大峰 前鬼川 平成26年7月27日 Y H T(記)
以前より気にはなっていたが遠いのとヒルにあうのが嫌で避けていた前鬼へ
行くことにする。地図上の行程は短い。初心者でも行ける楽しい沢だろう。
前夜8時45分、西宮駅を発、一路高速道路を乗り継ぎ、葛城インターより
地道に出て、県道37号線を南下し、吉野川に出る。そこから国道169号線に
乗り、一路前鬼林道の分岐点まで。結構長かった。
12時過ぎ、林道終点のゲート着。誰もいない。貸切でテントを張り、宴会を
開始。最後は一人でギター片手に歌っていた。あと2名は寝ていた。
翌6時起床7時過ぎ発。このところ続いた梅雨明け十日の晴天も今日は少し
和らぎ、カンカン照りは期待できないようだ。黒谷に入り、少し降渓して、前鬼川の
本流に合流する。川幅は広く、噂どおりの透明度だ。しかも出てくる滝全てが
全く美しく、まるで絵葉書そのままだ。色々な台高大峰の沢に入ったが風景の
秀麗さは自分の中ではベストだ。登攀要素は少なく、あくまでも美しさを味わう
為の大人の沢であるように感じた。
所々、胎内くぐりや渋いトラロープでのトラバース
(我々は念のためロープ使用)もあり、適度にスパイスも効いている。
しかし何といっても出てくる滝が全て美しすぎる。その上に水が澄み過ぎている。
しかも水が非常に冷たい。(湧き水によるらしい)
混んでいるかとも思ったがそれほどでもなく、50を過ぎて滝つぼへ飛び込んで
遊んでいる自分を客観的に見てアホかこのオッサンはと思いながらも、水中ゴーグル
を持参したのは正解だった。12時過ぎ、垢離取場と呼ばれる滝を最後に、
前鬼宿坊へと繋がる登山道へ上がる。ここからがヒルの宝庫と聞いていたので
昼下がりのジョニーなどを振りかけて万全を期す。しかしここ1週間ほど続いた
晴天のおかげか登山道は乾いていてヒルの姿はなかった。やれやれ。
40分ほどで宿坊に達し、しばし休憩の後、舗装された林道を20分ばかり
歩くと車を停めた広場に到着した。下山も楽チンで申し分ない。15時。
後は閉まりかけの山鳩の湯へ滑り込み、汗を流した後一路神戸まで戻った。
notes:
今回水量は少なかったので難易度はやや下がったと思われる。
水量が多いと途中の滝上の渡渉点の通過が困難で別の迂回路を見つける
必要が出るだろう。
ロープは要らないが念のためあったほうが良いと思われる
時間と体力があればもう一日かけて稜線まで到達するとより充実するだろう
帰りに七重の滝を林道上から見学。称名の滝など比べ物にならないような
美しさ。