地球外生命体

January 12, 2012

モンスターズ・地球外生命体

モンスターズ 


6年前、NASAは太陽系に地球外生命体の存在を確認。
探査機がサンプルを採取したが、大気圏に突入時にメキシコ上空で大破した。
その直後新種の地球外生命体が出現し、メキシコの半分は危険地帯として隔離された。
メキシコ軍とアメリカ軍の「モンスター」の封じ込めは、現在も難航している・・・。

危険地区の中米にやっと取材に入れた新聞記者・コールダーは、社長の娘の安否の確認を依頼される。

娘のサマンサは無事。

そこでコールダーの仕事は終わりのハズだったが、社長命令でサマンサを無事な場所まで送らなければならなくなる。
スクープを撮りたいコールダーにとっては余計な仕事。
しぶしぶ国境までサマンサを送ろうとするが、モンスターに線路を破壊され乗っていた電車が引き返すことになってしまう。

先を急ぎたいコールダーは、電車の折り返しのタイミングでサマンサと共に電車を降りてしまう。

電車や車は走らず、国境まではあと100キロ。
バス、徒歩、ヒッチハイク、2人は国境の港に辿り着く。

そして、5000ドルもするフェリーチケットを手に入れ、明日やっとアメリカに帰れる。

だが、その夜の開放感でコールダーはハメを外し、パスポートとチケットを失ってしまう。
2人に残された道は、危険地域を横断する陸路だけだった・・・。


130万円と言う信じられないような超低予算で撮られた作品ながら、様々な映画賞を獲ったパニックムービー。

監督はVFX作成のプロらしいから、素人が低予算で撮ったワケじゃないけど・・・よくこれだけの作品を130万で撮ったモンだと感心する。

思いのほか静かな、内容としては不思議、と言うか、変な空気感を持った作品。

恐怖やパニック感は、正直、まるでない。
むしろ、パニックムービーと言うよりもロードムービーに近いと思う。
何も知らない同士だった男女が旅をする中で語り合い、理解し合い、いつしか互いの存在を大きく感じていく。

モンスターズ とか、地球外生命体、とか、言うワリにモンスターもほとんど出てこない。
ただこの状況を説明するのに必要なファクターとしてモンスターと言う概念があるだけで、逆に作品としてはソレが良かったように思う。

比喩を読み解くなら、こちらが攻撃を加える事で、凶暴性を発揮する地球外生命体をアルカイダなどのテロリストに重ねているのでしょう。
そして、そのテロの犠牲となるのは、結局は一般市民。

「外から見ると、アメリカってのは随分違って見える。」

作中のそんなセリフが印象深い。


ただ、パニックムービーを期待して観たら、肩透かし感は半端ないと思われます。


最終評価 B+


know_the_base at 22:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0)