年越し!高島トレイル

三重嶽手前



メンバー 松本智圭・須川雄司(記録)

 ■はじめに

滋賀県高島市にある山の道「中央分水嶺・高島トレイル」。琵琶湖と若狭湾を同時に望むことができる、自然豊かなロングトレイルに大先輩の松本さんと須川で縦走してきました。高島トレイルはマキノの愛発越えから今津の山を経て、朽木の三国岳に至る80㎞のロングコース。藪に埋もれていた古道や山道を地元の方が整備して2007年に開通しました。自然に囲まれた未舗装のトレイルを長く歩けるのが魅力です。一般的に夏路で6日かかるコースです。

 本来であれば、愛発越えから朽木まで南下するのが通常コースですが、お正月に朽木までのバスが運休していることと、後半のエスケープルートを考えて朽木から愛発越えまでの、逆コースで計画しました。

  

0日目 12月29日

29日の仕事納めの後に急いで家に帰り、忘れ物がないか最終確認して、2230分の京都発JR湖西線で安曇川駅まで。駅近くの公園でテントを張らしてもらい、前夜祭の祝杯を上げる。

 

1日目 1230

739分   安曇川発バス

930分   桑原橋

1143分 三国岳

138分   岩谷峠

1533分 地蔵峠

1619分 休憩舎着

739分安曇川駅発のバスで朽木支所まで、そこから市バスで高島トレイル終点の桑原橋まで。市バスの運転手さんが「今年は近年まれにみるほどの雪が少ない」と教えてくれる。

桑原橋には全く雪がなく、年末年始も暖冬の予報。桑原橋から三国岳までは急な登りが続く。久しぶりに重たい荷物を担ぐので、ザックのベルトが肩に食い込んで痛い。天気は良くブナ林が一面に広がり気持ちよい。地蔵峠から40分ほど下った休憩舎の東屋の下が今日のキャンプサイト。予報では今晩から全国的に雨。食事は味気ないが、夜はアルファー化米と袋麺で朝は棒ラーメンと餅が一つで全日通した。19時頃から雨が降ってきたが、東屋のおかげで快適に眠ることが出来た。

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■2日目 12月31日

650分   休憩舎発

813分   クチクボ峠

118分   おにゅう峠

1251分 百里ヶ岳

1355分 木地山峠

1446分 桜谷山

164分   与助谷山着

昨日の夜からの雨が続く。気温は高いので寒くはない。雨対策をして出発。小雨になったり本降りになったり、青空が見えたりと山の天気は目まぐるしい。三国岳からナベクボ峠までは「高島トレイル」と書かれた黄色いテープはないので、ルートファインディングに集中しなければ、すぐにルートを外してしまう。眺望もない雨の中を無心に歩く。高島トレイルは80㎞あるが、1000メートルまでの低山ばかりでアップダウンは比較的少ない。百里ヶ岳山頂で一瞬の晴れ間がでて、虹がかかり癒される。予定では水場のある木地山峠で泊まる予定だったが早く着いたので距離を延ばす。木地山峠で水を汲み与助谷山まで行き山頂でテントを張る。雨は降り続き、風も出てきてテントの中もビチャビチャに濡れてしまう。
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3日目 11

650分    与助谷山発

745分    駒ヶ岳

108分    横谷峠

1340分  桜峠

1541分  二ノ谷山

17時    水坂峠着

天気予報では朝には雨が止むはずだが、その気配はない。雨の中を駒ヶ岳へ、このあたりから雨からみぞれに変わってきた。13時ごろにやっと天気が回復し若狭湾が見える。横谷峠から桜峠までの間で送電線を超える箇所があるが、工事中のようで通行止めになっている。迂回することもできないのでそのままロープをまたぎ通過させてもらう。桜峠でいったん集落まで降りる。二ノ谷山から歩いていると、急に立ち眩みのような揺れがあり目の前がくらくらする。後でこの揺れが能登半島地震であったことを知る。朽木からこの辺りは携帯電話が入らないので、ラジオを持っていくことをお勧めする。暗くなる一歩手前で水坂峠に到着。隣に小川が流れており、すぐに水が汲める。雨は止んだが、濡れたままの寝袋の中に横たわり、眠れない夜を過ごす。ここでやっと高島トレイの中間点。

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■4日目 1月2日

640分    水坂峠発

950分    武奈ヶ嶽

1333分  三重嶽

156分    大日尾根

1650分  大御影山着

水坂峠から武奈ヶ嶽まで、いきなりの急登を登る。このあたりから雪が積もっている。日本海に近い今津の山になるので、雰囲気は一変する。雪は20cm位しか積もっていないのだが、ラッセルが辛い。雪で足が上がらず体力が消耗し歩行スピードが極端に落ちてしまう。疲労も限界で、松本さんに遅れてしまう。松本さんは重荷力もあり、強く頼もしい。今日は天気が良く、日本海の若狭湾がすぐ近くに見える。
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晴天の雪山登山でテンションは上がるが体が追い付かない。抜土まで行く予定だったが、大御影山の山頂で日が暮れだしてしまう。夏なら抜土まで行かないと水場がないのだが、雪は豊富にあるので水にすることが出来るので大御影山山頂でキャンプとする。夕日が美しい至福の時間。

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5日目 13

740分     大御影山発

915分     抜土

1050分   大谷山

1147分    寒風

1320分    マキノ高原温泉さらさ着

ラッセルに時間がかかるので、高島トレイル始点の愛発越えまでの予定は諦めて、マキノ高原温泉さらさまでのルートに変更する。この辺りは、琵琶湖と日本海が同時に見えて眺望が最高。ブナ林の葉も落ちて遠くまで見渡せる。途中で熊?ような足跡が続いている。大谷山手前に石庭という場所があり琵琶湖の水蒸気が雲海を作り絶景。寒風について、やっと自分たち以外の登山者に出会う。ここからは、雪もない道をマキノ高原温泉さらさまで快適に下る。温泉で5日分の疲れを癒して湖国バスでマキノ駅まで行き。新快速で神戸まで帰る。

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■おわりに

最近はクライミングや沢登りなどばかりで、荷物を担いで長期で山に泊まることはなかった。今回のロングトレイルでは衣食住を全て担いで歯を食いしばりながら、日の出から日の入りまでひたすら歩いた。一歩一歩の小さな積み重ねでどこまでも進むことができる。久しぶりに山で生活することによって、登山という行為は、なんでも自分でやらないと生きられない「シンプルな遊びだな」と改めて感じた。雨が降っても雪が降っても地図とコンパスを頼りに、目標に向かって進む。生き抜くために知力と体力をフル活用して行動する。努力するからこその感動がある。登山は奥が深く人生そのものだ。

 

今回、ご一緒くださった松本さん。30年近い付き合いだが、久しぶりに一緒に山に入ってみてやっぱり山仲間は一生の財産だと感じた山行でした。ありがとうございました。また山に行きましょう!

2024.1.1-2 北岳バットレス(行けず)

2024.1.1-2 北岳

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こんにちは、岩瀬たです。
なかなか騒がしい年明けですので、あけましておめでとう。とは少し書きづらいですが、今年もよろしくお願いします。

さて、年末年始は会外の友人と北岳バットレス第4尾根に行く予定でしたが、31日の天気が悪く、日をずらして年明けた1日に入山、2日にアタック、3日に下山。の予定で入山するも、2600m近辺の森林限界まで行って、携帯の電波が入ったので天気予報をチェックすると、どうも天気がイマイチだったので、一泊して何もせず降りてくるという結果でございました。
アプローチどえらい長かったのにな、、、残念だ。

思い返してみると山行記録を書くのも何ヶ月ぶりかというくらいで、その間これといった山に行っておらず、腑抜けた身体にちょっぴりカツを入れることができたのはせめてもの救いと思っておくことにします!

気づかぬようにしているけれど、少しずつ山に対する夢中な感じが減ってきている気もする。
もう今年で34歳になるけれど、それなりに仕事も忙しいし結構やりがいも感じたりしてて、例えば今までならジムに行ってたであろう時間を勉強に費やしたりしているフシがなくはない。
これでもし恋人でもできようものならますますシティボーイになってしまうだろう。(その予定は全く無いので無用な心配だが。)

なにはともあれ、トレーニング不足はまさしく気持ちを弱くするということです。
もう少し気持ちを強く持って、年も明けたし気持ち新たにまずはまたトレーニングから始めましょうかね!
山に行くのはカッコいいことだが、山にも行って仕事もできる方がもっとカッコいいはずですからね!!
今年も一年頑張ろう!

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(池山小屋前の池)

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(森林限界手前のテント泊地)

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(ひたすら荷物重たかった!)

滝谷D沢 - 荷継沢 - 白出沢 バックカントリー 山スキー

滝谷D沢 - 荷継沢 - 白出沢 バックカントリー 山スキー 滑降

山行日
山域、ルート
穂高岳 滝谷D沢 - 荷継沢 - 白出沢
活動内容
バックカントリー 山スキー
メンバー
藤本、三浦

滝谷

滝谷は北穂高岳西側の岩場である。北穂高岳を中心とし、南岳小屋から北穂高岳、涸沢岳を経て涸沢岳西尾根の蒲田富士までの範囲が滝谷上部稜線になる。滝谷下部にはナメリ滝、雌滝、雄滝があり、最終的に蒲田川右俣谷に注がれる。蒲田川右俣谷上部は飛騨沢とも呼ばれる。

滝谷は、上高地の名ガイド上條嘉門次が「飛ぶ鳥も通わぬ」と称したように、非常に鋭く切り立った岩場であり、剱岳と共に日本を代表するクライミングの名所となっている。また、滝谷は「岩の墓場」とも呼ばれ、落石が多いことでも知られる。

滝谷D沢の滑降ルート。飛騨沢から撮影。 バックカントリー 山スキー
滝谷D沢の滑降ルート。飛騨沢から撮影。

滝谷のバックカントリー、山スキー

滝谷のバックカントリースキーのルートとしては、滝谷の北からA沢、B沢、C沢、D沢、E沢、F沢と6本の沢となる。いずれの沢を滑降したとしても下流にナメリ滝と雄滝があり雪が途切れるため、そのまま右俣谷 (飛騨沢) までスキーで滑り降りることはできない。滝を懸垂下降するか、滝の手前から滝谷源頭の稜線まで登り返す必要がある。

滝谷D沢

滝谷D沢は滝谷の6本の沢の内の一つで、涸沢槍のコル (D沢のコル) に突き上げる。源頭を涸沢岳北面とする北向きの沢である。他の滝谷の沢と一つに合流した後、ナメリ滝と雄滝を経て右俣谷に合流する。2022年5月に滝谷D沢をスキー滑降し、E沢と涸沢岳西尾根を登り返し涸沢ヒュッテに戻るという計画を立てたが、前日の奥穂南稜登攀に時間がかかり過ぎて断念している1

荷継沢

荷継沢は白出沢の支流である。涸沢岳西尾根にあるF沢のコルを源頭とし、白出大滝の上流で白出沢と合流する。涸沢岳西尾根北面の滝谷F沢とは反対側の南面に位置する。一般登山道はなく、登山やスキー滑降のルートとして使われることは少ない。

白出沢

白出沢は右俣谷の支流であり、奥穂高岳と涸沢岳を源頭とする沢である。新穂高から続く登山道があり、穂高岳山荘や奥穂高岳に登るための最短ルートであるとともに、涸沢や穂高岳山荘から新穂高へ下山するバックカントリー、山スキーの滑降ルート2, 3, 4としても重要である。一方で落石の危険もあり、過去に3回スキー滑降したが度々落石を目撃した。実際2013年には落石による死亡事故も発生している。ヤマケイオンラインによれば、2020年以降崩落により通行止めだったそうだ。古くからある登山道ではあるが、ザイテングラードのような「超メジャー」な登山道と比べると不安定なのかもしれない。2022年に修復され2023年5月現在は通行可能になったようだ。下部にある白出大滝を高巻きするため、ルートは荷継沢をトラバースする。

滝谷D沢滑降のルート計画

前年に断念した滝谷D沢滑降を遂行すべく、山行計画を立てた。今回は新穂高から入山し槍沢、横尾尾根、横尾本谷を経由し涸沢ヒュッテで宿泊5して滝谷D沢滑降を狙う計画のため、滑降後新穂高に下山できるルートにしたかった。滝谷下部の滝を懸垂下降してそのまま飛騨沢出会いまで下山するルート、滑降後に滝谷F沢を登り返して穂高岳山荘経由で涸沢ヒュッテに戻り翌日白出沢から下山するルートなどが候補に挙がった。しかし、滝谷を懸垂下降できるか行ってみないと状況が分からないし、涸沢ヒュッテに戻る場合は行程が1日長くなり予備日がなくなることが懸念事項だった。そこで滝谷D沢滑降後、F沢を登り返し荷継沢経由で白出沢を滑降して新穂高に下山する、最もシンプルで懸念が少ないルートを選択することにした。

滝谷D沢滑降後、F沢を登り返して、荷継沢と白出沢から下山するルートは雪さえ繋がっていればなんとでもなるだろう。それでも残る懸念は、近年の雪不足により滑降ルートの雪が繋がっていないことだった。特に滝谷D沢と荷継沢は最近の滑降記録がなく、正直行ってみないと分からない状態だった。雪が繋がっていない場合の懸垂下降に備えて、ロープやハーケンを装備に加えた。ロープがあってもセルフビレイや支点がとれる場所があるのか、懸垂下降の準備中に誤って装備を落としてしまわないか。他にも横尾本谷右俣下部は雪が切れていて涸沢と合流できないのでは、2013年の落石事故以降の滑降記録がほとんどない白出沢は滑降できるのか、など、不安を抱えたままの山行開始となった。

滝谷D沢 - 荷継沢 - 白出沢 バックカントリー 山スキー 滑降の山行記録

7:30涸沢ヒュッテ - 10:30穂高岳山荘 - 11:00涸沢岳 - 12:30滝谷D沢のコル - 14:10滝谷D沢F沢出会い - 16:30滝谷F沢のコル - 17:40荷継沢白出沢出会い - 21:35右俣林道出会い - 23:00新穂高温泉

滝谷D沢の状況チェック

滝谷D沢は飛騨沢と槍ヶ岳山頂から目視できた。飛騨沢からはノドで雪が繋がっているか確認できなかったが、槍ヶ岳山頂からは雪が繋がっていることが確認できた5。これで滝谷D沢の雪が切れていることへの不安が一つ解消されて少し気が楽になった。

滝谷の全景。滑降の2日前に飛騨沢から撮影。D沢の滑降ルートが右に曲がった後岩が露出しており、雪が繋がっているか飛騨沢から見てもわからなかった。バックカントリー 山スキー
滝谷の全景。滑降の2日前に飛騨沢から撮影。D沢の滑降ルートが右に曲がった後岩が露出しており、雪が繋がっているか飛騨沢から見てもわからなかった。
滝谷D沢の滑降ルート。滑降の2日前に飛騨沢から撮影。D沢の滑降ルートが右に曲がった後岩が露出しており、雪が繋がっているか飛騨沢から見てもわからなかった。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢の滑降ルート。滑降の2日前に飛騨沢から撮影。D沢の滑降ルートが右に曲がった後岩が露出しており、雪が繋がっているか飛騨沢から見てもわからなかった。
槍ヶ岳山頂から見た滝谷。D沢が右に曲がった先も雪が繋がっているのが確認できた。バックカントリー 山スキー
槍ヶ岳山頂から見た滝谷。D沢が右に曲がった先も雪が繋がっているのが確認できた。
槍ヶ岳山頂から見た滝谷D沢滑降ルート。D沢が右に曲がった先も雪が繋がっているのが確認できた。バックカントリー 山スキー
槍ヶ岳山頂から見た滝谷D沢滑降ルート。D沢が右に曲がった先も雪が繋がっているのが確認できた。

涸沢槍のコル (D沢のコル) へ

北向きのD沢が緩んでから滑降するため、比較的遅めの7時に涸沢ヒュッテを出発し、穂高岳山荘と涸沢岳山頂を経由し涸沢槍のコルを目指した。

穂高岳山荘でハーネスを装着し、まずは涸沢岳山頂へ向かう。涸沢岳山頂までは安定したルートで順調だった。涸沢岳からコルへの下りは、一般登山道ではあるものの鎖場でその鎖が雪に埋まっており緊張を強いられる。セルフビレイを取りながら慎重に下ったため、時間がかかった。

涸沢から涸沢槍のコルに登る最短ルートは涸沢カールをコルに向けて直登するルートのようだ。斜度はあるがピッケルとアイゼンがあればフリーで登れる4。ただし経験上涸沢岳からの落石が多く、このルート選択には慎重になる必要がある。

涸沢ヒュッテを出発し穂高岳山荘を目指す。バックカントリー 山スキー
涸沢ヒュッテを出発し穂高岳山荘を目指す。
穂高岳山荘を目指してザイテングラードを登行。バックカントリー 山スキー
穂高岳山荘を目指してザイテングラードを登行。
涸沢カールから見た吊尾根北面。2015年に滑降した北面ルンゼが見える。雪不足の今年でも雪は繋がっており滑降できそうだ。バックカントリー 山スキー
涸沢カールから見た吊尾根北面。2015年に滑降した北面ルンゼ6が見える。雪不足の今年でも雪は繋がっており滑降できそうだ。
涸沢岳山頂に到着。バックカントリー 山スキー
涸沢岳山頂に到着。
涸沢岳山頂から滝谷D沢ドロップポイントのコルへ向けてクライムダウン。セルフビレイを取りながら慎重に下った。鎖が雪で隠れていて緊張を強いられた。バックカントリー 山スキー
涸沢岳山頂から滝谷D沢ドロップポイントのコルへ向けてクライムダウン。セルフビレイを取りながら慎重に下った。鎖が雪で隠れていて緊張を強いられた。
涸沢岳山頂から滝谷D沢ドロップポイントのコルへ向けてクライムダウン。セルフビレイを取りながら慎重に下った。鎖が雪で隠れていて緊張を強いられた。バックカントリー 山スキー
涸沢岳山頂から滝谷D沢ドロップポイントのコルへ向けてクライムダウン。セルフビレイを取りながら慎重に下った。鎖が雪で隠れていて緊張を強いられた。

滝谷D沢スキー滑降

滝谷D沢は涸沢槍のコルからドロップするが、コルの最低点の他、3mほど涸沢岳側に登った位置からもドロップできそうだ。直線的でラインが見やすそうなコル最低点からドロップすることにした。コル直下では5mほど雪が途切れてガレ場になっており、誘発する落石を避けるため、1人ずつ雪のある位置までアイゼンのままガレ場をバックステップでクライムダウンした。クライムダウンした位置は斜度があるのでギアを落とさないよう慎重にスキーに履き替えた。

滝谷D沢の雪は緩んでいたが、落石も発生していた。雪が緩むには遅い時間の方が良いが、落石を避けるためには早い方が良かったのかもしれない。聞こえてくる落石の音に緊張しながらのドロップとなった。ルンゼ内は狭く斜度があり、雪面は落石だらけで湿雪スラフが発生する状況の中、ジャンプターンで高度を落としていった。滑降したと言うより、落石を避けられそうな尾根のキワを繋いで下山した感覚だった。絶え間ない人頭大の落石を気にしながらF沢出会いまでの標高差700m、緊張と恐怖の滑降はとてつもなく長時間に感じられた。

滝谷D沢のドロップポイント。コルの最低点から右側のルンゼにエントリーした。左側のルンゼからもエントリーできる。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢のドロップポイント。コルの最低点から右側のルンゼにエントリーした。左側のルンゼからもエントリーできる。
滝谷D沢のドロップポイントの左側のルンゼ。こちらからもエントリーできる。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢のドロップポイントの左側のルンゼ。こちらからもエントリーできる。
滝谷D沢のコルからガレ場をクライムダウンしてエントリーした。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢のコルからガレ場をクライムダウンしてエントリーした。
滝谷D沢を滑降。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢を滑降。
滝谷D沢を滑降。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢を滑降。
滝谷D沢を滑降。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢を滑降。
滝谷D沢を滑降。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢を滑降。
滝谷D沢を滑降。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢を滑降。

滝谷F沢登り返し

滝谷F沢は最も南に位置する沢で、滑降した滝谷D沢とは2250m付近で合流する。この地点はA沢とも合流する。落石を避けるために尾根の末端でアイゼンに履き替えてF沢登行を開始した。

F沢も落石が酷くく、上部に注意しながら落石を避けつつ一刻も早く滝谷から脱出したい一心で登っていった。稜線直下まで落石は続き、登行中は最後まで気が休まることはなかった。F沢のコルに到着すると、無事滝谷から脱出できたことに安堵し自然と笑顔になった。

滝谷D沢とF沢の出会い。滑降を終えて尾根の末端で登行準備した。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢とF沢の出会い。滑降を終えて尾根の末端で登行準備した。
滝谷F沢を登り返し。バックカントリー 山スキー
滝谷F沢を登り返し。
滝谷F沢を登り返してF沢のコルに到着。無事滝谷から脱出できたことに安堵し自然と笑顔になる。バックカントリー 山スキー
滝谷F沢を登り返してF沢のコルに到着。無事滝谷から脱出できたことに安堵し自然と笑顔になる。
滝谷F沢のコルに到着し、登り返したF沢を振り返る。バックカントリー 山スキー
滝谷F沢のコルに到着し、登り返したF沢を振り返る。

荷継沢スキー滑降

荷継沢に雪があるのはF沢のコルから目視できたが、稜線から雪は繋がっていなかった。涸沢岳西尾根を涸沢側に50mほど歩き、ガレ場とハイマツ帯を降りると雪のある位置までアプローチできた。

スキーに履き替え荷継沢の滑降開始。滝谷のような極度の緊張感からは解放されてリラックスして滑降できた。しか下部の雪面にはデブリや石が多く我慢の滑降となった。荷継沢の末端のブッシュ帯を超えると白出沢に合流した。

荷継沢。滝谷F沢のコルから。荷継沢に雪はあるが稜線上は雪がなくハイマツ帯だった。バックカントリー 山スキー
荷継沢。滝谷F沢のコルから。荷継沢に雪はあるが稜線上は雪がなくハイマツ帯だった。
滝谷F沢のコルから稜線伝いに涸沢岳方面に20mほど歩いてからハイマツをヤブ漕ぎしてガレ場に出た。ガレ場を抜けると雪があった。バックカントリー 山スキー
滝谷F沢のコルから稜線伝いに涸沢岳方面に20mほど歩いてからハイマツをヤブ漕ぎしてガレ場に出た。ガレ場を抜けると雪があった。
滝谷F沢のコルから稜線伝いに涸沢岳方面に20mほど歩いてからハイマツをヤブ漕ぎしてガレ場に出た。バックカントリー 山スキー
滝谷F沢のコルから稜線伝いに涸沢岳方面に20mほど歩いてからハイマツをヤブ漕ぎしてガレ場に出た。
荷継沢を滑降。滝谷F沢のコルからハイマツとガレ場を歩いてエントリーした。バックカントリー 山スキー
荷継沢を滑降。滝谷F沢のコルからハイマツとガレ場を歩いてエントリーした。

白出沢スキー滑降

白出沢に合流してすぐに白出大滝を高巻きする登山道を示すリボンが見つかった。高巻きは雪が切れているため、スキーを脱いでスキーブーツのまま下ったが、所々残った雪を踏み抜いて歩きにくい。高巻きは小さい尾根を超えて隣の隣の沢へ下っており、脆い岩場の下降路には鎖が設置してあった。ここでも落石を誘発しそうなため1人ずつ下った。

鎖場を降りた先は雪があり、ヘッデンを装着し再びスキーを履いてデブリの中をスキーで下降した。雪がなくなる1700mまで降った時にはすっかり日が暮れていた。スキーをザックに固定し、暗闇の中藪漕ぎで登山道を探すがなかなか見つからず、結局2時間迷いに迷った後登山道に合流した。無理にスキーで下降しないで雪が繋がっているうちに登山道に合流しておいたほうが楽だったかもしれない。

登山道に合流してからアプローチシューズに履き替え新穂高に向けて歩いていった。歩きやすい登山道だが、藪漕ぎに疲れた体には長く感じた。16時間行動の末、23時に無事下山し3日間の山行を終えた。

白出沢を滑降。白出大滝を巻いて鎖場を降りると日が暮れたためヘッデンスキーになった。バックカントリー 山スキー
白出沢を滑降。白出大滝を巻いて鎖場を降りると日が暮れたためヘッデンスキーになった。
新穂高に23時に下山。バックカントリー 山スキー
新穂高に23時に下山。
滝谷D沢、滝谷F沢、荷継沢、白出沢のGPSログ。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢、滝谷F沢、荷継沢、白出沢のGPSログ。

関連記録

  1. 奥穂高岳 南稜 残雪期アルパインクライミング バックカントリー 山スキー 2022年5月
  2. 奥穂高岳直登ルンゼ スキー滑降 2011年5月
  3. 奥穂直登ルンゼ 白出沢 スキー滑降 2012年5月
  4. 涸沢槍 白出沢 山スキー 2013年5月
  5. 飛騨沢 槍沢 山スキー 2023年5月
  6. 前穂高岳 吊尾根 北面ルンゼ スキー滑降 2015年5月

鬼ヶ牙クライミング

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 こんにちは須川雄です。晴天の秋空の中、鬼ヶ牙にクライミングを楽しんできました。

鬼ヶ牙は三重県亀山市の石水渓谷にある巨岩を積み上げたようなゴツゴツした岩肌が特徴の488mの低山です。最近は新名神高速道路から一望できますが、古くからクライミングゲレンデとして楽しまれていたようです。

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■メンバー 長野・須川雄(記)

 

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8:00        石水渓キャンプ場発

8:10     取付き

1200   クライミング終了

1230   鬼ヶ牙ピーク

1400   石水渓キャンプ場


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 早朝に神戸を出発する。第二阪奈道路の宝来ICから地道で行くと2時間半ほどで安く行ける。石水渓キャンプ場の駐車場に車を停めて10分ほど歩くと鬼ヶ牙ルートの取付きに着く。老夫婦の先行パーティーがいるが、先に登らせてもらう。
 
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 1
ピッチ目は須川リード。ゆるいスラブでフリクションが良く効き快適に登れる。岩の表面が風化している箇所があるのでスリップには注意。ハンガーボルトの中間支点が整備されているが、中にはグラグラな支点もあるので注意が必要。このピッチは複数ラインがあるが、今回は一番右側を登った。
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ピッチ目は長野リード。今回の核心ピッチだ。出だしが2ルートあり左側はA0、右側は少しハングしているのでアブミがある方が登りやすい。今回は右側のルートを登る。中間支点は連打されているが、ハンガーボルトはどれもグラグラでリングボルトの方がしっかりしている。久しぶりのアブミを使ったエイドクライミングなので、回収やレストに戸惑ってしまう。エイドクライミング慣れてきたところで、小ハングが終了しスラブになるが、急にフリークライミングになるので頭の切り替えが難しく緊張する。

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ピッチ目は須川リード、徐々に傾斜がきつくなるスラブを登る。ハンガーボルト通りに行くと、上部で少しテクニカルな箇所がある。A0であれば容易に超えられるがしっかりしたハンガーボルトがあるのでフリーで超える。

45ピッチ目は長野リード。ここからはブッシュ交じりの簡単なクライミングで上部は木登りや木の根っこを持ちながら進む。60mいっぱい伸ばし、5ピッチ目の途中からはコンテで通過。落石防止のワイヤーが出てくるので、ワイヤーを持ちながら登る。

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6ピッチ目は須川リード。このあたりから強風が吹き出す。風の通り道なのか晴天でも風は強い。ふらついてバランスを崩さないように1つ目のピークを目指す。ロケーションも最高で伊勢湾まで見渡せる。ピークを直登しようとしたが難しく、直下を左に巻く。ロープが屈折し重くなるので、登り終えたらロープをピーク直下から流れるように動かした方が良い。

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 このピークでクライミングは終了。東峰までは、ロープ不要だが、滑落に注意しながら進む。途中フィックスロープが張っている箇所をトラバースするなど気は抜けない。東峰からは登山道になるので急に歩きやすくなる。鬼ヶ牙ピーク手前の展望地で景色を楽しみながら昼食をとる。下山は駐車場まで30分ほどだが、一般登山道にしては急斜面の悪場が続くのでスリップには注意が必要。石水渓谷はボルダリングも楽しめる岩場が沢山あるが、連日の寝不足であくびが止まらないので、早々に神戸まで帰る。
  ※鬼ヶ牙は以前から行きたいと思っていたルートでした。マルチピッチ・支点がしっかりしている・アプローチ近い・ロケーション最高という素晴らしい好ルートでした。一緒に登ってくれた長野さん。ありがとうございました。

※ヌンチャクはパーティーで10本は必要。カムは使うところ無し

楊梅の滝 大滝登攀

楊梅の滝 大滝登攀

 

こんにちは須川雄です。最近、急に肌寒くなってきましたが比良の楊梅の滝にOKD、岩瀬た、須川雄の3人で行ってきました。比良山の楊梅の滝は、滋賀県で一番落差のある滝で雌滝(15m)、薬研の滝(21m)、雄滝(40m)の3つの滝で構成されています。1554年に足利義輝が楊梅の滝(ヤマモモノタキ)と名付けました。今では音読みで(ヨウバイノタキ)と呼ぶのが一般的です。沢登り歴は長いですが、初めての大滝登攀で緊張しましたが痺れるクライミングができましたので報告します。

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■メンバー OKD、岩瀬た、YS

 

108

8:00      北小松登山口駐車場発

8:10    楊梅の滝

13:00    獅子岩

14:30    北小松駐車場

早朝に神戸を出発し、JR北小松にある大津市比良げんき村の奥にある北小松登山口に駐車。沢装備を整えて出発。登山道を5分ほど歩くと雌滝に到着、アプローチが短く体が温まっていない。雌滝は15mと短いが、傾斜もありスタンスも少なくヌルヌルして登れる気がしない。自分の判断基準なら迷わず巻く滝だが、岩瀬たさんがリード。釜を数メートル泳いで取り着く、左岸を登るが出だしに足がかりがないので難しい。木の根っこを掴みながら上る。私はセカンドで登るがフェルト靴が滑り手も足も出ない。腕力で何とか登りきることができたが、予想していたより難しく前途多難で意気消沈する。

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雌滝を超えると薬研の滝に続く。事前情報によると熟練者ならロープ不要と聞いていたが、それは水線から外れた左岸を進んだ場合。水線を進むとホールドスタンスともに乏しく難しい。セカンドでも登れず、ユマーリングで手がかりを作りながら、何とか突破するしかなかった。

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お次が、本沢のメインの雄滝。ここでOKDさんがリードを交代。最近雨が降っていないので、水量は少なめだが40mの滝の迫力は凄まじい。左岸から取付く。途中でリングボルトが数か所入っている。出だしはスタンスもあり、雌滝や薬研の滝よりは登りやすい。滝の中央を直登するルートをとっているので、全身ずぶ濡れになりながら登る。途中から右岸にトラバースする。このトラバースがいやらしい。水線から外れてクラックを超えて、立木のあるテラスへ。このピッチはセカンドであれば何とか登れるグレードで楽しめた。しかし水量が多ければ手も足も出ないと思う。季節的にかなり寒かったが、大滝をシャワークライミングしながら登る快感は今までになくクレイジーだがクライミングハイ状態になり興奮する。

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大滝最終の雄滝2ピッチ目、岩瀬たさんがリード。立木のテラスまで登ってきているので、水線まで横切るのが困難。このまま巻いてしまうルートもあるようだが、逃げないで水線まで戻り、果敢に挑戦を選ぶ。トラバースがスタンスもホールドも少ないうえに、ツルツルと滑るので困難を極める。寒さと恐怖で震えながら、岩瀬たさんのリードを見守る。危なげなく一歩一歩着実にスタンスを決めていき、途中で足を大きく上げてヒールフックで登るなど信じられないムーブで超えていく。落ち口直下も、支点もなくホールドも無い中で、冷静に一歩一歩着実に進んで行く姿は頼もしい。ここをリードできるメンタルはすごい。強い男で尊敬する。

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雄滝の2ピッチ目をセカンドで登るが、出だしのトラバースで思いっきり滑落してしまう。左足が岩に挟まったまま右足がスリップしてしまったので、前のめりになったまま落ちてしまう。セカンドなので滑落距離は短く怪我はなかったが、テンションは下がってしまう。落ち口近くの上部もスタンスも乏しくツルツルで、足に立ち込めている自信がなく、またもやユマーリングで通過する。自分の沢靴はフェルトだが、今回はラバーの方がよさそうだった。金たわしも必携なので、来期は揃えたい。

 

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楊梅の滝を超えると、獅子岩に着く。岸壁の上部に獅子に見える岩があるので獅子岩。3ピッチあるが、ルートを選べば簡単。沢靴からクライミングシューズに履き替えたので、フリクションが全然違うので快適だ。ここはリードさせてもらい、3ピットのところを2ピッチで超える。獅子岩の頭に着くと琵琶湖が一望でき壮大な景色を楽しめる。このあたりから雨が降ってきたが、アプローチが短いので、森林の傘の下ほとんど濡れずに下山することができた。

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今回初めての、大滝登攀を経験した。今まで大滝は登れないので巻くものと思っていたが、最近の会の記録を見て興味があった。実際登ってみて、難しさを知った反面、全く手が出ないとは思わなかった。これからもトレーニングを積んで挑戦して行きたいと思う。新たな山の楽しみ方を教えてくれたOKDさん、岩瀬たさんに感謝します。


明神岳 主稜

明神岳 主稜             20231719  A

 

 ちょうど一年前のこの時期に同じメンバーで同じコースを目指したが天候の悪化と

私の靴底剥がれ更には時間の大幅な遅れ等の複合原因で峰で引き返した今回は

そのリベンジとして更に綿密な計画を練り休みを三日に増やして万全の日程で難コースに

再チャレンジすることとする今回は山ップであるとか山何とかに出てくる華しい記録に

惑わされることなく地道に我の体力神戸からの運転距離上高地バスの最終時刻等を

考え二日目に下山を急ぐことなく岳沢小屋泊し三日目に余裕をもって帰神することにする。 

 916仕事の疲れを引きずりながら22時前に伊丹を出発中央自動車道から松本IC

下り沢渡駐車場に午前時過ぎに着く

 917アルピコ上高地バス730発に乗り上高地へ往復¥4200。三連休の上高地は

やはり人が多く今日は三連休二日目なので殆どが上高地散策の観光客だ。8時半明神号尾根

看板を目指し岳沢への道を歩きだす途中上高地から散策がてら岳沢方面に行くという観光

客の女性二人組と色話などをしながら歩くやがて号看板に到着し女性達と別れを告げる

 さあここから1000mの登りだ総水量6Lが方に食い込むしかし他の装備をかなりケチった

ので冬山の装備に比べればそれほどの重さでもない。(重要な装備を忘れてきたことは後で気づく

 今年はやたら暑いので虫が顔にまとわりついて不快だ何度も休憩を挟みながらやっと中間部の

残置ロープのある急な岩場につき慎重に通過するとやがて傾斜も緩みだし植生が低木中心に

なるころに遥かに峰台地が見えてきた私は景色が変わると調子よくどんどん進みたく

なるタイプだが相方はもうそろそろテントを張ろうと主張し意見が合わないので峰手前時間

の辺りで折衷案で適当な天場跡のスペースにアライ天を張ることにする。1345。早く沈し

過ぎてやることもなく仕方ないのでビールなどをちびちびやっていると上からPがハイ松

を漕ぎながら下りてきた早速情報交換してみると明神東稜をラクダのコル一泊で登ったあと

主稜を下山しているとのこと水も不足する中ハードなコースを二日で抜けるとはなかなか尊敬

に値するお互いの健闘を祈りながら見送る情報では上部に1Pが幕営しているとのこと

無理に進みあがっても快適な天場は限られているので情報はよく吟味しなければならない

そうこうするうちにまた人程がハイ松帯を下りてきた情報を聞いてみるとこちらの

の逆コースで初日に岳沢で泊しそこから前穂ー明神と繋げて主稜を一日で下りるという

ロングコースだこちらも老若男女で何故か心の休まるような山岳会Pだったしかし水も不足し

下りの岩場では日没必至と思われるので頑張って下さいと健闘を祈った

 また天場に来る途中では昨夜の時半に上高地を出発し一睡もせずに前穂高から明神を

経由して主稜を下りているという強者にも出会った明神は登り方が自由な楽しい山だ

 長い夕刻も過ぎ飯も食い終えたので日没とともに寝る今回はシュラフも割愛したので

少しは寒かったエアマットも省いたがこれも贅沢品だった省いちゃいけない登攀具を家か車に

置き忘れてきたことがここで判明なんかザックが軽いはずだ反省)。幸いハーネスは

ザックから出てきたのでそれに引っ付いたビナ
枚と豚のしっぽのようなセルフビレイ

ロープがあるのでまあ半マストで懸垂下降はできるだろうと計算する今後はハーネスを忘れた

時に備え、手持ちの装備でハーネスの代用にする方法を研究しておかなければならない

 翌朝、3時起床天気予報は刻と変り晴れなのか曇りなのか雨かいまいちよく分からない

しかし悪化の傾向ではないのであと二日は持つだろうと考える。530。5峰を見上げながら

うんうんと朝から急激に登りやっと懐かしのピッケルに到着する何故か明神にはこの朽ちた

ウッドシャフトのピッケルがよく似合う。4、3峰は顕著ではなく何となく超えて行くが

このあたりにも全部で張りほどはテントスペースがあったしかし快適に張れる寝れるのは

せいぜい天までだろうルートはだいたい岳沢側を巻き忠実に稜線も辿れるがすぐに絶壁

が現れるのでクライムダウンが大変だ結果岳沢側を巻き噂の紫の残置ロープが現れたので

それに導かれながら暫く歩く紫ロープが途切れたあたりで下り方面に巻き下りてしまい

また登り返して正規のルートに戻るやがて突然のように峰の懸垂下降ポイントが現れたので

一ミリの迷いもなくそれにセットして下降を開始するがどうも様子が調べていた記録と違う

おかしいなーと1P下り二本の残置ハーケンに支点を移して進行左側へトラバースしていくと

正規の懸垂ルートの2P目の下降支点に到着どうも我は逆から登るときのコースを斜めに

懸垂してきたようであるまあ下りれたのだから良しとしようということになり辺りを

見回すと腐ったロープやら峰頂上から残置され垂れ下がった50mロープやら荷物梱包用

ロープの端くれやらあらゆるロープゴミが散乱し美観を損なうこと甚だしいしかし誰も拾って

回収して下りる登るほどの余裕はないのだろうも同様だった

 2峰を懸垂で下りて乗っこし暫く岩峰を登るとやがて峰すなわち明神岳頂上にめでたく登頂

1000。幸い天気も良く視界もよい山頂にそこを示す証拠品のようなものは見当たらず

この渋さが堪らない山名看板などなくても充分だそこが明神なのは明神に行ったものなら分かる

 さて暫く山頂で寛いだあと今日は時間に余裕があるなと思うのも束の間明神から前穂まで

が意外と遠く悪い次第にガスも出だしガスに巻かれるとすぐルートを見失う晴れるのを

待ってはルートを見つけ方向の検討をつけて進む奥明神沢のコルへはクライムダウンで下りる

最後の地上4m程が浮石だらけで悪く何故か懸垂におあつらえな支点も有るので再度ロープ

で懸垂する奥明神沢の下り口をちらっと見るがやはり無雪期は岩の屑沢で積極的に下りる気は

しない所だ。 奇岩や屑岩や浮石あらゆる岩石をそこに集めたのではないかと思われるルートを

上り下り巻いているうちにようやく前方に前穂らしきものが見えてきた

 しかしその前にこれまた記録にあった通り次第に紀美子平へと左に逸れるしっかりした踏み跡

に乗ってしまいなんか様子がおかしいのでGPSにお伺いを立ててみるとやはり紀美子さんの

方へ向いていたどうするか迷うがまだ傷は浅いので岩の迷路を直角に稜線に上がりなおす

 さて前穂には1230頃到着完全にガスの中で展望は得られず代わりにやたらと人が多い

ソロの人も目立つジャイアントな前穂に久しぶりに来られたのは嬉しいが別に前穂に登る

ことが今回の目標ではない北尾根から登ってくると流石に嬉しいが何となくアウェイ感を

感じながら写真を撮ってもらったりあちこちに積み上げられた気味の悪い意味不明なケルン

に違和感を感じながら前穂を後にする明神には残されていた浮石君たちが全部撤去されていて

印も有るので大変に歩きやすいしかしたまに浮石があるので油断は禁物ださて30分ほどで

紀美子平に到着

 ここから分岐して重太郎新道だこれが一般道かというような危険個所が上部に数か所有り

 滑ると大怪我の箇所もあったのでせめてロープか鎖はつけるべきだろうと思った

重太郎上部のクサリ場やよく滑るハシゴ場なんの防止策もない断崖上のクライムダウン等を

こなしやっと休憩するが地図を見るとまだ1/4ほどしか進んでおらず尾根の長さを感じる

 やがて傾斜も緩み何か無理矢理取り付けた感のあった重太郎新道の下部をとぼとぼと歩くうち

やっと岳沢小屋の赤い屋根が見えだすが見えてからもなかなかの長さだった尾根の下りでは

必死で歩いたにも拘わらず後ろから来た登山者に全て追い付かれ道を譲るという情けない現実に

直面し相方と二人お互いに歳やなあと慰めあう昔は逆だったがいつからかこうなった。。

 1600 やっとのことで岳沢小屋に到着し、14000円也を支払って夕食と布団と朝食を

勝ち取る私は10年ぶりくらいの山小屋泊だったので興奮したが、600円でビールを購入し

心を鎮めるこの至福のビールを味わえない相方は可哀そうだがサイダーで乾杯だ

 テントと違いビールを飲み終えるとまた何もやることが無くなったので小屋をうろうろして

時間を潰す連休最終日だが小屋は満員だコロナが怖い何故か外国の人も多いさて1800

念願の夕食にありつくカレーバイキングというおしゃれなスタイルで上品で美味しい料理だ

混むかと思ったがうまく人もばらけお代わり回でお腹いっぱいでご馳走さんとなる

 飯が終わるとまたテントと違って何もやることがないのでもう寝るしかない。20時就寝

鈴虫や興梠の鳴き声なら風情もあって良く寝られるのだがそこは男30人ほどの合宿雑魚寝場

いびきがうるさくて寝られやしない耳栓が小屋寝の必需品であることを思い出すが既に遅かった

 結局テントのほうが私の性に合う暴風雨ならまた別だがそもそも思い返せばこの30年来

家でもシュラフと銀マットで寝ている毎日がキャンプだ。(()

 さて翌日時には人がごそごそと動く気配で目が覚めそれでも頑張って寝るが時には

仕方なく起きる小屋特製の朝飯弁当をチンし味噌汁で頂くあー快適テントなら棒ラーメン

で大戦争でも起こりかねないところだ

 早立ちの皆さんを見送りは朝からもう帰るだけなのでゆっくりと小屋で過ごした後

こ等をのんびりしてから一路上高地へと下山を開始。2年かかりで達成した有意義な山行が

終わった

 相方の谷さんお疲れさまでしたそしてありがとうございました人生を山と共に歩める

友に感謝! また亡くなった仲間達の想い出を語りに山へ行きましょう!

 

 notes

     今や山小屋でのスマホ充電器はマストアイテムこれからは小屋泊りの時は持参しよう。耳栓も。

  行程を通じてスマホの電波はよく入ったドコモ

  水は酒類を含めて約6Lを担いだ。二日目小屋へ着いたときは残0.5L消費量は天気によるが二日目の 
  
ビバークとなると厳しい

  ネットの記録は速攻登山の記録が多いがそれを鵜呑みにするとエライ目に会うということがよく分かった

  

2023.9.22-24 立合川

2023.9.22-24 大峰 笠捨山 立合川 遡行

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こんにちは、岩瀬た です。
立合川に行ってきました。
山菜図鑑とキノコ図鑑をそれぞれ2冊持ち込んでの植生調査。
行きの169号線が雨量制限の通行止めになっていて一時はどうなるかと危ぶまれましたが、なんやかんやで無事に入渓することができ、数々の雨後のキノコを見ることができ、泳いで登って巻いて、楽しい遡行ができました。

以下、山行記録です。

---------------------------------------------

◎メンバー
岩瀬た
OKD


◎装備
40mロープ x1
カムx5
タープx1
山菜図鑑x2(内1電子書籍)
キノコ図鑑x2(内1電子書籍)


◎行程概要
・9/22
9:30 駐車地 出発
16:20 第5ゴルジュ手前 幕営

・9/23
7:20 出発
14:20 八丁河原の奥の右又 幕営

・9/24
6:30 出発
8:15 傘捨山 山頂
11:00 上葛川 バス停 山行終了


◎山行詳細
・9/22
2時に神戸出発、3時に大阪で合流し、5時ごろに上北山村役場のあたりでカーナビがぐるりと168へ迂回するルートを示し、道路上の電光掲示板で169号線がこの先で通行止めになってる旨を表示していたので、ひとしきりどうするか2人で相談した後にひとまず睡眠を取ることに決まる。
7:30頃に目が覚めると通行止めが解除されていたのでホッと胸を撫で下ろして立合橋まで移動。

9:30、駐車地に着いて準備をし、橋桁の巡視路なのかハシゴがかかっていたのでスルリと降りて入渓。

まずは第1ゴルジュ。
水は冷たく無いのでジャバジャバと気持ち良い。
黄蓮谷を思い出させる黄色がかった水だ。
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(黄色がかった水。雨の影響もあるのかもしれない。)

水の気持ち良さに気を良くしながら側壁に生える植物を見ているうちに、しばらく進んで気づけば第1ゴルジェは終わっていた。ウォーミングアップという感じだろうか。

続けて第2ゴルジュ。
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(35m大滝)
まぼろしの滝と言われてる35m大滝を巻く途中でキノコを見つける。第一キノコだ!
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(チチタケでしょう)
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(チチタケでしょう)
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(違う個体。チチタケでしょう。)
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(違う個体。チチタケでしょう。)
図鑑を見つつツンツンつついてみると白い液体が出てきた。
・チチタケ
傘:窪んだ饅頭型から平らから浅いろうと状。
柄:上下同大の直生。
ヒダ:密
。。。これはずばりチチタケだ!

続いて OKDさんも見つける。すでに知っているキノコだったようで、「ムラサキシメジ!」と言う。
・ムラサキシメジ
傘:内側に巻いた饅頭型から老生すると開いた汚褐色。
柄:傘と同色からやや淡色。ささくれ状。
ヒダ:湾生し密。
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(ムラサキシメジ?)
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(ムラサキシメジ?)
写真では白く見えるけれど、若干ムラサキがかっていたので8割型ムラサキシメジだろう。
いくつか写真を撮ったけれどピンボケしてたりでちゃんと記録に残せていないので同定に確信が持てない。接写で写真を撮る練習も必要だ。

他にも、赤いヒョロヒョロが特徴的なキノコを見つける。カエンタケかと思ってビビったが、そうではなくてベニナギナタタケだった。
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(ベニナギナタタケ)


さて第3ゴルジュ。(あまりよく覚えていない。)
小滝の釜が深い。今にも吸い込まれそうな深淵がこちらを覗いている。
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(あなたが釜を覗くとき、釜もまたあなたを覗いている。)

次に第4ゴルジュ。(あまりよく覚えていない)
淵があった。
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(淵)

このあたりから少し疲れてきて、ぼちぼち泊地を探す。
その道中で、沢100の遡行図でいうところのうしお滝に遭遇。
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(うしお滝)
水量も多く迫力ある。パワーって感じで好きだ。So Good。

さてキノコも捗る。
これはツルタケダマシ?
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(ツルタケダマシ?)
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(ツルタケダマシ?)
・ツルタケダマシ
傘:褐色から淡灰褐色で中央部暗色。
ヒダ:やや密やや疎。
柄:上下同大から下方やや太い。上部に白色から淡灰色の薄いツバを垂らし上部にはヒダに連なる条線がある。
どうだろうか。

これはなにかわからずじまい。
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(これなんですか)
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(これなんですか)

そうこうしているうちに第5ゴルジュ手前で幕営としました。
道中、キノコばかりではなく山菜も探しながら歩きましたが、見つけられたのはウワバミソウだけで、少しだけでした。山菜も詳しくなりたい!
そしておまちかねの夜ご飯はOKDさんのSU KI YA KI!!
山で(沢で)すき焼きを食べる日が来るなんてなぁとしみじみ思いながら、2回転お腹いっぱい美味しくいただきました。



・9/23
さて今日は八丁河原の辺りまで。
この傘の裏がスポンジっぽくなってるのは、、、キイロイグチなのかな?違うかも。
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(むむむ)
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(ピンぼけひどい。)
・キイロイグチ
傘:饅頭型から平らに開き表面は黄色い粉に覆われて触れると付着する。表皮は鮮黄色で成長すると中央部から褐色を帯びる。
管孔:ほぼ離生し淡黄色から暗褐色。
うーん、なんか違う感じする。写真もピンぼけでなんともだ。

第5、6、7、8とゴルジュと河原を繰り返し歩き、八丁河原まであともう少しというところの17m滝が狭いゴルジュの中の凶悪な滝でなかなか良かった。暗くて水飛沫だらけだったのでまともに写真が撮れず残念。巻く。
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(17m滝)
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(ステミングステミング)

それを越えると広々とした八丁河原に着き、水が伏流。
さらに進んで奥の右又の水が復活したところで幕営。
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(八丁河原。もっと進むと水が復活。)

今晩の夜ご飯は僕の担当。高野豆腐の麻婆豆腐。
高野豆腐でうまくできるかなぁと思いながら作ったけど案外うまくでき、これからは山の麻婆豆腐は高野豆腐で作ることに決める。
酔っ払ってタープも張らずに就寝。


・9/24
今日は詰めて下山だけだ。しかし上葛川集落で乗る予定のバスが12時40分頃と17時ごろの2本しか無いので早々に起床して笠捨山へ向かう。
ヒーコラ言いながら詰め上げて8時に笠捨山の山頂に到着。
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(OKD)

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(岩瀬た)

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(記念写真)

曇り空で風も吹いてて冷えるので早々に下山開始。
下山途中でもいくつか。
これは何かわからない。
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(これなんですか)
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(これなんですか)

これはニシキタケか?
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(ニシキタケなのかな?)
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(ニシキタケなのかな?)
・ニシキタケ
傘:饅頭型から中央が窪んだ平らに開き湿時粘性がある。朱色、橙黄色、黄色などが不規則に混じりやや班状。成熟すると周囲に短い粒状線が現れる。
ヒダ:ほぼ離生し、やや密やや疎。初め白色のち淡黄色。縁は濃い黄色。
柄:表面は白色のち淡黄色を帯び、下方が濃色。しわ状の条線に覆われ内部は髄状。
どうだろうか。

そうこうしているうちに11時、上葛川集落に着いて、濡れたものを乾かしたりしてからバスに乗り、14時に駐車地到着。
下山完了。

---------------------------------------------

以上、山行記録でした。

覚えているのはキノコのことばかりのような記録になってしまいましたが、緩急のある沢で、噂通りの気持ちの良い沢登りができました。寒く無いのもとても良かった!
そして今年は僕はたぶんこれにて沢納めなので、来シーズンはもっと山菜やキノコについて詳しくなりたいです。
余談ですが、I上さんが何年か前に「キノコ狩りはアルパイン。」と言っていて、当時の僕はなんのことか全く理解できずただのジョークだと思っていましたが、今なら少しわかる気がします。事前に勉強をして準備をし、計画を立て、実際に行ってこの目で見る。時にはズルズルの泥壁トラバースの途中や、懸垂下降の最中、ゴルジュからの脱出のために取り付いた複雑に入り組むグラの中など、そんなところにキノコが生えていることも多かったです。これがアルパインといわず何と言うのか。なぜ今まで気づかなかったのだろう。
新しい扉が開いたような気持ちです。

さて夏が終わるということは、冬が近づいてきているということでワクワクです。寒くなるまでの間、フリーで身体を鍛えるぞ!

2023.09.12-14【滝谷出合~滝谷第四尾根】



「滝谷出合~滝谷第四尾根」


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C沢とD沢を分ける長大な尾根で縦走路から見れば
滝谷最奥に位置しており思いのほか複雑な内容から
最も滝谷らしいクライミングができるルートとして
知られている

初めての挑戦は敗退  (2021年7月20-22日)
新穂高温泉を 未明1:30 に出発して初めに現れる
雄滝でルーファイミスをして大格闘、
落口に抜けたのは夕方の 16:30
それより先には得体の知れない
スノーブリッジやナメリ滝、小滝群
ここは「滝谷」落石が頻繁におこる危険地帯
先に進みビバーク可能な場所があるのか不明
だったので無念の敗退を決意
懸垂で数ピッチ下降して滝谷出合に戻れたのは
21:30

20時間行動 

翌日に南岳新道、大キレット経由で北穂高へ移動
3日目にクライムダウンをしてドーム中央稜を
登ったが何か釈然としない

直後 2021年9月の地震 で穂高の岩稜は至る所で
崩壊、登攀ルートは大きく様相を一変した
今回はそれを承知の上でのリベンジ
通常は縦走路から「C沢」を下って取付くが
やはり最下部「滝谷出合」から完登したい
想いが強い

一度「滝谷」に踏み入れるとそこは「岩の墓場」
容易には進ませてもらえない上、敗退も困難
武者震いがする ...

以下、山行記録です

_____________________ 


■ メンバー


藤本 (L) (記)
吉澤

■ 装備 (主な物)

[共同]
ダブルロープ (8.5㎜ × 50m 2本)
カム
(エイリアン × 3・キャメロット #0.3-#3  2セット)
ナッツ  1セット
ハーケン (クロモリ × 7枚・軟鉄 × 2)  

[個人]
ハンマー (アックス兼用)
軽アイゼン  

荷物を極限まで軽量化して2人で分担しても
1人当たり約12㎏になった


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■ 行程概要


9/12
曇り
3:00 新穂高 入山
6:00 滝谷出合
7:00 雄滝取付
11:00 雄滝落口 
16:00 オセロ岩 
19:00 スノーコル下部
20:00 ビバーク
21:00 就寝

9/13
晴れ時々雨
4:00 起床
5:30 行動開始
6:30 第四尾根取付
21:30 縦走路
23:00 北穂高テン場
24:00 就寝 

9/14
晴れ
5:00 起床
6:30 行動開始
涸沢経由で上高地へ下山

■ 行動詳細


9/12

3:00 新穂高 深山荘 (駐車地)


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直前に40℃近い高熱を出し
(コロナ、インフル共に検査は陰性) 体調は万全とは
言えない
病み上がりで呼吸が苦しく脂汗をかきながらも
順調に進む

6:00 滝谷出合


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「雄滝」その更に奥「滝谷ドーム」が見える
登攀具を装着してゴーロ帯を進む
一昨年7月はすぐに雪渓やスノーブリッジが現れて
その処理に手こずったが、
今回は全くなくサクサクと雄滝に着いた

F1 雄滝


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1P、吉澤


LSRL8892
























前回と同じく雄滝と雌滝の間の尾根末端から
取付いた
見た目は優しそうだが外傾していてバランシー
また小石が堆積しておりビレイヤーに小石を
落とさない様に神経を使う

1P目 終了点


BQFFE7089
























2P、藤本


IMG_2498

























藪を漕ぎモンキークライムで直上
ロープ50mいっぱいに伸ばしピッチを切った

※ 前回はここからルーファイミスをして
右に伸びる踏跡?を辿り切り立った崖に出て
長い格闘が始まった

↓  ※ 前回のルート


HZLE8734


3P、吉澤


IMG_3116














更に直上すると直ぐに樹林帯が開けてきて右に
トラバースする様に尾根を歩く
少しコンテで歩きコーナーの立木でビレイ
その先は水の湧き出る草付のルンゼを少し高度を
下げながらトラバースして落口手前の立木で
ピッチを切った
難しくはないが中間で気休め程度の支点しか
取れない上、ワンミスが許されない


UGBH2006














4P、藤本


INRZ0714














立木を乗り越えると完全に谷底まで崩壊した
小さいルンゼが現れる
上から垂れ下がった枝にスリングを巻き付け支点を
取りその細い枝の末端を左手で掴みながら右足を
目いっぱい伸ばし軟弱な部分を崩し落とすと
凄まじい音をたてて大小の石が落ちて行く
右手をいっぱいに伸ばし気休めのマイクロカムを
決めじわっと右足に乗り込んで行く 突破した...

11:00 雄滝落口


IMG_E2504














前回は16:30 着

順調だが貯金はすぐになくなるので先を急ぎたい

F2 無名滝

ここは水線右から容易に上がれる


DHXH5925














F3 ナメリ滝の前衛滝


KYSQ2823
























FPBH4880
























水線の右も左も簡単ではないがロープを出せば
登れそうだが時間がかかりそうだったので右岸巻き
で脆い側壁をトラバースした
外傾した岩棚に大小の石が無数に堆積しており
所々では踏んだ足元が大きく崩壊してなくなる
掴んだホールドもまさかの剥がれる...
地獄の様な音を立て、
火薬の様な臭いを残し、
遥か下で粉砕された石が砂ぼこりをあげている
超絶に恐ろしくハーケンでセルフを取り抜けた

F4 ナメリ滝

1P、吉澤


QPAS4573
























一段上がった左岸からカムで支点を取りボルダー
ムーブで乗り越えて行く

2P、藤本

※ 写真なし

ナメの左岸側を登る
支点が取れずランナウトするがフリクションは
何とかあるので思い切って上がって行く

3P、15m 吉澤


HHIY4574
























支点が取れずミスが許されない
相当に怖かったと思う
ナイス!


FQCV9130
























その後はゴルジュと言うほどではないが V字谷 が
狭まった部分のゴーロ帯を行く
この頃からガスが立ち込めてきて遠くまでの
視界がなくなり不安を誘う

16:00 オセロ岩

暫くしてオセロ岩 (平たい巨岩) がある
出合 (A沢~F沢) に到着
適泊地のスノーコルまでは標高差500m

GPSを慎重に確認してB沢から侵入してC沢へと入る


QIKZ3148
























ここからはウキウキの浮石パラダイス!


IMG_2521
























足元が荒れており気が抜けない
なかなか前進できず疲労困憊
C沢は長く途中で日没
ヘッデン行動開始

19:00 スノーコル下部

漸くスノーコル付近まで来た

ヘッデンを最強にしても
「大スラブの登り易い手前のハイマツ帯」が
見えない
仕方なく最奥まで進み、確保をしてもらい
ボロボロの薄気味悪い濡れた悪そうなスラブに
取付いた
スノーコルまで半分ほどの所まで浮いた岩を
落としながら騙しだまし支点を取り辿り着いた
しかしその後が悪い
スラブは全面濡れており足元も側壁も岩が
浮いている
マイクロカムをセットして軽く引くと
クラックが開く
ハーケンを打つとクラックが開く
仕方なく浅効きで支点を固め取りして前進すると
足元を滑らせて1枚ハーケンが飛び下の
マイクロカムと堆積した岩で静止した
「ヒヤッ」とした...が
気持ちを落ち着かせ少し前進
ただこの先が見えず支点が取れなさそうだった
のでハーケンを2枚打ちジワリとクライムダウンと
ロワーで降ろしてもらった

20:00 ビバーク決定

スノーコル下部


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スノーコルを目前にしてビバーク
天気予報は好転して星空が出ている
耐えられるほどの気温 10℃前後
安全とは言えないが落石の通り道を避けられる
最善の場所に座り乾いた服に着替え温かい物を
胃袋に入れた
寝転べるほど広くはないので膝を曲げて座り
シュラフを頭からかぶり寒さをしのいだ

17時間行動

21:00 就寝

9/13

4:00 起床 

20~30分寝ては寒さで起きた
体勢も悪いので腰や尻が痛い
少しはリカバリーができたか

穏やかな朝
簡単に朝食をすませ登攀具を装着


IMG_2950
























見上げるとC沢の下降路
「第四尾根」に取付く場合には一般的にここを
下降するがかなり悪そう
※ この山行の直後にここで滑落事故があり一人
亡くなられている
ご冥福をお祈りいたします

5:30 出発

前夜に登ったスラブ

無理をしなくて良かった


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さすがに明るいと見渡せる
「登り易い手前のハイマツ帯」のラインも見える


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本来、目指していたスノーコル (適泊地)
1張りが限界
尾根上の手前にもう1ヶ所あるがここより更に狭い


IMG_2953
























6:30 「滝谷第四尾根 (10P)」取付

1P、フェース Ⅲ 吉澤


KZWE9591
























何となくのラインを登って行く①
岩はそこそこ安定している
残置支点は少ない

2P、フェース Ⅲ 藤本


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何となくのラインを登って行く②
岩はそこそこ安定している
残置支点は少ない

3P、おおまかな岩のAカンテ Ⅲ 吉澤


IMG_2959
























快適


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フォローで

4P、水平リッジからつるっとしたBカンテ Ⅳ+
藤本



IMG_2542
























快適


FPRFE8382
























フォローで

5P、水平リッジ Ⅰ 吉澤

※ 写真なし

6P、急なCカンテ Ⅲ+ 藤本


IMG_2548
























快適

次のピッチの凹角を少し登った所でピッチを切った
バチ効きのキャメロット3番と
甘目のエイリアン2ヵ所で支点を構築

7P、ピナクル脇にのびる凹角 Ⅲ 吉澤


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交代してカム3番をリードに渡した為、
ビレイ支点はプアプロ2ヵ所のみ

「ラクッ!」
落石を避けようとして身を反転
セルフに体を預けるとカム2ヵ所共に抜け、
真っ逆さまに
何とか自分のビレイ器で止まった... (反省) 

その後、ピナクル左に抜けピッチを切ったが
本来は右に抜ける方が正解

8P、バンドを左に行ってフェース~
凹角内のクラック Ⅳ 藤本



WOVS7116
























ピナクルを乗り越えて、
左に行くルートなどは見あたらず
その先は切り立っている崖

直上できそうなラインを辿る
全ての岩が脆く大量に石を落としながら登った
途中に錆びた残置ハーケンが2、3枚
抜口は狭いチムニー
その上には大きなテラスがあった
更に上を見上げるとあと10mほどで
「ツルムの頭」があり取付いたがこれが異常に脆い
階段状になっているが全ての石が浮いており中間で
何とかキャメロット3番を決めてピークへ
しかし懸垂支点などはない...
仕方なく恐る恐るクライムダウン

通常ここは登らないのか?
トポには、
「ツルムの肩に出てコルに懸垂下降する」
と書かれている


IMG_2965
























「ツルムの頭」の3mほど下の側壁にぼろい
懸垂支点があったが、どうやってそこに行くの?
という場所...
もしかすると以前は容易だったが崩壊した?
悩んだあげく新しく懸垂支点を作る事にした
どの岩も信用できそうになく慎重にリスを選んで
「ツルムのコル」へ懸垂下降

コルから振り返ると、上からは見えなかった場所に
多くのスリングがかけられた懸垂支点があった

この頃から大粒の雨が降り出してきた
相方が「C沢を懸垂下降できるのでは...」
敗退の選択肢を口にする
「えっ!?」
でも前進

9P、クラック~チムニー Ⅳ+ 藤本


CVYZ6535
























↑ 9P目  のCSを乗り越えたテラス

トポに書かれているルートは左から回り込んだ
クラックの事だろうがどの岩も今にも崩壊しそう
チムニーのどでかい岩でさえ見るからに不安定

正面のフェース中間部に残置ハーケンを発見
そこを直上する事に
1段ボルダームーブで上がりハーケンを打つと
岩がバカッと剥がれ轟きながら谷底へと
落ちていった
5m以上ほどの巨大なフレークがあり、
足をかけると動いた!
そのラインは諦めロワーダウン

雨足が強くなり寒さで体が震える
辺りは暗く日没も近い
しかし焦りは禁物

勇気を出し左のチムニーへ
0ピンだけは効いている
超絶に悪い...
支点が取れない
脆いので岩を強く掴めないし強く踏めない
何とかチムニーの抜口にあるCS下まで辿り着いた
そのCSはガバ
掴んで這い上がろうとしたらガサッと動いた!
岩が落ちたら直撃をくらい引きずり込まれる
仕切り直し信用できないカムを2ヶ決めCSを
触らない様に体を真横に倒す様なムーブで
突破した...

10P、急なDカンテを2つ越える Ⅴ 吉澤


MCWZ4487
























9P目はもう少し先に終了点があった
ロープが屈曲する為、ピッチを切りリグループ

残すは最後の核心、ハング越え

※ 写真なし

雨は止んだが辺りは真っ暗
二人とも疲労困憊...
すぐ下には傾斜しているがビバークができそうな
草付きがあったので無理をせず翌日に抜ける
選択肢も考えた
できれば安全地帯に抜け2日連続のビバークは
避けたかったが判断はリードをする相方に任せた
ヘッデン装着
前進!
歩荷したままでは流石に登れそうになかったので
空荷で登る事に
0ピンが信用ならない上にハングを越えた先に
支点がない恐怖
思い切って乗り越えた
ナイス!
その先にもう1段壁がある
残置支点がありテンションをかけながらも抜けた
よっしゃー!
ロープいっぱいに伸ばし
「ビレイ解除」のコール
抜けた!
フォローなので安全ではあるが1本のロープは
相方のザックを荷揚げ
これを押し上げながら自分も登って行くのは
滅茶苦茶しんどい...
ロープを目いっぱい張ってもらうが伸びてなかなか
乗り越えられない
全身パンプ、乳酸たまりまくり
スリングあぶみを作りあの手この手で突破!

11P、吉澤

※ 本来「第四尾根」は10P だが疲労もピークにきて
おり真っ暗なので簡易にビレイをして直上
ロープいっぱいに伸ばしピッチを切った


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12P、藤本

更に直上すると「ついに」縦走路に出た!

21:30


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穂高岳山荘でテン泊
翌3日目はジャンダルム経由で西穂高岳
新穂高に下山予定だったが一番近い場所
「北穂高岳のテン場」を選択

23:00 北穂高岳テン場

内臓系が弱ってるのか食欲がなく
少しドライフルーツだけを口にした

17時間半行動

24:00 就寝

9/14

5:00 起床

6:30 下山開始


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穏やか ^^


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人がいる
幸せ...


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おでんとコーラ
たまらん!!

色々と反省する点もあったが、
経験を積めた事も多い
宿題を回収する事ができて納得の山行でした

今後、挑まれる方へ
かなり崩壊してますのでくれぐれも
お気をつけ下さい


———————————————————————


以上、山行記録でした


山は遊びの宝庫や!!



[筆者が書いた関連記録]


・ 2023年6月4日-6日
大峯奥駈道 スピードハイク

・ 2023年5月9日-11日
黒部源流域 山スキー

・ 2023年5月2-4日
槍、穂高滝谷 山スキー

・ 2022年12月28-30日
甲斐駒ヶ岳 黄蓮谷右俣 アルパインアイス

・ 2022年5月17-18日
剱岳 大脱走ルンゼ 山スキー

・ 2022年5月2-5日
前穂高岳 奥明神沢
奥穂高岳 南稜
北穂高岳 東稜
登攀 山スキー

・ 2022年4月19-21日
黒部川源流域 山スキー 釣行

・ 2022年4月2日
大山北壁 弥山尾根東稜 登攀 山スキー

・ 2022年3月2日
大山北壁 天狗沢 アルパインアイス

・ 2022年2月1日
錫杖岳前衛壁  3ルンゼ アルパインアイス

・ 2022年1月19日
御在所岳 1ルンゼ中又 アルパインアイス

・ 2021年9月13-15日
穂高岳 屏風岩 雲稜ルート
前穂高岳北尾根
アルパインクライミング

・ 2021年7月20-22日
穂高岳 滝谷 アルパインクライミング

・ 2020年9月29-30日
槍ヶ岳 アルパインクライミング

2023.8.26-28 金木戸川打込谷

2023.8.26-28 岐阜県 笠ヶ岳 金木戸川 打込谷 の記録


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こんばんは、岩瀬た です。
北アルプスの沢に行ってきました。
個人的には、今年は山行やクライミングの目標を具体的に持っているわけでは無く粛々とトレーニングを積んでいるわけでも無く、「楽しめたら良し」とスローな感じで夏を過ごしていますが(仕事がそれなりにビジー)、そんな今年の夏でもちょっとした思い出になる遡行ができて良かったなと思います。

以下、山行記録です。

---------------------------------------------

◎メンバー
OKD
岩瀬た
おせん


◎装備
・30mロープ(不使用)
・ギア類(不使用)
・タープ x2
・その他沢装備


◎行程概要
・8/26
7:00駐車地(金木戸川第2発電所手前 岩波橋付近)出発
12:00 打込谷 出合
15:30 標高1649 二又近辺 泊

・8/27
7:00 出発
13:30 笠ヶ岳山荘 大休止
14:20 下山開始
15:30 抜戸岳
21:00 新穂高温泉 泊

・8/28
帰阪帰神


◎行程詳細
・8/26
6時ごろに駐車地に到着。僕は前日に職場のお食事会があり飲まないつもりだったがなんやかんやで飲んでしまい移動はほぼ爆睡。帰路の運転と山行の無事の遂行を心に誓いながら準備して7時出発。
今回、元々はH.Iさんも参加予定だったが急な仕事で来れなくなってしまい残念。いずれ僕にもそういう時が来るのだろうか。また次はH.Iさんも一緒に行きたい。

長い長い林道歩きを5時間こなし、12時にようやく打込谷出合に到着。入渓。
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(林道途中の金木戸神社)

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(ダムには木造の建物が。悠久。)

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(打込谷出合)

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(出合の泊適地。たぶん全行程の中でここが1番良い。)

水量が多ければ渡渉が困難とのことだったが、今年は雪解けが早かったからか全く問題なし。
天気予報では午後過ぎから雨が降る予報だったので、今日中に地形図で川幅が狭まったところは抜けておきたいと思いながら進む。
18m滝は巻いて、大釜15m滝は水線右側をフリー直登でこなしてなんのことはなく登攀が必要そうなところを抜ける。
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(仙ノ淵。ちょっぴり寒い。)

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(18m滝は右岸巻き。)

15時半、幸い雨もまだ降らず、適当なところで泊とする。
タープ2枚でこれから降るであろう雷雨に備えて寝床を作り、OKDさんとおせんさんは狩りに出かける。武器を持ってこなかった僕は今日のために準備してきたスパイスウィスキーをさっそくチビチビしながら、乾いた服に着替えてなんとなく夜ご飯の準備をする。
そうこうしているうちに雨が降ってきてやがて本降りになりOKDさんとおせんさんが戻ってくる。何度かトライするも焚き火はできずにガスバーナーで夜ご飯。
夜ご飯は、岩瀬た特製のゴマ・ネギ・山椒・五香粉 をふんだんに振り撒いた麻婆豆腐だ!(丸美屋の麻婆豆腐がベース)
事前に牛豚合い挽きの挽肉を胡麻油とニンニクと海鮮醬でサッと炒めてから凍らせて持ってくるという手の込んだ下準備をしてきた甲斐もあり、なかなか上手にできたので良かった。
中華料理は高温で熱する「バオ」という技術があるようで、今回仕上げに焚き火でバオをやりたかったがそれはできずに残念。また今度晴れた日にバオりたい。

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(チルタイム)

今夜は雷がそこかしこにドッカンガラガラするかと心配していたが、思いの外天気は悪く無く、分厚い雲の中を時折チカチカと眩く程度だった。


・8/27
5時半に起きて朝ごはん。アルファ米の雑炊。
何度経験しても慣れることのないヒヤッとしたイヤァな着替えを済ませて、7時に出発。
今日はもうなにか緊張するようなポイントは無く、ひたすら牧歌的なアルプスの沢を遡って行くだけだ。ヨーデルを口ずさみたくなるなぁ。
ヨロレイヒー!

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(ヨロレイヒー1)

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(ヨロレイヒー2)

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(ヨロレイヒー3)

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(ヨロレイヒー4)

天気も悪く無く、時折晴れ間が見える。良い気分だ。
ちょうどシーズンのクロマメ(ブルーベリー)を頬張りながら甘酸っぱい遡行を続け、12時に笠ヶ岳から北に伸びる尾根に詰め上げる。しばし休憩。

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(詰め)

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(もぐもぐブルーベリー)

そうこうしているうちに雨が降り始め、降られながら13時半に笠ヶ岳山荘に到着。
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(天気悪くなってきた)

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(霧中のおせんさん)

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(もう少しで山荘ですよー!)

今日は笠ヶ岳山荘まで来れたら良しという計画だったので、雨も降ってるし素泊まりしようかな?と話しながら宿泊料金を確認すると9500円とのこと。
その値段に驚いてしまって反射的に今日は下山することに決める。(後々この選択を後悔することになる)
小屋のお姉さんに記念写真をとってもらい、売店のカップラーメンをいただいて、14時半下山開始。
テント場を通ったが、タープを張れそうな場所も無かった。

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(笠ヶ岳山荘で記念写真)

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(たおやかな稜線。雨風で冷える。)

19時から20時の間くらいには新穂高につけるかと思っていたけれど、稜線上は雨風が寒く、思いの外ペースが上がらずおせんさんにいたっては若干低体温症の兆候があったようで急いで着替えたりするシーンもあった。
沢登り装備とはいえ、当たり前だが濡れと風は要注意だ。

寒かったけれど、杓子平ではいくつもの雷鳥の群れに遭遇し、中には手で触るまで逃げない個体もいたりして、癒されながら下降を続ける。

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(杓子平は広くて気持ち良い)

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(雷鳥の群れ。雷鳥の家族が3組ぐらいいた。)

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(かわいいなぁ)

その後、雨は止んだが下山のペースが3人で少しずつバラけてきてしまい、僕は比較的元気だったけれどどうにも身体が温まらなかったので駆け足で笠新道の起点まで先に降りさせてもらう。
ようやく3人が合流したのが20時ごろ。
そこからは林道を歩いて21時にようやく新穂高登山センターに到着。

日帰り温泉はさすがにどこももうしまっていたので、新穂高登山センターの軒下を借りて泊とする。温泉は明日の楽しみに取っておく。
おせんさんのキムチ鍋とご飯にプラスして朝用の辛ラーメンもペロリして本日は終了!
お疲れ様でした。

・8/28
未明から続々と登山者が現れるのを尻目に睡眠を貪り、6時ごろに起床。
7時ごろからぼちぼちと宿の売店などが開き始め、8時半に中崎温泉で湯に浸かり10時にタクシーで駐車地まで。
新穂高温泉は意外にもタクシーはあんまり入ってこないようで、危うく配車してもらえないところだったがOKDさんのたくみな交渉術で濃飛タクシーが来てくれ、無事に駐車地に戻ることができた。
帰りに神岡の道の駅でスーパーカミオカンデの勉強をしてから帰りました。
下山完了。

---------------------------------------------

以上、山行記録でした。

アルプスの沢登りは空が広くて気持ちが良い。
下山でダメージをくらったので、そこはもう少し慎重に準備や判断をしても良かったかもしれないが、まぁ元気に降りてこれたので良かったでしょう!
今回もお疲れ様でした!

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(スーパーカミオカンデに約11000個ある光電子増倍管)



2023.8/13-14 神戸山岳会 2023年夏合宿 愛媛県 石鎚山 面河渓(おもごけい)~中沢

神戸山岳会 2023年夏合宿

愛媛県 石鎚山 面河渓(おもごけい)~中沢

 

こんにちは須川雄です。剱岳に行く予定だった夏合宿ですが、台風7号の影響が出そうなので、急遽四国の沢登りに変更して行って来ました。アルプスのような雄大な沢でした。

 

■メンバー Fさん、T原さん、T口さん、K美さん、須川雄

 

813

7:00     駐車場発

16:00      幕営地点

面河渓駐車場から出発。数日前に通り過ぎた台風6号の影響で面河本谷の水量は多い。登山口から快適な遊歩道を終点まで歩き入渓。面河ブルーと呼ばれる渓谷だけあって水質が蒼く美しいIMG_7895

水深が深いので右岸に左岸に胸まで浸かりながら渡渉して進むが、水温もそれほど低くないので泳いで渡っても気持ちいい。途中で幾度となく現れる透き通る淵には、魚影も多くみられる。ナメ滝でウォータースライダーを楽しんだり、美しいゴルジュを泳いだりしながら、夏の沢を満喫できる。

IMG_6392





面河渓は沢のスケールも大きく明るくて雄大でアルプスの様でまさに天国。七つ釜や長淵などの見所を過ぎると魚止めの滝がある。

ここを超えると幕営適地の河原にでる。星空の下、焚火を囲みおいしい鍋を食べながら宴会し至福の夜を過ごす。

IMG_6750





814

6:30     出発

8:00     御来光の滝

9:30     中沢出会い

15:00   天狗岳

15:30        石鎚山山頂(弥山)

17:00   愛大石鎚小屋

20:00   駐車場

昨日よりは水量の少なくなった面河本谷を遡行開始。台風が近づいているが天気は良い。小滝を超えたり、ゴルジュをへつったり、滝を巻いたり、淵を泳いだりと沢の醍醐味が詰まって飽きない。ほどなくすると御来光の滝(87m)が姿を現す。天空から舞い降りる白竜のような圧巻のスケール。記念撮影や行動食を食べたりと小休止してマイナスイオンに癒される。IMG_6439

御来光の滝は右岸から巻く。ここは赤テープや残地ロープがあるなど道が整備されていて歩きやすい。巻き道を終えて面河本谷に降りると、そのまま愛知大学避難小屋まで抜けるか、石鎚山に突き抜ける中沢に分かれる。今回は石鎚山山頂を目指すために巻き道終了点から少し本谷を下り中沢を選ぶ。中沢は水量が少なく入り口が分かりにくい。
IMG_6457

















少し進むと上部に迫力ある石鎚山の南尖峰が見える。遡行図では「中沢は明るい谷で快適に登れる。手ごわい滝が3ヵ所あるが左岸を容易に巻ける」と書いてあるので、軽い気持ちで突入する。しかし、ここからが地獄の始まりだった。水量が少ないが傾斜のあるスラブが続き岩場には黒い苔が生えており足を置くと滑りそうで怖い。登れると思って進んでいると途中でにっちもさっちも行かなくなりT口さんに上部からロープを垂らしてもらい、なんとか通過する。高度感もあり落ちると止まらない岩場のフリーソロが続く。岩場を巻こうとしても、藪が覆いかぶさり全く進まない。ここでかなりの時間を費やしてしまった。
IMG_6466南尖峰見えてからが、滑ると絶体絶命な岩場と猛烈な藪漕ぎが行く手を拒むので難易度が高くなる。稜線直下も強烈な笹原の藪漕ぎが続き、トゲトゲの葉っぱ(アザミ?)が体中を刺しまくる。おまけに大量の虫もまとわりつき、虫にも刺されまくる。肉体的も精神的にもハードで心が折れそうになるほど辛い。笹の上を滑るフェルト靴で3歩上がって2歩下がりながら、ずだぼろ状態でなんとか天狗岳に続く東陵コースの稜線にたどり着く。

IMG_2509ここら辺から風も強くなってきて、クライミング要素の強い登山道を天狗岳まで進む。


IMG_7672天狗岳の時点で15時と予定よりかなり遅くなってしまった。稜線はガスが濃く風も強く小雨も降ってきた。高度感満点の稜線伝いで石鎚山山頂まで行く。いつもは賑わっている山頂も小屋泊の方が数名いるだけでひっそりとしている。石鎚山は古くから山岳信仰の山として日本七霊山の一つ。昔の人はよくここまでの道を切り開いたと思うと感服する。
IMG_6483ここで沢装備を外して下山に備える。山頂から駐車場までコースタイムで3時間30分。ヘッドライトを用意してガスガスな登山道を進む。雨で滑りそうな木の梯子や崩壊した登山道に注意する。途中で日が暮れ真っ暗な中をヘッドライトで照らしながら、満身創痍の状態で駐車場までなんとか到着。疲労困憊の中、鳴門大橋が通行止めになる前に神戸に戻ることができた。

 
  今回の夏合宿の企画を何か月も前から準備してくださった、Fさん、T原さん、本当にありがとうございました。いろいろと反省点がありますが、メンバー一丸となりハードな山行を達成できてよかったです。今回の強化合宿を糧に、さらなるステップアップを目指して楽しい山行に行きましょう!

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