2018年12月

大堂海岸

20181229,30

大堂海岸

渡邊、友人


今年の締めくくりはクラックを登りに大堂海岸へ。寒波到来で平地でも雪が降る中、神戸を出発。高速道路を南下、四国に入っても雪が降る。

神戸より約6時間、ようやく大月町へ到着。


本日の目的はモンキーエリア。ちなみに今年の台風の影響でアプローチの車道が土砂崩れの為通行止めとなっており、手前に車を止めて歩きでのアプローチとなります。

駐車場での気温は6℃、風は強いし雲っていて寒い、手はかじかむし雨で路面もびしゃびしゃ、はたしてクライミングは出来るんだろうかと。

のんびりスタートで10時過ぎにモンキーエリアに着くと既にクライマーで一杯。岩は濡れておらず南向きに大きく立ちはだかる岩のお陰で風の影響も弱まる。日も照りだし以外にもクライミング日和。

なんと奇跡的な岩場。


先に到着していたクライマー達はアップ中。ふと見上げると目的の一つであったスーパークラックが空いていそうだったので早速登ろうと準備を始める。しかし別パーティーが先にスタート。残念ながらこの後、引上げの16時まで入替立代りクライマーが取付き、スーパークラックがお留守になる事はありませんでした。さすがは人気ルート。
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もう一つのお目当て大滝エリアのアメフラシへ移動。28mと高さもあり迫力抜群。人工物は勿論一切無し。下から見上げオブザベ、いよいよスタート。

一段上がりカムを入れる。花崗岩だが海に面し風化が激しい為か岩の全面が大根おろしの用に凸凹でカムが簡単には落ち着いてくれない。何度も確認しもう一段あがる、難しくはないが今までにない岩質のお陰でとにかくカムのセットに手こずる。

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クラックの幅は大きい所もありハンドサイズ、ハンドジャムとグーの間、グーより広い、肩まで入るアームバーと自然のクラックは複雑で多彩、刺激的。けれどスタンスはしっかりとある為、なんとなしのジャムでも剥がれを防ぐ事は出来た。最後の最後あと50cmで終了というところからが手も足も何もなく悩む・・・悩む・・・落ちれない。左半身のお尻と足でいんぐりもんぐりしながらじりじりと上がり終了点へ。半身でのチムニーの様な動き。色々なクラックの要素が盛りだくさんだった。カムは0.753を2セット使用。4番も使用したが幅がギリギリで5番があった方が良さそう。


ハンドサイズのクラックを求めモンキーエリアに戻るが、どのルートも一杯。簡単なおまたせクラックを登りトップロープをセットしお祭りクラックを登る。トップロープ状態なので思い切ってクラックの練習。水平スタンスを使わない用にしてハンドジャムとフットジャムで登る。あーこれこれ、快適。この時点でもう16時、本日は引き上げ。明日はお座敷エリアで短いルートを沢山登ろう。


近くの鮮魚店で魚を1匹捌いて頂き宿へ。


2日目、お座敷エリアへ。今日はお昼まで短いルートを沢山登って帰神予定だったが、昨日一緒だった団体さんがこちらへ。お座敷エリアも大賑わいとなってしまい、黒潮を登るともうお昼。

名残惜しい気持ちを押さえて、帰路へ。
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まだまだ登りたいルートは多数、多くのクライマー達も遠方からの訪問者で登りたい気持ちは同じだったと思いますので今回はガツガツとせず。次は日数を増やして再訪したいです。ちょっと日焼けした年末でした。

2018/12/19-21 八ヶ岳 裏同心ルンゼ・大同心大滝

2018年12月19日〜21日
長野県 八ヶ岳 裏同心ルンゼ・大同心大滝の記録

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パーティー:
金谷(リーダー)
前田(食料・装備)
岩瀬琢海(記録)

こんばんは、新人の岩瀬琢海(以下岩瀬た)です。
八ヶ岳でアイスクライミングをしてきました。

金谷さんと前田さんの晴れ男コンビに雨男の僕が加わり、出発前は天候にいささかの不安がありましたが、山行日は日を追うごとに文字通りの天晴れという結果となりました。

僕自身は初めてのアイスクライミングで、準備段階で自分自身にいくらか不安がありましたが、金谷リーダーによる事前のアイゼントレーニングや周到な段取り、前田さんの数々のユーモアのおかげで心ゆくまで氷に触れることができ、大変勉強になりました。ありがとうございました。

以下、山行記録です。

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◎行程概要

・12/18 【移動】
23:00 金谷宅集合・出発

・12/19 【移動・裏同心ルンゼ偵察】
気温−4℃〜−12℃
ほぼ無風
概ね良い天気だが昼以降時折降雪有り
4:00 諏訪湖PA 朝食・仮眠
7:00 赤岳山荘P
9:30 鉱泉小屋 到着
休憩
11:15 鉱泉小屋 出発
11:45 裏同心F1アイス練習 開始
13:00 アイス練習 終了
13:30 鉱泉小屋 到着
各自休憩
17:00 大富豪(勝点:金谷0・前田1・岩瀬た1)
18:00 夕飯(ステーキ等)
20:00 就寝

・12/20 【裏同心ルンゼ・ジョウゴ沢F2】
気温−10℃〜−15℃、
下部弱風、上部強風
時折降雪あり
4:00 起床・朝食(カップラーメン等)
6:00 出発
7:00 裏同心ルンゼF1登攀開始
7:30 F2〜F3〜F4
9:50 F5
10:20 登攀終了
10:50 大同心稜 下山開始
12:00 鉱泉小舎 到着
休憩
13:50 鉱泉小舎 出発(前田・岩瀬た)
14:15 ジョウゴ沢F2到着 アイス練習 開始
15:30 アイス練習 終了
16:00 鉱泉小舎 到着
18:00 夕飯(トンカツ卵とじ等)
19:00 大富豪(勝点:金谷3・前田0・岩瀬た3)
21:00 就寝

・12/21 【大同心大滝】
気温−9℃〜−10℃
無風
時折晴れ間有り
6:00 起床・朝食(カップラーメン等)
8:00 鉱泉小舎 出発
9:00 大同心大滝 アイス開始
12:30 アイス終了・下山開始
13:30 鉱泉小屋 到着
14:00 鉱泉小舎 出発
15:30 赤岳山荘P 到着
23:00 帰神



◎行程詳細

・裏同心ルンゼについて

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19日に偵察を兼ねてF1でアイスクライミングの練習をし、20日にルンゼを遡行しました。
19日の昼からサラサラとした質の降雪が断続的に続いており、20日のルンゼ内は膝までのラッセル箇所があったものの、氷はよく締まっていました。

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F1・10m・緩傾斜
リード岩瀬た・セカンド金谷・サード前田
前日にトップロープで練習したピッチで、終了点も残置しておいたのでリードをさせてもらい、無事に通過。

F2・3段40m・傾斜60°〜80°
リード前田・セカンド金谷・サード岩瀬た
前田さんリード。新調した靴とモノポイントアイゼン、アイススクリューの威力を存分に使って無事にトップアウト。
はたから見ていると中間支点の数が少ないような気がしましたが、サードで登ってみると、フリークライミングのゲレンデで核心の手前にボルトが打ってあるような感覚で、なるほど必要なところに必要な分だけ打ってあるんだなぁと思い、勉強になりました。

F3・8m・60°〜80°
リード岩瀬た・セカンド金谷・サード前田
初見の氷のリードをさせてもらいました。俄然やる気が出る。登るラインのヒント(というかほぼ答え)をもらい、満を辞してトライ。
が、しかし、なんと出だし2mくらいでフリーフォールをしてしまう。。。しかも2回連続。
フカフカの新雪が良いクッションになってくれた。
心が折れないうちにトライして、3回目のトライでようやくトップアウト。突き出した頑丈な岩で終了点を作る。

F4・15m・緩傾斜
リード前田・セカンド金谷・サード岩瀬た
ナメ状との前調べでしたが、ほぼ雪で埋まっていた。前田さん難なく通過。
気づいたら終わっていたというイメージ。

F5・10m・60°〜70°
リード金谷・セカンド前田・サード岩瀬た
もしやこの美味しそうなピッチを僕がリードできるのかと思っていると、前田さんが
「どうせリードしたいんでしょう?」
と金谷さんに向けてなかなかの仲良し発言。
ここまで前田さんと僕のために間に入って様子を見てくれていた金谷さんもどうやらマンザラでも無い様子。
結果、最後の滝は金谷さんにリードをお願いする。ダブルでロープをつけているのに流石に素早い。
後に続いてF5を乗っ越すと、うっすらガスのベールに包まれた大同心がドスンと佇んでいました。

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当初ここから大同心南陵に継続する予定でしたが、積雪が想定より多いことと強風のため、今回はここまでとして大同心稜を下りました。

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・ジョウゴ沢について

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20日の裏同心ルンゼを終わらせて小屋に戻る道中、まだ時間もあるので予定には無かったジョウゴ沢も見にいってみようということになりました。とはいえ若干疲労もしていたので、一旦小屋に戻って休憩をはさむことに。
金谷さんは以前に行ったことがあるそうで、門限16時で2人で見に行ってごらんと留守番(?)をしてくれたので、お言葉に甘えて前田さんと2人でジョウゴ沢におもむきました。
ざっくりと沢の概念を頭に入れて、乙女の滝を目指して歩くと、立派なF2に出くわし、そこで交代番子で登って、門限が迫ってきたので乙女の滝は次回にとって、小屋に戻りました。
F2は凍結が不完全で、氷の下に水が流れているのが見えるような状態だったので、そこをよけつつ登りました。



・大同心大滝について

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21日は当初の予定では小同心クラックに行く予定でしたが、壁に雪が多い可能性があることを踏まえて、乙女の滝か大同心大滝に挑戦してみるという代替案が出ました。
結果、大同心大滝に決まり、そこで個人的に精神面での良い経験を積むことができました。

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小屋から大同心大滝まで、膝までのラッセル。倒木なども以前よりも増えているとのこと。
1時間ほどで基部に辿り着き、見上げる滝はなかなかの迫力。蒼氷と登攀欲。しかし金谷さん曰く、まだ少し細いとのこと。
ジャンケンの結果前田さんがまずリード。3分の1くらいを確実に登ってピッチを切る。後に続くと、やはりスクリューの設置箇所が良い場所・距離間で打ってあって参考になる。
続いて岩瀬た。出だしの傾斜の緩い部分をこなし、スクリュー2本分登ったところから垂直になった。そこからさらに2本分登り、前腕がパンプしてたまらずテンションの後ロワーダウン。
金谷さんにバトンタッチ。ダブルロープ状態でスイスイと登って行き、前田さんに繋がっている方のロープの支点をとったところで、ロワーダウンしてくれとの要求。どうしたのかなと思っていると、登攀ラインのすぐ右を滴っていた水の飛沫がサングラスについてどんどん凍って前が見えなくなったとのこと。
前田さんにバトンタッチ。ジリジリと登り、滝全体の3分の2くらいまでロープを伸ばしたところでテンション。ロワーダウン。
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交代2周目に入るところで、金谷さんが僕らにはまだ難しいと思ったのか「どうする、辞めとくか?」と。
まだ登りたかったので、「いえ、行きます!」と青春の一コマのようなセリフで返す。
改めて、登り始める。現状の最高到達点まで行くともう前腕がパンパンだ。テンションを交えながら、ジリジリとさらにスクリュー2本分ロープを伸ばし一息ついたところでフォールしてしまった。金谷さんがガッチリビレイしてくれて、ほとんど落ちなかったので、僕もこういうビレイできるようになろうと思いました。
このフォールでスイッチが入り、残り5mほどのバーチカルアイスに腕をパンパンにパンプさせ、支点を取る余裕が無いことからくる恐怖心を抑え込み、「いつ手が開いてもおかしく無いけどとにかく確実に次の一挙手一投足。」と思いながら無心で登る。
ついに辿り着いた落ち口の氷に渾身の力を込めてバイルのピックを深く打ち込んだ瞬間、心の底から安堵感と嬉しさが湧いてきました。

残置されていたカラビナにロープを通し、ロワーダウン。その後2回の懸垂下降をして、チームでの完登を喜び合い、トップアウトできた興奮を噛み締めながら、元来た道を小屋まで下りました。

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・ロープの凍結について

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今回の山行中、基本的に前田さんが新しいロープをつけて、岩瀬たが古いロープ、金谷さんは両方つけていた。
この2本のロープ、新旧の差が顕著に表れていて、新しい方は全く雪も着かず濡れても凍結しなかったのに比べて、若干毛羽立った古い方のロープは雪がつかないようにロープバッグを使うなどして気遣っていてもガチガチに固まってしまいビレイ機の中を通らないようなことになりかね無い状態でした。
ビレイ機を通らないのはさすがに危ないという金谷さんの判断で、大同心大滝登攀時は古い方のロープは途中で使うのを辞めて新しいロープを交代で付け替えて登りました。


・小屋泊まりについて

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今回は赤岳鉱泉小屋での宿泊で、夕食も小屋の夕食をとりました。
夕食は1泊目がステーキ!2泊目がカツ卵とじ!
部屋は個室でベッド、ストーブまであり、贅沢を通り越して豪勢で快適な夜をすごすことができました。
それなりの金額はかかりますし、「山に入ってそんな贅沢をするなんて!!」という声が聞こえて来そうですが、正直に、幸せな癒しの時間を過ごすことができました。
また、持参したトランプやワインで優雅な遊戯時間を過ごすこともできました。

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〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

今回、会に入って初めての雪山でありアイスクライミングも初めてで、出発前は迷惑かけてしまわないか少々不安もあり緊張していましたが、金谷さんと前田さんの親子のような開けっぴろげな会話や垣間見える気遣いを見ているうちに僕もなんだか和んで来て、山行自体に集中することができ、とても楽しかったです。

計画していた大同心南陵や小同心クラックにこそ行けませんでしたが、帰りの道すがら、今回の経験やこれからするであろう経験をベースに計画を立てて改めて挑みたいなと、木々の間から見える八ヶ岳の青空とドスンと佇む白い大同心を見て思いました。

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槍ヶ岳 山行記

槍ヶ岳山行(2018-11/23から25まで メンバー6名)  山村(記)

 

前夜22時半頃、吹田IC近くの駅で拾っていただき出発しました。雪の量はどうかな、天候はどうかな、と言いながら向かいます。Oさんは周到にわかんを持って来られました。途中、川島SAというところで仮眠を取り、寒いながらもうとうとします。Okさん車と無事合流し、早朝新穂高温泉へ向かいますが、途中路面に積雪凍結があり、車にも冬仕様が要るようでした。新穂高ロープウェイ乗り場で充分時間をかけて荷支度・装備装着をします。Uさんに装備について色々教わりながら、最終点検。出発前に計ると19kgほどです。

歩き始めて暫くは車道で、途中夏道に入ります。半分くらいで済むそうです。抜けると穂高平の小屋でのどかな牧場が開けました。昔は牛がいたそうです。休憩して、白出沢出合へ。雪の量は大したことなくてほっとします。白出沢出合からは青空に白い高峰が美しく映えて望めました。日差しが温かく休憩中の身体に有難いです。大休止のあと滝谷出合へ。父子2名パーティ、4名ほどの男女パーティがこの辺りで先に行かれました。その先小屋まで雪の量は特段増えることもなく、順調に15時頃到着。意外にも他パーティの皆さまはテント泊で、小屋は貸し切りでした。ディナーはOkさんが具沢山の豚汁を作ってくださり幸せでした。夜は寒くなく快適に眠れました。

945穂高ロープウェイ-1040穂高平小屋-1140白出沢出合-1340滝谷-1500槍平小屋

 

翌朝4時起床で、夜中は2回ほど外に出ましたが星も月も出ていて天気良好です。温かい飲み物と朝食で暖まり、ゆっくりめに荷造りをして出発。さすがに手袋はしっかりめのものを装着します。アイゼンはまだ不要とのこと。千丈乗越を目指して出発すると間もなく、昔雪崩があったという地点に出ました。まだ経験知識が無いので、どういう場所や地形が雪崩に遭う危険が高いのか、実際に見て知ることは重要だと思いました。冬山ではテント指定地や小屋ですら雪崩で潰れてしまうことがあるとか。最後の水場とかかれた所でおいしい水を飲み、その辺りから西側に笠ヶ岳や抜戸岳が見えました。分岐を経て、父子パーティが飛騨乗越の方へ直登コースを行くのを横目に、千丈乗越の少し急な登りを始めます。登りの途中でアイゼンを装着。登るにつれて周囲の山がだんだん見えてきます。乗越に出てしまうと北側のポピュラーな山々が一気に見渡せ、たいへん爽快でした。ここで満足感を得たうえ、目指すところの槍ヶ岳山荘も右手に近く見えたので、もう少しだと思ってしまいました。ですが、登り始めるとなかなか小屋までの距離はせばまらず、登りはだんだん急で、そんな深さでもないのに雪歩きがしんどく感じられます。Uさんが前を歩いてくださり歩きやすいのですが。やはりコースタイムどおり2時間ほどかかって小屋につくときには、もう歩きたくないなと思うほど疲れていて情けなくなりました。天気はとても良くて、穂先に登っているパーティは何組かいましたが、穂先は明日に取っておこうということになりホッとしました。小屋は新しく改装されたばかりのようでたいへん快適でした。ぜんざいを食べてから各自お昼寝のんびりタイムとなりました。夜は風が吹いて寒そうだとの話しになり、テントの外張りをカーテンのように吊るして暖を保てるように工夫します。これが快適で、ディナーはOkさんのつくっていただいたビビンバ丼と温かいスープで暖まり、幸せな夜が過ごせました。夜中は暖かくて良く眠れましたが、夜中に心臓が早い鼓動をしていて高山だなと感じました。

 

翌朝4時起床で、なかなか頭痛がします。夜中喉も乾いていたことを思い出し、水分をもっと取っておくべきだったかと後悔。昨日の登りの最後の疲労感も高山症状だと思い当たります。朝食に温かいラーメンをいただき元気が出ますが、天気はガスがかって視界が悪く、暫く様子見となります。6時前にいよいよ出発。寒さで指がしびれました。梯子は思ったほど怖くありませんでしたが、数ヶ所自分で危ういなと感じる所がありました。焦ると余計危ないので、ゆっくり確実にと呪文を必死で唱えます。ようやく頂上。時々ガスが切れて美しい色に染まった山肌が望めました。この色だな、と思いました。
下りはより危うくて緊張がありました。Okさんが指導してくださいました。ポイントは、①腰はひけないことが大事。腰は落とす。②アイゼンは足裏全面で斜面正対で効かせること。急斜面で半効きはだめ。①②を実践すると、スクワット的な足腰の筋力が要るなと感じます。無事に小屋に戻り、お世話になった小屋を撤収します。帽子からはみ出た髪が真っ白に凍っていて、下りも風が強そうだと顔面をなるだけ覆い出発します。下って下って分岐までにアイゼンも外します。槍平小屋に着くと立派な雪ダルマがありました。ここまで下っても頭痛がしつこくておとなしく下ります。そうして白出沢分岐まで下り雪がない車道に出るとようやく緊張感から解かれました。

 

たいへん楽しい山行で、小屋2泊で快適に過ごさせていただいたため、冬山のテント泊に向けては今回の装備使用状況を点検して必要装備のみに絞り込みをかけようと思います。高山症状が出やすいため体調管理・水分管理も工夫が必要だと感じました。

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 大喰岳 冬は西尾根がルート 大喰岳の左に前穂北尾根

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古法華 クラッククライミング

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古法華 クラッククライミング

渡邊、友人 アドバイザー濱野


クラックの練習がしたいなと思い近場で思い当たったのは古法華にある血と汗(11/c)。

そう、日本100岩場の最後の最後に写真だけ出ているあの綺麗なクラックです。

本日、出発時の気温は3℃現地に着く頃には雪も舞う始末、んーもう今日は撤退かなと心が揺らぐ。

が、現地で久々に合流した濱野さんの生き生きとした笑顔を見て、こちらも元気を頂く。


早速、アップで駐車場近くの10aのクラックへ。ここは日当たりが良く、風もなく以外に快適、岩も冷たくない。

プロテクションはオールナチュプロ。クラックまともにやった事ないくせにこれでアップ。

テイクオフ&一つ目のカムセット。カムのセットに時間が掛かりテンション。クラックで身体を安定させてカムを正確にセットするのは難しいし時間がかかる。これに命を預けるわけなので何とも言えないスリル。
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中間部はクラックのエッジを使ったレイバックや水平なフットホールドを使いクラックを抜ける。何となしのハンドサイズのジャミングを使ったのと足を楔の用に使ったのは1箇所。カムのセットに手間取り各駅停車でしたが、トップロープ回収時はノーテンでした。よしアップ終了。


そしていよいよメインの血と汗へ移動。求めていた素晴らしいクラック、一目見て感激。

今回はトップロープで。濱野さんにセットの仕方を教えて頂く。上部に回り込んで終了点までのアクセスが怖すぎ。ご指導頂き助かりました。


それでは、いざ。クラック以外のホールドはなく先程の様な登り方は使えない。いきなり正確なハンドジャムが要求される。まったくハンドジャム決まらずでテイクオフ出来ない。その内MP関節を屈曲させた間違ったジャミングでなんとか2手目を取るが、そこまで。
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その後も交代交替登るが中々進展がない。しかし友人、濱野さんにこれでもかと教えて頂いたのをきっかけにとうとうハンドジャムが決まりだす。なんとか5手程度は進め、全長の1/4位は進んだところで今日は終了。ハンドサイズ未満のフットジャムが次の課題です。

カムを使った人工登攀で終了点回収。これもカムのセット練習には、最適でした。


この一課題の為に何度でも訪れたくなる岩場となりました。


初冬の槍ヶ岳

初冬の槍ヶ岳 2018年11月23-25日

岡島×2、大西、山村、浦本

 

11/23(勤労感謝の日) 晴

新穂高9:30-槍平14:00

新雪が薄っすらと積もった登山道を行く。ここから槍ヶ岳は見えないが、蒲田富士や飛騨尾根が正面に見える。

槍平の冬季小屋は変わらず。20年以上前に冬合宿で新人の山田君や彩ちゃん達と小屋で一泊して槍ヶ岳に登ったことを思い出す。

 

11/24(土) 快晴

槍平6:00-千丈乗越10:00-槍ヶ岳山荘12:30

千丈乗越に上がる途中の急斜面でアイゼンを着ける。飛騨沢コースに比べて西鎌ルートは少し遠回りになるが、陽が当たって温かく、山々の眺めが楽しい。先ず南方に乗鞍が姿を出し、中崎尾根の後ろに笠ケ岳と巨大な抜戸岳が全貌を現す。鏡平小屋もすぐそばに見える。

乗越に上がると、間近に双六、雲ノ平、鷲羽、水晶。少し奥には黒部五郎、薬師。その右奥には立山、剱の八つ峰のギザギザも認められる。東に転じて野口五郎の向こう側は後立が連なり、鹿島槍の双耳峰が白く輝いている。

 槍の小屋は直ぐそこに見えているがまだ2時間以上かかる。高度を上げるに従って展望は更に素晴らしくなり、呼吸を整えるのに立ち止まるのも楽しい。山荘にたどり着くと向こう側には富士山と南アルプスが見渡せる。直ぐ南側の穂高連峰は大喰岳がじゃまして、前穂と北尾根しか見えない。

 まだ時間は早いが穂先は明朝のご来光に取って置き、新しい冬季小屋に潜り込む。山村さんの作ってくれたゼンザイを頂き、大西さんのホットウイスキーを軽くよばれてシュラフに入って昼寝をする。

 

11/25(日) 曇り時々晴れ

発6:30-頂上7:00 小屋発8:00-新穂高下山14:30

二日酔いか高度のためか頭が重い。何時でも出発できるように身支度を整えるが、外はガスで視界が無い。薄明るくなると穂先のシルエットが見え隠れするので空身で出発。

頂上の祠で集合写真を撮る。顔ぶれは違うが同じ構図の記念写真が一枚増えた。一瞬ガスが切れ、朝焼けの黒部源流の山々がチラッと見えた。待っていた瞬間だ。

来年の新たな時代をあの山々の何処かで迎えたい。

入山飛騨尾根滝谷ドームドームを見上げる




 山に入る日        飛騨尾根         滝谷ドーム        滝谷ドーム

千丈乗越西鎌尾根双六から西鎌尾根槍ヶ岳に向かって




 千丈乗越 右端は水晶岳  西鎌尾根 左は笠と抜戸岳  後方は鏡平から双六      最後の登り

小槍と黒部源流の山々小槍と硫黄尾根、奥は鷲羽・水晶 DSC06413.JPG
    




 
 黒部源流の山々 双六・鷲羽・水晶

新しい冬季小屋黒部五郎・三俣蓮華・鷲羽・水晶残照そろそろ日暮れ




お疲れ様        五郎・三俣・鷲羽・水晶    残照            日暮れ

小屋での団らん穂先穂先2ハシゴ




 小屋での団らん      穂先へ          鎖場           ハシゴ
3180m全員集合頂上からの一瞬一瞬 硫黄尾根と鷲羽岳




  3180m        全員集合        ガスが一瞬晴れる   硫黄尾根 向こうは鷲羽や水晶

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