白馬岳 主稜2

白馬岳 主稜                   2018年4月29日ー30日
                                 I瀬 M田 T(記)

 当初3連休を取って前穂高北尾根へ行く予定だったが、諸般の事情により
2連休しか取れず、2日で行けるルートとして白馬主稜へ変更することにする。
 28日(土)22時、何とか配送業務を3時間の残業で終わらせ、慌てて支度をして
白馬へと出発する。一週間の残業続きで早や下山後のような体のだるさだが行くしかない。
 翌4時、白馬駅前のコンビニでビバーク中のM田君と合流して更に30分ほど
仮眠後、猿倉山荘を出発する。天気は予報通り快晴で、出だしから暑い。1時間ほどで
白馬尻到着。8峰を目指して右の尾根に上がる。雪崩が起きやすい地形らしく確かに
嫌らしいが、既にあらかた落ちたようで雪は固くよく締まっている。冬季は少なくとも
斜面の中心部を登高することは避けたい。前後のパーティと抜きつ抜かれつしながら
ピークを越えていき、次第に痩せ尾根となる。黙々と歩くうちに5峰辺りに来たようだ。
 暖気で雪が切れている箇所が多く、その通過に労力を費やす。雪が付いてないと
単なるグサグサの脆いブッシュで残雪期のみの登高ルートであることも頷ける。
 さて12時を過ぎると気温も一段と上がり、首筋や顔面が日焼けで痛くなってくる。
 サングラスを取ると30秒も目が明けていられない。クリップオン式の中途半端な
サングラスを持参したがそれではやや役不足だった。横から光が入ってきて目が痛い。
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やがて4峰あたりからポツポツとテン場跡が現れ、我々を誘惑する。何個か目に現れた
やや広めのサイトに心を奪われ、整地してテントを張ることにする。快晴無風気温は
20度はあろうかといった感じでザックのチョコレートも溶けてしまった。最後の雪壁を
望みながら、早速冷えたビールを開ける。58年生きてきて一番旨いくらいの味だった。
この暑さではM田君が担ぎ上げた香住鶴はややヘビー過ぎた。I瀬君は担ぎ上げ棄権。
 春山はやはりビールだ。(重たいが)
 さて、日没とともに寒くなったのでテントに避難し鍋にかかる。まあまあの味だった。
デザートの梅酒入りゼリエースが甚く好評だったので来年も作ろう。久しぶりの食当にも
気合が入る。稜線で過ごすこの時間が私は大好きだ。明日の好天を確信し、シュラフに
潜り込む。その割に一晩中テントがパタパタ揺れ、雨か雪らしきものも落ちてくるので
天気予報は外れたのかと悩む。しかしよく考えたら快晴無風に慣れ過ぎているだけで
大した風雪ではなかった。(夜中の用足しは本当に危ないので次回は安全な和式を作ろう!)
 朝430、M田君に起こされる。すわ、寝坊かとも思ったが、よく考えたら今日は
最後の雪壁を登って頂上から大雪渓を下って帰るだけなので焦ることもないことを
悪い頭で思い出す。疲れで頭も回らない。最後の雪壁到着730。ロープを出す予定で
スノーバーやデッドマンの使用法やボディビレイについておさらいをするが、取り付いて
みると朝で雪も安定しており、なによりバケツ状態なのでノーザイルで行った方が早くて
安全だとみてダブルアックスで登る。傾斜は若干緊張する60度だが左手に持ったクオーク君
がよく頑張ってくれた。右手のエアーテック君はいつも通り。固い雪と柔らかい雪が複雑に
混じりあっているのでデッドマンかスノーバーかはよく判断しないといけない。また打ち
込みにはハンマーヘッドが要るのでトップは持参必須。60mほどを登り最後の乗越をエイ
やーで越えれば、突然小屋の匂いが。とともに頂上の石柱が眼に。このダイレクト感が嬉しい
のとやや興ざめなのと。
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 頂上で記念撮影などをしながら1時間ほど微睡(まどろ)み、下山開始。途中小屋で
記念品などを買いに寄ったりしながら小雪渓、大雪渓を下る。大雪渓はよく事故のある
所らしいがところどころに落石が落ちている。たまに別の沢筋でブロックが音を立てて
崩壊しているが、雪崩を誘発するほどの雪は残っていない。GWということで登ってくる
登山者も一杯だ。3時間ほどをかけて筋肉痛に耐えながら雪渓を下り、猿倉の駐車場に戻る。
(1130)
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NOTES:
 ・快晴は期待通りだったがあまりに日差しが強くて困った。水を大量消費するのと目が
  痛いのと冬用の防寒装備は要らなかったが、これが毎年とは限らないので油断できない。
 ・ベニヤ板で自作デッドマンを準備したが出番は来なかった。(次回?)
 ・白馬主稜はGWはよく混む。3~4月中頃が楽しいかもしれない。
  が、頂上に突き上げる雪の稜は何回来ても飽きない。7時間で速攻日帰りの単独若者も
  いた!帰りの雪渓はヒップそりが有効と思われる。
 ・今回お疲れ気味ということでかなり装備は分担して頂いた。自分としては情けないが
  年寄りを労わる心も重要。(メンバーの皆さん、有難うございました)
 ・ちなみに渋滞を9時間ほどかかって伊丹自宅に戻ったが、次の日朝6時からまた仕事、
  その日はまた2時間半残業、その次の日は倒れかけた。GWにまともに山に登るのは
  なかなか苦労する。まだ大企業にいたころの常識が残っているが、それが普通だろう。
 ・黙々と引っ張ってくれたI瀬君、100Lザックで気合を見せてくれた(最初だけ?)
  M田君、ご苦労様でした。そして有難うございました。また行きましょう!


   






2018.4.29~30 白馬岳主稜

2018.4.2930 白馬岳主稜 メンバーTMI(記)

 

いつかは登ってみたいと思っていた白馬岳主稜。

今回、漸く、そのチャンスが巡ってきた。

当初の予定を変更したTリーダー、M君パーティの計画に乗せて貰うことになった。

しかし、雨男実績が不動のもの⁉となりつつある自分が参加して、天候は大丈夫なのだろうか。

さて、結果は如何に・・・。
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4
月29日(日) 快晴
予想に反し⁉、日本列島は、移動性高気圧に広く覆われ2日間の晴天が約束される予報となった。

自称、『日頃の行いが良い⁉』というM君のおかげか(笑)
前夜、自宅を出発し、交代で運転しながら白馬村へ向かう。

白馬村で、東京からの参加となったM君を拾い猿倉へ。

幸運なことに二股から猿倉(標高1,210m)までの林道が開通していた。

準備で装備分けをしていると、100Lの大型ザックご持参のM君が、テント、共同食料、ロープ全てを持ってくれるという。

M君とのテント山行は初めてなので、「ホンマに大丈夫なのか?」と思いつつ、軟弱なおっさんは、素直にお言葉に甘えることにする() M君、ありがと‼

猿倉からは、沢山付いたトレース跡を辿って登って行く。

流石にGW、人気の白馬岳あって登山者はかなり多い。快晴の太陽が眩しい。

白馬尻の大きなデブリを越えて右に折れ、大雪渓を横断し、尾根末端から取り付く。
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標高1,600m付近から急登が始まり、1,700mを越えた台地上でアイゼンを着け、ストックをピッケルに持ち替える。
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快晴は有難いのだが、異様に暑い。快晴を見越して薄着にしてきたにもかかわらず・・・。

先行者のトレースを辿り、標高1,900m付近の岩場を右から巻き、稜線に戻って雪稜の階段を黙々と登る。
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何度か休憩を挟みながら、1100ころに漸く八峰に到着。

八峰から五峰までは、所々雪が切れてシュルントが発生し、脆い岩登りも相俟って更に疲れる。
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階段状のトレースを黙々と辿り、うねる豪快な雪稜を越えて行く。
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暑さと疲れで、ヘロヘロになりながら、高度を稼ぐマシーンと化す。
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勿論、景色を楽しむ余裕もなく、いくつもの急な雪壁を淡々と登り、いつの間にやら四峰へ。

リーダーが四峰で先行者のテン場跡を見つけて、「今日は、ここまで!」と言わなければ、高度を稼ぐマシーンは、そのまま頂上まで抜けてしまうところだった()
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見上げれば、最後の雪壁を登って行く何組かのパーティーが見える。ロープは使っていないようだ。

M君が、四峰と三峰のコルあたりで、良いテン場跡を見つけてくれたので、そこで荷物を下ろす。(標高2,620m
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整地してテントを張り、中に倒れ込む。数秒で眠りにつける程の、お疲れモードであった。

Tリーダーが多忙の中、用意してくれ、M君が担ぎ上げてくれた鳥寄せ鍋が、疲れた身体に沁みる。

飲まない自分は、ついつい酒を持ってくるのを忘れたので、2人に弄られる。申し訳ございません!

M君は、Tリーダーと数回、冬山に行っている筈なのに、水の作り方、テント内の作法で色々と洗礼を浴びていた。自分もついこの間まで、そんな感じだったような()
そして1900ころに眠りに着く。

 

コースタイム:猿倉駐車場06500810白馬尻08200835尾根末端~1100八峰11301145七峰~1210六峰~1330五峰~1350四峰~1410テン場

平面距離:4.84km、累積標高(登り)1,534m

 

430日(月) 晴れ

夜半過ぎに、強い北西風が、テントを叩く音で目が覚める。

天気図的には、崩れる心配がないはずだが・・・、そんなことを考えながら、再び眠りに着く。

0430ころ、M君の一声で目覚める。爆睡で約30分寝坊する。

昨日の残り具材と棒ラーメンで満腹となり、重い身体を引きずり、準備して出発する。
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本日も快晴、朝陽に照らし出された周囲の山々が美しい。

アイゼンを効かして、一歩一歩ダブルアックスを交えて高度を稼いでいく。階段状だが滑落は許されない。
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三峰へは右から急な雪稜を左上し、二峰直下で休憩を挟む。

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二峰は、直下の岩場を右から回り込んで抜ける。
最後の雪壁は、そこそこ傾斜はあるものの階段状でロープを出さずとも行けると判断し、ダブルアックスで登る。
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そして、雪壁を抜けると、そこは白馬岳の頂上だった。

少し、あっけないような気がしたが、トレースに随分助けられたからだと納得する。
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3
人で固い握手を交わし、記念撮影して、のんびりと過ごす。
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風も弱く、穏やかな山頂で景色を堪能した後、下山開始。
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大雪渓を時折、颯爽と滑り降りるスキーヤーを横目に淡々と下り、2時間程で白馬尻へ。
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GW
前半最終日にもかかわらず、沢山の登山者が大雪渓を登って来ていた。

白馬尻から林道のトレースを辿り、猿倉で装備を解き、約1日半の山旅を終える。

 

帰りは小日向の湯で汗を流し、時折、渋滞に捕まりながらも何とか日が変わらないうちに帰宅。

Tリーダー、M君、計画に乗せていただき、ありがとうございました‼そして、お疲れさまでした‼

 

コースタイム:テン場06400710三峰~0740二峰~0805白馬岳08450900白馬山荘09051100白馬尻~1150猿倉駐車場

平面距離:6.55km、累積標高(登り)360m(下り)1,752m

2018.4.27 残雪の福井 経ヶ岳(越前駒ヶ岳)

2018.4.27 残雪の福井 経ヶ岳(越前駒ヶ岳) メンバー友人、I(記)

 

3月の荒島岳の帰り道、北面の顕著な白い頂に目が留まる。

調べてみると経ヶ岳だった。

雪山希望の友人とともに、残雪の経ヶ岳に登ってみた。
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4
27日(金) 曇り後晴れ

奥越高原青少年自然の家の奥にある駐車スペースに車を停めて出発する。(標高610m

保月山の先に見えるラクダのコブのような岩峰が印象的だ。
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林道を暫く歩くと左手に登山口の標識がある。

気持ちのいい新緑の樹林帯を登ると、尾根と合流する。

ここから緩い坂を一登りすると再び林道に出る。

ここまで、約45分。無雪期は車が、この辺りまで入れるようだ。

林道を跨いで、急坂が始まり、黙々と高度を稼ぐ。

途中にアダムとイブという看板のかかった2種の樹木が寄り添った珍しい木がある。
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保月山に近づくにつれ、残雪がチラホラ出てくる。

保月山は、休息にもってこいの開けた山頂だ。

東に杓子岳と中岳が見えるが、ここから経ヶ岳は未だ見えない。
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一旦、コルに下り、下から見えていたラクダのコブのような岩峰を右、左と巻いて登っていく。

雪がたっぷり付いていれば、ルートファインディングが必要な所だろう。
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残雪の斜面を登って行くと、こんもりとしたピークの杓子岳に到着する。

漸く見えた経ヶ岳と、ピークから火口源へ切れ落ちる荒々しい火口壁が良い雰囲気を醸し出している。
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見晴らしのいい雪原を下り、笹原を登ると中岳ピーク(標高1467m)。

エネルギーを補給し、雪の斜面を一旦下り、最後の急登にとりかかる。
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雪があれば、苦しい登りだろうが、全くない。ひたすら、笹トンネル下の脆い急坂を登る。
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やがて傾斜も緩くなり、一登りすると、標識が見え、経ヶ岳山頂に到着する。(標高1625m
山頂は、笹原に囲まれているが、360度の素晴らしい展望だ。三角点は少し先の笹原の中にある。
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昼食を食べて、白山、荒島岳等の写真を撮ったり、昼寝したりと思い思いにのんびりと寛ぐ。
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あっという間に2時間⁉が過ぎ、完全に休息モードの身体を奮い立たせ、下山にかかる。

3回ほど休憩を挟み、3時間ほどかかって駐車場まで戻る。

せっかく持参したピッケル、アイゼンは、やっぱり使わずじまい。次回は、もう少し雪のある時期に再訪したい。

帰りは近くのトロン温泉で汗を流し帰路に就く。長丁場の日帰り山行、お疲れさまでした‼

 

コースタイム:駐車場06000755保月山08100850杓子岳~0905中岳09351015経ヶ岳12151300杓子岳13201350保月山14101530駐車場

平面距離:10.22km、累積標高(登り)1,329m

台高 迷岳

台高 迷岳          2018年3月11日  
               O島×2 I瀬 T見 T(記)

 10年ぶり位に台高の迷岳に行く。今年は例年になく寒さが厳しかったので
残雪を期待して、そこをアイゼンで登れば歯ごたえ充分という計画だったが・・。
 前夜JR西宮駅に21時集合し、そこから約3時間半でスメール温泉に
到着。途中でO島夫妻と合流し、久しぶりにテントで杯を交わす。あては
おでんのパック。午前2時ごろまで飲み、日本酒の2Lパックも空になったので
寝ぼけて急いでシュラフに潜り込む。
 翌7時起床。予報通り、天気は快晴。快晴すぎて山の頂を見上げても白い
物が全く見当たらない。それでも少しは残っているだろうと期待して出発する。
8時。出だしは唐谷川添いの道を歩き30分ほどで右へ分岐し、急登が始まった。
 朝起き早々息つく暇もない急登で身体に堪える。1か所、残置ロープのある
岩場を超えるとT字路に合流し、そこから飯盛山へのさらなる急登が始まる。
 飯盛山と聞くともっさりとした山のように聞こえるがかき氷のように飯を
盛った山なので傾斜が半端ない。しかし前回と違って難所にはトラロープが
張られているのでそれに頼れば少しは楽だ。(頼り過ぎには注意)
 難所を慎重に登り、1時間ほどで飯盛山頂に到着。久しぶりに平坦な場所が
現れた。しかし雪が全然なく、担いできたアイゼンとピッケルとハーネス、ロープが
宝の持ち腐れなので、一人装着して歩く。そうこうするうち、この調子では
迷岳頂上到達が怪しくなってきたのでアイゼンを外してスピードを上げることにする。
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 13時半、遂に頂上に到着。風がきつい。展望もあまりなし。しかし
危険な道を苦労して登ってきたものだけが味わえる、何ともいえぬ達成感に
浸れる。14時下山開始。前回は西側の藪を漕いで滝道を降りたが、今回は
来た道を折り返して下ることにする。T見さんの安全を考えてハーネスを
装着してもらい、ロープはいつでも出せるようにザックの上に配置換えする。
 3点支持で悪場を降り終え、ロープは出さずに戻ってくることができた。
17時。春は陽が長いので助かる。しかし三重の松阪市まで来るとこれ程まで
に雪がないとは知らなかった。結局山で出会ったのはどこから来たのか
分からないベテラン風のカップル2名だけだった。すぐそこの高見山なら
100人以上と出会っただろうと思うとこの山の渋さが判る。参加の皆さん
お疲れ様でした。帰りはスメール温泉で汗を流す。なかなかこれまた渋い
温泉だった。

西穂高岳西尾根積雪期バリエーションルート

西穂高岳西尾根積雪期バリエーションルート
2018/3/30-3/31

天気:2日間、雲一つない快晴。晴れ過ぎやろ(笑)
メンバー:W、U本(記)

 以前から気になっていた西穂高岳西尾根へWさんと行ってきました。
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 樹林帯と岩稜帯で構成されるこの西穂高岳西尾根は北アルプスの槍、穂高というメジャーな山域にあるものの比較的入山者も少なく、総合的な冬山の楽しみを十分味わわせてくれる積雪期バリエーションルートであり、いずれは登ってみたいと考えていた。

 
 前半は樹林帯を伸びる急登の尾根道で積雪状況によってはラッセルを覚悟する必要があり、後半は森林限界を抜けた急斜面の雪稜登攀と山頂まで続く雪と岩稜のミックス地帯の登高というのが本ルートの特徴である。

 20㎏前後のザックを背負って積雪状況によっては深雪をラッセルしながら登る体力、雪崩のリスク判断、滑落したらほぼ間違いなく死ぬであろう危険個所が多数あり、わずかなミスでも命取りとなることから雪稜や岩稜での的確なピッケル、アイゼンでの登高技術、ロープワークに加え、入山者が少ないルートということもあり積雪状態に応じた正確なルートファインディングも必要とされる。


 計画の初期段階からWさんと何度も打ち合わせを重ねながら、実際に起きうるであろう様々な事態をシミュレーションし、必要な装備、日数、食料などを割り出して詳細を詰めていった。地形図による詳細なルート調査とお互いの力量を検討した結果、一応1泊2日でいけるのではないかとの見通しは立てていたが、雪が予想以上に多くラッセルに時間をとられる場合もあると考え、予備日1日分余裕をみて食料は2泊3日分を持ち上げることとした。また、稜線を吹き抜ける強風でコールがお互い聞き取れないことも考えられたため、アマチュア無線機を各自携行することとした。実際は最後までロープを出さずに行けたため、無線機でコールする場面はなかったが、わずか160gと軽量コンパクトであり、スマートフォンと違い分厚い手袋をしたままでも容易に操作できるという手軽さで行動中の意思疎通にとても役立った。無線機は今後も積極的に活用したいと考える。


 荷物は極力軽量化していく方針であったが、八ケ岳阿弥陀南稜で7人が同時滑落、そのうちの3人が死亡する遭難事故が本山行の数日前に発生した。山では何が起きるかわからないということも考え、50mシングルロープ1本、アイススクリュー数本、またスノーバーも持っていくこととした。

 雪山での通常の幕営装備に加えて、ダブルシャフトで登攀の安全性を高める目的で各自ピッケル2本(アッズとハンマー各1本)を携行、ラッセルがある可能性もあったのでワカン、雪崩の危険個所があるためビーコン、ゾンデ、スコップを携行したことでザックの重さは最終的に23㎏に達した。
 せめて食料だけでも軽くしたいということで今回は山岳会伝統の鍋料理でなく、アルファ米などの携行食料を中心とした簡素なものとした。さらにこの時期は雪が氷化し、滑落のリスクが高くなっていることが考えられたため、ピンピンになるまでアイゼンの全ての爪を研ぎ直す等、細部に至るまで事前準備をおこなった。


 本山行の数日前の出張で北アルプス上空を飛ぶ機会に恵まれた。槍、穂高上空を抜けるコースをうまく取ってくれればと、また雲が少なく視界が遠くまできいてくれればとひそかに期待していたところ、穂高連峰の上を狙いすましたかのように飛んでくれ、西穂高岳を上空から事前偵察することができた。3月も末にもかかわらず、穂高連峰は真っ白な雪に覆われた荘厳な雪山の装いで、来たる山行への期待が高まる。

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 午前3
時半過ぎに新穂高駐車場へ到着し、車中でそのまま仮眠する。5時過ぎに目覚め、かるく朝食をとり装備を整えて6時過ぎに出発する。前日までの激務の疲れに加えて極度の寝不足で頭はぼーっとし、体は死んだように重く、調子が上がらない。

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 新穂高登山指導センターに登山届を提出し、ロープウェイの新穂高温泉駅の下を素通りして右俣林道へ入っていく。車止めのゲートから先はがっつり雪が積もっていた。ツボ足で林道をトボトボ歩く。モナカ雪を踏み抜いては膝や腿まで埋まり、歩きづらい。

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 穂高平避難小屋についたあたりから身体がようやく目覚めてきたか、頭が少ししゃきっとしてくる。後ろから40代男性2人のパーティが追いついてくる。西尾根に入ったのは我々と彼らの2パーティ、計4名だけであった。

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 西尾根の取り付きはどこからでも良いということになっている。穂高平避難小屋の前でワカンを履き、牧場跡の柵を乗り越え、ただっぴろい雪原を突っ切って西尾根の末端にとりつく。
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 表面はパリッと、中はふんわりサラサラしたモナカ雪が積もった急斜面が尾根のすそ野から始まる。モナカ雪を踏み抜いて膝や腿まで埋まってはもがき、ザックの重みが肩からのしかかり、一向に捗らない。ふと気づくと熊の足跡が目の前を点々と横切っている。こめかみから汗を滴らせながら、熊も冬眠から目覚めてこんな深い雪の中を歩きまわって大変だな、などとぼんやりした頭で思った。
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 雪が締まっていて少しでも歩きやすいところを探しつつ、広い尾根を右上へとトラバースしながら登っていくと、少しずつ雪が締まってき、能率が上がってくる。

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 適当な頃合いでアイゼンに履き替え、肩に食い込むザックの重さにあえぎながら雪の急斜面を尾根筋に忠実に登っていく。心地よいほどに静かなブナの原生林を抜けていく。見上げれば穂高ブルーに染まった雲一つない青空がどこまでも続く。真っ白に雪化粧した錫杖岳、笠ケ岳、抜戸岳を背負いながら着実に高度を上げていく。

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 1946mピークで一息入れる。見渡せばテントを十数張りは張れそうな平地が広がっている。しかし我々が目指すのは2350~2400m付近の幕営適地。こんなところで落ち着いてしまうわけにはいかない。ずっと先まで樹林帯が続いているのが見える。

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 1946mピークの奥のなだらかなコルを抜けると西尾根主稜上へ出る。アップダウンを繰り返しながら細く痩せてきた尾根沿いの急登が果てしなく続く。モミの木の間から白銀の西穂高岳のピークが見え隠れしながら少しずつ近づいてくる。

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 15時頃ようやく2343mのコルにたどりつく。先行していた40代男性2人のパーティがテントを設営しているところだった。重いザックを投げ出し、どこにテントを設営するかWさんと頭を突き合わせて相談する。地形図を改めて確認すると30分ほど進んだ先の第1岩峰手前の2400mのコルにテントを張れそうな地形がある。2343mのコルにザックを置いたまま空身で偵察に向かう。23㎏のザックがないとこんなに身体が軽いのか、このまま空へ風船のように舞い上がっていけるかのような錯覚におそわれる。先ほどまでの亀のような重い足取りが嘘のように空身で尾根筋を駆け上がると予想どおり2400mのコルに2人用テントを1~2張りだけ張れる狭いスペースがあり、目の前に第1岩峰がそびえている。お互い迷うことなくここにテントを張ることにした。

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 2人用テントを張り、その近くにトイレを掘り、テントの脇に風よけのブロックを積み上げる。膝を突き合わせて温かい紅茶を回し飲みし、ウィスキーを舐めながらせっせと水を作る。アルファ米にレトルトカレーをかけ、ボイルしたシャウエッセンをほおばりながらカレーライスを掻き込む。シャウエッセンをボイルしたお湯で溶いたクラムチャウダースープを流し込む。アルファ米に入れるお湯の量を間違えておかゆカレーになってしまったが、お腹に入れてしまえば同じだ。満腹になった後はウィスキーを舐めながらよもやま話をしているとだんだん瞼が重くなってき、早々に寝袋に潜り込む。テントの中は暖かく快適で、朝まで夢一つみず爆睡だった。

 

 4時過ぎに目覚め、アルファ米の牛飯とコーンスープの簡単な朝ご飯をすませ、テントを撤収して6時過ぎ出発。見上げると今日も雲一つない青空がどこまでも広がり、風もほとんどない。今日もまた良い一日になるのではと期待が高まる。

 

 ここから先は昨日までの樹林帯の尾根歩きから一転、岩と雪の荒々しい岩稜へと様相が変わる。威圧的なほどに第1岩峰が目の前に高々と聳える。過去の山行記録によると第1岩峰を右へ巻いたり、左へ巻いたり、雪がついているときは第1岩峰を直登した事例もあるようだ。今回は第1岩峰下部にはほとんど雪がついておらず、所々氷柱が垂れ下がっている。
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 我々は前もって打ち合わせたとおり第1岩峰を右へ巻き、岩峰基部近くの急斜面の雪渓を直登する。所々岩が出ているが、ほとんどが雪壁。雪はよく締まっており、アイゼンが良く効く。ロープは不要。
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 雪の急斜面を登り切ると、ジャンクションピークへ向かって延々トラバース。所々前爪で登る箇所があり、ふくらはぎに堪える。もたもたしていると疲れるので駆け上がるように進む。ちょっと止まっては息を整え、足を休める。前をみると雪庇が張り出しており、下をみればどこまでも続く急な斜面。雪の下にハイマツと岩がうっすら見えるところを慎重に進む。
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 ようやく北西尾根との合流地点、ジャンクションピーク。見るからに頼りなげな細い痩せ尾根の上に北西尾根からのトレースが残っている。去年のGWにTさんとI瀬さんがここから登ってきたのだなと、自分たちが登ってきた西尾根と同じく長大な北西尾根を見下ろしながらそんなことを考える。ジャンクションピークの上に小さなコルがあり、テント跡が残っていた。1~2張り分のスペースしかないので早い者勝ちだが、北は双六岳、弓折岳、槍ヶ岳、中岳、南岳が横一列に広がり、南には焼岳、乗鞍岳、御岳山、西には錫杖岳、笠ケ岳、抜戸岳、東には西穂高岳のピーク、ロバの耳、ジャンダルム、その奥に奥穂高岳が畏怖堂々と屹立している。次に来るときは早い時間にここまで上がってテン泊し、絶景を愛でながらゆっくりお酒を飲みたいものだと思った。

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 ジャンクションピークの隣に2837mピークがそそり立つ。右側を巻いて雪稜を進むと第2岩峰が視界に入ってくる。これも岩尾根を右に巻いて岩稜右側の浅いルンゼを直登する。この辺りは岩がボロボロで浮石も多く、気が抜けない。難しさは感じないが、失敗できないので緊張感が続く。ふくらはぎが疲れてくるのが怖い。岩にしっかり乗れる場所を見つけてレストしてはふくらはぎを休め、また登る。繰り返し出てくる小岩峰ごとに急な雪壁の登りがある。雪壁にはピッケルもアイゼンもしっかり刺さる。岩峰に雪がついているところのほうが登りやすい。雪質も柔らかいところや堅いところと様々。劣化したフィックスロープや錆びたワイヤーが所々垂れていたが、雪に埋もれているところも多かった。正しいルートを進めているというとりあえずの指針にはなる。天気に恵まれ、幸いロープを出さずにすんだ。

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 山頂直下の最後の核心部の岩場に差し掛かる。古いロープが垂れていたが、大半が雪に埋まっている。丁寧に足場を確保しながら垂直に切り立ったルンゼをダブルアックスで慎重に体をせり上げる。特に難しさは感じないが、見下ろすと完全に切り立っていて高度感が半端ない。このドキドキ感がたまらない。雪崩の跡が所々に残る西穂沢の雪渓が遥か麓まで伸びている。登攀する足元から崩れ落ちた雪塊が数百メートル垂直に切れ落ちた絶壁を次々落ちていく。わずかなミスも許されない。

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 ルンゼを乗り越えると西穂のピークへの最後の斜面が陽光にきらきら輝いている。そのまま一気にピークへ駆け上がる。

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 西穂高岳山頂。パートナーとがっちり握手する。お互い自然に笑みがこぼれる。雲一つない穂高ブルーの青空がどこまでも冴えわたり、360度の大パノラマが広がる。絶景に圧倒される。山頂は無人で我々だけだった。撮影大会をし、景色を楽しみながら携行食をほおばり、温かい紅茶を味わう。ここから離れるのが惜しい。

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 下山開始。急峻な岩稜に雪の痩せ尾根が続き、独標までは気が抜けない。ロープウェイの時間に確実に間に合うという安心感からか、絶景を十分に味わいながらアップダウンを繰り返しつつ標高を下げていく。

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 ピラミッドピークから独標までの細い尾根を何人もの人が続々こちらへ登ってくる。午前中のロープウェイで上がってきた人たちだろうか。

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 独標。ここまでくると大勢の登山客で賑わっていた。ここでまた少し休憩する。狭い高台に大勢の人がひしめいており、傍のグループの大声が耳に飛び込んでどうにも落ち着かない。先ほどまでいた西穂山頂の静寂が早くも懐かしい。早々に休憩を切り上げて西穂山荘めがけてさらに下る。

 

 丸山を通過し、広くなだらかになってきた斜面を降りると西穂山荘。山荘の前に重いザックを下ろして名物の西穂ラーメンを頂く。味噌味の温かいスープが胃にしみわたる。

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 西穂山荘からロープウェイ駅まではこれでもかというくらい丁寧な案内看板とデポ旗が点々と続く雪道を降りていく。1時間ほどでロープウェイ駅到着。着くとすぐにロープウェイが発車し、15分ほどで新穂高温泉駅到着。新穂高登山指導センターへ下山届を出して温泉に向かう。中崎山荘奥飛騨の湯の開放感満点の露天風呂で2日間の汗を流す。さっぱりした後、体重計に乗ってみるとWさんも私も2日間で2㎏落ちていた。あと4回通えば10㎏は落とせる計算だ。

 

 本ルートは、第1岩峰の取付きから山頂直下の緩斜面に出るまでは険しい岩稜帯、急峻な雪稜やオープンバーンの雪壁の連続で気の抜けるところはほとんどなく、緊張感を張り詰めたなかでの持続力が求められる。また雪庇や雪の状態を判断できる氷雪スキルは勿論、アイゼン、ピッケルワーク、重装備を担ぎながら登高を続ける強靭な体力が必要である。バリエーションルートのため入山者は少ないが、滑落事故もしばしば起きており、慎重な行動と判断が求められる中上級者向けのルートであると感じた。深雪でのラッセルが多かったり、天候が不安定なときはかなり手強いルートになると思われた。今回は天候にも恵まれ、雪の状態も安定しており、ラッキーであった。

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 Wさん 楽しい山行ありがとうございました。やっぱりアルパインクライミングは楽しいですね。またこれからも色々なバリエーションルートにチャレンジしましょう。

 

≪コースタイム(超アバウト)≫

330:

午前6時過ぎ:新穂高登山指導センター  午後3時過ぎ:2343mのコル  午後4時過ぎ:2400メートルのコル(泊)

331:

午前6時過ぎ:2400メートルのコル出発  昼前、西穂高岳山頂  午後1時半過ぎ:西穂山荘  午後4時、新穂高ロープウェイの新穂高温泉駅(新穂高登山指導センター)
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2018/3/13 伯耆大山登山 & 雪上訓練

伯耆大山
登山(夏道)&雪上訓練

2018年3月13日(火)
天候 晴
メンバー A井(L)、O西(SL)、T口、T内、I 橋、OKD(記)

今回は雪山初心者も参加ということで、雪上訓練も兼ね伯耆大山へ。
午前0時半にメンバー全員三ノ宮駅に集合し、「さあ出発!」といきたいところが・・・T口さん、まさかの寝坊・・・直接現地に向かうとのことで、残りのメンバーで大山へ向かう。
午前4時ころに駐車場に着き、しばし仮眠、目が覚めるとT口さんの真っ赤なロードスターが横に止まっておりホッと一安心、さっそく準備に取り掛かる。
午前6時40分それぞれ準備を整え気合を入れて出発。
A井リーダーを中心になんだか戦隊もののような後ろ姿。
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夏道登山口から入ってすぐ、連日の陽気で溶けた雪が再び夜中に凍ったのか足元がツルツル滑り、早々にアイゼンを着けることに。
足元もしっかりしてザックも軽くなり、仕切り直していざ出発。
A井リーダーを先頭にフラットキックに心がけながら順調に高度を稼ぐ。
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午前8時40分、6合目避難小屋に到着。
ここで滑落停止訓練。
O西監督の御指導のもと、ピッケルを使ったセルフビレイ、腰がらみでのビレイ、滑落停止方法等、慣れない動作に戸惑いながらも皆積極的に反復練習する。
監督の滑落停止見本はさながら❝蝶のように舞い蜂のように刺す❞といった感じで、ひらりと反転したと思うと一撃必殺でピックを突き刺し、ピタリと停止。
皆一同に「おぉ~」と歓声が上がりました。
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滑落停止訓練を終え再び登山開始。
励ましあいながら最後の登りを越え、1600m付近になると急になだらかな斜面となった。
天気は常に快晴、日本海の水平線まで見渡せた。
海の向こうでは平昌パラリンピックの選手が健闘しているころか。
I 橋君が海に向かって「ヤッホー」と叫ぶ。。。当然返事はない。。。。
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スタートから順調なペースで登り続け、滑落停止訓練にも小一時間を費やしたがほぼ予定通り午前10時40分頂上碑に到着、しばし各々撮影タイム。
偶然通りかかった他の登山者に依頼し、全員集合で写真におさまることができた。
お約束の❝シェー❞させて頂きました。
向こうに見えるのが最高峰の剣が峰、冬季のみ登頂可能だがこの日は気温も高く、この時点で雪も緩んできている。
剣が峰の登頂はまた次の機会ということで。
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撮影会後は弥山避難小屋で軽く腹ごなし。
T内さんのザックからゴボウ天が出てきたのは少々驚きましたが、これがまた絶妙。
汗をかいた体に、優しい塩味が染みました。
その後美しい北壁を眺めながら一気に高度を下げる。
来シーズンは北壁にチャレンジしたいですね。
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午前11時50分、再び6合目避難小屋に到着。
小屋横の雪だまりで雪崩の弱層テスト。
皆で雪を掘り出し、弱層テストの方法をO西監督から教わるも今日の雪はなかなかに強固でうまく層からズレてくれず・・・「雪崩の心配なし!」との結論。
T口さん、PetzlのNewヘルメットかと見紛うようなヘアースタイル、似合ってますYO!!
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最後は阿弥陀堂横の開けた場所で、ビーコンの使用方法を確認。
今回は1台を隠して探索し、トリプルアンテナ、シングルアンテナの性能の違いや使用方法を試してみた。
実際にやってみると、ある程度の範囲は絞ることができるものの残り数メートルの探索が非常に難しく、ゾンデ棒も併用することでいかに早く発見することが重要かを体験することができた。
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午後2時10分下山。
装備を片付け、豪円湯院で汗を流す。
顔が日焼けしていて温泉でピリピリしました。
温泉でサッパリしてから食事し、その後帰路につきました。
帰りの車窓からもかっこいい伯耆大山の姿が見られました。
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今回の山行を計画してくれたA井リーダー、多々指導してくれたO西さん、パーティーの皆さん、有意義で楽しい山行をありがとうございました!!
下界はもう春の陽気、沢シーズン始まりの予感!!
















中央アルプス宝剣岳、八ヶ岳

中央アルプス宝剣岳、八ヶ岳

3/10-11
メンバー:K谷(L)、M田(記)

M田です。今回は中央アルプスの宝剣岳と八ヶ岳に行ってきました。

1日目

9日の夜遅くに神戸を出発した我々は、
菅野台駐車場から始発のバスに乗り、ロープウェーで千畳敷駅に到着。

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驚くべき快晴!


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澄み渡りきった空は黒く見えるって知ってました?


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南アルプスが一望できる。




雪のコンデションは、何日か前の大雨が凍って固くしまった層の上に、
昨夜降った雪が5㎝ほど積もっていて歩きやすかったです。

木曽駒に向かう登山者の列に混じってカールを登り宝剣小屋へ。
カールの急登がふくらはぎの筋肉をいじめてくる。
前日に宝剣岳で滑落した遭難者が出たようで、上空ではヘリが捜索のために飛び回っていました。

宝剣小屋前で一服して登攀用の装備を身に着けいざ宝剣岳へ。


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いざ宝剣岳


取り付き周辺の岩場には薄氷がびっしり張り付いている。マルトーで軽く叩くとパリパリ割れていくので楽しい。

取り付きにつくと頂上をソロで登り終えた人が、我々がこれから登る4mほどの急な雪の斜面をバイルを効かせてクライムダウンしてくる。
ザイルをハーネスに結びながら挨拶と軽い会話を交わす。私がエイトノットを終えると、その人もK谷さんの隣にちょうど下り終えるころで「それでは私はこれで。」といい終えた次の瞬間、目の前からその人が消えた。
足を滑らせ下の斜面へと落ちたのだ。
「ズズズッ」と周りの雪を巻き込みながら滑り落ちていく。
思わず「ああっ」と声が出るがどうすることもできずただ見守ることしかできない。
滑落停止の姿勢をとっているように見えるが無情にも速度は緩まることはない。ゆっくりと、だが着実に下へと落ちていく。
やがて私の手前の岩に視界を遮られ、その人は見えなくなった。「この後どうしようか。駅まで助けを呼びに行くべきだろうか。」などと考えているとK谷さんが「止まった!おーい!大丈夫かー!?」と叫ぶ。「大丈夫でーす!」と返事が返ってくると心底ホッとする。
K谷さんの位置からは全て見えていて、50mほど滑り落ちた後、崖の2m手前のスキージャンプ台のようになっている部分で止まったそうです。本当に助かってよかった!

K谷さんが言うには氷や腐った雪など硬さの異なる複数の雪質の層の雪面を新雪がおおっており、アイゼンの先がうまく引っかからなかったため滑落したのではないかとのこと。


自力で登ってこれそうだったので、そのままリードで先へ向かうことに。
目の前にある夏道用の真新しくピカピカの鎖にヌンチャクをかけ登攀を開始する。
さっきの人のことを思い出し、バイルとアイゼンを強く雪面に食い込ませ、しっかりと体重を支えてくれることを確かめて登りきる。登りきってみると20~30mほど歩けば頂上直下の取り付きまで行けるようだ。
60mのロープで来ているので何とかなりそうだと判断して続けてそこまで行く。途中いくつかの地点に夏用の鎖が露出しているのでヌンチャクをかける。これで滑落して崖から落ちる危険もないだろう。

頂上の取り付きにつくと「残り10m!」とのコールが入る。これならいけそうだ。
ビレイする地点を探しながら登ると頂上まで出てしまった。どうやら頂上の下のテラスがもってこいの場所のようだ。
ピナクルと虎ロープで支点を取り、K谷さんをビレイする。あまりいい支点には思えなかったが、ほかに取れそうなところもない。


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ビレイ中。


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山頂に立つK谷さん、本日のベストショット

K谷さんがこっちに来ると「ちょうど1ピッチ!やるねぇ!」とお褒めの言葉をいただいた。そのままK谷さんに頂上に登ってもらい、ビレイを交代し自分も頂上に立つ。「眩しい。めっちゃ今日日焼けする...。」などと思った。ちょうどサギダル尾根側からソロで来ていた人と山頂で出会った。


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頂上より。風が冷たい。


ビレイしていた点に二人で立ち懸垂下降ロープをセットする。サギダルから人もロープを持っており、懸垂下降をするつもりのようだったので、こちらのロープを使わせてあげることに。

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降ります。




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写真で見るほうが高度感ある気がする。


2ピッチでギリギリ最初の取り付きまで足りないくらいでした。
来るときに人が滑落した場所をわずかな距離ながら慎重に降りきり、宝剣小屋前で昼食を食べました。

宝剣小屋から駅に戻るまでにカールを降りる必要があるのですが、バイルをしまってポールで歩いて降りてると高度感や、木曽駒からの下山者が全員ピッケル持っていること、昼食時に話をしていたおばさんがカールで滑落した経験談を語っていたことを思い出したりして、徐々にビビってきてだんだんと女々しい歩き方に...。

かな~り時間をかけてなんとか降りました。高度感へのビビりは克服すべき課題の一つだと分かりました。

1日目の宿泊地は今回も美濃戸高原ロッジにお世話になりました。
毎回おいしいごはんと温かいお風呂をありがとうございます。


2日目

この日はもともと八ヶ岳の南沢大滝でアイスクライミングの予定でしたが、温度が上がりすぎて溶けているという判断から、小同心クラックに行くことに。
天気はこの日も良好で美濃戸口から気持ちのいいトレッキングでスタートします。


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二人とも日ごろの行いが良い晴れ男なので晴れました。



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八ヶ岳は今シーズン5回目ですが、
実は今回生まれて初めてアイスキャンディーと赤岳鉱泉に来ました。
モグリと言われても仕方ない...。


鉱泉小屋から小同心へ向かう道すがら、小同心から撤退するパーティーに出くわしました。
話を聞くところによるとあまり状況がよろしくないとのことで、総合的に判断し大同心大滝の偵察に切り替えることに。

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大滝を登ったつもり(笑)




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大滝は5級ぐらいの難易度とのこと、ここを登れるぐらいにうまくなりたい!
偵察を終えるとちょうど上のほうが曇り空になってきたのでここで下山。

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帰りしなに見えた峰の松目F7とF8、もう大分溶けてるかな。



美濃戸口まで戻るとここからまさかの今日の核心部が始まりました。
凍結した美濃戸林道は轍が深く刻まれて悪路と化しており、
車高が高くないK谷さんのレヴォーグではかなりの酷な道です。

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「ここは6級だ」と言いながら、途中何度か底を擦ってなんとか舗装道までたどり着きました。

今シーズンの八ヶ岳はこれが最後だろう。また次はいつ来れるかな。

2018.2.25 氷ノ山東尾根

2018.2.25 氷ノ山東尾根 メンバーO夫妻、U、I(記)

 

久しく会の山行と冬山にご無沙汰していた今日この頃・・・。

ふと思い立ち、Oさんに急遽お願いして、氷ノ山東尾根計画に参戦させて貰う。

しかし、天気予報は曇り⁉さて雨男、どうなることやら⁉

 

2月25日(日) 曇り時々晴れ

思いのほかスキー場まで時間がかかり、早速、大きく出遅れる。

O夫妻、Uさん、寒い中待たせて申し訳ありませんでした‼

残念ながら、頭上は重苦しい鉛色の曇り空だ。

リフトを二つ乗り継ぎ、ワカンを装着して準備する。

Oさんから、先行するよう言われるが、初見の氷ノ山、勝手がわからず、現在地さえ不明状態⁉

慌てて地図を広げるも、呆れたOさん、スキーで先行し見えなくなってしまう。

後を追って南東から東方向の林道を少し歩くと、東尾根登山口の標石がある。
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ここからは東尾根に乗るまで、樹林帯の急坂をジグザグに登る。

しっかりとした有難いトレースがあって踏み固められており、ワカンも要らない位だ。
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尾根上の避難小屋付近で一息入れてワカンを脱ぎ、以後、つぼ足で登る。
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先行するOさんは、見えなくなる度に要所でちゃんと待っていてくれる。

尾根上は、ガスっていて景色は望めず、トレースを辿りながらトボトボと登る。
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O
さんと「雲海が見えたらいいね。」なんて話していると、標高1,200メートル付近で本当に雲が切れ始め、太陽が顔を出す。
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頭上の枝から溶け落ちた雪が、ダイアモンドダストの様に煌めき、テンションも急上昇だ。

慌てて、日焼け止めクリームを顔に塗りたくる。

森林限界を抜けると、下界には素晴らしい雲海が広がる。自分一人なら、こうはいかなかっただろうな()
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巻雲が浮かぶ青空を目指しながら、続く緩やかな雪稜をトレースに導かれ踏ん張って登ると頂上に到着。
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頂上は、大勢の登山客で賑わっていた。

初めての氷ノ山山頂で記念撮影し、喜びを分かち合う。

避難小屋内が満杯なので、南東側で風を避けながら昼食を摂る。

素晴らしい景色を眺めつつ、Oさんが担ぎ上げてくれた「おでん」を食べて温まる。

春の様な暖かい日差しも加勢し、贅沢な時間を過ごす。

景色を堪能し、昼寝したいところをグッと堪えて下降に移る。

Oさんは、スキーで颯爽と滑り、O夫人は、スノーシューでスタスタと快適に下って行く。
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自分とUさんは、つぼ足で後を追う。

景色に見とれながらトレースを漫然と下っていると、早速、尾根を踏み外す。

Oさんの呼びかけで、軌道修正したが、この後もう一度尾根を間違えそうになる。

地図上の1,394ピーク付近と、標高1,250メートル付近は、右手の尾根に入り込みやすいので注意が必要。

東尾根上の避難小屋に着く頃には再び辺りはガスに包まれ始める。タイミングが良かった。
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一息入れて、樹林帯の急坂を下り、スキー場へ無事帰還。

帰りは、スキー渋滞を避けようと温泉を我慢したのだが、しっかりと渋滞に捕まる。

時折忍び寄る睡魔を堪えながら、温泉に入らなかったことを後悔するのであった・・・。

O夫妻、Uさん、楽しい山行ありがとうございました‼

 

コースタイム:東尾根登山口09200955東尾根避難小屋~1050標高1,150メートル付近~1200氷ノ山頂上12501335標高1,150メートル付近~1400東尾根避難小屋~1425東尾根登山口

平面距離:7km、累積標高(登り)921m、(下り)869m

八ヶ岳 阿弥陀北陵

八ヶ岳 阿弥陀北陵           2018年1月21-22日
                          T内 M田 T(記)

 阿弥陀南陵の計画を立て、それを実行すべく出発したが、生憎二日目の
核心部通過で降水確率90%の予報が出ていて、しかもその後には今シーズン
最大の寒波が到来するというあり難くない気象予報が出ているため、どうするべ
かと考えながら現地へ赴く。車中会議で初日の天気が良いうちに登れるルートに
しようということになり、初日に阿弥陀北陵、二日目に地蔵か文三郎を上がって
概念把握をしようという結論に達する。ベースは行者小屋に張ることにする。
 1月20日(土)夜9時過ぎに西宮を出発。美濃戸口に午前3時到着。美濃戸
へと林道を上がるが道が凍ってスタッドレスでは四駆でも上がれず、久しぶりに
チェーンを巻く。駐車場に着いたら即寝て、明日に備える。(睡眠2時間)
 1月21日(日)午前8時出発。南沢を重い装備を担いで登る。途中凍った道で
2回転倒し、アイゼンを付ける。また、この道は陽が差さず、異様に寒い。
 左手と左足が感覚が無くなってきたので張るカイロを借りて付ける。
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11時30分頃、行者小屋に到着。太陽が当たり、八ヶ岳西壁も見渡せて
非常に気分がよい。テントを設営し、ここでアルコールを入れたら今日の行動
打ち切りは確実なので中には入らずに北陵へと出発する。阿弥陀へと向かい、
途中から北陵末端へ向かうトレースがあったのであり難く使わせて頂く。
 1時間ほどで次第に傾斜がきつくなり、第一岩峰の基部に到着する。前回来たのは
20年くらい前なので記憶も薄いが、簡単な岩場を越え、あとは細い雪稜を
少し歩けば頂上だったかなと必死で脳みそから記憶のカスをかき集める。
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 さて、正面に立ちはだかる岩壁は12mほどだがやや立っている。前回はこんな
垂壁を登っていたのかと過去の自分の姿に疑問と感動を覚えながら取り付いてみると
全然身体が上がらない。こんなはずでは、ともがきながら2個目のハーケンに
辿り着くが、その上はクラックがあるがピンが上の方だ。ナッツやカムは置いてきた
ので無理に突破は危険だなあ。しかもメンバーの力と残された時間を考えると
こんなところで時間を使うのは宜しくないと判断してあっさりと降りることにする。
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 クライムダウンして左から巻いてみると、有りました、3級-のルートが。
 しかし左の雪稜を巻くトレースの誘惑とメンバーの足並みに対する不安が
脳裏をよぎり、ここは一番安全なトレースを辿ることにする。ナイフリッジを
横目で見ながら雪稜を上がると次第に傾斜が失われ、頂上に到着。14時。
 記念撮影の後、下山を開始。下山は一般縦走路なので楽勝かと思いきや、
結構傾斜がきつく、ところどころバックステップで降りる。そのうちメンバーの
一人が降りられなくなってきたのでロープを出し確保する。初心者二人を連れての
バリエーションはやや荷が重い。そこでM田君には先に行ってもらい、T内さんのガイド
役に専念する。タイトロープと言われる、ロープを2,3m位に保ちながら常に張り
テンションがかかったら即座に止める方法で下す。やや長い鎖場では20m位を出して
半マストで確保する。状況に応じて繰り出すロープを調整するのが邪魔臭いが、
これも練習のうちだ。ようやっと急斜面を降り終え、中岳沢は雪の量も多くなく
天気も安定しているので最短距離で降りることにする。約1時間でBC着。16時。
 T内さんに水を汲みに行ってもらうが、その時珍事件が発生した。夕食は特製クッパを
頂く。これが又美味しく、食当T内さんの腕は確かだ。その夜は本日の反省やら〇泣かせの
話題やらを酒とともに話し合い、韓国の方のテントの喧しさに耐えながら眠りにつく。
 韓国テントは12時を越えても騒いでいた。有り得ないマナーの悪さだ。
 今回のテントはアライのエアライズ3にICIの冬用外張りと豪華なのでなかなか
暖かかった。
 1月22日(月)朝5時に目覚めると、T内さんが足の小指の調子が悪化したらしく
テントで待機するという。今日は天候悪化も予想されるし、登っても午前中少しだけ
なので、早めに下山しようということになって少し寝てから撤収下山することにする。
 8時30分下山開始。11時美濃戸駐車場着。もみの湯によって汗を流す。
 途中諏訪湖SAで昼飯を食べ道路案内を聞いてみるともうすぐ大雪接近ということで
道路を閉鎖するらしいとのことで慌てて出発する。しかし大寒波につかまり中央道では
雪の中、10年目のスタッドレスで何回も横滑りしながら難儀して神戸まで戻る。
 関ケ原から栗東あたりでもまた雪につかまり難儀する。皆さん、お疲れ様でした!










比良 堂満ルンゼ 中央稜

比良 堂満ルンゼ 中央稜                2018.1.8     
                                            M田 T(記)
 またもや堂満ルンゼだ。近くて雪が多くて良い練習になる。今回のパートナーは若手のM田君。
 やる気があるので頼もしい。 前夜に南比良に着くとあいにくの雨が降っている。テントのフライを
忘れてきたし、濡れるのも嫌なので橋の下の空き地を見つけてそこでにわかホームレスの仲間入り
をする。大阪市内だったら本物のホームレスになりそうで怖い。1時就寝。
 翌6時起床、7時発。天気は晴れ、気温は高い。 1時間ほどで青ガレに到着、1ルンゼを左へ入る。
 30分程で取り付きに到着。先行Pを待って登攀開始。1P目Tリード。 出だしが少し厭らしい。
 年々岩も脆くなっているようだ。 2P目。M田リード。雪をかぶった大岩が厭らしい。今回は左に
回り込まず、先行Pと同じく正面から突破を試みる。 ピンは無く、キャメロットとロックスで取り、途中
泣きが入るもオーバー手袋を外して何とか上部のピンに辿り着き、のっこす。セカンドで登ってみると
やはり難しく、新調したモンベルのフリース手袋2900円が岩になじまず滑るので、常用のウールに
履き替えて何とかのっこす。前回のテムレスといい、今回のフリースと言い、新しいものを試しては
使えずに元に戻る。結局ウールの手袋が一番だ。シュラフの羽毛も然り。3Pは簡単。4Pは上部
チムニーでM田リード。岩の乗り越しと上部チムニーが年々脆くて神経を使う。そこを抜けるとあとは
簡単な雪稜で、ロープを解く。堂満岳へ行ってもよかったが長くて単調なので、今回は1ルンゼを下降
してみることにする。 出だしは急斜面の下降にややビビるが上手く下降するとあっというまに中央稜
取り付きに戻る。あまりに早いので次回はもう一度ピッチを交替して中央稜を2度登ることにしよう。
 ただしルンゼは雪崩の危険性大なのでいつでも降りられるというものではない。14時駐車場着。
 比良トピアで汗を流してから帰神する。M田君、ナチュプロの練習をもう少ししましょう! 立木が
あるのに加重と逆方向のカム1本でのビレイポイントは危な過ぎる!

 
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