2023.9.22-24 立合川

2023.9.22-24 大峰 笠捨山 立合川 遡行

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こんにちは、岩瀬た です。
立合川に行ってきました。
山菜図鑑とキノコ図鑑をそれぞれ2冊持ち込んでの植生調査。
行きの169号線が雨量制限の通行止めになっていて一時はどうなるかと危ぶまれましたが、なんやかんやで無事に入渓することができ、数々の雨後のキノコを見ることができ、泳いで登って巻いて、楽しい遡行ができました。

以下、山行記録です。

---------------------------------------------

◎メンバー
岩瀬た
OKD


◎装備
40mロープ x1
カムx5
タープx1
山菜図鑑x2(内1電子書籍)
キノコ図鑑x2(内1電子書籍)


◎行程概要
・9/22
9:30 駐車地 出発
16:20 第5ゴルジュ手前 幕営

・9/23
7:20 出発
14:20 八丁河原の奥の右又 幕営

・9/24
6:30 出発
8:15 傘捨山 山頂
11:00 上葛川 バス停 山行終了


◎山行詳細
・9/22
2時に神戸出発、3時に大阪で合流し、5時ごろに上北山村役場のあたりでカーナビがぐるりと168へ迂回するルートを示し、道路上の電光掲示板で169号線がこの先で通行止めになってる旨を表示していたので、ひとしきりどうするか2人で相談した後にひとまず睡眠を取ることに決まる。
7:30頃に目が覚めると通行止めが解除されていたのでホッと胸を撫で下ろして立合橋まで移動。

9:30、駐車地に着いて準備をし、橋桁の巡視路なのかハシゴがかかっていたのでスルリと降りて入渓。

まずは第1ゴルジュ。
水は冷たく無いのでジャバジャバと気持ち良い。
黄蓮谷を思い出させる黄色がかった水だ。
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(黄色がかった水。雨の影響もあるのかもしれない。)

水の気持ち良さに気を良くしながら側壁に生える植物を見ているうちに、しばらく進んで気づけば第1ゴルジェは終わっていた。ウォーミングアップという感じだろうか。

続けて第2ゴルジュ。
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(35m大滝)
まぼろしの滝と言われてる35m大滝を巻く途中でキノコを見つける。第一キノコだ!
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(チチタケでしょう)
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(チチタケでしょう)
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(違う個体。チチタケでしょう。)
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(違う個体。チチタケでしょう。)
図鑑を見つつツンツンつついてみると白い液体が出てきた。
・チチタケ
傘:窪んだ饅頭型から平らから浅いろうと状。
柄:上下同大の直生。
ヒダ:密
。。。これはずばりチチタケだ!

続いて OKDさんも見つける。すでに知っているキノコだったようで、「ムラサキシメジ!」と言う。
・ムラサキシメジ
傘:内側に巻いた饅頭型から老生すると開いた汚褐色。
柄:傘と同色からやや淡色。ささくれ状。
ヒダ:湾生し密。
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(ムラサキシメジ?)
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(ムラサキシメジ?)
写真では白く見えるけれど、若干ムラサキがかっていたので8割型ムラサキシメジだろう。
いくつか写真を撮ったけれどピンボケしてたりでちゃんと記録に残せていないので同定に確信が持てない。接写で写真を撮る練習も必要だ。

他にも、赤いヒョロヒョロが特徴的なキノコを見つける。カエンタケかと思ってビビったが、そうではなくてベニナギナタタケだった。
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(ベニナギナタタケ)


さて第3ゴルジュ。(あまりよく覚えていない。)
小滝の釜が深い。今にも吸い込まれそうな深淵がこちらを覗いている。
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(あなたが釜を覗くとき、釜もまたあなたを覗いている。)

次に第4ゴルジュ。(あまりよく覚えていない)
淵があった。
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(淵)

このあたりから少し疲れてきて、ぼちぼち泊地を探す。
その道中で、沢100の遡行図でいうところのうしお滝に遭遇。
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(うしお滝)
水量も多く迫力ある。パワーって感じで好きだ。So Good。

さてキノコも捗る。
これはツルタケダマシ?
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(ツルタケダマシ?)
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(ツルタケダマシ?)
・ツルタケダマシ
傘:褐色から淡灰褐色で中央部暗色。
ヒダ:やや密やや疎。
柄:上下同大から下方やや太い。上部に白色から淡灰色の薄いツバを垂らし上部にはヒダに連なる条線がある。
どうだろうか。

これはなにかわからずじまい。
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(これなんですか)
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(これなんですか)

そうこうしているうちに第5ゴルジュ手前で幕営としました。
道中、キノコばかりではなく山菜も探しながら歩きましたが、見つけられたのはウワバミソウだけで、少しだけでした。山菜も詳しくなりたい!
そしておまちかねの夜ご飯はOKDさんのSU KI YA KI!!
山で(沢で)すき焼きを食べる日が来るなんてなぁとしみじみ思いながら、2回転お腹いっぱい美味しくいただきました。



・9/23
さて今日は八丁河原の辺りまで。
この傘の裏がスポンジっぽくなってるのは、、、キイロイグチなのかな?違うかも。
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(むむむ)
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(ピンぼけひどい。)
・キイロイグチ
傘:饅頭型から平らに開き表面は黄色い粉に覆われて触れると付着する。表皮は鮮黄色で成長すると中央部から褐色を帯びる。
管孔:ほぼ離生し淡黄色から暗褐色。
うーん、なんか違う感じする。写真もピンぼけでなんともだ。

第5、6、7、8とゴルジュと河原を繰り返し歩き、八丁河原まであともう少しというところの17m滝が狭いゴルジュの中の凶悪な滝でなかなか良かった。暗くて水飛沫だらけだったのでまともに写真が撮れず残念。巻く。
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(17m滝)
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(ステミングステミング)

それを越えると広々とした八丁河原に着き、水が伏流。
さらに進んで奥の右又の水が復活したところで幕営。
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(八丁河原。もっと進むと水が復活。)

今晩の夜ご飯は僕の担当。高野豆腐の麻婆豆腐。
高野豆腐でうまくできるかなぁと思いながら作ったけど案外うまくでき、これからは山の麻婆豆腐は高野豆腐で作ることに決める。
酔っ払ってタープも張らずに就寝。


・9/24
今日は詰めて下山だけだ。しかし上葛川集落で乗る予定のバスが12時40分頃と17時ごろの2本しか無いので早々に起床して笠捨山へ向かう。
ヒーコラ言いながら詰め上げて8時に笠捨山の山頂に到着。
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(OKD)

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(岩瀬た)

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(記念写真)

曇り空で風も吹いてて冷えるので早々に下山開始。
下山途中でもいくつか。
これは何かわからない。
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(これなんですか)
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(これなんですか)

これはニシキタケか?
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(ニシキタケなのかな?)
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(ニシキタケなのかな?)
・ニシキタケ
傘:饅頭型から中央が窪んだ平らに開き湿時粘性がある。朱色、橙黄色、黄色などが不規則に混じりやや班状。成熟すると周囲に短い粒状線が現れる。
ヒダ:ほぼ離生し、やや密やや疎。初め白色のち淡黄色。縁は濃い黄色。
柄:表面は白色のち淡黄色を帯び、下方が濃色。しわ状の条線に覆われ内部は髄状。
どうだろうか。

そうこうしているうちに11時、上葛川集落に着いて、濡れたものを乾かしたりしてからバスに乗り、14時に駐車地到着。
下山完了。

---------------------------------------------

以上、山行記録でした。

覚えているのはキノコのことばかりのような記録になってしまいましたが、緩急のある沢で、噂通りの気持ちの良い沢登りができました。寒く無いのもとても良かった!
そして今年は僕はたぶんこれにて沢納めなので、来シーズンはもっと山菜やキノコについて詳しくなりたいです。
余談ですが、I上さんが何年か前に「キノコ狩りはアルパイン。」と言っていて、当時の僕はなんのことか全く理解できずただのジョークだと思っていましたが、今なら少しわかる気がします。事前に勉強をして準備をし、計画を立て、実際に行ってこの目で見る。時にはズルズルの泥壁トラバースの途中や、懸垂下降の最中、ゴルジュからの脱出のために取り付いた複雑に入り組むグラの中など、そんなところにキノコが生えていることも多かったです。これがアルパインといわず何と言うのか。なぜ今まで気づかなかったのだろう。
新しい扉が開いたような気持ちです。

さて夏が終わるということは、冬が近づいてきているということでワクワクです。寒くなるまでの間、フリーで身体を鍛えるぞ!

2023.09.12-14【滝谷出合~滝谷第四尾根】



「滝谷出合~滝谷第四尾根」


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C沢とD沢を分ける長大な尾根で縦走路から見れば
滝谷最奥に位置しており思いのほか複雑な内容から
最も滝谷らしいクライミングができるルートとして
知られている

初めての挑戦は敗退  (2021年7月20-22日)
新穂高温泉を 未明1:30 に出発して初めに現れる
雄滝でルーファイミスをして大格闘、
落口に抜けたのは夕方の 16:30
それより先には得体の知れない
スノーブリッジやナメリ滝、小滝群
ここは「滝谷」落石が頻繁におこる危険地帯
先に進みビバーク可能な場所があるのか不明
だったので無念の敗退を決意
懸垂で数ピッチ下降して滝谷出合に戻れたのは
21:30

20時間行動 

翌日に南岳新道、大キレット経由で北穂高へ移動
3日目にクライムダウンをしてドーム中央稜を
登ったが何か釈然としない

直後 2021年9月の地震 で穂高の岩稜は至る所で
崩壊、登攀ルートは大きく様相を一変した
今回はそれを承知の上でのリベンジ
通常は縦走路から「C沢」を下って取付くが
やはり最下部「滝谷出合」から完登したい
想いが強い

一度「滝谷」に踏み入れるとそこは「岩の墓場」
容易には進ませてもらえない上、敗退も困難
武者震いがする ...

以下、山行記録です

_____________________ 


■ メンバー


藤本 (L) (記)
吉澤

■ 装備 (主な物)

[共同]
ダブルロープ (8.5㎜ × 50m 2本)
カム
(エイリアン × 3・キャメロット #0.3-#3  2セット)
ナッツ  1セット
ハーケン (クロモリ × 7枚・軟鉄 × 2)  

[個人]
ハンマー (アックス兼用)
軽アイゼン  

荷物を極限まで軽量化して2人で分担しても
1人当たり約12㎏になった


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■ 行程概要


9/12
曇り
3:00 新穂高 入山
6:00 滝谷出合
7:00 雄滝取付
11:00 雄滝落口 
16:00 オセロ岩 
19:00 スノーコル下部
20:00 ビバーク
21:00 就寝

9/13
晴れ時々雨
4:00 起床
5:30 行動開始
6:30 第四尾根取付
21:30 縦走路
23:00 北穂高テン場
24:00 就寝 

9/14
晴れ
5:00 起床
6:30 行動開始
涸沢経由で上高地へ下山

■ 行動詳細


9/12

3:00 新穂高 深山荘 (駐車地)


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直前に40℃近い高熱を出し
(コロナ、インフル共に検査は陰性) 体調は万全とは
言えない
病み上がりで呼吸が苦しく脂汗をかきながらも
順調に進む

6:00 滝谷出合


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「雄滝」その更に奥「滝谷ドーム」が見える
登攀具を装着してゴーロ帯を進む
一昨年7月はすぐに雪渓やスノーブリッジが現れて
その処理に手こずったが、
今回は全くなくサクサクと雄滝に着いた

F1 雄滝


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1P、吉澤


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前回と同じく雄滝と雌滝の間の尾根末端から
取付いた
見た目は優しそうだが外傾していてバランシー
また小石が堆積しておりビレイヤーに小石を
落とさない様に神経を使う

1P目 終了点


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2P、藤本


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藪を漕ぎモンキークライムで直上
ロープ50mいっぱいに伸ばしピッチを切った

※ 前回はここからルーファイミスをして
右に伸びる踏跡?を辿り切り立った崖に出て
長い格闘が始まった

↓  ※ 前回のルート


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3P、吉澤


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更に直上すると直ぐに樹林帯が開けてきて右に
トラバースする様に尾根を歩く
少しコンテで歩きコーナーの立木でビレイ
その先は水の湧き出る草付のルンゼを少し高度を
下げながらトラバースして落口手前の立木で
ピッチを切った
難しくはないが中間で気休め程度の支点しか
取れない上、ワンミスが許されない


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4P、藤本


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立木を乗り越えると完全に谷底まで崩壊した
小さいルンゼが現れる
上から垂れ下がった枝にスリングを巻き付け支点を
取りその細い枝の末端を左手で掴みながら右足を
目いっぱい伸ばし軟弱な部分を崩し落とすと
凄まじい音をたてて大小の石が落ちて行く
右手をいっぱいに伸ばし気休めのマイクロカムを
決めじわっと右足に乗り込んで行く 突破した...

11:00 雄滝落口


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前回は16:30 着

順調だが貯金はすぐになくなるので先を急ぎたい

F2 無名滝

ここは水線右から容易に上がれる


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F3 ナメリ滝の前衛滝


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水線の右も左も簡単ではないがロープを出せば
登れそうだが時間がかかりそうだったので右岸巻き
で脆い側壁をトラバースした
外傾した岩棚に大小の石が無数に堆積しており
所々では踏んだ足元が大きく崩壊してなくなる
掴んだホールドもまさかの剥がれる...
地獄の様な音を立て、
火薬の様な臭いを残し、
遥か下で粉砕された石が砂ぼこりをあげている
超絶に恐ろしくハーケンでセルフを取り抜けた

F4 ナメリ滝

1P、吉澤


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一段上がった左岸からカムで支点を取りボルダー
ムーブで乗り越えて行く

2P、藤本

※ 写真なし

ナメの左岸側を登る
支点が取れずランナウトするがフリクションは
何とかあるので思い切って上がって行く

3P、15m 吉澤


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支点が取れずミスが許されない
相当に怖かったと思う
ナイス!


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その後はゴルジュと言うほどではないが V字谷 が
狭まった部分のゴーロ帯を行く
この頃からガスが立ち込めてきて遠くまでの
視界がなくなり不安を誘う

16:00 オセロ岩

暫くしてオセロ岩 (平たい巨岩) がある
出合 (A沢~F沢) に到着
適泊地のスノーコルまでは標高差500m

GPSを慎重に確認してB沢から侵入してC沢へと入る


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ここからはウキウキの浮石パラダイス!


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足元が荒れており気が抜けない
なかなか前進できず疲労困憊
C沢は長く途中で日没
ヘッデン行動開始

19:00 スノーコル下部

漸くスノーコル付近まで来た

ヘッデンを最強にしても
「大スラブの登り易い手前のハイマツ帯」が
見えない
仕方なく最奥まで進み、確保をしてもらい
ボロボロの薄気味悪い濡れた悪そうなスラブに
取付いた
スノーコルまで半分ほどの所まで浮いた岩を
落としながら騙しだまし支点を取り辿り着いた
しかしその後が悪い
スラブは全面濡れており足元も側壁も岩が
浮いている
マイクロカムをセットして軽く引くと
クラックが開く
ハーケンを打つとクラックが開く
仕方なく浅効きで支点を固め取りして前進すると
足元を滑らせて1枚ハーケンが飛び下の
マイクロカムと堆積した岩で静止した
「ヒヤッ」とした...が
気持ちを落ち着かせ少し前進
ただこの先が見えず支点が取れなさそうだった
のでハーケンを2枚打ちジワリとクライムダウンと
ロワーで降ろしてもらった

20:00 ビバーク決定

スノーコル下部


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スノーコルを目前にしてビバーク
天気予報は好転して星空が出ている
耐えられるほどの気温 10℃前後
安全とは言えないが落石の通り道を避けられる
最善の場所に座り乾いた服に着替え温かい物を
胃袋に入れた
寝転べるほど広くはないので膝を曲げて座り
シュラフを頭からかぶり寒さをしのいだ

17時間行動

21:00 就寝

9/13

4:00 起床 

20~30分寝ては寒さで起きた
体勢も悪いので腰や尻が痛い
少しはリカバリーができたか

穏やかな朝
簡単に朝食をすませ登攀具を装着


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見上げるとC沢の下降路
「第四尾根」に取付く場合には一般的にここを
下降するがかなり悪そう
※ この山行の直後にここで滑落事故があり一人
亡くなられている
ご冥福をお祈りいたします

5:30 出発

前夜に登ったスラブ

無理をしなくて良かった


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さすがに明るいと見渡せる
「登り易い手前のハイマツ帯」のラインも見える


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本来、目指していたスノーコル (適泊地)
1張りが限界
尾根上の手前にもう1ヶ所あるがここより更に狭い


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6:30 「滝谷第四尾根 (10P)」取付

1P、フェース Ⅲ 吉澤


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何となくのラインを登って行く①
岩はそこそこ安定している
残置支点は少ない

2P、フェース Ⅲ 藤本


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何となくのラインを登って行く②
岩はそこそこ安定している
残置支点は少ない

3P、おおまかな岩のAカンテ Ⅲ 吉澤


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快適


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フォローで

4P、水平リッジからつるっとしたBカンテ Ⅳ+
藤本



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快適


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フォローで

5P、水平リッジ Ⅰ 吉澤

※ 写真なし

6P、急なCカンテ Ⅲ+ 藤本


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快適

次のピッチの凹角を少し登った所でピッチを切った
バチ効きのキャメロット3番と
甘目のエイリアン2ヵ所で支点を構築

7P、ピナクル脇にのびる凹角 Ⅲ 吉澤


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交代してカム3番をリードに渡した為、
ビレイ支点はプアプロ2ヵ所のみ

「ラクッ!」
落石を避けようとして身を反転
セルフに体を預けるとカム2ヵ所共に抜け、
真っ逆さまに
何とか自分のビレイ器で止まった... (反省) 

その後、ピナクル左に抜けピッチを切ったが
本来は右に抜ける方が正解

8P、バンドを左に行ってフェース~
凹角内のクラック Ⅳ 藤本



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ピナクルを乗り越えて、
左に行くルートなどは見あたらず
その先は切り立っている崖

直上できそうなラインを辿る
全ての岩が脆く大量に石を落としながら登った
途中に錆びた残置ハーケンが2、3枚
抜口は狭いチムニー
その上には大きなテラスがあった
更に上を見上げるとあと10mほどで
「ツルムの頭」があり取付いたがこれが異常に脆い
階段状になっているが全ての石が浮いており中間で
何とかキャメロット3番を決めてピークへ
しかし懸垂支点などはない...
仕方なく恐る恐るクライムダウン

通常ここは登らないのか?
トポには、
「ツルムの肩に出てコルに懸垂下降する」
と書かれている


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「ツルムの頭」の3mほど下の側壁にぼろい
懸垂支点があったが、どうやってそこに行くの?
という場所...
もしかすると以前は容易だったが崩壊した?
悩んだあげく新しく懸垂支点を作る事にした
どの岩も信用できそうになく慎重にリスを選んで
「ツルムのコル」へ懸垂下降

コルから振り返ると、上からは見えなかった場所に
多くのスリングがかけられた懸垂支点があった

この頃から大粒の雨が降り出してきた
相方が「C沢を懸垂下降できるのでは...」
敗退の選択肢を口にする
「えっ!?」
でも前進

9P、クラック~チムニー Ⅳ+ 藤本


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↑ 9P目  のCSを乗り越えたテラス

トポに書かれているルートは左から回り込んだ
クラックの事だろうがどの岩も今にも崩壊しそう
チムニーのどでかい岩でさえ見るからに不安定

正面のフェース中間部に残置ハーケンを発見
そこを直上する事に
1段ボルダームーブで上がりハーケンを打つと
岩がバカッと剥がれ轟きながら谷底へと
落ちていった
5m以上ほどの巨大なフレークがあり、
足をかけると動いた!
そのラインは諦めロワーダウン

雨足が強くなり寒さで体が震える
辺りは暗く日没も近い
しかし焦りは禁物

勇気を出し左のチムニーへ
0ピンだけは効いている
超絶に悪い...
支点が取れない
脆いので岩を強く掴めないし強く踏めない
何とかチムニーの抜口にあるCS下まで辿り着いた
そのCSはガバ
掴んで這い上がろうとしたらガサッと動いた!
岩が落ちたら直撃をくらい引きずり込まれる
仕切り直し信用できないカムを2ヶ決めCSを
触らない様に体を真横に倒す様なムーブで
突破した...

10P、急なDカンテを2つ越える Ⅴ 吉澤


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9P目はもう少し先に終了点があった
ロープが屈曲する為、ピッチを切りリグループ

残すは最後の核心、ハング越え

※ 写真なし

雨は止んだが辺りは真っ暗
二人とも疲労困憊...
すぐ下には傾斜しているがビバークができそうな
草付きがあったので無理をせず翌日に抜ける
選択肢も考えた
できれば安全地帯に抜け2日連続のビバークは
避けたかったが判断はリードをする相方に任せた
ヘッデン装着
前進!
歩荷したままでは流石に登れそうになかったので
空荷で登る事に
0ピンが信用ならない上にハングを越えた先に
支点がない恐怖
思い切って乗り越えた
ナイス!
その先にもう1段壁がある
残置支点がありテンションをかけながらも抜けた
よっしゃー!
ロープいっぱいに伸ばし
「ビレイ解除」のコール
抜けた!
フォローなので安全ではあるが1本のロープは
相方のザックを荷揚げ
これを押し上げながら自分も登って行くのは
滅茶苦茶しんどい...
ロープを目いっぱい張ってもらうが伸びてなかなか
乗り越えられない
全身パンプ、乳酸たまりまくり
スリングあぶみを作りあの手この手で突破!

11P、吉澤

※ 本来「第四尾根」は10P だが疲労もピークにきて
おり真っ暗なので簡易にビレイをして直上
ロープいっぱいに伸ばしピッチを切った


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12P、藤本

更に直上すると「ついに」縦走路に出た!

21:30


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穂高岳山荘でテン泊
翌3日目はジャンダルム経由で西穂高岳
新穂高に下山予定だったが一番近い場所
「北穂高岳のテン場」を選択

23:00 北穂高岳テン場

内臓系が弱ってるのか食欲がなく
少しドライフルーツだけを口にした

17時間半行動

24:00 就寝

9/14

5:00 起床

6:30 下山開始


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穏やか ^^


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人がいる
幸せ...


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おでんとコーラ
たまらん!!

色々と反省する点もあったが、
経験を積めた事も多い
宿題を回収する事ができて納得の山行でした

今後、挑まれる方へ
かなり崩壊してますのでくれぐれも
お気をつけ下さい


———————————————————————


以上、山行記録でした


山は遊びの宝庫や!!



[筆者が書いた関連記録]


・ 2023年6月4日-6日
大峯奥駈道 スピードハイク

・ 2023年5月9日-11日
黒部源流域 山スキー

・ 2023年5月2-4日
槍、穂高滝谷 山スキー

・ 2022年12月28-30日
甲斐駒ヶ岳 黄蓮谷右俣 アルパインアイス

・ 2022年5月17-18日
剱岳 大脱走ルンゼ 山スキー

・ 2022年5月2-5日
前穂高岳 奥明神沢
奥穂高岳 南稜
北穂高岳 東稜
登攀 山スキー

・ 2022年4月19-21日
黒部川源流域 山スキー 釣行

・ 2022年4月2日
大山北壁 弥山尾根東稜 登攀 山スキー

・ 2022年3月2日
大山北壁 天狗沢 アルパインアイス

・ 2022年2月1日
錫杖岳前衛壁  3ルンゼ アルパインアイス

・ 2022年1月19日
御在所岳 1ルンゼ中又 アルパインアイス

・ 2021年9月13-15日
穂高岳 屏風岩 雲稜ルート
前穂高岳北尾根
アルパインクライミング

・ 2021年7月20-22日
穂高岳 滝谷 アルパインクライミング

・ 2020年9月29-30日
槍ヶ岳 アルパインクライミング

2023.8.26-28 金木戸川打込谷

2023.8.26-28 岐阜県 笠ヶ岳 金木戸川 打込谷 の記録


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こんばんは、岩瀬た です。
北アルプスの沢に行ってきました。
個人的には、今年は山行やクライミングの目標を具体的に持っているわけでは無く粛々とトレーニングを積んでいるわけでも無く、「楽しめたら良し」とスローな感じで夏を過ごしていますが(仕事がそれなりにビジー)、そんな今年の夏でもちょっとした思い出になる遡行ができて良かったなと思います。

以下、山行記録です。

---------------------------------------------

◎メンバー
OKD
岩瀬た
おせん


◎装備
・30mロープ(不使用)
・ギア類(不使用)
・タープ x2
・その他沢装備


◎行程概要
・8/26
7:00駐車地(金木戸川第2発電所手前 岩波橋付近)出発
12:00 打込谷 出合
15:30 標高1649 二又近辺 泊

・8/27
7:00 出発
13:30 笠ヶ岳山荘 大休止
14:20 下山開始
15:30 抜戸岳
21:00 新穂高温泉 泊

・8/28
帰阪帰神


◎行程詳細
・8/26
6時ごろに駐車地に到着。僕は前日に職場のお食事会があり飲まないつもりだったがなんやかんやで飲んでしまい移動はほぼ爆睡。帰路の運転と山行の無事の遂行を心に誓いながら準備して7時出発。
今回、元々はH.Iさんも参加予定だったが急な仕事で来れなくなってしまい残念。いずれ僕にもそういう時が来るのだろうか。また次はH.Iさんも一緒に行きたい。

長い長い林道歩きを5時間こなし、12時にようやく打込谷出合に到着。入渓。
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(林道途中の金木戸神社)

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(ダムには木造の建物が。悠久。)

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(打込谷出合)

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(出合の泊適地。たぶん全行程の中でここが1番良い。)

水量が多ければ渡渉が困難とのことだったが、今年は雪解けが早かったからか全く問題なし。
天気予報では午後過ぎから雨が降る予報だったので、今日中に地形図で川幅が狭まったところは抜けておきたいと思いながら進む。
18m滝は巻いて、大釜15m滝は水線右側をフリー直登でこなしてなんのことはなく登攀が必要そうなところを抜ける。
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(仙ノ淵。ちょっぴり寒い。)

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(18m滝は右岸巻き。)

15時半、幸い雨もまだ降らず、適当なところで泊とする。
タープ2枚でこれから降るであろう雷雨に備えて寝床を作り、OKDさんとおせんさんは狩りに出かける。武器を持ってこなかった僕は今日のために準備してきたスパイスウィスキーをさっそくチビチビしながら、乾いた服に着替えてなんとなく夜ご飯の準備をする。
そうこうしているうちに雨が降ってきてやがて本降りになりOKDさんとおせんさんが戻ってくる。何度かトライするも焚き火はできずにガスバーナーで夜ご飯。
夜ご飯は、岩瀬た特製のゴマ・ネギ・山椒・五香粉 をふんだんに振り撒いた麻婆豆腐だ!(丸美屋の麻婆豆腐がベース)
事前に牛豚合い挽きの挽肉を胡麻油とニンニクと海鮮醬でサッと炒めてから凍らせて持ってくるという手の込んだ下準備をしてきた甲斐もあり、なかなか上手にできたので良かった。
中華料理は高温で熱する「バオ」という技術があるようで、今回仕上げに焚き火でバオをやりたかったがそれはできずに残念。また今度晴れた日にバオりたい。

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(チルタイム)

今夜は雷がそこかしこにドッカンガラガラするかと心配していたが、思いの外天気は悪く無く、分厚い雲の中を時折チカチカと眩く程度だった。


・8/27
5時半に起きて朝ごはん。アルファ米の雑炊。
何度経験しても慣れることのないヒヤッとしたイヤァな着替えを済ませて、7時に出発。
今日はもうなにか緊張するようなポイントは無く、ひたすら牧歌的なアルプスの沢を遡って行くだけだ。ヨーデルを口ずさみたくなるなぁ。
ヨロレイヒー!

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(ヨロレイヒー1)

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(ヨロレイヒー2)

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(ヨロレイヒー3)

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(ヨロレイヒー4)

天気も悪く無く、時折晴れ間が見える。良い気分だ。
ちょうどシーズンのクロマメ(ブルーベリー)を頬張りながら甘酸っぱい遡行を続け、12時に笠ヶ岳から北に伸びる尾根に詰め上げる。しばし休憩。

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(詰め)

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(もぐもぐブルーベリー)

そうこうしているうちに雨が降り始め、降られながら13時半に笠ヶ岳山荘に到着。
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(天気悪くなってきた)

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(霧中のおせんさん)

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(もう少しで山荘ですよー!)

今日は笠ヶ岳山荘まで来れたら良しという計画だったので、雨も降ってるし素泊まりしようかな?と話しながら宿泊料金を確認すると9500円とのこと。
その値段に驚いてしまって反射的に今日は下山することに決める。(後々この選択を後悔することになる)
小屋のお姉さんに記念写真をとってもらい、売店のカップラーメンをいただいて、14時半下山開始。
テント場を通ったが、タープを張れそうな場所も無かった。

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(笠ヶ岳山荘で記念写真)

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(たおやかな稜線。雨風で冷える。)

19時から20時の間くらいには新穂高につけるかと思っていたけれど、稜線上は雨風が寒く、思いの外ペースが上がらずおせんさんにいたっては若干低体温症の兆候があったようで急いで着替えたりするシーンもあった。
沢登り装備とはいえ、当たり前だが濡れと風は要注意だ。

寒かったけれど、杓子平ではいくつもの雷鳥の群れに遭遇し、中には手で触るまで逃げない個体もいたりして、癒されながら下降を続ける。

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(杓子平は広くて気持ち良い)

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(雷鳥の群れ。雷鳥の家族が3組ぐらいいた。)

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(かわいいなぁ)

その後、雨は止んだが下山のペースが3人で少しずつバラけてきてしまい、僕は比較的元気だったけれどどうにも身体が温まらなかったので駆け足で笠新道の起点まで先に降りさせてもらう。
ようやく3人が合流したのが20時ごろ。
そこからは林道を歩いて21時にようやく新穂高登山センターに到着。

日帰り温泉はさすがにどこももうしまっていたので、新穂高登山センターの軒下を借りて泊とする。温泉は明日の楽しみに取っておく。
おせんさんのキムチ鍋とご飯にプラスして朝用の辛ラーメンもペロリして本日は終了!
お疲れ様でした。

・8/28
未明から続々と登山者が現れるのを尻目に睡眠を貪り、6時ごろに起床。
7時ごろからぼちぼちと宿の売店などが開き始め、8時半に中崎温泉で湯に浸かり10時にタクシーで駐車地まで。
新穂高温泉は意外にもタクシーはあんまり入ってこないようで、危うく配車してもらえないところだったがOKDさんのたくみな交渉術で濃飛タクシーが来てくれ、無事に駐車地に戻ることができた。
帰りに神岡の道の駅でスーパーカミオカンデの勉強をしてから帰りました。
下山完了。

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以上、山行記録でした。

アルプスの沢登りは空が広くて気持ちが良い。
下山でダメージをくらったので、そこはもう少し慎重に準備や判断をしても良かったかもしれないが、まぁ元気に降りてこれたので良かったでしょう!
今回もお疲れ様でした!

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(スーパーカミオカンデに約11000個ある光電子増倍管)



2023.8/13-14 神戸山岳会 2023年夏合宿 愛媛県 石鎚山 面河渓(おもごけい)~中沢

神戸山岳会 2023年夏合宿

愛媛県 石鎚山 面河渓(おもごけい)~中沢

 

こんにちは須川雄です。剱岳に行く予定だった夏合宿ですが、台風7号の影響が出そうなので、急遽四国の沢登りに変更して行って来ました。アルプスのような雄大な沢でした。

 

■メンバー Fさん、T原さん、T口さん、K美さん、須川雄

 

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7:00     駐車場発

16:00      幕営地点

面河渓駐車場から出発。数日前に通り過ぎた台風6号の影響で面河本谷の水量は多い。登山口から快適な遊歩道を終点まで歩き入渓。面河ブルーと呼ばれる渓谷だけあって水質が蒼く美しいIMG_7895

水深が深いので右岸に左岸に胸まで浸かりながら渡渉して進むが、水温もそれほど低くないので泳いで渡っても気持ちいい。途中で幾度となく現れる透き通る淵には、魚影も多くみられる。ナメ滝でウォータースライダーを楽しんだり、美しいゴルジュを泳いだりしながら、夏の沢を満喫できる。

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面河渓は沢のスケールも大きく明るくて雄大でアルプスの様でまさに天国。七つ釜や長淵などの見所を過ぎると魚止めの滝がある。

ここを超えると幕営適地の河原にでる。星空の下、焚火を囲みおいしい鍋を食べながら宴会し至福の夜を過ごす。

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814

6:30     出発

8:00     御来光の滝

9:30     中沢出会い

15:00   天狗岳

15:30        石鎚山山頂(弥山)

17:00   愛大石鎚小屋

20:00   駐車場

昨日よりは水量の少なくなった面河本谷を遡行開始。台風が近づいているが天気は良い。小滝を超えたり、ゴルジュをへつったり、滝を巻いたり、淵を泳いだりと沢の醍醐味が詰まって飽きない。ほどなくすると御来光の滝(87m)が姿を現す。天空から舞い降りる白竜のような圧巻のスケール。記念撮影や行動食を食べたりと小休止してマイナスイオンに癒される。IMG_6439

御来光の滝は右岸から巻く。ここは赤テープや残地ロープがあるなど道が整備されていて歩きやすい。巻き道を終えて面河本谷に降りると、そのまま愛知大学避難小屋まで抜けるか、石鎚山に突き抜ける中沢に分かれる。今回は石鎚山山頂を目指すために巻き道終了点から少し本谷を下り中沢を選ぶ。中沢は水量が少なく入り口が分かりにくい。
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少し進むと上部に迫力ある石鎚山の南尖峰が見える。遡行図では「中沢は明るい谷で快適に登れる。手ごわい滝が3ヵ所あるが左岸を容易に巻ける」と書いてあるので、軽い気持ちで突入する。しかし、ここからが地獄の始まりだった。水量が少ないが傾斜のあるスラブが続き岩場には黒い苔が生えており足を置くと滑りそうで怖い。登れると思って進んでいると途中でにっちもさっちも行かなくなりT口さんに上部からロープを垂らしてもらい、なんとか通過する。高度感もあり落ちると止まらない岩場のフリーソロが続く。岩場を巻こうとしても、藪が覆いかぶさり全く進まない。ここでかなりの時間を費やしてしまった。
IMG_6466南尖峰見えてからが、滑ると絶体絶命な岩場と猛烈な藪漕ぎが行く手を拒むので難易度が高くなる。稜線直下も強烈な笹原の藪漕ぎが続き、トゲトゲの葉っぱ(アザミ?)が体中を刺しまくる。おまけに大量の虫もまとわりつき、虫にも刺されまくる。肉体的も精神的にもハードで心が折れそうになるほど辛い。笹の上を滑るフェルト靴で3歩上がって2歩下がりながら、ずだぼろ状態でなんとか天狗岳に続く東陵コースの稜線にたどり着く。

IMG_2509ここら辺から風も強くなってきて、クライミング要素の強い登山道を天狗岳まで進む。


IMG_7672天狗岳の時点で15時と予定よりかなり遅くなってしまった。稜線はガスが濃く風も強く小雨も降ってきた。高度感満点の稜線伝いで石鎚山山頂まで行く。いつもは賑わっている山頂も小屋泊の方が数名いるだけでひっそりとしている。石鎚山は古くから山岳信仰の山として日本七霊山の一つ。昔の人はよくここまでの道を切り開いたと思うと感服する。
IMG_6483ここで沢装備を外して下山に備える。山頂から駐車場までコースタイムで3時間30分。ヘッドライトを用意してガスガスな登山道を進む。雨で滑りそうな木の梯子や崩壊した登山道に注意する。途中で日が暮れ真っ暗な中をヘッドライトで照らしながら、満身創痍の状態で駐車場までなんとか到着。疲労困憊の中、鳴門大橋が通行止めになる前に神戸に戻ることができた。

 
  今回の夏合宿の企画を何か月も前から準備してくださった、Fさん、T原さん、本当にありがとうございました。いろいろと反省点がありますが、メンバー一丸となりハードな山行を達成できてよかったです。今回の強化合宿を糧に、さらなるステップアップを目指して楽しい山行に行きましょう!

2023.8.11-13 剱岳縦走

2023.8.11-13 剱岳 池ノ平 真砂沢 室堂 の記録

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こんばんは、岩瀬た です。久々に縦走をしてきました。
去年天候不良で断念し、それからもなんとなく縁のない剱岳でしたが今回は天気予報に反して終始天気が良く、有名な尾根や岩壁を見ることもできてようやく地理の感じが自分の中に入ってきたように思います。
剱岳から北方稜線経由での劔沢ぐるり一周。

以下、山行記録です。
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◎メンバー
岩瀬た


◎装備
・ツェルト
・寝袋
・アイゼン
・アックス(不使用)
・ストック
・ロープ20m(不使用)
・食糧など


◎行程概要
・8/11 晴れ-曇り-晴れ
6:45 馬場島 出発
11:00 早月小屋 テン泊

・8/12 晴れ
1:00起床
2:15 出発
4:50 剱岳山頂
6:30 三ノ窓
7:15 小窓ノ王 ここからルートミス
8:50 縦走路復帰
9:30 小窓
11:00 池ノ平山荘 休憩
12:30 出発
16:00 真砂沢ロッジ テン泊

・8/13 晴れ
2:30 起床
4:15 出発
6:30 劔沢小屋
7:45 劔御前小屋
9:50 室堂


◎行程詳細
・8/10
仕事を早上がりさせてもらって家に帰って準備。電車に乗って23時頃に上市に到着。駅前のファミマの駐車場が広く、なおかつ人もいなかったので邪魔にならなさそうなところで野宿。

・8/11
5時に起床。
昨夜、旭タクシーの人に6時に1名の予約が入ってると聞いていたので、その時間に合わせてタクシー乗り場に行き、馬場島への乗り合わせをさせてもらう。快く受け入れてもらえて良かった。
7時前に馬場島に着いて入山!
早月尾根は日陰も多く気持ち良い。

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(早月小屋)

11時頃に早月小屋に着く。思いの外早く着いたので、先に進んでしまおうか迷いつつ居合わせた人と喋ったりしてたらガスが湧き始めてあっというまに真っ白になったので今日はここでツェルトを張って寝ることとする。
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(ガスってきた)

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(今日の寝床)

ガスったものの雨は降らず、夕方頃には晴れて綺麗な夕暮れを見ることができた。
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(夕暮れ)


・8/12
今日は昼から天気が崩れる予報だったので、早朝(というか夜中)出発とする。
起きれるかなぁと不安だったけれど、スッと起きれた。
1時に起き、ご飯を食べて撤収し、2:15出発。
ちょうど日が昇る5時前に剱岳の山頂に着いてしばし休憩。良いくらいに寒くて良いクールダウンとなった。
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(山頂)

さて、一応ハーネスなどつけて準備を整えて、北方に向けて進む。踏み跡がしっかりある。
写真撮影しにきたという人に挨拶などしつつ、八ツ峰を見ながら歩いてまずは長次郎の頭。
基部に沿ってザレたところを登ると残置ロープが垂れていたのでそこを登る。
バンドに上がってバンド沿いに東側をぐるっと回って長次郎の頭はおわり。
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(長次郎の頭の残置ロープ終了点)

またしばらく歩いて八ツ峰を右に見ながら池ノ谷乗越から池ノ谷ガリーを覗き込む。
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(八ツ峰)

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(池ノ谷ガリー。見てみたかった場所だ。)

ポロポロと落石しながら降りる。

そして正面には小窓王南壁が聳える。
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(小窓王南壁)

少し前の話だが、劔尾根を登ろうと思ってOKDさんと友人と馬場島まで来て、結局天気が悪そうだったので僕たちは中止してとんぼ返りした。
その時に駐車場で少しお話した方が行くだけ行ってみるということで「お気をつけて」と見送ったけれど、小窓王南壁の登攀中の事故で亡くなってしまった。
その時のことを考えつつ手を合わせる。

三ノ窓まで降りると、何人か人がいて、ちょうど撤収中。快適そうな場所だ。
あとでSNSなど見ると関西の山岳会の方達だったよう。
チンネを見ながらしばし休憩。
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(チンネ)

池ノ谷をさらに少し降りて、小窓王南壁の基部沿いに、「発射台」と呼ばれるザレた斜面を登り返して小窓尾根に乗り上げる。
振り返ると劔尾根だ。
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(劔尾根)

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(小窓王基部から振り返る。左のルンゼが池ノ谷ガリー。)

次の冬シーズンこそR4に行きたいなと思いながら眺める。(R4は見えないが。)

さてあとは小窓まで行って雪渓を降りるだけだと思いながら進む。
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(小窓と池ノ平山)

小窓の王の基部沿いに何も考えずに降りていったら思いっきりルートミスしていて、トラバースしたりなんやかんやして、やっちゃったなぁ、、、と思いながらハイマツや岩をグワッシグワッシと掴みながら小尾根を登る。日も当たって暑い。熱中症なるでこれ。。。。と思いながらどうにか縦走路に復帰。
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(間違えて変なところ降りてきてしまった。復帰まぁまぁキツかった。)

小窓まで行くと涼しい風が谷から吹いてきて、素晴らしく気持ちよい。

アイゼンをつけて照り返しが眩しい小窓雪渓をテクテク降りて行き、右岸に滝が見えるところあたりで人に出くわし、左岸の縦走路の入り口を教えてもらう。完全に見逃していた。危ない危ない。
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(小窓雪渓を下降。)

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(この滝が目印になるみたい。立派な滝だ!)


こんなところによく道作ったなぁ、、、と思う道を歩いて、11時、池ノ平小屋に到着。
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(池ノ平小屋)

今日はここで泊まる予定にしていたけど、雨が降りそうな感じは全然しない。先に進むかどうしようかなぁと思いながら、梅ソーダをいただく。
氷が入っていてめちゃくちゃ美味しい。最高だ!
暑さでだいぶやられていたので生き返った気分。
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(梅ソーダ。最and高)


OKDさんの知り合いが働いてると聞いていたので挨拶してみようと思って小屋の人に聞いたら、どうやら出かけているようで会えなかった。残念。もしかしてさっき道を教えてくれた人かな?
居合わせた人と少し話したりして、しばらく休憩したのちにもったいない気もしたけれど明日の天気がどうなるかよくわからなかったので少しでも進むべく真砂沢に向けて出発することにする。
池ノ平小屋のテント場は芝生でとっても気持ちよさそうだったので名残惜しい。また今度ゆっくり来よう。

下の方に見える劔沢目掛けてズンズン降りる。
暑い。暑すぎる。天気が良く景色も良くて素晴らしいが、ぶっ倒れそうだ。
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(剱岳の稜線が良く見える。)

2時間ほどでようやく沢床に着き、二又の橋の袂でじゃぶじゃぶ。
生き返るー!
雪解け水が非常に冷たく、一気にクールダウンだ。気持ち良い。
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(沢 最アンド高)


気持ちの良い沢水に後ろ髪を引かれながら真砂沢までもう2時間弱歩いて、16時、真砂沢ロッジに到着。さすがに結構バテた。久しぶりの歩きにしてはよく頑張った。
とても落ち着いた雰囲気の小屋で、人もそんなに多くなくなかなか良い場所でした。
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(真砂沢ロッジ)

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(テント場もゆったりしてて良い感じ。)

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(今日はタープっぽくしてみた。)

ツェルトを張って、小屋でビールを買って一人乾杯。くーうまいぜ。
ご飯を食べてると、上流の雪渓に熊が出た。
遠望ではあるけれど、初めて熊を見ることができた。

明日の天気はどうだろうなぁと思いながら就寝。

・8/13
今日は暑くなる前に室堂についてやろうということで、2時半に起き少しゆっくり準備して4時に出発。
昨日の熊に出くわしませんように、、、と思いながら劔沢を詰める。
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(劔沢)

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(長次郎谷)

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(平蔵谷)

長次郎谷や平蔵谷を見ながら歩いて6:30、劔沢小屋に到着。
テント場はテント村になっていて、連休って感じだ。お洒落な人もたくさん。しばらく休憩する。
水を飲んで日焼け止めを塗って、劔御前に向けて出発。
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(劔沢小屋より剱岳)

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(劔沢キャンプ場)

途中の分岐で別山や立山を経由して室堂に行くか少し迷ったけれど、まぁまぁ足も筋肉痛になっていたし、なによりもこの日差しで登るのはちょっとキツいなぁと弱気になったので素直に劔御前から雷鳥沢に降りて室堂に行くことにする。
立山に向かって登って行く人もたくさんいたので、あっぱれだ。


雷鳥沢もカラフルなテント村になっていて、それを横目に最後の長い階段をバテバテで登って10時、ようやく室堂に到着。
たくさんの人!
みくりが池温泉でゆっくり汗を流して、ブルーベリーソフトクリームを食べて終了。
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(ブルーベリーソフトクリーム)



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以上、山行記録でした。

全く雨に降られず、良い天気の中で歩けて良かったです。
北方稜線は想像していたよりも難しくなく、道もはっきりしていたので(とはいえ小窓への降りを間違えましたが、、、笑)天気が良ければとっても気持ちの良い縦走路でした。
よいお盆休みでした。

帰りのバスで暇だったので、電子書籍で高野秀行著「西南シルクロードは密林に消える」を読み始めたのですが、まだ読み終えていませんがなかなか面白くて、すっかり旅に心を奪われ始めています。
シルクロードを歩いてみたい!

柿其渓谷で沢登り-2023-07-23

こんにちは、おせんです。

今回は、長野県南木曽町の柿其渓谷で沢登りをしてきましたが、噂に違わぬ美しい谷でした。


〜メンバー〜
L  OKDさん 
SL  たくみ君
  H.Iさん
  おせん

〜行程〜
8:20 駐車地出発
8:45 入渓(牛ヶ滝落口)
10:45 霧ヶ滝
12:00 箱淵
13:15 脱渓(雷の滝)


おせんカーにて、夜中の3時に兵庫を出発、メンバーをピックアップし一路、南木曽へ。

高速の降り口を間違える等のトラブルもありつつ、1時間押しで柿其渓谷の駐車場に到着。

観光客向けの整備された駐車場には綺麗なトイレも完備され、安心して車を駐車する事が出来た(落石の心配がない)

更に、入渓までのアプローチが楽々で、遊歩道を歩き、少し道を外れたらあっという間に入渓。

渓相は、明るく水は澄み、岩肌はよく磨かれフリクションはバッチリ。

また、沢沿いに林道が並走し、直ぐにエスケープ出来る安心感もあり、皆心なしかリラックスしている様子。

所々で休憩を挟んで、景観を楽しみながらゆっくり遡行。

途中、霧ヶ滝で一度だけロープ(40m)を出し、たくみ君がリードで滝身左のテラスから取り付き落口までロープを伸ばす。

ギアはアルヌン2本、カムは0.3と0.4を使用。

セカンドのビレイ点はカムも使えそうだったけど、ちょうどいいサイズが無くてハーケンのみ。

その後も快適に遡行を続け雷の滝を超えたところで打切り。

そこから直ぐの林道に出て脱渓、駐車場まで歩いて40分。

下山中はカラッと晴れて涼しく、駐車場に着く頃には水で濡れた髪もすっかり乾いていました。

時間が経つのがあっという間で、打ち切りポイントに着いた時には『え、もう終わり?』と、少々物足りなく思った程、飽きの来ない綺麗な渓相が続く素晴らしい渓でした☺️

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遊歩道を歩いて出発
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へつりでこなす
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ディープウォーター
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明るい渓相
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霧ヶ滝
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流れの早い淵を泳ぐ
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ずっと飽きさせない景観が続く
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楽しい泳ぎ
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ジャンプ渡渉

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明暗が見せる渓谷美

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写真撮ってもらうまで耐える

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林道歩き駐車場まで
おつかれさんでした。

矢納谷-2023-07-14

こんにちは、おせんです。

今回は久し振りにT口さんと大峰の矢納谷を遡行してきました。

前夜、適地で野宿。

6:30駐車地から出発。

7:00矢納谷出合いから遡行開始

11:00遡行打切り

15:00下山

名のある大滝が幾つもあり、壮観でした。

登攀具、ロープを30m持っていきましたが、下山中の懸垂下降に一回使っただけ。

下降に使った杣道が不明瞭で、中々難儀しました。

なので遡行時間と下降時間がほぼ同じ結果になってしまい、大変くたびれました。

しかし、足腰の良いトレーニングになりましたし、何より大峰の奥深い自然を肌で感じられる、良い沢登りでした😊
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流石大峰、豊富な水量
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昇竜ノ滝
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ゴルジュ入口

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赤ナメクチキ滝
赤滑朽木滝、と書くそう。
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岩盤と同じ色のカエルたち

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お昼は焼き鯖寿司。
その辺に生えていたうるい(たぶん)と伊右衛門を添えて。

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ロープ出したのはここの懸垂だけ。

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はじめての馬酔木を堪能しました。

納涼〜植松山の癒し渓-2023-07-17

こんにちは、おせんです。

低山なんて登っていたら暑くて発狂しそうな酷暑が連日続いておりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

今回は、宍粟50名山の一つ、植松山を沢伝いに登って来ました。

沢の名前は分かりません。

メンバーは山岳会の大先輩であるK.Tさん、Y.Sさん、H.Iさん、おせんを入れて4人。

前夜、登山口に集合し夜が更けるまで宴会。

宴会中、K.Tさんの足の指に黒い指輪がハマっていたので『なんかオシャレだな』と思っていたのが、血を吸ってパンパンに膨れ上がったヒルだった。

ヒルはその一匹だけで、以降は気配もなし。

そんなこんなで宴会もお開きになり、満天の星空のもとごろ寝し、姫蛍を眺めながら就寝。

小鳥の囀りで目を覚まし、軽く食事をとる。

この日は雲一つない快晴で絶好の沢日和。

念の為ロープは30m持ち、装備を整え出発。

8:00 駐車場の側を流れる沢から即入渓。

渓相はとても明るく開放的。

ほとんど原生林で、水も中々綺麗。

程よい小滝が幾つもあり、楽しく遡行出来た。

詰めは小河内の滝という15m程の滝を左岸から巻き、また源頭の雰囲気のある沢筋を少し辿った後、植松山頂上まで続く右手の尾根を30分程登る。

12:30植松山山頂に到着。

頂上は開けており、宍粟の山々が一望できる。

記念撮影後、木陰で昼食をとり下山開始。

下りは尾根コースを選択。

激下りに次ぐ激下りで、このルートで頂上まで登る事を想像するとゾッとする。

植松山のピークハントに拘りがなければ、小河内の滝で遡行を打ち切った後、沢沿いにある(らしい。沢中からは確認出来ず)谷コースを引き返すのが楽かもしれない。

14:00下山完了

秋は紅葉が綺麗だと思うので、また再訪しても良いなと思える、やさしい癒しの渓だった。


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植松山登山口駐車場
ここまでの車道が中々の悪路
車高の高い四駆推奨
ここから直ぐ入渓
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明るい渓相
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納涼
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程よい小滝が続く
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15m程の小河内の滝
ここで遡行打ち切り
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頂上

2023.6.29 又剣谷

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ご無沙汰しています、おせんです。

最近、山をさぼって筋トレばかりの毎日で、体重もいつの間にか100㎏目前です。

しかし、こう蒸し暑い日が続くと沢が恋しくなりますね。

今回はOKDさんと2人で奈良県上北山村の又剣谷へ。

OKDさんは今季2度目、おせんは9ヶ月振りの沢登り。

股(又)が攣る(剣)程険しい谷で、又剣谷(またつるぎたに)だとか。

夏山に向けて、足をお山に慣れさせるにはぴったりです。

出発前、うっかり夜更かしするも、OKDさんに運転を代わってもらい、30分ほど仮眠をとると頭もスッキリ。

午前7時00分、元気に入渓。

水の味はいまいち、ちょっと泡立ってぬる目。

意外に泳ぎもそこそこあって、魚影は濃い。

泳ぎからの離陸、シャワー直登、ステミングしてみたりと、全身使って楽しめる小滝が多かった。

30,40mの大滝は高巻いたので、今回ロープの出番は無し。

当初、暗い谷のイメージだったけど、時間帯のせいか谷間に木漏れ日がさして神々しく感じた。

午前9時30分、遡行打ち切り。

詰めの最後がザレて立っていたので、結構怖かった。

下降は尾根を真っ直ぐ辿り、午前11時10分、脱渓、思いがけず朝活になってしまった。

少し物足りなさを感じながらも「やっぱり沢はいいな〜」なんて思いながら、お昼に169号の『里』で冷やし中華や蕎麦うどんを食べて帰神。

もうすっかり夏ですね。


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入渓
いい感じの角

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いい感じのゴルジュ

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第3ゴルジュ入口
2段17mはシャワー直登

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2段17mの落口

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綺麗な40m直瀑

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詰め最後の方
ザレザレで気持ち悪い

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全力で下降

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おみやげ
上北山のヤマザキにて購入。
いつも遊ばせてもらっている地元に少しでも貢献出来るようにと。

2023.6.17 モジキ谷

梅雨の晴れ間に沢初めしてきました。

メンバー :  OKD(L&記)、岩瀬た

6:00 入渓〜10:00 稲村ヶ岳山頂 10:30〜バリゴヤの頭〜14:50 駐車地


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入渓するとすぐに5mほどの滝に出合う。
朝イチなので少し躊躇ったが、泳いで取り付き右側から登る。
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その後も所々で5m前後の滝が出てくるが、容易に越えることができた。

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名前も知らない黄色い小さな花が咲いていて綺麗だった。

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詰めに入る手前でお宝を発見!

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天気も良くて稲村ヶ岳山頂は登山者が続々と登ってきました。

ロープなども持っていったが使うことはなく、のんびりユルッとした遡行で沢初めにはよかった。
下山に使ったバリゴヤの頭を経由するルートは、思いのほかアップダウンが多くてバテた。
夏山に向けて、体力づくりしないとなあと感じた沢はじめでした。








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