2009年に観た映画

July 25, 2009

クライマーズハイ

クライマーズ


1985年8月12日。群馬県御巣鷹山。 JAL123便墜落。
日航機墜落事件。死者520名を数える前代未聞の大惨事。

当時、僕は7歳だった。
でも、このニュースは良く憶えている。
夏休みだった。
母方の祖父母の家のTVで最初のニュースを見た。
第一報も、その後に続く報道も、キャスターの死亡者の読み上げも。憶えてる。

前橋にある地方新聞社・北関東新聞。
「地元の情報で負けてどうする。」
この大惨事が起こった地方新聞社は、並みいる中央の大新聞を抑えて紙面を作る。
その紙面作りの全権が社長の一声で遊軍記者・悠木和雅(堤真一)に任される。

世紀の事件を目の前に混乱する現場とデスク。
混乱の中で張り合い、競い合い、一枚岩になり切れない仲間達。頭の古い上司達。
さらに、販売、営業、広告。新聞は編集だけで出来るモノじゃない。

それでも520人の死。その事実を。大新聞社に負けないスクープを。

憤り、もがきながら、それでも悠木は紙面を作っていく。

1分を争う紙面作り。
携帯も記者に通信機も無い時代。
記者は現場を駈けずり回って、民家の電話を頭を下げて借り、記事を作る。

その新聞作りの熱さ。
主役の堤真一はもちろん。脇を固める堺雅人や山崎努らの名優達も熱い。
てか、現場記者の堺さんが格好良い。目ヂカラ!!

画面の隅々まで、作品の1分1秒が熱を持った作品でした。

「チェック。ダブルチェック。」
真実を伝える新聞報道のあるべき姿も描いた作品。

原作も読みたい!!

最終評価 A

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July 10, 2009

ハンコック

ハンコック


空を飛び、片手で車を掴み上げ、銃も利かない。
打ち上げられた鯨をひょいと投げて海に戻し、列車事故も止めてしまう。
スーパーパワーでロサンジェルスの事件を解決する男・ハンコック(ウィル・スミス)。

だが彼は粗野で、言葉は汚く、いつでも酒を飲み、街を壊す。
事件を解決してもそれ以上の被害を街にもたらしては市民に嫌われていた。

そんなある日、広告プロモータのレイ(ジェイソン・ベイトマン)に出会う。

列車事故からレイを救ったハンコック。
だが、その助け方は、いつも通りに雑。

自分の命を救ってくれたヒーローが罵倒を浴びる。その状況に疑問を抱いたレイはハンコックに近付く。

「君はもっと認められるべきだ。」

その日から、レイのプロデュースの下、ハンコックは正統派ヒーローになるべく行いを正していく。

行いを正し、ハンコックは本当に街のヒーローになる。

だが、喜ぶハンコックとレイを、レイの妻・メアリー(シャーリーズ・セロン)だけが複雑な表情で見つめていた・・・。



うん。楽しかった。

前半はCGの処理も雑だし「なんだなぁ・・。」と思いながらの鑑賞だったのですが、後半が孤独で理解されないスーパーパワーを持つ男・ハンコックの哀愁と言うか、そう言う部分に焦点が絞られてて「なーーんも考えないドッカンドッカン」ばっかりじゃないのが良かったです。

でも、単純なヒーロー物を期待してると、ちょっと肩透かしかも。

ハンコックに対立する強敵が居るわけでもなく、クライマックスの解決も問題が敵じゃないので分かり難いっちゃあ、分かり難い。

でも、ま、いいじゃない。僕はまぁ楽しめましたよ。らくーな感じに。

だって、そう言う映画でしょ?


最終評価 B+


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July 05, 2009

デトロイト・メタル・シティ

久しぶりに家での映画鑑賞。

ヤングアニマル連載の漫画の映像化。

オシャレな渋谷系ポップミュージシャンを目指す心優しき青年・ネギシ(松山ケンイチ)が、なんの間違いかデスメタルバンド「デトロイト・メタル・シティ(D・M・C)」のヴォーカル・クラウザーになってしまう。

オシャレで夢のある生活に憧れる自分と、デスメタルの世界で活躍してしまう虚構の自分。

そのギャップに苦しむネギシ。


自分の目指す世界と別の世界で天才的な才能に恵まれた人間をコミカルに描く。


てか、この作品は実写化が上手い。

コレ↓が

DMC


コレ↓に

DMC2


なる。


松山ケンイチが上手いね。
心優しき青年モードとクラウザーモードの演じ分けが素晴らしい。

その、見た目依存ではない演じ分け。

原作を知らなくても充分に楽しめる作品に仕上がっています。


あと「D・M・C」をプロデュースしていく、デスメタル中毒の女社長(松雪やす子)ね。
ガンガンパンチラしまくるキワ物ハードロック社長。
でも、自分の才能に気付かないフリをしている青年を導く手腕。

結局、この映画の中で1番スゴイのは社長かな。


まぁ、楽しめましたとさ。


最終評価 B

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June 27, 2009

ヱヴァンゲリオン 新劇場版 : 破

eva ha panfu


鑑賞後、2時間半。

まだ余韻に浸っております。


「WARNING ! Do not open this before watching the movie.」

と、手では開けられない様に作られた厳重な封に守られたパンフ。

家に帰り、隅々まで読んで、再びの感動。


そんな反芻を繰り返した後、ふと困ったコトに気付きました。

そう。いつも書くこの映画感想文。

「詳しくは後ほど!」 
なーんてさっきは書きましたが、どうやったってこの作品をネタバレ無しで書くのなんか無理。
中途半端なネタバレなんかして、これからこの作品を観る人にとっての価値と衝撃を損ないたくない。

僕の知人にはあまりにもエヴァファンが多すぎる。

むしろさっきのアップで充分かな、と。


だから評価だけ残します。


最終評価 A+

早く語り合う仲間が欲しい。 頼む!! みんなー早く観てくれー!!



詳しい感想はDVDを買って、観て、それからですかね。

てか、公開中にもう一回観に行ってしまいそうだ。


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June 04, 2009

グーグーだって猫である

グーグーだって猫である

犬堂一心監督。

漫画家・麻子(小泉今日子)は愛猫サバを亡くし、漫画を描けなくなっていた。

完全なるスランプの中、彼女の家に新しい家族グーグーがやってくる。
グーグーは何もしないけど、でも麻子の時間は少しずつ動き出す。

穏やかに、緩やかに、でも確かに、麻子も周りの人間も変わっていく。


漫画家・麻子に小泉今日子。
4人の女性アシスタントは上野樹里と森三中。
麻子が想いを寄せる男性に加瀬亮。

でも、この作品は、とにかく、ねーーーーーこーーーーーー!!

んもう、猫、可愛い!!  

ラムが居なくなって以来、猫不足の心に猫エネルギー注入。
いっそもう、猫のDVDを流せばいい。


漫画が原作だけあって、多少、コミカルな作風。
でも、その中に確かな人間観察の目。
表情のちょっとした変化で、その時に内面で起こってる感情の変化を表現する手腕は犬堂監督を感じさせる。

ただ、この内容だとちょっと長いかな。余計なシーンも多いし(人間の)。


最終評価 B+(プラスは猫の分)


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June 02, 2009

闇の子供たち

闇のこどもたち


命に値札が付く世界。

タイ・バンコク。
日本新聞社バンコク支店の記者・南部(江口洋介)は、日本人の子供の臓器移植に絡む脳死の臓器密売ルートを追っていた。
密売ルートを追う中で元仲介業者の男に出会う南部。

「臓器提供の子供は、『生きたまま』全ての臓器を売られていく。」

その男の口から語られる事実は、南部に衝撃を与える。
次第に取材に本気になっていく南部。
取材の中で児童擁護NGOの施設を訪れた南部は、そこで働く日本人ボランティア・恵子(宮崎あおい)に出会う。

バンコクのスラムで、貧しさから10歳に満たない子供たちが売春宿に売られていく。
鞭で打たれ、タバコの火を押し付けられ、劣悪な環境の中で外国人の客をとる子供たち。
そして、いずれ病気(AIDS)になればゴミ袋に入れられ、ゴミ収集車に捨てられる。

そんな子供達の現実が、南部や恵子を突き動かす・・・。


目の前の1人を救っても、別の子供が代わりになるだけの世界。

貧困を無くす事など出来ない。現実は変わらない。

でも、それが何もしなくて良いことの免罪符にはならない。


抵抗する力の無い子供たちに群がる大人たちの醜さには、本気で吐き気をおぼえる。
買うほうも、売るほうも、何もしないほうも、全員同類。醜い。

でも、吐き気をおぼえるのは、自分も同類だから。
それは、誰もが持ってる醜さ。それを「自分は違う。」なんて、聖人ヅラして言い切る人間なんて、僕は信用できない。


しかし、ラスト・・・。 そうくるか。

貧困が生み出す児童買春や人身売買。それを食いものにするマフィアや児童性愛者・・、それだけでも充分にメッセージ性があるのに・・・。
更にそこから一歩踏み込んだこの作品は、本当の意味での人間の業の深さまで描ききったのかも知れない。
あのラストで、この作品は安易な社会派ドラマから1つ突き抜けている。

江口洋介演じる南部の崩れ落ちる嗚咽。あれこそ人間の業の果て。

そして、あれが飾らない人間の本質。


この作品、全てが真実ではないが、知るだけでも意味がある。

エンターテイメントでは決してない。でも、沢山の人に観て貰いたい。



ただ、エンディングの桑田佳祐書き下ろしの『現代東京奇譚』・・・。
曲は好きなんですけど、正直、この映画のラストで流す曲?

ミスマッチな曲を流すことで、映画に流された感情を引き戻すっていう配慮なんだろうか?


最終評価 A

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June 01, 2009

ハプニング

ハプニング


僕の好きな映画『シックスセンス』のM・ナイト・シャマラン監督。

「何かが起きている。」

アメリカ・ニューヨーク。
平和な日常が一瞬で崩れる。
一陣の風が吹き、人々の動きが止まる。そして、次に動き出したとき、人々は自ら命を絶ちだす。
次々にビルから飛び降り、銃で頭を打ち抜く。首を吊り、手首を切る。
あらゆる方法で命を絶つ人々。

テロなのか?

ニューヨークから逃げ出す市民達。
だが、ニューヨークで始まった自殺の波は、次々と周囲の街へと広がり、逃げる人々も次々と自らの命を絶っていく。

科学教師のエリオットは妻のアニマと友人の娘ジェスを連れて、謎の『出来事(ハプニング)』から逃げる。
だが、逃げても、逃げても、そこには死体、死体、死体。

「それ」が起こる時、自殺していく被害者以外に人の姿は無く、周囲には風にそよぐ草花ばかり・・・。

「これはテロなんかじゃない。」それは分かる。 でも原因は謎のまま。

正体の見えない「何か」に人間は追い詰められていく・・・。


とにかく、淡々と人々が自殺していくのが、超、怖い。

ま、オチはともかくとして。


ネタバレ無しでこの作品のレビューを書くのは無理デス。
なので、良く分からない感想のみで御勘弁ください。


見た後に消化不良感がすごく残る映画だったなぁ。

『ラストはどうまとめるんだろう?』って考えながら観てて、心の中で『きっと「シックスセンス」ばりにラストワンシーンでどんでん返しがあるんだろう。』と思ってたんですが・・・。

完全に肩透かし。 

このまま終わったら、それは中学生の雑談レベルでしょ・・・。


はぁーあ、まったく。

途中までで盛り上がっちゃたこの気分をどうしてくれるんだよ!!


最終評価 B−

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May 31, 2009

西の魔女が死んだ

西の魔女


原作は既読です。
なので手前味噌ですが、ストーリーの要約は自分のブログから抜粋しました。
あと、感想で重なる部分は割愛させてもらいました。

・・・・・・・・・・・・・・・・

13歳のまいは、感受性の強い現代の子。
中学に進んだある日、どうしても学校へ足が運ばなくなってしまう。

季節が初夏へと移り変わる1ヶ月、まいは西の魔女と一緒に過ごした。
西の魔女はまいのママのママ。

祖母は田舎の小さな山で1人、朝起き、朝食を食べ、畑仕事をして暮らしていた。
穏やかでいながら、意志が強く、何に対しても自分の答えを持つ西の魔女。

まいは、おばあちゃんが大好きだった。

まいは魔女と一緒に過ごす1ヶ月の間、魔女修行の手ほどきを受ける。

座禅?瞑想?
いいえ。
魔女の修行の第一歩は「何でも自分で決める。」という事。
そして、自分で決めたサイクルで日々の生活を規則正しく、キチンと過ごす事が魔女になる為の第一歩だった・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・


全てには良いトコと悪いトコがある。

この作品は映像化の良いトコと悪いトコの両方が綺麗に出てます。

感受性の強い中学生のまいは、1つの事柄から沢山のコトを感じている。
原作で表現されていたまいの内面の意味や表現は、映像化することで大きく減ってしまっている。
原作を読んでいれば気付くが、映像で描かれても、初見の人がそこから原作にあったそのままの意味を読み取るのはナカナカ難しい。

でも、その反面、映像化することで魔女の裏山の自然の美しさ、まいが受けていたイジメの痛み等が分かりやすく伝わる。

活字の良さは、読み手の想像力次第で無限の世界が広がる。
その反面、情報を吸収するのに時間がかかり、読み手に情報を吸収する素地が無いと無味乾燥した世界になってしまう。

映像の良さは、具体的で大量の情報を短時間に吸収する事が出来る。また、ダイレクトに、素早く、豊かな情感を感じる事が出来る。
その反面、情報が具体的過ぎる為に受け取り手の想像力を制限してしまう。

どちらにも良い面があり、どちらにも悪い面がある。


原作は良い作品でした。
この映画もちゃんと原作に誠実に作られた作品でした。
そしてその両方が互いの良い表現方法で作品を補完し合って、僕の中に一段階上の感動を残してくれました。

ラストを知ってるのに涙が出たし。


でも、やっぱりその感動は原作を読んでいる下地あってこそ。かな。

日常で起こる小さな1つひとつの事柄は、感受性の強い中学生のまいや祖母にとっては大きな問題。
でも、映像化されてしまうことで、限定された小さな淡い情感になってしまう。

映画単独で観て、この感動があったかは疑問。
原作にあったエピソードも大分削がれちゃってますしね。

原作既読分を差し引いた評価にしておきます。


最終評価 B+

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May 28, 2009

スカイ・クロラ

スカイクロラ


森博嗣原作の小説「スカイ・クロラ」を押井守監督が映像化。
アニメーション製作はプロダクションI.G。


巨大企業がスポンサーとなり、ショーとしての戦争が行われる世界。
永遠に歳をとらない、いつまでも15・6の心と体を持ち続ける少年少女達「キルドレ」が兵士として戦場に立つ。

彼らが駆るのはプロペラ式戦闘機。


新しい基地に配属になったカンナミユーイチ。彼はキルドレ。
過去の記憶が無い彼。だが、戦闘機のコックピットは体に馴染み、すぐに基地のエースになる。
そんな彼を見つめる基地司令官クサナギスイト。彼女もまたキルドレ。

キルドレは戦場でしか死なず、死しても道具としてのスキルは次の生に持ち越される。
似たような違う誰かになって、同じように戦場に立つ。

かつてエースだったスイトは、今はもう戦場に立たない。
彼女は歳をとらないまま、死を繰り返す仲間達と共に生き、彼らの死を見つめる。


生きては永遠に歳をとらず、死しては無限に繰り返される生。
そこに「今」や「生」の意味を求めるのは難しい。

何の為に戦うのか、何の為に殺すのか、何の為に飛ぶのか、何の為に生きるのか。

それは、理由が無ければ、ダメなのか?


世界設定とか、キルドレが何かとか、そう言う細かい世界設定をしないのは原作のテイストであり、押井守作品らしさでもある。


蒼穹の中を爆音を鳴らし、駆け巡る空中戦闘シーンの動。
淡々とした空気と台詞の中、細かく人物達の心理を描く静。
無限の生を使って有限の生の意味を問い、永遠の若さを使って年老いる幸せを描く。
生きる意味。死ぬ意味。
そして、平和の意味、人類が捨てられない戦争の意味。

いくつものテーマを相反する2つの表現を使って、互いを引き立て、浮き彫りにしていく。


原作の雰囲気を生かしたって意味もあるんでしょうけど、無言で映像で語る部分も多く、原作を読んでその「説明しない」作品世界を理解していないとちょっとツライかも知れない。

ただ、原作を知って、その世界観が好きな人には楽しめる作品になっている。

原作を越える。とまでは言わないですが、原作ファンの期待に充分に応えてくれる作品でした。


最終評価 A−


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May 26, 2009

ファーストフード・ネイション

ファーストフードネイション


ファーストフードのバーガーが安いのには理由がある。

アメリカ大手バーガーチェーン「ミッキーズ」では人気メニューのビッグワンがバカ売れ。

だが外部の大学が行った検査で、そのビッグワンのビーフパティの中から糞便性の大腸菌が見つかる。

マーケティング部長のドンは社長の指示で工場の視察に向かいうが、糞が肉に混ざる工程など見つけるコトは出来ない。
だが、工場のある街の中で少し聞き込みをすれば、綺麗な工場の中では聞けなかった悪い噂ばかりが耳に入る・・・。


ドキュメントではなくあくまでノンフィクションの形を使ったドラマ。

メキシコからの密入者が危険な工場で安価に働き、専門技術もないままに効率だけを求めた早いラインの仕事に就く。

高校生のバイトだけの深夜の店。
落とした肉を拾い、気に食わない客のバーガーに唾を吐く。

経営者はより安く、大量に売るコトにしか興味は無い。

そして、消費者も安くて腹が満ちれば良い。

それぞれに「美味しいトコ取り」をして、安いファーストフードの裏にある現実を、誰もが見てみぬフリをしていく。



この手の作品で「ドキュメンタリーじゃない」ってアプローチは逆に新しい。

けど、ドラマの内容が残念でした。

このドラマには3つの視点がある。
「貧しいメキシコ人」と「現実を変えようと意気込んでカラ回る高校生」と「現実を知りつつ見てみないフリをする経営陣」。

だが、この3つの視点をまとめて1つのストーリーにするには、3つ関係性があまりにも希薄。
それより、まず1つ1つの視点の作りがありきたりで雑。
それらを微妙に絡まそうとするコトに無理がある。
そして、そのどのストーリーにもにオチが無い。

結果、所々にファーストフード業界の「嫌なトコロ」が挿入されるだけのストーリーに成り下がって、何を伝えたい映画だか分からない。


それにそもそも、この作品で出てきた問題点はどれも別にファーストフードの問題じゃないしね。

貧困層を使い捨てにする社会も、屠殺場の残酷さも、高校生の無責任さも、利益至上主義の企業も、別にファーストフードの問題点じゃないだろう。

この作品に「ダーウィンの悪夢」にあったような深い視点と考察、クオリティは、望むべくもない。


この作品にブルース・ウィリスとアヴリル・ラヴィーンが出てたことに、すごくビックリしました。なんだろうボランティアかな?

いや、彼らもビジネスか。


最終評価 C+

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May 24, 2009

ファーゴ

このブログの記念すべき1000件目の記事です。

ファーゴ


「ノーカントリー」でアカデミー賞を獲得したコーエン兄弟の地位を確立させた作品。
実は観てませんでした。


雪深いアメリカの田舎で本当にあった事件。

1987年。アメリカ・ノースダコタ。

カーディーラーのジェリー・ランガート(ウィリアム・H・メイシー)が、資産家の義父から金をせしめる為に計画した偽装誘拐。
金で雇った2人の男に妻を誘拐させ、身代金の半分を自分がせしめる。

そんな簡単な計画のはずだった。

だが、犯行に使った車のナンバープレート付け忘れがキッカケでジェリーの計画は狂いだす。
実行犯の男達は、車を停めた警官をあっさりと撃ち殺し、その場を目撃した若いカップルもまた然り。

計画のほころびを銃で片付け、町で女を抱き、安易に姿を晒す男達。ずさんな彼らの行動は事件を大きくしていく。


「人間は可笑しくて、悲しい。」

このキャッチコピーが絶妙にハマる作品。


わずかな金の為に簡単に人を殺していく実行犯の2人。
犯罪に手を染める自覚も覚悟も才覚ないままに、自分の起こした計画がどんどん手に余っていく善良なつもりの男。

そして、彼らを追い詰めていくのは妊娠8ヶ月の女性警官マージ・ガンダーソン(フランセス・マクドーマンド)。

犯人達の安易で、自分達の人生を無駄にしていく刹那的な生き方。
女性警官と夫の小さな幸せを集めて積み重ねていく生き方。

この2つの生き方のコントラストが、人間の悲哀と人生の豊かさを浮き彫りにする。


次々に場当たり的に殺人を繰り返した結果、逮捕され人生を棒に振った犯人。

犯人を逮捕した後、空しさを抱えつつ、いつものようにTVを眺める夫の布団に潜り込むマージ。
売れない画家をしてる夫が、彼女に自分の絵が3セント切手のデザインに採用されたことを報告する。
「3セント切手なんて誰が使う?」
自嘲気味に報告する夫にマージは言う。
「3セント切手は不足分を足すのに必要だわ。」

「私達って幸せな夫婦よね。」微笑むふたり。

人生は大事にすれば心満たされる時を過ごせる。でも、雑に生きれば儚く堕ちていく。


「ノーカントリー」でもそうでしたが、結構サラッと観客を置いていくコーエン兄弟の作品。
でも、この作品は最後で置いてきぼりをくってしまった「ノーカントリー」よりずっと分かりやすかったです。


雪の白い情景が印象的な作品でしたが、あんな誰も踏んでない雪原の映像ってどうやって撮ってるんだろう。


最終評価 A−

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May 23, 2009

アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生

アニー・リー・ボヴィッツ


「人生とは?」

「レンズを通して見る世界ね。」


どんな芸能人でも、大統領でも、セレブでも、彼女が撮るなら喜んでやってくる。
被写体の持つ世界に空気のように溶け込み、高潮した「瞬間」を切り取る写真家・アニー・リーボヴィッツ。

裸でヨーコにすがるジョン・レノン。
密着撮影を許したローリングストーンズ。
妊娠したお腹を抱えるデミ・ムーア。

数え上げればキリが無い彼女の作品群。そのどれもが記憶のどこかに残っている。

商業写真として成立させながら、被写体も、クライアントも、そして誰よりも読者を満足させる彼女の写真。

70年代にサンフランシスコで創設され、時代を映したローリングストーン誌。
その創設期の中で多くのロックスターやサブカルチャーの写真を撮り、名を得た彼女は、今もなお走り続けている。


有名な写真家のドキュメンタリーと言うよりも、人生の先輩の姿を切り取ったような作品。
才能に満ち、チャンスを得て、努力をし、仕事に真摯に向き合う。
その豊かな人生の一片を垣間見る。

彼女の「被写体」達からのインタビューと、彼女の作品が繋ぎ合わさって、まるでストーリーがあるかのように彼女の人生に惹き込まれて行く。


この作品を観てカメラを手にしたくなる僕は、やっぱり影響されたがりですね。


反戦や、社会の矛盾なんて強いテーマを押し付ける訳じゃない。
なのに、強い印象を、インスピレーションを与える上質のドキュメンタリ。

それはまるで、彼女の写真のように。


最終評価 A+

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May 21, 2009

ピュ〜と吹くジャガー

ぴゅーっと吹くジャガー


週間少年ジャンプの巻末に連載されてる、ナンセンスギャク漫画『ピュ〜と吹くジャガー』の実写化作品。

大好きなんですよね。この作品。

まぁ、ストーリーとか、登場人物とか、真面目に要約するのバカバカしいってか無理なので、しません。

しません。


原作を知ってる人は無理なの分かってくれるし。

原作を知らない人は文字じゃ伝わらないから諦めて下さい。



じゃ、感想をば。

やっぱり作品を実写にするのは無理でしたね。

あの作品が持つ勢いも面白さも伝わらないで『ナンセンス』のみが残ってました。

純粋に、ツマラナイ・・・。

なのに時々、ちょっと笑ってしまう悔しさ。


でも、何故でしょう。時々「C級」作品が観たくなるのは。
明らかにダメだって分かってるのに、観てしまう。 謎のこの心理。

ちゃんとした料理ばかりを食べていると、なんかゲテモノ料理が食べたくなると言うか・・・。ねぇ?

僕も立派な映画マニアになってきた証拠。 ・・・ですよね。


最終評価 C 


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May 15, 2009

4ヶ月、3週と2日

4ヶ月、3週と2日

1987年。
チャウシェスク政権下のルーマニア。

大学の寮で同じ部屋に住むオティリアとガビツァ。
2人は落ち着かない気持ちを押し殺していた。

ガビツァは妊娠していた。そして、その子を堕ろそうとしていた。

抑圧的な社会主義政権の下、中絶は犯罪。

だが、いくら禁止をしても望まない妊娠は存在する。
暗黙の世界で非合法の堕胎は彼女達の手の届くところにあった。

ホテルの予約1つにIDの提示を求められる社会の中で「友人の噂話」のレベルで犯罪を犯す。
そんな不安の中、自分の体を傷つける決意を固めなければならないガビツァ。
ガビツァの為、慣れない危険な橋を渡るオティリア。

そして、2人は顔も知らない堕胎屋に身を任せる・・・。


若く、それゆえ浅慮な2人。
だからと言って、誰も甘やかしてはくれない。
現実は厳しく、自分の犯した罪は深い。
2人は、否応無くその罪(胎児)と向き合う。


暗く、重い映画。
BGMは足音や吐息、そして溜息。

何気の無い女子寮のシーンから彼女達の緊張感がピリピリと伝わり、最後まで緊張が解ける時間は無い。
それでいて、最後まで目を離せない迫力。

淡々と長回しで撮られた自然な映像が、微妙な表情の機微、揺れ動く心を伝える。
リアルな映像が、都合の悪い部分も隠さずに伝える。


少し考えが足らず、依存心の強いガビツァ。
肩肘を張って生きるオティリア。
窮屈な社会の片隅で、追い詰められた2人の若い女性。

そんな2人に近付くのは、非合法のリスクを盾に2人の体を要求する、医者でもない堕胎屋。
妊娠のリスクを押し付けるのに、何も察せず、支えず、ヤルことはヤリたい甘ったれの彼氏。


追い詰められて、追い詰められて。
それでも生きることへの根源的な強さを感じさせる2人の女性。

それに対比して浮き出る男の汚い部分が、痛い。
でも、決して彼らは特別「ダメ」な訳じゃなく、それは男の誰しもが普遍的に抱える汚さ。
堕胎屋が強いる、2人の弱みに付け込んでのセックス。隙あらば、と考えてしまう本能。
そして他人事で真剣に「妊娠」を考えない彼氏。「妊娠」と言うリスクがどこか他人事になって、「堕ろす」にしても「産む」にしても、当事者になりきれない弱さ。

リアルな表現だからこそ、男性の目線にはそれらの弱さや汚さが、痛い。



この映画のメッセージの全てを考えられたとはとても思えない。全てを感じられるとは思えない。
きっと僕が女性だったらもっと沢山感じる事が出来たんだろう。でも、男だからこそ感じるものもある。
それで良いと思う。 

でも、それでも、男って・・・。


最終評価 A−

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May 12, 2009

ストレンヂア

注意。
この作品は超ネタバレの上、酷評してます。

ストレンヂア


戦は絶えず、下克上は日常の如く。
人々は貧しく、夜盗はびこる戦乱の世。

群雄割拠の中の一国、赤池之国。

侍に襲われ、燃え上がる寺。
山道を逃げる禅僧と共に走る少年と犬。
追っ手を撒くため、少年は禅僧と別れた。

少年の名は仔太郎。
犬の名は飛丸。
禅僧と別れた後も、仔太郎と飛丸は追われ、命を狙われる。

仔太郎を追うのは、領主が明国から招き入れられた謎の武装集団。

仔太郎は逃げ延び、辿り着いた廃寺で、剣を封じた侍・名無しに出会う。

行きがかりで名無しに命を救われた仔太郎は、名無しを用心棒に頼み、禅僧に行けと言われた白戸国を目指す。


剣戟時代アクション。
製作はアニメーション製作集団・ボンズ。


期待値高めで観てしまったのが敗因?

明国の皇帝が不老不死の薬が欲しいです。
特別な子供の生き血が薬の元です。
探してます。追ってます。捕まえました。儀式です。
でも、主人公がやってきて助けます。

・・・・はい。

ストーリーがなぁ。読めすぎ、お約束過ぎ。

初見の各キャラクター設定だけで背景まで丸分かりの上、クライマックスでこうなるんだろう・・・ってトコまで読めて、更にはそのまんまってんじゃなぁ。

しかも、そのキャラ達が薄いなぁ。1人ひとりの人間味が出せてない。

理由が分からないけど巨大建造物を言われるままに作ってる強欲の領主。って設定はアリ?
莫大な金を出して「ヤツラが何をしてるか探れ!!」って、居ないでしょ。そんな人間。

戦闘集団の中で最強の羅狼(らろう)さんは、とにかく強いヤツと戦いたい。
で、結局は死に場所を探してた? らしい。あーいるいる。良く居るねー。そう言うキャラ。

主人公の名無しは、強いんだけど過去に戦に出て人を殺すことに嫌気が差して刀を封じた侍。
それは、アレか? 逆刀の人か? 飛天御剣流か? 人を殺すことが嫌なら、なぜ刀を捨てない?
その上、さほどためらい無く刀を抜いて敵を切り倒す。 だったらその設定要らなくね?
特にストーリーには絡まないけど、本当は異国人です。要らなくない?その設定。

とにかく、各キャラが薄い。そのワリに不要な設定が多すぎ。
各キャラ達への感情移入が出来ない。

声優もイマイチだなぁと思っていたら、名無し役はTOKIO・長瀬智也らしい。やはりか。


で、期待の剣戟アクションがすんげーーーー格好良い・・・かと言えばそうでもなかったり。
剣の散らす火花ばかりや、速さを演出するための軌道ばかりでは、何がどう格好良いかも分からん。

んー。何かと残念な要素ばかりが多い作品でした。


最終評価 C+


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May 10, 2009

うた魂

うた魂


全国出場常連の合唱部所属の女子高生・荻野かすみ(夏帆)は、歌ってる自分が大好き。
可愛い自分。歌う才能に溢れる自分。
そして、そんな自分と同じ位にイケメン生徒会長の槇村クンが大好き。

ある日、槇村クンに屋上へ呼び出され、写真のモデルを依頼される。
彼が撮りたいのは、なんと歌ってる時の自分。

自分が大好きな自分を撮りたいカレ!!
それってやっぱ・・・やっぱり、そう言うコト?!

ウカレに浮かれるかすみ。


でも、彼が持ってきた歌ってる自分の写真は、まるで産卵中のシャケ?!


大好きだった歌ってる自分。なのに、その顔はシャケ。

そのショックは・・・かすみのアイデンティティを打ち砕くには十分過ぎた。

歌えば自分は「産卵中のシャケ」。
そんな顔でステージに立つ自分。
かすみは、合唱を続けることが出来なくなっていた。

そんな気持ちで迷うかすみは、合唱部の仲間からも孤立してしまう。

「歌うことをやめよう。」

そう思いつめた、そんな時、不良高校の合唱部の部長・権藤(ガレッジセール・ゴリ)に出会いう。

「合唱なめてんじゃねぇぞ、コノ野郎!!」

真っ直ぐに歌に向かい合う権藤と、表現することを恐れる自分。

権藤との出会いをきっかけにかすみは、迷い、躓きながらも、でも皆で歌う合唱の楽しさ、意味を見つけていく。



まぁ、夏帆みたさですよ。えぇ、そりゃ、夏帆みたさですよ。

作品としては、ベタな「スウィングガールズ」手法そのまんまの青春モノ。
しかも、青春モノですから出演人も若く、出てくる出演者の演技力も軒並み微妙っちゃあ、微妙。
だもんで「えぇー。」と力が抜ける展開と演技の数々。

で、若人達の周囲を固める大人がしっかり支えるかと言いますと、そうでもなく・・・。
ガレッジ・ゴリに「高校生」って。しかも「真剣10代するぜ!」って、ねぇ?
合唱コンクールの審査員にゴスペラーズで、更には合唱部がラストに歌ってる曲もゴスペラーズだったり。
良いトコ持ってく夏帆の相談相手である祖父は、間寛平。
こちらもまた、微妙な・・・。

んー。ツッコミ所は満載で「良い!」とモロ手を挙げて褒められない要素が多いのです。
途中でダレるし。
仕込んであるネタもそんなに響かないし。
ラストは観客巻き込んでの大合唱・・・。 あー、ハイハイ。

でも、そこそこ楽しめちゃう自分。

可愛いなぁ。

どストライクなんだよね、夏帆。
黒髪ストレートの美少女。

ま、ロリコンと言われてしまえば否定できないんですけどね。


最終評価 B−

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April 30, 2009

ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌

千年呪い歌


なんか、こー、軽い作品をサラッと流したい日もあるものです。

実写版ゲゲゲの鬼太郎の第2弾。

鬼太郎 :ウエンツ瑛司
ねずみ男:大泉洋
猫娘  :田中麗奈
子泣き爺:間寛平
砂かけ婆:室井滋

大泉洋さんの「ねずみ男」見たさでのシリーズ鑑賞。
しかし、ねずみ男にハマるなぁ。洋さん。


丑三つ時「かごめかごめ」の歌と共に現れる妖怪「かごめ女」。
かごめ女に出会ってしまったが最期、魂を奪われてしまうと言う。学生達の間でまことしやかに囁かれる他愛もない噂話。

女子高生の楓(北乃きい)は帰り道、噂のかごめ女に出会い、呪いを受けてしまう。
その危機を救ったのは「怪奇現象研究家」を名乗るねずみ男。

呪いを受けた楓を救う為、かつて悪霊を封じていた古より伝わる楽器を求めて、鬼太郎一行の冒険が始まる。
だが、その冒険の中で鬼太郎達はかごめ女の真実を知ってしまう。

そこには千年にわたる悲しい恋物語があった・・・。


つ・・・つまらん。

なんつー、テキトーな内容・・・。ストーリー、展開、その他モロモロ、何から何までテキトー。

なのに、さー。要素が多すぎ。しかも、重いの。
緒形拳演じるぬらりひょんの妖怪の恨みに基づいた企み、とか。
かごめ女の悲恋、とか。
人間の業や非道な所業、報われない正義の味方・鬼太郎の悩み、とか。
墓場鬼太郎にあった妖怪のおどろおどろしさ、なんてのまである。

そんな「遊び」では表現出来ない重い内容に大幅に時間を取られ、笑える部分が少ない。
コミカルさがこの作品の楽しみ・本質なのに、重い内容を盛り込んでしまった為に長所を殺しあってる。

要するに方向性がバラバラの上、焦点が絞りきれてない。
その、まとまらない内容では二時間弱が妙に長く感じられ、観ているのが苦痛になってくる。
随所に入る、安易でテキトーな展開に苛立ちさえおぼえる。


前作は原作を知ってる前提でのパロディとして、純粋に楽しめる面白さがあったのですが、今作はバランスを崩しちゃったな。

遊ぶなら遊ぶ。重い内容で攻めるなら、しっかりとしたストーリーにする。
どっちかに突き抜けないと。


最終評価 C+


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April 28, 2009

スクラップヘヴン

スクラップヘヴン


「拳には拳を、世の中には想像力を。だろ?」

李相日監督。
オダギリジョー・加瀬亮・栗山千明・柄本明。

交番勤務から地道に点数を稼ぎ、やっと刑事になれたサエない警察官・シンゴ(加瀬亮)。
いつの日か手柄を立てて花形の捜査1課へ。 そんな夢を見る。

ある日訪れる、シンゴが夢に見た理想のシチュエーション。 

深夜、シンゴが乗ったバスで起こるバズジャック事件。

拳銃を持つ犯人。そこに乗り合わせた3人。
シンゴもその内の1人。
ここで、活躍すれば大手柄・・・。

だが、何も出来なかった。

目の前で人が打たれても、絶好のチャンスがあっても、犯人が自殺するまで、何も。

その日から、シンゴは警察の中でクズ扱いを受ける。
いつ終わるか分からない、モヤモヤとストレスだけが溜まる何もない日常。

そんな時、シンゴはバスジャックで一緒に人質になった男・テツ(オダギリジョー)と再会する。

「世の中には想像力が足りないと思わないか?」

酔っ払い、ウダウダと愚痴をこぼすシンゴにテツが持ちかける「復讐代行屋」の話。

公衆便所に書かれた復讐屋への依頼方法。
本気とは思えない落書きに1人、また1人と依頼者が訪れる。

シンゴとテツの冗談の様な、悪戯とも犯罪ともつかない復讐の代行。
常識に拘束されてきたシンゴは、自分を解放していく犯罪スレスレの行為に陶酔していく。

2人なら何でも出来る。 信じられない程の無敵感。

復讐の内容は、過激に、危険にエスカレートし、コントロールを失っていく。
加速していくテツは、シンゴのキャパシティを超えていく。
2人の行動が想像もしなかった他人を傷つけていく。

少しだけ狂った歯車が、噛み合う歯車を回し、その歯車が他の歯車を壊していく。

止まりたい。止まれない。
戻りたい。戻れない。

今ならまだ間に合う・・・。 
狂いだした世界に恐怖し、シンゴが立ち止まろうとした時、もう歯車は止まらなかった。


なんてロック!!

いや、ロックなのか、パンクなのか、ファンクなのか。そんなのワカンネェけど、これだけは分かる。この映画、カッコ良い。

破滅と紙一重の2人の疾走。刹那的な、でも確かに生を感じる瞬間。その自由。


その1つひとつを切り出せば、まるでアートかと思うほどの映像の格好良さ。
想像を越えていく展開。
選び抜かれたセリフ。
そして、狂っていくオダギリジョーと加瀬亮の儚さと強さ。

ひとなつっこいオダギリジョーの笑顔が底知れない狂気を感じさせる。
狂っていく自分の世界に酔い、興奮しながら、それでいながら立ち止まりたい、引き返したいともがく加瀬亮。

話を要約すると、救いの無いストーリーと救いの無い結末。
なのに、何故か解放を感じる。自由を感じる。

バカをして、堕ちていく2人の男。そして、シーンは少ないながらも、2人の進む道に重要な意味を持つサキ(栗山千明)

そして、話を夢物語でなく、現実を突き付ける先輩刑事に柄本明の毒のある役。


くわー。後悔する。こんな映画を観ていなかったなんて。


最終評価 A


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April 26, 2009

転々

転々


大学8年生の文哉(オダギリジョー)。
赤ん坊の頃に親には捨てられ、身寄りナシ。
自堕落な生活で作った借金84万円。
まぁ、いわゆる1つの絶望的状況。

借金取りの福原(三浦友和)に追われ、追い詰められるが、金を工面するアテもない。

期日は明日。 そんな時、福原から提案がある。

「俺に付き合って、東京を歩く。それだけで100万円やるよ。」

嘘のような福原の提案。でも、文哉に選択肢は無い。

次の日、井の頭公園から歩き出す文哉と福原。
2人の奇妙な東京散歩。
目的地は霞ヶ関。 時間制限、無し。

調布の飛行場で福原は語りだす。

「妻を殺したんだ。霞ヶ関の警視庁に自首する。」

この散歩が終わる時。
それは文哉にとって拘束からの開放なのか、それとも・・・。


福原が妻と歩いた思い出の場所、文哉が昔過ごした家、転々と目的地を変えながら歩く2人。
妻との思い出、子供の頃の思い出、初恋のこと、学校のこと、2人は歩きながら言葉を交わす。

そして、いつの間にか不思議な絆が生まれていく。


「時効警察」の三木聡監督とオダギリジョーが贈る、ゆっくりとしたロードムービー。


まぁ、元々「時効警察」好きの人間ですからね。
笑いのツボとか、展開とか、ゆるい空気感とか、絶対に好きだとは思ってたんです。
で、まんまと好きでした。


なんとなーく生まれる福原と文哉の擬似的な家族愛。
ゆっくりと東京を歩くうちに徐々に優しくなり、2人はじんわりと幸せを感じる。

作中で挿入される数々の「小ネタ」。初めは無意味と思えるその1つひとつにクスリと笑いながら、その積み重ねに癒されていく。

あたたかくなり、ほっこりし、切なく、優しい。

見終わった後に、幸せな気持ちに満たされる作品でした。


最終評価 A


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April 25, 2009

Sweet Rain  死神の精度

Sweet Rain 死神の精度

死神。 
彼らは不慮の事故で死ぬ人間の元を訪れ、その人間が「死」に値するかを判定する役目を負う。

音楽を愛する死神・千葉(金城武)は雨と共に訪れる。


今回の対象者は地味でサエないOL・一恵(小西真奈美)。

「今回も実行(死)だろ?」 相棒の犬が彼に問う。

「判定はこれからさ。」 彼は答える。

判定期間は1週間。 
その間に、彼は対象者と出会い、言葉を交わし、運命を決める。

彼の選んだ運命が、次の運命を回していく。


キャストは良いんだけど。

まず、CGの使い方が安っぽい。安易に頼りすぎ。
確かに死神である千葉の行動には、CGじゃないと表現出来ない部分はあると思うが、重要なシーンで使われると「あぁ、CG。」と思うと感情移入が切れてしまうんだよね。

死神である千葉は基本的に、感情の起伏無く淡々と対象者と関わっていく。
その上で一本の作品として盛り上げていくには、ストーリーの方に起伏をつけて欲しかった。
あまりに平板に展開しすぎる。

そして、千葉の関わる三つのストーリーがただ単に「千葉の生かした同一人物」の話になってしまっては、そりゃあ「生かして良かったね。」になるに決まってる。
もっと、無関係の人の運命へ関わっていくような広がりが欲しかった。

淡々とした展開で、ありのままの「人の生」を表現する映画の難しさでしょうね。
そういうアプローチの作品で「死神」と「CG」と言う「嘘」を感じさせるファクタを含むのはナカナカ。

金城武に小西真奈美。キャストは好きなんだけど・・・なー。
悪くもなければ、良くもない。
そんな作品でした。


最終評価 B

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April 22, 2009

花とアリス

花とアリス

3年前の病気療養中に観た「リリィ・シュシュのすべて」でヤラれて以来、敬遠していた岩井俊二作品です。


同じバレエ教室に通う中学三年生・ハナ(鈴木杏)とアリス(蒼井優)。
二人は親友。
今度、高校にあがる。

ハナは同じ電車に乗り合わせていた初恋の先輩・宮本を慕って、落語研究会に入った。
彼を追って帰る道、落語の教本に夢中になる宮本は店のシャッターに頭をぶつける。

彼の意識の混濁にかこつけて、自分を彼女だと信じ込ませるハナ。
自分の嘘を守るため、親友のアリスに頼んで彼の元彼女役を演じてもらう。

そこから歯車は狂いだす。

宮本が好きなハナ。
アリスの事が気になりだしてしまった宮本。
宮本に興味を持ちだしてしまったアリス。

三人の淡い恋が揺れ動く。



なんか、思い出しちゃいますね。高校一年生とか、こう言う感じ。だったかも。

大人には理解出来ない、突飛で微妙な嘘とかね。
それを守るために支離滅裂になったりね。
恋人とか、良く分からないけど、そう言うコトにしてみたりとかね。
で、友達と喧嘩してみたり。
でも、いつの間にか仲直りしてたり。

そこはかとなく懐かしい気分になる映画でした。

流石は岩井俊二。かなー。
映像美はすごいなー。
でも、内容的にそこまで絶賛ではないかなー。

脇役・端役まで実力のある俳優さん達でガッチリだし。安心感はある。


いやー。しっかし、この作品は蒼井優が良いね。とにかく。
ちょっと前まで、蒼井優の前に「花とアリスの」って付いてた理由が分かる。
映像の中で存在感が凄いもん。

その上、お宝映像満載だし。

でも、お宝映像とかじゃなしに、最後の制服姿で紙コップをトゥシューズにして踊る姿は綺麗だった。
無音で、ステップの音だけなのに、見惚れる。


内容的には、どうと言うコトもないって言ったらそれまでなんですが、そんなストーリーを「魅せる作品」にしてしまうのが監督の腕なのでしょう。


最終評価 B+

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April 20, 2009

マイ・ブルーベリー・ナイツ

マイ・ブルーベリー・ナイツ

ウォン・カーウァイ監督

ニューヨーク。
彼氏に捨てられたエリザベス(ノラ・ジョーンズ)。
別れの理由を知りたくて、深夜に彼の行きつけのカフェを訪れる。
だけど、彼には逢えない。

彼女は閉店の片付けをするカフェのオーナー・ジェレミー(ジェード・ロウ)に「来たら渡して。」と、彼の部屋の鍵を預ける。

何度となくカフェを訪れるエリザベスはジェレミーと親しくなっていく。

「理由を知りたいだけなの。」

「世の中、理由が無い事もあるさ。このブルーベリーパイが売れ残る理由が無いようにね。」

深夜、閉店の片付けをする店で、ジェレミーと喋り、売れ残りのブルーベリーパイを食べる。それが彼女の日課になっていく。

そんな、ある日。彼女はニューヨークを離れる。
見知らぬ土地を転々としながら彼女は働き、様々な人に出会う。

そして、人に出会い、何かを感じるたびにジェレミーに手紙を書いた。

旅が終わり、彼女が見つけたのは・・・。


ウォン・カーウァイ作品も随分と分かりやすくなった。
「恋する惑星」とかは僕の理解を越えてて、良く分からなかったけど、この作品とかはテーマも内容も分かりやすかった。

恋の終わりからどう立ち直るのか。
それに時間が掛かる人も居るし、すぐに立ち直る人も居る。
人それぞれ。それで良い。

まぁ、わかりやすい分、ごくごく普通の映画でしたけどね。


主演のノラ・ジョーンズの歌う挿入歌も映画の雰囲気に合ってて良かった。
ジュード・ロウは格好良いし、旅先で出会うナタリー・ポートマンはエロ格好良い。

90分程度と軽めに見れて、ちょっと良い雰囲気のある恋愛映画。

たまには、ね。恋愛映画も良いじゃない。


最終評価 B


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April 12, 2009

レッドクリフ part供- 未来への最終決戦 -

レッドクリフ 

4/10に公開になったばかりの作品を劇場で観て来ました。

前編である「 Part機をDVDで観て、まんまと観たい気分になってしまっての鑑賞。

作品が始まる直前に、前作のあらすじと三国志の世界をダイジェストでまとめた「前説」アリなので、前作を観ていなくても楽しめるようになっていて好感が持てました。


後編である今作は、赤壁で互いに陣を構えた曹操の魏軍80万 vs 呉と蜀の連合軍5万のにらみ合う、対決直前から始まる。


圧倒的な兵力を誇る魏軍は着々と連合軍を蹂躙する準備を進めていた。
それに対し連合軍は情報を集め、策を仕込み、大兵力を擁する魏軍を打ち破る為にか細い勝機をなんとか掴もうともがいていた。

そんな中、慣れない土地で疲れきった魏軍に疫病が蔓延する。
次々に斃れていく魏の兵士達。 
だが、曹操はそんな逆境を逆手に取る。
死んだ兵士の死体を使って、連合軍側にも疫病を感染させたのだ。

死者をも利用する非情な曹操の策略。

そんな悪鬼の策略は功を奏する。
連合軍の中にも蔓延していく疫病の前に、劉備が兵を引いてしまったのだ。

結束し、敵にあたらなければならない中での劉備軍の離脱。動揺し、憤る呉軍。

そんな呉軍にただ1人残る諸葛孔明(金城武)。

孔明

「約束は違えない。」その想いを胸に秘める孔明は、天才的な頭脳をもって策謀を巡らし、少しずつ、少しずつ勝機を手繰り寄せていく。

孔明と友情を交わす呉の大都督・周瑜(トニー・レオン)と孔明が手繰り寄せ、辿り着いた勝機の答え、それは「火」。
ただ問題は、今吹くの北西の風では火は逆に自分達を焼いてしまう。

そんな中、孔明が予言する。 「今夜半に東南の風が吹く。」
 
周瑜は、孔明の言葉を信じ魏軍を焼き尽くすための東南の風を待つ。

戦いの命運は、いかに風が吹くまでの時間を稼げるかにかかっていた・・・。


次々に三国志の名シーンや名台詞を盛り込み、登場人物のイメージを大事にして三国志ファンを興奮させた前作。

それに対し、今作はちょっとオリジナル色が強くなっている。
十分に知られた展開でなく、ちょっと筋を変えることによって「どうなるんだろう?」と観客を惹きつけていく。
この作品はいわゆる「実写三国志」でなくジョン・ウー監督の新解釈の下に生み出された「新三国志」であることを強く感じさせる。

敵の陣立てを調べるために単身、敵陣に忍び込む孫尚香。
甘寧をモデルにしながらも、あくまでオリジナルの呉の将軍・甘興(中村獅堂)。
連合軍の命運を握る「時間」を稼ぐために、自分の身を狙う曹操へ下る周瑜の妻・小喬(リン・チーリン)。
そして、友情に結ばれた孔明と周瑜。

本来の三国志には無い要素が、この作品をドラマティックにしていく。


ジョン・ウー監督の十八番とも言える、次々に展開する流石のアクションシーン。

戦争によって簡単に人が死んでいく悲しさ。
どんなに大義名分を掲げても、どんなに大勝したとしても、勝者など居ない虚しさ。

友情と愛情。憎しみ。

中国映画の良さの出た壮大なスケール。

様々なテーマや要素が入り組み、それでいながら話が散り散りにならずにまとまる。

純粋に単純に楽しませて貰いました。


ラストシーンには「え?」と思うトコも若干ありましたけどね。
まぁ、ドラマ的にボスである曹操との直接対決は必要ですし。アリってコトにしておきます。

リン・チーリン(小喬)がとにかく美しいです。美しさで息をのみます。


やっぱ劇場は良いです。あの雰囲気は堪らない。
そして、やっぱり三国志は良い。


でも、とにかく会話のシーンで顔を寄せすぎww。
むさい男同士でその距離はどうだろう。

顔が近い


最終評価 A−


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March 28, 2009

12人の怒れる男 (リメイク版)

12人の陪審員が「全員一致」のルールの下に密室の中で論議を交わす。
法廷映画の名作「12人の怒れる男」(1959年 アメリカ)。

12人の怒れる男

その舞台を現代ロシアに移し、リメイクした現代版「12人の怒れる男」。
監督二キータ・ミハルコフ。

12人の怒れる男

ロシア人将校の義父を殺害した罪でチェチェン人の少年が裁判にかけられる。

証拠は揃い、証人も居る。誰の目にも少年は有罪に見えた。
3日間の裁判に拘束された12人の陪審員たちは、誰もがこの「市民の義務」から早く解放されたかった。

有罪ならば終身刑。 
無罪ならば釈放。 
ルールは1つ「全員一致」

少年の罪を裁く最後の審理に入る。

「明らかに有罪だろう。」
 
場の雰囲気に流され、早々に評決をとる陪審員達。
挙手での採決。 
皆が一致して、審理は終わるはずだった。

だが、たった1人が賛成しない。 
「なぜだ?」 
詰め寄る11人に彼は言った。

「もう少し話し合う必要があるんじゃないか?」

そこから、長い長い真相を追う審理が始まる・・・。


それぞれに立場の異なる男達。
仕事のある者、家路を急ぐ者、学者、大道芸人、若い者、老人、弁の立つ者、そうじゃない者。
それぞれに個人の歴史を抱え、立場を持ち、それをこの事件に投影しながら議論をしていく。

ソ連が崩壊する前に徹底された共産主義。
崩壊後に蔓延した民主主義という名の資本主義。
チェチェン紛争の結果、ロシアから離れていったチェチェンへの差別。

それらが各個人の持つ背景に絡み合い、現代ロシアの病巣を映す。


良く出来てて惹き込まれる作品だけど、リメイク前を知ってる前提で作られているな。

なんて、知ったかぶって途中まで勘違いしてました。

これは完全に現代ロシア版として完成された別物。

あえて事件の内容は前作を踏襲し、同じ評決に辿り着きながらも、展開やラストの結論は全く違う。
共産主義、資本主義と言った議論から、世界をまたにかける経済情勢、それらを「ロシア」の視点でえぐり、問題点を浮き彫りにする。

前作を知らなくても、惹き込まれる。
前作を知っていると、尚更に魅了される。

なかなかに凄い作品でした。


ただ、少し長い。
途中、途中に入る各陪審員の背景をもう少しまとめられてたら最高だった。


最終評価 A−


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March 20, 2009

レッドクリフ part

レッドクリフ

三国志を実写映画化した作品。

レッドクリフの名の通り、魏呉蜀が始めて相対する三国志前半の山場『赤壁の戦い』を前後編の2部作でまとめる。


三国志の主役的存在・蜀を治める劉備。

蜀の地に辿り着く前。
彼は群雄割拠の後漢時代に、その類稀な人望をもって国を興すが、その時すでに絶大なる戦力を抱えた魏の曹操に土地を追われる。

国を追われた劉備は、彼を慕う民と共に南へと下った。

劉備の逃避行「長坂の戦い」から幕は上がる。

命からがら逃げ延びた劉備が強大な曹操に対抗する為の道は1つ。
呉の孫権と同盟し、その大軍を打ち破る。
それしか、道はない。

劉備は懐刀の軍師・諸葛亮を呉に送る。

諸葛亮の説得に、全ての運命が委ねられた・・・。



僕は、自他共に認める三国志好き。
だからこそ「実写版」への抵抗がありました。

偶像とは知りつつも、あまりにも確立された各登場人物への愛着やイメージ。
これらのイメージは日本人の僕が持つイメージなので、たいてい中国制作の三国志とはズレが生じてしまうんです。

それが嫌で、このレッドクリフは見ていませんでした。 が。

この作品は相当イイです!!

誰が良いって、やっぱり諸葛孔明(金城武)!!
その佇まい、表情、態度、言葉、声。かなりイメージに近いです。

呉の軍師・周瑜(トニー・レオン)、呉の王・孫権もなかなかイメージに近いです。
噂通り、曹操はただのスケベ親父で、劉備はわらじを編んでるだけでしたが、それもまた好し。


登場人物がイメージに重なり出すと、そこは三国志好き。
黙ってても勝手にアツくなりだし、エスカレート。

この作品は、三国志好きのツボを押さえた作りになってます。有名なエピソードを随所に織り込み、アクションシーンも迫力があり、飽きさせない。長めの3時間を感じさせません。


前後編作品なので、このpart気蓮屬─次次次!ここで終わり?!」ってトコまで。

ココまで見てpart兇鮓ないは有り得ない。

劇場・・・、見に行っちゃうかぁ。



最終評価 A− (part兇悗隆待も込めて。)


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March 15, 2009

アフタースクール

アフタースクール

でっかいTVで最初の映画鑑賞。
でも、せっかくの4倍速なのにアクションじゃない作品観てるし。


母校の中学教師・神野(大泉洋)と一流企業のサラリーマン・木村(堺雅人)は中学時代からの親友。
臨月の近い木村の妻(常盤貴子)もまた、中学時代の同級生。

ある日、木村が神野のポルシェを借りて出勤したきり帰らない。

木村が居なくなった夜に産気づいた彼女。木村の代わりに出産に付き添い、立ち会う神野。

出産に立ち会い、疲れ切った翌日、神野の中学校に同級生・島崎を名乗る男(佐々木蔵之介)が現れる。
おぼろげな記憶を頼りに世間話をしていると、島崎は探偵を名乗り、木村を探していると言う。
島崎は神野に、木村が女と2人で神野のポルシェに乗りこむ写真を見せる。

まさか浮気?
出産の時にも連絡がつかなかった木村が?

神野は島崎の木村探しに付き合うことにした。


微妙な哀愁を漂わせる、大人たちの放課後(アフタースクール)。


サスペンス・・・と言うには、軽いタッチで作られた作品。
しいて言うなら、ヒューマンサスペンス?
いや、サスペンスコメディ?

あるのか? そんなジャンル・・。

サスペンス的には分かりやすいミスリードを利用したストーリー。
結構分かりやすく違和感を感じさせてくれるので「何かあるんだろうな。」と思って観てしまう。
なので「驚きの展開がーーーー!!」と言うほどの大ドンデンではないかなー。
でも、セリフの意味が何気に良い感じですし、安心して楽しめる作品でした。

内容は、まぁまぁまぁ置いておいて。
それより何より、大泉洋さんの演技がコミカルでファンには堪らないし、堺さんの味のあるジョークが最高です。


てか、この映画で本当に面白かったのは監督と大泉さんの副音声版です。
ほぼ「水曜どうでしょう DVD」の副音声のパクリ・・・?

いやいや、大泉さんが副音声で喋っちゃうと、全部空気をもってちゃうんですよね。
とにかく「水どう」ファンにはすっごく面白く、下らなく、堪らない内容。

大泉洋・水曜どうでしょう・堺雅人・佐々木蔵之介のファンには間違いなく楽しめる作品です。
てか、僕じゃん。ピンポイント。

フツーに本編+副音声版で2回連続で見ちゃいました。



やっぱ、でかいTVは良い。

DVD観てても「映画」って感じになる。あー、幸せだ。


最終評価 B+

個人的趣味に突っ走るならA−かも。


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March 14, 2009

犯人に告ぐ

犯人に告ぐ

神奈川県警の管轄で発生した誘拐事件。
事件を担当した警視・巻島(豊川悦司)は警察庁の介入を嫌う上司の意向を受け、神奈川県警単独で事件に臨んだ。

事件が緊迫感を増す中、出産中の妻が危険な状況だと知る。
揺れる心情。

そこで一瞬の、そして痛恨の判断ミス。

犯人に警察の動きを知られ、被害者の少年は遺体で発見される。

責任を取った巻島は左遷され、6年の月日が経った。


巻島が地方で着々と実績をつむ中、連続幼児誘拐殺傷事件・通称BADMAN事件が起こる。
中央に呼び戻され、捜査本部長に任命される巻島。

巻島が本部長として与えられた初めの仕事はTV出演。
そこで巻島は犯人に呼び掛ける

「俺はお前の本心が知りたい。」

TVを通した劇場型捜査が始まる。


警察権力の闘争と軋轢。
過去にミスを犯した巻島に批判的な部下達。
彼の取った方法への社会からの批判。
巻島がTVに出る事でイジメにあい、傷つく息子。
そして家に届く犯人からの脅迫。

そんな中、ただ子供を殺した犯人を逮捕したい。巻島の執念が事件を動かす。



トヨエツ格好良い!!!!!
クライマックスに迫るシーンのトヨエツの格好良さったら、もう!!

「犯人に告ぐ、お前の逮捕は時間の問題だ。 
    今晩は震えて眠れ。 」


くわーーーっ。もうっ、トヨエツ!!!

言いたい。もう、言いたいもん。このセリフ。


なんか、これでもかって言う程にアリガチな巻島バッシングとか、品の無い上司とか、分かりやすく足を引っ張る二世サラブレッドのボンボンとか、先が読める展開とか、ツッコミ所は満載。
でも、それら色々を加味しても、それでも良かったです。

もう、トヨエツの格好良さに酔います。

多分、ストーリーとしては原作を読んだ方が絶対に面白いんでしょうけどね。

でも、面白いです。格好良いです。


最終評価 A−


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March 12, 2009

人のセックスを笑うな

人のセックスを笑うな

美大に通う19歳・男・磯貝みるめ(松山ケンイチ)。
新任のリトグラフ教師・ユリ(永作博美)に出会う。

ユリに惹かれ、近づくみるめ。

「ねぇ。モデルしない? 良いの描くよ。」

ユリはモデルにならないかと、みるめを誘う。

みるめとユリは彼女のアトリエで一線を越えた。

19歳が知ってしまった、大人の女性。 
濃厚な男女の時間を過ごし、20歳年上のユリに夢中になるみるめ。

そんなみるめが好きで、友人の距離から彼を見つめる同級生えんちゃん(蒼井優)。
そんなえんちゃんを見つめる、みるめの友人・堂本(忍成修吾)。

人のセックスを笑うな 2

ユリとの恋愛に骨抜きになっていくみるめ。

驚かそうと訪れたユリの家。
1人暮らしだと思っていた彼女の家には、父親とおぼしき同居の男性。

「1人暮らしだと思ってた。お父さんと二人暮しなんだね。」

何気なく話すみるめの言葉に、彼女は答える。

「あ、猪熊さん? 私のダンナ。」

その時から、みるめの恋は切なく、苦しいものに変わっていく。

えんちゃんがユリに聞く。
「結婚してるって聞きましたよ。」 
ユリが答える。
「だって触ってみたかったんだもん。みるめくんに。ダメ?」

えんちゃんとみるめ、2人で乗る観覧車。
みるめの携帯が鳴る。 
携帯が鳴るのに、取り出さないみるめに業を煮やして、えんちゃんが携帯を奪う。
「なんで出ないの?」
みるめは答える。
「電話にでたくなっちゃうから。 出たら逢いたくなっちゃうから。」


欲求にシンプルに生きる大人の女性に永作博美。
大人の女性に振り回され、一喜一憂し、切なく苦しむのは松山ケンイチ。
学生らしい恋心で、片想いの相手が一喜一憂する姿に一喜一憂する蒼井優。

絶妙のキャストがゆっくりと落ち着いた映像の中で、切なくリアルな恋を描く。


うっっっわ・・・。 永作博美えっっろっ!!

永作博美がちょーーーー・・・ えろ可愛い綺麗。素敵。エロすぎる・・。 これは・・・ヤラれる。
世の男性全てがヤラれるコト、請け合い。

みるめじゃなくても恋に墜ちるよー。ヤバいよ。このキスの仕方は。マジで。


松山ケンイチも格好良いし。それでいて切ないし。

蒼井優もちょーーー可愛いし。しかも切ないし。


永作博美が、いやーー、もー。大人の狡猾さで、素直さで、若者を振り回すコト、振り回すこと。

アホなピロートークとか、じゃれ合いとか、恋人同士の風景がリアル。
でも、そのリアルさが、尚更に切なさを増す。

「切なさ100%」の宣伝文句、嘘偽りなし。

ラストがもう少しサクサク進んでも良い気もしますが、でも、その間と言うか、時間もまた必要ってコトなのかなぁ。


最終評価 A


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March 11, 2009

バンテージポイント

バンテージポイント

スペイン・サマランカ。
世界の首脳が一堂に会し、新機軸の対テロ条約を結ぼうとしていた。

演説会場を歓迎ムードの民衆が埋める一方で、会場の外は抗議デモの群衆がひしめく混乱。その中に物々しいセキュリティと各国の報道機関が混ざり合い、会場は喧騒に満ちていた。

アメリカ大統領が演説台に立ち、演説を始めようとした時、銃声が響く。

大統領狙撃。厳重なセキュリティの中に起こった最悪の事件。


シークレットサービス、TVプロデューサー、地元警官、群衆の1人・・、様々な立場で事件に関わる8人の男女。
それぞれの人がそれぞれの視点でこの事件を見つめていた。

次々に切り替えられる視点。
ある視点では見えていなかった事実が、ある視点に映る。

視点を繋ぎ合わせていった先に、事件の真実が見えていく・・・。


次々に切り替えられていく視点で多角的に同じシーンを追っていくサスペンスアクション。


次々に展開していくスピード感はスリリングで絶妙。
息つく暇も無いスピードのあるストーリーに引き込まれ、次の展開やラストを予想する間もない。
同じシーンを繰り返し見ているハズなのに、全く違うシーンの様に感じる。
市街を事故りまくりながらも駆け抜けるカーアクションも見応えがあった。

「で?」 

アクションとしたらそれらの要素だけでも及第点なのかも知れないですが「サスペンス」アクションとしては、どうでしょう。
ストーリーの展開が絶妙だっただけに、ラストにもうひと捻り欲しかった・・・。

散々引っ張るだけひっぱられてドキドキハラハラしたのに「で、結局何なのよ?」と突っこみたくなる。
サスペンス部分のオチが弱いよ・・・。
そこまでが良いだけに、非常におしい。


ドラマ「LOST」で主役を張るマシュー・フォックスが悪役なのがギャップで楽しめました。

シークレットサービス役のデニス・クエイドが無敵すぎて素敵です。
そんだけ事故れば、一般人は死ぬね。間違いなく。


最終評価 B+ 
(途中まではA付ける気満々だったんですけどねー。)


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March 08, 2009

キサラギ

キサラギ

1年前に自殺した、売れないグラビアアイドル・如月ミキ。

彼女のウェブサイトに集った、コアなファン5人。

会とウェブサイトの主催者・家元(小栗旬)。
福島の片隅から会の為に出て来た・安男(塚地武雄)。
格好付けだが、他人の意見に合わせる・スネーク(小出恵介)。
落ち着いていて冷静な・オダユージ(ユースケ・サンタマリア)。
ネットオカマの無職・いちご娘(香川照之)。

2月4日、彼女の一周忌追悼会。彼らは初めて顔を合わせる。

かつての彼女のレアグッズを自慢し合い、盛り上がる中、オダユージが口を開く。

「彼女の死因、皆さんは何だと思います?」

彼は言葉を続ける。

「彼女は何者かに殺されたんだ・・。」

オダユージの口から語られる如月ミキの死因の新事実。
次々に明らかになる事実に追悼会は一転、密室サスペンスミステリーに変わる。



「うわっ」ヤベッ。この展開でちょっと涙出そうになっちゃった。


それぞれに違う如月ミキの死因に関わる情報を持つ5人。
限定された状況の中、千切れた情報がパズルのピースの様に集まり、組み合わさる時、彼女の死因が明らかになる・・・。

上質の密室サスペンスコメディ。

笑って、笑って、でもスリリングで。先が読めるようで、読めなくて。

最後まで如月ミキの素顔がハッキリしない感じが良いですね。
あくまで如月ミキは「アイドル(偶像)」ってトコにこだわってて、しかもそのアイドルであることがラストに絡んできて。

人の死を扱った作品で、ここまでちゃんと笑って暖かい気分にさせてくれるストーリーは秀逸です。


最終評価 A


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March 06, 2009

最高の人生の見つけ方

最高の人生の見つけ方

自動車工のカーター(モーガン・フリーマン)と大富豪のエドワード(ジャック・ニコルソン)。
2人の人生は、3か月前のその時まで全く関わりが無かった。

2人は共にその体に癌を抱えていた。

エドワードは病院経営の手法として「2人1部屋」を徹底してきた。
その彼も今は自分の病院の入院患者。

入院した病室で2人は出会う。

仕事に人生を捧げて生きたエドワード。
彼は自分の病院でワガモノ顔に振る舞い、文句を言う。
そんなエドワードの下には報告とモノを運ぶ秘書しか訪れない。

家族の為に自分の人生を費やし、生きたカーター。
彼は静かに本を読み過ごす。
カーターの下には、家族が入れ替わり立ち替わり訪れる。

真逆の人生を送ってきた2人。

だが、同じ病気と闘う2人は同じ苦しみを共有し、徐々に心を通わせる。

そんなある日、エドワードはカーターのメモを見つける。
それは、死ぬまでにやっておきたい事を書き留めた「棺桶メモ」。

・荘厳な景色を見る
・他人に親切にする
・スカイダイビングをする
・マスタングを運転する
・世界一の美女とキスする
・エベレストを見る
・泣くほど笑う

互いに人生を「自分ではない何か」に捧げて来た2人は、最後の時間を自分達の為に使う事にした。
メモに導かれ、今までの人生を置いてエドワードとカーターは2人(正確には秘書と3人)旅に出る。


老成し円熟した2人の名優、モーガン・フリーマンとジャック・ニコルソンの競演。
圧倒的な存在感を持つ2人が、観客を作品に引き込み、人生の意味を問いかける。

監督は「スタンド・バイ・ミー」のロブ・ライナー。


末期ガンの老人2人が病室で意気投合して、人生の最後にこれでもかと豪華な旅行をして、ちょいちょいと最期について考え、やり残したことや本当にやるべき事に気付く。
そして人生をやり遂げて・・・。
なんて、そんな風にストーリーだけ取り出したら、陳腐なお涙頂戴を想像してしまう。

でも、この映画はそんな安易に重々しく涙を誘う作品じゃない。
2人の名優と、そのセリフ・展開で時にコミカルに笑わせ、時にずしりと考えさせる。

そりゃあ、末期ガンの老人2人の話。初めからラストは決まってる。
なのに、何故かラストシーンで「してやったり。」と小さくガッツポーズを決めたくなる爽快感を残す。

良い映画でした。でも、子育てを終えた後の夫婦のあり方とか、今の僕じゃまだ意味をつかみ切れないシーンもセリフも多くありました。
きっと30歳の僕より、60歳の僕の方が、この映画の味は深く味わえる。そう思います。

何十年かして、その時にもう一度観たい映画。


最終評価 A


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March 03, 2009

靖国 YASUKUNI

yasukuni

明治2年より、天皇の為に死んだ「英霊」を祀る靖国神社。

終戦記念日8月15日。その神社には様々な人々が集まる。

大きな日本国旗を捧げ、参拝する老人。
旧日本軍軍服に身を纏い、行進を行う集団。
ラッパを鳴らし、行進する集団。
「天皇陛下万歳」を叫ぶ人々。
君が代を歌う集団。
戦没者集会に訪れる国会議員。
そして、それに抗議をする近隣国の若者たち。

その人々の姿に「意見」をさし挟まず、記録したドキュメンタリー。


監督、リー・イン。中国映画。


この映画は、「賛成」も「反対」も「反日」も「賛美」も無い、案外にフェアなドキュメンタリーになっていて、好感が持てる。
逆を言えば、特に主張の薄いこの内容で、何故にあんなに話題になったのかが疑問。

微妙な日本語の中国人監督が日本で撮ったドキュメンタリーで、更には微妙な編集故に、意見を盛り込めなかった感がある。
まぁ、その力量不足がかえってフラットな視点として、良い効果を与えたと言える。かな。



戦争は、人を殺す。国家的に国民を使い、他国の人間を殺す。

そこには当然、殺す人と殺された人がいる。
殺した人は自国で英雄視され、殺された人の国では逆になる。
ただ、どちらの国にも殺された人の家族は居て、その殺された人への想いは国を越えても変わらない。

その怒りも嘆きも消えない。
彼らは、どこかに怒りや悲しみの矛先を向けるか、癒しを求めるかせざるを得ない。

個人が他人を殺せば、その個人に責任を問うことが出来る。許す事で心の平安を得る事が出来る。
だが、国と言う、集団生活を生きる為の都合によって生み出した「概念」が殺せば、やり場がない。
そのやり場のない矛先や癒しの象徴として、靖国神社がある。

それだけの事だと僕は思う。

僕個人として、そこに賛成も反対もない。 それは当たり前。仕方ない。

ただ、それだけ。

流石に、戦争で死んだ何万という人の家族全てに 「その「悲しみ」は自分の中で昇華して。」 とは言えない。

ただ、仕方ない。
殺したんだから恨まれるのは仕方ないし、殺されたんだから、悲しむのも、怒るのも仕方ない。

あとは時間が経つのを待つだけしか出来ない。世代を重ね、実際に死んだ人と具体的な繋がりが無い世代に変わっていくのを待つしかない。



「自分は正しい。」なんて思った時に、人は最大の間違いを犯すんです。
そんな人間レベルの「正しい。」を他人に強要するのはやめましょう。

あ、あと、コミュニティ依存はほどほどに。
酒は飲んでも飲まれるな。
コミュニティ、利用はしても、利用されるな。


最終評価 B

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February 22, 2009

銀色のシーズン

銀色のシーズン

地上波でやってたので録画&日曜の朝にゆったりと鑑賞。

モーグル全日本チームのエース選手だった城山銀(瑛太)。

かつての栄光はどこへやら。
今は、仲間と共にスキー場を好き放題に荒らし回る町の厄介者。

銀とその仲間達は誰も付いてこれない程のスキーテクニックで「雪山の何でも屋」を自称するが、依頼は無く、雪山素人相手に当たり屋をする始末。

そんな時、町おこし企画「雪の教会で結婚式」で結婚式を挙げる花嫁・七海(田中麗奈)が訪れる。

七海は雪に触れるのも見るのも初めてなのに、式でスキーを滑ると言う。

銀はカモ(七海)から金を巻き上げようとスキーレッスンを始めるが、彼女には秘密があった・・・。


「海猿」を撮った羽住英一郎とスタッフが贈る「雪猿」。

この作品、エクストリームスキーが相当に格好良い。

雪山、林、街じゅうを所狭しと走り回り、トリックを決める。
そのスピード感が心地良い。格好良い。

ストーリーは、まぁ「なんだかなぁ。」なトコもありますが、許容範囲内。かな。
そこが主眼の映画じゃないしねー。

分かっちゃいても、青春モノらしい感動ラストは心地良いですしね。

起承転結。ちゃんとエンターテイメントとして楽しめる作品。

銀以外のメンバーがあまり活躍しないトコがちょっと勿体ない、かな。玉城鉄二とか使ってるのになー。
そうは言っても、他の登場人物にもスポットを当てるには時間が足りないっすね。映画よりもTVドラマ向けな作品だったかも知れません。

田中麗奈はなぜにあんなに転ぶんだ。運動音痴にしてもソレは無理ある。


最終評価 B


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February 20, 2009

潜水服は蝶の夢を見る

潜水服は蝶の夢を見る

雑誌「ELLE」の編集長として忙しく飛び回り、働く男ジャン・ドー。
42歳。男盛り。
自由人であり、家庭人。彼は人生を謳歌していた。


ある日、彼は病院のベッドで目を覚ます。

医者は言った。
君は、重度の脳溢血に襲われ脳幹に著しい障害を負っている。頭からつま先まで全身が麻痺し動かせない。

医者の言うように体は完全に麻痺していても、思考は正常。
彼は周囲の状況を理解し、考える事が出来た。

そんな彼が意志を伝える術は、唯一動く左目のまばたきだけ。

『はい』はまばたきを1回。
『いいえ』は2回。

不自由な肉体の檻に繋がれた、自由な思考と意思。それに想像力と記憶。

彼は療法士の導きで文字を伝える術を覚え、まばたきで言葉を綴り出す・・・。



20万回のまばたきで意志を伝え、自伝を書いた実在の人物ジャン・ドミニク・ボビー。

不自由な肉体に自由な精神。
彼は人間性を失わず、精神は不自由な潜水服を抜けだし、蝶になる。


派手な演出をせずに淡々と描かれる。だが、だからこそ惹き込まれる。

前半は肉体の檻に繋がれたままの独白に近い。会話は一方通行で、視点は彼の瞳からを表現し、固定・制限された映像が続く。
だが、文字をまばたきで伝える術を手に入れてから、彼の精神が自由に飛び回るかのように視野が広がり、動きを得ていく。


いや、フランス映画だなぁ。
こんな絶望の淵にある人物を描きながらも恋愛を忘れない。
出てくる女性が皆、美人。
で、そこはかとなくエロス。
唯一自由に動く左目で女性の胸元とかを見てしまう、その男の性。でも、それが外見的にはどうしようもなくなった状態でも、彼の内面は普通だと言う表現に繋がっていて、流石としか言いようがない。


奥さんが愛人の存在を認識してるんですが、その愛人が電話をしてきて、彼の言葉を伝えるのが奥さんってシーンが、痛い。
奥さんに内容を聞かれながら、でも彼に言葉を伝える愛人も。
『毎日君を待っている。』と奥さんを通じて愛人に伝える彼も。
その言葉を口に出さなくてはいけない奥さんも。
その場に居る全ての人が、痛みを感じているのが伝わって来て、切ない。


人生の豊かさとは何か。
彼は肉体の自由を失ったけれど、イコール不幸ではなかった。
自分の人生の豊かさを決めるのは、自分自身。自分を憐れむのを止めた時、人生は豊潤に輝く。


てか、フランスって、良いね。なんか、人生を満喫、味わってるって感じ。


最終評価 A


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February 17, 2009

ルワンダの涙

ルワンダの涙

1994年。アフリカ・ルワンダ。

西欧の支持を受け、優位な地位を確保してきたフツ族。
差別政策によって低い地位を強要されてきたツチ族。

だが、西欧が介在するまで、その力関係は逆だった。

フツ族から以前の権力者であるツチ族に向けられる差別の牙は苛烈。
そして、ツチ族もまたその差別で怒りを溜める。
時間の経過と、差別排除への圧力から徐々にかつての力を取り戻していくツチ族に対し、フツ族は脅威を感じだす。

その長年に渡る民族間の対立。そして、ねじれは人類史上に残る惨事に向けて力を溜める。マグマのように。


フツ族出身の大統領機が墜落。

その時、理性のタガが外れ、フツ族によるツチ族の虐殺が始まる。
「ツチ族を1人も残さない。」その為に、1人残らずツチ族は殺す。

まず、殺す。奪い、殺す。女は犯し、殺す。

虐殺。 虐殺。 虐殺。

そんな中、僅かな国連軍を盾にツチ族をかくまうイギリス人神父・クリストファーと、彼の技術学校に赴任した青年教師・ジョー。
彼らは縋るツチ族の人々を守る道を模索するが、その力は、あまりにも儚い。目の前の人々が殺されていく。



1994年に起こったルワンダのフツ族によるツチ族大虐殺。
80万人が殺されたこの大虐殺は「ホテル・ルワンダ」でも扱われた。
「ホテル・ルワンダ」はフツ族として西欧人とツチ族を匿った、実在するもう1人のシンドラーの話。
この「ルワンダの涙」は現地で取材を続けたBBCの記者の視点をベースに、殺されゆく人々を守ろうとした神父と青年の話。

記者視点ゆえに、より狂気との距離は近くなり、自身の命もまた危険に晒され、虐殺の恐怖は、生々しい。
制作に携わる、虐殺を生き延びた人々によって伝えられるメッセージは、間違いなく観る人の心に刻まれる。

死に晒される恐怖。
狂気に晒される恐怖。
昨日まで笑いあった隣人が殺戮者に変わる。

その中で「正しさ」はどれほどの意味を持つのか。

ただ、恐怖と狂気の中で正しく生きる人の美しさ、心を打つ。



撤退を決めた国連軍。
自分達の無力さに打たれ、国連軍と共に「逃げ出す」事をジョーに提案したクリストファー神父。
そこに、平和な時から彼らと親しくしていた少女マリーが訪れ、尋ねる。

「私たちを見捨てないよね?」

神父は答える。

「どんな場所に居ても、いつでも君を想っているよ。」

その時の、安心したマリーの表情。
そして、心の痛みに耐える神父の表情。

そして、脱出の時。
国連軍のトラックに乗り込むジョーが見つけたのは、助けを求める人々の中にたたずむクリストファー神父。

ジョーは神父に詰め寄る。「逃げないのか。」 だが、神父は答える。

「神はここに居る。苦しむ人々の中に。今、私は神を感じている。だが、ここを去れば二度と見つける事は出来ないだろう。」


映画の中で、あまりの暴力を前に「神は無力だ。神など居ない。」と叫びたくなる。
でも、そんな呪いの中にあって、クリストファー神父の行動が神の愛を伝える。


この作品は、ただ単に虐殺シーンの残酷さを伝えるのではない。
「極限状態にあって、何を選択するべきなのか。」を伝えている。

誰しもが英雄になれる訳じゃない。でも、目の前の人に手を差し伸べる事は出来る。
その差しのべる手が増えるなら、世界は今より少しだけ、温かい。


最終評価 A+


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February 16, 2009

エリ・エリ・レマ・サバクタニ

エリ・エリ・レマ・サバクタニ

「 Eli, Eli, Lema Sabachthani ? 」(神よ。何故、我を見捨てたもう?)

2015年。
世界中で大流行している病気・レミング病。
感染経路は映像。ウィルスは視神経に感染する。
発症したが最後。
自殺衝動が抑えられなくなり、自ら命を断つ。確実に死ぬ。

レミング病に感染した孫娘・ハナ(宮崎あおい)を救う為に、ある大富豪・ミヤギ(筒井康隆)はレミング病の発症を抑える方法を探していた。
多額の金を使い、探偵を雇い、ミヤギが見つけたレミング病を抑える方法は、1つ。

ある2人の男の奏でる音を聞かせること。


プラスチックトランプを弾く。
チューブを回し、風が抜ける。
トマトを握りつぶす。
物干しにホタテの貝殻を吊るし、擦れる。
波。風。
それらの、音。

あるいは叩き、あるいは回し、あるいは壊す。2人の男は音を集め、静かに暮らしていた。

2人の日本人・ミズイ(浅野忠信)とアスハラ(中原昌也)のロックバンド「 STEMN FETCHIT 」。
このバンドの奏でる曲を聞いた人間だけがレミング病の発症を免れる。

彼らの奏でる理解不能の爆音だけが、死に至る病を癒す。


2007年・カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で賞賛を受けた作品。


自然の音だけを聞く・静。エレキギターの奏でる爆音・動。
とにかく、この作品は音の静と動。
ストーリーは音の演出をする為にあり、余禄。

綺麗な淡い映像。
不必要とも思える静寂の間。不必要とも思える爆音の間。
とにかく、この作品は音。

浅野忠信、宮崎あおいはともかく、筒井康隆と中原昌也の演技は・・・だし。


ハッキリ言って、理解出来ないし、共感もない。

いかに観客を置いていくか、いかに観客がついてこれないよう、そう作るコトに力を注いだとしか思えない作り。
「音」が主題の作品とは言え、単純に音楽ですらない「音」を延々と聞かされるシーンが多すぎ。
意味深なシーンを織り込みまくって、解釈は観客まかせ。
「どうぞ深読みして下さい。」と言わんばかり。

タイトルも最後にとって付けたような感じ。

世界を救うハズの音がノイズにしか聞こえない時点で、キツイ。

ラストの青い空と緑の草原の中、浅野忠信がギターを掻き鳴らすシーンが作りたかったんだろうってコトは分かる。

映像は綺麗。
浅野忠信格好良い。宮崎あおい可愛い。


この手の観客に分かったフリを強要する作品はニガテです。大部分の作品を僕が理解出来ないから。
カンヌ国際とか、「ある視点」部門とかは、そう言う傾向が強すぎます。

一般人が理解できないコトを珍重するマニア向けの作品。

最終評価 C+


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February 15, 2009

ネコナデ

ネコナデ

IT企業の「鬼」人事部長・鬼塚太郎。
人事評価の低い社員を次々にリストラしていく。
そして、新人研修でも「鬼」ぶりを発揮。
他人の気持ちを無視した彼の振る舞いは、社外でまで噂になる程。

当然、人の恨みをかう。

でも、そんな彼が毎晩1人ワンカップを片手に飲む公園のベンチで出会いが待っていた。

ダンボールに入れられた捨て猫。

鬼塚は・・・、拾ってしまった。猫を。

人生で初めて手に入れた癒し。
それから、鉄面皮だった彼が少しづつ変わっていく。



ねーーーーこーーーーー。

うぁあー。可愛いー。トラー。らむー。
いや、もう、ネコっすわぁ。好きだー。ねこー。


はい。取り乱しました。

とにかく、猫好きには堪らない映画。

無視出来なくて捨て猫を拾ってしまう辺りとか、自分の経験と完全にオーバーラップしてしまいました。
無視出来ないよねっ。アレは無理。「みー。」とか言って見上げるんだもん。無理ムリ。人である以上。

確かに人生変わる出会いです。
人間だけなら計算も未来予想も出来るけど、動物が絡んでしまうとそうはいかない。
そして、その出会いは突然。

んー。その出会いを経験しているか、してないかでこの映画の感じ方は相当に違います。

作中でのネコの扱い方も好感が持てました。
実際、猫が出てる時間は少なめで、「猫の可愛さを利用してやろう。」って打算も感じない程度。
それよりも、それに関わってしまった人間の心理変化にスポットを当てている所が良かったです。
それに、猫を捨ててしまう人間、利用して金儲けをする人間など、嫌な部分も扱うコトで「可愛い。可愛い。」だけでもない。


はぁ、ラムっちに会いたくなりました。

最終評価 B+(猫好きにはA)


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February 12, 2009

全然大丈夫

全然大丈夫

古本屋の長男で植木職人の照男は、人を怖がらせることが好きな29歳。世界一のお化け屋敷を作るのが夢で、暇さえあれば人を怖がらせて楽しんでいた。照男の幼馴染みの久信は、30歳を目前にして自分の仕事に自信を持てずに悩んでいた。ある時、久信の職場にアルバイトの女性、あかりが入ってくる。あまりの不器用さにクビになったあかりは、照男の古本屋でバイトを始める。あかりに恋をした照男と久信の秘かなバトルが始まった。

独特の風貌と佇まいで、強烈な印象を与えている荒川良々(あらかわ・よしよし)が初主演を果たした憩い系ムービー。夢は大きいが努力もせず、無責任で文句ばかり言っている主人公が、恋や友情を通してほんの少しだけ人生を考える物語。悩みも不安もあるけれど、優しいだけの人にも、不器用な人にも、ぴったりの人がちゃんと現れるから全然大丈夫、とそっと背中を押してくれるような、温かくてちょっぴり涙してしまう作品。共演は、『さくらん』などで実力発揮の木村佳乃と『阿波DANCE』の岡田義徳。監督は、これが長編デビューとなる藤田容介。自分の監督作では、荒川良々を主演にすると決めていたという、ラブコールが叶った作品だ。

goo 映画 より。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ちょい手抜きしてみました。


荒川良々さん↓のキャラがスゴク出た作品。

荒川良々


作品としては、淡々と、説明が少なく、あまりに万人ウケしない作り。
良く分からん。と言ってしまえば、全くもって良く分からんままに終わる。

でも、日常って本来そういうモノ。
三十歳。誰しもがモヤモヤモヤ〜っとした、形にならないモノを抱えて生きている。

特に自分に自信は無い、夢のようなモノはある、でも、それに命を掛けるほどの情熱を持ってるかと言えば、そうでもない。
かといって全部やり直すには人生を生き過ぎてしまった。

そんな、焦り? 不安? まぁそれらをゴチャ混ぜにしたヨクワカラン何か。

世の中、作中の登場人物のようにバランスの崩れた人ばっかりじゃないけど、でも、人は皆どっかしらで普通じゃない。バランスが崩れてる。

そんな人々が互いに、その「バランスの崩れたまま」受け入れ合う。
「長所を伸ばす。」とか「欠点を直す。」とかじゃなしに、そのまま、ありのまま。
その優しさ。


途中までは『憩いムービー』とか言って「ユルイ」だけじゃん。と、誤解してしまう。

でも、最終的に「ありのまま受け入れる。」姿勢が「頑張れ、頑張れ」「上へ、上へ。」を強要される現代に生きる人へ憩いを与える。

確かに『癒し』じゃなく『憩い』でした。


最終評価 B


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February 11, 2009

ぼくたちと駐在さんの700日戦争

ぼくたちと駐在さんの700日戦争

1979年。
インベーダーゲームが大流行し、共通一次が始まった年。
まだ、なんとなく今より日本が良かった頃の、平和な田舎町。

リーダー・ママチャリ(市原隼人)の計画の下、ゆるーく、イタズラライフを楽しんでいたぼくたち。
でも、そんな僕たちと真剣に向かい合う駐在さん(佐々木蔵之介)登場。

平和な街を舞台に繰り広げられるイタズラ好きの高校生達と、新しく町にやってきた駐在さんの、しょーもなくも長い戦い。


人気ブログ小説を実写化した、テンポの良いコメディ作品。
くっだらーくて、ちょっと面白い。

本気でやるコトも目標も無いままに青春を食い潰していく高校生達と真正面から、真剣に向かい合う大人・駐在の存在。
時に国家権力の手先として、時に親のように、時に戦友のように、高校生達と向かい合う。そんな大人の存在って大事。

駐在さんとの距離感が良いね。親しく慣れ合うでもなく、かといって他人行儀でもない。

良いなぁ佐々木蔵之介さん。
しかも、駐在の奥さんに麻生久美子さん。
市原隼人の演技も、まぁコメディなら観れるし。
で、ぼくたちの担任の先生にチームナックスリーダー・森崎博之。

んー。好みなキャスト。

あははと笑って、最後にはちょっとホロリ。

定番と言えば、定番。 だから? ソレが悪いコトなんか全然ないじゃん。


最終評価 A−


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February 08, 2009

世界最速のインディアン

世界最速のインディアン

ニュージーランドの片田舎・インバカーギル。
町の名物じいさんバート・マンロー。

この年金暮らしのじいさんは、ある1つの夢を持っている。

早朝からエンジンの爆音を響かせる彼は、自分の手でパーツを作り、最速のバイクを生み出す。
その名「インディアン」。

彼の夢はスピードの聖地アメリカ・ボンヌヴィル塩原へ行き、愛機インディアンの最高速度を知る事。

年甲斐の無い無茶をし、ハチャメチャで、愛嬌を持ち、誇りを持つ。
そんなバートを町の住人達は愛し、応援した。

そして、彼は一途に夢を追った。

1人アメリカに渡り、スピードの聖地・ボンヌヴィル塩原を目指す・・・。


実在する伝説のライダー、バート・マンロー。

1967年。
彼は68歳で1000cc以下級で世界最速を達成する。
しかも、当時でさえ型遅れの1920年代式のバイクで。

嘘のような本当の話。 

「本当に居た?」と疑いたくなり、「本当に居た。」と嬉しくなる。

その大器晩成型伝説的ライダーを名優アンソニー・ホプキンスが演じる。


正に「豊かな人生」がここにある。

他人が無理と思ったって関係ない。自分が出来ると信じたんだから。
一瞬先のことなんか、誰にも分からない。ただ、今があるだけなんだ。

夢を持つ。
ただ、それに向って真っ直ぐに進む。
達成する。

温かく、優しく、それでいて誇りを持つ。そして、人を信じ、人に愛される。

彼に関わる人、その誰もが「正しい」人なんかじゃない。でも、彼に惹かれ、彼を助け、そしていつの間にか助けてるはずの彼によって喜びを得ている。

彼が夢を叶える。それだけのロードムービー。
長い、長い、人生と言う名の道を走り切った男のロードムービー。



いや、ただのバイク馬鹿の話。だな。  その方が良い。


最高の映画をまた1つ知りました。


最終評価 A+



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モンスターズ・インク

モンスターズインク

ディズニーのフルCGアニメーション映画。
2001年公開。


モンスター達の住む異世界モンスターシティ。
そこでは子供達の悲鳴がエネルギーとなり、街を動かしている。

でも、気をつけなくてはいけない。
子供の悲鳴はエネルギー。だけど、同時に子供の存在自体はモンスター達にとって脅威。
子供の靴下1つがモンスターシティに持ち込んだだけで、どんな災害が起こるか分からない。

そんなリスクと引き換えにしても、街を動かしていく為、モンスター達は子供に悲鳴を上げさせなくてはならない。

子供の悲鳴を集める会社「モンスターズインク」。
その会社のエース・青い毛の怪獣サリーは、悲鳴獲得ランキング1位を相棒の1つ目オバケ・マイクと共に走っていた。

そんなある日。

1枚取り残された人間世界へのドアを見つけたサリー。

ふと、開けた1枚のドアからトラブルはやってきた。

人間の子供ブーがモンスターシティに迷い込んでしまったのだ!!


果たしてサリーとマイクは、ブーを無事に人間の世界に戻せるのか・・・。


意図せずして鑑賞。
ピクサーのフルCGアニメは嫌いじゃないのですが、モンスターズインクは観たことありませんでした。

ん。安心して楽しめる作品でした。
初めからラストが分かってる安心感。定番ゆえに、ソレに乗っかって楽しめる作品でした。


ただ、辛口コメントをするならば、子供の感情の起伏がエネルギーに変換される辺りの説明が非常に曖昧です。
ストーリーの中核になるべきシステム部分なので、もう少し納得感が欲しかった。

あと、ナゼに子供が危険とされているのかが、全く説明も無いままってのはどうでしょう?
誰かが、何らかの意図で「デマ」を流して、それをモンスター達に信じさせているのには理由があるハズ。
ここも疑問が残りましたね。

最初の世界設定とかの説明がもう少し分かり易ければよりベターかと。
この辺の納得感があれば、もっとストーリーに入り込めた。かな?


なーんて、大人目線がこの作品に必要かどうかは不明っす。


最終評価 B


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February 07, 2009

アヒルと鴨のコインロッカー

アヒルと鴨のコインロッカー

仙台の大学に進学し、1人暮らしを始めた椎名(濱田岳)。
引越した初日、ボブ・ディランの「風にふかれて」を口ずさんでいると、隣の部屋のドアが開いた。

「ディラン?」

顔を覗かせた男の名はカワサキ(瑛太)。

彼は初対面の椎名に話を持ちかけた。

「君の部屋の隣に、ブータン人が居るんだ。名前はドルジ。
 彼は、日本に来て日本語が分からなくて困っている。
 だから、俺は彼に辞書を贈りたいんだ。」

戸惑う椎名にカワサキは続ける。

「俺は彼の為に広辞苑を本屋から奪ってやろうと思うんだ。」

「えっ?」

「だから、本屋を襲うんだ。一緒にやろう。」


初めての環境の中、出会ってしまった不思議な男。

椎名は、現実味があるような無いような奇妙なカワサキの話にいつの間にか巻き込まれていく・・・。



ゆったりと落ち着いて流れる空気を纏い、話のどこまでが本当で、どこまでが嘘なのか分からないカワサキと言う男。
そのカワサキに瑛太がピタリとハマる。
そのカワサキに振り回される純朴な青年・椎名を演じる濱田岳もまた良い。これまたハマる。
そして、松田龍平がまた格好良いトコ持ってく。


ボブ・ディランの「風にふかれて」に乗せ、曲の様に緩やかに、あたたかく、でも、切ない。

観客にあえて「何か違うんだろう。」と言うチグハグさを感じさせながらストーリーを展開させ、その仕込まれたミスリードを効果的に利用した答え合わせ。
コレをサスペンスと呼んで良いのか分からない。でも、謎が解けて行く感覚は間違いなくサスペンス。
そして、解かれた謎で感じる、やるせなさや、怒り、悲しみ、そして、切なさ。それらは間違いなく青春映画。
椎名の狙いじゃない優しさが、切ないストーリーをそっと救い、癒す。それのサジ加減の絶妙さ。

泣けたー。

凄く観たかった映画で、良い映画だろうと思って、ちゃんと観れるタイミングを取ろう取ろうとして、今になってしまいました。
でも、散々に上がってしまった期待値を越え、更に良い意味で期待と違う展開で、ヤラレましたー。
いやー、良かったー。
ボク、もう、ボブ・ディランのCD買いそう。


まぁ、微かなツッコミとしては、関めぐみ演じる琴美の行動には解せない点が幾つかありますけどねー。
他のキャストに比較して、関めぐみがなー。 


僕は、大学時代を仙台で過ごしました。

で、この作品は仙台を舞台にしています。

しかも、この椎名が行ってる大学・・・・明らかに僕の母校っぽいです。
明らかに見たことのあるキャンパス。
明らかに見たことある食堂。

んー。 
ただでさえ良いストーリーが、自分の良く知ってる場所だと、また味わいが違う。


最終評価 A


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January 31, 2009

あずみ2 Death or Love

あずみ2

ビックコミックスペリオールで連載され、人気を博した作品「あずみ」。
主役あずみを上戸彩で実写化した作品「あずみ」の続編。

徳川幕府は成った。だが、平安の世はまだ遠く、各地に残る豊臣の火種を抱えたままだった。
徳川幕府の黒幕、僧正・天海の命で幼少の時から鍛えられた暗殺者集団の1人あずみ(上戸彩)。
その美しさと剣技は比肩する者は無い。

「使命を果たせば、戦が起こらないで済む。」

元々戦災孤児だったあずみ達にとって、それは何物にも代え難い想い。
そう信じ、浅野長政、加藤清正の暗殺に成功したあずみ達。
だが、その中で幼き日より鍛えあった仲間達は1人、また1人と減っていく。

最後の標的・真田昌幸を討つべく旅を続ける、あずみとながら。

旅の中であずみは、初恋の相手でありながらも、使命の為に自分の手にかけた青年・なち(小栗旬)の面影を持つ野党・銀角と出会う。

刺客として生きながら、人を殺し続ける事に疑問を抱くあずみ。

だが、その卓越した剣技と美貌は、敵も味方をも惹きつけ、彼女を戦いの渦中へと引きずり込む。


2004年の作品にしては、合成が・・・微妙。

上戸彩は前作同様、頑張ってて可愛い。
まぁ、殺陣を見せ場にする作品で彼女をキャストしてる以上、そこにツッコミを入れるのはフェアじゃないかなー。
アクションシーンは言うほど悪くないんですけど、ちょっと「一昔前」の印象が拭えません。
演技その他のレベルも、まぁ、予定内です。
ある意味、逆に安心して観れるとも言えます。

地上波でやってたので録画しておきました。

あずみ達を狙う刺客こずえを演じる栗山千明。銀角を演じる小栗旬はナカナカですが、敵の忍者の大将・空如を演じる高島礼子は微妙です。和服は似合うけど、その分、この手の作品でアクションシーンやら変な鎧を着けたりしてると違和感が凄いね。

まぁ、上戸彩が好きなら、観れる作品。


最終評価 B−

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January 28, 2009

もののけ姫

もののけ姫

映画で英語パート

ストーリーが頭に入った映画で英語を学習する。一応、勉強的な遊び。

バック・トゥ・ザ・フューチャーが終わってしまったので、スタジオ・ジブリシリーズを勝手にスタート。

今回は「もののけ姫」いや「Princess Mononoke」。
残念ながら英語吹き替えがあっても英語字幕が無かったので、なんと英語のみでの鑑賞。

果たしてどこまで聞きとれるやら・・・。



まだ神や精霊と人が共存していた時代。

人間の世界は権力闘争による戦争が絶えず、疫病がはびこり、世は荒廃していた。

平和な東の村の青年アシタカは、村を襲ったタタリ神の呪いを受ける。
呪いは徐々にアシタカの体を蝕み、いずれ彼の命を奪う傷。

村の呪術師・オババは占う。
西に、アシタカに呪いを与えたタタリ神をタタリ神へ変えた原因がある。
その原因を突き止め、タタリ神の怒りを抑える事が出来れば呪いを解く事が出来るかも知れない。

アシタカは1人村を離れ、西を目指す。

アシタカの辿り着いた東の森。
荒ぶる神々と森を開拓する人間の争う土地。

そこでアシタカが出会ったのは、犬神モロに育てられた少女・もののけ姫だった。



自然破壊。人の欲。差別。信仰。生と死。
複雑に絡まり合う深いテーマを内包した叙事詩「もののけ姫」。
宮崎駿作品が好きな僕には堪らない大人向けの作品。

正邪混濁。何が正しいかなんて分からない。
人間社会の中で差別され、はじき出された人々をまとめ上げ、危険で誰も分け入らなかった「もののけの森」を開拓したエボシ御前。
自分達の森を破壊され、怒れる神々の化身達。
森を守る為にエボシを殺そうとするモロともののけ姫。

どの立場も、それぞれに理由がある。

そして、それらを超越する「生と死を司るシシ神」。


人は醜い。でも、生きなくてはならない。
自分の生きる為の闘いが、他者に、他の勢力に、他の生物に、自分を育てた自然に、牙を剥く。
牙を剥かずには生きられない。人の業。

牙には牙を。
他者は、勢力は、生物は、互いに生きる為に争い、殺し合う。

でも、自然はただあり続け、人を、生物を、生命を受け入れる。

やっぱ良いなぁ、もののけ姫は。



アニメの英語訳は聞き取りやすいです。
まぁ、難しい言葉が連続する辺りは「なんとなく」で流しましたが、一応、半分以上は聞き取れ(と思う)ました。

でも、英語版を聞いてると惜しいね。てか、勿体ない。

「静まりたまえ、荒ぶる神よ。」が「Stop! Stop! Please!」になってしまう。
タタリ神ももののけも「Demon」でひとくくりだし。

んー。もうちょっと表現がアレなんだけど・・・。と思わずにいられない。

でも、まぁ、仕方ないのも分かる。
自国の言語で他国の文化を理解するのには限界はある。

やっぱし、そう考えると英語学習は英語圏文化理解には欠かせないんだよなぁ。


よし。英語。まだまだ頑張ります。


最終評価 A (初回鑑賞時評価)



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January 24, 2009

バック・トゥ・ザ・フューチャー part

バック・トゥ・ザ・フューチャー

映画で英語パート

完全にストーリーの頭に入った映画を言語英語&字幕英語で鑑賞する、一応、勉強的な遊び。

機Ν兇箸たら、当然掘
とゆー訳で、バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズの最終章靴隆嫋泙任后


「供廚離薀好箸妊織ぅ爛泪轡鵑望茲辰燭泙淪襪紡任燭譟強制的にタイムスリップしてしまったドク。
過去の世界で立ち尽くすマーティに一通の手紙が届く。
差出人は70年前のドクその人だった。

西部開拓時代にタイムスリップしたドクは、マーティが未来に戻る為のタイムマシンの隠し場所を伝える為、70年後の今日のマーティに届くように手紙を書いていたのだ。
ドクは手紙の中でタイムマシンの隠し場所と共に、自分のコトを探しに来ないようにマーティに伝える。「憧れの西部時代で自分は楽しくやっているから。」と。

しかし、マーティは知ってしまった。
その手紙を残した一週間後、ドクはビフ・タネンの先祖マッドドック・タネンに撃ち殺されてしまう事を。

西部開拓時代のドクを救うため、マーティは再び時間を超える。


機Ν兇伐,気┐突茲燭約束は踏襲しつつ、1つの作品として完成度も高い。


このシリーズ通して、マーティは「チキン(臆病者)」と呼ばれると、前後の見境を無くし、今までソレで次々とトラブルに巻き込まれてきた。

でも、この靴離薀好箸妊沺璽謄は「チキン」と呼ばれてもバカをしない。

それが自分の未来を守り切り開く事だと彼は知らない。
でも、未来の情報なんて無くても、彼は自分の力で成長し、未来を手に入れた。

そのシーン、感無量感。

未来はいつでも白紙なんだ。


エンターテイメントとして観客を十分に楽しませ、最後には良い後味を残す。

「楽しむ」為の映画として、このシリーズは最高です。


最終評価 A+



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January 21, 2009

バック・トゥ・ザ・フューチャー part

バック・トゥ・ザ・フューチャー?

映画で英語パート

もはや完全にストーリーの頭に入った映画を言語英語&字幕英語で鑑賞する、一応、勉強的な遊び。
趣味と実益を兼ねてる・・・、ハズ。


最高に好きな「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ三部作の第二作目。

まぁ「機廚函岫掘廚侶劼感の強い作品ではありますが「供廚蓮岫供廚之觜醜イだったりします。


「機廚任覆鵑箸過去から現在に戻ったマーティ(マイケル・J・フォックス)。
やっと恋人のジェニファーと再会を果たしたのも束の間。タイムマシンで未来旅行をしてきたドク(クリストファー・ロイド)に、自分の将来の子供がピンチだと告げられる。
休む間もなく、今度は未来へと旅立つマーティ。
未来で自分の子供が悪の道に転げ落ちるキッカケを防ぐ事に成功し、現在へと戻る。が、戻った現在のヒル・バレーは、以前の閑静な住宅街とは打って変わり、荒廃廃した町になっていた。

その原因は、未来でマーティが悪戯心に手に入れた「スポーツ年鑑」を未来のビフに盗まれ、更にはタイムマシンを悪用されていたことだった。
未来のビフが過去のビフに年鑑を渡し、全てのスポーツの未来情報を手にした過去のビフは競馬で常勝。そうしてビフは年鑑を悪用して手にした巨万の富で町を牛耳っていたのだ。

果たしてマーティは過去のビフから年鑑を取り戻し、現在を守る事が出来るのか?



「供廚浪甬遏現在、未来を行き来して進む、タイムパラドックスを練り込んだストーリー。
「機廚ら引き継ぐお約束の踏襲に、シリーズファンはニヤリとする。


時間がポンポンと飛ぶので、はじめに見た時は少し分かり難さを感じる。
それに「機廚鮟話里靴討覆い罰擇靴瓩覆ぅ掘璽鵑多すぎ。
でも、まぁ、それが逆に、更に「機廚離侫.鵑砲牢らない内容になってるんですが。

細かいツッコミを入れたくなるシーンもちょいちょいありますが、こうやって見返すと「供廚藁匹作り込まれた作品だなぁとホレボレする。
「供廚老劼の話として、映画的評価は低かったりするのですが、「機廚寮瀋蠅筌掘璽鵑魎袷瓦棒犬し、それを使い、更に「掘廚悗離優燭了店みもバッチリ。
やっぱり「供廚△辰討了杏作だと納得する。


英語は、初めの頃は一生懸命字幕を読んでヒアリングを頑張っていたのですが、最後の方では字幕を読まないで意味をつかめる気が(気だけ)してきました。

本当に役立ってるかどうかは微妙ですが、好きな映画を見ての英語学習は結構イイかも。


最終評価 A−

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January 16, 2009

バック・トゥ・ザ・フューチャー

バック・トゥ・ザ・フューチャー

英語学習の一環として、セリフもほとんど頭に入ってるこの作品を言語英語&字幕英語にて鑑賞です。


言わずと知れた、名作映画。
金曜ロードショーの顔。

そして、僕を映画好きに導いた作品。


「で、結局、沢山の作品の中で know_the_base の1番の映画は何ですか?」
と聞かれる度に、あまりにベタな返答に軽く恥ずかしくなりながらも
「バック・トゥ・ザ・フューチャー。」
と答える僕です。

もう、シリーズ通して何回見たか分かりません。


完璧な起承転結。
誰もがドキドキハラハラ出来るストーリーと、爽快感のあるラスト。

何度でも見た後に「楽しかった。」と言う気持ちを与えてくれる最高の映画です。
色々映画にもジャンルがありますが、やっぱり鑑賞後の気分の良さは映画にとって大事です。

24年の時間を経た作品とは思えません。良い映画は時間を越えますね。


知り合いの科学者・ドク(クリストファー・ロイド)の作ったデロリアン仕様のタイムマシンで両親の青春時代に迷い込んだ高校生・マーティ(マイケル・J・フォックス)が元の未来に戻る為に大奮闘。
過去を変えれば自分が居なくなる。
それなのに、過去の母に一目惚れされたり、いじめられっ子の父は母を口説かなかったり・・・。
タイムパラドクスを超えて、マーティは、無事に未来へと戻るコトが出来るのか?


ガルウィングのスーパーカー「デロリアン」をタイムマシンにするセンスが最高だよね。
憧れたなぁデロリアン。

マッドサイエンティストと紙一重の科学者ドク。このキャラクターは映画史に残る個性。

そして、軽快なる主人公マーティ。流れるBGMはあの曲!!


あー、映画って本当に良いですね。

でも、ドクのセリフは早すぎてヒアリング出来ませぬ。
これを続けたららヒアリング能力は上がるんだろうか・・・?


最終評価 A+


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January 11, 2009

やじきた道中 てれすこ

やじきた道中 てれすこ

東海道中膝栗毛でお馴染みの「弥治さん」こと弥冶朗兵衛と「喜多さん」こと喜多八の珍道中。
今作は、それに落語演目「てれすこ」を絡めた人情喜劇。

今作で弥次さんを演じるのは中村勘三郎。喜多さんを演じるのは柄本明。


大阪で謎の生物「てれすこ」があがり話題なる。
「てれすこ」は万病に効く薬との噂が広がる。

江戸の品川「島崎」の花魁・喜乃(小泉今日子)は店を出る為に客を騙しては小金を集めてた。
だが、身受け先も無い喜乃は店を抜けられない。
喜乃は自分に惚れてる弥冶に「沼津の父親が死の病。」と嘘をつき、足抜けの手伝いをさせる。
 
その頃、役者の喜多は舞台で大失敗。
首を吊ろうにも吊れずに失敗。勇気の無い喜多は、江戸から逃げ出すのに弥次と喜乃に便乗した。

江戸から大阪へ上る、弥次・喜多・喜乃の珍道中。 始まり始まりー。


ちょっと前の王道喜劇。

起承転結の安心感。無難に笑える冗談。そんでもって、ちょっとホロリ。

ただ、タイトルになってる「てれすこ」の話が、本筋に絡んでこないのが残念。
しかも、ラストにちょろっと出てきて、いま一つ説明も無くオチに使われても、何が何だかサッパリで楽しめない。
落語の「てれすこ」を知ってる前提のオチってのはどうなのか。

題名がコレじゃあ、もったいない。


中村勘三郎の演技って、良くも悪くも歌舞伎役者なんですよねー。
時代劇喜劇ならそれが味になるから、いいんですが。
他の役者さんが間を合わせるのが大変だったろうな。と。

小泉今日子は案外、良いです。
嘘と冗談含みの喜劇だから見れるのかも知れないですけどね。
ただ、もう40越えてると思えない若さですね。20代後半の役もギリギリセーフ?かな?

ゆったりした気分で見て、気楽に楽しむのが吉。

ま、人情喜劇ですからね。そりゃあ、そうだ。


最終評価 B


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January 08, 2009

ラッキーナンバー7

ラッキーナンバー7

ジョシュ・ハートネット
モーガン・フリーマン
ルーシー・リュー
ブルース・ウィリス

豪華キャストで贈るクライムサスペンス。
前作からのモーガン・フリーマン繋がりで鑑賞。


不運続きのスレヴン(ジョシュ・ハートネット)。
失業。
自宅に白アリが出て取り壊し。
合いカギで入った彼女の家で、彼女は他の男とセックス中。
行き場の無いスレヴンは、ニューヨークに住む幼馴染のニックに連絡をつけ、なんとかニューヨークに着いた。
が、着いたとたんに強盗に遭って鼻を折られ、免許証を奪われる。

散々なスレヴンが、やっと辿り着いたニックの家はカラ。

訪れたのは隣に住むリンジー(リューシー・リュー)だけ。

ニックの不在を不審に思いつつも部屋に居ると、2人の黒人が部屋に押し入って来る。

「ボスにこの部屋に居るヤツを連れて来いと言われた。」

人違いだなんてなんて言い訳を聞いてくれる相手じゃない。

スレヴンは人違いなのに、対立するギャング“ボス(モーガン・フリーマン)”と“ラビ”の争いに巻き込まれていく。

窮地に追い込まれるスレヴン。

そんな彼の不運の陰に、暗殺者グッドキャット(ブルース・ウィリス)の影が付きまとう。
グッドキャットの目的とは、一体・・・?



ふー。一気に観てしまいました。
ネタばれをしないようにこの作品の感想を書くのは、なかなか難しいなー。

初めは何が何だか分からないで観てるけど、どんどんと話が繋がっていって、最後には全てが明らかになる。
20年前から繋がる細かい伏線とか、タネ明しとか、なかなかスリリング。
サスペンス展開に差し込まれるコミカルなシーンや、不要とも思えるラブロマンスも、名のある役者達の演技の迫力で見応えのある内容に変わる。
これが下手な役者や演出だとストーリーを台無しにするトコなんだけど、ほど良いアクセントにする辺りが流石。

スリル、サスペンス、ハードボイルド、コメディ、ラブロマンス、全ての要素が絶妙のバランスで混ざり合って、ぐいぐいとストーリーに引き込み、そして、ハッピー過ぎない味のあるラストを観終わったあとに残るのは、満足感。

この「全ての要素が混ざり合う。」って作品は大体が失敗に終わるんですけどねー。

本当。クライムムービーはセンスだよなぁ。
一歩間違えば、後味が悪くなるし、一歩間違えば、軽くなる。

ちょっと、最後の方で説明的過ぎるシーンがあるのが残念と言えば、残念。
でも、この作品は、シリアス過ぎない娯楽作として完成度が高いです。



最終評価 A−


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January 06, 2009

ラブアペタイザー

rabu

人は気付かずに境界線を越える。
気付いた時には、もう、遅い。
恋は突然に訪れる。

そして別れも。また。

人は、すぐに掛け違える。
言葉で、態度で、誤解で。

でも、人は人と出会わずには生きていけない。
人を、愛さずには、いられない。


大学教授のハリー(モーガン・フリーマン)はカフェの常連。
彼の傍で起こる人々の出会いと別れを見つめる。

カフェのオーナー・ブラッドリーの妻・キャスリンは、ソフトボールの試合で出会ったジェニーと恋に落ちる。
恋に落ちた彼女の目に、夫は自分を見てくれない人に映る。
ジェニーの元へと出て行くキャスリン。

ブラッドリーのカフェに勤める青年・オスカーは、クロエに出会う。彼の家庭は不幸だった。暴力を振い、酒に溺れる父。出て行った母。父の暴力からクロエを守る為にオスカーは家を出た。
クロエはその自然な力強さで、健全な心で、オスカーやハリーを癒していく。

ハウスバイヤーのダイアナは、焦がれるほどの恋に落ちていた。相手は妻子ある男・デヴィッド。
不倫の苦しい恋に疲れたダイアナは、キャスリンを失ったブラッドリーと出会う。愛ではないが、これもまた選択の一つと考えるようになる。

そして、彼らを見つめるハリー自身の心にも棘がある。
1年前に1人息子・アーロンを麻薬で失った。
彼は、息子の変化に気付けなかった自分を、責めていた。

そんな彼も出会いの中で、少しずつ、変わる。

人との出会いがあって、変化があって、人は一歩一歩前に進んでいく。


ちょっと、ブラッドリー氏が哀れ過ぎる。
初めの奥さんは女性に恋して出てちゃうし。次の奥さんは不倫を忘れる為に彼を利用しながらも、やっぱり忘れられなくて、出てっちゃう。
最後にフォローがあるけど、それにしたって結構散々な目に合う。最後のフォローは軽くサラッとだし。
でも、まぁ、彼の存在がストーリーをコミカルにしてくれて、全体を軽くしてくれるんだから良いんだけど。
人と人の出会いと別れを扱った作品が、少ない登場人物の中でこのメッセージを伝える為には彼のような役割も必要だしね。

あと、セクシーシーンが多いね。
ぶっちゃけ、セックスシーン多い。「必要?」と思ってしまうほど。 んー。ま、演出的には必要・・・か、なぁ?
まぁ、良いけど。見ちゃうけど。キライじゃないし。


やっぱりモーガン・フリーマンの存在感は凄い。
彼の存在だけで作品が締まる。作品がワンランクアップする。

この作品に出てたのが彼じゃなかったら、相当テキトーなストーリー展開で微妙に良いコトを言うだけの、心に残らない作品になったと思う。
フリーマンの表情や声で伝わると、心にストっと入り、ズシっと言葉が残る。

でも、観終わった後に思う。この作品を良い感じにしたのはブラッドレーなのかも。ブラッドレー氏は結構、難しい役。
こんだけ裏切られても、冗談になり過ぎずに、健やかに前向きな男を演じるのってなかなかだと思う。
ブラッドリー役のグレッグ・キニアさん。名前を憶えます。

てか、監督のロバート・ベントンって「クレイマー・クレイマー」の監督だ。

ふと、良い映画に出合いました。
ストーリーが「えぇー。」ってトコもあるので、絶賛って程ではないけれど、僕は結構好きです。

最終評価 B+


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