2019年11月13日
プライム劇場46 【マッドマックス 怒りのデス・ロード】2015

怒りのロードって直訳でいいなら邦題も大したハズレは無いんだけど、デス って何だよ
怒りのロードではアカンかったのか?
マッドマックスの27年振りのリメイクとはいえ、ネームバリューありきの制作とも言えるし、
マッドマックス1・2で世界的バリューを得たオーストラリア人監督は、
以降、微妙な出来だった【イーストウィックの魔女たち】等、マッドマックスの世界観に近くはない内容の作品が続いてたんだけど、
核兵器に拠って退廃したとか何とか、もう今や少年ジャンプで新人デヴューした漫画家くらいしか取り上げ無さそうなテーマ。
そこはまぁ、マッドマックスのネームバリューが凌駕してしまう。
第1作目は低予算故のオーストラリアの荒野でしかロケ出来ず、疾走爆走オーバードライブに徹し、
肝心要のストーリーは、アクション作品の殆どを占める妻子を殺害された主人公のシンプルなリヴェンジ物、
それらが功を奏して世界的大ヒット。
物語の仔細はハナから最小限、マッドマックスの過去作品の世界観が前提というスタート、
マックスの過去の経緯は 皆さん、ご承知でしょ とばかりに曖昧な処理に収めている。
ウォー・リグが全編を通して疾走する中で、ロードムービーウェスタンな趣で全てを昇華していってしまう、
過去のマッドマックス作品の世界観に乗っかっているけど、シチェーションは大雑把に言えば
【駅馬車】やん
この作品でのマックスの行動原理は分り辛い、まるで黒澤の桑畑三十郎であり椿三十郎であり、
用心棒の原作はダシール・ハメットなので、マックスの存在はコンチネンタルオプ的な・・・
トム・ハーディは精悍なキャラだけど、彼が主人公に据えたストーリーに見えない。

モデル出身故か、ディオールの広告アイコンを務めてる故か、
立ち姿が本当にかっこいいなあ
冒頭、左腕が義手のシャーリーズ・セロンの特撮、
どうせ腕の先を不自然にカバーしてるんだろうって高を括ってたら、あれ?
え! ちゃんと義手になってるぅ って感心したんだけど、
Instagramで画像エフェクトを紹介するチャンネルがあって、
それを観たらずっと左腕にグリーンのテープを巻いている。
へぇ、こんなんでクロマキー出来るんだぁ。
ラスト、大円団の中、フュリオサとアイコンタクトを取って静かに立ち去るマックス、
ウェスタンだからね、流れ者は皆の笑顔を後にまた一人、荒野を彷徨う、、、
これはやっぱり椿三十郎だしシェーンだし、って
ジョージ・ミラーはまだ続編を考えているのか?


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