黄金時代

June 23, 2012

ベルセルク 黄金時代篇2 ドルドレイ攻略

no title


俺はもう、アイツの夢の中でアイツを見上げているわけにはいかないんだ・・・。


ファンタジー巨編「ベルセルク」の劇場版。
この一大叙事詩を映像化するという、長大な計画の第2作。

前作「ベルセルク 黄金時代篇1 覇王の卵」のラストで、グリフィスが夢と友について語った言葉を聞いてしまったガッツの心に、抑えきれない気持ちが芽生えだす。


グリフィスとガッツのケンカから3年。
グリフィス率いる傭兵団・鷹の団は、戦場の死神の名の通り常勝無敗を続けていた。
切り込み隊の隊長として、鷹の団の要となってガッツは戦い続ける。

その戦いの中、ガッツは鷹の団の女千人長・キャスカと共に断崖から転落し、戦地の中で2人は夜を明かす事となる。
今までは反目し合って来たガッツとキャスカ。
だが「何の為に戦うのか。どこを見ているのか。」を語り合う中で、わだかまりは解け、互いを深く理解し合うようになっていく。
だが、鷹の団の千人長と切り込み隊長を敵が放っておく訳が無い。

値千金の首、ガッツとキャスカを捕えようと戦場のハイエナたちが迫る。

ただ安っぽく命を賭ける自分と、グリフィスの剣になることを願うキャスカ。
ガッツはキャスカを救う為、ひとり敵の中に身を置きただひたすらに剣を振るう。
夜が白む頃、100人以上の敵をひとりで切り伏せ、生き延びたガッツはあることを決意していた。

そして、ミッドランドと敵国チューダーの100年に渡る戦争の歴史は、今、ひとつの区切りを迎える。

要塞・ドルドレイ。
ミッドランドとチューダーの国境に位置する難攻不落の要塞攻略が鷹の団に命じられる。

ガッツは、自分たちの駆け抜けて掴んだ物を知るために最後の戦場に向かう・・・。


常勝無敗、飛ぶ鳥を落とす勢いで駆け上がっていく鷹の団。
その高揚感と共に忍び寄る、暗転への足音。
この後に鷹の団を待ち受ける過酷な宿命へと、運命が加速する第2章。

ストーリーは、ガッツとキャスカが急接近する100人斬りから、ドルドレイ要塞の攻略、戦勝の舞踏会、ガッツとグリフィスの一騎打ちと別れ、グリフィスのシャルロット皇女姦通と捕縛、そして鷹の団追討まで。

前作に比べると、原作を知っている人向けに作り出した感が強く、ドルドレイのゲノン総督とグリフィスの過去の因縁や、グリフィスを妬む女王派による暗躍などはカットして展開をスッキリさせている。

まぁ、そんな中でもお笑い担当の敵将・アドンは健在。
原作に無かった役回りもこなし、映画的なストーリーの流れを作るのに一役買っている。

前作でも感じたことだがこのベルセルクは、戦場のリアリズムと言うか迫力が凄い。
剣の振りを効果線なんかで簡略化せずにアニメーションの中で「速さ」を表現し、原作者コダワリの西洋甲冑の動きの精緻さ、戦場を駆け回る重装騎兵の重厚さ、そして飛び散る鮮血は、観る者を画面の中の戦場へと誘ってくれる
まぁ、3D用に作られた映像を2Dで観てたので、チラリと感じるCGっぽさが若干残念は残念。


しかし、何よりも今回の核は映像よりもストーリー。

栄光の絶頂からの転落は、分かっていても切なく、やるせない。
しかも、その原因となったガッツとグリフィスの別れが、どうしようもない運命の必然であることがもどかしい。

ガッツはいつまでも自分の手の中に居ると信じていたグリフィス。
グリフィスの友として、対等の目線に立ちたかったガッツ。

今まで完璧の様に見えたグリフィスが、たったひとりの男との別れで道を誤ってしまう。
ベルセルク流に言えば全ては因果律の流れであり、誰も逃れることが出来ない運命だとしても、あまりに過酷な運命に目を覆いたくなる。


ファン以外が観たら「?」なトコもあるけれど、もはやファンしか観ていないだろうという確信の下にファンを納得させる出来を狙ったと言える作品。

そして「黄金時代篇」の最終章である「降臨」がこの冬に公開。

いやー、「降臨」は、要はアレでしょ? 「蝕」でしょ?

映像版「蝕」・・・か、耐えられるかなぁ。>自分


最終評価 A−



しかし、初日の初回で観たのですが、座席がガラガラ。

大丈夫か? このまま最後まで作り続けられるの? >studio4C

ファンとして作り続ける限りは劇場に足を運び、パンフは買おうと心に誓いました。




know_the_base at 22:20|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

February 17, 2012

今日は夜遊びで、ベルセルク。

今日は嫁様の許可を得て、ひとりレイトショーに行ってきます。

観る作品は「ベルセルク 黄金時代編1 覇王の卵」。
ベルセルク


現在もヤングアニマルで連載中。
もう中学時代から追い続けている作品「ベルセルク」。

一度はTVアニメ化もされたものの、作品の重厚さに対しちょっと表現力が弱かった。

しかし今度は、満を持しての劇場長編。
しかも、30巻以上になる作品の1/5ほど?である「黄金時代編」だけで3部作と言う、一体何部作にする気なのか分からない計画。
まぁ、ベルセルクほどの一大叙事詩はその位の覚悟で製作して頂かないとねっ!!

さて、今後を占う第一作。

果たして、その出来や如何に・・・。


「パパが劇場に観に行くのはアニメ作品ばっかでしゅ。」

「お、なんだ? アニメをバカにするのか? 僕はエヴァも、傷物語も、全部劇場で観る気だぞ!」
 

know_the_base at 19:07|PermalinkComments(0)TrackBack(0)