大峰 下多古川 下部ゴルジュ 平成24年8月26日
T(記)、I、Y、U
大峰下多古川。何度遡っても飽きない。空中懸垂での入渓、見事な
ゴルジュ、そして最後の関門に3級-の滝登り。こじんまりとはしているが
沢登りの楽しさを凝縮したような沢だ。
前夜、西ノ宮駅に21時集合し、南阪奈道を経由してI君と待ち合わせの
道の駅川上へ車を走らす。下多古川は北のほうにあるのでアプローチもし易い。
さて、I君と合流し、下多古林道を上がって水汲み場あたりで今夜の宴会場と
する。3時半まで前夜祭で盛り上がり、もう明日は中止でも結構と言う感じで
寝込む。翌日7時、案の定水汲みに来た人の車の音で目が覚める。
過去何度もいざこざに遭遇している場所なので早々に車を上にあげ、そこで
朝飯とする。そこから登攀装束に身を固め、林道を簡易浄水場まで歩いて下りる。
そこから少し藪をこいで沢に入る。しばらく歩くと滝が出てきてとうせんぼされ
るので、左岸を少し巻いて滝の落ち口へ懸垂下降で下りる。朝一でいきなりの
懸垂なので先頭の私はビビッてしまい、右ひじを思い切り岩角に当ててしまい、
右腕に電流が走った。これは不細工なところを見せてしまったと思ったが幸い
誰も気づいていないようなのでさすって誤魔化しながら河原へ下りる。
朝からいきなり空中懸垂するUさん
下りてからも大変で最後のI君が下りてからロープの流れには神経を使う。
無事回収できたので、これで今回の沢の第一関門は突破できた。そこからは
秀麗で直登可能な手ごろな滝が連続する。滝の間のゴルジュ帯も10-15m
位の手ごろな流水プールとなり、我々を楽しませてくれる。
自然の流水プール これは楽しいウオータースライダー バランスで登る
(Y君の目が・・・)
途中、ウオータースライダーの頂点でUさんが逡巡しているので、手本を見せようと意を決して
滑り台を水とともに流れ落ちる。これ、最高の気分。全員で滑り終わり、もう1回
やりたかったが、子供っぽいと思われても指導者の股間(こけん)に関るので感動をかみ締め
ながら次の滝へと登る。途中、2,3回ロープを出して安全を図る。天気は晴れ
時々曇りで、8月の終わりとしては申し分ない。というか、異常な暑さだ。
煩悩を必死で払うI君 煩悩が拭えそうにないUさん 秀瀑に見とれる
どこかでザル蕎麦タイムをと考えながら登っていると見覚えのある滝にやってきた。
最後に立ちはだかる10mほどの滝だ。 I,Y,U,Tのオーダーでロープを
出して登る。I君はこの沢は始めてだったが、滝の弱点を探りながらじわじわ
と登る。途中でミシンが踏まれだしたのでビレイしている私もビビッて来た。
しかし中間部の残置ハーケンをはーけん(発見)してからは勇気が沸いたか
するすると上がった。続いてY君。滝の弱点を読まず、わざわざ難しい部分に
取り付き、敢無くスリップ、フリクションノットで止まる。うーんまだまだだ。
つづいてUさん。ちょっと目を離している内に猿のように駆け登ってしまった。
核心の10m滝
続いて自称100回目の私の番。Y君のスリップダウン場所を確認する。
1m右横に明瞭な踏みあとが。何故ここをトレースしないのか理解に苦しむ。
多分焦ってしまっって視野が狭くなったのだろう。かく言う私も
中間部のハーケンあたりで焦る。木の枝がザックに引っかかって非常に登り辛い。
なんとかスリップせずにI君のいる確保点につく。このまま上部にある林道に
上がってしまうか、また沢に戻って詰めて上がるかだが、沢を詰める事にする。
12時30分、適当な場所があったのでザル蕎麦宴会にする。沢で食すザル蕎麦
は絶品だ。ビールとチュウハイも持ち上げたがこの時間に飲むとアルコールが
抜けない可能性があるので残念だが持ち帰ることにする。昼の宴を終え、少し
昼寝し、これで引き上げるか上部の琵琶滝まで行くか迷う。私以外、琵琶滝が
初めてだったので折角と思いそれが見えるところまで沢を詰め上がることにする。
上部にも美しい滑滝が琵琶滝の水量も少なめ
最後はひいひい喘ぎながらやっとこさで滝見の小屋に着く。15時15分。
コーヒーを片手に滝を愛でようと思ったがあいにくコーヒー係りが持参してな
かったので水を飲みながら滝を愛でる。帰りは遊歩道を歩き、あっという間に車を
停めた場所に戻る。下山が楽な沢はやはりありがたい。また来たくなった。16時。
帰りは楽チン
NOTES:
何度来ても飽きない。登攀あり、空中懸垂あり、各種趣向を凝らしたプールも。
ヒルなし、下山は超楽。琵琶滝は一度みれば二度は・・という感じ。
魚影はなかった。