グリムガル

March 23, 2018

灰と幻想のグリムガル Level,12




それはある島と竜を巡る伝説の始まり

灰と幻想のグリムガルLevel,12
十文字 青 著
オーバーラップ文庫


謎の男・ジェシーから命を受け取り、メリイは生き返った。
だが、その生き返りは、当然だけれど超常の奇跡。

ジェシーが引き継いでいた、様々な人間の人生と経験をメリイは引き継ぐ。
自分の中にある自分でない知識と経験。
自分の中の変化をどう受け止めていいのか、そもそもこの自分は生きているのか、不死者ではないのか、自分は自分なのか?

そんな悩みを抱えたメリイに、ハルヒロたちはかける言葉も見つけられないでいた。

一方、オルタナへの帰還の旅は順調に進んでいた。
東を目指し、海に出る。
海にたどり着いたら、南下し、オルタナと交易のある港町で船を見つければいい。

海を目指したハルヒロたちは、座礁してしまい仲間の迎えをまつ海賊団と出会う。
そして海賊の頭をしている不思議な少女・モモヒナにふっかけられたステゴロの決闘に負け、なぜかモモヒナの手下になってしまうのだった・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

灰と幻想のグリムガル、待望の最新刊です。
本来の発売日が明後日なのに、今日レビューを書いてるってどういうことだ!!

家電の販売システムもどうにかしろと思うけど、本の発売日とかも有名無実化してるよな・・・。


12巻は、作者が宣言していた通り、(比較的)明るく楽しいほんわかした冒険物語でした。

まぁ、あくまで比較的だけどね。
比較的、明るく楽しい。
お気楽ラノベと比較したら、結構死にそうで、結構しんどい冒険だけどね。

ちょっと海辺で遊んだりするシーンがあるとか、それくらいの感じ。

他にも明らかにグレードアップした装備を手に入れたり、今まで積み上げた経験が生きて冒険らしい冒険をしたり、ちょっとだけど恋バナが進展したり!

ここまでの11巻、仲間が死んだり、実力不足を思い知らされたり、夜しかない世界に放り込まれてドブ攫いをしたり、と、本当に良いことなしだったハルヒロのパーティ。
やっとです。
やっと、日の目を見た感じ。

たまにはこういうのも無いとね〜。
グリムガルっぽくはないけど。

そう。
この12巻は、グリムガルっぽくありません。
グリムガルってのは、もっとこー不遇でさ、いつもピンチでさ、ちょっと自信を持つと足元掬われてさ、そういう話じゃない? ← ひどすぎ。

ハルヒロたちもレベルアップしたってコトかぁ。

まぁ、いい加減そろそろオルタナに帰らないとね。
いい加減そろそろソウマたちと合流したりさ、次のステップにいかないとね。

どうせ次の巻ではまたロクでもないコトになるんでしょう。
単純にハルヒロハーレムが出来上がって、ぬるい冒険をするようなグリムガルになったら、本売ります。


この12巻で大きな別れもありましたし、次巻あたりでオルタナに帰りつくんでしょうか。

続巻はよ!


know_the_base at 22:30|PermalinkComments(0)

July 28, 2017

灰と幻想のグリムガル Level,11




あの時それぞれの道で夢を見た

灰と幻想のグリムガルLevel,11
十文字 青 著
オーバーラップ文庫


注意・今回は過分にネタバレを含みます。
だって、ネタバレ無しに感想書けないもの。


灰と幻想のグリムガル、待望の第11巻。

前巻のラストで、まさかまさか展開。
ヒロイン・メリイが、ゴリラのバケモノ・グォレラの手にかかる。
ハルヒロの前で脆くも崩れ去るメリイ。

またか、またなのかよグリムガル。

どうなっちゃうんだよ。
ハルヒロ、いい加減心折れちまうよ・・・


でも、店頭で帯を見て目を疑う。

「この残酷な世界で、おれは彼女を失った  

             −−−はずだった。」


おい!
帯でネタバレかよ!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

謎の男・ジェシーが作った亜人の村・ジェシーランド。
村の一角でグォレラたちの猛攻を受けるハルヒロたちは、全員が体力も気力も限界ギリギリの状況に陥っていた。

そして、何より、メリイ。
回復魔法を使えるパーティの要・神官であるメリイが、死んだ。

ハルヒロの目の前で、ハルヒロの腕の中で、死んだ。
一瞬我を忘れそうになる、だが心の中で「ダメ」とメリイの声がする。

今は、メリイの死を考えたくない。

ハルヒロは、いつもと同じように今自分の出来る最善手のみに集中していく。


グォレラのボス・笑うレッドバックを倒し、立ち尽くすハルヒロにジェシーが言った。

「方法は、ある。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最初のリーダーであり、神官だったマナト。
パーティの要となる戦士として成長していたモグゾー。
そして、ハルヒロの心の大事な部分を支えてくれていた神官のメリイ。

次々に仲間が死んでいく。

この小説、主人公が不遇過ぎんだろ。
そう嘆きたくなるほど、仲間たちが容赦なく倒れていく。

でも、遂に禁断の御都合がハルヒロたちに微笑む!!!


うーん。
嬉しいような、悲しいような?

メリイは流石に生き返ってほしいと願う気持ちと、グリムガルではやってほしくなかったという気持ちが、心の中で複雑に混ざり合う。

でも、どうやらこの蘇生は、むしろ物語を進めるための一歩。

グリムガルに来る前の記憶を持つジェシーの命によって救われたメリイが、ジェシーの記憶を受け継いで生き返る。
いや、ジェシーどころか、ジェシーの前の、その前の、その前の・・・沢山の人間の記憶を受け継ぐ。
その記憶の中には、様々な能力の持ち主が居て、メリイはこのグリムガルで初めてハルヒロパーティに与えられたチート級の道標的存在となった。


うーん、コレが良いのか、悪いのか。
まぁ、それは今後の展開によるかな。

グリムガルに来る前の記憶の秘密に迫るのが物語の核心だとしたら、地を這いずり回るばかりのこのままの展開では、一体何巻になるかわからんもんな。

何はともあれ、メリイ復活がうれしいし。
流石にメインヒロイン死亡はないだろ。

それに奥手と奥手で実りが無さそうだったハルヒロとメリイの関係も、相手を失う経験を通して進みそうだし。

続刊はよ!!


あれ?
ランタは?

この巻の半分くらいを占めたランタ編は、読者の都合により割愛します。

ランタにも過去も事情もあるんだってさ。
ふーん。



know_the_base at 06:17|PermalinkComments(0)

March 26, 2016

灰と幻想のグリムガル level,8




そして僕らは明日を待つ

灰と幻想のグリムガルlevel,8
十文字 青 著
オーバーラップ文庫


神に棄てられた闇の異世界・絶望の地(ダルングガル)から、グリムガルに帰還することに成功したハルヒロたち。
だが、帰ってきたグリムガルは、以前に拠点としていたオルタナからは遠く離れた敵地の中だった。

深い霧に閉ざされた場所で、偵察に立ったハルヒロとユメは、同じ暁連隊に所属する颱風ロックスの戦士クロウに出会う。
先を急ぐクロウに引きずられる形でロックスに同行することになったハルヒロとユメは、新たな敵集団・フォルガンの存在を知る。

一方、戻らないハルヒロとユメを捜索に出たランタとメリイは、そのフォルガン一行に出くわしてしまい囚われの身に。

残ったクザクとシホルもまた、謎の侍・カツハルに連れられ、霧の中を彷徨うことになってしまう。

ゴブリン、オーク、不死者、獣、そして人間。
種族を超えた集団・フォルガンと霧の森の隠れ里で戒律を重んじて暮らす里の戦いに、ハルヒロタチはバラバラの立場で巻き込まれていく・・・・。


昨日発売の新刊本レビューを、翌日の朝に書く。
まぁ、昨日の深夜に読み終わっていはいたのですけど、流石にレビュー書く気力まではもちませんでした。


読了後、最終章を再度読み返してしまった。

まさか。

結末が信じられず、読み返してしまった。

まさか。





以下、ネタバレを若干含む。






パーティの中心として成長したハルヒロは、パーティメンバーから厚い信頼を寄せられるまでになっていた。

だが、ひとりで背負い込む傾向があったハルヒロのリーダーシップは、パーティメンバーとの間にちょっとしたズレを生んでいたのかも知れない。

それが、この結末を呼び込んでしまった。

ハルヒロたちがグリムガルに召還され、流れるままに組んだあぶれ者パーティ。
最初期からのメンバーは、ハルヒロ、ランタ、ユメ、シホル。

最弱のゴブリンにさえ四苦八苦するザコパーティから、まがりなりにもトップクラン・暁連隊に所属するまでに成長した現在。

女性のユメとシホルと、男性のランタ。

頼りがい有るリーダーに育ったハルヒロをサポートすることを、当然と受け入れられるユメとシホル。

だが、ランタにとってハルヒロは、対等者、もしくは時には格下とさえ思っていた存在。
そんなハルヒロに頼り、ハルヒロ無しで戦えなくなっていたランタ。

その差は、大きい。


自分の中では揺らぎ、葛藤しながらの決断であっても、表に出さなければ頼れるリーダーの果断にしか見えない。
ハルヒロの内面を知る読者ならば、ハルヒロはそんなにリーダーに向いているとは思わない。

だけど、その内面が見えなければ、ハルヒロはひとりでパーティの指針を示す頼りになる羅針盤。

もっとハルヒロが内面を、弱みを見せ、仲間に頼っていれば。
そう思わないではないけれど、それは結果論でしかない。

それに、ランタは弱みを見せるとつけ上がる方だから、むしろランタには見せられなかったろうし。

そう考えれば、必然。

必然なんだけど・・・。


続巻はよ。

そう叫びたくなる第8巻でした。




know_the_base at 09:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0)