☆さて、まずは27日の話題。


◇広島・会沢 広角打法で右打ち徹底「いまはタイミングを意識」 4/28(火) 5:30配信 スポニチアネックス

 広島・会沢は「広角打法」に励んだ。マツダスタジアムでの分離練習に参加。フリー打撃で44スイング中、中堅から右翼方向に29本(65・9%)を集めて右打ちを徹底した。

 「いまはタイミングを意識している。どれだけタイミングでヒットゾーンを広げられるか。引っ張るだけなら誰でもできる。キャンプ、オープン戦からやってきたいい感覚を研ぎ澄ましたい」

 オープン戦は、20打数8安打(打率・400)。半数の4安打が右方向だった。昨季の右方向への安打は、全体の29・8%だっただけに増加傾向にある。「求めていない」と柵越えはなし。「いろんなことを考えながら、少ない時間を工夫してやりたい」。広角に打ち分けた軽打には、意図が詰まっていた。


☆会沢の右打ちはもう職人芸の域に達してますよね。だから率が稼げる。もちろん大きいのも打てるし、得点圏打率が高いように、チャンスにも強い。彼が下位に座るのは、相手からしたらほんとに嫌だと思います。


☆お次は、野間くん。


◇広島・野間 ゆとり打撃へ試行錯誤「コースなりに打てるのが理想」 4/28(火) 9:00配信 デイリースポーツ

 広島の野間峻祥外野手(27)が27日、ゆとりを持った打撃を理想に掲げた。「呼び込むのもそうですし、自分のポイントでコースなりに打てるのが理想なので。あんまりガチャガチャしていても(よくない)。ゆったりした中で、しっかり捉えていけるように」と語った。

 この日、マツダスタジアムでのフリー打撃では、ボールを呼び込んで左中間方向に鋭い打球を放つ場面が目立った。「しっかり体重移動した中で前に入っていって、頭だけ突っ込まないように。練習では左中間寄りを意識しながら、内角に来たら引っ張れるように」とバランスよくスイングすることを心掛けている。試行錯誤を繰り返しながら、理想の打撃をモノにする。


☆しっかり振ることを意識しながら、来た球に反応する。言うは易し行うは難し、ですが、野間くんが主力級の働きをすれば、下位はさらに分厚くなります。




☆さて、28日の話題。


◇広島・松山がロングティーで調整 スピン意識「キレイな回転じゃないと失速」 4/28(火) 13:10配信 デイリースポーツ

 広島の松山竜平外野手(34)が28日、マツダスタジアムでの練習に参加し、ロングティーで精力的に汗を流した。

 キャッチボール、ノックの後には打撃ケージに入ってフリー打撃を行い、鋭い当たりを放った松山。フリー打撃後には三塁ベンチ前付近で左翼スタンドに向かってロングティーを実施した。

 「キレイな回転じゃないと、ボールは失速する。(バットを)寝かさないように立てる意識」と打球のスピンを意識しながらスイングを繰り返した。開幕日は未定だが、日々の練習で調整を続けていく。


☆レギュラーで出るには、左ピッチャーの攻略もポイントになりますね。右のファースト、堂林くんとかがアピールしてくれたら、競争は激化するんですけどね。


☆お次は、ピレラ。


◇打線強化が課題の広島…新助っ人・ピレラにかかる大きな期待 4/28(火) 13:00配信 ベースボールキング

◆ 10年間で規定打席到達はエルドレッドただひとり

 新型コロナウイルスの影響で、各球団とも全体練習ができない状況が続いている。現在は少数のグループに分けながら、自主練習を行っている球団がほとんど。開幕への見通しがたたないことで、選手たちはもちろん、ファンもすっきりしない日々を送っていることだろう。

 そんななか、広島から明るい話題が届いた。オープン戦で死球を受けた影響もあり三軍でリハビリを行っていた新外国人野手のホセ・ピレラ選手が、4月25日にフリー打撃を行ったという。

 練習後には痛みもなかったようで、ようやくエンジンがかかりつつある。本人も「時間はあるし、焦りはない」と口にしており、慌てるよう様子はない。ピレラにとっては、開幕の延期が功を奏した格好だ。

 そのピレラには当然、打撃面での期待がかかってくる。しかし、近年広島にやってきた外国人野手で、シーズンを通して活躍したという選手は意外にも少ない。

 広島にやってきた外国人野手を振り返ってみると、2010年以降の10シーズンで規定打席に到達したのは、エルドレッドだけしかいない。外国人選手としては、球団最長となる7年間に渡って在籍したエルドレッドだが、意外なことに規定打席に到達したのは2014年の一度のみ。それ以降は、怪我や故障もありシーズンを通じての活躍はできなかった。

 バティスタは2017年途中に支配下登録され、翌2018年にはエルドレッドからポジションを奪ったが規定打席には届かず。昨シーズンも禁止薬物の使用が発覚したことで出場停止処分を受け、規定に20打席足りなかった。

▼ 過去10シーズンの支配下外国人野手
※カッコ内は一軍での打席数
2019年:バティスタ(423)、メヒア(173)、サンタナ(34)
2018年:エルドレッド(94)、バティスタ(302)、メヒア(44)
2017年:エルドレッド(405)、バティスタ(143)、ペーニャ(39)、メヒア(15)
2016年:エルドレッド(354)、ルナ(268)、プライディ(0)
2015年:エルドレッド(300)、シアーホルツ(248)、ロサリオ(136)、グスマン(116)
2014年:エルドレッド(505)、キラ(335)、ロサリオ(264)
2013年:エルドレッド(260)、ルイス(300)、キラ(265)、ニック(40)
2012年:エルドレッド(251)、ニック(204)、バーデン(0)
2011年:バーデン(242)、トレーシー(164)
2010年:ヒューバー(209)、フィオレンティーノ(151)


◆ チーム得点は首位から4位に後退

 一方の投手を見ると、2010年以降の10シーズンでは、バリントンが2011年から3年連続、ジョンソンが2015年から2017年をのぞいて4回の規定投球回に到達しており、先発ローテーションをしっかりと守った。

 中継ぎ投手では、サファテ(現ソフトバンク)、ミコライオ、フランスア、ジャクソン、ヘーゲンズ、レグナルトと、多くの投手が年間試合数の3分の1以上にあたる48試合以上の登板を記録している。こうして見ると、投手のほうに「あたり外国人選手」が多かった印象だ。

 それでも広島は、強力打線を武器に2016年からセ・リーグ3連覇を果たしている。それは、田中広輔、菊池涼介、丸佳浩(現巨人)の「タナ・キク・マル」トリオ、そして鈴木誠也に新井貴浩氏(2018年現役引退)と、中軸を打てる日本人選手が揃っていたからに他ならない。外国人選手に頼らなくても、十分過ぎるほどの打線の破壊力を兼ね備えていた。

 しかし、昨シーズンは丸がFAで巨人に移籍し、新井氏が現役を引退したこともあり打撃面で苦労。チーム591得点はリーグトップから4位へ、140本塁打もリーグ2位から4位へと順位を下げている。

 2017年、2018年と2年連続でMVPを受賞した丸や、精神的支柱であった新井氏と同等の働きを来日1年目のピレラに求めるのは酷だが、少なくとも主軸として「あたり」と呼べる成績を残さないことには、「優勝」の二文字は近づいてこない。ピレラはチームを救う救世主となれるのか、その活躍に期待したいところだ。


☆カープは、エルさんが本塁打王になった時も、新井さんがMVPを取った時も、エルさんや新井さんに頼ることをしませんでした。リーグ3連覇をするまでは、外国人に依存した形での打線の編成になっており、しかも外国人に長打を期待していました。それをやめたのが、2016年、緒方監督2年目の年。「つなぎの4番」ルナを4番に据え、打線のつながりを重視。ここから、走攻守が絡み合った攻撃ができるようになり、得点、本塁打、盗塁など主要な打撃部門がリーグ1位という、強力な打線を形成しました。


☆よく、攻撃を重視するのか守りを重視するのか、また長打を重視なのか足を重視なのか、といった言い方がされますが、こういう議論自体がカープにはナンセンスで、全部優れてるんですから(笑)。それは、初優勝の時から、それこそカープの伝統。


☆カープの選手は、20本前後本塁打を打てるバッターが、そこそこ走れて守備も優れています。つまり、チームに穴がない。なおかつ、足は相手にプレッシャーを与えることで本塁打数を増やすし、その逆も然り。また積極的な守備は攻撃のリズムを作ります。カープの攻撃の勢いは、ワクワクするような走塁、そして相手を封じる積極的な守備が、攻撃につながっているのです。


☆グスマンやシアーホルツ、またエルさんやバティスタは、長いのを期待されたバッター。ところが、例えば彼らが打てないと、どうにもならない。ところが、これが足と絡むことで、長打と足が相補的な関係になります。対してピレラは、タイプで言うと、ルナ。鋭いライナーを打つ中距離バッターで、守備はミスもありますが決して下手ではなく、足もある。これはまさに、「カープの選手」のタイプ。


☆丸が抜けて何が痛かったって、本塁打や打点が減ったこと以上に、チームの中心、センターラインの核を担っていた選手が抜けた、ということ。「3番センター」が抜けたことで、打線のつながりや守備のシステムを失いました。同時に新井さんがいなくなったことで、精神的な支柱も失った。こういう目に見えないところで、チーム作りに大きな影響がありました。


☆昨年、バティスタを3番に置いて成功しましたが、そもそもバティスタは、3番タイプじゃない。これは、誠也くんの前に置いたのがよかった。誠也くんの前に置くことで、バティスタに対するマークが緩くなったんですね。これは、「3番丸」とは、意味合いが全然違います。


☆打線のつながり、走攻守の絡み合い。打つのをひたすら待つ采配なら、いつぞやの巨人のように、大砲を並べればいい。それでは強いチームにはならないし、カープの野球はそんな頭を使わない、雑な野球ではありません。


☆さてそんな訳で、2019年の、誠也くん。


◇24歳にしてカープの主砲、そして日本の4番へと成長した鈴木誠也 4/28(火) 6:00配信 広島アスリートマガジン

 2018年シーズンに初めて本塁打が大台の30本に到達。こだわりの打点も3連連続で90を超えた。右足首の故障の影響で盗塁は一桁台に沈んだが、打率.320、出塁率.438など主要打撃成績で軒並み高い数字を弾き出した。年々、すごみを増す鈴木誠也に対し、球団は空位となっていた背番号1を用意。プロ7年目、24歳にして名実ともにカープの主役となった。2019年シーズン開幕直前のインタビューを元に、当時の鈴木の胸の内を紐解いていく。

 2019年シーズンを迎えるにあたり、鈴木を取り巻く状況が一変した。精神的支柱だった新井貴浩が現役を引退し、強力クリーンアップを形成した丸佳浩が巨人に移籍。リーグ4連覇を目指す一方で、少なからず打撃力の低下を危惧する声も囁かれ始めていた。

 ただ、そんな状況下でも鈴木は己のスキルアップに没頭した。キャンプ前には2年ぶりに内川聖一(ソフトバンク)らと自主トレを行い、早い段階から強度の高いメニューを消化。球界を代表する選手に成長してもなお、練習に対する意識の高さは入団当初とまったく変わっていない。

「まず自分の体がちゃんと整っていないと良いプレーができないと思っています。トレーニングを行う前に食事を変えないと体の中身自体も変わってこないですし、それが体にも出てこないので、摂るものをある程度気をつけています。そうやって食事にも気をつけた上でトレーニングをしっかりして、土台をつくって練習をやらないと技術もついてこないと思っています。シーズンオフは期間が短いので、トレーニングをやれる時間も少なくなってきます。なので、オフだけじゃなくて、シーズン中もしっかりやっていかなければいけないと思っています。特に昨年12月は、ほぼバットを振らないくらいでトレーニングに励んでいました」

 春季キャンプに向けて着々と準備が整うなか、唯一の懸念材料とされたのが2018年11月に行った右足首のボルト除去手術の影響だ。術後の経過は良好とはいえキャンプインの段階では、まだ走塁面での不安を抱えたままだった。実戦形式での走塁練習を再開したのは、沖縄二次キャンプ初日の2月15日から。はやる気持ちを抑え、患部に細心の注意を払いながら徐々に練習の強度を上げていった。


◆プロ7年目で芽生えたチームリーダーとしての自覚

「どうしても痛みに波があって、良いときもあれば悪いときもありました。その繰り返しですね。ケアもそうですけど、足首だけではなくて、いろんな部分から足首に痛みが来ているという可能性もあります。足首単体だけが悪いという訳でもないので、いろんなところに気をつけながら練習、トレーニングをやるようにしていました。あとキャンプのテーマはとにかく振り込むというだけでしたね。キャンプでは自分の限界ギリギリまで振ろうと決めていました。そういう意味では毎日自分に負けずになんとかやれたのかなと思います」

 プロ7年目のシーズンを迎えるにあたり、周りの選手に対する意識も少しずつ変化していった。中でも後輩選手たちに対しては特別な感情も芽生えてきた。「大丈夫かな?」。悩みを抱えている選手を見かけたときは、自然とアドバイスを行うようになっていた。

「僕もそんなことを言ってる場合じゃないんですけど、僕よりも年下の選手がなかなか出てきていないので気になりますね。僕が一軍に出始めたのが20、21歳くらいでしたが、今で言うと坂倉(将吾)だったり、二軍で頑張っている選手もそうですけど、もう少し出てこないといけないのかなと思っています。僕も一軍に出始めた頃、今の後輩選手と同じように悩むことがありました。悩んでいることがあれば、僕の場合はどうやって解決したのかを伝えられると思います。いろんな引き出しというのは、人よりも考えてきたつもりだったので、そういうことを、ちょっとずつ伝えるようにしています」

 新たに背番号1を背負うことになり、自然とチームリーダーとしての自覚も芽生え始めた。4番打者としてもシーズン3年目。自ずと責任感も増していった。

◆求めるものはチームの勝利だけ。「自己満足だけはしたくない」

「もちろん自分の成績は良いに越したことはないんですけど、それよりも勝たないとそれも評価されないですし、勝たないと4番打者としても評価されないと思います。なので勝てれば良いですね。自己満足だけはしたくないですし、みんなで勝って喜んでいる方が一番ですし、それが野球の楽しさだと思っています。当然優勝した上でタイトルが獲れれば一番良いですけど、初めからタイトルを狙って自分のことばかり考えるというのは僕の野球じゃないと思うので、とにかくケガがなく勝てれば良いと思います」

 シーズン開幕後は新井、丸の不在に悩まされることもあったが、つなぐ野球を思い出すことで本来の姿を取り戻した。たとえ打てなくても四球を選べば出塁できる。「自分が決めなければという変な責任感」を捨てることで、崩れかけていたバッティングの調子を取り戻していった。

 その結果、チームとしての成績は残せなかったが、個人としては初の打撃タイトル(首位打者、最高出塁率)を獲得。試行錯誤を繰り返す中で、いつしか鈴木はカープの4番から日本の4番へと成長を遂げていた。


☆バティスタがいなくなって3番に座ってからは特に、つなぎを意識したバッティングが目立ちました。首位打者は、その賜物だと思います。


☆ただ、3番に誠也くんが座るということは、その時点でもう、チームとしては形ができていない、ということ。ベターではあっても、ベストじゃない。結局2019年は、打線の形ができないまま終わってしまいました。今年はきちんと形が作れるか、ですね。


☆お次は、その誠也くんも気にする、坂倉くん。


◇広島坂倉「すごく尊敬」パMVP森友哉フォーム参考 4/28(火) 20:26配信 日刊スポーツ

 広島4年目の坂倉将吾捕手(21)が28日、昨季パ・リーグMVPの西武森友哉捕手(24)の打撃フォームを参考にしていることを明かした。マツダスタジアムで個人練習に参加。新型コロナウイルスの感染拡大で開幕が延期された時間を有効活用し、重心を低く構える姿勢に取り組んでいる。守備力プラス、打撃力アップで進化を目指す。

   ◇   ◇   ◇

 どっしりと低く構えた姿勢から、鋭い打球がグラウンドを飛び交った。坂倉が、昨季パ・リーグの首位打者でMVPを獲得した西武森を参考に、重心を低くする構えに取り組んでいる。「見よう見まねで打ってみて、どんな感じか確かめているところです」。一流打者を手本に、打撃力アップへ貪欲に挑んでいる。

 開幕延期で生じた時間を有効に活用している。YouTubeなどで、さまざまな選手の打撃フォームを探しているうちに、森のフォームに行きついた。「極端に(重心を)深くしてるつもりではやっていない。ちょっとドシッとした感じが出ればいいかなという感覚で構えています」。実戦から遠のく中で「今はいろんなことをできて、いろんな発見ができる時期。その中の1つです」と前向きに取り組む。

 森は山賊打線のクリーンアップを任され、昨季は打率3割2分9厘でパ・リーグ捕手では1965年(昭40)の野村克也以来54年ぶり2人目の首位打者を獲得。23本塁打、105打点もキャリアハイの活躍を見せた。同じ捕手で、同じ左打者の森について坂倉は「打率も残して、本塁打も20発以上打っていますし、その中で打点もしっかり取っている。状況に合わせた打撃と技術を持たれている。そこはすごく尊敬しています」と目を輝かせた。

 捕手としての出場機会増を狙い、守備でも毎回の練習後に居残りで実戦を想定した盗塁阻止の送球練習を欠かさずに行う。自宅でも春のオープン戦や練習試合で出た収穫や課題などをノートに書き続け、実戦に備えている。4年目の若武者が「打って守れる捕手」として勝利へ貢献するべく、ひたむきに汗を流し続けていく。【古財稜明】


☆まずはキャッチャーとしての守備、でしょうが、首脳陣としては、バッティングに期待する部分も大いにあるでしょう。守備を伸ばしつつ、使われたら結果を残せるだけのバッティングも作っておかなければなりません。


☆さて、ちょっと面白い話。


◇広島・三好匠と石原貴規 送球を“シュート回転”で曲げるふたりの秘密 4/28(火) 11:00配信 文春オンライン

 シュートを投げる。投手ではない。野手の話である。広島の捕手と内野手の中で、それぞれトップクラスの送球の安定感を誇る2人。ドラフト5位・石原貴規捕手(22、天理大)と三好匠内野手(26)は、送球を“変化球”で曲げていると言うのだ。

◆“スリークオーターからのシュート”で抜群の安定感

 石原貴から紐解きたい。「スリークオーター気味にシュートを投げています」。字面だけなら、投手のくだりである。同1位・森下と同期入団の大卒新人。春季キャンプで1軍に同行し、新人離れした守備力で評価を高めた。特に送球の安定感は抜群だった。2月15日の阪神との練習試合で昨季の盗塁王・近本の二盗を阻止するなど実戦派の一面を印象づけて、現在は2軍で腕を磨いている。

 スポニチの過去記事には、大学4年春のリーグ戦の盗塁阻止率は10割とある。「そうなんですかね……。確かに走られた記憶はないです」。いわゆる「甲斐キャノン」のような強肩タイプではない。確実な制球力でプロへの扉を開いた。秘密は「シュート」にあると言う。

「シュート気味に二塁に投げています。シュートしてきた流れのままタッチにいきやすい。いまのところは、上からキレイな縦回転で投げようとは思っていないですね」

 あえてスリークオーター気味に腕を下げることで、安定したシュートを生み出している。捕手は、オーバースローが一般的。春季キャンプでは、倉バッテリーコーチが「なんでそれで投げられるんや?」と首をかしげたと言う。大学時代に送球フォームを矯正しようと試みたこともあったが、「ダメでしたね」と“横手投げ”を貫いている。

「僕は横からしか投げられない。上からキレイな縦回転で投げようとすると、引っかけたときにカットしてしまう。それで三塁側に逸れたら最悪。それならシュートして、一塁側にズレた方がまだいいと思う。二塁到達タイムよりも、タッチしやすくアウトになることが大事なので」

 他球団の練習を見ながら「○○さんはキレイに上からだけど、△△さんは結構横からですよ」とスラスラと答えるほどに、先輩捕手の投げ方を分析している。倉バッテリーコーチは、「スライダーするよりかは、シュートした方がいい」と認める。「石原(貴規)は大学時代からこの投げ方で刺してきて、プロに入ってもいいものを見せてくれた。直そうとは思わない。あとはプロで試合に出続ける中で、毎試合できるかどうか。石原の送球は長所であり武器」。“スリークオーターからのシュート”で首脳陣をうなずかせた。


◆最速145キロの元投手ゆえに身についた"変化球"

 もう一人のシュートの使い手である三好は、プロ入り後に習得したと言う。「シュートの方が一塁は捕りやすいと思います。その逆のカットは急に変化するから、捕るのが難しい。プロに入って1年目か2年目には、シュートを投げるようになりました」。

 九州国際大付では3年春の選抜でエースとして準優勝し、プロ入り後に内野手に転向した。縦回転の直球を追い求めてきた投手時代からは、真逆の発想とも言える。「外国人の送球とかを見ていると、スライダーとかに変化したときは取りにくそうだな……と。それならシュートした方がいいなと思いました」。観察から生まれた“変化球”だった。

 19年途中に、楽天から広島にトレード移籍した。プロ8年間で通算144試合を守った遊撃での失策は6つで守備率.981。単純比較はできないものの、昨季、遊撃でリーグ2位だったDeNA・大和が同.981。1軍に定着する要因となったチーム随一の守備力は、シュートによって支えられている。

 簡単に扱える“球種”ではない。山田内野守備・走塁コーチが証言する。「シュートを扱えるのはハイレベルな選手だけ。誰でもできるようなことではない。シュートを投げようとすると体が開くから本当は怖いけど、三好は元投手だしね。そういうときは、横から投げたり工夫していると思う」。同コーチいわく、強肩も一つの条件だ。最速145キロの元投手ゆえに身についた球種なのだろう。

 一見、負の印象のある「シュート回転」も、意図的に曲げる場合は一級品に変わる。2人に共通していたのは、受け手を想定していること。思いやりの球種である。

河合洋介(スポーツニッポン)


☆これは、意識してそうしている訳ですから、相当ハイレベル。優れているのには、それなりの理由、こだわりがある、ということですかね。


☆下水流が楽天に行ったのはショックでしたが、いやいや、三好くん獲っといて、ほんとによかったですよ。で、石原貴くんも、いいキャッチャーを獲ったと思います。


☆お次は投手陣、まずは、一岡くん。


◇広島・一岡 スライダー習得に意欲「今がチャンス」 4/28(火) 18:56配信 デイリースポーツ

 広島の一岡竜司投手(29)が28日、スライダーの習得に意欲を示した。

 マツダスタジアムのマウンドで計50球の投球練習。直球も投げたが、多くをスライダーに割いた。「普段、投げない変化球も試して。トライしていこうと。先が見えないので、今がチャンス。今はそれ(新たな試み)をして、いい時期なので」と開幕延期に伴う練習期間でレベルアップに励んでいく構えだ。

 カーブとフォークが軸の右腕だが、横に変化するスライダーは投球の幅を広げることにもなる。投球を見届けた横山投手コーチも「十分、いい変化をしている。本人が納得するボールになっていけば」と評価を口にした。「何でもいいから、レベルアップできたら」と一岡。貪欲な向上心を持ちながら習得を目指していく。


☆カットボールは使っている一岡くんですが、スライダーが使えるなら、カットボールと紛らわしいので、バッターは迷うんじゃないでしょうか。


☆こちらも、変化球の話。


◇広島・岡田 フォーク習得の鍵は「どうコントロールしていくか」 4/28(火) 17:34配信 デイリースポーツ

 広島の岡田明丈投手(26)が28日、廿日市市の大野練習場で行われた2軍通い組の練習に参加。ブルペンで61球を投げ「全球種まんべんなく投げました。いい感じでした」と、納得の表情を浮かべた。

 現在は、キレのあるフォーク習得に取り組んでいる。試行錯誤した結果、ボールを深く挟んだ握り方に若干変更した。「落ち幅とかがあると思うので、どうコントロールしていくかだと思う」と安定した制球を心掛けている。

 フォークなど変化球のキレが増せば、より速球が生き、投球の幅も広がる。「自分は真っすぐが主流の投手。ストレートが一番重要なので、そこはおろそかにならずにやっていきたい」と直球の精度を第一に考えながら、レベルアップを図っている。


☆いやいや、それよりも「ションベンスライダー」を何とかしてほしいんですけどね(笑)。いずれにしろ、変化球はもうちょっとキレが出て、もうちょっと制球できないと、ピッチングになりません。


☆お次は、関根さんと衣笠さんの話。


◇広島・衣笠を変えた恩師・関根潤三の思いがけない一言 4/28(火) 11:50配信 ニッポン放送

 話題のアスリートの隠された物語を探る「スポーツアナザーストーリー」。今回は、2018年4月に亡くなった往年の名プレーヤー、広島カープ・衣笠祥雄選手にまつわるエピソードを取り上げる。

 野村克也さん、関根潤三さん……今年(2020年)は球史に名を刻んだ偉人の訃報が相次いでいますが、ちょうど2年前のいまごろ、訃報が飛び込んで来たのが「鉄人」こと、衣笠祥雄さんでした。2018年4月23日没、享年71。現役時代から精悍なイメージがあり、誰からも慕われていたので、「キヌさん、早すぎるよ……」と、急逝を惜しむ声が球界以外からも上がりました。

 1987年6月、衣笠さんはルー・ゲーリッグのメジャー記録「2130試合連続出場」を抜き、世界新記録(当時)を樹立。後にカル・リプケン・Jr.に抜かれ、現在は日本記録になりましたが、衣笠さんは偉業を讃えられ、この年、国民栄誉賞を受賞しています。

 70年のシーズン途中から始まった、衣笠さんの連続試合出場記録。71年から引退した87年まで17年連続でシーズン全試合に出場。記録継続中、1度も戦列を離れることなく(故障しても、試合に出ながら完治)、不振で試合から外されることもなかったのは驚異的で、この記録を抜く選手は当分現れないでしょう。

 衣笠さんの偉大な足跡については、これまで何度も語られていますが、私が不満に思うのは、いつもこの「連続試合出場」のことばかり取り上げられることです。衣笠さんの「鉄人」ぶりを語るのにふさわしい記録だから、というのはわかりますが、仮にその記録がなくても衣笠さんは十分、球史に残るスラッガーでした。

 カープひと筋、23年間の通算成績は、2677試合に出場し、2543安打・504本塁打・1448打点。どれも超一流の数字なのですが、その打撃について語られることが少ないのは、おそらく、打撃タイトル獲得が打点王1回(84年、102打点)だけ。3割を打ったことが23年間で1度しかない(84年、打率.329)からでしょう。この機会に、衣笠さんがどれだけ「打者としても」凄かったのか、そのバッティングの才能を引き出したのは誰なのかについて、改めて触れてみたいと思います。

 衣笠さんの記録で、特に注目してほしいのが通算本塁打数・504本です。過去、ホームランを500本以上打った選手は、王貞治(868本)・野村克也(657本)・門田博光(567本)・山本浩二(536本)・清原和博(525本)・落合博満(510本)・張本勲(504本)と衣笠さんの8人だけ。この顔ぶれを見れば、衣笠さんが長距離砲としても超一流だったことがおわかりいただけるでしょう。

 衣笠さんは現役時代、常に「ホームランを打つこと」を目指し、フルスイングをモットーにしていました。従って三振数も、歴代10位の1587個を記録。三振数の歴代ランキングは上位に名だたるホームラン打者が並んでおり、これはむしろ“勲章”なのです。豪快なフルスイングで「ホームランか、三振か」……それが衣笠さんの美学でした。

 「プロの世界で生きて行くためには、バットで自分を表現するしかない」……そう決意した衣笠選手は、連日バットを振って振って振り抜きました。その手伝いをしたのが誰あろう、先日鬼籍に入られた、元ヤクルト・大洋監督の関根潤三さんです。

 「え? 関根さんって、カープにもいたの?」と驚く方も多いと思いますが、実は関根さんは1970年の1シーズンだけ、広島で打撃コーチを務めたことがあるのです。当時、広島の監督は根本陸夫氏。後に西武・ダイエーを指揮し、退任後はフロントでチーム編成を担当。「球界の寝業師」と呼ばれる辣腕を振るって、両チームを常勝軍団へと導いた人物です。関根さんと根本監督は日大三中~法政大の同期生で、同じ釜の飯を食った盟友でした。

 根本監督の「うちの若手たちを一人前にしてやってくれ」という依頼を聞き入れ、単身、広島へ乗り込んだ関根さん。選手寮で寝食を共にし、山本浩二、水谷実雄ら、後にチームを背負う若手に熱心な指導を行いました。そのなかに、当時プロ6年目の衣笠さんもいたのです。「衣笠を、リーグを代表する打者にしてほしい」が根本監督からの依頼でした。

 関根さんの指導スタイルは、その選手の欠点を無理やり矯正するのではなく、長所を引き出すことでした。素質は高く評価されながら、もう1つ伸び悩んでいた衣笠さんは、関根コーチとのマンツーマンの特訓で開眼します。「自分の長所は、思い切りのいいスイングにある。ならば、ホームランを打つことに徹しよう」と気付いたのは、関根さんのお陰でもありました。そしてこの70年から、連続試合出場がスタートしたのです。

 また、関根さんにはプロとしての心構えも教わりました。入団後、すぐに遊びを覚え、門限破りの常習犯だった衣笠さん。ある日、夜間練習をサボって街へ繰り出し、深夜にこっそり選手寮へ帰って来ると、何と玄関に関根さんがバットを持って待ち構えていたのです。怒らずに「サッチ、待ってたよ。さあ、始めようか……」と衣笠さんへバットを手渡し、1時間以上も練習に付き合った関根さん。この話は有名ですが、何度聞いてもいい話です。

 関根さんの教えを胸に、常にフルスイングを心掛けていた衣笠さん。もう1つ、大好きなエピソードがあります。連続試合出場記録がスタートして10年目の1979年8月、衣笠さんは巨人・西本聖から背中にデッドボールを食らってしまったのです。診断の結果は、左肩肩甲骨(けんこうこつ)の骨折でした。

 「さすがに、今度ばかりは無理か……」と諦めかけた衣笠さんでしたが、朝起きたら奇跡的に腕が上がり(何たる回復力!)、翌日の試合に代打で出場。巨人のエース・江川卓と対決します。連続出場を続けることを考えるなら、バットを振らず、見逃し三振という手もありましたが、それは自分の美学に反しますし、自分を観に来ているファンにも申し訳ない。衣笠さんは激痛を堪え、江川の剛速球をフルスイングで打ちに行きました。

 結果は3球三振でしたが、3球とも全力でバットを振り抜いた衣笠さん。試合後、こうコメントしました。「1球目はファンのために、2球目は自分のために、3球目は、僕にぶつけた西本君のためにスイングしました」……謝罪の電話をかけた西本に「気にするな」と言い、その将来のことまで案じて打席に立っていた衣笠さん。この広い心も、恩師・関根さんの影響のような気がします。


☆いやいや、鬼のような形相で怒鳴られるより、あの柔和な顔でニコニコしながら「さ、やろうか」と言われた方が、数倍怖い(笑)。


☆若い頃はスポーツカーを乗り回して遊んでいたという衣笠さん、飲み屋で米軍の若い兵士と話す機会があり、「こんなに若いのに死と隣り合わせで生きている。自分は何て甘いんだ」と痛感し、以降真面目に練習するようになったとか。根は本当に真面目なんですよね。


☆そして、「江夏の21球」での江夏さんとのやりとり、また西本さんへのコメントなど、誠実な人柄を伝えるエピソードは、数知れず。人間、何が一番美徳って、誠実さ、真面目さに優るものはないと思います。


☆そういう意味では、衣笠さんや新井さんは、本当に人として魅力的で、信頼できる、尊敬に値する人物。カープの誇りです。


☆おしまいは、「コロナに負けるな」。


◇広島佐々岡監督ら病院訪問、駐車場から手振りエール 4/28(火) 19:45配信 日刊スポーツ

 広島は28日、新型コロナウイルスと闘う全ての人を激励するため、佐々岡真司監督(52)、大瀬良大地投手、薮田和樹投手、ドラフト1位森下暢仁投手の3選手がユニホーム姿で広島市内の感染症指定医療機関、舟入市民病院を訪問した。

 マツダスタジアムで行われた練習後に病院へ直行。拍手と歓声で出迎えられた4人は建物には入らず、駐車場から病棟にいる医療従事者や患者に約10分間、何度も手を振りエールを送った。

 指揮官は「元気、勇気を与えることしかできない。みなさんに元気を与えられたらいいなという気持ちで来た」と理由を明かした。球団は「あなたの勇気ある献身に感謝します」と書かれたユニホームに、サインとメッセージを添えて寄贈した。


☆他人を感染させないよう、医療に従事する人にこれ以上負担をかけないよう。そして何より、早くこの状況を終わらせるためにも、感染拡大防止に全力を尽くさなきゃいけませんね。


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