この本は、1937年の南京事件について、徹底的に考えつめて、書きあげた、すごい大作です。
虐殺、強姦を実行した兵士のその時の気持ち、戦後帰還した後の気持ちを深く掘り下げて書いた、読むのもつらくなるような力作です。
そのなかで最も重要な問題提起は「おい、おまえ、じぶんならばぜったいにやらなかったと言いきれるか?と問うてみることにある」、というひと言に集約できると思いました。
そしてこの本の結論は「この問いを問い続けなければならない」という言葉にあると私は理解しました。
その結論にもちろん同感なのですが、その後をもう少し考えて見たいと思います。