2024.08.12【楊梅の滝】


「楊梅の滝」



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「楊梅の滝」を登ってきた
雌滝、薬研の滝、雄滝の三段に分かれ
落差は滋賀一で合計76m

昨年、ある投稿を見て釘付けになり登りたい衝動に
だがレベルはかなり高そうに感じた

相方の技量の心配があったり、
私自身もどうなのか?
と考えてる間にタイミングを逃し一年がたった

そして、
ついにその日が来た...

以下、山行記録です

_____________________ 


■ メンバー


藤本 (L) (記)
竹原

■ 装備 (主な物)

ダブルロープ (8.5㎜ × 50m 1本)
キャメロット #0.0-#2  1セット)
ハーケン (クロモリ × 4枚・軟鉄 × 1)  
スカイフック × 2


F1 雌滝 15m


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比良山への登山口から入山して5分
何というアプローチの近さなのか
登山道沿いでしかも祭日、
ギャラリーが多いなか余計な力が入る


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藤本リード

釜は意外と深く泳いで滝の右側から取付いた
外傾したヌメる棚から左上
まともなホールドやスタンスが少なく
金たわしで念入りに擦ってもフリクションが甘い
確実なプロテクションが取れない所もありながら
A0、A1で突破


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F2 薬研の滝 21m


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雌滝の落口からすぐに現れる


藤本リード

見た目以上に水圧が強く側壁のヌメりも酷い
ステミングだけでの突破は厳しくまたまたA0、A1


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F3 雄滝 40m


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青線 (登攀ライン) :  1P目

幾通りかラインは考えられた
案)
① もう少し下で左にトラバースして凹角を上がる
② 早目に右岸のスラブに上がる
(支点が取れるか不明だがスラブは優しそう)

紫線 (登攀ライン) :  2P目

案) 
水線を上がらず左から巻く


1P目

藤本リード



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中間部凹角が悪かった
外傾したスタンスがヌメる、
水量が多いためホールドが手探りでもなかなか
見つからない
確実なプロテクションが取れずすぐに外れた...
左にトラバースすれば目指す中間テラス
水線から脱出できるがワンポイントのスタンスが
良いのか流れの中なので分からない
伸ばした足裏にフリクションを感じた!よしっ!
あとは薄かぶりのクラック
ジャミングを交えながら立木へ

痺れた


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2P目

藤本リード


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左から容易に巻けそうだが逃げない!

再び水線に戻る
側壁に錆びて輪が半分になったリングボルトが
あった
根元にスリングをタイオフでかけ祈る様にぶら
下がりながら目の前の超絶にヌメるスラブの真中
にある朽ちたリングボルトにスリングをかけて
ジワっとトラバースした


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小ハング越え
キャメロット #0.0、0.1 を固め打ち
ヒールフックをかけ這う様に乗越し
更に上に#1.0をきめA0で突破


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落口はまだ遠い...
しかも立ってきて見るからに悪そう
カムは掛け替えして回収
温存しなければ玉切れになる
ランナウト気味に高度を上げる
あと数メートル
カムが使えずハーケンの出番だが良いリスが少ない
入ったと思ったら岩が脆く剥がれる
カムの種類、長さを変えても合わない
最後は超浅効きのやや動くハーケン A0で突破

痺れた


気づけば背面にマザーレイク「琵琶湖」が見えた


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獅子岩


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雄滝の落口すぐ上にある岩

軽く休憩をしてクライミングシューズにチェンジ
ここからは相方の出番
フリクション最高!
フォロー最高!
(笑)

2ピッチで頂上

記憶に残る最高の一本になった
いつも相方には心より感謝します


反省点 :
登攀の技量から鑑みてプロテクションが少なかった
ハーケンの種類 (形状、長さ)
カム (小さいサイズ)


———————————————————————


以上、山行記録でした


山は遊びの宝庫や!!



[筆者が書いた関連記録]


・ 2023年9月12日-14日
滝谷出合~滝谷第四尾根

・ 2023年6月4日-6日
大峯奥駈道 スピードハイク

・ 2023年5月9日-11日
黒部源流域 山スキー

・ 2023年5月2-4日
槍、穂高滝谷 山スキー

・ 2022年12月28-30日
甲斐駒ヶ岳 黄蓮谷右俣 アルパインアイス

・ 2022年5月17-18日
剱岳 大脱走ルンゼ 山スキー

・ 2022年5月2-5日
前穂高岳 奥明神沢
奥穂高岳 南稜
北穂高岳 東稜
登攀 山スキー

・ 2022年4月19-21日
黒部川源流域 山スキー 釣行

・ 2022年4月2日
大山北壁 弥山尾根東稜 登攀 山スキー

・ 2022年3月2日
大山北壁 天狗沢 アルパインアイス

・ 2022年2月1日
錫杖岳前衛壁  3ルンゼ アルパインアイス

・ 2022年1月19日
御在所岳 1ルンゼ中又 アルパインアイス

・ 2021年9月13-15日
穂高岳 屏風岩 雲稜ルート
前穂高岳北尾根
アルパインクライミング

・ 2021年7月20-22日
穂高岳 滝谷 アルパインクライミング

・ 2020年9月29-30日
槍ヶ岳 アルパインクライミング

武木谷 2024.7.26

7月の例会にて奈良県の武木谷に行ってきました。
本来予定していた沢からの転戦でしたがコンパクトで楽しみながら遡行できました。
以下山行記録です。(記録・石橋)

深夜2時。
本来は武木谷ではなく行動時間が長くなるであろう東股谷を計画していたので、日の昇る頃には歩き出せるように神戸を発つ。前日の疲れもあったのだろう、運転をしていただいているT口さんと助手席のNさんの“男にしかわからぬ“世間話を聞いているうちに、自分はいつの間にか眠ってしまっていた。

眩しさと蒸し暑さを感じて目が覚めるとそこはとある道の駅だった。
時計を見るとすっかり歩き出しの時間、そう、全員揃って寝坊(笑)
向かえばギリギリ間に合うだろうが、行動時間が長い上に不確定要素の多い沢山行であるため賛成多数で転戦を決定。T口さんのデビュー沢である武木谷へ向かうこととなった。

9時半。遡行開始。
武木川にかかる小さな橋の袂に車を停めて、駐車地から百メートルほどで入渓。
水がとても澄んでいて、穏やかな渓相が続く良い沢だ。火が昇り暑くなってきていたので、冷たい水が心地よい。
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50分ほど進むと釜の先にある6m滝が出てくる。
KAC沢屋の情報ネット・T口ペディアによるとこの滝はKAC随一の沢屋OKDさんが突破していないとか(突破できてたらごめんなさい)。登れるかどうか偵察するとなんと滝の落口へ導くように大木が寄りかかっているではないか!!!完全フリーではないがアルパインフリーなら抜けられそうだ。

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左岸をへつって取り付くも見た目以上に水圧が強い。
大木が水線の軸となり、一点集中で落ちてくる。
とても登れそうに無いので、しばらく粘るもドボンからの回収〜っ⭐️

滝を越えると少しづつ木漏れ日が増えて渓相も明るくなってきた。
ヒキガエルも日に当たりたくて出てきたところを捕まったらしい。安心しな、食ったりしないから。多分。

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3段の滝はノーロープで右岸から登ると、
8mの滝は同じく右岸寄りにラインをとる。良い支点は取れないので、たわしでこれでもかというほど擦ってスタンスを切り拓いて行く。
大きい滝ではないが、適度な緊張感があって良いリードができた。何せ沢リードの経験がないペーペーだもの(笑)。

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自分がリードで戦っていた間、下にいたT口さんは岩陰から飛び出す蛇と戦っていた。
後から聞くと、かなり熾烈な戦いだったようだ。数あるT口さんの伝説の一つとしてKACで語り継いでいってもらいたい。

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日当たりが良いが、小さな滝が連続するので涼しく登れる。

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しばらく行くと大きな釜に出る。釜の奥に7m滝。
泳いで取り付き左岸からNさんが突破を試みるも水量が多く断念。

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また釜を泳いで戻り右岸からトラバースで落ち口へ出る。このトラバースのリードが今回一番痺れた。

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7m滝越えると武木谷も終わりが近い。
30分ほど遡行すると最後に10m滝へと上り詰めると武木谷終了。

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滝つぼで身を清めさせていただき(?)、右岸から林道に出て下山しました。
下山は40分。16時駐車地。入渓9時で滝も登って遊びまくってもこの時間なのだから、お手ごろ沢の部類でしょう。 
水も緑もとっても綺麗で、思わずうっとりしてしまうような渓相を持った沢でしたので毎年沢はじめここでも良いって思えるような沢でした。

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帰りは大和上市の行きつけ中華でプチ打ち上げしてきました。
奈良は良い沢あり、良い山あり、そして実は美味いもんも多い。まだまだ楽しみ切れそうにない。

アテンドしていただいたT口さん、Nさん、Kさんありがとうございました! 

 

小仙丈沢2024/07/31〜08/01

2024.7.31-8.1 南アルプス 仙丈ヶ岳 小仙丈沢の遡行記録

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左から、おせん、N野、Y岡、T口


今回は、小仙丈沢を遡行し仙丈ヶ岳に登頂する一泊二日の山旅に会員4名で行ってきました。

小仙丈沢は難所も少なく、アルプス特有の青空の下、背後に北岳や鳳凰三山を背負い、鮮やかな高山植物を愛でながら気持ちの良い遡行が楽しめます。

そして源頭部を詰め上がると、小仙丈カールが姿を現しますが、そこはハイマツ帯を岳鴉が飛び交い、鹿の番や野兎が駆け回り、高山植物が咲き誇る、楽園を絵に描いたような場所でした。

カールで少し休憩を取り、ガレた斜面を詰めると小仙丈ヶ岳と仙丈ヶ岳の間の登山道に飛び出します。

その後、仙丈ヶ岳に登頂し、仙丈小屋に寄り道した後は、昼過ぎに出発するバスに乗る為、急いで下山しました。

帰路はこまくさの湯に浸かり、ソースカツ丼を食べ運転を交代しながら無事帰神しました。

とても充実した夏のアルプス旅になりました。


行程

〜1日目〜
7:00 戸台パーク到着
8:00 バス乗車
9:00 北沢峠
10:30 小仙丈沢出合
11:00 遡行開始
11:55 F1
12:20 F2
12:50 ビバーク地

〜2日目〜
4:30 起床
6:30 出発
8:20 小仙丈カール
9:20 登山道合流
10:00 仙丈ヶ岳山頂
10:15 仙丈小屋
12:50 北沢峠
13:10 バス乗車
14:00 戸台パーク

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北沢峠から出発
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一時間半程の林道歩き
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小仙丈沢出合
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入渓直ぐ小鹿の亡骸
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倒木多し
幕営適地を横目にもう少し行程を進める
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F1
下部は水線右側、上部は右から流入する支流を巻き登る
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F2
中央のルンゼに取り付き、左の支流の落ち口を目指す
登攀具は使用しなかったが、水量が多い等状況によっては必要
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ぬめりが強いもののスタンスはしっかりしている
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2日目朝食
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アルプスらしい抜けるような青空と鮮やかな緑
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背後には北岳
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源頭部を詰める
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小仙丈カール
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日本の高峰ツートップ
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ガレた斜面を詰め上がる

2024.7.13-14 深瀬谷大滝、ホシヤタワ滝

2024.7.13-14 大峰 深瀬谷大滝、南紀 ホシヤタワ滝 の記録

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こんばんは!岩瀬た、です。

13日に大峰の深瀬谷大滝、14日に南紀のホシヤタワ滝(ホシヤワタ滝?)に、滝登りに行ってきました。

両日とも暑い中でのシャワークライミングで爽快。ちょっぴりピリッとするところもあって久々に登った感のある山行でした!

以下、山行記録です。
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◎メンバー
13日、OKD、岩瀬た
14日、OKD、がんちゃん(会外友人)、岩瀬た

◎時間
・深瀬谷大滝 深瀬トンネル出てすぐの駐車地から駐車地で約5時間
・ホシヤワタ滝 林道奥の広場駐車地から駐車地で約5時間

◎山行詳細
・7月13日 深瀬谷大滝
8時、深瀬トンネルを出てすぐの駐車スペースに車を止めて、準備をして出発。
10分かからず取り付きに到着。素晴らしい近さだ!

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(深瀬谷大滝 全景)

1ピッチ目、OKD
OKDさんは以前に来たことがあるらしく、今回は違うラインで登りたいとのこと。
滝に向かって左寄りからスタート。
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(OKD1ピッチ目スタート)

水線をバシャバシャと登っていき、悪そうなところでしばらくゴニゴニした後にテラス状の岩に上がり無事突破。
しかし、突破したと思われたその続きもどうやら悪かったらしく、「うぉー、セミるー」と言いつつ登って行った。右岸の立木でビレイ。
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(セミりそうになる直前のOKD)

続いて僕もフォローで登る。
かねてより僕はOKDさんのことを、
"漢の中の漢、OKD"と崇めていた。
しかし、もう50にもなるというのに、本当は、
"イカレのOKD"だということがわかった。
僕もゴニゴニしながらテラス状の岩まで上がり、さて何が悪いのかなと思って目の前の壁を見やると、在らぬのだ。
「在るものは在り、在らぬものは在らぬ。」という哲学がある。
まさかテラスの上で哲学を試されることになるとは思っていなかったが、イカれのOKDはここを登ったのだ。
それならば在るものは在るのだろうと、哲学的思考は早めに打ち切って、それっぽい斜めになった部分に足を乗せ、立ち上がる。在るものは在る。
何度もそれを繰り返してようやく次のピンに辿り着く。
待てよ。イカレはいったい何手分の哲学を繰り返してからこのピンを打ったのだ。
そんなことを思いつつ、ビレイ点に合流。


2ピッチ目、岩瀬た
さて僕の番。
ここはスマートに行かせてもらいますよと思ったが、合理的かつ面白そうだと思うラインを登るも案外悪くて、途中で泣きながら岩の隙間の雑草を10キロ分くらい引きちぎって根っこをほじくり返しようやく出てきた岩の割れ目に0.2サイズのカムを決めてどうにか右岸側から左岸側に渡り切る。
S字のようなラインどりをしたためにロープが半端じゃなく重くなって、疲れた。
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(この後泣きながら雑草をほじくる)

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(自分で言うのもなんだが、登攀を終えて爽やかな1枚だ。)

2ピッチ目が終わるとほぼ滝は終わりで、3ピッチ目をOKDさんがサクッと登って終了。
まだ小滝が続いていたが、ノープロで登れそうだったので割愛して下山。

きなりの湯に移動して温泉に入り、午後いっぱいダラダラ過ごす至福の時を経て、スポーツ公園の駐車場にて泊。


・7/14 ホシヤワタ滝(ホシヤタワ滝?)
朝、下北山村ラジオの過去放送をYoutubeで聴きながら挽きたてのコーヒーを嗜む。あぁ。滝登りなんかせずにずっとこのコーヒーブレイクが続いたら良いのにな。下北山村好きだなぁ。
と思いながら、本日合流することになったガンちゃんを待つ。
車の中で一応まじめに滝を登るイメトレをしていると、颯爽とレヴォーグが現れて隣に停まり、中から野人が現れたので少し警戒していると、ガンちゃんだった。

10時、ホシヤワタ滝へ至る林道の広場に到着し、準備。
濡れた沢着を着る瞬間は何度やっても慣れない。でも、1万回着て慣れなくても1万1回目は何か変わるかもしれないと思って、我慢して着るようにしている。
結局、今回もいつもと変わらず不快極まる着衣だった。

ホシヤワタの滝もアプローチはすぐだ。15分くらい。

実は少し前にここに来たのだが、水量が多くて登れず断念した。
今日はそのリベンジマッチだ。

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(ホシヤワタ滝。ホシヤタワ滝?)

1ピッチ目、OKD
前回の半分以下の水量で、ひょいひょいと登っていく。左岸から右岸に斜上して、せまいテラスでビレイ。
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(1ピッチ目出だし)

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(ビレイ点にて)

フォローで上がり、ビレイ中は暑かったのでシャワーが気持ち良い。快適クライミングだ!これくらいがちょうど良い。


2ピッチ目、岩瀬た
ヌメッたクラックを登り、難解なムーブをどうにかこなして悪場を過ぎ、快適な階段クライミングをして右岸の立木にてビレイ。
ガンちゃんとOKDさんも上がってきて合流。前半がやはり悪かったようで、褒めてもらえた。嬉しい!
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(2ピッチ目)
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(2ピッチ目終了点から。)

次のピッチは容易な藪漕ぎでフィニッシュかと思われたが、信じられないことに、まだ水線間際にも可能性があるということで、ガンちゃんが見に行く。
「あ、カチあるでー!行けそうな感じはする。」と言いつつしばし研究していたが、「まぁでもプロテクション取るのむずそうやしやめとくわ。」と言いつつ戻ってきた。
うん、そうしようそうしよう。
目の前に容易な道があるのにわざわざ難しくて危ないことをする必要は無い。
最近の日本社会はほとんどそれが主流になっているではないか。難しいことに挑戦するよりも楽で効率の良い道を選び余暇を有意義に過ごす時代の流れにあやかろうよ。下北山村ラジオを聴きながらコーヒーを飲もうよ。
と僕も全快で意見一致したが、そこに現れたのが"イカれのOKD"ことOKDさんだ。
彼曰く、「クライミングシューズ持ってきた」
とうことで、

3ピッチ目、OKD
ガンちゃんが行ったところまで行き、しばし壁を眺める。
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(OKDの目が光る。)

ガンちゃんが「どうすか?」と声をかけるも、無視しておもむろにタワシでわずかな段差のようなナニカを磨き始めた。在るのだろうか。
そういえば、しばらく山行をしていなかったので忘れていたが、OKDさんは「関西沢のヌメり磨き同好会」の会長だったのだ。不思議なことだが、磨けばそこにスタンスが現れる。在るのだ。
磨き終わると、ハーケンを1発叩き込み、離陸。
そのまま何歩か進み、ヒューという声と共に多少安定した段差にたどり着いた。
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(ヒュー!)

まさに難題へ挑戦する精神の勝利である。ファンタスティック。

そのまま落口まで上がって、ビレイ解除のコール。

ガンちゃんも水を浴び浴びフォローで登り気持ち良さそうだ。
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(気持ち良さそうながんちゃん)

僕も続き、最初のハーケンをハンマーでどつくと壁ごと剥がれた。おぉ。。。
そして離陸は難しかった。サワタビが柔らかくて登れずクライミングシューズは硬いから登れたと言ってしまえばそれまでだが、クライミングシューズでもちょと嫌な感じだぞ。
ロープをピンピンに張ってもらって、ほとんど引き上げてもらいながら登り、最後は気持ち良い水を浴びながら落口へ。


3人で記念写真を撮り、懸垂下降2回で取り付きまで。少し休憩して帰路に着く。
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(記念写真)


下山完了。

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以上、山行記録でした。

久しぶりに、挑戦することの楽しさを感じる山行ができて楽しかったです。
この夏の目標は、不動七重滝を登り、下北山村で不動七重というお酒を飲むことにしました。
トレーニングしなくちゃな!!

今回のライン
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(深瀬谷大滝)

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(ホシヤワタ滝)


ああ、徳本峠

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 本来この峠に登る予定ではなかった初日に今年最大級の雨の中を二日間かけて霞沢西尾根

を末端から取り付く予定だったが余りの雨の激しさにカッパも役に立たず何とか屋根の有る

所を繋いで登りたいということでバリエーション尾根への取り付きは諦めバスで上高地まで

のんびりと行きそこからは小屋伝いに明神小屋まで距離を伸ばしそこから夏道で約2.5

時間で行けるという徳本峠を目指すことにした小屋というからには多少の屋根は期待できるし

天気予報は15時頃から雨は止みだし翌日は快晴と言っている何よりという名称がよい

 ”ならゆっくり傘を差しながらでも登れるだろうというのがこのに初めて挑む無知な

二人の共通意見だったまたこのへの変更には40年来の謎解きの目的もあったこの

の存在は昔から知っていたが何故素直にとくもとと読まずとくごうと読ますのか

その答えを探るのも雨によるルート変更の理由の一つだった

 前夜未明さわんど岩見駐車場に車で辿り着いたが土砂降りの雨で外に出てテントを張る

どころではない偶然手前のところに屋根付きのバス停を発見し大雨の中でもあるし始発

までは使わせてもらってもいいだろうということでテントを張らせて頂くここだけは土砂降り

の中の別天地だった雨の中でテントを張っていたらそのうちに川の中州で寝ているのと変わらない

状況になっていただろう初日からずぶ濡れのシュラフではきついそのうちに始発のバスがやって

来て我を起こしてくれる慌てて朝飯を掻き込み駐車場に車を停めてそこから上高地まで

バスに揺られてのんびり行くバスの乗客は皆さん日本人のように見えるが話している言葉は

中国語や韓国語やタイ語ベトナム語等で上高地バスターミナルは最早東南アジアのハブ空港

かといった感じだ

 気合を入れなおしてやや小ぶりの中を明神小屋を目指して歩き出す時間で明神小屋着

(1100)。相方のAさんはここの小屋の蕎麦が安くて旨いと言って中へ入って行った

 私は蕎麦を食べる気分でもなかったので小屋の縁で雨を避けながら行動食を摂る隣で雨宿り

していた欧米から来たと思われる人魚姫のような女性二人連れに見とれていると中では何やら

Aさんは蕎麦を止めてカレーを食べていた後で聞いてみるとどちらも¥1200もするので

同じ値段なら蕎麦からカレーに変更したがレトルトカレーとご飯のセットはそれほどは美味しく

なかったようだ腹ごしらえも出来たので明神小屋から南へ転進し歩きやすい登山道で

徳本を目指す。「上部はロープが要りますとか書いた看板があるがそんな馬鹿な

ただのやないかいなとこの地域にに慣れない初老の二人は看板の警告を真に受けず

よく踏まれた明瞭な道をずぶぬれになりながらひたすら歩いて高度を稼ぐ途中二回休憩

峠の小屋まであと1/4というところで崩れたスノーブリッジに道を塞がれるうーむ

困ったどうすんべと今までの快適な登山道からいきなり命がけの雪渓通過というギャップに

まごつく一旦下りてスノーブリッジのある枝沢をやり過ごし、GPSの位置と方向を

確認して隣りの雪渓を直登し始めるが30分ほどでまた崩れた雪塊が出てきた雪渓上の

は綺麗になぎ倒されており雪崩の通り道であることを示すかなり上まで雪渓は続いて

いるが擂鉢状に角度は上がり雨でコンディションも悪いここでアイゼン・ピッケルに換装し

上部に突っ込むことも考えたが降り続く雨の中時刻も15時に近く携帯の電波も悪い

 この先上部で日没とともにアクシデント発生の危険性などを鑑み、1950m付近の

雪渓上にて本日の行動を打ち切ることにする整地に時間ほどかけやっと今夜のねぐらと

荷物用のテントの場所を確保する結局雨が止んだのは18時頃だった。5月の雨に濡れ

稜線にでてから風と寒さにしごかれるのはなかなかキツいテント内で濡れた衣服類を乾かし

ながら、Aさん特製のぺミカンシチューを頂くぺミカンは準備は大変だが山ではすぐに

調理できて有難い担ぎあげた酒1.5Lを空にし気分よく1900就寝夜中寒い寒い

と言ってさんがコンロを焚くので目が覚める

 600起床昨日の天気が嘘のような雲一つない快晴あああと一日低気圧の通過が

ずれていれば快適に当初の計画通り霞沢西尾根に登頂できていただろうなあと思うと残念至極

しかし天に刃向ってもどうしようもない今回は残念ながら敗退するが敗退しても次回への

モチベーションは上がるこれが登山の醍醐味だろう失敗しても後悔することなくかえって

次回へのやる気が湧く。1950mのテン場からは真正面に明神の東陵から2263Pを経て

1峰へと続く大好きな山塊が堂たる威容を朝日を受けて我を誘っている次は明神東陵

から主稜だとかいやその前に徳本に借りを返しに来なければとか様な想いが過る

 穂高よありがとう上高地よさようなら

 登れなかったにも拘わらず何故か充実した気持ちでゆっくりと下山していた

 本日はスペイン語ドイツ語フランス語等をすれ違いざまに聞きながらリベンジの想いを

胸に上高地へと下山した

 

 notes

  ではなく山だった

 ・雪のある時期は上部雪渓に苦労させられる

 ・携帯の電波は総じて通じにくかった(docomo)

 ・熊の気配は有り

 

ダイヤモンドトレイル 1泊2日縦走

メンバー 須川雄司(単独)

 

■はじめに

ダイヤモンドトレール(通称 ダイトレ)は、金剛葛城山系の稜線を縦走する長距離自然歩道です。奈良県香芝市の屯鶴峯から、二上山、大和葛城山、金剛山、岩湧山、大阪府和泉市の槇尾山を結ぶコースで、全長約45kmに及ぶ関西を代表するロングトレイルです。最近トレイルランニングを本格的に始めたので、いつかは行ってみたいダイヤモンドトレイルランチャンピオンシップ大会の試走を込めて縦走してきました。

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1日目

650分        ダイヤモンドトレイル起点

800分        二上山

1000分   岩橋山

1200               大和葛城山

1500               金剛山

1530分      ちはや園地キャンプ場

快晴。始発で神戸からJR新今宮→近鉄柏原→近鉄道明寺→二上山と乗り継ぐ。神戸から2時間ほどで到着。本来であれば屯鶴峯の北入り口からスタートするのだが、車道を40分歩くのが暑すぎるので二上山駅からすぐに二上山に取付く。雄岳まではルートが無数にあるのでわかりにくい。岩屋峠でダイトレルートに合流する。道幅も広く整備されている登山道でトレイルランナーも多く走っている。途中でトレラン会のスーパースター吉住友里選手にお会いする。先日行われたULTRA-TRAIL Mt.FUJI KAI70kで優勝されていたので「先週のKAI優勝おめでとうございます」とお声がけさせていただく。吉住選手の全くぶれのない美しい走りに感動してテンションも上がる。平坦な道はできるだけ走ろうとするが、キャンプ道具が重いので結局は歩きが中心となってしまう。大和葛城山はロープウェイで来ることもできる観光地。GWで天気も良く人が多い。100万本のツツジの大集落が満開で美しい。人込みは苦手なので水越峠まで一気に下る。ここからは本日のメインイベントの金剛山の登りだ。どこまでも続く階段にヒーヒー言いながら金剛山山頂へ。
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金剛山は大和葛城山とは違い、静かで静寂な山。2022年まで運航していたロープウェイが廃業し、人も少ない。山頂の葛木神社にお参りし、ちはや園地のキャンプ場へ。ウッドデッキのキャンプ場で炊事場と温水シャワー付きのトイレもあり快適に過ごす。年間60日もキャンプしているというおじさんと、焼酎を飲みながらお遍路話で盛り上がる。(使用料1000円、要予約)

 

2日目

630分          ちはや園地キャンプ場

820分        行者杉

1010分      紀見峠

1300分      岩湧山

1430分      竜畑

1600分      施福寺

1700分      槇尾登山口バス停

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今日も天気が良い。早朝で登山者のいない山道を黙々と進む。特にアップダウンもなく、紀見峠まで到着。ダイトレトレラン大会は南海高野線の紀見峠駅で終了。

ダイヤモンドトレイルは整備されているが、植林杉ばかりで風景は単調。本日のメインイベントの岩湧山に登る。結構な急登できつい。山頂は眺望もよく、大峰や奈良の町々、金剛山や大和葛城山もよく見える。最高のひと時を過ごして、竜畑の集落まで降りる。ここはキャンプ場があり、子供たちの無邪気な笑い声とバーベキューの美味しそうな匂いがたまらない。里心を必死に抑え、心を鬼にして槇尾山まで向かう。薄暗い道をとぼとぼ歩き山頂の施福寺に。ここは弘法大師も修業した修業寺院。足腰を守る馬頭観音も祭られている。本堂に参拝しダイトレが無事終了したことを報告する。参拝者は標高280mの駐車場から標高475mの本堂まで約40分の急な階段を登らなければならず、西国三十三所のなかでも、厳しい参道として知られている。ダイトレは槇尾山でゴールだが、槇尾登山口バス停まで1時間かけて歩く。槇尾登山口バス停からは、30分毎に和泉中央駅までの南海バスが出ている。

 

■おわりに

二日とも天気に恵まれた。1日目の金剛山までは予想通りだったが、2日目の槇尾山までが長く11時間行動で25㎞も歩いた。今回は、ダイトレを始点から終点までつなげるのが目的だったので達成できて満足している。次回はトレラン装備で紀見峠まで走ってみよう!



年越し!高島トレイル

三重嶽手前



メンバー 松本智圭・須川雄司(記録)

 ■はじめに

滋賀県高島市にある山の道「中央分水嶺・高島トレイル」。琵琶湖と若狭湾を同時に望むことができる、自然豊かなロングトレイルに大先輩の松本さんと須川で縦走してきました。高島トレイルはマキノの愛発越えから今津の山を経て、朽木の三国岳に至る80㎞のロングコース。藪に埋もれていた古道や山道を地元の方が整備して2007年に開通しました。自然に囲まれた未舗装のトレイルを長く歩けるのが魅力です。一般的に夏路で6日かかるコースです。

 本来であれば、愛発越えから朽木まで南下するのが通常コースですが、お正月に朽木までのバスが運休していることと、後半のエスケープルートを考えて朽木から愛発越えまでの、逆コースで計画しました。

  

0日目 12月29日

29日の仕事納めの後に急いで家に帰り、忘れ物がないか最終確認して、2230分の京都発JR湖西線で安曇川駅まで。駅近くの公園でテントを張らしてもらい、前夜祭の祝杯を上げる。

 

1日目 1230

739分   安曇川発バス

930分   桑原橋

1143分 三国岳

138分   岩谷峠

1533分 地蔵峠

1619分 休憩舎着

739分安曇川駅発のバスで朽木支所まで、そこから市バスで高島トレイル終点の桑原橋まで。市バスの運転手さんが「今年は近年まれにみるほどの雪が少ない」と教えてくれる。

桑原橋には全く雪がなく、年末年始も暖冬の予報。桑原橋から三国岳までは急な登りが続く。久しぶりに重たい荷物を担ぐので、ザックのベルトが肩に食い込んで痛い。天気は良くブナ林が一面に広がり気持ちよい。地蔵峠から40分ほど下った休憩舎の東屋の下が今日のキャンプサイト。予報では今晩から全国的に雨。食事は味気ないが、夜はアルファー化米と袋麺で朝は棒ラーメンと餅が一つで全日通した。19時頃から雨が降ってきたが、東屋のおかげで快適に眠ることが出来た。

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■2日目 12月31日

650分   休憩舎発

813分   クチクボ峠

118分   おにゅう峠

1251分 百里ヶ岳

1355分 木地山峠

1446分 桜谷山

164分   与助谷山着

昨日の夜からの雨が続く。気温は高いので寒くはない。雨対策をして出発。小雨になったり本降りになったり、青空が見えたりと山の天気は目まぐるしい。三国岳からナベクボ峠までは「高島トレイル」と書かれた黄色いテープはないので、ルートファインディングに集中しなければ、すぐにルートを外してしまう。眺望もない雨の中を無心に歩く。高島トレイルは80㎞あるが、1000メートルまでの低山ばかりでアップダウンは比較的少ない。百里ヶ岳山頂で一瞬の晴れ間がでて、虹がかかり癒される。予定では水場のある木地山峠で泊まる予定だったが早く着いたので距離を延ばす。木地山峠で水を汲み与助谷山まで行き山頂でテントを張る。雨は降り続き、風も出てきてテントの中もビチャビチャに濡れてしまう。
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3日目 11

650分    与助谷山発

745分    駒ヶ岳

108分    横谷峠

1340分  桜峠

1541分  二ノ谷山

17時    水坂峠着

天気予報では朝には雨が止むはずだが、その気配はない。雨の中を駒ヶ岳へ、このあたりから雨からみぞれに変わってきた。13時ごろにやっと天気が回復し若狭湾が見える。横谷峠から桜峠までの間で送電線を超える箇所があるが、工事中のようで通行止めになっている。迂回することもできないのでそのままロープをまたぎ通過させてもらう。桜峠でいったん集落まで降りる。二ノ谷山から歩いていると、急に立ち眩みのような揺れがあり目の前がくらくらする。後でこの揺れが能登半島地震であったことを知る。朽木からこの辺りは携帯電話が入らないので、ラジオを持っていくことをお勧めする。暗くなる一歩手前で水坂峠に到着。隣に小川が流れており、すぐに水が汲める。雨は止んだが、濡れたままの寝袋の中に横たわり、眠れない夜を過ごす。ここでやっと高島トレイの中間点。

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■4日目 1月2日

640分    水坂峠発

950分    武奈ヶ嶽

1333分  三重嶽

156分    大日尾根

1650分  大御影山着

水坂峠から武奈ヶ嶽まで、いきなりの急登を登る。このあたりから雪が積もっている。日本海に近い今津の山になるので、雰囲気は一変する。雪は20cm位しか積もっていないのだが、ラッセルが辛い。雪で足が上がらず体力が消耗し歩行スピードが極端に落ちてしまう。疲労も限界で、松本さんに遅れてしまう。松本さんは重荷力もあり、強く頼もしい。今日は天気が良く、日本海の若狭湾がすぐ近くに見える。
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晴天の雪山登山でテンションは上がるが体が追い付かない。抜土まで行く予定だったが、大御影山の山頂で日が暮れだしてしまう。夏なら抜土まで行かないと水場がないのだが、雪は豊富にあるので水にすることが出来るので大御影山山頂でキャンプとする。夕日が美しい至福の時間。

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5日目 13

740分     大御影山発

915分     抜土

1050分   大谷山

1147分    寒風

1320分    マキノ高原温泉さらさ着

ラッセルに時間がかかるので、高島トレイル始点の愛発越えまでの予定は諦めて、マキノ高原温泉さらさまでのルートに変更する。この辺りは、琵琶湖と日本海が同時に見えて眺望が最高。ブナ林の葉も落ちて遠くまで見渡せる。途中で熊?ような足跡が続いている。大谷山手前に石庭という場所があり琵琶湖の水蒸気が雲海を作り絶景。寒風について、やっと自分たち以外の登山者に出会う。ここからは、雪もない道をマキノ高原温泉さらさまで快適に下る。温泉で5日分の疲れを癒して湖国バスでマキノ駅まで行き。新快速で神戸まで帰る。

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■おわりに

最近はクライミングや沢登りなどばかりで、荷物を担いで長期で山に泊まることはなかった。今回のロングトレイルでは衣食住を全て担いで歯を食いしばりながら、日の出から日の入りまでひたすら歩いた。一歩一歩の小さな積み重ねでどこまでも進むことができる。久しぶりに山で生活することによって、登山という行為は、なんでも自分でやらないと生きられない「シンプルな遊びだな」と改めて感じた。雨が降っても雪が降っても地図とコンパスを頼りに、目標に向かって進む。生き抜くために知力と体力をフル活用して行動する。努力するからこその感動がある。登山は奥が深く人生そのものだ。

 

今回、ご一緒くださった松本さん。30年近い付き合いだが、久しぶりに一緒に山に入ってみてやっぱり山仲間は一生の財産だと感じた山行でした。ありがとうございました。また山に行きましょう!

2024.1.1-2 北岳バットレス(行けず)

2024.1.1-2 北岳

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こんにちは、岩瀬たです。
なかなか騒がしい年明けですので、あけましておめでとう。とは少し書きづらいですが、今年もよろしくお願いします。

さて、年末年始は会外の友人と北岳バットレス第4尾根に行く予定でしたが、31日の天気が悪く、日をずらして年明けた1日に入山、2日にアタック、3日に下山。の予定で入山するも、2600m近辺の森林限界まで行って、携帯の電波が入ったので天気予報をチェックすると、どうも天気がイマイチだったので、一泊して何もせず降りてくるという結果でございました。
アプローチどえらい長かったのにな、、、残念だ。

思い返してみると山行記録を書くのも何ヶ月ぶりかというくらいで、その間これといった山に行っておらず、腑抜けた身体にちょっぴりカツを入れることができたのはせめてもの救いと思っておくことにします!

気づかぬようにしているけれど、少しずつ山に対する夢中な感じが減ってきている気もする。
もう今年で34歳になるけれど、それなりに仕事も忙しいし結構やりがいも感じたりしてて、例えば今までならジムに行ってたであろう時間を勉強に費やしたりしているフシがなくはない。
これでもし恋人でもできようものならますますシティボーイになってしまうだろう。(その予定は全く無いので無用な心配だが。)

なにはともあれ、トレーニング不足はまさしく気持ちを弱くするということです。
もう少し気持ちを強く持って、年も明けたし気持ち新たにまずはまたトレーニングから始めましょうかね!
山に行くのはカッコいいことだが、山にも行って仕事もできる方がもっとカッコいいはずですからね!!
今年も一年頑張ろう!

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(池山小屋前の池)

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(森林限界手前のテント泊地)

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(ひたすら荷物重たかった!)

滝谷D沢 - 荷継沢 - 白出沢 バックカントリー 山スキー

滝谷D沢 - 荷継沢 - 白出沢 バックカントリー 山スキー 滑降

山行日
山域、ルート
穂高岳 滝谷D沢 - 荷継沢 - 白出沢
活動内容
バックカントリー 山スキー
メンバー
藤本、三浦

滝谷

滝谷は北穂高岳西側の岩場である。北穂高岳を中心とし、南岳小屋から北穂高岳、涸沢岳を経て涸沢岳西尾根の蒲田富士までの範囲が滝谷上部稜線になる。滝谷下部にはナメリ滝、雌滝、雄滝があり、最終的に蒲田川右俣谷に注がれる。蒲田川右俣谷上部は飛騨沢とも呼ばれる。

滝谷は、上高地の名ガイド上條嘉門次が「飛ぶ鳥も通わぬ」と称したように、非常に鋭く切り立った岩場であり、剱岳と共に日本を代表するクライミングの名所となっている。また、滝谷は「岩の墓場」とも呼ばれ、落石が多いことでも知られる。

滝谷D沢の滑降ルート。飛騨沢から撮影。 バックカントリー 山スキー
滝谷D沢の滑降ルート。飛騨沢から撮影。

滝谷のバックカントリー、山スキー

滝谷のバックカントリースキーのルートとしては、滝谷の北からA沢、B沢、C沢、D沢、E沢、F沢と6本の沢となる。いずれの沢を滑降したとしても下流にナメリ滝と雄滝があり雪が途切れるため、そのまま右俣谷 (飛騨沢) までスキーで滑り降りることはできない。滝を懸垂下降するか、滝の手前から滝谷源頭の稜線まで登り返す必要がある。

滝谷D沢

滝谷D沢は滝谷の6本の沢の内の一つで、涸沢槍のコル (D沢のコル) に突き上げる。源頭を涸沢岳北面とする北向きの沢である。他の滝谷の沢と一つに合流した後、ナメリ滝と雄滝を経て右俣谷に合流する。2022年5月に滝谷D沢をスキー滑降し、E沢と涸沢岳西尾根を登り返し涸沢ヒュッテに戻るという計画を立てたが、前日の奥穂南稜登攀に時間がかかり過ぎて断念している1

荷継沢

荷継沢は白出沢の支流である。涸沢岳西尾根にあるF沢のコルを源頭とし、白出大滝の上流で白出沢と合流する。涸沢岳西尾根北面の滝谷F沢とは反対側の南面に位置する。一般登山道はなく、登山やスキー滑降のルートとして使われることは少ない。

白出沢

白出沢は右俣谷の支流であり、奥穂高岳と涸沢岳を源頭とする沢である。新穂高から続く登山道があり、穂高岳山荘や奥穂高岳に登るための最短ルートであるとともに、涸沢や穂高岳山荘から新穂高へ下山するバックカントリー、山スキーの滑降ルート2, 3, 4としても重要である。一方で落石の危険もあり、過去に3回スキー滑降したが度々落石を目撃した。実際2013年には落石による死亡事故も発生している。ヤマケイオンラインによれば、2020年以降崩落により通行止めだったそうだ。古くからある登山道ではあるが、ザイテングラードのような「超メジャー」な登山道と比べると不安定なのかもしれない。2022年に修復され2023年5月現在は通行可能になったようだ。下部にある白出大滝を高巻きするため、ルートは荷継沢をトラバースする。

滝谷D沢滑降のルート計画

前年に断念した滝谷D沢滑降を遂行すべく、山行計画を立てた。今回は新穂高から入山し槍沢、横尾尾根、横尾本谷を経由し涸沢ヒュッテで宿泊5して滝谷D沢滑降を狙う計画のため、滑降後新穂高に下山できるルートにしたかった。滝谷下部の滝を懸垂下降してそのまま飛騨沢出会いまで下山するルート、滑降後に滝谷F沢を登り返して穂高岳山荘経由で涸沢ヒュッテに戻り翌日白出沢から下山するルートなどが候補に挙がった。しかし、滝谷を懸垂下降できるか行ってみないと状況が分からないし、涸沢ヒュッテに戻る場合は行程が1日長くなり予備日がなくなることが懸念事項だった。そこで滝谷D沢滑降後、F沢を登り返し荷継沢経由で白出沢を滑降して新穂高に下山する、最もシンプルで懸念が少ないルートを選択することにした。

滝谷D沢滑降後、F沢を登り返して、荷継沢と白出沢から下山するルートは雪さえ繋がっていればなんとでもなるだろう。それでも残る懸念は、近年の雪不足により滑降ルートの雪が繋がっていないことだった。特に滝谷D沢と荷継沢は最近の滑降記録がなく、正直行ってみないと分からない状態だった。雪が繋がっていない場合の懸垂下降に備えて、ロープやハーケンを装備に加えた。ロープがあってもセルフビレイや支点がとれる場所があるのか、懸垂下降の準備中に誤って装備を落としてしまわないか。他にも横尾本谷右俣下部は雪が切れていて涸沢と合流できないのでは、2013年の落石事故以降の滑降記録がほとんどない白出沢は滑降できるのか、など、不安を抱えたままの山行開始となった。

滝谷D沢 - 荷継沢 - 白出沢 バックカントリー 山スキー 滑降の山行記録

7:30涸沢ヒュッテ - 10:30穂高岳山荘 - 11:00涸沢岳 - 12:30滝谷D沢のコル - 14:10滝谷D沢F沢出会い - 16:30滝谷F沢のコル - 17:40荷継沢白出沢出会い - 21:35右俣林道出会い - 23:00新穂高温泉

滝谷D沢の状況チェック

滝谷D沢は飛騨沢と槍ヶ岳山頂から目視できた。飛騨沢からはノドで雪が繋がっているか確認できなかったが、槍ヶ岳山頂からは雪が繋がっていることが確認できた5。これで滝谷D沢の雪が切れていることへの不安が一つ解消されて少し気が楽になった。

滝谷の全景。滑降の2日前に飛騨沢から撮影。D沢の滑降ルートが右に曲がった後岩が露出しており、雪が繋がっているか飛騨沢から見てもわからなかった。バックカントリー 山スキー
滝谷の全景。滑降の2日前に飛騨沢から撮影。D沢の滑降ルートが右に曲がった後岩が露出しており、雪が繋がっているか飛騨沢から見てもわからなかった。
滝谷D沢の滑降ルート。滑降の2日前に飛騨沢から撮影。D沢の滑降ルートが右に曲がった後岩が露出しており、雪が繋がっているか飛騨沢から見てもわからなかった。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢の滑降ルート。滑降の2日前に飛騨沢から撮影。D沢の滑降ルートが右に曲がった後岩が露出しており、雪が繋がっているか飛騨沢から見てもわからなかった。
槍ヶ岳山頂から見た滝谷。D沢が右に曲がった先も雪が繋がっているのが確認できた。バックカントリー 山スキー
槍ヶ岳山頂から見た滝谷。D沢が右に曲がった先も雪が繋がっているのが確認できた。
槍ヶ岳山頂から見た滝谷D沢滑降ルート。D沢が右に曲がった先も雪が繋がっているのが確認できた。バックカントリー 山スキー
槍ヶ岳山頂から見た滝谷D沢滑降ルート。D沢が右に曲がった先も雪が繋がっているのが確認できた。

涸沢槍のコル (D沢のコル) へ

北向きのD沢が緩んでから滑降するため、比較的遅めの7時に涸沢ヒュッテを出発し、穂高岳山荘と涸沢岳山頂を経由し涸沢槍のコルを目指した。

穂高岳山荘でハーネスを装着し、まずは涸沢岳山頂へ向かう。涸沢岳山頂までは安定したルートで順調だった。涸沢岳からコルへの下りは、一般登山道ではあるものの鎖場でその鎖が雪に埋まっており緊張を強いられる。セルフビレイを取りながら慎重に下ったため、時間がかかった。

涸沢から涸沢槍のコルに登る最短ルートは涸沢カールをコルに向けて直登するルートのようだ。斜度はあるがピッケルとアイゼンがあればフリーで登れる4。ただし経験上涸沢岳からの落石が多く、このルート選択には慎重になる必要がある。

涸沢ヒュッテを出発し穂高岳山荘を目指す。バックカントリー 山スキー
涸沢ヒュッテを出発し穂高岳山荘を目指す。
穂高岳山荘を目指してザイテングラードを登行。バックカントリー 山スキー
穂高岳山荘を目指してザイテングラードを登行。
涸沢カールから見た吊尾根北面。2015年に滑降した北面ルンゼが見える。雪不足の今年でも雪は繋がっており滑降できそうだ。バックカントリー 山スキー
涸沢カールから見た吊尾根北面。2015年に滑降した北面ルンゼ6が見える。雪不足の今年でも雪は繋がっており滑降できそうだ。
涸沢岳山頂に到着。バックカントリー 山スキー
涸沢岳山頂に到着。
涸沢岳山頂から滝谷D沢ドロップポイントのコルへ向けてクライムダウン。セルフビレイを取りながら慎重に下った。鎖が雪で隠れていて緊張を強いられた。バックカントリー 山スキー
涸沢岳山頂から滝谷D沢ドロップポイントのコルへ向けてクライムダウン。セルフビレイを取りながら慎重に下った。鎖が雪で隠れていて緊張を強いられた。
涸沢岳山頂から滝谷D沢ドロップポイントのコルへ向けてクライムダウン。セルフビレイを取りながら慎重に下った。鎖が雪で隠れていて緊張を強いられた。バックカントリー 山スキー
涸沢岳山頂から滝谷D沢ドロップポイントのコルへ向けてクライムダウン。セルフビレイを取りながら慎重に下った。鎖が雪で隠れていて緊張を強いられた。

滝谷D沢スキー滑降

滝谷D沢は涸沢槍のコルからドロップするが、コルの最低点の他、3mほど涸沢岳側に登った位置からもドロップできそうだ。直線的でラインが見やすそうなコル最低点からドロップすることにした。コル直下では5mほど雪が途切れてガレ場になっており、誘発する落石を避けるため、1人ずつ雪のある位置までアイゼンのままガレ場をバックステップでクライムダウンした。クライムダウンした位置は斜度があるのでギアを落とさないよう慎重にスキーに履き替えた。

滝谷D沢の雪は緩んでいたが、落石も発生していた。雪が緩むには遅い時間の方が良いが、落石を避けるためには早い方が良かったのかもしれない。聞こえてくる落石の音に緊張しながらのドロップとなった。ルンゼ内は狭く斜度があり、雪面は落石だらけで湿雪スラフが発生する状況の中、ジャンプターンで高度を落としていった。滑降したと言うより、落石を避けられそうな尾根のキワを繋いで下山した感覚だった。絶え間ない人頭大の落石を気にしながらF沢出会いまでの標高差700m、緊張と恐怖の滑降はとてつもなく長時間に感じられた。

滝谷D沢のドロップポイント。コルの最低点から右側のルンゼにエントリーした。左側のルンゼからもエントリーできる。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢のドロップポイント。コルの最低点から右側のルンゼにエントリーした。左側のルンゼからもエントリーできる。
滝谷D沢のドロップポイントの左側のルンゼ。こちらからもエントリーできる。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢のドロップポイントの左側のルンゼ。こちらからもエントリーできる。
滝谷D沢のコルからガレ場をクライムダウンしてエントリーした。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢のコルからガレ場をクライムダウンしてエントリーした。
滝谷D沢を滑降。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢を滑降。
滝谷D沢を滑降。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢を滑降。
滝谷D沢を滑降。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢を滑降。
滝谷D沢を滑降。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢を滑降。
滝谷D沢を滑降。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢を滑降。

滝谷F沢登り返し

滝谷F沢は最も南に位置する沢で、滑降した滝谷D沢とは2250m付近で合流する。この地点はA沢とも合流する。落石を避けるために尾根の末端でアイゼンに履き替えてF沢登行を開始した。

F沢も落石が酷くく、上部に注意しながら落石を避けつつ一刻も早く滝谷から脱出したい一心で登っていった。稜線直下まで落石は続き、登行中は最後まで気が休まることはなかった。F沢のコルに到着すると、無事滝谷から脱出できたことに安堵し自然と笑顔になった。

滝谷D沢とF沢の出会い。滑降を終えて尾根の末端で登行準備した。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢とF沢の出会い。滑降を終えて尾根の末端で登行準備した。
滝谷F沢を登り返し。バックカントリー 山スキー
滝谷F沢を登り返し。
滝谷F沢を登り返してF沢のコルに到着。無事滝谷から脱出できたことに安堵し自然と笑顔になる。バックカントリー 山スキー
滝谷F沢を登り返してF沢のコルに到着。無事滝谷から脱出できたことに安堵し自然と笑顔になる。
滝谷F沢のコルに到着し、登り返したF沢を振り返る。バックカントリー 山スキー
滝谷F沢のコルに到着し、登り返したF沢を振り返る。

荷継沢スキー滑降

荷継沢に雪があるのはF沢のコルから目視できたが、稜線から雪は繋がっていなかった。涸沢岳西尾根を涸沢側に50mほど歩き、ガレ場とハイマツ帯を降りると雪のある位置までアプローチできた。

スキーに履き替え荷継沢の滑降開始。滝谷のような極度の緊張感からは解放されてリラックスして滑降できた。しか下部の雪面にはデブリや石が多く我慢の滑降となった。荷継沢の末端のブッシュ帯を超えると白出沢に合流した。

荷継沢。滝谷F沢のコルから。荷継沢に雪はあるが稜線上は雪がなくハイマツ帯だった。バックカントリー 山スキー
荷継沢。滝谷F沢のコルから。荷継沢に雪はあるが稜線上は雪がなくハイマツ帯だった。
滝谷F沢のコルから稜線伝いに涸沢岳方面に20mほど歩いてからハイマツをヤブ漕ぎしてガレ場に出た。ガレ場を抜けると雪があった。バックカントリー 山スキー
滝谷F沢のコルから稜線伝いに涸沢岳方面に20mほど歩いてからハイマツをヤブ漕ぎしてガレ場に出た。ガレ場を抜けると雪があった。
滝谷F沢のコルから稜線伝いに涸沢岳方面に20mほど歩いてからハイマツをヤブ漕ぎしてガレ場に出た。バックカントリー 山スキー
滝谷F沢のコルから稜線伝いに涸沢岳方面に20mほど歩いてからハイマツをヤブ漕ぎしてガレ場に出た。
荷継沢を滑降。滝谷F沢のコルからハイマツとガレ場を歩いてエントリーした。バックカントリー 山スキー
荷継沢を滑降。滝谷F沢のコルからハイマツとガレ場を歩いてエントリーした。

白出沢スキー滑降

白出沢に合流してすぐに白出大滝を高巻きする登山道を示すリボンが見つかった。高巻きは雪が切れているため、スキーを脱いでスキーブーツのまま下ったが、所々残った雪を踏み抜いて歩きにくい。高巻きは小さい尾根を超えて隣の隣の沢へ下っており、脆い岩場の下降路には鎖が設置してあった。ここでも落石を誘発しそうなため1人ずつ下った。

鎖場を降りた先は雪があり、ヘッデンを装着し再びスキーを履いてデブリの中をスキーで下降した。雪がなくなる1700mまで降った時にはすっかり日が暮れていた。スキーをザックに固定し、暗闇の中藪漕ぎで登山道を探すがなかなか見つからず、結局2時間迷いに迷った後登山道に合流した。無理にスキーで下降しないで雪が繋がっているうちに登山道に合流しておいたほうが楽だったかもしれない。

登山道に合流してからアプローチシューズに履き替え新穂高に向けて歩いていった。歩きやすい登山道だが、藪漕ぎに疲れた体には長く感じた。16時間行動の末、23時に無事下山し3日間の山行を終えた。

白出沢を滑降。白出大滝を巻いて鎖場を降りると日が暮れたためヘッデンスキーになった。バックカントリー 山スキー
白出沢を滑降。白出大滝を巻いて鎖場を降りると日が暮れたためヘッデンスキーになった。
新穂高に23時に下山。バックカントリー 山スキー
新穂高に23時に下山。
滝谷D沢、滝谷F沢、荷継沢、白出沢のGPSログ。バックカントリー 山スキー
滝谷D沢、滝谷F沢、荷継沢、白出沢のGPSログ。

関連記録

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鬼ヶ牙クライミング

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 こんにちは須川雄です。晴天の秋空の中、鬼ヶ牙にクライミングを楽しんできました。

鬼ヶ牙は三重県亀山市の石水渓谷にある巨岩を積み上げたようなゴツゴツした岩肌が特徴の488mの低山です。最近は新名神高速道路から一望できますが、古くからクライミングゲレンデとして楽しまれていたようです。

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■メンバー 長野・須川雄(記)

 

108

8:00        石水渓キャンプ場発

8:10     取付き

1200   クライミング終了

1230   鬼ヶ牙ピーク

1400   石水渓キャンプ場


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 早朝に神戸を出発する。第二阪奈道路の宝来ICから地道で行くと2時間半ほどで安く行ける。石水渓キャンプ場の駐車場に車を停めて10分ほど歩くと鬼ヶ牙ルートの取付きに着く。老夫婦の先行パーティーがいるが、先に登らせてもらう。
 
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 1
ピッチ目は須川リード。ゆるいスラブでフリクションが良く効き快適に登れる。岩の表面が風化している箇所があるのでスリップには注意。ハンガーボルトの中間支点が整備されているが、中にはグラグラな支点もあるので注意が必要。このピッチは複数ラインがあるが、今回は一番右側を登った。
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 2
ピッチ目は長野リード。今回の核心ピッチだ。出だしが2ルートあり左側はA0、右側は少しハングしているのでアブミがある方が登りやすい。今回は右側のルートを登る。中間支点は連打されているが、ハンガーボルトはどれもグラグラでリングボルトの方がしっかりしている。久しぶりのアブミを使ったエイドクライミングなので、回収やレストに戸惑ってしまう。エイドクライミング慣れてきたところで、小ハングが終了しスラブになるが、急にフリークライミングになるので頭の切り替えが難しく緊張する。

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 3
ピッチ目は須川リード、徐々に傾斜がきつくなるスラブを登る。ハンガーボルト通りに行くと、上部で少しテクニカルな箇所がある。A0であれば容易に超えられるがしっかりしたハンガーボルトがあるのでフリーで超える。

45ピッチ目は長野リード。ここからはブッシュ交じりの簡単なクライミングで上部は木登りや木の根っこを持ちながら進む。60mいっぱい伸ばし、5ピッチ目の途中からはコンテで通過。落石防止のワイヤーが出てくるので、ワイヤーを持ちながら登る。

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6ピッチ目は須川リード。このあたりから強風が吹き出す。風の通り道なのか晴天でも風は強い。ふらついてバランスを崩さないように1つ目のピークを目指す。ロケーションも最高で伊勢湾まで見渡せる。ピークを直登しようとしたが難しく、直下を左に巻く。ロープが屈折し重くなるので、登り終えたらロープをピーク直下から流れるように動かした方が良い。

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 このピークでクライミングは終了。東峰までは、ロープ不要だが、滑落に注意しながら進む。途中フィックスロープが張っている箇所をトラバースするなど気は抜けない。東峰からは登山道になるので急に歩きやすくなる。鬼ヶ牙ピーク手前の展望地で景色を楽しみながら昼食をとる。下山は駐車場まで30分ほどだが、一般登山道にしては急斜面の悪場が続くのでスリップには注意が必要。石水渓谷はボルダリングも楽しめる岩場が沢山あるが、連日の寝不足であくびが止まらないので、早々に神戸まで帰る。
  ※鬼ヶ牙は以前から行きたいと思っていたルートでした。マルチピッチ・支点がしっかりしている・アプローチ近い・ロケーション最高という素晴らしい好ルートでした。一緒に登ってくれた長野さん。ありがとうございました。

※ヌンチャクはパーティーで10本は必要。カムは使うところ無し
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