GW前半。仕事も何とか休みが取れたので北アルプスへ山スキー山行を決行。
当初は3日間で槍穂をスキーで堪能する予定だったが、仕事の都合で2日間のみの休日となり断念。槍ヶ岳のみの計画に変更となった。
槍ヶ岳は2年ぶりか。前回は20kgの幕営装備を背負って大キレット経由の槍穂縦走だった。
今回は4/27(金)より営業開始した山小屋を利用して軽装で山スキーの機動力を活かす山行を計画した。
山小屋に泊まるのは幕営が禁止されている夏山富士山にて御殿場口ルートで2回しか宿泊したことがなく、幕営が禁止されていない場所での山小屋泊は今回が初めてとなる。
幕営禁止の夏山富士山で幕営している不届き者をお鉢巡りの最中に見かけたことがあるが・・・
最新の地上予想天気図及び高層予想天気図から、4/28(土)・4/29(日)の2日間の天気は問題無さそう。
今回の山行計画↓
初日
06:00新穂高→08:00白出小屋→11:00槍平小屋→14:00槍ヶ岳→(槍沢スキー滑降)→15:30槍岳山荘(泊)
2日目
08:00槍岳山荘→(槍沢スキー滑降)→09:30槍岳山荘→(飛騨沢スキー滑降)→15:00新穂高
当初計画していた槍穂ルートに関して普段雑誌を読まないため知らなかったが、逆ルートで山渓5月号に掲載されている情報を得て本屋で立ち読みしたところ、槍の穂先からの下降時に懸垂下降をしたという記載があった。槍の穂先に立つことは重要視していなかったし、穂先に立つとしても懸垂下降で降りるのは大袈裟な気がしたが、せっかく教えてもらった情報だし、懸垂下降する為の装備としてハーネス・環付カラビナ×3・8環・120cmスリング×2・8mmザイル30mをザックに加えることにした。
初日早朝に新穂高の無料駐車場を出発し、白出沢で道を間違って30分ロス。
白出沢手前から積雪アリ。
初日は最悪槍岳山荘に到着すればいいので焦らずノンビリ登高。
2年前の記憶よりも槍平までがかなり遠く感じ、槍岳山荘に着いた時には結構バテてしまった。
稜線の小屋が見えてからも相当時間が掛かった。
飛騨沢ハイクアップ中の気温は11℃ほどでかなり暑く、持参した1.5リットルの水分が無くなり、水分不足のせいもあってバテたのかも・・・
飛騨乗越に着くと西の風およそ4~5m/s。 気温が上がった為、積雪が緩み、シール登高は板がズレる為登りにくかったが、滑走には適度なザラメ状。
2日目の朝は気温が低くてアイスバーンになることが予想された為、槍沢滑走は初日に実行したかったが、体力の消耗が激しく、滑走後に登り返す体力に不安を感じて断念。
とりあえず穂先に登ってみる。気温は約4℃。4~5m/sの風で結構寒く感じる。
結局懸垂下降はせずに、緩んだ雪へのシングルアックスと岩場のクラックにジャミングをしつつクライムダウンで下降。
穂先から下ってくると、調度夕食の時間になっており暖かい夕食をいただく。
幕営時と違って勝手に食事ができてるって楽チンで有難い。
夕食後、特にすることもなく、耳栓とアイマスクを装着して早々に就寝。
2日目は朝日で明るくなった5時前に目が覚め、日の出をバックに槍の穂先を観賞。
何か雷鳥らしき鳴き声がするなぁと思って、隣にいた人に聞いてみると昨日穂先に登ってる時に見たと写真を見せて貰った。夏毛に生え変わり始めのライチョウの写真。槍にライチョウがいるとは聞いたことがなかったのでビックリ。
すると、穂先の岩場からライチョウが飛び立つ姿が見られた。幸先が良い。
朝食は6時からの為、穂先や槍沢を眺めたりして時間を潰す。
朝食を食べた後もアイスバーンの積雪が緩むのを待つ為、ごろごろしたり、談話室で本を読んだりしてノンビリ過ごす。
チェックアウトの8時になり、ノロノロと準備をし、結局槍沢の滑降は断念。適度なザラメ状になるのは昼前になりそうだし、そこまで待っていると下山が遅くなるので、今回は飛騨沢のみの滑降とする。
飛騨乗越でスキーを履き、アイスバーンの飛騨沢を滑走開始。
積雪が緩むのを待とうかとも思ったが、昨日同様5m/sほどの西風が吹いており、気温が約2℃で待機する気を喪失。
Co2,500m辺りまではガリガリのアイスバーンだったが、そこから下は適度なザラメ状となり快適な滑降を楽しむ。
昨日ハイクアップで苦労した飛騨沢も滑降はあっという間。
白出沢で昨日デポしたアプローチシューズを回収し、新穂高に下山。
2日間とも快晴で最高のアタック日和だった。