇わなければならなかった。
その中に居た1人の青年、ボブ・フォード(ケイシー・アフレック)。
二十歳にも満たない彼は、ジェームス団の冒険譚を読んで育ち、彼らに憧れ、ジェームス兄弟の右腕になる日を夢見ていた。
列車強盗の後、バラバラに身を隠すジェームス団のメンバ達の中、ボブはジェシー(ブラッド・ピット)に傍に残るように言われる。
浮かれ、有頂天になるボブ。
彼はジェシーの傍で、彼を見つめ続けた・・・。


伝説のアウトロー、ジェシー・ジェームスと、彼を後ろから撃ち殺した男、ボブ・フォード。

作られた偶像と過剰な憧憬。
仲間の中で低く扱われてきた若者の、何か大きなコトをすると言う決意。
仲間だった、憧れだった。
彼らの間に何があったのか・・・。


淡々とした映像と時間。
その中で、裏切り、探り合い、殺し合う。
でも、だからこそ言葉の1つひとつ、間の1つひとつに意味を感じる。
1つの溜息、視線の外し方さえ、重い。

誰も信じられず、猜疑心の塊になりながらも大きく振る舞い、心を病む男をブラッド・ピットが演じ切る。
それに相対するケイシー・アフレックも負けていない。
19歳の青年の青臭い憧れが、現実に、失望に、自分の名声への足掛かりにに変わっていく。そして大人の男になる、なろうとする、その過程。
両俳優の演技力の勝負と言うか、競演と言うか。

仲間の裏切りを許さず、殺す一方で、仲間を信じたいと願うジェシー。
いかなる時も警戒を解かずに生きながらも、どこかで自分を殺してくれる相手を探しているように見えるジェシーは、強さの裏で、儚い。


ちと、長い。ね。
あと、人間関係が分かりづらい。誰が捕まったのか、誰が殺されたのか、自白したのか、今探してるのは誰なのかが良く分からない。
犯罪者であるはずのジェシーが何故にこれほどの名声を得ているのか、その背景が分からない。
この辺は、その国の人じゃないと分からないんだろうなぁ。やむなし。
でも、ソコが分からないと、最後のトコでビシッと作品が心に入ってこないんだよなぁ。
んー。残念。


最終評価 B+


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November 02, 2008

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

「私は絶対に他人とは違う、特別な人間なんだ。」

携帯の電波も届かない、何もない、山間の村。

和合曽太郎の家。
後妻の加津子。
加津子の連れ子、宍道(しんじ・永瀬正敏)。
結婚相談所で紹介され嫁いだ宍道の妻・待子(永作博美)。
前妻の子、次女・清深(きよみ・佐津川愛美)。

傍からでは、その家族の異常が分からない。

曽太郎と加津子の突然の事故死。

その葬儀の為、東京で女優を目指している(本人はもう女優だと思っている)長女・澄伽(すみか・佐藤江梨子)が帰って来た。

田舎に似つかわしくない、ド派手な格好。
傲慢に、傲慢に振る舞う態度。
妹、清深に対する執拗なまでに深い怒り。
そして、澄伽に気を使い、腫れモノに触るように扱う兄・宍道。

スペシャルなまでの勘違い女・澄伽の超自己中心の異常な行動。

嫁いできた待子だけが、澄伽の異常な行動と、それを受け入れる宍道と清深に疑問を感じていた。

この奇妙な人間関係。その直接の原因は4年前に遡る。
自分は他人と違う、特別だと信じて東京へ出ようとする澄伽に父は反対した。
それも当然。澄伽はスタイルこそソコソコだが、演技の方は誰の目から見ても才能が無かったのだから。
父の反対に激昂した澄伽は刃物を持ち出し、止めに入った兄・宍道の顔に消えない傷を作ってしまう。
それでも東京への夢を捨てず、売春で自己資金を溜める澄伽。

そんな姉・澄伽を間近に見て清深は漫画を描き、新人賞を獲って雑誌に載ってしまう。
田舎の狭い環境の中、いたたまれなくなった澄伽は逃げるように東京に出たのだった。

でも、問題なのは起こってしまった事象じゃない。
問題は、澄伽の異常に発達した自意識。

「あんたが変な漫画描いてあたしをさらし者にしたせいで、演技に集中できなくなったのよ。あんたのせいよ。」

澄伽の溢れ出す自己愛は、成功しない自分の責任を妹に向ける。


初めはサトエリの怪演に目を引かれるが、この作品の本質はそんなトコじゃない。
深い人間観察の目。
普通と狂気の紙一重。
でも、狂気の持つ愛おしさ、面白さ。

んー。思ったよりもずっと魅せるなぁ。
最後までどう終わらせるんだろうってドキドキしながら観ちゃいました。

妹・清深を演じる佐津川愛美が良い。
嫁の待子を演じる永作博美が良い。
そのフツーだけど、異常な2人がビシィと脇を固めるがゆえに、サトエリが映えるはえる。

いや、好き嫌いはあるだろうけど、スゴイ映画でした。

最終評価 A−


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October 30, 2008

やわらかい生活

やわらかい生活

両親はもう死んで居ない。
彼氏も亡くし、親しい女友達はアメリカで交通事故で亡くなった。

親しい人たちの死で心に傷を負い、対人関係が希薄な橘優子(寺島しのぶ)35歳。
彼女はそう鬱病になり、精神病院に入退院を繰り返す。

生活資金は親の残した保険金がある。
社会の正しさで自分を縛ってきた優子は、会社を辞め、街を変え、ただ自分の「楽しい。」の為だけに生きるコトにした。

インターネットで出会った「趣味の良い」痴漢、幼さの残る鬱のヤクザ(妻夫木聡)、都会議員に立候補した同級生、家庭崩壊中の従兄・祥一(豊川悦司)、彼女の周囲に居る男達が少しずつ、少しずつ彼女を癒す。


寺島しのぶが、日常に居るレベルだけどちょっと美人って感じで良い。
従兄の豊川悦司が格好悪カッコ良い。真っ赤なスウェットが似合うなぁ。ダメ男だけど、優しいなぁ。35歳の女性に心当たりがあるが、こんな男の人に傍に居て欲しいと思ってるのかなぁ。
妻夫木聡・・・・、チョイ役?

そう鬱とか、ホント難しい病気。
優子の自由な暮らしも、自分に負荷をかけない為の自己防衛だと思うと、切なくなる。
手術の後とか、軽くこんな症状になりかかった時もあるから、人ごとじゃないね。

鬱の優子が徐々に祥一に心を開いていく過程が良い。
男女と言うほど生々しくなく、兄弟と言うほど親し過ぎない。絶妙の距離感。

祥一が別れ際に言う
「昔が勿体ないよりも、今が勿体ない。」
って言葉。重い。

ゆっくりと当たり前に流れる時間と、心のヒダを描いた作品。
コレと言った盛り上がりとか無いけど、それこそが日常。


最終評価 B+


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フリージア

フリージア

近未来の日本。
戦時下による治安の悪化により、ある法律が制定された。

「敵打ち法(かたきうちほう)」
一定のルール下で犯罪被害者遺族が加害者に対して復讐出来る法律。

敵討ちの執行代理人を務めるヒロシ(玉城鉄二)は15年前に立ち会った、軍による兵器の秘密実験によって感情・感覚を失ってしまっていた。
自身の身体への痛みも、他人への共感も無く、過酷な任務を淡々処理していくヒロシ。
そんな中、ヒロシは次の敵打ち対象者が、自分が感覚と感情を失った軍の実験担当者だと知る。

15年前の幻と自分の任務の狭間で、徐々に、本当に徐々に、感情を取り戻していく。

荒廃し、ヌルく、ユルく停滞した社会。
人々はそれぞれに孤独で、荒み、鮮血飛び散る敵打ちさえも1つのショーに成り下がる。
そんな近未来の想像は現代を生きていると「こうなっても不思議じゃないかも。」と思わせる。


確かに格好良くはあるけど、リアリティがあるようで無いガンアクション。
暴力と、狂気と、血と、死と、とにかく人の死ぬ、救いの無いストーリー。
それでいて、唐突だったり、変だったりするキャラクタ達の行動や感情。

これだけだと、なんともC級映画な感想の書き出し。

でも、その救いのないバイオレンスの中に、ヒロシの感情の揺らぎが一条の光となって話を引っ張る。
本当に淡い感情の復活。そこにリアリティを感じる。


まぁ、そうは言っても僕の興味は、執行代理人・ヒロシを雇う樋口さん(つぐみ)が戸田恵理香に激似で
「あれ?戸田恵理香? いや、違うか? 違うはずだけど・・・。」
って気になり続けてました。
スッタフロールを見て「あぁ、やっぱ違うじゃん。」ってなって、納得。

あー、すっきり。

感想? んー。 ふつー。かな。


最終評価 B


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October 26, 2008

スキヤキ・ウェスタン・ジャンゴ

スキヤキ・ウェスタン・ジャンゴ

「平家でなけれは人ではない。」とまで増長し、政権を支配した平家。
平家との権力争いに負け、都を追われた源氏。
その源氏が平家を倒した源平合戦。

歌舞伎に始まり、無数に亜種・亜流の物語を生み出したこのストーリーが今度はウェスタンになる。

壇ノ浦で平家が敗れた後、平家の隠し埋蔵金の伝説の残る村に平家・清盛(佐藤浩市)が率いるならず者達が居座る。
暴虐を尽くす平家の時代も短く、その村に源氏・義経(伊勢谷友介)の率いる一団が現れる。
平家の赤と源氏の白が塗り分けた村。
一触即発の緊迫の中、凄腕のガンマン(伊藤英明)が村に現れる。
寡黙なこの男をどちらが引き入れるかで情勢は大きく動く。

そのガンマンが用心棒になったのは、清盛に夫(小栗旬)を殺された静(木村佳乃)だった。


この作品、公開時におすぎが「なにこの作品!!」と酷評していた。
その噂を聞きつけて、晴れて嫁様の嫌がらせ作品に相成りました。

砂塵吹く荒野に建つ日本家屋。
英語を繰る日本人の役者達。
謎の極彩色とバイオレンス。

なんかノリだけのストーリー。
おすぎが酷評するのも頷ける。あの人、あれでちゃんと伝えるモノのある本格派ストーリーが好きだしね。

まぁ、でも、パラレルワールドと割り切ってしまえば、主要キャストの他にも、保安官役の香川照之、酒場の女亭主・桃井かおり、与一・安藤政信、弁慶・石橋貴明、平家の重盛・堺雅人と実力(名の売れた)のある役者さん目白押しで、それなりに魅せる。

そうは言って褒めてみても、ストーリー展開とかテキトーだし、主役のハズの伊藤英明活躍しないしね。
何、このシーン学芸会?と疑問になるトコも多い。
シリアスなのか、ギャグなのか統一感も微妙。
和風ウェスタンやってみたかったんだろうなぁ。で、やっちゃったんだろうなぁ。と言う感じ。

細かい真面目なツッコミとかは不要!!
と思って観れれば、暇つぶしにはなるかな。

僕はイッちゃってる堺雅人さんの演技が面白かったです。
あと、エンドロールの北島三郎。

てか、繰り返すけど、ストーリー適当すぎじゃね?


最終評価 B−


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October 25, 2008

シッコ

シッコ

医療保険を一般企業が担う国アメリカ。
保険会社の目指すモノは、当然「 自分の会社の最大の利益 」

保険会社にとって損失とは?
そう、保険金の給付。

保険会社はあらゆる方法で危険因子を持つ人の保険加入を拒む。
幸いにも保険に加入しても、高額の保険料を絞れるだけ絞られ、給付の直前に想像も出来なかった穴を見つけ出され、解約が通知される。
そして、保険医は医療費を削るほどに高い地位と収入を得る。

そうやって得た巨万の富で保険会社は国会議員たちに多額の政治献金を贈る。

その結果は・・・・、いわずもがな。


5000万人を超える無保険者をかかえるアメリカ。
その闇をマイケル・ムーアが斬る。


せっかくの国民皆保険を持つ国日本。
だが、この国はアメリカの従属国。アメリカ型の医療のあり方を是として、患者の自己負担を引き上げ続けている。
それに対し、英国やカナダ、フランスは医療費の自己負担はゼロ、もしくは限りなく小さい。
医療費はすべて税金によって賄われている。
その差は一体どこから来るのか。


酷いなアメリカ。絶対に住みたくない国。

『 華氏911 』のムーア節はねちっこく嫌う人も多かった。
でも、今回の切り口はムーア節は健在なれど、分かりやすく、なおかつエンターテイメント性にも富んでいる。
作品としての完成度はこっちの方が上だと思う。

てか、イギリスの医療制度は良いなぁ。あとフランス。あんなドクター使い放題のレベルの高い医療を一体どうやって維持しているんだろう。
イギリスは17.5%消費税がとられるけど、これなら納得。

まぁ、日本で消費税をいくら上げても公共事業に消費されて借金がかさむだけだろうけど。

映画を通じて考える、国の差。
この差は何かと言えば、それは民主主義の意識レベルの差だ。
政府が民衆を恐れ、民衆は力を合わせて主張する。その差だ。

あぁ、僕の英国移住願望は増すばかり。


最終評価 A+


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October 15, 2008

ジャッカス2.5

ジャッカス

『 jackass 』
アメリカのスラングで「バカ、あほ、マヌケ、役立たず」の意。

とにかくバカであほなイタズラをこれでもかとやるだけの映画。

肛門にアナルビーズを差し込んで凧揚げ。
股間にティを立てて、ゴルフの打ちっぱなし。
バナナの着ぐるみでゴリラの前で踊る。
ナドナド・・・。

CS放送で最高視聴率を獲得し、子供や精神年齢の低い大人が真似して社会問題になった作品。


タイトル通り下らないコトのオンパレード。
笑えるのもあるけど、大半は意味不明だし、モノによっては不快感を感じる。

まぁ、この作品を作り、認め、楽しむアメリカ人の度量と言うか、何と言うか、そういうのはスゴイのか?な?

いや、ただのバカか。


なんとなく、テンションを上げたくて深夜に1人観たのですが、バカ過ぎてダメでした。
排泄、流血モノはダメ。気持ち悪い。
イタズラのモノによってはただの嫌がらせ。見てて不快になる。

最終評価 C


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October 10, 2008

ダーウィンの悪夢

ダーウィンの悪夢

マネーゲームの果ての世界恐慌が始まった今、この映画のメッセージは深さを増す。

ドキュメンタリー映画。

ナイル川の源。   
アフリカの中心。
『生態系の宝庫』だった湖。
アフリカ、タンザニア・ヴィクトリア湖。

半世紀前、その『生態系の宝庫』にバケツ一杯分の外来魚が放たれた。 
ナイルパーチ。

その、巨大な白身魚は瞬く間に在来の生態系を崩し、繁殖した。
そして、湖畔には一大漁業産業が興り、ナイルパーチは飛行機で毎日ヨーロッパや日本へと運ばれていく。

だが、外国の資本に誘導された漁業の利益は、地元には還元されない。
あくまで、潤いは豊かな北の国へ。魚も、豊かな北の国へ。
漁業、加工業に依存し、潤うはずの湖畔の町にはストリートチルドレンが溢れ、売春婦が町の角かどに立ち、犯罪がはびこる。
湖畔の人々は、骨の周りに残された加工後の腐った魚を食べる。
HIVが蔓延し、人々は次々に死んでいく。そして、それがまた次の不幸を生み出す。

そして、ナイルパーチによって生態系を狂わされたヴィクトリア湖は、死の湖と変化していく。
豊かな自然の恵みは失われようとしている。

南北問題の縮図。世界の貧困と搾取の縮図がヴィクトリア湖畔にある。


ダーウィンは進化論で提唱した。
『現存する生物は適者生存による進化の結果の産物』と。

ならば、このヴィクトリア湖の現状は、あるべき進化論の結果なのか。

それとも、ただの悪夢なのか。


アンゴラの子供はクリスマスに銃を貰い
ヨーロッパの子供はぶどうを貰う。
それがビジネスさ。


真摯なドキュメンタリー映画。

脚色は無く、一般人へのインタビューは淡々と続く。
あくまで客観的に。あくまで真実を。
きっと長い時間をかけて、少しずつ集められた無数の、つまらない映像。
でも、その1つ1つを繋ぎ合わせ、1つのメッセージに変え、観る人間に突きつける。

何を想えば良いんだろう、何をすれば良いんだろう、何て言えば良いんだろう。
世界は美しいのに、人の笑顔は世界のどこでも変わらないのに、人間の社会だけが醜い。


映画を娯楽としてのみ考える人には決して薦められない。
でも、少しでも自分で考える力がある人、その全員に観てもらいたい映画。

少なくとも、僕は明日から、マックのフィレオフィッシュの値段が妥当かどうか考えながら食べるでしょう。


最終評価 A



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October 08, 2008

チャプター27

チャプター27

マーク・デヴィッド・チャップマン。
1980年12月8日。
ジョン・レノンを撃った男。

この男がジョンを撃つまでの3日間を、綿密な取材によって映像化した意欲作。

暗鬱とした精神的疾患を抱えた男が、自分にしか分からない理由で凶行に至る。
彼の抱えた葛藤も苦悩も他者の共感を得るものではない。

結局、『何故、チャップマンはジョン・レノンを撃ったのか。』とか『何故、ジョン・レノンは死なねばならなかったのか。』とか、そんな一般的な疑問への答えはない。理由はない。

チャップマンが撃った理由は、彼にしか分からない。

ただ、彼は撃たないわけにはいかなかった。

それだけ。

そして、ジョン・レノンは永遠に失われた。


なんか、良い映画、とか、悪い映画、とかの評価以前に、虚しい。

チャップマンの語るモノローグと、淡々とした行動のには共感も感動も無い。
楽しさも、爽快感も、感動も、何もない。
ただ、虚しい。
とにかく、虚無感。

挑戦自体は意欲的なんだろう、話題性もあるんだろう。

でも、映画としては好きになれない。


最終評価 B−



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October 05, 2008

三銃士

三銃士

「1人は皆の為に、皆は1人の為に。」

その誓いの下、王を守る為に集まった精鋭・近衛銃士隊。

その中でも特に秀でた三人。
思慮深きリーダー・アトス(キーファー・サザーラント)
女たらしの男前、弁の立つ戦略家・アラミス(チャーリー・シーン)
快活なる豪傑、暗器の達人・ポルトス(オリヴァー・ブラット)

彼らを人々は三銃士と呼んだ。


いつまでも心に残る名作シリーズ。

1993年制作。
剣戟冒険活劇の傑作。

この作品と「スタンド・バイ・ミー」のエースで惚れ、キーファー・サザーラントが「24」でメジャーになるずっと前からファンです。
長髪で剣を振る若きキーファーの格好良いコトったらもう、必見。


若き国王の失脚を企み、自分の権勢を拡大する為に暗躍するリシュリュー枢機卿。
この男にとって、常に王の傍にあり、王を守る銃士隊は目の上の瘤。

銃士隊を邪魔に思う枢機卿の策謀によって、銃士隊は解散させられてしまう。

そんな銃士隊解散の日。

血気盛んな青年・ダルタニアン(クリス・オドネル)は銃士隊に入る為にパリの街を訪れる。
慣れないパリの街で次々とトラブルを起こすダルタニアンは
銃士隊の宿舎でアトスと喧嘩になり、正午に決闘の約束し
酒場でポルトスと喧嘩になり、午後1時に決闘の約束し、
街でアラミスと喧嘩になり、午後2時に決闘の約束する。

いざダルタニアンと三銃士、決闘の時。
銃士隊解散を受け入れない三銃士に枢機卿の手の兵が迫る。
決闘をするハズだった三銃士とダルタニアンは意気投合、窮地を抜ける。

リシュリュー枢機卿の野望を打ち砕くため、三銃士とダルタニアンは王を守るための戦いを始める。


もう、とにかく起承転結のしっかりした冒険活劇。
三銃士とダルタニアンの見事な剣舞と悪しき枢機卿の野望を打ち砕く爽快。

単純で明快で、分かりやすい。だけど、それだからこそ楽しい。

ただ、その爽快感を楽しむべき作品。

クライマックスで「1人は皆の為に、皆は1人の為に。」の掛け声と共に、今まで息を潜めていた他の銃士隊が一斉に現れるシーンは、何度見てもゾクゾクッとする程の感動がある。
そしてスティングの歌う「オール・フォー・ラヴ」。


昔見た時には、裏切りの使者ミラディには注目してなかったんだけど、今になって見返すと、切なくて悲しい。
自分が心から愛する男・アトスによって捕えられ、命を失うその時に

アトスからの
「自分を許して欲しい。」
との懇願。

「あなたを許す。」
と受け入れるミラディ。

そして、王暗殺の情報を告げて、自ら命を断つ。

その、情愛と切なさは大人になってから感じるのかも。


これがもう15年も前の作品かぁ。
良い映画って、色褪せない。

最終評価 A




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October 02, 2008

ナンバー23

ナンバー23

「オペラ座の怪人」「フォーン・ブース」のジョエル・シューマッカー監督。

動物捕獲員ウォルター(ジム・キャリー)は家族を愛する平凡な男。
2月3日の誕生日に、妻から「ナンバー23」と言う小説をプレゼントされる。
その主人公とウォルターには不思議と共通点があり、徐々に主人公に自分を重ねていくウォルター。
小説を読み進めるにつれ、小説のキーワード・謎の数字「23」がウォルターに絡みつきだす。

名前の文字数を足すと23になる。
足す、引く、割る・・・。数字を重ねると何故か23になる。
住所、誕生日、時間、聖書の聖句、妻の靴の数、妻と出会った日、染色体の数、あらゆるものが23に繋がっていく。

小説の主人公と共に23の呪縛に囚われていくウォルター。

初めはただの妄想と笑うだけだった妻。
だが、偏執的にのめり込んでいく夫の奇行が不安になっていく。

ウォルターの妄想が、狂気に変わりだす。
彼は全てに23を重ね、自分を小説の主人公に重ねる。
そして、主人公の様に人を殺す恐怖に怯えだす。自ら命を断つ恐怖にかられる。
恐怖から、呪縛から逃れるために、彼は本を読み進めるが、本は「22章」までで最後まで書かれていない。

ウォルターが本の先を知る為に、小説の著者を探し出す。
すると、彼の狂気が妄想のままに止まらず、現実へと近づきだす・・・。


不吉な数字と言えば、日本では「4」とか欧米では「13」。
逆に幸運な数字で「7」。
ただの数列の1つのハズなのに、人は個別の数字に意味を見いだす。
その中でも「23」は特殊な意味を持つとされ、学術的な研究対象にさえなっている。

2÷3=0.666
666は悪魔の数字。

23は神なのか、悪魔なのか、それともただの数字なのか。


こじつけとも思える程、執拗に23と言う数字にこだわっていくサスペンススリラー。

サスペンススリラーとしては、そこまで、怖いでもなく、途中から先が見えるようだったりして「ん、まぁまぁ。」といったトコロ。かな。
でも、狂気と現実の混ざり合っていく部分とかはナカナカ魅せる。かな?
まぁ、最後まで23って数字へのこじ付けにはちょっと腑に落ちないと言うか、納得出来ないままで、ラストもピンとこない。かなー。
23の反転で32とかも認め出しちゃうと、数字の価値が薄れちゃう。かなー。

まぁ、かなー。位です。

それよりも、とにかくジム・キャリーの演技力の幅に感服。
今回は完全にコミカルな演技を封印して、シリアスに演じ切ってるのだが、徐々に狂気に囚われていく姿は完璧。

最終評価 B


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September 30, 2008

12モンキーズ

12モンキーズ

いつまでも心に残る名作シリーズ。


テリー・ギリアム監督
ブルース・ウィリス、ブラッド・ピット出演。


謎のウイルスによって人類の99%が死滅し、生き残った1%の人々が地下に潜り生きる21世紀。
科学者たちはウイルスの原因を探るべく、囚人のジェームズ・コール(ブルース・ウィリス)をタイムトラベラーとして過去に送る。
過去に飛んだジェームズの持つ手がかりは、ウイルスを撒き散らした可能性のある集団「12モンキーズ」と言う名前と、その集団の描く赤い猿が輪を作るマークだけ。

そして、彼だけが持っている手がかりは、もう1つ。それは記憶。

ジェームズの記憶。
空港で走り、逃げようとして背中から撃たれ、崩れ落ちる男。
泣きながら男にすがる金髪の女性。
男の持つ、ブリーフケース。
彼の中にある幼き日に脳裏に焼きついた映像。

「12モンキーズ」この言葉だけを頼りに、ジェームズはたった1人、勝手の分からない過去で手がかりを探す。

彼は過去と未来を行き来し、少しずつだが確実に手がかりを掴んでいく。
そして、彼は過去の精神病院で出会った男ジェフリー・ゴインズ(ブラッド・ピット)が過激環境保護団体「12モンキーズ」を組織している事を知る。

ジェフリーの父親は世界的細菌学の権威・・・。

ジェームスは世界の命運に深く深く関わっていく。


1つ1つのファクターが絡まり合い、ラストのクライマックスへと徐々に、だが確実に練り上げられていく。
そして、予想を遥か越えていくラスト。

この映画を初めて見た時の衝撃は忘れられない。

初めて見た当時、僕はこの完璧に練り込まれたストーリーに完全にヤラれた。

サスペンスはこうじゃないと。
いや、この映画を見てからはこのクオリティを求め続けてしまっているのかな。

「世界の常識は多数派が決める。少数派は異常者と決められ鎖に繋がれる。」
人間の居なくなった世界を自由に闊歩する動物たち。
作中にちりばめられた象徴的で、世界の矛盾を抉る言葉や映像。

過去と未来を行き来する中で、自分が正気なのか、異常なのか分からなくなっていくジェームズを演じ切るブルース・ウィリス。
精神異常者としか思えないジェフリーを怪演するブラッド・ピット。

10年以上も昔の作品で、結末を知っていても引き込まれる世界観とスリリングなストーリー。

最高級のSFサスペンスがここにある。


このクオリティが基準では、そこいらのサスペンス作品で満足するのはナカナカ。
ねぇ?


最終評価 A+



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September 28, 2008

グーニーズ

グーニーズ

いつの間にか始まった、いつまでも心に残る名作シリーズ。

この作品は、もう説明不要?

スティーズン・スピルバーグ制作。
リチャード・ドナー監督。

喘息持ちの少年マイキー。
スペイン語が得意で口ばかり達者なマウス。
デブの大食い、ドジですぐにモノを壊すチャンク。
発明大好きのデータ。
田舎町の少年団グーニーズ。

彼らは今、解散の危機に瀕していた。
彼らの住む街にリゾート計画が立ち上がり、家の立ち退きを迫られているのだ。
立ち退き期日は明日。

ただ何もせず、グズグズと立ち退き期日を待つだけのグーニーズ最後の日。

そんな日に彼らは、マイキーの家の屋根裏部屋で宝の地図を見つける。
海賊・片目のウィリーの残した宝の地図。

どこにでもある、子供作る宝の地図なのか?
宝の地図なんて、まるでおとぎ話。でも、それを信じたマイキーは家を抜けだした。
そうダメで元々、グーニーズの宝探しが始まる。

その頃、町には凶悪な犯罪ファミリー・フラテリ一家が身を隠していた。
フラテリ一家に宝の存在を知られ、追われるグーニーズ。

少年達の宝探しは、マイキーの兄ブランドやブランドの彼女アンディ、アンディの友達ステフを巻き込む大冒険になる。

少年の冒険心は全てこの作品に詰まってる。


1985年の制作だから今見ると・・・って部分も無くはない。
でも、だから何だ。
この心躍る冒険物語は時間が経っても決して色あせない。

1人ひとりは半端な少年達がそれぞれの持つ力を集め、大冒険を成し遂げる。
起承転結、冒険映画の全ての要素が詰まった最高の作品。


好きなシーンが多すぎて絞れないけど、やっぱり願いの井戸のシーンが良い。
地下道の中を命からがら彷徨ったグーニーズが辿り着いたのは、公園にある願いの井戸の下。
井戸の上に居るのは、ブランドの同級生で、金持ちで、イヤミで、アンディを狙うウォルシュ。
1度は井戸の上のウォルシュに助けを求め、冒険を終わりにしようとするグーニーズ。
だが、そこでマイキーが仲間を説得する。

「ここで戻ってしまえば、それで終わりだ。
 もう1度空を見れたとしても、別の町の空だ。
 助かるけど、明日には別々の場所。
 親は今、一生懸命頑張ってる。僕らも頑張らなきゃ。」

仲間を信じ、家族を想うマイキーの言葉にジーンとくる。

やっぱ、グーニーズ最高。

最終評価 A+



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September 27, 2008

オーシャンズ11

オーシャンズ11

この作品は劇場で観て惚れ、何度見返したか分からない作品。

監督はスティーブン・ソダーバーグ。
キャストにはジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、アンディ・ガルシア、ジュリア・ロバーツ、マット・デイモン、ドン・チードル、etcetc・・・。

とにかく超豪華キャスト&スタッフで贈る爽快クライムムービー。

この映画はとにかくセンスが好き。
音楽、映像、俳優たちのファッション、演技、ジョーク、ひとつひとつ全部、格好良い。
凄く好き。


天才的「犯罪」企画・計画家ダニエル・オーシャン(ジョージ・クルーニー)。
彼の計画を実現するために集められたイカサマトランプ師、スリ、詐欺師、爆破師、軽業師、メカニック、それぞれに道を極めた犯罪のプロフェッショナル達。

オーシャンとその仲間たちが狙うのは、最高のセキュリティに守られたラスベガスカジノ。
その額1憶5千万ドル。

天才オーシャンの脳内で緻密に練りこまれた最高にクールな計画が、今、動き出す。


「オーシャンと仲間たち」を現代にリメイクし、「13」まで作られた人気シリーズの第一作。
「11」は第一作だけあって、シリーズのエキスが凝縮されたシリーズ最高傑作。

でも、このブログ内のシリーズ紹介としては劇場で観た直後のオーシャンズ13の方が良い(自分で言うな。)です。

このシリーズは大人のイタズラ心満載。むしろそれだけと言っても過言じゃない。
でも、それをやり切った作品。


僕はこのチームのNo2。ブラッド・ピット演じるラスティーが超好き。
いつもスーツ姿でジャンクフードを食ってるのも、その喰い方も、セリフも、さらっと各国語を通訳するトコも、全部クール。とにかく格好良い。

この間観た「ホテル・ルワンダ」で主演してたドン・チードル。
この作品ではそんなに目立ってなかったんだけどなー。と思って見返してみました。

やっぱ良いなぁ。オーシャンズ。好きだなぁ。

最終評価 A+

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September 21, 2008

机のなかみ

机のなかみ

大学生でもないのに家庭教師をして食いつなぐフリーター・馬場(あべこうじ)は好みのタイプの女子高生・望を担当することになる。
望は、彼女にとってはレベルの高い大学一本の希望。
彼女の志望動機は気になったが、望に夢中な馬場はそんなことはお構いなし。
下心丸出しで授業をする。

するとどうだろう。初めは心に壁を感じた望みも、長い時間をかけて少しずつ馬場に心を開くようになってくる。

「私って、魅力ないですか?」
「彼女の居る人を好きになっちゃダメですか?」

おぉっとぉ。
なんだか彼女もこっちに気があるんじゃ?!
調子にのった馬場は、同棲中の彼女もそっちのけで望にのめりこんでいくが・・・。


女子高生家庭教師モノ。
んー。エロスな響き。

前半は想定通りの、ちょいエロ展開。
カン違い男の馬場がイタイタしくもメンドクサイ。

なんかタルイなー。

と、思ったところで話は望目線に切り替わる。

今までの言葉の意味、態度の意味が変わる。
隠され、見えない場所(心)「机のなかみ」には、若々しく、切ない、女子高生の恋があった。


んー。想像してなかった絶品の二段重ね。

最後にはちょっときゅうっと切なくなる。馬場さえも愛おしくなる。そんなストーリー。ウマい。ニクイ。

てかなー。イタイなー。なんか心の傷をえぐられる。

タイトルの示す、見えないところにある本心。
やっぱ、恋愛事は女性が強い。強い弱いの話じゃないのかも知れないけど、女性が強い。本当に。

なんか、もっとテキトーな作品かと思ってたので、ギャップにヤラれました。

最終評価 A−



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September 20, 2008

ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習

ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習

カザフスタン国営放送のリポーター・ボラットはアメリカの文化を取材するために国費でアメリカにわたる。

ボラットはホテルのTVでセクシー女優・パメラに一目惚れ。
取材スケジュールもそっちのけでパメラの居るカリフォルニアを目指す。

果たして、カザフスタンの常識が通じないアメリカ社会の中、ボラットは愛しのパメラと結婚して国に連れ帰れるのか。


極端な右翼思想や、フェミニズム、銃社会など、保守色の色濃いアメリカ南部の社会を風刺した(?)作品。

らしい。

とにかくボラットの行動も言葉もあまりに低レベルで、さすがにカザフスタンの人も怒るだろうと心配になる。
アメリカ社会を風刺するにしても、ウ●コをトイレに流さず食卓に持ち込み、女性を軒並み「ノミ並みの脳みそ」と言い切って娼婦扱いする男をモチーフにするのはどうなんだろうか。

下ネタ、人種差別ネタ、障害差別ネタ、ありとあらゆるタブーが万歳過ぎて、ちょっと疲れる。

それともこれがカザフスタンの常識?  いやいや・・・そんなバカな。

この作品がゴールデングローブ賞(主演男優賞)にノミネートされたのは、極端過ぎて新鮮だったのか?


僕にはさっぱり笑えず、感動もなく、品の無い映像と、意味のないストーリーを延々見せられるだけの映画でした。


最終評価 C+


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めがね

めがね

海以外は何もない島。
そこにあるのは浜辺のかき氷屋と民宿「ハマダ」。
あとは朝の「メルシー体操」。

やることと言ったら、なーーーんにもしないで、たそがれるコト位。

そこにフラッとやってきたタエコ(小林聡美)はハマダに集まる不思議な人々と出会う。

なーんもない島の、なーんもない時間。
ゆっくりと時間だけが過ぎていく。

初めは耐えかねるタエコだったが、徐々に島の過ごし方と人々との関わりに安らぎを覚えていく。


「かもめ食堂」のメンバーが忙しい現代人に再び贈る、ゆっくりした時間。


本当の豊かさとは何か。
そんなコトをゆっくりした時間と、美しい風景が教えてくれる。

観る人が観れば、ただのツマランまったりとした映画。
観る人が観れば、癒し。
観る人が観れば、珠玉の時間。

忙しくて映画なんか観てる時間の無い人に贈りたい映画。


小林聡美さん素敵。
もたいまさこさん素敵。
市川実日子さん、まぁ、フツー。でもそこが良い。
加瀬亮さんが自然に謎の人で格好良い。

最終評価 B+



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September 17, 2008

サッドヴァケイション

サッドヴァケイション

青山真治監督

北九州の小さな運送会社。
社長の間宮は身寄りのない、行き場のない人々を集まるままに受け入れ、住み込みで雇っていた。

幼き日に母に捨てられ、復讐を誓う男・健次(浅野忠信)。
小さな運送会社の社長夫人になっていた母・千代子(石田えり)。
ヤクザに追われる過去を隠し、運送会社で働く青年・ゴトウ(オダギリジョー)。
バスジャック事件の被害者になり、身寄りを失った女性・梢(宮崎あおい)。
知的障害を抱え、健次についていくユリ。

奇妙な人間関係が繋がる。


復讐を心に秘めながら、母親の居場所に転がり込む健次。
表面的に穏やかな日々が過ぎる中、ドロドロと感情が混じり合う。

「Helpless」「ユリイカ(EURICA)」に続く青山・北九州三部作の集大成。

不思議で難解なストーリー。
象徴的なのか、意味はないのか、微妙に分からないエピソードが説明なく続く。

でも、なんとなーく。なんとなーく分かる。

よーな、わからんよーな。

この映画を観ての後悔は「Helpless」「ユリイカ(EURICA)」のどっちも僕は観てないってコト。

でもテーマは分かる。
母性と、家族と、女性と、女と、男と。
切っても切れない、人が生きる上で基本で根底の関係を描いた物語。

ほんと、わかるよーな。わからんよーな。

でも、見た後に不思議と悪印象が残らない。

全てを受け入れる母性の怖さ。
男には理解しきれない怖さがあるよね。やっぱり。
主人公は健次のハズなのに、千代子の存在の大きさったらもう。
石田ゆり、迫力あるなー。

最終評価 B+


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ホテル・ルワンダ

ホテル・ルワンダ

イギリス・イタリア・南アフリカ共和国合作。

1994年、アフリカ・ルワンダでツチ族とフツ族の対立した民族紛争「ルワンダ紛争」勃発。
元々、植民地化される前までは多数派だったフツ族。ベルギーにより支配層に引き上げられたツチ族。
過去の宗主国ベルギーによる差別政策により、深まった憎悪の溝。


無軌道な民族紛争の中、フツ族の過激派によってツチ族やフツ族の穏健派の虐殺が始まる。
120万人と言う人々が殺されていく大虐殺。

有名ホテルの支配人ポール・ルセサバギナ(ドン・チードル)は混乱の中、家族だけを守ろうと考えた。

しかし、彼にしか救えない命が目の前にあった。

家族を、ホテルを、客を守ろうと必死で働くポール。
彼が頼るのは世界からの救い。
だが、世界はルワンダに興味を示さない。
世界はルワンダを、彼のホテルを、彼を見捨てていく。

虐殺の混乱の中、1200人以上の人をホテルに匿い救った男の物語。
もう1つのシンドラーのリスト。



紛争が始まった辺りから、涙が止まらない。

隣人が殺される。
見慣れた町が火に包まれる。

最愛の家族に銃が向けられる。

自分の手で家族を打ち殺せと強要される。

民族が違うと言う理由。それだけで。


ストーリーの迫力にのまれて、時間を忘れる。

なんと悲しい物語。
こんなに涙が流れたのはいつ以来なんだろう。

民族と言うカテゴリ分けの中で培われた狂気。
それは大なり、小なり、どこの国にも、どこの地域にも存在する。
国が違う。民族が違う。宗教が違う。身分が違う。人間は自分に都合の良いカテゴリ分けを使い、他者を差別する。
そして、それを利用し、自分の都合よく社会を動かそうとする。
戦争で、紛争で、オリンピックで、サッカーで、学校で、会社で、業種で、収入で。
人間の集まる所に例外は無い。

本来は意味が無いはずのカテゴリが最大の暴力に変わる。

結局は個人なのに。
その一人一人の判断なのに。

正義の仮面を被った巨大国の無関心が痛い。
自分の所属する国もまたその1つなのだから。


どうしたら良いのか。その答えは、未だ無い。

世界がどれだけの悲しみに包まれれば、どれだけの血を流せば、神の心を動かせるんだろうか。


最終評価 A+


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September 15, 2008

TAXi 4

TAXY4

リュック・ベッソンの人気シリーズ「TAXI」の第4作。

フランス・・・。



あー。なんかストーリー要約するのさえも、メンドクサイ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

タクシー運転手・ダニエルと刑事・エミリアンのお騒がせコンビにも、それぞれ息子が誕生。共に穏やかな日々を過ごしていた。そんなある日、マルセイユ警察に重大な任務が課せられる。それは“ベルギーの怪物”と呼ばれる凶悪犯の護送だ。ドタバタしつつもなんとか犯人を署まで連行したマルセイユ警察の面々。しかし犯人一味の工作とエミリアンのドジにより、凶悪犯に逃亡されてしまい…。

goo 映画より

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

スピード感とか、車の変形とか、そう言うのを楽しむ + ドタバタコメディ。
それは分かってるんだけどねー。分かってて見たんだけどねー。
とにかく内容が無さ過ぎで、ひっじょーに、ツマラナイ。
下らな過ぎ。
「いつの時代の作品だよっ!!」ってツッコミたくなるシーン多すぎ。

コメディ部分も、コメディにも成り得てない、レベルの低い内容の応酬。

まったくもってストーリーに入れない。と言うよりも、ストーリー(必然性)が無い。

カーチェイスのスピード感を楽しむにも、そのストーリーへの感情移入がまるでなくては、ねぇ。

あれー。TAXi NYは面白かったのになぁ。

最終評価 C


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September 10, 2008

ダーウィンアワード

ダーウィンアワード

ダーウィンの唱えた進化論。
それは、現在残っている「種」は過去の自然淘汰を生き延びるコトが出来た、優秀な種である。と言うモノ。

人間もまた、その1つ。
当然、優秀な種が生き延び、劣る種が淘汰される。

すなわち「愚かな死に方」をした人間は、その「劣悪な遺伝子」を人類の遺伝子プールから削除した人類全体への功労者である。

その「愚か者」を表彰するのが、ダーウィンアワード。


まぁ、そんな賞が本当にあるワケではない。 当然。


シボレーに軍の横流しロケットエンジンを付けて、地上最速を目指したが、ブレーキを考えず、止まれなくて死んだ男。
強化ガラスの強度を試そうと、高層ビルの窓にイスごと突っ込み、ガラスを割って転落死をした男。
メタリカのライブにチケットも無く乗り込み、とにかくメタリカが見たくて壁を乗り越えようとして死んだ男。

サンフランシスコ市警のプロファイラー、マイケル・パロウズはダーウィンアワードのマニア。

彼は血液恐怖症が災いして職を失ってしまった。

窮地の彼は1つのアイデアを思いつく。
「ダーウィンアワード的」要因を持った人を特定し、保険金の支払いを防ぐ方を確立すれば、巨万の富を手にすることも夢じゃない。

彼は「ダーウィンアワード的」死因の調査を始めた。


意味のある、危険を回避し続けて天寿を全うする、正しい生。
良いね。賢いね。

ダーウィンアワード的死に方。
誰もそんなバカな死に方をしたいと思っている訳じゃない。

でもさ。その死に方を見て、ソイツがバカかどうかなんて他人が決める事じゃない。
だよね?
ソイツの生の価値は、ソイツだけが知っているのさ。


面白かったっす。
バカな死に方をしてる人たちが、なんか楽しそうで。
そんなワケないんだけど、なんか楽しそうで。

バカだろうが、何だろうが、その瞬間、その人が「それで良い!!」と思える生。
そう言う生き様に憧れます。

作中、バカな死に方をしてるの男だけだね。まぁ、そうかも知れないけどさ。そうなんだろうね。実際。

人の死に様で、笑えます。
でも、人の死を笑って、ごめんなさい。


最終評価 A−


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September 07, 2008

ジャンパー

これで飛行機の中で観た映画も全部アップ終了です。
ロンドン旅行絡みの記事がこれで書き終わり。
やっと日常のペースが取り戻せます。

ジャンパー

15歳の少年・デヴィットは、冬の日に氷がはる池に落ちる。
死を意識したその時、彼は人生初のテレポーテーションを体験する。

そこで、彼の人生は変わる。

銀行の金庫にジャンプし、金を手に入れ、自由気ままに生きるデヴィット。
午前中はタヒチでサーフィン。スフィンクスの頭の上でランチを食べたら、地中海で昼寝。夜のビッグベンで街を見下ろす。
どこでも、いつでも、自由自在。
今までの人間関係から離れ、自分本位な欲望のままに自由を謳歌する。

そんなデヴィットの部屋を1人の黒人の男が訪れる。
彼はパラディン。デヴィットのような瞬間移動の能力を持ったジャンパー達を追い、殺す者。

自由気ままだった生活は一転。
パラディンとの世界を股にかけた命がけの追いかけっこが始まる・・・。


自由にテレポートが出来たら。どこでもドアを持っていたら。
そんな誰しもが考える夢を形にした作品。

世界を飛び回るアクションシーンはスピード感満点。
ただ、細かく説明がある訳じゃないので、状況の把握には苦労する。が、このスピードについていけるなら非常にスリリング。

基本的に主人公はイイヤツじゃない。
その能力を良いコトになんか使わないで、自分の欲望を満たすことだけに使う。
フツーの男の子がテレポーテーション能力を手に入れたら、やっちゃうであろう悪事。
だからこそ主人公に共感する。共感はするが、そうは言っても、ま、言っちゃえば小悪党なので「頑張れ!!」みたいな気持は無いけどね。

でも、自分がテレポーターだったら、こうしちゃうね。 しちゃうよね。

最終評価 B+


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September 06, 2008

アイアンマン

アイアンマン
アイアンマン 2

まだこの作品って日本未公開なんですよね。日本では9/27公開らしいです。
おととい頃にジャパンプレミアやってましたね。
僕は一足先に、旅行の飛行機の中で何気に見ちゃいました。
何となく得した気分。


天才科学者であり、巨大兵器会社の社長トミー・スタークは自分の開発した兵器で巨万の富を生みだしていた。
死の商人と批判されても、彼は自分の作る強力な武器によって自分の国を守っていると信じていた。

自分にプライドを持ち、金もあり、女も自由。人生を謳歌するスターク。
そんな彼が、プレゼンで訪れたアフガニスタンでゲリラに襲われ、囚われの身になってしまう。
スタークはそこで、自分の会社の兵器が闇ルートに流され、ゲリラ達の手にわたっていたことを知る。
自分が開発した武器は国を守らずに、自分の国を脅かす存在になっていた。

ショックを受けるスタークに、ゲリラ達は強力なミサイルを作ることを命令する。
ミサイルを作れば生かしてやる。作らなければ。死。

スタークは窮地の中、ミサイルを作るフリをして、脱出の為のボディスーツを作りだす。

ボディスーツの開発は成功し、彼はゲリラのアジトからの脱出に成功する。
帰国した彼は自分の会社の兵器部門を凍結。
周囲の動揺をよそに、自分の開発したボディスーツの改良に没頭した。

自分の手に世界の平和を守る力を手にする為に。


まぁ、マーヴルヒーローモノ。です。
真面目なツッコミは不要。

でも、今作はそのスーパーパワーを手に入れるくだりはともかく、スピード感も人物のリアリティもあって、結構見応えがあって観れる。
性格的にダメ人間のスタークが、何故にそんなに正義感があるのかは謎だけどね。

結局、巨大な力は使う人次第。兵器は人を傷つける力なのか、人を守る力なのか。

僕は人を傷つける力でしかないと思いますけどね。でも、それを守る力だと思って、戦えちゃうのがアメリカンヒーローのアメリカンヒーローたるゆえんって感じ。

モロに2へ続くって展開はどうかと思うけどね。


最終評価 B+


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September 03, 2008

ベガスの恋に勝つルール

ベガスの恋に勝つルール

仕事キッチリ、日常生活も段取りバッチリのキャリアウーマン・ジョイ(キャメロン・ディアス)は、婚約者の誕生日に計画したサプライズパーティーに別れを告げらてしまう。
仕事も生活も恋もチャランポラン。大人になれない、大人にならないジャック(アシュトン・キャッチャー)は父が経営する会社でさえもクビになってしまう。

そんな2人がウサ晴らしに選んだ場所はカジノの都・ラスベガス。

ホテルのダブルブッキングで出会った2人は意気投合。
大盛り上がりで・・・・その日の夜にはベットイン。
そして、気づいた翌朝。2人の左手の薬指にはリングが・・・。

酔った勢いで結婚?!
そんなバカな。

冷静になった2人が当然の別れを選ぼうとした時、ジョイの25セントでジャックがジャックポットで大当たり!! 
300万ドルを手に入れてしまう。

金を奪い合って離婚しようとする2人に判事が下した判断は「半年間の強制共同生活」だった。


自分を殺し、他人に合わせて生きるジョイと、勝負を避けるコトで負けることから逃げて生きて来たジャックの共同生活。
はじめは反発しあう2人だが、互いに影響し合い、いつしか無くてはならない、かけがえのない存在になっていく。

見る前からこーなって、こうなって、こうなるんだろうってコトは分かってるベタベタのラブコメディ。
基本的にアホ映画で、分かり切った安心感のある展開と無茶苦茶なジョークをただ楽しむべき作品。
ベタで先の心配が無いがゆえの楽しさ。
とにかくバカやって、安心感がある作品も悪くない。

やっぱバカなラブコメに合うんだよな。キャメロン・ディアス。

最終評価 B+

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September 01, 2008

クローバーフィールド HAKAISYA

飛行機の中で見た映画シリーズ。
行きの便ラストの作品はクローバーフィールド。

クローバーフィールド

この作品は公開前に情報がほとんど出なかったコトで「どんな作品なんだろう?」と話題になった作品。


出世し、日本へ旅立つロブの為にシークレットパーティーを企画した兄のジェイソンと兄の彼女・リリー。
彼らはホームビデオで準備からの様子を記録し、友人達のメッセージを集めてロブへのプレゼントにしようと企画する。

ロブの出世を祝うパーティは成功。盛り上がる会場。
そこにロブの元彼女ベスが男を連れて訪れる。
まだ互いに好きなのに、すれ違う2人。
ロブはベスと口論になり、ベスは会場を後にした。
ベスが去り、落ち込むロブと裏腹に最高潮を迎えるパーティ会場。

その時、地震の様な衝撃が走った。

停電。パニック。
慌てて外へ逃げ出すと、通りは破壊され、周囲では次々と爆発が起こる。この世と思えない惨状に人々はただ逃げ惑うばかり。
大きな爆発と共に飛んできたのは自由の女神の頭部。
爆発の方向へカメラを向ける。その時、カメラに映ったのは正体不明のビルよりも大きい生物の影だった・・・。

避難を促す軍隊。
ロブの携帯から聞こえるベスの助けを呼ぶ声。
ロブは、爆発の中心部へ向かう決心をした。本当に愛する人を助けるために。


ゴジラの様な怪獣を、それを倒すヒーローでもなく、戦いを挑む軍隊でもない一般市民の視点から見る。
事件の全容も分からなければ、戦う術もなく、ただ逃げ惑うばかり。
その視点は新鮮。

でも、なんでこんな状況になってもビデオ撮影を続ける?って疑問は付きまとう。

それに、パニックの中でのホームビデオモノなので、とにかく画面が揺れる。
走れば揺れるし、地震でも爆発でも、手ぶれでも揺れる。
とにかく揺れる。
コケれば画面はグルグル回る。

ハッキリ言って、酔う。

飛行機に九時間揺られて、消灯の薄暗い中で小さなディスプレイで見るべき作品じゃない。
座席のディスプレイは光度が低く、暗いシーンだとほとんど真っ暗で何が何だか分からなくなる。だから余計に画面に集中する。さらに酔うの悪循環。

ホームビデオモノはブレアウィッチで懲りたハズなのに、それよりも更に悪い条件で見ちゃダメですよねぇ。無理ですよね。 

決して悪い内容じゃないのですが・・・。

万全の態勢で見るなら、内容的にはB位はつけても良いかもしれないです。
でも、観客を酔わせるってのはやっぱダメじゃない?


最終評価  (コレは映画のせいじゃナイ?)


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August 30, 2008

紀元前1万年

紀元前1万年

氷河期。
マンモスを狩るヤガル族はマンモスの減少によって飢えていた。
一族の人々は巫女の予言を信じ、いつか飢えに苦しまなくなる日を夢見ていた。

マンモスを狩る時に指示を出す白い槍を携えた男は一族のリーダーでもある。
狩人・デレーの父もまた白い槍を持つ男だった。
デレーの父は予言に頼って自分自身の努力を諦めた一族が滅びていくことを憂い、自分の力で未来を切り開く道を選ぶ。
彼は裏切り者の汚名を着るコトも厭わず、槍を友・ティキティキに預け、1人一族を離れた。

大人になったデレーは予言の運命を担う娘・エヴァレットと恋に落ちる。
偶然、予言の条件を満たしたデレーはエヴァレットと結ばれようとするが、その時、四足の獣に乗る謎の襲撃者達に村が襲われ、仲間の多くが連れ去られてしまう。

その中にはエヴァレットも。

デレーは謎の集団を追った。



ん。んーーー?
紀元前1万年ってこんなん? なの?
時代考証とか、してる?
その辺の嘘を上手いことスルー出来るならアリなの、か。

でも、それでも、氷河期、マンモス、サーベルタイガー、未開の人たちって設定が使いたいだけなら、このタイトルにするのってどうなのかなぁ。

なんだかご都合主義的な嘘が目について、話に全然入れませんでした。
僕にはビミョーでした。

最終評価 C+

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August 26, 2008

魔法にかけられて

小休止その◆
この辺は飛ばしていきますよ。

魔法にかけられて

白雪姫、シンデレラ、美女と野獣・・・。
ウォルト・ディズニーの贈る、新しいプリンセスストーリー。

おとぎの国アンダルシアで運命の人との愛に満ちたキスを夢見るジゼル。
動物たちと楽しく歌い暮らす彼女は、ある日、夢に見たままの王子・エドワードに出会う。
一目見て互いを運命の相手と信じた2人は、その日に結婚を決める。

だが、王子の母、女王ナリッサは悪い魔女。
息子たちが結婚し、自分の王位を譲ることを許さない。

ウェディングドレスに身を包み、城にやってきたジゼルをナリッサは魔法の井戸に付き落とした。
ジゼルが魔法の井戸を抜け、着いた先は現代のニューヨーク。

足早に歩き去る人々、ウェディングドレス姿のイカレ女を構う人は居ない。
誰も彼女に手を差し伸べてくれない。
誰も彼女の問いに答えてくれない。
おとぎの世界の力は何も通じない現実の都市でジゼルは途方に暮れる。

そんな時、ジゼルはシングルファザーの弁護士・ロバートとロバートの娘・モーガンに出会う。
初めは互いの常識を否定し合い、理解し合えない2人。
だが、少しずつ2人の距離が近づきだす。


ディズニーが長年にわたって築き、成功してきたプリンセスストーリーを自らがパロディ化。
しかし、それは単なるパロディで終わらず、おとぎ話の単純な子供向けの愛を、等身大のお互いを理解し受け入れる大人のラブロマンスへと昇華している。

今までの歌い踊って上手くいく夢物語のミュージカル調ディズニー作品をイジることによって、ストーリーに笑いとテンポが加わって、メインストーリーが際立ってくる。

思ったよりもずっと良い作品。ベタなラブストーリーを見るよりずっと良い。

やるなぁ、ディズニー。少し見直しました。
まぁ、ストーリー展開とか最初っから分かってるんだけどね。

てか、リアル世界に出てきたエドワード王子がウザくて、バカで凄く良い。
でも、イイ奴だなぁコイツ。

最終評価 A−

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カンフーパンダ

旅行記は小休止にして飛行機の中で見た映画を。

カンフーパンダ

子供向けフルCG映画。

中国の奥深く。
カンフーの始祖・ウーフェイ老師の導くカンフー道場がある里。
その里に住むデブパンダ・ポーはラーメン屋の息子。
彼の憧れは、それぞれにカンフーを極めた里の英雄マスターファイブ。
そして、彼自身がカンフーを極め、マスターになる事に憧れていた。

でも、父親はポーがラーメン屋を継ぐと信じて疑わない。
そして、彼自身、自分にカンフーは出来ないと思い込んでいた。

マスターファイブを遠くから眺めるだけの日々。

そんなある日、ウーフェイ老師が里に破壊をもたらす者・タイランの来襲を予見する。
タイランの狙いは道場に伝わる龍の巻物。
その巻物を手にした者は最高の力を手にすると言う・・・。

タイランから里を守るべく、ウーフェイは龍の巻物を手にするべき「龍の戦士」を選ぶことにした。

龍の巻物を手にするのはマスターファイブの誰なのか。
カンフー大好き、龍の戦士に憧れるポーは興味津々。

ところが、ウーフェイ老子が選んだのは・・・・デブパンダのポー?


ダメダメデブデブ食欲メイン。でも、カンフーへの想いは人一倍のポーが修行を通じて自分を信じられるようになっていく。


ま、はい。
ありがちストーリーでありがち展開、ありがち・・・・。
ですが、まぁ、子供向け映画の安心感やコミカルさも十分で、フツーに楽しめますよ。

何も考えないで見る暇潰しには充分。

最終評価 B

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August 10, 2008

モーターサイクル・ダイアリーズ

モーターサイクル・ダイアリー

キューバでカストロと共にゲリラを指導し、革命の原動力となった革命家チェ・ゲバラ。
本名をエルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナ。
「チェ」はスペイン語で「ねぇ、君。」と呼びかける時に使う言葉。それが彼のあだ名となり、彼自身をさす言葉になった。

そのチェ・ゲバラの若き日の南米旅行を綴った「モーターサイクル南米旅行記」をロバート・レッドフォードの発案でウォルター・サイレス(セントラル・ステーション)監督が映像化したロードムービー。


アルゼンチンの首都・ブエノスアイレスで、若き日のエルネストは医学生として将来を約束されていた。
喘息持ちでありながらラグビーで相手を潰す彼を、友人達はフーセル(激しい心)と呼んだ。
彼はレーンに乗った自分の人生に疑問をおぼえる。
冒険旅行への好奇心も手伝って、友人のアルベルト・グラナードと共に1台のバイク・ポデローサ号にまたがり、南米を巡る旅に出た。
ブエノスアイレスを出て南へ。パタゴニア、チリ、ぐるりと南米を回り、アンデスの山を越えて、マチュ・ピチュを巡り、ペルーのハンセン病患者療養施設、終点はベネズエラ・グアヒラ半島。
総行程1万キロを超える旅。

純粋で、真っ直ぐすぎる青年・エルネストが旅の中で多くの人と出会う。そして、貧しさや、社会の構造への疑問とも。

放浪の末、彼は旅を始める前の彼とは別の人間になっていた。


若さゆえの無茶や、バカバカしい行動の楽しさ。
広がる南米大陸。アンデスの山々とマチュ・ピチュの美しさ。
巨大な資本主義によって搾取される南米の人々。

ただのお坊ちゃんだったゲバラを革命家に変える基礎を作った旅。

淡々と風景や旅の様子を映し出すロードムービーに当たりは少ない。
本気で作れば、普通の青年の変哲の無い貧乏な旅になる。
盛り上がるようにすれば、嘘になる。
ただ風景を映しても意味は無い。
その旅の中で、主人公が何を目指すのか、何を見つけるのかに共感出来なければ感動はない。

この映画は誠実に作られたロードムービー。
だから、大きな盛り上がりは無い。

でも、見た後の心には何かが残る。

男の子なら1度は憧れる放浪の旅。本当に旅に出る人は少なく、その旅で何かを見つけられる人は更に少ない。

憧れても、冒険に出れない、出ない男が嫉妬を込めて、画面を睨む。

最終評価 A

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August 09, 2008

東京タワー  オカンとボクと、時々、オトン

東京タワー

リリーフランキーの大ヒットベストセラーになった自叙伝的作品の映画化。
この映画化の前に特別ドラマ、連続ドラマといくつか映像化されている。

ボク・オダギリジョー
オカン・樹木希林

原作は2年前に読んでました。↓
リリー・フランキー著 『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』を読んで

原作は好きでした。
ボクのダメさと、成功と、オカンへの優しさと、ゴチャゴチャのテーマが混然一体になって、で、ジワッと泣ける。良い作品でした。

その好きな原作の映像化。
ま、凄く良いか、悪いかのどっちか。で、原作ファンだと、大概は後者・・・。

そうは言っても、オダギリジョーが好きなので、残念な結果にはなるまい。なる・・まい。と、信じて、期待1/3でやっと観ました。


ん。うん。
良い出来。
まず、原作のイメージを壊してない。
当然、相当要約してるし、もっと描いてほしいエピソードもあるけど、ちゃんと原作の良さが伝わってくる。
ちょっと最後の方、切なくて見てられないくらいに。

オダギリジョー。格好良すぎるけど、でも、そのカッコキタナイ感じが、らしい。
全編、ひたすらオダギリジョーのモノローグを聞くような感じだけど、その声がまた良い。投げやりなような、優しいような。
やっぱり、前半の少年時代、高校時代よりも、オダギリジョーが動き出す青年時代が映画としては馴染むなぁ。

樹木希林ってスゲェ役者だな。もう、オカンにしか見えんもん。

良い映画でした。
前半、少しタルいけど。
ありきたりと言ってしまえばそれまでかも知れない、そんな当たり前の母子のストーリィだけど。
盛り上がりも、驚く映像もないけど。
でも、すっと入ってくる良い映画。

ただ、この感想は原作を読んだ人間が、行間から感じる良さを知っててこそ伝わるモノなのか、どうなのか。

いや、普遍的な親子のストーリーに心動かされない人も居ないだろう。

最終評価 A−

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August 08, 2008

自虐の詩

自虐の詩

働かない。
とにかく無口。
果てしなく弱いのに博打好き。
喧嘩っぱやく、気に入らないことがあればチャブ台返し。
金は基本的に他人にせびり、たかる。
酒を飲んでは、また喧嘩。
ヤクザとしても大成しない男・イサオ(阿部寛)。

幼い時から母は居ない。父は銀行強盗。
ただ、健気に生きてるだけなのに、つねに不幸のどん底を這い回る女・幸江(中谷美紀)。

幸江はイサオを愛し、尽くし、彼女がラーメン屋で働きながら生計を立てながら暮らしていた。
どんなに尽くしても、尽くしても、なかなか報われることのない幸江。
そんな時、幸江のお腹に赤ちゃんが居る事が分かって・・・・。


前半は、とにかくイサオの無茶苦茶ぶりと、幸江の不幸っぷり。
何で幸江はこんな男を愛して疑わないのか。それが疑問で疑問で仕方ない。
いわゆる「普通の」幸せは目の前にあるのに、たぶん、本人もそれを分かってるのに、あえて逃す。

でも後半にかけて、それが逆転していく。

何が幸せで、何が不幸なのか。そんな決まり事は無い。
何かを手に入れれば、何かを失う。
でも、かけがえの無いモノを手にして、掴んで、離さなければ、いつか、きっと。

幸せのカタチって何なのか。問いかける。

最終評価 A−

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August 04, 2008

千と千尋の神隠し

千と千尋の神隠し

劇場で観て、DVDを買い、そのDVDも何度見返してるか分からない作品。

宮崎駿監督。ベルリン国際映画賞で最高の金熊賞を受賞。
日本の興行収入歴代1位。

10歳の少女・千尋は引っ越しの途中で両親と共に不思議な町に迷い込む。
両親は町にあった料理屋に並べられた料理を貪り、豚になってしまう。
状況が掴めないまま町は夜を迎え、町には見たことも無い面妖な変化達で溢れだす。
ひとりぼっちになり、混乱し、戸惑う千尋。
そんな千尋をハクと名乗る少年が救う。

この町は八百万の神々が疲れを癒す温泉街。

働かない者はこの町では生きていけない。
千尋は生き残り、両親を救うため、温泉街の中心にある御湯屋・油屋で強欲な魔女・湯婆婆の下で働きだす。
しかし、千尋は働く契約の為、湯婆婆に名を奪われ千と名を変えられてしまう。

千は両親を救い、元の世界に戻れるのか・・・?


生きる力に乏しい現代っ子・千尋が周囲の人たちに助けられながらも精一杯に生き、働き、頑張って、自分の中に元々ある健気な力で困難を乗り越えていく。


八百万の神々が息づく和の世界観を宮崎駿の想像力で広げ、生み出された新たな世界をスタジオ・ジブリが描く。
個性的なキャラクター群、繋がりに無駄のない展開、千尋の成長、微細な部分にまで気を配られた背景、音楽。
それら全てが最高の水準で完成された作品。
何度観ても面白い。
何度観ても発見がある。感動がある。

最終評価 A+

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August 03, 2008

サウスバウンド

サウスバウンド

「税金なんか払わない。義務教育なんか受ける必要は無い!!
 日本国民の義務?
 だったら国民なんかやめちゃおう。」

東京都台東区の小学六年生・ジロウの父親は、全共闘時代を引きずって今もレジスタンスを自認するハチャメチャ親父(豊川悦司)。
お母さん(天海祐希)は美人で資産家の娘だけれど、闘争時代はジャンヌダルクと呼ばれた女闘士。

両親は子供の迷惑なんかお構いなしに自分達の正義に真っ直ぐに生きる。
そんな両親に国や法をカサに着た欺瞞に満ちた社会が立ちはだかる。

「沖縄に引っ越します。」

ある日、社会のしがらみを振り切って、突然に両親は沖縄・西表への移住を決める。

南の島・西表の更に何も無い荒れ果てた家に引っ越したジロウ達。

しかし、そこにも社会のルールに縛られた問題が山積みだった・・・。


んー。良く分からなかった、かな。

まず、なんか、出てる役者さん達の演技がヘン。とにかくヘン。てか、ヘタ?
トヨエツとかは流石にそこまでの違和感じゃないんだけど、周囲の役者さんが微妙。撮り方の問題か?

前半の東京暮らしのちょっと良い話と、沖縄に移り住んでからの話が特に繋がりも無いし、全体がタルい展開。

文字で読む原作は面白いんだろうなぁとは思う。

僕自身がお父さんの「正義」に共感出来ないってのが最大の問題なのかも。
お父さんは、全共闘時代のキネヅカで彼に関わってくる社会システムの代弁者達(学校の校長や社会保険庁のオバサン)と何かっつっちゃあ議論をおっぱじめるんだが、それが論理もクソもない自分理論。言いたいコトを言ってるだけ。到底格好良いと思えない。
しかも、その議論は長くなるからか、分かりやすくする為か、短く短く作ってある。
「ブルジョワジー」と「ナンセンス」だけじゃ、お父さんの「正義」が見えてこないよ。
まぁ、誰かが決めたルールに乗っかって、嘘や小悪を見逃して、そんな風に生きない。みたいなニュアンスは分かるけどね。

そのお父さんに反発を覚えていたジロウが最終的に「親父格好良い。」になっていくって言われてもなぁ。

んー。
どこに落とし所を持ってくのかだけが気になって最後まで観ました。

最終評価 B−

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July 27, 2008

それでも生きる子供たちへ

それでも生きる子供たちへ

ユニセフが発案したチャリティでの映画作製に応えた映画監督たちの作る7編のオムニバスストーリー。

それぞれの作品が格差の広がる世界の片隅で、精一杯生きる子供たちを描く。

・タンザ
内戦の続くアフリカ。タンザは少年兵だけの小隊に属して人を殺す。仲間は次々と死んで行き、次々に入れ替わる。死は日常。
少し年上の部隊長の命令 「村を襲う。」
平和に遊ぶ同じ世代の子供たちをタンザは遠目に見た。

・ブルー・ジプシー
メキシコ。少年院から出る日が決まったウロスは美容師になって真面目に生きる事を望む。
だが、彼の父親は飲んだくれて子供達に窃盗をさせ、言うことを聞かなければ酒瓶で頭を殴る。
少年院を出た日ウロスは知った、少年院だけが彼を守り自由を与えてくれる場所だと。

・アメリカのイエスの子ら
アメリカ。イラク帰りで働かない父親、優しいけれど薬漬けの母親。両親ともに麻薬中毒者でHIV感染者。そして、娘のブランカもまた生れながらのエイズベビー。
本人だけが事実を知らされないまま、学校で広がる噂。
ある日、友人とのケンカから怪我をしたブランカは自分の体の事実を知る。

・ビル―とジョアン
ブラジル・サンパウロの片隅。貧民街に住む兄・ビル―と妹・ジョアンは空き缶やクギ、段ボール、ゴミを拾い集めては換金して暮らしている。
ある日、換金所でリヤカーを借りるコトに成功し、一晩かかってリヤカーを一杯にする。ゴミを換金したお金でポテトを食べる事を夢見て廃材屋へ向かう途中、リヤカーがパンクしてしまう。

他、3編。


人は誰でも子供だった。
人は誰でも平等なはずなのに。

戦争、貧困、エイズ、暴力、両親の不仲。それぞれの国、それぞれの環境、それぞれに厳しい環境にありながら、どんな場所でも生きていく子供たち。

短編でありながら、どの作品も深い。

豊かさの中に居ると、豊かさの意味を忘れる。
幸せの中に居ると、幸せの意味を忘れる。
日本に暮らし、忘れてしまったモノを思い出す。
それぞれの場所でしっかりと生きる子供達から、豊かな日本で生きる大人の僕が力を貰う。

しっかり生きなくては、この子達に笑われる。

最終評価 A+

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