2022.6.25 田岡谷(SMBver)

前置き

こんにちは。
菊池敏之さんの『日本50名ルート』という本を購入し、就寝前に1ルートずつ読み進めていますが、興奮して寝付きが悪く、最近寝不足気味のSMBです。

今回は、OKDさん、岩瀬た君と私の3人で田岡谷で沢登りをしてきました。
そもそも本山行の目的は、OKDさんと岩瀬君の二人による、ザクロ谷に向けたトレーニング。
そして、この度自分もザクロ谷の3人目のメンバーとして参加させていただく事になりました。

昨年7月27日、谷口委員長に初めて沢登りに連れて行ってもらい、鬱蒼とした木々に囲まれ、動物の白骨体が放置された入渓点に立った瞬間、直感で「これは自分の好きなやつだ」と分かりました。
それから会のメンバーと色々な沢を遡行する内に「もっと険しく、困難な沢に行きたい。全力を出し切れる厳しい沢を完全遡行して、大きな達成感が欲しい」と考えるようになったのです。
以前からザクロ谷の計画が上がっているのは知っていましたが、自分には経験や技術が足りないので、時期尚早と考え、手を挙げることを躊躇っていました。
しかし「今回参加しなければ、もう一生行けずに後悔するかもしれない。その日までに出来うる限りのトレーニングをして参加しよう」と決心し、田岡谷への道中、二人に参加表明したところ、快諾していただきました。
そして今回の田岡谷は、私がザクロに参加するだけの力量があるか否かの試金石になると考え、気を引き締めて臨みました。

前置きが長くてすみません。

以下、山行記録です。


概要

◎山行日 
 令和4年6月25日
◎天 気  
 曇ときどき雨
◎メンバー 
 OKD(L)、岩瀬た(SL)、SMB(記録)
◎装備   
 ロープ50mx1登攀用、30mx1予備、カム1セット、ハーケン
◎行程 
 7:10 駐車地 7:15 入渓 8:10 二俣 13:40 脱渓 16:30 下山 17:30 駐車地


入渓

入渓して直ぐに息が上がる。
昨日から気が張ってほとんど睡眠を取れていないので、おそらく寝不足が原因か。あと、菊池さんの本。
それに道中、コーヒーを1.5リットル以上飲んだので動悸がする。

そんな中、最初の9m滝が現れる。
ここは左手の壁をロープを出して登る。
OKDさんは以前、田岡谷を遡行した経験がある為、今回はビレイに徹するそう。
岩瀬君とは事前にジャンケンで勝った方が(特にハイライトは)リードしようと決めていて、今日はグーしか勝たんと決めていた自分が勝つ…勝っちゃったよ。

もたもたしている時間はない。息が上がり動悸もする!頭が朦朧として、なんだか体に力も……入らないっ!!と仮設5号機に乗った某パイロットの様なことを考えていたら、ロープが絡まってごちゃごちゃに…すみません。
気を引き締めてクライムオン!!
(腕の一本くれてやるっ!!)
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雨の影響か、そもそも滑りの強い沢なのか、先日の蛇谷とは打って変わってフリクションが効かない。
それでもなんとか慎重に登りビレイ解除。
ネガティブなコンディションでもキッチリリードする強いメンタルが必要だなと感じた。


小滝

田岡谷は程良く歯応えがあり、シャワークライム出来る小滝がいくつかあったので、ここで一挙に紹介!!
IMG_7235この滑滝、普段は登れるらしいのだけれど、今日はヌメヌメで無理な日。行けるとこまで登って、無理ってなれば釜にジャンプ!!
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IMG_7242トイ状を快適にシャワークライム。こういうのが一番好きです。
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IMG_7248すだれ状、スタンスもホールドも豊富だが、落口の乗越が意外に大変。
こういうのも大好きです。
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25m滝の高巻きトラバース

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連瀑帯の中の25m滝を左岸巻き、落口へ向かう為のトラバースが悪そうだったので、ロープを出してSMBがリード。
想定より悪く、いつ落ちるとも知れない灌木やフレークに少しずつ荷重をかけながら進んでいく。
より安全なラインを、と考えるも裏目に出て、プロテクションの位置も悪くロープが上下左右ジグザグに、まるでスパイダーマンが通った後の蜘蛛の糸の様…
それでもなんとか重たいロープを引っ張りながら無事落口まで到着、離れた場所にある立木で支点を取りビレイ解除。
次は岩瀬君がアッセンダー登攀。
正直、岩瀬君は落ちない、難なくこなしてくれる、という思い込みがあり油断していた。
しかし落ちた。
岩瀬君自身初めてだと言っていたが、自分もセカンドビレイ中の墜落は初めて。
その瞬間、リード中にフォローの事を考えたライン取りを怠っていた事に気付き、ショックと申し訳なさで一杯に。
幸い怪我もなく、終了点まで登ってきて、その後はOKDさんが回収しながら登ってビレイ解除。
以前、谷口さんから泳ぎからの離陸パートでリードする際、離陸箇所で可能ならプロテクションを取るようにと言われた事を思い出す。
言われた当初はよく意味が分からなかったが、フォローの泳力、自分との体格差を考慮して支点をとっていく、細やかな心配りが必要なのだという事に気付いた。
しかしその教訓を活かすことができなかった。
よくよく思い返してみれば、行ける確信はあったものの一箇所デッドポイントムーブだったな。
アルパインでそんな事続けていたら危ないので自制しよう。
突っ込まない、クライムダウンの判断もリスクコントロールの上で必要な事。
反省点の多いピッチだった。


分岐瀑20m

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今回のハイライト、分岐瀑20m。
先人は、小滝に対して直瀑等と名付けるのは大仰であり、遠慮して直滝と呼んだ。
自分の中で、〇〇瀑の境界は
①高さ20m以上
②派手である
と決めている。
今回の滝は遠慮なく分岐瀑と言えると思う。

今日はグーしか勝たんと思っている自分は、ジャンケンの結果、連勝。
しかし勝って嬉しいはずなのに…あまり嬉しくない。なんでチョキしか出さんの…
寝不足とかコンディションが悪いとか色々ネガティブな要素が頭を過ぎる。
「もし自分が負けてたらホッとしてたと思うわ」と岩瀬君に正直な気持ちを打ち明けてしまう。
「無理そうなら自分がリードしますよ。あ、でも、もしここをリードで行けたらザクロ谷行きはOKですよー!」と発破をかけてくれる。
再び滝を見上げる。

ラインは明確。
滝身右から取り付き左上、落口から数メートル下の水線を水圧に耐えて突破、立木で終了点をとる。
上部は水流で磨かれてフリクションもホールドも豊富そう、下部の滑りが核心だな、でもしっかりプロテクションもとれそうだ。
よし、いける。

OKDさんにビレイをお願いし、荷上げ用のロープも取り付けて空身で取り付く。
スタンスもホールドも豊富。
立木とカムで支点を取り高度を上げていく。
そしてそのまま左上し水流の中へ突っ込む。
激しい水流の中でキャメロットの2番をキメている時のこと。
突然心が穏やかになり『このままもう少し、この中に留まりたい』という気持ちが生まれた。
しばらく滝に打たれていたが、二人を心配させてはいけないと思い、手を振って大丈夫だよアピール。
それから水流を突破し、いい感じの立木で終了点を作る。ビレイ解除。
滝行で心に安らぎを得たからか、爆発するような喜びは無かったけれど、二人からのナイスの声がとても誇らしかった。

荷上げの作業も初めて経験した。
荷上げ用のロープはビレイループじゃなくて、ギアラックのカラビナなどに付けて、上がった方が、上手い具合にロープを捌けて良かったのかもしれない。
何事も経験だな。

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2段30m

見た目優しそうで、実は最後の落口が意外に悪い2段30m滝を岩瀬君リードで自分がビレイ。
立木で支点を取り、滝身上部右を果敢に攻める。
すると岩瀬君から落石のコール。
人の頭サイズの石が唸るような音を立てて私とOKDさんの側方へ、ザックを吹き飛ばし、ロープの上でワンバウンドして通過。
瞬間、ロープ切れてないかなと確認したところ、幸い末端5m部分一箇所だけ綺麗にブチ切られていた。
真っ先にロープの確認をしたのも、以前フリーで同じ様な経験をしたから。
山における経験というのは本当に大事だなと感じた。
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その後、落ち口を抜けると昼を過ぎ、脱渓予定時刻に。
遡行を打ち切り左岸の尾根に上がり尾根伝いに下る。

脱渓


ロープが切れて、

うっかりOKDさんのモチヅキハーケンを残置してしまい(すみません、バガブーで許して下さい)

ザックに大穴が空き(最初から空いてたよ)

首の後ろをアブとブヨとヒルに咬まれ、

水分塩分不足で全身の筋肉が攣り、

軽い熱中症、

色々ボロボロで満身創痍の中、ドンピシャで入渓ポイントに帰還。


周囲を鬱蒼とした木々に囲まれ、冷たい沢の水で熱中症寸前の身体を冷やす、至福のとき初めて入った小黒谷の入渓点に似ているなと思う。

あの時と比べてどれだけ成長出来たか分からないけれど、なんとかザクロ谷に挑戦する為の切符を手に入れる事が出来たかもしれない。


下山完了。



まとめ


今回、OKDさんは登攀でフォローに徹された。

しかし登攀以外でも未熟な自分に対しフォローを頂き、沢での経験に基づいた様々なアドバイスも頂いた。

岩瀬君からはアルパインでの経験に基づいたアドバイスを受け、自分の未熟さを痛感。

これからより一層トレーニングに励み、あと2回くらい変身して遥かにパワーが増した状態で本番に臨みたいと思う。


ザクロ谷を完全遡行の暁には、OKDさんと私は勝鬨をあげるので、岩瀬君は法螺貝を吹いて下さい。




以上、山行記録でした。

おしまい。

2022.6.25 田岡谷

2022.6.25 大峰 北山川 田岡谷 の記録

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こんにちは、岩瀬た、です。
ザクロ谷に向けての練習第2弾として、OKDさん、SMBさんと田岡谷に行ってきました。
個人的に、マジ落ちしたり落石してロープ切ったりなど、なにかと失態の多い沢登りとなり、気が引き締まった&良い勉強になりました。
怪我など無くてよかったです。

以下、山行記録です。

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◎メンバー
OKD
SMB
岩瀬た


◎装備
ロープ50mx1登攀用、30mx1予備
カム1セット
ハーケン


◎行程概要
7:10 駐車地
7:15 入渓
8:10 二俣
13:40 標高600m地点遡行打ち切り 脱渓
16:30 入渓点 遡行終了
17:30 駐車地


◎行程詳細
7:15、入渓してしばし歩く。
最初の9m滝は左手の側壁をロープを出して登る。本日最初のリードはジャンケンの結果SMBさん。
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その後、いくつか滝を越える。
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出会った連瀑帯の25mを巻くことにするが、そのトラバースがちょっと悪く、ロープ出してSMBさんがリードする。
ラインどりに迷いながら進んで、無事に滝の落口まで。
次は僕の番で、アッセンダーをつけて進む。
一段上がる箇所で、スタンスが高かったのでどうしようかと迷ってたら、木に乗せてた足がツルッと滑って落ちてしまった。ショック。
幸いどこも打たずに済んで怪我なく、気を取り直して落口まで。
その後はOKDさんが回収しながら登って巻き終了。


その後もいくつか滝を登って、植林小屋跡手前の20m滝。
ジャンケンの結果、SMBさんのリード。良いとことられっぱなしだなぁ!
荷上げ用のロープも付けて空身でトライ。良い具合にプロテクションを取って、シャワーを交えて落口まで。水流のなかでザバザバ滝に打たれながらガッツポーズを決める余裕のパフォーマンスだ。
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登攀バッチリ!

その後、見た目優しそうな2段30m滝を僕がリードさせてもらうが、ちょこちょこ悪く、エイドを交えて登る。
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悪さに少し焦っていたのもあったのか、手を出す岩を確認せずに持った瞬間にゴッソリと外れて、懸命に手で抑えるも耐えられず、ボディで受け止めるけれど微妙なバランスで立っていたのでやはり耐えることができず、声かけしてから下の2人がいない方に落としたつもりだったが、あれよあれよと2人の方に落ちていき、地面に置いてたSMBさんのザックとロープに直撃してしまった。
ロープは切断されていた。切断箇所がビレイ側の端から5mくらいだったのは不幸中の幸いだった。SMBさんのザックは穴が空いてしまった。申し訳ない。
落石は本人の不注意だというのが自論なので、かなり反省だ。
振り返ると、落石をした要因は確認を怠ったことに尽きる。悪い状況でも焦っちゃいけないな。
2人に当たらなくてよかった。

その後、2人も登ってきて、14時手前。
詰め上げるには遅くなりそうだったので左岸の尾根に上がって下山。
熱中症寸前で入渓点に降りてきて水浴びしました。

下山完了。

---------------------------------------------

以上、山行報告でした。

SMBさんもザクロ行くことを表明してくれて、良い感じに滝も登ったりしてグッドバイブスでした!
僕はといえば墜落と落石と2つもミスして、さらには帰り際に車に携帯を忘れてしまって尼崎駅まで届けてもらうということもあったりで、迷惑かけっぱなしでした。すみません&ありがとうございました!!!
誰も怪我しなかったので良かった。

6月はウォーミングアップ的な沢をチョイスしたつもりでしたが、ちょっとこんな調子じゃザクロなんて行けないので、気を引きしめて7月からの沢登り最盛期に取り組んでいこ!

OKDさん曰く、「こういうミスが良いウォーミングアップになってんねん」とのことです。
その懐の深さ、まさに漢である。
あざっす!!!


2022/06/19 沢登り『蛇谷』5

こんにちは!

最近順調に身体が引き締まり、懸垂も11回出来るようになったSMBです!

今回は、当山岳会のメンバー8人で、三重県鈴鹿の『蛇谷』を遡行してきました。

詰めは白い羊(シロヤシオ)で名の知れた、鈴鹿セブンマウンテンの一つ『竜ヶ岳』

蛇は千年で竜になるというし、何か意味のあるネーミングなのかなぁと妄想を膨らませながら当日を迎えました。

以下、山行記録です。


◎入渓日 令和4619日 晴れ

◎メンバー 谷口(L)、OKDSL)、SMB(記録)、長野、野間、谷川、吉田、小林

◎コースタイム 7:00駐車場〜7:30入渓〜8:35蛇谷出合〜12:50脱渓〜13:10竜ヶ岳〜15:20駐車場


『前夜』

適地にて前夜泊。

今回は8人と大所帯の為、車2台に分かれ、出発時間も日中組、夜中組に分かれて出発。

日中出発組には、谷口リーダー、吉田さん、SMB、そして見学者の小林君も加わり、泊地にて、ささやかな宴会を行いました。

その際、小林君から神戸山岳会に入会するとの意思表明があり、仲間に加わる事に。

2ヶ月間、見学者にもかかわらず、小林君の登攀力や登山経験、そしてその貫禄を買われ、入会前から実行委員長に据えようと暗躍する動きが(主に実行委員長から)あったものの、無事一般会員として入会が決定しました👏

その後、新旧トップガンの批評や、やたら俳優の名前を憶えている小林君の記憶力に驚きながら夜も更けた頃に就寝。

AM2時頃、夜中出発組のOKDさんグループも合流、朝を迎え朝食と準備を整え午前6:00泊地を出発。


『入渓』

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宇賀渓キャンプ場の駐車場からスタート。

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林道終点にある木で作られた橋を渡り入渓。

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少し歩くと魚止めの滝、SMBがリード。
少し泳いでフィックスを張り、その後皆無事に通過。

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昨日入会した小林君も安定した登り。

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みんな水線をガシガシ登っていきます。

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途中、登山道と合流、五階滝の開始。
登山者に見守られながら、滝身の右を登る…ピクトグラムみたい。

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8m
滝。SMBリード。
落ち口近くにハンガーボルトが打たれてあったのでヌンチャクかけて、撮影を意識した無駄にダイナミックなムーブで通過


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みんな思い思いのルート取りで

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5mCS滝
流木を使って水線突破!
シャワーを浴びてみんな気持ち良さそう!

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軽快なフットワーク
ちょっと小走り

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みんな歩くのはやぁ
撮影が追いつきません

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堰堤のような滝
水線の中にガバホールド有り!
登りながら水分補給!

暑くて喉が渇いていたので、登りながら流水をゴクゴク。ワイルドな渋みとクセがあり『前日の雨のせいかなー?んー、40点!!』なんて言いながら遡行を続けていると、半分白骨化した鹿の亡骸がいくつも落ちていました。沢の中に🤤

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高度を上げ徐々に明るく
最後の詰めへ…

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一気に明るく、開けた源頭部に出た。
向かいの山肌に違和感が…最初は茶色い草木かと思ったものの、凝視するとシロヤシオの木陰で寛ぐ、鹿鹿鹿鹿鹿🦌🦌…

まるでサバンナのよう、それを見て野間さんが発した『エグッ!!』が言い得て妙。

自分自身、竜ヶ岳に登ったのが今回初めてなので、こんなに鹿がいるとは知らず『そりゃあれだけいたら沢にも落ちるよな』と腑に落ちました。


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竜ヶ岳に向けて、笹の草原を歩く。
開放感があり爽快。

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頂上にて、登山者に撮ってもらった集合写真…皆バキバキやなぁ、強そう。

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さっさか下山。
下山中は皆んな暇を持て余し、色々話題が飛び交う。
その際、自分が谷川君に懸垂何回できる?と聞いたところ、

谷川君『全然少ないですよ💦25回くらいです』

11回程度でマウント取ろうとした自分が恥ずかしいです。(25回って少ないんだ、がんばろ)

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降りてきたところで火照った身体を沢で癒しました。

『脱渓』

その後、駐車場近くのお店でお茶と、ほうじ茶やかぶせ茶のパウダーがかかったソフトクリームを美味しくいただき、帰路につきました。


『まとめ』

薄暗い沢から明るく爽快な稜線への大転換は、蛇が竜になるような、まるで神話のようで感動的でした。

そして今回、懸垂25回の次に驚いたのは沢山の登山者に出会ったこと。

今まで沢登りをして、そもそも人に出会った事が無かったので、我々の水に濡れて汚れた格好を見て『何だこの連中は…』といった視線が妙に居心地悪かったです笑笑

しかしそれは、このメンバー全員が普段からトレーニングを重ね、ハードな沢を遡行し登頂したという証でもあり、それが誇らしくもありました。

何はともあれ大変有意義な一日になりました。


IMG_7119 おしまい。

六甲山で心肺トレーニング🏃‍♀️💨2022/06/16

夏のアルプスに向けて、新神戸から摩耶山まで、早歩き→走るのインターバルトレーニングを行い、適度に心臓と肺に負荷をかけることが出来ました👍

今日の六甲山はガスガスで湿度が高く、摩耶山頂付近は濃霧、登山者も少なく静かな山歩きになりました。

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雪彦山『友人登路』マルチトレーニング

 SMBです。
 最近、クライミングを始めて良かったな〜と感じたので、先日長野さんと登った、雪彦山のマルチピッチフリールート『友人登路4P、5.10b』の記録を織り交ぜて、少し語らせていただきます。

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友人登路を終え不行岳をバックに
令和4年6月10日


 午前6時30分、長野さんと合流し、私の運転で雪彦山へ向けて出発。
 今夏は長野さんとアルプスのバリエーションを計画中。
 その行程について相談し、妄想を膨らませながら車を走らせていると、あっという間に雪彦山駐車地に到着。
 
 午前9時00分、準備をして友人登路の取り付きへ。

・1P(Ⅲ)2P(Ⅳ+)4P(Ⅳ?)は長野さん
・3P(5.10b)はSMB
がそれぞれリードしました。

IMG_69751P長野さんリード
IMG_69762P長野さんリード
IMG_69803P終え終了点から
IMG_69813P終了点からの景色

 絶対に落ちてはいけないという緊張感をもって、オールフリーで抜けようとしましたが、3P目の終盤、気持ちが切れてヌンチャクを掴んでレスト、5.10bオンサイトならず…悔しい
 後に40mスケールだと分かり、ロングルートの練習不足を痛感しました。

 長野さんは大量のガチャ類をこれ以上無いくらい全身に装着して、ランナウトした気持ちの悪いピッチを、とても慎重に登っていました。
 最終ピッチ、自分がフォローで登る際、その大量のガチャを身に付けて登りましたが、人ひとり担ぎながら登っているんじゃないかと思う程身体が重く、またキャメロットの4番とナッツキーが死ぬ程邪魔で、この状態でよくリードで登れるなと感心しきりでした。
 
 あわよくば弓状クラックも登れたらと考えていましたが、既にお昼の時間。
 事前に13時までと決めていたので、友人登路4Pで終了。

 三峰の頭で、登頂の余韻に浸りながら軽く食事をとりました。
 一年と少し前、雪彦山で登山中に地蔵岳や不行岳を遠くから眺めていた自分が、まさかクライミングを始めて、ここを登っているとは露とも思わなかったな、と感慨深かったです。

 その後、三峰の稜線から懸垂下降し、地蔵の東稜取り付きを経由し、午後2時30分ころ駐車地へ。

IMG_6998今日のアプローチは地下足袋にズボンの裾を靴下にインスタイル。
IMG_7011下山完了

 帰路「登山の後は温泉でしょ?JK」と互いの認識が一致したところで『秘湯 雪彦温泉』へ。
 平日で人も少なく、ゆったりとした時間を過ごし、クライミングで張り詰めていた身も心もほぐされていきました🤤
 閉館まで粘れそうでしたが、お腹が空いたので一路姫路へ。

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 姫路の『麺屋甚八』というラーメン屋を訪れ、空腹と謎のハイテンションも手伝って、2人とも魚介鶏白湯ラーメン大盛に焼肉チャーシュー丼大盛をセットでそれぞれ注文。
 上品な鰹節の香りと鶏白湯の濃厚でクリーミーなスープが麺に絡まり、とても美味しくいただきました。

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 ただちょっと量が多過ぎたので、いっときラーメンは食べなくてもいいです。

 長野さんと初めてザイルパートナーを組み、自分自身の課題や指標?の様なものがうっすらと見えてきました。
 また今後、夏のアルプスに向けてトレーニングや準備を着々と進めていきたいと思います。

 同好の仲間と、朝イチから緊張感のあるクライミングをして、温泉でリラックスし、本能の赴くまま好きな物を食べ、山とか諸々について語る、とても充実した良い休日になりました( ˘ω˘ )

 急な誘いにも関わらず応えてくれた長野さんに感謝🙏✨またよろしくお願いします!!

例会 堡塁岩 2022/06/07

日時:令和4年6月7日午前9時から午後4時まで

場所:堡塁岩

人員:7名

目的:フリークライミング

内容:途中雨が降ったり、既に壁が濡れていたりで、コンディションはイマイチでしたが、いつ滑るとも分からない岩肌を登る緊張感が新鮮でした。
久し振りに顔を合わすメンバーもいたり、映える写真の撮り方や筋トレ等の話題に花を咲かせ、思い思いにクライミングを楽しみました。
また、他のメンバーのクライミングを見て刺激を受けたり、皆有意義な一日を過ごすことが出来たと思います。

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2022.6.5 大峰 小谷川

2022.6.5 大峰 小谷川 の 遡行 の記録

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こんにちは、岩瀬た です。
OKDさんと大峰の小谷川に行ってきました。
遡行距離は短いですが、釜がある滝が多くて見栄え良く、登れる滝がたくさんあって楽しかったです。

以下、山行記録です。
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◎メンバー
岩瀬た
OKD


◎時間
8:00 ゲート手前駐車地
8:20 入渓
??? 第1ゴルジュ入口
10:10 第2ゴルジュ入口
11:00 第3ゴルジュ入口
11:45 堰堤
12:00 林道
13:00 駐車地


◎行程
8:20、橋のたもとより入渓。
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明るく爽やかな雰囲気に胸をハズませて進み、最初の15m滝。
本日1本目の滝で、さっそくOKDさんが取り付いてサクッと抜けていく。
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迷いの無い背中はまさに漢である。若干気後れしつつ僕も後に続く。
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出だしは下場が岩なので慎重に。後半はうまく落ちればドボンできるけど結構水が冷たいので落ちたくない。1歩だけヌメッて悪いところがあり、丁寧にこなす。

岩間にかかる滝をショルダーで越えたり釜をヘツったりしつつ小滝をいくつか越えていくと気づけば第1ゴルジュに入っていた。
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ゴルジュといえども威圧感は無く、トントンと進んでいく。そして大きめの滝にでくわした。
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OKDさんは果敢に登っていき僕も後に続く。
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第1ゴルジュの中で、どの滝かわからないけど、落口がどうなってるかよくわからない滝があったので登るかどうか迷った末に左岸を巻いた滝がある。巻き途中に上から見ると登れそうだったので次回来る時は登ってみよう。

そうこうしているうちに大きなグラが出てきて第2ゴルジュが始まる。
綺麗なナメだ。意外と水圧があるので滑らないように慎重に進む。
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出だしのナメを越え、斜滝や小滝を越えて、しばし行くと落ち着いた渓相になり、河原歩き。

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思ってたよりも水が冷たくて歩みを進めるほどに水温が下がっていってる気がしたのでこの河原歩きは天国のようだ。

幕営したくなるような河原が終わると大きな釜をもった8m滝。第3ゴルジュの始まりだ。
ガイドブックには左岸巻きと書いてあるが、滝身の右側を登れるというようなことも書いてある。
OKDさんがトライするも結構ツルツルでついにはドボンして震えながら戻ってくる。
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それじゃあ行かせてもらうぜと僕もトライ。細かなホールドを繋ぐ。
ドボンしたくない一心で粘りに粘って結構時間がかかっている間にOKDさんは「釜やから大丈夫やろけど一応落ちる時は壁蹴って落ちるようにしてな〜。セミったら上からロープ垂らすわ。」と言い置いて左岸から巻き上がってしまった。ちなみにロープは僕のザックの中だ。
とにかくこの冷たい水にドボンしたくないので、ホールドを求めて草を抜きまくり、なぜ踏めているのかわからないスタンスと苔が成長してかろうじてフリクションが発生してる面を駆使して慎重に滝上に這い上がる。
なんか結構むずかしかったので登れてよかった。

続きを進んでいき、今どの辺かなぁと思ってると急に堰堤が現れて、遡行終了の合図。
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堰堤を右から越え、左の沢を詰めると林道に出た。
最後は急に終わった感じでなんだかあっけなかったが、なにかと楽しい沢だった。

林道をぺちゃくちゃ喋りながら歩き、気づけば駐車地。

下山完了。

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以上、山行記録でした。

この夏、OKDさんとザクロ谷に行く目標を立てていて、それまでにステップを踏むための10本の沢の予定をたてた。
今回の小谷川はその最初の1本で、もう何回も2人で山行してるので今更ではあるけれど、改めて沢においてのお互いの感じとかも見ることができて良かったなと思う。良い感じのスタートだ。
天気やらいろいろな事情やらに左右されて計画通りにコトが運ぶとは限らないけど、緑の回廊を寒さに震えながら進み、牛の首直下で安堵し、大日平で充実感に包まれるのが今から楽しみでしょうがないのである。



奥穂高岳南稜 残雪期アルパインクライミング

奥穂高岳 南稜 残雪期アルパインクライミング バックカントリー 山スキー

山行日
-
山域、ルート
奥穂高岳 南稜
活動内容
残雪期アルパインクライミング バックカントリー 山スキー
メンバー
藤本(L)、三浦(記)
登攀装備
シングルロープ8.5mm x 50m、カム、ナッツ、スリング、ハーネス、アックス2本

奥穂高岳 南稜 残雪期アルパインクライミング バックカントリー 山スキーの山行記録

奥穂高岳

奥穂高岳は北アルプスの3190mの山である。日本第3位の高峰、北アルプスの最高峰であり、北アルプス南部の盟主とされる。圧倒的な質量感のある峻厳な岩塊そのものを山体とする姿は盟主と呼ぶに相応しい風格だと思う。奥穂高岳は私が初めて本格的な登山を経験した山でもある。中学生の夏休み、山好きな両親に連れられて運動靴で岩場をよじ登っていったのを覚えている。個人的に最も思い入れがある山である。

奥穂直登ルンゼとバックカントリー

奥穂高岳はバックカントリースキーの対象としても人気が高く、最もよく滑降されるルートは直登ルンゼ1, 2だろう。直登ルンゼは、その名の通りザイテングラードから奥穂山頂に向けて一直線かつダイレクトに突き上げるルンゼである。名前から登攀ルートとして開拓されたと想像され積雪期には登ることもできる3が、今日ではスキー滑降ルートとして語られることがほとんどである。日本第3位の高峰山頂からスティープなルンゼにダイレクトにドロップできる非常に魅力的なラインである。その他、奥穂の山スキーのルートとしては扇沢も度々滑降されている。


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奥穂高岳と直登ルンゼ。中央右のピークが奥穂高岳で、山頂から直線的に落ちる顕著なルンゼがスキー滑降ラインの直登ルンゼ。左のピークは前穂高岳。5月5日北穂東稜から撮影。

奥穂高岳南稜

奥穂高岳南稜は岳沢から南稜の頭に向けて突き上げる尾根である。ウォルター・ウェストンと上条嘉門次が1912年に奥穂高岳を初登したクラシックルートであり、無雪期、積雪期問わずアルパインクライミングのルートとして人気がある。トリコニーと呼ばれる3つの岩峰があり、上高地や岳沢からその特徴的な姿を望むことができる。


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岳沢から望む奥穂高岳と奥穂南稜。左端のピークが奥穂高岳でその右下に見える3つの岩峰がトリコニー。

岳沢~涸沢間の移動

岳沢と涸沢間の移動は山屋や山スキーヤーの課題と考えている。積雪期に一般縦走路を使って岳沢から涸沢へ移動するのであれば、最短で岳沢~奥明神沢~前穂~吊尾根~奥穂~奥穂山荘~涸沢、となるが直線距離のわりには長丁場である上に、積雪期の吊尾根は一般縦走路にしては難易度が高い。一方で、山スキーであればより合理的なルートが選択肢になる。岳沢~奥明神沢~前穂~吊尾根北面ルンゼ滑降~涸沢のルート4は一つの解であろう。しかし吊尾根北面ルンゼはかなりの急斜面でありながら、岳沢からアクセスするとドロップポイントに行くまで滑降ラインの状況は確認できないため、容易なルートとは言い難い。そこで別解として以前から温めていたのが、岳沢~奥穂南稜登攀~奥穂~直登ルンゼ滑降~涸沢のルートである。登攀と滑降を含み、アルパインクライミングと山スキー両方の経験者のみに許された合理的なルートだと思う。

4月の大山5に続きアルパインクライミングとスキーを合わせた山行ということで、奥穂南稜をスキーを担いで登攀し、直登ルンゼを滑降するという以前から温めていた計画を実行した。しかし、奥穂南稜を完登したものの時間がかかり過ぎ、奥穂山頂に23時着、直登ルンゼ滑降は諦め、21時間行動の末、25時半に疲労困憊で奥穂山荘に逃げ込むという結果に終わった。

山行記録

5月2日 奥明神沢滑降

あかんだな駐車場から始発のバスで上高地入りし、岳沢登山口から歩き始めた。下部には雪は全くなく、シールを使えたのは2050m付近から。この日は奥明神沢を登り、前穂高岳山頂からダイレクトに滑降できる前穂高沢6を滑る予定だった。気温が低めだったので行けるところまで、ということで岳沢小屋に不要な荷物をデポして奥明神沢を登り始めた。しかし、次第に稜線に雲がかかり始め雪も降り出したので、2600m付近でスキーに履き替え、登ってきた奥明神沢を滑ることにした。昨日降雪があったおかげでパウダーだが、古く硬くなったデブリに底付きするため見た目より滑りにくい。なんとかこなして岳沢小屋まで滑り降りた。


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奥明神沢を登行。両側の岩壁が迫力ある。

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奥明神沢をスキー滑降。パウダーだが古く硬くなったデブリに底付きして見た目より滑りにくい。

5月3日 奥穂高岳南稜登攀

4時半岳沢小屋発で奥穂南稜の取り付きに向けて歩き出す。取り付きは尾根の末端を右に巻いて詰めたところから。先行パーティは尾根左手から、後続は自分達のさらに右側から取り付いたようだ。


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南稜取付きまでに向けて登行。明け方の上高地の景色が素晴らしい。

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奥穂南稜取付き。左下の尾根末端を右に巻いて詰めたところから取付いた。先行は尾根の左側から、後続は自分たちのさらに右側から。

1P 藤本
ハイマツを開始点にして、岩壁に取り付く。最初の岩壁がかなり悪く、何度かテンションかけながら無理矢理フォローで登った。


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奥穂南稜1Pの最初の岩壁。テンションをかけつつ無理やり馬乗りになって何とか超えた。

2P 藤本
緩いハイマツ帯。抜けると雪稜に出た。取り付きで見えた2パーティは先行し姿はもう見えなくなっていた。取り付きで時間をかけ過ぎたか。

2Pの後、先行のトレースを使わせてもらい雪稜をフリーで登る。右手には明神岳、左手にはコブ尾根の迫力ある岩壁だった。景色を堪能しながら登って行った。しばらく登るとトレースは一旦尾根の右側に移り、雪庇を乗っ越して再度尾根に乗り上げていた。雪庇直下のハイマツを開始点にして再びロープを出す。


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奥穂南稜2Pの後の雪稜をフリーで登る。振り返ると霞沢岳の素晴らしい景色が望めた。

3P 藤本
雪庇の乗っ越しはグサグサ雪の垂直な雪壁で、前爪を何度も蹴り込んで足場を作って登る。雪庇を越えると広めの雪稜。


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奥穂南稜3P最初の雪庇の乗っ越し。再びロープを出してグサグサ雪の垂直な雪壁を超える。

4P 三浦、5P 藤本
徐々にハイマツと雪が少なくなり岩稜帯になってくる。


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奥穂南稜5P。次第にハイマツと雪が少なくなり岩稜帯になってくる。右側の岩壁は吊尾根。間近で見ると迫力がある。

6P 三浦
1峰チムニーの手前まで。このあたりはほぼ岩場の登攀。

7P 藤本
チムニーの間を歩いて抜けて一旦右側の岩壁を上がってから、左の岩壁に乗り移る。


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奥穂南稜7Pのチムニー入り口。チムニーは歩いて抜ける。突き当りで一旦右の岩壁に乗り上げてから左の岩壁に乗り移る。

8P 藤本
1峰頂上に向けて岩稜帯を登り頂上から先はナイフリッジを歩く。背負ったスキーのテールが岩に引っかかり歩きにくい。


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奥穂南稜1峰を抜けてナイフリッジを歩く。日没が迫り陽が傾いてきた。

9P 三浦
1峰2峰のトラバースから2峰終了点まで。雪面のトラバースの後、トレースは2峰の岩場を登っていたが、トレースの右側の雪面をそのまま登ると2峰を巻いてトレースに再び合流できた。錆びた残置ハーケンでビレイ。

時刻は18:30、薄暗くなってきた。ヘッデンをつけロープを解除して南稜の頭に向けて歩き始めた。トリコニーから南稜の頭までは、ほぼ簡単な雪稜で1~2時間と思っていたが結局4時間近くかかった。疲労の上、思ったより岩稜帯が多く全くペースが上がらない。風が出てきて途中で寒くなり、ピナクルにセルフビレイしてザックに入れていたダウンを着込み厚手のグローブに交換する。

南稜の頭到着が22:20、寒いので写真だけ撮ってから吊尾根の縦走路を山頂に向けて歩き、23時奥穂山頂到着。この辺りで雪が降り始めた。直登ルンゼ滑降も、この日の目的地の涸沢ヒュッテも諦め、奥穂高岳山荘までの下降路を降る。途中マチガイ尾根に迷い込んだりしてここでも時間がかかり、結局奥穂山荘に25時半到着となった。疲労困憊で寒さに震えながらも無事着いたことに安堵し、倒れ込むようにロビーで横になった。


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奥穂南稜の頭22:20到着。
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奥穂高岳山頂23時到着。

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奥穂高岳山荘25時半到着。疲労困憊で寒さに震えながらも無事着いたことに安堵。

5月4日 奥穂山荘から涸沢ヒュッテへ滑降

寒くてほとんど寝られなかったが、宿泊客が動き始める朝4時ごろ起きた。この日は涸沢ヒュッテを出発し滝谷D沢滑降の後、登り返してまた涸沢ヒュッテに戻る予定だった。すでに奥穂山荘にいて滝谷D沢はすぐそばだが、疲れは全くとれておらず滝谷滑降どころか外に出る気力すらないので、風が弱まるまで奥穂山荘で時間を潰すことにする。睡魔と寒気と時間を持て余しつつ過ごし、11時ごろになると風が弱まったので、涸沢ヒュッテへ降りることにした。前々日の降雪が猛烈なストップ雪になり、滑るとデロデロ雪崩れる状態だったがなんとか涸沢ヒュッテまで滑降した。


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奥穂高岳山荘から涸沢ヒュッテまで涸沢カールをスキー滑降。

涸沢ヒュッテには風もなく暖かだった。壮絶だった行程を振り返りながら、安穏な涸沢の空気に浸るのは心地良かった。1日遅れながらも無事目的地に着いたことに感謝し、穏やかな陽のあたるテラスで乾杯した。


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暖かく穏やかな涸沢ヒュッテのテラスで乾杯。中央に見えるのは奥穂高岳。

残雪期奥穂南稜のコースタイム

奥穂南稜登攀の残雪期の標準的なコースタイムは、岳沢小屋から南稜の頭まで5時間から長くても10時間程度のようだ。それに対して自分達は18時間かかっている。大きくルートを外れた訳でも大きなトラブルがあった訳でもない。取り付きのピッチには時間がかかったが、それだけではコースタイム5~10時間が18時間にはならない。

ここまで時間がかかったのは小さい要因が積み重なったことが理由だろう。2人とも積雪期無雪期問わず奥穂南稜を登攀したことがなかったため、ルートファインディングに時間がかかったりロープを出して登るピッチが多くなったこと、背負ったスキーが岩場で引っかかり動きが制限されたこと、スキーが重くて行動が遅くなったこと、足首の自由が効かないスキーブーツでの登攀に時間がかったことなどが要因と思われる。結果的に奥穂南稜登攀~直登ルンゼスキー滑降を実行するには力量不足だったと言わざるを得ない。しかし経験を積んでいつか成功させたいと思う。

岳沢~涸沢間の移動

奥穂南稜登攀~直登ルンゼ滑降は、岳沢から涸沢へ移動するルートとして温めてきた山行だった。逆に涸沢から岳沢へ移動するルートとしては、直登ルンゼ登行~扇沢滑降のルート3があるが、扇沢滑降は雪崩や落石、ノド部の滝の露出のリスクが高い。他のルートとして吊尾根北面ルンゼ登行~前穂高沢滑降、アルパインクライミングとスキー滑降を含む前穂北尾根登攀~前穂高沢滑降が考えられる。いつか挑戦したい魅力的なルートだと思う。


関連記録

  1. 奥穂高岳直登ルンゼ スキー滑降 2011年5月
  2. 奥穂直登ルンゼ 白出沢 スキー滑降 2012年5月
  3. 奥穂高岳 直登ルンゼ~扇沢 山スキー 2018年4月
  4. 前穂高岳 吊尾根 北面ルンゼ スキー滑降 2015年5月
  5. 大山北壁弥山尾根東稜 残雪期アルパインクライミング、行者谷 山スキー 2022年4月
  6. 前穂高岳 前穂高沢 バックカントリー 山スキー 2014年4月
  7. 北穂高岳東稜 残雪期アルパインクライミング 山スキー 2022年5月

2022.5.7-8 杓子岳杓子尾根~白馬岳

日程:5/7~8
メンバー:谷川、長野
行程: 5/7 猿倉荘(1230m)9:15ー白馬尻(1560m)10:00ー杓子岳山頂(2812m)17:15ー幕営地(2620m)17:50
     5/8 起床4:50ー幕営地発(2620m)6:05ー白馬岳山頂(2932m)7:40ー大雪渓8:50ー白馬尻(1560m)10:10ー猿倉荘(1230m)12:00


一か月前の山行ですが記憶を頼りに書いています。



GWの時期に今シーズンの雪も最後だろうと、白馬方面へ谷川君と一泊二日の行程で行ってきました。
白馬岳主稜はGWやから人も多いはずと静かに登れそうな杓子岳の双子尾根か杓子尾根にしよっかと相談の結果、杓子尾根を登る事にしました。


計画時、もしかしたら雨降るかもというような予報もあったが、行動中は降らなさそうとの判断で決行。
5月6日、谷川君と合流後、高速道路を乗り継ぎ猿倉荘の駐車場で仮眠。





5月7日
AM9:15より入山開始して白馬尻へ向かう、この日は山スキーのパーティーが多い様子。
白馬尻で小休止の後、アイゼンを装着し杓子尾根へ取付く。下から見ても結構藪が出ていそう。最初のほうははっきりしない尾根というか尾根中間部まで結構適当に斜面を登る。


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杓子尾根取付き

ルートは貸し切り、右手に見える白馬岳主稜もこの日は誰もいないように見えた。
「誰もいないんやったら主稜でもよかったかもね。」と話しつつも、ギザギザの白馬岳主稜線を見ながらの尾根歩きも爽快なものである。白馬岳主稜も来年あたり登ってみたい。

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杓子尾根斜面の様子

今年の冬シーズンは積雪は結構あったように思うが、春の気温の上がり方が大きく、尾根上に雪が載っていなかったり、藪が出ているところが多々あった。ところどころ藪を巻いてトラバースしたり、掻き分けたりと快適に登れないところもあったので、個人的には4月に登ったほうがよさそうとの感想。


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稜線は雪が少ない!!


途中眼下左手に見える双子尾根にポツンと樺の木が一本立っている樺平がいい感じだ、双子尾根を登るに絶好のテントサイトらしい。


2550メートルで双子尾根とのジャンクションピークに到達、双子尾根方面よりここから先はうっすらと踏み後もあるが、途中尾根上は融雪で藪漕ぎになるので右手の斜面、雪壁状をトラバースしたりする。
雪が腐り気味のところがあったりと慎重に足を進めつつ通過。
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斜面をトラバースしたり、杓子岳山頂直下の岩場




今回、稜線上もロープを出すようなところはなかったが、もっと雪が多ければロープを出したりしたかもしれないし、雪稜で確保点が思うように取れなかったりもすると思うので、ほんと条件次第なのだろう。


杓子岳山頂直下で尾根上の岩場を行くか、左手斜面をトラバース気味に行くか斜面の雪は腐り気味だしまあまあ斜度もあるので岩場を登ってPM17:15杓子岳山頂到着。




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杓子岳山頂



山頂から白馬岳までの稜線は夏道が繋がっているようなのでアイゼンを外して白馬岳頂上宿舎へ向けて歩く。日没時間も迫ってきていたので途中にあった雪原にて幕営。テントを立て終えた頃に丁度雨が降ってきてテントに潜り込む。ギリギリセーフ!!


夕飯の鍋を食べたり、雪でかき氷作って食べたりして就寝。



 
5月8日
AM4:50起床、朝食の豚汁うどん(切り干し大根や高野豆腐がいいアクセントでした!)を食べて出発。とりあえず白馬岳頂上へ向かうが、やはり稜線上は風がきつく寒い。白馬岳山頂からは主稜の雪稜と最後の雪壁の乗越を確認。こっちも登ってみたいなあ。
 
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白馬岳山頂
       白馬岳主稜を見下ろす



本当はそこから白馬鑓ヶ岳へ向かい鑓温泉に入浴してから下山の予定であったが昨日、今日と満足したのでこのまま大雪渓から下山することにして下る。この日もたくさんの山スキーヤー達が大雪渓を登っていました。僕は経験がないけど山スキーも楽しそう。それこそ白馬鑓温泉で山スキーとか。


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大雪渓方面へ下る



PM12:00猿倉荘駐車場に下山
温泉に入って、白馬村のグリンデルでご飯を食べた後、安全運転で帰ってきました。


反省点:今回50リットルザックで行動したが、テント撤収時のパッキングに手間取った。行けないこともないがもうちょっと大きいサイズのザックのほうがサクサクパッキング出来たなあと思う(気づいてはいたが雪山テン泊では少々厳しい。。。。)。








2022/05/23 櫛田川水系 蓮川 野江股谷

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 こんにちは!!

 先日、沢の下降で膝を故障し、絶賛リハビリ中のSMBです!!

 

 今回は三重県松坂市飯高町蓮の『野江股谷』で沢登りをしてきました。

 野江股谷は、数年前の大きな崩落で、途中のゴルジュが崩壊し、最新版『関西発沢登りルート100』のガイド本では除外された沢とのこと。

 グレードは中上級、メンバーは谷口さんと私の二人。

 私自身初めて経験する高グレード且つ大崩落した未知の沢ということで、期待と不安に震えながら当日を迎えました。



 以下、遡行記録です。



〜概要〜

 山 行 日 2022年5月23日(月) 晴れ

 遡行対象 櫛田川水系 蓮川 野江股谷

 活動内容 沢登り

 メンバー 谷口(L),SMB(記録)

 行  程  6:00 駐車地

       6:30 入渓

       8:00 鶴小屋滝

      10:40 二俣

      12:45 脱渓

      14:20 駐車地

 装  備 登攀具一式

      ロープ30m
      


〜前夜〜

 谷口さんをピックアップし、私の運転で前泊地へ。

 二度目の利用の為、勝手知ったる我が家の様に快適に過ごさせてもらい、軽く飲んで寝床に就く。

 夜中にゲリラ雷雨があり、目が覚めたものの、短時間であった為翌日の遡行に影響はないだろうと、再び目を閉じる。



〜入渓〜

 前日に入手した特大おはぎ2個で腹ごしらえをし、午前5時半に泊地を出発。

 蓮ダム沿いの道を西へ進み、その先の林道終点に絵馬小屋登山口がありそこに駐車。

 駐車地までのちょっとした悪路に、助手席の谷口さんがとても興奮していたので、ここぞとばかりに私のダート走行テクニックを披露して喜んでもらいました。

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 午前6時30分、準備を整え、いざ入渓。


〜第一ゴルジュ〜

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 いきなりのゴルジュ、そして泳ぎ


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 自然が作り出した造形美の薄暗い廊下を歩く

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 廊下の先には豪壮な岸壁に囲まれた不動滝と墨汁の様な水をたたえた釜

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 左手の壁を登ろうとトライするもヌメヌメで悪かった為、断念

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 苔々した素敵なゴルジュを高巻く

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 イガミ滝

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 イガミ滝は高巻き
 ロープを出して安全に


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 よく晴れて新緑と苔が映えて目に優しい


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 大量のオタマジャクシ


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フリーで快適に登れる小滝がいくつもあり楽しい


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 落ち口が風呂釜になっていたので入浴


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 ウォータースライダーをよじ登る
 プールでやるのはマナー違反


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 岩と岩の間に体を割り込ませワイドクラックっぽく登ってみる(やった事ないけど)


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 ここは木と岩の間に手と足でジャミングをキメ、クラックっぽく登ってみる(やった事ないけど)


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 午前9時30分、第三ゴルジュの入り口の綺麗な8m滝、ここで小休止

 谷口さんはいつもの竹輪、私はカステラと冷えた牛乳(至高)で腹ごしらえ

 牛乳が腐らず冷えたまま飲める沢が好きです。



〜大崩落ポイント〜

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 8m滝を超えた先は、噂の大崩落ポイント

 第三ゴルジュ
 
 地すべりがあったのか

 遠く山の一部が欠け、土石流が全てを押し流し、荒涼とした景色が広がる

 圧倒的な自然の力に驚かされた

 そこに一匹のニホンカモシカが佇んでいた。

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 厳しい環境に身を置く生物の逞しい姿を見て

 生き様の違いをまざまざと見せつけられたようで胸が熱くなる

 カモシカは我々を気が済むまで眺めた後、何事も無かったかの様にその場を立ち去った

 私がカモシカとの邂逅の余韻に浸っていると谷口さんが





 『悟空とベジータが戦ったあとみたいやなー!』






 そうですね。







〜脱渓〜

 その後も遡行を続け、午前10時20分二俣に到着。

 左俣を選択し少し進むと、苔むした岩壁、清涼な沢の流れに黄色く小さな花の群生が。

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 まるでラピュタの空中庭園のような世界観にテンションが上がり、私は小さなお花を愛でて、谷口さんはロボット兵になりきって楽しそうでした。


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 その後も小滝をいくつか越え、午後0時45分に脱渓、明るく爽快なナンノキ平に出る。

 この頃からアブに付き纏われて防虫ネットを持って来なかったことを後悔。

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 丈夫な杖を手に入れ下山開始。

 午後2時20分駐車地に到着。



〜まとめ〜

 自然の造形美に心を打たれ、滝の登攀に心を躍らせ、大崩落を見てこの世の無常を感じ、とにかく最高に楽しい沢登りになりました!

 この沢をチョイスしてくれた谷口さんに感謝です。

 それと、全てリードさせていただきましたが、フリーの練習の成果かとても快適に登攀する事が出来ました。

 ただ、ちょっとでしゃばり過ぎたかなと反省しているので、次回はよろしくお願いします!

 台高最高!!
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