2018年08月

比良 八池谷

比良 八池谷                        2018年8月12日  T(記)、T内


 暑いので、納涼しに比良の八池谷に行くことにする。それまで40度に
届こうかという連日の猛暑だったのに、我々が沢に入ろうとするとお天道様は
嫌がらせをされたのか、生憎の曇りだ。湿気だけは異様に高い。お盆休みで
混みあうガリバー旅行村の登山者用駐車場に前夜0時頃到着し、プチ宴会をして寝る。
 夜半パラパラと嫌がらせの雨が降る。さて今回は山に真摯に向き合うため、
カンニングペーパーともいえる遡行図は持たずに沢に入ることにする。その方が
新鮮で楽しい(初めての難しい沢ではこうは行かないが)。
 適当なところで沢の音を頼りに入渓する。が、少し早すぎたようで大きな堰堤を
二度巻き越すことになる。やがて何やら綺麗な滝が多数現れてきたので、まず
拝み、そして近寄り、登れそうなところは直登し、登れなさそうな所は巻く。
(登山道が横に走っているので巻きは容易い)。しかし途中の滝でロープを
セットし取り付くも、水流に押され、かつ墜落した時の支点もとれなさそうな
ため、あっさりと敗北を認め巻くこともあった。八淵の滝辺りは登攀の滝、
巻きの鎖、より安全な登山道と色々コース取りが考えられるので何度来ても
飽きることがないのだろう。しかし死亡事故も多いようで、辺りには遭難した
岳人達の霊気も漂う。滝場にある遭難碑に手を合わせ、志半ばで山へ還った
先人達の霊を慰め、今回の我々の山行の無事を合わせて祈る。だんだんと
源流域に近づいてきたようなので、昼も回ったことだし大休止をして引き返すこと
にする。何がどの滝かはよく分からないが別に分からなくても流麗な滝ということ
で充分だ。同行のT内さんは沢登り2回目とは思えない達者ぶりで、用もないのに
滝つぼにダイブしては楽しんでいる。これからは飛び込みの女王と呼ばせてもらおう。
 またリードも2回ほどして、半マストやその仮固定等を覚えたようなので
(忘れていなければ)、頼もしい限りだ。しかしピノキオの鼻が少し伸びかけて
いるようなので注意も必要かも。
 登山道を引き返し、大擂鉢に戻って納涼水風呂大会とする。しかし暫くすると
シャワークライミングとやらの大集団がやってきて猿のようなダイビング大会が
始まった。歳のせいか、ダイブする気が全く起こらない。(曇天のせいかも)
 昨日までの殺人的な太陽光線は今日は何処へ行った!?。天とお話をしながら
水風呂から上がり、1時間ほど蒸し暑いサウナのような登山道を歩いて駐車場へ
戻った。温泉はカットして渋滞に巻き込まれる前に帰ろうと思ったが、どっこい
酷道161号線は迂回路のない一本道で、伊丹まで戻るのに3時間超かかった。
 これでは大峰へ行くのとあまり変わらない。比良の沢は帰りの渋滞だけが
ネックだとつくづく感じた山行だった。
(デジカメを忘れたため、写真は無しです)


鈴鹿 野洲川水系 元越谷

2018.8.7   大西・岡田


記録

8月7日(水) 天気曇り

   8時30分 野洲川ダムの上で右折して林道に入り、車止め柵の前で駐車。我々の前に2台の車が駐車。先行パーティーの車と思われる。

 

    9時00分   スタート。天気曇り。気温は昨日までの酷暑ではなく30度に届かず。

  林道を進み、猪足谷出会いの橋を右手にみて過ぎる。

   

    9時30分 入渓2つの堰堤は左岸を巻く。2つ目の堰堤の巻き道にはフィックスロープあり。

    小滝の淵を泳いで通過。

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    10時30分 15mの滝(元越大滝)の滝の落ち口の右側を登る。2段の滝で2ピッチ。途中残置ハーケンあり。

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    元越谷は明るいゴルジュが多く、はエメラルドグリーン。魚影はない。

    たくさんのゴルジュへつり小滝を登ってゆく。ナメ状の沢筋も所々で顔をだす。

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    ただ近年の大雨や台風のせいか、木々が沢に倒れこんでいるところも何か所かあった。かなり上部まで水は伏流せず流れている。


   12時30分 稜線のコル。沢登り終了。登山道を経て

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   12時53分 水沢峠。

林道、元の沢を経て下る。途中、砂防ダムの堰堤からリュックを背負ったまま淵に飛び込む。頭まで水に潜る。気持ちいい。

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    14時20分 元の駐車場所に到着。

 

考察  

元越谷はコンパクトな沢でロープを使った滝の登り、小滝の登り、ゴルジュでのへつり、泳ぎといろんなことで楽しめる。技術的には易しい水はきれいで沢筋は明るい。神戸から車で2時間強で行くことがでアクセスいい。

これらのことから沢を始める人にとってお勧めの沢だと思う。ちなみに鈴鹿の沢で嫌われ者のヒルは今回現れなかった。とてもラッキーだった。       

 

8/4明王谷奥の深谷

山行日  平成30年8月4日(土) 

登山地  明王谷~奥の深谷(比良山系)

山行形態 沢登り(日帰り)

メンバー 金谷(L)  前田(搬送)

天候   晴 32℃(入渓時)


圧倒的な水量を落とす「明王谷三の滝」と「八池谷貴船の滝」は

その恐ろしそうな景観から私のある種トラウマになっていました。

とある猛暑日ヒロシ君を誘いトラウマ解消に出かけました。


9時35分入渓。絶好の沢登り日和。水量少ない。

入渓直後、私は泡立つ水中の景色に視点が合わず、傾斜した水中の

石に滑り右膝を強打、膝は熱を持ち腫れてくる。

かなり痛いけど何とかなると、遡行を始める。


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10分ほどで堰堤に到着。

例の壊れかかったアルミ梯子は壊れて跡形も無くなっていた。

フリーで右の黒い壁が登れそうなので、ロープも出さずなんなく直登。



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20分ほどで二の滝到着。

ここまでの平流は水量が少なかったが、二の滝はいつも通りの大水量。

滝壺は土がたまって浅くなっていたが、大雨で底をえぐられたのか?

以前の水深に戻っていた。

10mほどの平泳ぎで滝下に、滝の右側のリッジ状をフリーソロで登る。


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その上の15m位の長淵は、2人とも背泳ぎで激流を突破する。笑!

初めて使うライジャケは効果抜群で、この後ヒロシは淵があれば必ず

いろんな泳法で突破していく。あー沢登りが水遊びに変わっていく。

まだまだ幼稚な一面がかわいい。


30分ほどで三の滝に到着。

相変わらずの迫力だ。

「ザックを置いて試登していいですか?」に「いいよ」と言うと、

ヒロシ君躊躇なく膨大な水の落ちる滝裏をロープレスでどんどん渡り、

滝心のすぐ右横のつるつるフェースを登り、渦巻く滝壺にダイビング。

逆巻く流れにモミクチャにされながら、必死の平泳ぎで戻ってきた。

冬の宝剣岳北稜の時といいヒロシには恐怖心が無くなる瞬間があるのか、

生存係数をはじき出す計算能力が低いのか、ビビリの私には分らない。


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ザックを担いで私も滝裏をへつると、空間は結構広くホールドもあって

全く問題なく渡れてしまった。少し泳いで滝の右のリッジ下に立つ。


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約30mのリッジはフリーソロ状態になるので、私が登るつもりだったが、

ヒロシ君「ゼヒ登らせて下さい」と食い下がるので、右膝の痛みで弱気に

なったのか、「OK」と任せてしまう。

30mノープロテクションで堕ちてきたら止めようがないが、深い滝壺に

ドボンだから怪我しないだろうな、とか自分が登るより緊張する。


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OKコールが出て、セカンドで続くとⅡ~Ⅲ級程度で容易であった。

ヒロシ君喜びの余り「オンサイト!!オンサイト」と騒がしい。

で、「試登したらオンサイトではない」とからかう。必死さがオモシロイ。


「三の滝」その見かけから困難を予想していたが肩すかしだった。

「貴船の滝はヌルヌル薄被りでフィンガージャムなど体感10aの素晴らしい

フリークライミングだったが‥」


トラウマ完全解消。


11時35分、丁度2時間で明王谷終了。

昼食後続いて奥の深谷を遡行。

奥深下部は淵も深くヒロシまたまた水遊びと水泳に興じる。

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段々調子が上がって次々と出てくる滝と淵を直登&直泳で突破していくと、

二股で休憩中の5人パーティに追いつく。

挨拶してからは更にギアアップし、平流も滝もどんどん飛ばしていく。


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10m直瀑の右岸を小さく高巻き、暫くして午後2時35分遡行の終了点

となる登山道との出合に着いた。丁度5時間の遡行だった。

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(総括)

・今回水量が少なく平流部は流心をほぼ通しで歩けた(泳げた)。

・晴天が続いても、滝部は伏流がなく水量は通常と余り変わらなかった。

・前半は緊張と遊び(余裕?)で動画撮影しながらゆったり登ったが、後半は脇目

もふれず超高速沢登りとなり写真も撮らず黙々と集中して登った。

・パートナーの安定感が出てきたので、ロープ使用が2回(三の滝左岸リッジ、

  奥深上部8m美瀑右岸高巻き)で済んだ。

…経験値と登攀力の高いパーティならばノーザイルが可能。

(もしもの事故対応や懸垂下降を考慮すると、ザイル携帯は保険で必要)

・長い泳ぎのある沢ではライフジャケットが有効。

  …空気で膨らみ背部がメッシュのタイプが登攀&携帯等にマッチしている。

・メンバー間の信頼感の深さが大切、(最近は数字ばかりを追いかけたり、卑怯な

山屋も一部見受けられますが、社会や山のモラル、ルール、メンバーを大事

にして、アウトドアを探究し続けたいですね。


2018.7.27 若狭今古川

2018.7.27 若狭今古川 メンバーHI(記)

 

うつろ谷について調べていると、今古川が目に留まる。

記録を読むと、うつろ谷よりも滝が多く、面白いらしい。

それ程困難な滝はないようだったので、新人Hさんと共にトポなしで挑戦してみる。
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7
月27日(金) 晴れ

JR三方駅(標高5m)から、先ずは歩き装備で出発する。

交差点の信号を渡って細い道に入り、学校を過ぎた辺りで左手の道に入る。

今古川を越えて交差点を左に曲がり、道なりに登って行くと林道が始まる。

林道に入ると直ぐに鹿除け?のゲートがある。

未だ朝方で気温もそれほど高くないはずだが、徐々に傾斜もきつくなり、汗だくとなる。

大きな堰堤が見えてきた辺りで、オロロの大群に襲われ、気持ちが滅入る。
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オロロを振り払いながら橋の手前で一息入れ、今にも自然に帰りそうな右岸の巻き道を登る。
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70m
程登り、アップダウンのあるトラバース道に入るが、所々、草木が繁殖しルートが不明瞭となっている。

行き過ぎたかな?とも思った頃に左手からの顕著な沢が現れ、ホッとする。

この沢を渡り、左岸の尾根沿いのルートを藪漕ぎしながら下り、やっとこさ⁉今古川に降り立つ。

駅から約1時間半の行程。
汗だくの中、沢装備を付け、漸く沢登りの開始となる。

水は少し濁ったような感じで、少し冷たいが、気温が高いので何とかりそうだ。

F1に取り付くが、かなりぬめぬめで悪い。真ん中から抜けるが、Hさんは慣れないぬめりに苦労していた。
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3
つ目の滝もぬめって滑りそうだったので、この沢唯一のロープを出す。

水流の右を抜けて左岸の立ち木でビレイ。
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この後お手頃の滝が5程?続く。
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標高290m付近の分岐は右へ。
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お手頃の滝を10程登り、標高360m付近で2段の大きなぬめり滝が出現。
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一段目は、水流の左手を登り、二段目は豪快なシャワーを浴びながら、ぬめる滝を左上するが、上部で行き詰まる。

足場がないので、木にシュリンゲをかけてA0で越える。どうやら右岸に巻き道があったようだ。
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続く幅広のぬめり滝。簡単そうに見えるが、結構、滑る。水流付近はフリクションが効くので、中央を越える。
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続く滝は右上して越えようとしたが、中段から上がツルツルで断念、右から巻き上がる。
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そして標高400m付近でメインの裏見の滝が出現。

中央からバンドに上がって左上し、落ち葉の積もった滑り易い斜面を木登りで越える。
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次が噴水?滝。ここは左から落ち葉の積み重なった滑り易い階段状斜面を巻き上がる。
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滝上で長めの休憩を取る。

マイナスイオンに癒されるが、スズメバチに似たアカウシアブが途中から終始纏わりついてきて癒し気分も半減だ。

噴水滝を越えると傾斜も緩やかになり、平流が続く。
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標高450m付近の分岐を左に進んでからも暫く流れは緩やかだ。
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この付近は、インゼル、堆積した土石や樹木で、ルートが少々わかり辛い。

標高510m付近の分岐は右手の連続する滝を登る。
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ぬめって滑り易いが、楽しく越えて行ける。
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手頃な滝を10程越えると、標高560m付近にのっぺりした滝が出現する。
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この滝は手が出ず、右から巻き上がるが、上部で二俣?が・・・。

ここは、左の東北東の流れに進むのが正解。

続いて大きめの滝を2程越えると、再び流れは緩やかになり、標高640m付近の二俣へ。
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ここを右に入ると流れは更に細くなり、藪っぽくなる。

そして次の二俣を左に進み、一登りすると林道の土管に突き当たる。沢はここで略終わりだ。

ここで、大量のブヨに襲われ左耳、側頭部をやられる。おかげで翌日は猛烈な痒みに悩まされる。

林道で休憩したかったが、大量のブヨが舞い、それどころではない。

やむを得ず雲谷山まで踏ん張ることとする。

林道を越えて5分程細い沢を辿ると右手に細い流れが現れる。

雲谷山へ抜ける谷と当たりをつけ、北東方向にルートを取る。

暫く進むと水流も消え、あとは谷間を藪漕ぎしながら、時々コンパスを合わせつつ、黙々と高度を稼ぐ。

暑さでヘロヘロになってきた頃、雲谷山(標高786m)山頂付近に上手いこと飛び出す。
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頂上から北西面の眺めはいいのだが、ここもアブ、ブヨ、ハエのオンパレード。

虫よけスプレーで何とか凌げたが、なければ疲れた身体に鞭打って早々に下山だった。

装備を解いて、靴を履き替え、昼食を摂る。害虫がいなければ、恒例の昼寝をするのだが・・・。

装備が乾いてきた頃に下山開始。登山道の踏み跡は、しっかりしている。

高度を下げていくと暑さが増し、たまらず標高400m付近のコルで休憩を取る。

長袖を脱ぐと手首にマダニが喰らい付いていた。藪漕ぎの時に付いたのだろう。

疲れたので横になると、2人して爆睡モードに突入であった()

再び身体を奮い立たせ、途中の展望台で三方五胡の眺望を楽しみつつ急斜面をぐんぐん下る。

下山口にある三方石観世音にお詣りし、あとは灼熱の太陽にくらくらしながら三方駅へ。

直ぐ近くのきららの湯で汗を流し、虹ラーメンを食べて帰途に着く。 

 

今古川、手頃な滝が連続し、なかなか楽しい沢でした。ヤマビルもみかけず。

ただアプローチと最後の藪漕ぎがしんどいのと、下山が長いのがネック。
晴天が続いたせいか、全体的にぬめって滑り易かった。

時期が悪かったのか、アブ、ブヨ等不快虫が多い・・・、虫除けスプレーは必須です。

分岐が多い沢なので、コンパス、地形図と高度計は必須。

 

コースタイム:三方駅05450630堰堤前~0715最初の滝~0940裏見の滝~0955噴水滝10201030標高450m付近分岐~1050標高510m付近分岐~1135標高630m付近分岐~1155林道~1220雲谷山13451440標高400m付近コル15201605三方石観世音~1630三方駅

平面距離:11.28km、累積標高(登り)1,260m

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