2018年11月

2018/11/26-28御在所岳

11月26日〜28日
三重県、鈴鹿山脈、御在所岳の記録

こんにちは、新人の岩瀬琢海です。
先輩に同性の岩瀬さんがいらっしゃいますので、今回の山行記録では、岩瀬た、と表記します。


パーティ:リーダー吉岡・記録岩瀬琢海(以下、岩瀬た)


当初、小豆島の吉田の岩場フリークライミングと拇岳マルチピッチに行く予定でしたが、会長のアドバイスにより、御在所岳に変更しての山行となりました。
結果、大変有意義な山行になったと思います。

季節外れの台風28号の影響が気になるところでしたが、登攀中は雨風にたたられることも無く、むしろ温帯低気圧のおかげで寒さをあまり感じずに登攀できました。


◎行程
・26日
20:00吉岡さんと合流。
食材の買い物などしつつ、出費を抑える為に下道で御在所岳へ向かう。

・27日 前泊〜一の壁フリークライミング
2:00駐車場(鈴鹿スカイライン・蒼滝近辺)到着。
2:30藤内小屋付近のキャンプ地到着・テント設営
4:00就寝

8:30起床・朝食(パン等)・準備
9:30出発
10:20一の壁基部到着
10:30フリークライミング開始
・コンテスト5.10a(途中まで) 吉岡・岩瀬た
・テンクォーター5.10a 吉岡
・2ルートⅣ 岩瀬た・吉岡
・ダイレクトルートⅤ 2ピッチ 吉岡→岩瀬た
16:00フリークライミング終了・撤収
16:30キャンプ着・夕食(バーベキュー等)
20:00就寝

・28日 前尾根P7〜P2
6:30起床・朝食(雑炊等)・準備
7:30出発
8:15P7基部到着
8:30登攀開始
・P7
蛇の皮5.9NP/25m+15m/T岩瀬た(敗退)F吉岡
トップ岩瀬た。ハンドサイズのクラック進めずカム回収に手間取りながらクライムダウンの後ノーマルルートに逃げ、1つ目のビレイポイントは通過して、2つ目のビレイポイントにて終了。
その後しばし歩き。
・P6
1P目クラックルート5.9NP/10m/T吉岡F岩瀬た
トップ吉岡、力強くねばりの登攀。ビレイポイントに着く。
フォロー岩瀬た、1フォール1テン。
2P目チムニールートⅣ/7m+5m/T岩瀬たF吉岡
トップ岩瀬た。岩に挟まれつつ登攀。チムニールート内奥上部のチョックストンで支点とった後にギチギチと乗っ越し1つ目のビレイポイントは通過して2つ目のビレイポイントにて終了。
フォロー吉岡。登攀の様子見えず。余裕の登攀だったもよう。
その後しばし歩き。
・P5凹角ルート Ⅳ NP/40m/T吉岡F岩瀬た
サクッと終了。安全を優先して5mほどの懸垂下降の後、しばし歩き。
・P4
1P目凹角ルートⅢ/20m/T岩瀬たF吉岡
サクッと終了。
2P目クラックルート5.9NP/10m/T吉岡(敗退)F岩瀬た
トップ吉岡。ハングを乗っ越した後のハンド〜フィンガーサイズのクラックに苦戦。テンションかけつつクライムダウンの後、悔しい表情で凹角ルート右側のクラックのラインに挑むも、途中凹角ルートに逃げてビレイポイントへ。
フォロー岩瀬た。確保されている安心感があったので、フットジャムに乗り込んでどうにかクラックのラインを直上するが、1度ロープをつかんだ。
その後、しばし歩き。
・P3
クラックルートⅤ-(時短のために頂上は避けた)/35m/T岩瀬たF吉岡
サクッと登るが、頂上を避けたためかビレイポイント無く、ピナクルとカムでビレイポイントを作る。
その後しばし歩き。
・P2
ヤグラⅣ+上部ルート/25m+10m/T岩瀬たF吉岡
トップ岩瀬。ツルベの順番でいうと吉岡さんがトップだが、以前に登ったそうで譲ってくれた。
中間支点は核心部に綺麗なぺツルボルトが1つ打たれている以外は全てNP。気持ちの良い登攀ルートだった。
フォロー吉岡。終了点にて笑顔で挨拶。
15:00登攀終了
ヤグラのコル〜前壁ルンゼ〜裏道登山道
16:30キャンプ地到着・撤収
17:30駐車場着
18:00アクアイグニスにて風呂

23:00帰宅


◎所感
・一の壁について
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「日本100岩場」を参照しながら登りました。
クライミングゲレンデとなっており、どのラインも中間支点は綺麗なぺツルボルトが打たれているので安心して取り付けます。
ほとんどのラインが30m〜40mです。50mや60mロープではロワーダウンできない可能性があります。今回僕たちは60mシングルを使用しました。
終了点は2つの綺麗なぺツルボルト(+古びたリングボルト)のみで構成されており、チェーンや残置カラビナなどは無く、トップが登ったらセカンドも登って、下降路を歩いて降りるような仕様になっていました。マルチピッチクライミングの基礎トレーニングを意識されたゲレンデのようです。
ダイレクトルートはとても気持ちが良かったので、一の壁に行った際には是非登ってください。
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・前尾根について
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今回、僕の希望を踏まえた相談により、各ピーク、カムやナッツのナチュラルプロテクションが使える、クライミンググレード5.9以下のルートを事前に調べて取付きました。
しかし、クラッククライミングはフェイスクライミングとは動きが全然違って、ジャミング(特にフットジャム)がうまく決められず、まるで登ることができず敗退の連続となってしまい、一応登りきったものの悔しい結果となりました。
クラッククライミングを勉強して、また来ようと思います。
カムに関しては、キャメロットC4の#0.5〜2が2セットあれば充分だと思います。ナッツも各サイズ使えますが、カムの方が使いどころを多く感じました。
今回のラインどりではマイクロサイズは不要です。
出発時点では予定時間よりも早く登ってキャンプ地に戻り、天気の様子を見つつ兎の耳でクライミング練習するつもりでいましたが、結果的に少し遅れました。
クラッククライミングが全然わかっていなくてクライムダウンなどしていたことが主な原因ではありますが、カムやナッツで中間支点をとるのが遅い(設置箇所の判断、サイズ選びが遅いことに加えて、設置練習を意識して過剰に設置していた)ことと、ビレイポイントでの作業ももっとスピードアップしないとなと思いました。また、各ピークを登った後に歩きがあって、次のピークの取付きでのロープ整理にもいちいち時間がかかってしまっていたように思います。
登攀技術的な反省点は多いです。
しかし、登りながら2人で「ここが難しかった。どうやって登った?」「あそこはこう登ろう」「時間どれくらい?」「チョコレート食べる?」「あ、写真!」などと有意義な会話をしつつ終始楽しく登れたことがとても嬉しかったです。
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・キャンプについて
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藤内小屋近くの整地されたスペースでキャンプしました。他には兎の耳の近くでもキャンプされていたりするようです。
水場は藤内小屋外に蛇口があるので、それが便利かと思います。北谷川の水は山頂の施設からの汚水が混ざっているそうなので、飲用不可だそうです。
駐車場からキャンプ地まで30分程度なので、各々30キロほど担いで、肉あり野菜あり酒ありお菓子あり焚き火ありの豪勢で快適な夜を過ごせました。
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・装備(前尾根登攀時)
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◎登攀ライン(前尾根)
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以上、山行報告です。
初めてのアップロードなので、うまくいっていると良いなと思います。

初冬の八ヶ岳

初冬の八ヶ岳                 2018年11月24日ー25日
                           A田、T(記)

 二日の休みで上がれる3000m級は何処かいなと考えるがやはり此処しかなかった。
 私の力に合うところということで、また赤岳主稜しかない。残念だ。メンバーを募った
ところ、A田さんが参加表明して頂き、不動岩でアイゼン練習してから本チャンを目指す
ことにする。
 11月23日(金)夜伊丹発。今や自分には死語となった花金だ。なぜか妙にうれしい。
 高速を乗り継いで、美濃戸口には翌3時に着。即寝る。
DSCF1883DSCF1885DSCF1886(樹氷が素晴らしい)
 11月24日(土)本日はA田さんのたっての希望で阿弥陀北陵でツエルトを張るという
ミッションをこなしに、行者小屋迄南沢を歩く。台風の影響か道が荒れていて沢を渡る
橋なども整備中だ。12時前にはテントを張り終え、中に入るともう出られないのでその
まま北陵へ出発する。11月も終わりだというのに殆ど雪もなく、かえってルーファイに
苦労する。また尾根末端辺りは藪が出ていて歩きにくい。エアリアマップには載っていない
登山道などを経て、やっと北陵の第一岩壁に到着する。この時点でほとんどツエルトの事は
頭になし(やや時間が押していた)。早速A田さんリードで左側すぐの岩場に取り付く。
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 難しくはないが、体が慣れていないためか妙に緊張した。2P目私がリード。それほど
難しくはない。3P目A田さんリード。ナイフリッジ手前で短く切る。ここはナイフリッジ
の先までは伸ばせた。その先まで私がリード。雪がほとんど無く、気温もやや高いので
浮石と落石が多い。寒さ以外は冬よりも厳しい。明日の赤岳主稜はどんなだろうかなと
考えながら、阿弥陀岳の山頂を後にして中岳沢のコルからテント場まで戻る。着16時。
DSCF1897DSCF1898DSCF1901DSCF1904
 辺りはもう暗くなり始めたのでテントに入って今夜の鍋の支度を始める。時間切れで
プリンまで手が回らなかった。18時就寝。
 11月25日(日)さあ今日はメインの主稜だということで気合を入れて3時に起きる。
 4時30分出発。昨日歩いた北陵への道に幻惑されたかいきなり暗闇で道を間違え、
戻ったりして30分ほどロスする。こういったミスも無雪期ならではか(言い訳臭い。。)
 やっと文三郎道に合流し上がること小一時間で遭難碑手前のトラバース地点に到着。
DSCF1907DSCF1908DSCF1912
 ちょうど先行パーティが準備をしていた。夜明けは6時位でかなり遅い。トラバースに
行った先行Pを見送り、我々も出発。雪が付いた沢筋は雪崩以外はそう不安がないが、無雪となるとボロボロの道で最後の方はかなり緊張させられる。この時点で先行Pと
団子状態となり、先に行くか後ろで間隔を開けるかして落石を避けたい。先行は3名P、
こちらは釣瓶なので早い筈、と考え1P目のチムニーで強引に抜かしにかかるが、
強引過ぎてやや難しいルートへ行ってしまいA田さんが難儀してしまう。右へ屈曲する
1P目を超えるとやややさしいがA田さんが自信を無くしたので続いてリード。3p目
位からやっと先行Pを抜いて釣瓶登攀となる。途中コンテでも行けるリッジもあったが
さほど時間も変わらず、安全性は大幅に違うということで釣瓶を継続する。やがて上部の
岩壁に到着し、私にリードが当たる。3級。核心は4M程。あとは適当にロープを延ばし
次第に緩やかとなっていくリッジを登っていくと縦走路が見えてきた。この安堵感は
30年前と変わらず。赤岳頂上着10時。風の来ない側で大休止し、文三郎を下りていく。
DSCF1914DSCF1916DSCF1918DSCF1920
 一般道と言えどもかなりな傾斜で、慎重に下りる。テント着11時30分。途中で
忘れたガチャ類を30分かけて探しに行くというおまけ付き(泣)
 テントを撤収し、また南沢をえんやらと下りて駐車場着15時。もみの湯へ寄り、
途中恵那山トンネルでの渋滞1時間に耐え、やっとのことで伊丹着22時30分。
 毎度のことながら山での時間と車に乗っている時間がほとんど同じ感覚。何とかなら
ない物か。。 同行のA田さん、お疲れ様でした。ぬいぐるみ2匹を担ぎ上げる根性は
素晴らしいものがあると感じました!! 今度はツエルトで鍋でもやりましょう!!
 


雪彦山 友人登路

20181114

雪彦山 友人登路

谷口、渡邊(記)


山岳会に入りクライミングを始めるもなかなか伸び悩み、あーでもないこーでもないとインドアに引きこもる事数年...今年から外岩フリーの練習に復帰しとうとうこの日を向かえました。

友人登路11b4ピッチ谷口さんと挑みます。

取り付きまでは登山口より30分程度、オリジナルルートも確認しながら1ピッチ目11bいよいよ取り付きます。


1ピッチ目11b(渡邊)

1ピン目クリップ後ほっと一息だが、んっ次の手がない、つるっつる・・・一旦地上までクライムダウン。気温は低くないが岩が冷たく手先がかじかみ力も入りにくい。ホールドを確認しなおし再度テイクオフ。結局1ピン目から手が見つからずテンション。しばしムーブを探ってみる・・・やはりホールドは見当たりませんがムーブが見つかりました。2ピン目クリップしてパンプ&テンション。しかし何とか上までバラせたので良しとしとこう、次は繋げたい。核心は中間部付近と認識していたんですが結局1-2ピン目間が核心でした。


続いて谷口さんスタート、やはり岩が冷たく手がかじかみ苦労した様子、前腕力を使い切って終了点へ。終了点は腰を下ろせる広いスペースでしたので、エネルギー補給をし前腕の回復を待ちます。
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2ピッチ目Ⅳ+、谷口さんリード前腕はパンパンだったはずなのになんなくクリア。
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3ピッチ目10b(渡邊)左上するランペを登ります。簡単に見えましたが、良いホールドに出会えずなかなかバランシーな動きをしいられながら高度を上げ少し右上して終了。途中、軽いパンプでヌンチャクを掴んでしまい、もう少し上に抜ければレスト出来る場所があったのにと反省。
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4ピッチ目Ⅳ(渡邊)出だし好調、楽勝ムードでしたが最後2m程の薄被り気味の所で若干の緊張をしいられましたがなんとかトップアウト。今度は核心を乗り越えたところでレスト、先程の反省を踏まえてみました。いやー経験って大事ですね。

しかしながら今回登攀中は下を見れない程の高度感でした。

三峰の頭を経由し温故知新の1ピッチ目の終了点に向けクライムダウン。50Mの懸垂にて無事地上に復帰。


今回のフリーマルチを終えて、長年かかってやっとクライミングのスタート地点に立てた気がしました。これからも練習を重ねてぼちぼちですがステップアップしていきたいものです。


谷口さんは今回シューズとの相性が合わずでリードは控えておりました。次は勝負靴でまたマルチいきましょう!!冒険を共有出来る仲間に出会えて感謝!!


11/14 雪彦山地蔵岳 右カンテルート

11/14 雪彦 右カンテルート マルチピッチクライミング
メンバー:金谷、芦田、前田(記)

空は晴れているが、しばしば雨とも呼べないぐらいの水滴がぱらつく。
そんなお天気だが、幸いにも岩は乾いている。

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9:30頃スタート、1ピッチ目は私がリード、朝一なので体の動きを確かめながら登る。
手足の置場は問題ない、岩は多少ぐらつくようなところがあるものの脆すぎるということもない。
4つ目?ぐらいの支点から右にトラバースするところを見失い、
直上する「上昇気流」に入ってしまうがクライムダウンで復帰。
1ピッチ目が終わった時、風は冷たいが岩には良く日が当たっており、
ジャケットを取り付きに置いたままにしておいたが、その後、
日は全く当たらない上、登れば登るほどみるみる風は冷たくなってきた。大変寒く後悔。

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2ピッチ目は芦田がリード。強風の中慎重にルートファインデイングして登って行った。
3ピッチ目は金谷が寒さからチームを早く解放するため、容易なカンテをランナウトして頂上まで飛ばした。
寒いということばかり頭にあったため印象が薄い。支点は悪い。
頂上に11:50ごろ抜けた後は懸垂で下降。ブッシュや低木が多くロープがよく引っかかる。
懸垂2回で取付きまで戻る。

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今回は登攀や懸垂下降などで思いのほか時間がかかってしまった。
もっと大きな岩に挑む際はスピードが勝負の鍵となる。
マルチピッチの経験を積み、要領よく登ることがこれからの課題となりそうだ。
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