2018.6.16 若狭うつろ谷

2018.6.16 若狭うつろ谷 メンバー友人、I(記)

 

今年の沢始めとして手頃そうな、うつろ谷を選ぶ。

天気は勿論⁉微妙・・・。とりあえず行ってみることにする。

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月16日(土) 曇り後晴れ
林道終盤が凸凹の悪路に変わり、普通車は行けないことはないが、しんどい。

赤坂山登山口に車を停める。5台ほど駐車可能だ。

簡易トイレと赤坂山登山口と書かれた立派な看板が設置されていた。

準備して橋の手前右からうつろ谷に入る。アプローチが楽なのは嬉しい。
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草の生い茂る右岸を進み、堰堤を3つ越えて入渓する。

カーブを左に曲がるとF110m滝、ロープを出す。
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右岸を目指して釜に入るが、思った以上に深く、冷たく、水流が強くでプチパニックに。

滝の左の岩場にしがみつき、急いで釜から上がり、中段の石にロープをかけてビレイ。

F29m滝は、蔓のブランコが有名⁉
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ロープを出して滝の右から取り付くが、中段の乗越しのふんぎりがつかない。

結局、右の残置に逃げてしまい、木の根を掴みながらのエテ登りに・・・。

声が届かないので、笛でやり取りする。

F3312m
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F4
15m滝、ぬめって滑りそうだったので、ロープを出す。

中盤で岩の割れ目にカムを噛ます。ここも笛でやり取り。
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3m
滝?
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F5
、トイ状多段斜滝10m
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F6
210m滝は、真ん中から2段目はシャワーを浴びて越える。
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F7
25m滝は、左から越える。(第2の連瀑帯)
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F8
28m(上段5m下段2m)滝は、友人にそそのかされて⁉トライするも、シャワーが冷たすぎて精神的に敗退。左岸を小さく巻く。
以後、途中まで震えに悩まされる(涙)
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F9
7m滝は、右から越える。
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3
4m
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F13
、斜滝4×7mは右から越える。
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廊下の出口にある4m滝は、右から滝を跨いで左に抜ける。
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ここで右から3m7mの滝が出合うが、左のF145m滝を登る。
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F15
8m滝(逆くの字)は右手の中段に残置が見えたので、ロープを出す。
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易しそうに見えたが、取り付いてピンの意味が分かる()
ここも笛でやり取り。友人は、すんなり登ってきた。
3m
ナメ滝から、F16、ナメ滝L20mが続く。
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1m
滝?
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そして明瞭な二俣(標高660m付近)、トポ通り左に進む。
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暫くは穏やかなナメ滝が連続する。
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終盤も小さい滝がポツポツと現れ、飽きさせない。
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やがて沢の水も涸れ、明王ノ禿付近稜線の登山道へ飛び出すかと思い込んでいたが・・・小さな沼地に突き当たる。

おかしいと思い地図を確認すると、どうやら814mピークの辺りだとわかった。

低い灌木帯の藪を右往左往して、稜線東側斜面の登山道に出て一安心。

登山道は、稜線東側の斜面を少し下り、明王ノ禿へ登り返す。

明王ノ禿からの琵琶湖の眺めは最高だったが、日本海からの強く冷たい北西風が吹きぬけて寒い。
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靴を履き替え、赤坂山へ。

有名な高島トレイルだけあって、沢山のハイカーが行き来していた。

山頂東側で風を避けながら、ランチタイム。

琵琶湖から伊吹山に至る景色が素晴らしい。

マキノの有名なメタセコイア並木も眼下に見える。

1時間程景色を堪能し、下山は、栗柄越分岐から明瞭な登山道を登山口まで下る。

 

うつろ谷、コンパクトながらも、沢山の滝が詰まった登り応えのある楽しい沢でした。

明王ノ禿と赤坂山のコルに出るには、二俣(標高660m付近)を右手に進むとよさそうです。(終盤がラクかも⁉)

アプローチ良し、抜けてからの展望良し、ヤマビルもいなかったし⁉

これでもう少し近ければ、言うことなしなのだが・・・。

 

コースタイム:登山口07150735F10835F40910F81005F151025二俣~1135標高814付近登山道~1150明王の禿~1240赤坂山13351345栗柄越~1430登山口
平面距離:6.54km、累積標高(登り)800m

万ヶ谷(阿舎利山系)沢登り

山行日
山域、ルート
万ヶ谷(阿舎利山系)
活動内容
沢登り
メンバー
K谷(L)、M田、Y村(記)、S

万ヶ谷(阿舎利山系)山行記録


天気は快晴です。なんとか4名が日野原発電所前に集合し(遅刻大変すみませんでした)、
準備体操して10:15に入渓。国道からすぐ見えていたソーメン滝から始まります。


水量も水温もちょうど良さそうです。左側から登りますが、久しぶりの山行で足元がおぼつきま
せん。
しばらく進むと二ノ滝(3段滝)です。どこがどう3段なのかよくわかりませんが、ロープ必須の手強そうな滝です。

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二ノ滝

K谷さんがするすると先頭を登っていかれるのを動画で撮影。
続いて登ろうとしますが、2本目のロープがぐるぐるスパゲティ状態になってしまい、解くのに大変手間取ります。
ロープの扱いは絶対適当にしてはいけないというのを身をもって知ります。
登り始めると足元がおっかなくて冷や冷やです。M田さんが励ましの声を掛けてくれます。
あんまりびびってしまい、せめて軍手を外した方が手元がましかなとわちゃわちゃして、軍手を落としてしまいます。
SさんMさんが余裕で登ってきて、私の軍手も拾ってきてくれました。
K谷さんが教えてくださったビレイの支点の作り方も、ホルイで練習しなくてはと思いました。

冷や冷やした3段滝の後は楽しい沢歩きです。
しばらくすると小さな滝が連続してただただ楽しい。

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連瀑帯
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連瀑帯では胸元くらい深い水につかる場面もありますが冷たすぎないのでそれも楽しい。
先頭交代しながら前進しすると、最後の大滝が。
なかなか立派な滝です。SさんとMさんが童心に帰り、滝に打たれて大満足です。

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私は滝に打たれる勇気は足りません。
左の巻き道は気が抜けない感じの斜面ですが、ロープを出してくださいます。
大滝を抜けると、もう14時半だったかな。
皆空腹で、昼食です。

昼休憩後、しばらく沢沿いに進むと左手に林道が見え、斜面をきゅきゅっと登って林道歩きとなりました。
最後は舗装路を歩いて日野原集落から発電所横の車へ戻ります。

帰りは、気持ちよい楓温泉に入って帰りました。
K谷さん、M田さん、Sさん、大変楽しい山行をありがとうございました。
また日を開けず沢靴を履いて、体力も戻していきたいと思います。

2018/6/14 西大台 サマーコレクション

  梅雨の晴れ間を縫って、西大台ケ原サマーコレクション(9P)にクライミングに行ってきました。

 メンバー
  A井、N川(会外)、OKD(L、記録)
 装備
  50mダブルロープ、クイックドロー20本、スリング長短(240㎝含む)各自数本
  カラビナ(環有、無)各自数個
 
 行程(コースタイム等)
 〇6月13日(水)
  16:00~16:30
   大台ケ原ビジターセンターで入山レクチャー受講。
  16:30~17:30
   取付きルートのシオカラ谷下降地点まで確認。
   その後、いったん下山して道の駅上北山で温泉、買い出し等済ませ、ビジターセンター駐車場に戻り小宴会。
 〇6月14日(木)
  6:40 大台ケ原ビジターセンター発 → 8:10 サマーコレクション取付き → 8:30 登攀開始
  → 14:20 登攀終了 → 15:30 大台ケ原ビジターセンター着

 コース状況等
 〇アプローチ(6:30~8:10)
  ビジターセンターからシオカラ谷方面へ遊歩道を歩き、15分程したところで看板が出てくるのでそこから右へ入り、水平に伸びた踏み跡をたどる。
  トラバース道を10分程進んだところで幹に赤テープを巻いた木を発見、そこからルンゼを下るが...岩場の基部に近づきたい気持ちがはやり、ややトラバース気味に下ったのが大間違い、野バラオンパレードの大藪漕ぎを強いられた。
  その後は素直にシオカラ谷が見えるまで下降、西側に見える岩場を目指すと自然とサマーコレクションの取付きに導かれた。
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 〇1P目(5.5)8:10~8:50
   1P目は容易なルンゼ。ノーロープでそれぞれ登攀。1P目というよりはアプローチの延長のような感じ。
 〇2P目(5.10a? 30m、OKDリード)8:50~9:30
   2ピッチ目開始点に着くと「1995 SUMMER COLLECTION」と刻まれたカッコイイ金属プレートが目に留まる。 
 いよいよ登攀開始...が、いざ離陸すると朝一の緊張もあるのか思った以上に悪い。1ピン目を取り2ピン目を取ろうとした瞬間、まさかのスリップ・・・フォール・・・スタート地点に戻る。オンサイトならず 泣
   先日の小川山でもそうだが、朝一は緊張もあってうまく体が動かず、雑にいってスリップする。反省。
   その後は気持ちも吹っ切れ再び登攀開始。
   スラブ状フェイスでボルト間隔も狭いが、スタンスも細かいしムーブも分かりづらく体感的には「これで10a?」といった感じ。
 2回目仕切り直してからはノーテンで抜けられた。
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 〇3P目(5.10c/d?50m、OKDリード)9:30~10:10
   左の岩壁のコーナーに沿って登るフェイス。トポグレードでは10c/dとなっているが明らかに2P目よりは易しい。後半、若干ランナウト気味の部分もあるが特に困難な個所は無かった。
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 〇4P目~5P目(5.10c/d 15m&5.8 30m、OKDリード)10:10~11:30
   このルートの核心部で、うすかぶりのフェース。進むにつれて徐々に壁が立ってくる。
   ホールドもスタンスもいやらしいが探せば見つかるし、ムーブは素直でわかりやすい。
   核心といえば核心ピッチだが、自分には2P目の方が難しく感じた。
   そのまま切らずに5P目へとロープを延ばす。核心部で余裕がなく屈曲させてしまったロープが重く、易しいピッチなのに結構ヨレた。
   草付きバンドの太い樹木でピッチを切る。
 〇6P目(5.6 35m、A井リード)11:30~12:30
   なかなかルートが分かりづらいピッチ。上を見ても見つからず対面の壁にボルトを発見し、ビレイ点の立木から1段上がった所からボルトを目指して草付きをトラバースする。
   That’sアルパイン的なピッチで、ゲレンデクライミングばかりの人だと戸惑ったりグレードよりも難しく感じるかも。
   立木で支点を取れることからボルトも少なめで、ルートがわかりづらいかもしれないが弱点を行けば自ずと終了点に導かれる。
 〇7P目(5.9 30m、A井リード)12:30~13:00
   右へ延びるバンドを右上し、そこから左につながるクラックに沿って登っていくと、名物ハンドトラバースの水平クラック。
   水平クラックは15m程でホールドはガバガバだが、足元はキレッキレで高度感抜群!
   途中ハンドジャム等でレストしたり、ペース配分しないと結構ヨレる。
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 〇8P目(5.9 25m、A井リード)13:00~13:30
   ここからがこのルートの醍醐味。高度感あるカンテを快適登攀!
   壁は立っている部分もあるが、ホールドもスタンスも分かりやすい。
   まさしく、最終局面に向かってグングン登っていく感じ。
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 〇9P目(5.9 30m、A井リード)13:30~14:20
   いよいよ最終ピッチ。左に逃げたくなるが、そこは開拓者の思惑で左に逃げさせてはもらえません。
   右側の壁を巻くように取り付けられたボルトを忠実に辿っていく。
   このピッチも8P目と同じくホールドもスタンスもしっかりして快適に登っていけるが、さすがに9P目ともなると疲労も出てくる。
   快調に延びていたロープの流れがふと止まる。終了点に着いたのかと思ったが、なかなかコールがかからない。それからしばらくして再びロープが延び、ようやくビレイ解除のコール。
   続いて登ると、最後の最後に小ハング・・・ロープの流れが止まった理由が分かりました。
   そのまま越えようとするも疲れた体が持ち上がらない。安定した場所で体制を立て直し、最後は一気に乗っ越して、終了点へ到着。
   終了点で迎えてくれたA井君、続いて登ってきたN川氏とガッチリ握手を交わして今回のサマーコレクションを終了した。
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 〇下山(14:40~15:30)
   終了点である程度ロープやギアを片付け、水分補給と腹ごしらえしてからビジターセンターに向けて出発。
   尾根伝いに歩き、登山道と合流してビジターセンターに到着した。


今回のクライミングは、A井君が旅立つ前にいいルートをやりたいと思い提案した。
関西を代表するルートと言われるのも頷ける高度感もばっちりの素晴らしいルートでした。
フリーで抜けるにはルートの長さ、グレードとも体力的、技術的に今の自分には限界グレードのような気がする。初めのワンスリップが悔やまれるが、あとはフリーで抜けられたし、再訪する理由ができたと思って良しとしよう。
提案に二つ返事で応えてくれたA井君、終始最後尾を務め的確なアドバイスをくれたN川氏に感謝です!

中央アルプス宝剣岳中央稜

メンバー:K谷(L)、M田(記)
日程:6/3

前泊して千畳敷カールへ向かう。
我々二人でここに来るときはいつも晴れ。もちろん、普段の行いがいいので(笑)

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快晴!


さて、今回気になっていたのは雪の残り具合だ。
中央稜は、取り付きまでの雪が溶けきっていると、
植生保護のため一般登山道以外は立ち入り禁止になり
宝剣岳に歩いて登ってから懸垂下降で取り付きまで降りる必要がある。

幸い、今回は取り付きまで雪がつながっている。
岩が雪を被ってもいないのでクライミングシューズで登れる。
今回はまさにベストな状況だと言える。

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ベストコンディション


8:30に千畳敷の駅を出発し、カールの急登を半分近く登り、
登山道の脇にある浅いシュルンドに荷物をデポし取り付きへ向かう。
取り付きの草付きを念のためロープを出して登るとリングボルトで支点があったので、
登山靴をミウラに履きかえ9:30登攀開始。今回は全ピッチをセカンドで登る。

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取り付き前の急登


1ピッチ目からいきなり足が少なくA0での登攀。
リードのK谷さんは棒フレンズまで持ってきてるのでやたら重そうだ。
2ピッチ目もA0を使って登り、オケラクラックの下の凹角から3ピッチ目を始める。
このルートでは凹角が一番難しく、もちろんA0を使って登る。
やっぱりこのルートはアイゼンだとキツそうなので、ミウラで登れてよかった。
オケラクラックは50度くらいで今回では一番やさしく、視界もよく通って気持ちがいい。
オケラクラックを抜け山頂へ。12:30着。
クライミングが終わると即山頂ってやっぱり爽快だし、アルパインのそういうところが好き。

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オケラクラック


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山頂にてK谷さん


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そして下山、
当初は懸垂下降で下まで降りて1ピッチ目に置いてきた登山靴を回収し、
荷物をデポした地点に戻る予定でしたが、
懸垂下降中にロープが引っかかることを危惧して、
ミウラを履いたまま歩いて降りて荷物を回収することに。

裸足で降りようかと思ったけれども、さすがに雪の上を何十分も歩くのは寒そうなので、
多少きついのを我慢してミウラで降りる。
カールの雪の斜面は滑り出すと止まらなさそうなので、
急なところはピッケルの代わりに道すがら拾った石を雪面に突き刺して降りる。
原始時代のアルピニストも同じようにしたのだろうか...。
と、冗談はさておきフラットソールなのでめっちゃ滑りそうで怖い。そして冷たい!!

K谷さんは荷物をデポした地点に寄らずに、先に登山靴を取りに行ったので、
僕は時間をかけて荷物をデポした地点に向かう。以外にピッケル代わりの石が効いてる。
冷たいやら足がきついやらで写真を撮る余裕もない。
今回の核心はたぶんここだっただろう。

デポした地点に着き、足を暖めながら日差しでポカポカに温められたサンドイッチをたいらげ、
K谷さんを待つもなかなか来ない。そこからは姿は見えないが苦戦しているようなので、
デポしてあったバイルをもって再び取り付きへ。取り付き前でK谷さんと合流できた。
荷物がロープバックに入りきらず、持って降りるのに苦労したらしい。

ようやくまともな靴に履き替えられて心底ほっとした。
そのまま無事に下山。

K谷さん曰く僕の雪上技術はずいぶん上達したらしい。
そういえばカールを降りるときも以前ほど恐怖感を感じなかった。靴がミウラなのに。

今回の山行は、せっかく気持ちよかった登りも下りのアレコレで記憶を上書きされてしまった。
ルート自体は次来るときには自分がリードで行けそうな気がするので、来年の今時分ににぜひ行ってみたい。7月に予定している八つ峰のいい練習になったと思う。あとは、アルパインでのカムフレンズの重要性を改めて感じた。夏のボーナスで1セットそろえようと思う。

あとがき
K谷さんが登山靴をデポしてある場所に戻った時に熊の足跡があったらしい。
我々が登るのが遅かったらビレイヤーの私は熊のエサになっていたかも...。

残雪富士山(富士宮ルート)

2018年4月27日(金)~28日(土)、メンバー W、U、T、A、M(記)

【4月27日(金)】

 出発日だというのに、前日、仕事の後ジムへ行ってしまい肩が痛い。また荷物の準備で夜遅かったため軽く眠い。時刻は6:00、ガソリンスタンドも開店したことだろうし、ぼちぼち出発する。ガソリンを満タンにして、高速に乗る。家からだと新しく出来た新名神が近いのだが、ガソリンを入れ忘れていたため、結局中国道へ。帰りは新名神を使おう。集合場所は桂川PA07:40、朝の高速は通勤渋滞があるかもしれないと、1時間ほど余裕を持っていたのだが、蓋を開けてみると、高速はガラガラで7時に桂川に着いてしまった。

軽く車を掃除して、仮眠をしていたら、皆さん予定時間通りに合流。二台に分乗して、日の本一の富士の山を目指す。草津JCで間違えてUターンしたりしながら、刈谷のハイウェイオアシスで、食べ物を物色、朝食が早すぎ空腹の我々は肉巻きおにぎりに目が止まる。軽くおにぎり三個分くらいはありそうな肉巻きおにぎりを、カーボロードカーボロードと念仏を唱えて胃に収める。お昼を食べようと、最後のPAの静岡に停車し、揃って昼ご飯、新富士で高速を降りたらコンビニで食料を購入し、富士山を見上げると、予想以上に雪が無い。ぱっと見、七合目までは全く雪が無さそうに見える。

富士スカイラインを上って五合目(2,380m)へ、途中でカモシカを目撃するも写真は失敗。五合目14:30頃到着、駐車場はかなり空いており、いくらでも車を停めれる状態だったので、レストハウスに近い場所に二台並べて駐車。今年は雪が少なく、夜間の通行止めはしないそうで、24時間通行できるとのこと。食堂は既に閉まっており、土産物で修学旅行の高校生のようにはしゃいだ後は、呼吸も落ち着いてきたので、登山道を下見に行く。

富士宮口登山道のメインの登り口はフェンスで閉鎖されていたため、宝永山側へ10分ほど行き、地図上の六合目への破線を登ってみようと歩き出す。踏み跡は明瞭かと思いきや、ルートが分かりづらく、思い思いに歩くと薮に突き当たる。崩れやすい斜面を方角を目当てに無理矢理登ると、小屋に到着。階段状の登山道を下ると、すぐに駐車場に下り、翌日は素直にフェンスを越えようと誓った瞬間であった。

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 その後軽くロープを出し、斜面が凍結していた際に備え、アッセンダーの練習をしていたら、小雨が降ってきたので、早々に片付け、早めの晩ご飯とする。今回以前から気になっていた、「じゃがりこマッシュ」にトライしてみる。サラダ味のじゃがりこに半分ほどお湯を入れ、少し待ったらフォークでかき混ぜる。たったこれだけで、立派なマッシュポテトになる。初めて考えた人は偉いなーとか言いながら楽しい時間が過ぎていった。富士山は過去に9.5合目付近で高山病により登れなかった思い出があったので、今回は酒も控えて、睡眠を取るよう心がけた。19時には2人と3人に分かれて就寝。

【4月28日(土)】

車中泊で3人は身動きは取れないものの、寒さは全く感じず、気がつけば3時だったので、意外に眠れた事に驚く。夜中に外から車の音が度々聞こえてたので、結構上がって来てると思っていたが、やはり朝には結構停まっていた。外は寒いので、車の中で朝食を取り、身支度を調え、4時に出発。外は満点の星空で月明かりも明るく、雲一つ無い快晴状態。昨日のフェンスをひらりひらりと華麗に乗り越え、登山道に踏み込む。山に入ると、最初ゆっくり歩かなければと思うもののいつも知らず知らずのうちにペースが上がってしまう。しかし今回はWさんがペースを作ってくれてたので、落ち着いて呼吸を整えながら上がって行くことができた。最初ゆっくり歩くのはちゃんと今後も意識しようと思う。高山病の症状も無く、昨晩より体調が良い。あっという間に六合目(2,490m)に到着。動くと既に暑くなっており、服装を整える。一休みしたらまた歩き始め、新七合目(2,790m)を目指す。
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しかし、この新とか元祖という名称はどうにかならないものか、非常に分かりにくい。吉田ルートの八合目はさらに多いが、そのうち本家七合目とか、裏七合目とか増えない事を願う。新と元祖の由来は山梨県と静岡県の対抗意識によるもののようで、スバルラインの終点が五合目となり、対抗して後ほど開通した富士山スカイラインの終点を五合目に定めたようで、定める前は同地点は三合五勺だったので、定める前の七合目が元祖七合目、定めた後の七合目が新七合目になったようだ。由来はさておき、七合目が二回出てくるから八合目と思っているとがっかりする。
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そうこうしているうちに、日も昇り、新七合目(六合五勺)に到着、ここからはところどころ雪があるが、まだアイゼンを着けるほどでは無いと思い、つぼ足で進む。岩と雪のミックスルートを要所でキックステップを駆使しながら、元祖七合目(3,030m)に到着、大分お腹も減ったので、行動食を口にしつつ、先を見上げると、残りはずっと雪の上を歩いて行けそうだ。休憩時にUさんに頂いた温かい甘い紅茶が染み渡る。一休みしたらアイゼンを装着し、ストックからピッケルに持ち替える。雪の上を行けるので、登山道にこだわらず直登ルートを進む。しかし傾斜もきつくなってきて、一呼吸毎に進める距離が減って来る。なんとか八合目(3,220m)を過ぎ、上を見上げると、頂上もしっかり見え、あとわずかに見えるがここから時間がかかる。九合目(3,400m)をスルーして、息も絶え絶え進む、まだ時間が早く、雪の上がクラストしており、アイゼンで氷を踏みつけながら進む。氷の層は薄く、アイゼンを突っ込むと爪がしっかり効いてくれる。九合五勺(3,550m)で一呼吸置くと、早々に頂上を目指す。あとわずかのところを苦労しながら歩を進め、ようやく富士宮口頂上(3,710m)到着。初めての山頂の素晴らしい景色と天気に思わず笑みがこぼれる。火口の方も見に行ってみるが、火口の縁は結構強風で、大分寒かった。火口壁のサミットフォールの話をWさんに教えて頂き、こんな場所でアイスクライミングをする連中がいることに驚愕すると共に、いつかはやってみたいと思った。今回は温かすぎたのか、サミットフォールは繋がっておらず、クライミング目的に上がってくる人には残念な年となった。
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その後ザックをデポして、5人全員で剣が峰(3,775.6m)へ向かう。剣が峰は風があまり強くなく、空身の楽さもあって無駄にTさんと走って登り、すぐに後悔する。しかし、拍子抜けするほどあっさり剣が峰へ到着。これまた初めての富士山剣が峰に喜び、晴天に感謝した。全員で3,777m地点に到着すべくジャンプして、記念撮影を終え、下山することにした。
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下山時は、もう雪が緩み始め、クラストは溶け、かなり安心して下って行った。傾斜が緩やかになると、スキーヤー、ボーダーを眺めながら、シリセード大会、あっという間に下って行く。また、アイゼンを外してグリセードにトライしてみたが、なかなか足腰に力が必要で結構しんどかった。技術が足りないのか、今後またやってみよう。雪が緩んでるので安全に下れるが、斜面が凍ってたら、滑った場合止めきれない可能性があるので、時と場合による危険な技と思われた。

雪の斜面を滑っていくと、あんなに時間のかかった斜面を、あっという間に下れるので、なんとも複雑な心境だ。軽快に下り過ぎて、ルートを外し、宝永山へ近づき過ぎたので、改めて現在位置を確認し、ルート訂正して、西へトラバースしていく。下りの方がルートミスの可能性が高いので、用心が必要だ。夏道に合流し、アイゼンを外すと、登山道を下りていく。そろそろ下るのも飽きたところで、六合目に到着。ちょっと腰を下ろし、名残惜しい山行を振り返りつつ休憩する。そうしているうちにもキャンプ道具を背負って登って行く人々がいる。五合目に到着し、最後のフェンスをこれまた華麗に飛び越え、山行の達成を喜び合った。帰りも渋滞はほとんど無く、大津SAで晩ご飯を食べ、解散。新名神は綺麗で早かった。

今回、最高の晴天に恵まれ、日焼けで顔がヒリヒリするが、非常に楽しい山行が出来た。企画頂いたWさん、そして素晴らしいパーティーに感謝。


富士宮口五合目出発4:00-六合目-新七合目-元祖七合目7:30-八合目-九合目-富士宮口山頂10:30-剣が峰11:30-富士宮口山頂12:00-富士宮五合目到着14:30

白馬岳 主稜2

白馬岳 主稜                   2018年4月29日ー30日
                                 I瀬 M田 T(記)

 当初3連休を取って前穂高北尾根へ行く予定だったが、諸般の事情により
2連休しか取れず、2日で行けるルートとして白馬主稜へ変更することにする。
 28日(土)22時、何とか配送業務を3時間の残業で終わらせ、慌てて支度をして
白馬へと出発する。一週間の残業続きで早や下山後のような体のだるさだが行くしかない。
 翌4時、白馬駅前のコンビニでビバーク中のM田君と合流して更に30分ほど
仮眠後、猿倉山荘を出発する。天気は予報通り快晴で、出だしから暑い。1時間ほどで
白馬尻到着。8峰を目指して右の尾根に上がる。雪崩が起きやすい地形らしく確かに
嫌らしいが、既にあらかた落ちたようで雪は固くよく締まっている。冬季は少なくとも
斜面の中心部を登高することは避けたい。前後のパーティと抜きつ抜かれつしながら
ピークを越えていき、次第に痩せ尾根となる。黙々と歩くうちに5峰辺りに来たようだ。
 暖気で雪が切れている箇所が多く、その通過に労力を費やす。雪が付いてないと
単なるグサグサの脆いブッシュで残雪期のみの登高ルートであることも頷ける。
 さて12時を過ぎると気温も一段と上がり、首筋や顔面が日焼けで痛くなってくる。
 サングラスを取ると30秒も目が明けていられない。クリップオン式の中途半端な
サングラスを持参したがそれではやや役不足だった。横から光が入ってきて目が痛い。
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やがて4峰あたりからポツポツとテン場跡が現れ、我々を誘惑する。何個か目に現れた
やや広めのサイトに心を奪われ、整地してテントを張ることにする。快晴無風気温は
20度はあろうかといった感じでザックのチョコレートも溶けてしまった。最後の雪壁を
望みながら、早速冷えたビールを開ける。58年生きてきて一番旨いくらいの味だった。
この暑さではM田君が担ぎ上げた香住鶴はややヘビー過ぎた。I瀬君は担ぎ上げ棄権。
 春山はやはりビールだ。(重たいが)
 さて、日没とともに寒くなったのでテントに避難し鍋にかかる。まあまあの味だった。
デザートの梅酒入りゼリエースが甚く好評だったので来年も作ろう。久しぶりの食当にも
気合が入る。稜線で過ごすこの時間が私は大好きだ。明日の好天を確信し、シュラフに
潜り込む。その割に一晩中テントがパタパタ揺れ、雨か雪らしきものも落ちてくるので
天気予報は外れたのかと悩む。しかしよく考えたら快晴無風に慣れ過ぎているだけで
大した風雪ではなかった。(夜中の用足しは本当に危ないので次回は安全な和式を作ろう!)
 朝430、M田君に起こされる。すわ、寝坊かとも思ったが、よく考えたら今日は
最後の雪壁を登って頂上から大雪渓を下って帰るだけなので焦ることもないことを
悪い頭で思い出す。疲れで頭も回らない。最後の雪壁到着730。ロープを出す予定で
スノーバーやデッドマンの使用法やボディビレイについておさらいをするが、取り付いて
みると朝で雪も安定しており、なによりバケツ状態なのでノーザイルで行った方が早くて
安全だとみてダブルアックスで登る。傾斜は若干緊張する60度だが左手に持ったクオーク君
がよく頑張ってくれた。右手のエアーテック君はいつも通り。固い雪と柔らかい雪が複雑に
混じりあっているのでデッドマンかスノーバーかはよく判断しないといけない。また打ち
込みにはハンマーヘッドが要るのでトップは持参必須。60mほどを登り最後の乗越をエイ
やーで越えれば、突然小屋の匂いが。とともに頂上の石柱が眼に。このダイレクト感が嬉しい
のとやや興ざめなのと。
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 頂上で記念撮影などをしながら1時間ほど微睡(まどろ)み、下山開始。途中小屋で
記念品などを買いに寄ったりしながら小雪渓、大雪渓を下る。大雪渓はよく事故のある
所らしいがところどころに落石が落ちている。たまに別の沢筋でブロックが音を立てて
崩壊しているが、雪崩を誘発するほどの雪は残っていない。GWということで登ってくる
登山者も一杯だ。3時間ほどをかけて筋肉痛に耐えながら雪渓を下り、猿倉の駐車場に戻る。
(1130)
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NOTES:
 ・快晴は期待通りだったがあまりに日差しが強くて困った。水を大量消費するのと目が
  痛いのと冬用の防寒装備は要らなかったが、これが毎年とは限らないので油断できない。
 ・ベニヤ板で自作デッドマンを準備したが出番は来なかった。(次回?)
 ・白馬主稜はGWはよく混む。3~4月中頃が楽しいかもしれない。
  が、頂上に突き上げる雪の稜は何回来ても飽きない。7時間で速攻日帰りの単独若者も
  いた!帰りの雪渓はヒップそりが有効と思われる。
 ・今回お疲れ気味ということでかなり装備は分担して頂いた。自分としては情けないが
  年寄りを労わる心も重要。(メンバーの皆さん、有難うございました)
 ・ちなみに渋滞を9時間ほどかかって伊丹自宅に戻ったが、次の日朝6時からまた仕事、
  その日はまた2時間半残業、その次の日は倒れかけた。GWにまともに山に登るのは
  なかなか苦労する。まだ大企業にいたころの常識が残っているが、それが普通だろう。
 ・黙々と引っ張ってくれたI瀬君、100Lザックで気合を見せてくれた(最初だけ?)
  M田君、ご苦労様でした。そして有難うございました。また行きましょう!


   






2018.4.29~30 白馬岳主稜

2018.4.2930 白馬岳主稜 メンバーTMI(記)

 

いつかは登ってみたいと思っていた白馬岳主稜。

今回、漸く、そのチャンスが巡ってきた。

当初の予定を変更したTリーダー、M君パーティの計画に乗せて貰うことになった。

しかし、雨男実績が不動のもの⁉となりつつある自分が参加して、天候は大丈夫なのだろうか。

さて、結果は如何に・・・。
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4
月29日(日) 快晴
予想に反し⁉、日本列島は、移動性高気圧に広く覆われ2日間の晴天が約束される予報となった。

自称、『日頃の行いが良い⁉』というM君のおかげか(笑)
前夜、自宅を出発し、交代で運転しながら白馬村へ向かう。

白馬村で、東京からの参加となったM君を拾い猿倉へ。

幸運なことに二股から猿倉(標高1,210m)までの林道が開通していた。

準備で装備分けをしていると、100Lの大型ザックご持参のM君が、テント、共同食料、ロープ全てを持ってくれるという。

M君とのテント山行は初めてなので、「ホンマに大丈夫なのか?」と思いつつ、軟弱なおっさんは、素直にお言葉に甘えることにする() M君、ありがと‼

猿倉からは、沢山付いたトレース跡を辿って登って行く。

流石にGW、人気の白馬岳あって登山者はかなり多い。快晴の太陽が眩しい。

白馬尻の大きなデブリを越えて右に折れ、大雪渓を横断し、尾根末端から取り付く。
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標高1,600m付近から急登が始まり、1,700mを越えた台地上でアイゼンを着け、ストックをピッケルに持ち替える。
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快晴は有難いのだが、異様に暑い。快晴を見越して薄着にしてきたにもかかわらず・・・。

先行者のトレースを辿り、標高1,900m付近の岩場を右から巻き、稜線に戻って雪稜の階段を黙々と登る。
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何度か休憩を挟みながら、1100ころに漸く八峰に到着。

八峰から五峰までは、所々雪が切れてシュルントが発生し、脆い岩登りも相俟って更に疲れる。
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階段状のトレースを黙々と辿り、うねる豪快な雪稜を越えて行く。
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暑さと疲れで、ヘロヘロになりながら、高度を稼ぐマシーンと化す。
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勿論、景色を楽しむ余裕もなく、いくつもの急な雪壁を淡々と登り、いつの間にやら四峰へ。

リーダーが四峰で先行者のテン場跡を見つけて、「今日は、ここまで!」と言わなければ、高度を稼ぐマシーンは、そのまま頂上まで抜けてしまうところだった()
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見上げれば、最後の雪壁を登って行く何組かのパーティーが見える。ロープは使っていないようだ。

M君が、四峰と三峰のコルあたりで、良いテン場跡を見つけてくれたので、そこで荷物を下ろす。(標高2,620m
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整地してテントを張り、中に倒れ込む。数秒で眠りにつける程の、お疲れモードであった。

Tリーダーが多忙の中、用意してくれ、M君が担ぎ上げてくれた鳥寄せ鍋が、疲れた身体に沁みる。

飲まない自分は、ついつい酒を持ってくるのを忘れたので、2人に弄られる。申し訳ございません!

M君は、Tリーダーと数回、冬山に行っている筈なのに、水の作り方、テント内の作法で色々と洗礼を浴びていた。自分もついこの間まで、そんな感じだったような()
そして1900ころに眠りに着く。

 

コースタイム:猿倉駐車場06500810白馬尻08200835尾根末端~1100八峰11301145七峰~1210六峰~1330五峰~1350四峰~1410テン場

平面距離:4.84km、累積標高(登り)1,534m

 

430日(月) 晴れ

夜半過ぎに、強い北西風が、テントを叩く音で目が覚める。

天気図的には、崩れる心配がないはずだが・・・、そんなことを考えながら、再び眠りに着く。

0430ころ、M君の一声で目覚める。爆睡で約30分寝坊する。

昨日の残り具材と棒ラーメンで満腹となり、重い身体を引きずり、準備して出発する。
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本日も快晴、朝陽に照らし出された周囲の山々が美しい。

アイゼンを効かして、一歩一歩ダブルアックスを交えて高度を稼いでいく。階段状だが滑落は許されない。
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三峰へは右から急な雪稜を左上し、二峰直下で休憩を挟む。

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二峰は、直下の岩場を右から回り込んで抜ける。
最後の雪壁は、そこそこ傾斜はあるものの階段状でロープを出さずとも行けると判断し、ダブルアックスで登る。
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そして、雪壁を抜けると、そこは白馬岳の頂上だった。

少し、あっけないような気がしたが、トレースに随分助けられたからだと納得する。
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3
人で固い握手を交わし、記念撮影して、のんびりと過ごす。
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風も弱く、穏やかな山頂で景色を堪能した後、下山開始。
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大雪渓を時折、颯爽と滑り降りるスキーヤーを横目に淡々と下り、2時間程で白馬尻へ。
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GW
前半最終日にもかかわらず、沢山の登山者が大雪渓を登って来ていた。

白馬尻から林道のトレースを辿り、猿倉で装備を解き、約1日半の山旅を終える。

 

帰りは小日向の湯で汗を流し、時折、渋滞に捕まりながらも何とか日が変わらないうちに帰宅。

Tリーダー、M君、計画に乗せていただき、ありがとうございました‼そして、お疲れさまでした‼

 

コースタイム:テン場06400710三峰~0740二峰~0805白馬岳08450900白馬山荘09051100白馬尻~1150猿倉駐車場

平面距離:6.55km、累積標高(登り)360m(下り)1,752m

2018.4.27 残雪の福井 経ヶ岳(越前駒ヶ岳)

2018.4.27 残雪の福井 経ヶ岳(越前駒ヶ岳) メンバー友人、I(記)

 

3月の荒島岳の帰り道、北面の顕著な白い頂に目が留まる。

調べてみると経ヶ岳だった。

雪山希望の友人とともに、残雪の経ヶ岳に登ってみた。
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4
27日(金) 曇り後晴れ

奥越高原青少年自然の家の奥にある駐車スペースに車を停めて出発する。(標高610m

保月山の先に見えるラクダのコブのような岩峰が印象的だ。
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林道を暫く歩くと左手に登山口の標識がある。

気持ちのいい新緑の樹林帯を登ると、尾根と合流する。

ここから緩い坂を一登りすると再び林道に出る。

ここまで、約45分。無雪期は車が、この辺りまで入れるようだ。

林道を跨いで、急坂が始まり、黙々と高度を稼ぐ。

途中にアダムとイブという看板のかかった2種の樹木が寄り添った珍しい木がある。
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保月山に近づくにつれ、残雪がチラホラ出てくる。

保月山は、休息にもってこいの開けた山頂だ。

東に杓子岳と中岳が見えるが、ここから経ヶ岳は未だ見えない。
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一旦、コルに下り、下から見えていたラクダのコブのような岩峰を右、左と巻いて登っていく。

雪がたっぷり付いていれば、ルートファインディングが必要な所だろう。
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残雪の斜面を登って行くと、こんもりとしたピークの杓子岳に到着する。

漸く見えた経ヶ岳と、ピークから火口源へ切れ落ちる荒々しい火口壁が良い雰囲気を醸し出している。
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見晴らしのいい雪原を下り、笹原を登ると中岳ピーク(標高1467m)。

エネルギーを補給し、雪の斜面を一旦下り、最後の急登にとりかかる。
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雪があれば、苦しい登りだろうが、全くない。ひたすら、笹トンネル下の脆い急坂を登る。
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やがて傾斜も緩くなり、一登りすると、標識が見え、経ヶ岳山頂に到着する。(標高1625m
山頂は、笹原に囲まれているが、360度の素晴らしい展望だ。三角点は少し先の笹原の中にある。
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昼食を食べて、白山、荒島岳等の写真を撮ったり、昼寝したりと思い思いにのんびりと寛ぐ。
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あっという間に2時間⁉が過ぎ、完全に休息モードの身体を奮い立たせ、下山にかかる。

3回ほど休憩を挟み、3時間ほどかかって駐車場まで戻る。

せっかく持参したピッケル、アイゼンは、やっぱり使わずじまい。次回は、もう少し雪のある時期に再訪したい。

帰りは近くのトロン温泉で汗を流し帰路に就く。長丁場の日帰り山行、お疲れさまでした‼

 

コースタイム:駐車場06000755保月山08100850杓子岳~0905中岳09351015経ヶ岳12151300杓子岳13201350保月山14101530駐車場

平面距離:10.22km、累積標高(登り)1,329m

台高 迷岳

台高 迷岳          2018年3月11日  
               O島×2 I瀬 T見 T(記)

 10年ぶり位に台高の迷岳に行く。今年は例年になく寒さが厳しかったので
残雪を期待して、そこをアイゼンで登れば歯ごたえ充分という計画だったが・・。
 前夜JR西宮駅に21時集合し、そこから約3時間半でスメール温泉に
到着。途中でO島夫妻と合流し、久しぶりにテントで杯を交わす。あては
おでんのパック。午前2時ごろまで飲み、日本酒の2Lパックも空になったので
寝ぼけて急いでシュラフに潜り込む。
 翌7時起床。予報通り、天気は快晴。快晴すぎて山の頂を見上げても白い
物が全く見当たらない。それでも少しは残っているだろうと期待して出発する。
8時。出だしは唐谷川添いの道を歩き30分ほどで右へ分岐し、急登が始まった。
 朝起き早々息つく暇もない急登で身体に堪える。1か所、残置ロープのある
岩場を超えるとT字路に合流し、そこから飯盛山へのさらなる急登が始まる。
 飯盛山と聞くともっさりとした山のように聞こえるがかき氷のように飯を
盛った山なので傾斜が半端ない。しかし前回と違って難所にはトラロープが
張られているのでそれに頼れば少しは楽だ。(頼り過ぎには注意)
 難所を慎重に登り、1時間ほどで飯盛山頂に到着。久しぶりに平坦な場所が
現れた。しかし雪が全然なく、担いできたアイゼンとピッケルとハーネス、ロープが
宝の持ち腐れなので、一人装着して歩く。そうこうするうち、この調子では
迷岳頂上到達が怪しくなってきたのでアイゼンを外してスピードを上げることにする。
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 13時半、遂に頂上に到着。風がきつい。展望もあまりなし。しかし
危険な道を苦労して登ってきたものだけが味わえる、何ともいえぬ達成感に
浸れる。14時下山開始。前回は西側の藪を漕いで滝道を降りたが、今回は
来た道を折り返して下ることにする。T見さんの安全を考えてハーネスを
装着してもらい、ロープはいつでも出せるようにザックの上に配置換えする。
 3点支持で悪場を降り終え、ロープは出さずに戻ってくることができた。
17時。春は陽が長いので助かる。しかし三重の松阪市まで来るとこれ程まで
に雪がないとは知らなかった。結局山で出会ったのはどこから来たのか
分からないベテラン風のカップル2名だけだった。すぐそこの高見山なら
100人以上と出会っただろうと思うとこの山の渋さが判る。参加の皆さん
お疲れ様でした。帰りはスメール温泉で汗を流す。なかなかこれまた渋い
温泉だった。

西穂高岳西尾根積雪期バリエーションルート

西穂高岳西尾根積雪期バリエーションルート
2018/3/30-3/31

天気:2日間、雲一つない快晴。晴れ過ぎやろ(笑)
メンバー:W、U本(記)

 以前から気になっていた西穂高岳西尾根へWさんと行ってきました。
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 樹林帯と岩稜帯で構成されるこの西穂高岳西尾根は北アルプスの槍、穂高というメジャーな山域にあるものの比較的入山者も少なく、総合的な冬山の楽しみを十分味わわせてくれる積雪期バリエーションルートであり、いずれは登ってみたいと考えていた。

 
 前半は樹林帯を伸びる急登の尾根道で積雪状況によってはラッセルを覚悟する必要があり、後半は森林限界を抜けた急斜面の雪稜登攀と山頂まで続く雪と岩稜のミックス地帯の登高というのが本ルートの特徴である。

 20㎏前後のザックを背負って積雪状況によっては深雪をラッセルしながら登る体力、雪崩のリスク判断、滑落したらほぼ間違いなく死ぬであろう危険個所が多数あり、わずかなミスでも命取りとなることから雪稜や岩稜での的確なピッケル、アイゼンでの登高技術、ロープワークに加え、入山者が少ないルートということもあり積雪状態に応じた正確なルートファインディングも必要とされる。


 計画の初期段階からWさんと何度も打ち合わせを重ねながら、実際に起きうるであろう様々な事態をシミュレーションし、必要な装備、日数、食料などを割り出して詳細を詰めていった。地形図による詳細なルート調査とお互いの力量を検討した結果、一応1泊2日でいけるのではないかとの見通しは立てていたが、雪が予想以上に多くラッセルに時間をとられる場合もあると考え、予備日1日分余裕をみて食料は2泊3日分を持ち上げることとした。また、稜線を吹き抜ける強風でコールがお互い聞き取れないことも考えられたため、アマチュア無線機を各自携行することとした。実際は最後までロープを出さずに行けたため、無線機でコールする場面はなかったが、わずか160gと軽量コンパクトであり、スマートフォンと違い分厚い手袋をしたままでも容易に操作できるという手軽さで行動中の意思疎通にとても役立った。無線機は今後も積極的に活用したいと考える。


 荷物は極力軽量化していく方針であったが、八ケ岳阿弥陀南稜で7人が同時滑落、そのうちの3人が死亡する遭難事故が本山行の数日前に発生した。山では何が起きるかわからないということも考え、50mシングルロープ1本、アイススクリュー数本、またスノーバーも持っていくこととした。

 雪山での通常の幕営装備に加えて、ダブルシャフトで登攀の安全性を高める目的で各自ピッケル2本(アッズとハンマー各1本)を携行、ラッセルがある可能性もあったのでワカン、雪崩の危険個所があるためビーコン、ゾンデ、スコップを携行したことでザックの重さは最終的に23㎏に達した。
 せめて食料だけでも軽くしたいということで今回は山岳会伝統の鍋料理でなく、アルファ米などの携行食料を中心とした簡素なものとした。さらにこの時期は雪が氷化し、滑落のリスクが高くなっていることが考えられたため、ピンピンになるまでアイゼンの全ての爪を研ぎ直す等、細部に至るまで事前準備をおこなった。


 本山行の数日前の出張で北アルプス上空を飛ぶ機会に恵まれた。槍、穂高上空を抜けるコースをうまく取ってくれればと、また雲が少なく視界が遠くまできいてくれればとひそかに期待していたところ、穂高連峰の上を狙いすましたかのように飛んでくれ、西穂高岳を上空から事前偵察することができた。3月も末にもかかわらず、穂高連峰は真っ白な雪に覆われた荘厳な雪山の装いで、来たる山行への期待が高まる。

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 午前3
時半過ぎに新穂高駐車場へ到着し、車中でそのまま仮眠する。5時過ぎに目覚め、かるく朝食をとり装備を整えて6時過ぎに出発する。前日までの激務の疲れに加えて極度の寝不足で頭はぼーっとし、体は死んだように重く、調子が上がらない。

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 新穂高登山指導センターに登山届を提出し、ロープウェイの新穂高温泉駅の下を素通りして右俣林道へ入っていく。車止めのゲートから先はがっつり雪が積もっていた。ツボ足で林道をトボトボ歩く。モナカ雪を踏み抜いては膝や腿まで埋まり、歩きづらい。

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 穂高平避難小屋についたあたりから身体がようやく目覚めてきたか、頭が少ししゃきっとしてくる。後ろから40代男性2人のパーティが追いついてくる。西尾根に入ったのは我々と彼らの2パーティ、計4名だけであった。

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 西尾根の取り付きはどこからでも良いということになっている。穂高平避難小屋の前でワカンを履き、牧場跡の柵を乗り越え、ただっぴろい雪原を突っ切って西尾根の末端にとりつく。
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 表面はパリッと、中はふんわりサラサラしたモナカ雪が積もった急斜面が尾根のすそ野から始まる。モナカ雪を踏み抜いて膝や腿まで埋まってはもがき、ザックの重みが肩からのしかかり、一向に捗らない。ふと気づくと熊の足跡が目の前を点々と横切っている。こめかみから汗を滴らせながら、熊も冬眠から目覚めてこんな深い雪の中を歩きまわって大変だな、などとぼんやりした頭で思った。
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 雪が締まっていて少しでも歩きやすいところを探しつつ、広い尾根を右上へとトラバースしながら登っていくと、少しずつ雪が締まってき、能率が上がってくる。

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 適当な頃合いでアイゼンに履き替え、肩に食い込むザックの重さにあえぎながら雪の急斜面を尾根筋に忠実に登っていく。心地よいほどに静かなブナの原生林を抜けていく。見上げれば穂高ブルーに染まった雲一つない青空がどこまでも続く。真っ白に雪化粧した錫杖岳、笠ケ岳、抜戸岳を背負いながら着実に高度を上げていく。

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 1946mピークで一息入れる。見渡せばテントを十数張りは張れそうな平地が広がっている。しかし我々が目指すのは2350~2400m付近の幕営適地。こんなところで落ち着いてしまうわけにはいかない。ずっと先まで樹林帯が続いているのが見える。

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 1946mピークの奥のなだらかなコルを抜けると西尾根主稜上へ出る。アップダウンを繰り返しながら細く痩せてきた尾根沿いの急登が果てしなく続く。モミの木の間から白銀の西穂高岳のピークが見え隠れしながら少しずつ近づいてくる。

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 15時頃ようやく2343mのコルにたどりつく。先行していた40代男性2人のパーティがテントを設営しているところだった。重いザックを投げ出し、どこにテントを設営するかWさんと頭を突き合わせて相談する。地形図を改めて確認すると30分ほど進んだ先の第1岩峰手前の2400mのコルにテントを張れそうな地形がある。2343mのコルにザックを置いたまま空身で偵察に向かう。23㎏のザックがないとこんなに身体が軽いのか、このまま空へ風船のように舞い上がっていけるかのような錯覚におそわれる。先ほどまでの亀のような重い足取りが嘘のように空身で尾根筋を駆け上がると予想どおり2400mのコルに2人用テントを1~2張りだけ張れる狭いスペースがあり、目の前に第1岩峰がそびえている。お互い迷うことなくここにテントを張ることにした。

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 2人用テントを張り、その近くにトイレを掘り、テントの脇に風よけのブロックを積み上げる。膝を突き合わせて温かい紅茶を回し飲みし、ウィスキーを舐めながらせっせと水を作る。アルファ米にレトルトカレーをかけ、ボイルしたシャウエッセンをほおばりながらカレーライスを掻き込む。シャウエッセンをボイルしたお湯で溶いたクラムチャウダースープを流し込む。アルファ米に入れるお湯の量を間違えておかゆカレーになってしまったが、お腹に入れてしまえば同じだ。満腹になった後はウィスキーを舐めながらよもやま話をしているとだんだん瞼が重くなってき、早々に寝袋に潜り込む。テントの中は暖かく快適で、朝まで夢一つみず爆睡だった。

 

 4時過ぎに目覚め、アルファ米の牛飯とコーンスープの簡単な朝ご飯をすませ、テントを撤収して6時過ぎ出発。見上げると今日も雲一つない青空がどこまでも広がり、風もほとんどない。今日もまた良い一日になるのではと期待が高まる。

 

 ここから先は昨日までの樹林帯の尾根歩きから一転、岩と雪の荒々しい岩稜へと様相が変わる。威圧的なほどに第1岩峰が目の前に高々と聳える。過去の山行記録によると第1岩峰を右へ巻いたり、左へ巻いたり、雪がついているときは第1岩峰を直登した事例もあるようだ。今回は第1岩峰下部にはほとんど雪がついておらず、所々氷柱が垂れ下がっている。
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 我々は前もって打ち合わせたとおり第1岩峰を右へ巻き、岩峰基部近くの急斜面の雪渓を直登する。所々岩が出ているが、ほとんどが雪壁。雪はよく締まっており、アイゼンが良く効く。ロープは不要。
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 雪の急斜面を登り切ると、ジャンクションピークへ向かって延々トラバース。所々前爪で登る箇所があり、ふくらはぎに堪える。もたもたしていると疲れるので駆け上がるように進む。ちょっと止まっては息を整え、足を休める。前をみると雪庇が張り出しており、下をみればどこまでも続く急な斜面。雪の下にハイマツと岩がうっすら見えるところを慎重に進む。
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 ようやく北西尾根との合流地点、ジャンクションピーク。見るからに頼りなげな細い痩せ尾根の上に北西尾根からのトレースが残っている。去年のGWにTさんとI瀬さんがここから登ってきたのだなと、自分たちが登ってきた西尾根と同じく長大な北西尾根を見下ろしながらそんなことを考える。ジャンクションピークの上に小さなコルがあり、テント跡が残っていた。1~2張り分のスペースしかないので早い者勝ちだが、北は双六岳、弓折岳、槍ヶ岳、中岳、南岳が横一列に広がり、南には焼岳、乗鞍岳、御岳山、西には錫杖岳、笠ケ岳、抜戸岳、東には西穂高岳のピーク、ロバの耳、ジャンダルム、その奥に奥穂高岳が畏怖堂々と屹立している。次に来るときは早い時間にここまで上がってテン泊し、絶景を愛でながらゆっくりお酒を飲みたいものだと思った。

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 ジャンクションピークの隣に2837mピークがそそり立つ。右側を巻いて雪稜を進むと第2岩峰が視界に入ってくる。これも岩尾根を右に巻いて岩稜右側の浅いルンゼを直登する。この辺りは岩がボロボロで浮石も多く、気が抜けない。難しさは感じないが、失敗できないので緊張感が続く。ふくらはぎが疲れてくるのが怖い。岩にしっかり乗れる場所を見つけてレストしてはふくらはぎを休め、また登る。繰り返し出てくる小岩峰ごとに急な雪壁の登りがある。雪壁にはピッケルもアイゼンもしっかり刺さる。岩峰に雪がついているところのほうが登りやすい。雪質も柔らかいところや堅いところと様々。劣化したフィックスロープや錆びたワイヤーが所々垂れていたが、雪に埋もれているところも多かった。正しいルートを進めているというとりあえずの指針にはなる。天気に恵まれ、幸いロープを出さずにすんだ。

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 山頂直下の最後の核心部の岩場に差し掛かる。古いロープが垂れていたが、大半が雪に埋まっている。丁寧に足場を確保しながら垂直に切り立ったルンゼをダブルアックスで慎重に体をせり上げる。特に難しさは感じないが、見下ろすと完全に切り立っていて高度感が半端ない。このドキドキ感がたまらない。雪崩の跡が所々に残る西穂沢の雪渓が遥か麓まで伸びている。登攀する足元から崩れ落ちた雪塊が数百メートル垂直に切れ落ちた絶壁を次々落ちていく。わずかなミスも許されない。

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 ルンゼを乗り越えると西穂のピークへの最後の斜面が陽光にきらきら輝いている。そのまま一気にピークへ駆け上がる。

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 西穂高岳山頂。パートナーとがっちり握手する。お互い自然に笑みがこぼれる。雲一つない穂高ブルーの青空がどこまでも冴えわたり、360度の大パノラマが広がる。絶景に圧倒される。山頂は無人で我々だけだった。撮影大会をし、景色を楽しみながら携行食をほおばり、温かい紅茶を味わう。ここから離れるのが惜しい。

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 下山開始。急峻な岩稜に雪の痩せ尾根が続き、独標までは気が抜けない。ロープウェイの時間に確実に間に合うという安心感からか、絶景を十分に味わいながらアップダウンを繰り返しつつ標高を下げていく。

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 ピラミッドピークから独標までの細い尾根を何人もの人が続々こちらへ登ってくる。午前中のロープウェイで上がってきた人たちだろうか。

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 独標。ここまでくると大勢の登山客で賑わっていた。ここでまた少し休憩する。狭い高台に大勢の人がひしめいており、傍のグループの大声が耳に飛び込んでどうにも落ち着かない。先ほどまでいた西穂山頂の静寂が早くも懐かしい。早々に休憩を切り上げて西穂山荘めがけてさらに下る。

 

 丸山を通過し、広くなだらかになってきた斜面を降りると西穂山荘。山荘の前に重いザックを下ろして名物の西穂ラーメンを頂く。味噌味の温かいスープが胃にしみわたる。

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 西穂山荘からロープウェイ駅まではこれでもかというくらい丁寧な案内看板とデポ旗が点々と続く雪道を降りていく。1時間ほどでロープウェイ駅到着。着くとすぐにロープウェイが発車し、15分ほどで新穂高温泉駅到着。新穂高登山指導センターへ下山届を出して温泉に向かう。中崎山荘奥飛騨の湯の開放感満点の露天風呂で2日間の汗を流す。さっぱりした後、体重計に乗ってみるとWさんも私も2日間で2㎏落ちていた。あと4回通えば10㎏は落とせる計算だ。

 

 本ルートは、第1岩峰の取付きから山頂直下の緩斜面に出るまでは険しい岩稜帯、急峻な雪稜やオープンバーンの雪壁の連続で気の抜けるところはほとんどなく、緊張感を張り詰めたなかでの持続力が求められる。また雪庇や雪の状態を判断できる氷雪スキルは勿論、アイゼン、ピッケルワーク、重装備を担ぎながら登高を続ける強靭な体力が必要である。バリエーションルートのため入山者は少ないが、滑落事故もしばしば起きており、慎重な行動と判断が求められる中上級者向けのルートであると感じた。深雪でのラッセルが多かったり、天候が不安定なときはかなり手強いルートになると思われた。今回は天候にも恵まれ、雪の状態も安定しており、ラッキーであった。

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 Wさん 楽しい山行ありがとうございました。やっぱりアルパインクライミングは楽しいですね。またこれからも色々なバリエーションルートにチャレンジしましょう。

 

≪コースタイム(超アバウト)≫

330:

午前6時過ぎ:新穂高登山指導センター  午後3時過ぎ:2343mのコル  午後4時過ぎ:2400メートルのコル(泊)

331:

午前6時過ぎ:2400メートルのコル出発  昼前、西穂高岳山頂  午後1時半過ぎ:西穂山荘  午後4時、新穂高ロープウェイの新穂高温泉駅(新穂高登山指導センター)
西穂高岳西尾根GPS軌跡_20180330-31

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