2012年08月

大峰 下多古川

大峰 下多古川 下部ゴルジュ         平成24年8月26日
                             T(記)、I、Y、U

 大峰下多古川。何度遡っても飽きない。空中懸垂での入渓、見事な
ゴルジュ、そして最後の関門に3級-の滝登り。こじんまりとはしているが
沢登りの楽しさを凝縮したような沢だ。
 前夜、西ノ宮駅に21時集合し、南阪奈道を経由してI君と待ち合わせの
道の駅川上へ車を走らす。下多古川は北のほうにあるのでアプローチもし易い。
 さて、I君と合流し、下多古林道を上がって水汲み場あたりで今夜の宴会場と
する。3時半まで前夜祭で盛り上がり、もう明日は中止でも結構と言う感じで
寝込む。翌日7時、案の定水汲みに来た人の車の音で目が覚める。
 過去何度もいざこざに遭遇している場所なので早々に車を上にあげ、そこで
朝飯とする。そこから登攀装束に身を固め、林道を簡易浄水場まで歩いて下りる。
 そこから少し藪をこいで沢に入る。しばらく歩くと滝が出てきてとうせんぼされ
るので、左岸を少し巻いて滝の落ち口へ懸垂下降で下りる。朝一でいきなりの
懸垂なので先頭の私はビビッてしまい、右ひじを思い切り岩角に当ててしまい、
右腕に電流が走った。これは不細工なところを見せてしまったと思ったが幸い
誰も気づいていないようなのでさすって誤魔化しながら河原へ下りる。 

DSCF0713朝からいきなり空中懸垂するUさんDSCF0711


 下りてからも大変で最後のI君が下りてからロープの流れには神経を使う。
 無事回収できたので、これで今回の沢の第一関門は突破できた。そこからは
秀麗で直登可能な手ごろな滝が連続する。滝の間のゴルジュ帯も10-15m
位の手ごろな流水プールとなり、我々を楽しませてくれる。

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自然の流水プール       これは楽しいウオータースライダー   バランスで登る
                                                   (Y君の目が・・・)

途中、ウオータースライダーの頂点でUさんが逡巡しているので、手本を見せようと意を決して
滑り台を水とともに流れ落ちる。これ、最高の気分。全員で滑り終わり、もう1回
やりたかったが、子供っぽいと思われても指導者の股間(こけん)に関るので感動をかみ締め
ながら次の滝へと登る。途中、2,3回ロープを出して安全を図る。天気は晴れ
時々曇りで、8月の終わりとしては申し分ない。というか、異常な暑さだ。

DSCF0732      DSCF0730    DSCF0720
煩悩を必死で払うI君        煩悩が拭えそうにないUさん    秀瀑に見とれる


 どこかでザル蕎麦タイムをと考えながら登っていると見覚えのある滝にやってきた。
 最後に立ちはだかる10mほどの滝だ。 I,Y,U,Tのオーダーでロープを
出して登る。I君はこの沢は始めてだったが、滝の弱点を探りながらじわじわ
と登る。途中でミシンが踏まれだしたのでビレイしている私もビビッて来た。
 しかし中間部の残置ハーケンをはーけん(発見)してからは勇気が沸いたか
するすると上がった。続いてY君。滝の弱点を読まず、わざわざ難しい部分に
取り付き、敢無くスリップ、フリクションノットで止まる。うーんまだまだだ。
 つづいてUさん。ちょっと目を離している内に猿のように駆け登ってしまった。
DSCF0739核心の10m滝 DSCF0738


 続いて自称100回目の私の番。Y君のスリップダウン場所を確認する。
 1m右横に明瞭な踏みあとが。何故ここをトレースしないのか理解に苦しむ。
 多分焦ってしまっって視野が狭くなったのだろう。かく言う私も
中間部のハーケンあたりで焦る。木の枝がザックに引っかかって非常に登り辛い。
 なんとかスリップせずにI君のいる確保点につく。このまま上部にある林道に
上がってしまうか、また沢に戻って詰めて上がるかだが、沢を詰める事にする。
 12時30分、適当な場所があったのでザル蕎麦宴会にする。沢で食すザル蕎麦
は絶品だ。ビールとチュウハイも持ち上げたがこの時間に飲むとアルコールが
抜けない可能性があるので残念だが持ち帰ることにする。昼の宴を終え、少し
昼寝し、これで引き上げるか上部の琵琶滝まで行くか迷う。私以外、琵琶滝が
初めてだったので折角と思いそれが見えるところまで沢を詰め上がることにする。

DSCF0744上部にも美しい滑滝がDSCF0748琵琶滝の水量も少なめ

 最後はひいひい喘ぎながらやっとこさで滝見の小屋に着く。15時15分。
 コーヒーを片手に滝を愛でようと思ったがあいにくコーヒー係りが持参してな
かったので水を飲みながら滝を愛でる。帰りは遊歩道を歩き、あっという間に車を
停めた場所に戻る。下山が楽な沢はやはりありがたい。また来たくなった。16時。
DSCF0706帰りは楽チン

NOTES:
  何度来ても飽きない。登攀あり、空中懸垂あり、各種趣向を凝らしたプールも。
 ヒルなし、下山は超楽。琵琶滝は一度みれば二度は・・という感じ。
 魚影はなかった。 
 

鹿島槍鎌尾根

鹿島槍鎌尾根


平成2453日~5

メンバーTMI(記)


 本来はダイレクト尾根を目指していたのだが、雪がなく状態も悪かったので、急遽鎌尾根登攀となった・・・。

53日、仕事の関係で午前1時頃帰宅、1時間程仮眠して午前3時過ぎに出発するも京都を過ぎたあたりで事故渋滞につかまり、その後も渋滞のオンパレード・・・。GWに車の移動はしたくなかったが、やむを得ない。
 漸く昼過ぎに信濃大町に到着し、先着していたM君、同じくバス渋滞で遅れて到着したT君を拾い大谷原に向かう。GW前半は、天気が悪かったせいか駐車場の車もまばらだった。寝不足の身体を引きずり駐車場から1時間20分程で西俣に到着。時折、雲の隙間から見えるダイレクト尾根を見ると明らかに雪がなく至る所に黒々とした岩肌が見えている。

こりゃダメかもね・・・だったが、行ける所まで行ってみようということで午前零時過ぎに目覚ましをセットし、午後7時頃に就寝。

54日午前130分頃、西俣ベースを出発し、寝不足を解消できぬままライトを頼りに黙々と北俣本谷を登る。本谷は途中1658地点で右に入らないといけないのだが、それらしき谷が分からない。3人であっち、いやこっちと言いつつウロウロしているうちに、遂に夜が明け始めてしまう。明るくなって初めて本谷が巨大なデブリで埋まっていることに気付く。谷が埋まり巨大な壁となっていたことと暗闇でデブリと気付かなかったのだ。前日偵察を怠ったツケがまわる。やっと登るべき本谷が分かり登り始めるも、谷はデブリで埋め尽くされ、前方のダイレクト尾根末端部も雪崩の巣と化していて、とても登れそうにない。T君、M君は乗り気ではなかったが、鎌尾根に切り替えることにする。
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既に随分後から出発してきたであろうパーティーが鎌尾根に取り付いており後を追う。鎌尾根は1658地点末端部北側から取り付く。既にトレースが付いているものの雪が腐って至る所にクラックが入り体力、気分とも消耗する。途中2箇所程切れ落ちているところがあったが、ロープを出すことなく、後はひたすらクラックに注意しながらの雪稜登りだった。中間部で先行パーティーとラッセルを交替しT君と交互に進む。心配していた最後の雪庇も大分溶けており約2メートルの雪壁をダブルアックスで越える。取り付きから約4時間だったが、視界が悪くトレースがなければさらに時間がかかっただろう。自分としては景色、高度感ともそこそこで楽しめた。T君、M君からすると単調な雪稜登りで面白くないとのことだったが・・・。

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体調不良のM君を残し、T君と共に頂上へ向かうが、稜線は北西の風が強く霙混じりの雨が容赦なく身体に叩きつけて痛い。山頂で写真を撮って早々に下山。先行パーティーは同ルート下降であったが、雪の状態が悪かったので我々は一般道で下ることにする。赤岩尾根をカットして西沢より下山し、西俣ベースに戻ったのが午後3時過ぎだった。

翌日、他に登るところもないので早々に下山した。大町温泉で身体を癒しJR長野駅で解散、この日、前日に白馬、爺ヶ岳等で多くの遭難があったことを知った。


コースタイム概要:鎌尾根末端0615~稜線1025~鹿島槍1115~冷池山荘1300~西俣1510(休憩含む)

 

 

劔岳

せっかく色々と準備を整えてきたのに、残念ながらお盆は雨予報でした。
一度は中止になりましたが、ぽっかり予定が空いてしまっても、、、、、。
と言う訳で、O西さん、W邊さん、H野と3人で決行しました。

あまりの悪天候のため、剣沢でキャンプ、、いや、、室堂までドライブを覚悟の上で、13日22時JR西宮駅に集合。
道中はカミナリなってるし大雨だし、テンションは低め。


立山ケーブル駅について仮眠し、7時に出発。
美女平から、バスに揺られて室堂に到着すると、そこそこの風と霧雨。
下界と比べて涼しい!と思ったのはこの時だけでした。

レインウエアを着て劔沢へ向けて9時過ぎに出発。
P1050048

雷鳥沢から劔御前小屋までは登りですが、O西さんのペースに合わせて小股で歩くとそんなに疲れないんですね。
11時半頃 劔御前小屋で小休止してからさらに劔沢へ向けて出発。
劔沢までもう少し

天気も小雨が降ったり止んだりで、貸してもらってるレインウェアも快適。

いよいよ剱岳とテント場が見えてきました^ー^

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13時劔沢到着、テント設営。

いやー初めて見る剱岳は雄大と言うか圧巻でしたね!
たとえ明日登頂出来なくても、この景色が見れただけで満足です
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しばらくぼーっと劔岳を眺めてまったりした後
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せっかく雪渓と時間があるので、ピッケル持ってお出かけです。
雪渓を歩く練習と、ピッケルを使った滑落停止の練習を行いました。

16時半 晩御飯の準備。
今夜はカレーです^ー^
御飯炊いて、人参、玉ねぎ、ジャガイモ、ソーセージを刻んでグツグツ煮込みます。

正直、一晩ねかしたようなコクのあるカレーなんて、できるわけありません・*・
ですが、とても良い調味料が加わって、最高に贅沢で美味しいカレーでした!!
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カレーの後はO西さんが入れてくれた、お茶を飲みながら劔を眺めます。
こうやってぼーっとする時間もたまには良いものですね^ー^
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天気も時折晴れ間が見えて、明日への期待が膨らみますが、予報は曇、雨、、、。午後になるにつれて降水確率もアップ。
明日は別山尾根から山頂アタックに向けて、早めの出発にしようと言うことで、18時頃には寝袋に、、、、。
19時半目が覚める、、、、寝れないし、、、、マットないし、、、、背中イタイ。
とても長い夜でしたが、4時起床。
ラーメン食べて身支度を済ませたら、5時半頃出発。

昨日と同じで、時折小雨が降る程度の天気の中、足元を見ながらゆっくり登って行く。
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前劔をこえて、鎖場が増えてきました。
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↑の写真を違う角度から。
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ハイ、奈落の底とはこう言った事ですね。
そんなんがあったり、こんなのがあったり
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名物のカニのたてばいを登って
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もうすぐ山頂です。


8時半 W邊さんに先頭を譲ってもらい、ついに登頂しました!
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記念撮影
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残念ながらガスでまったく景色は見えない、、、、、
頭の中でパノラマの景色を想像しながら、携帯食を食べ30分程休憩したら早々に下山開始。


カニのよこばいを通り、はしごを降りて

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ん?、、、、W邊さんが何かを発見しました。
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ずんぐりむっくりでめっちゃ可愛いですね!生の雷鳥を初めて見ました^ー^
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登頂よりこっちの方が嬉しかったりして・*・
次こそはバリエーションルートで再チャレンジしてやるから!と雷鳥に別れを告げ12時にテント場まで下山。

今日も時間はたっぷりあるので、3人で山の話を沢山して、とてもいい時間を過ごせました^ー^
で、晩御飯はW邊さんのメニューで、キムチ焼き鳥丼と味噌汁&胡麻豆腐と品数たっぷりで美味しいディナー。
雨も降ってきたので19時に寝袋へ。また長い夜でした、、、。

16日 5時起床、同じような天気
明太子パスタを食べて、テントを片付け7時前に室堂へ向けて劔沢を出発。
途中何度も振り返りながら歩きました。

で、9時に室堂へ到着。

初めて3000Mの登山でしたが、すべてが初めての体験でとても楽しく満足の行く内容でした。
下見は出来たので、次こそは源次郎尾根や、六峯、その他のクライミングルートにチャレンジしてみたいです。
O西さん、W邊さんありがとうございました^ー^

記 H野

台高 堂倉谷


台高 堂倉谷         2012年8月12日ー13日    T(記)Y U


 8年ぶりに堂倉谷を遡行することにする。メンバーは3名。堂倉谷は相手にとって
不足はないが、前々日から雨が降り続いている。増水した本流は手強そうだ。
 だが計画を他の山域に替えるほど時間に余裕がない。とりあえず本流の様子を
見るだけ見ようということに決めて、西宮を発つ。朝から奈良県地方には大雨洪水
警報が出ている。こんな状況で沢に行くのは異常だが大台ケ原付近は雨雲が
かかってないようなので微かな望みを託す。翌1時ごろ、大台ケ原駐車場に着くと
星空が見えている。寒い。とりあえずテントを張って宴会を行う。5時起床。
 中止するほどには天候が崩れないので堂倉滝まで下りてみる事にする。Y君は
やる気満々だ。7時30分出発。日出岳に登り、周囲の景色を楽しむ。そこからは
約3時間半の下りだ。展望もなく、堂倉滝までの下りの道は脚の根性付け以外の
何物でもない。堂倉滝着11時。堂倉のつり橋には通行止めの柵がしてあるが、
無理やり通らせてもらう。天気は次第に雲が厚くなり下り坂のようだ。
DSCF0686名瀑 堂倉滝

堂倉谷への下り口に少し迷う。遡行図とにらめっこして、ようやく架線跡に合流する。
 そこから谷へと残置ロープを利用しながら下りるが浮石がボロボロで気を使う。
 谷まであと5mというところで残置ロープが切れており、やむなくロープを出して
下りる。下りてみると数年前とは違い、水量が多い。雨もぽつぽつ降っている。
 アザミ谷出合までなんとかとも思ったがこの水量では初心者をロープで確保
していかないと危ない。時間もかかりそうだ。しかも予報では明日は雨で、
もう既に雲行きも怪しい。残念ながら入渓は中止を決定する。時間もあるので
増水に警戒しながらザルそばをゆでて昼飯とする。あーおいしかった。
 そこから、また、残置ロープに頼りながら架線跡まで上がる。さあ、あとは
今日、何処でテントを張るかだ。堂倉滝まで戻るとコンクリートで固めたスペースが
あった。河原にも張れたが増水にはより安全な吊橋横のコンクリートの上に張ること
にする。あとは薪集め、晩飯の準備、昼寝など。15時。晩飯のカラカラ鍋を食べ、
本日のメインイベント焚き火&花火大会へと移る。幸い焚き火はすぐに起こせた。
 やはり焚き火は楽しい。理屈ではわからないが火をいじっていると時間がたつ
のを忘れる。しかも酒が異様に進む。薪を燃やしつくし、花火がなくなり、酒も
切れたので寝ることにする。21時。明日は来た道を戻るだけだ。
DSCF0694DSCF0703DSCF0704
テント場にて         大台ケ原の原生林には感動

 翌6時起床。曇り。幸い雨は降っていない。朝飯のカラカララーメンを食べ終え、
支度をして出発する。朝から昨日の下りで痛めた足の筋肉が痛い。半端ない
下りだった。歩き出してみると意外と登りで使う筋肉と下りで使う筋肉は違うようで
普通に登れた。しかし途中からは景色も見えず、単調だったのでだるくなってきた。
DSCF0695こんな注意書きがあちこちに・・

 途中の堂倉避難小屋でコーヒー休憩。粟谷小屋は大杉谷が通行止めのためか
閉まっていて利用価値はなかった。(水場があるので貴重では有るが)
 12時、シャクナゲ平で昼休憩。14時日出岳着。14時半大台ケ原駐車場着。
 皆さんお疲れ様でした。天候のためか駐車場の車も少ないようだ。
 入之波温泉に寄って、帰神。


Notes:
   堂倉谷は流れが大きいので水量により難度が変わると思われる。今回
 遡行したとすればほとんどロープを出す必要があったと思われる。
  次回は晴天続きの状態で難度を下げて再挑戦したい。
  初日の激下りはストック2本あったほうが膝への負担が軽減できた。
  盆に入るまでは炎天続きだったが盆に入ったとたん各地で大雨洪水が
 発生して、盆休みが終わるとまた炎天に戻った。神の悪戯か。

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