2021年09月

2021.9.13-15 【屏風岩~前穂北尾根】


ついにあの『屏風岩』を登る日が来た。

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横尾から涸沢へと向かう道中に誰もが目にする左手の大岩壁
あんなとこを登る人がいるのか!?
そう思っていた20代

かっちょいぃー!
特筆する事もない

あれから20年以上が経った
そこへ向かう日がやってきた。。。(^^;

わくわくと不安が交錯する。
毎朝、早起きしてできるだけの情報収集をする。
下界では想定できない事が現場ではおきる為、準備は入念に
仕事から帰宅後にも考える。
しかし酒が入り荒っぽくなる(笑)

以下、山行記録です
_________________________________________

■ メンバー

吉澤 (L)
藤本 (記)

■ 装備 (主な物)

[共同]
ダブルロープ 8.5㎜ × 50m 2本
カム C4 #0.3-#2 1セット
ナッツ 1セット
アブミ × 2

[個人]
ヌンチャク × 5
アルヌン 60㎝ × 3  120㎝ × 2  240㎝ × 1

1日目 T4尾根登攀時
16.5㎏ 水3.0ℓ 食料含む 服除く

2日目 T4テラスから上部、登攀時
7.8㎏ 水1.5ℓ 食料含む 登攀具、服 除く

■ 行程概要

9/12
8:00 関西で集合

9/13
晴れ☼ 快適
24:30 あかんだな駐車場
車中で前夜祭!
5:30 起床
6:50 始発バス
7:25 上高地
9:30 横尾
11:30 T4尾根取付
13:30 T4テラス 
ツェルト設営
雲陵ルート 2ピッチ目までFIXを張る
17:30 T4テラスに戻る
※10時間行動
大宴会~!!🍺

9/14
曇り⛅ 少し肌寒い
4:30 起床
6:00 雲陵ルート 登攀開始
14:00 8P終了点
16:00 屏風の頭
16:30 屏風のコル
18:00 涸沢
※12時間行動
おつかれさん~🍺🍺🍺

9/15
晴れ☼ 熱かったり、稜線は寒かったり
2:30 起床
4:00 スタート
5:30 前穂高岳 北尾根5・6のコル
11:30 前穂高岳 山頂
15:00 上高地
※11時間行動
16:00 バス (最終17:00)
16:30 あかんだな駐車場

■ 行動詳細

9/13
冬場はBCで到着と同時に夜中から行動する事が多いが今回は不要!幸せ (笑)    
始発バスに乗り上高地へ!
年中、穂高 平湯 界隈へは来ているが上高地に入るのは何年ぶりであろうか?
観光地だ~ ♪
小梨平から少しの間、人懐っこいお猿さんに先導をしてもらう。
横尾で一服をしてすぐさま渡渉ポイントへと向かう。
15分程で岩小屋跡に到着
心配していた渡渉もパンイチにネオプレンソックスで難なくクリア
9月ともなれば雪渓の雪解け水も少ないのか?
ただ水温は停滞すると一気に行動不能になりそうなくらいに冷たい!
1ルンゼの入口も迷う事はない
1時間ほど登ればT4尾根取付に到着した。7月の記録では残っていた雪渓もこの時期
ともなれば跡形もなかった。
そして『屏風岩』のお出ましだー!
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T4尾根
1P
、藤本
やはり最初は優しくても緊張する。しっかり登攀要素ありあり… 汗 

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2P
、吉澤 写真なし

その後はコンテでT4テラスまで
T4テラス手前にチムニーがあるがFIXが張られているので問題はない
キジ臭いと噂のT4テラスに到着
が全く臭わない ^^ 
前日の雨で綺麗になったのか?
横尾は遥か眼下に見える
2張りが限界であろうかという場所
より狭い扇岩テラスでビバークも考えたが快適さを優先する事にした。
急いでツェルトを張り、明日の登攀を時短すべく空荷で2ピッチ目までFIXを張りに行く。

雲陵ルート
1P、藤本 50m 5.7
顕著なコーナー ~ 小ハングを越えピナクルテラスへ

いよいよメインの壁に取付くと思うと身震いがした。
小ハングをウォー!と乗り越えた所に終了点がありピッチを切った。
が本来はその数メートル上部の少し傾斜が寝た所にあるのが正解と後で気付く。
5.7 ではないやろ (゚д゚)!

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2P
、吉澤 40m 5.9 写真なし
小垂壁を右上気味に越え、優しいフェースから左上ルンゼ 

ピナクルまで上がり真横にトラバースをする。出だしは限界に近づいてる錆びたリングボルトに
アブミをかけ足ぶらで右のガバを取りに行く。緊張したであろうヨッシー、流石!
フェースから左上して扇岩テラスへ
数年前にこの巨大な扇岩が崩壊して今は跡形もない。
扇岩がない方が広いだろうが、あった方が安心してビバークできるのは間違いない。
でもポータレッジで寝るよりは遥かに安心できそう。
FIXを張り懸垂でT4テラスへ
岩壁の高さ150mの場所だが、セルフをとってなくてもまず落ちる事はない。
さぁ、お楽しみの時間だ! うぃぃぃ~

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9/14

4:30 起床
外は全く寒くない
急いで撤収をして
6:00 雲陵ルート 登攀開始
FIXロープでマイトラとバックアップにクレイムハイストで登るが、
不慣れな為、スピードがさほど上がらない。

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扇岩が崩壊した扇岩テラス
1張りは可能

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3P、藤本 40m Ⅳ+、A1 (5.11c)
垂壁を人工からフリーで

パスでレストをしながら腕を温存
アブミを架け替えながら上がる
変形したリングボルト
芯がむき出しのスリング…
恐ろしいが使うしかない 汗

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4P
、吉澤 40m 5.9 
前傾壁~ハング下を右へ出てルンゼを渡り垂壁からテラスへ

ハング下のトラバースが狭い
本来、身長の低い僕が行くべきか。。。

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5P6P 吉澤 40m 5.7
スラブのクラックから小ハングを左に出てスラブ

正直ここが核心だと思う
凹角のスラブを登るが凹角のクラックはフレアしている為、カムが効まらない。
高さ300m ランアウトで突き進む!

終了点が分かりづらくハング下で一度ピッチを切る

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7P(トポでは6P) 藤本 30m Ⅳ
ルンゼ状のスラブ

怖気づいてヨッシーに任せるつもりが、次やる?と言われて悩んだ末
意を決して行く事に決めた。
トポの情報ではあっさりと書かれているけど、いやいや~超絶に痺れるではないか!
支点がとれない、泥をほじくりクラックを探す
根の弱い草を掴み這い上がる
足がプルプルと武者震いする
上部ではハングをアブミの最上段まで上がり更にトラバースして
何とかクリア、、、
やって良かった。今宵の酒が美味くなる(笑)

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8P (トポでは7P) 吉澤 30m Ⅳ
濡れたガリー

支点がとれない泥のルンゼを上がって行く。
その先には巨木にスリングが架けられたルートの終了点がある
やりました!抜けた!

ここも適泊地
この先は屏風の頭までない

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ここから先はコンテで行った
薄い林の中、急登を上がったりトラバースしたり、
嵓を大きく巻くのか手前からルンゼを上がるのか…
小さな尾根に乗り上げるのだがGPSでは分からない。
滝谷のルーファイミスが脳裏をよぎる 汗
高度を上げて行くと踏み跡に出た。
その先は背丈より高い藪をひたすら突き進む。
うへぇぇぇー
2時間ほど木に絡まりながら格闘したら藪が低くなってきて

ドーン!涸沢のお出ましだー

屏風の頭
ピークを踏んでこそ、これぞアルパイン!

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前穂北尾根への継続登攀も検討したが8峰への道が酷いという情報
意外と遠回りにならないので一旦、涸沢の街へ

あとは涸沢名物の『
おでん🍢』と🍺を目指す!
パノラマコースは高速道路 🏃
が、、18:00 到着 閉店ガラガラ

誰もいない涸沢ヒュッテのテラスで永遠にビールを飲む(笑)
最高~

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9/15
2:30 起床
4:00 スタート
前穂北尾根 5・6のコルを目指す

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前日に大仕事を終え、楽勝ムードで北尾根へと向かう。が、この時には先に起こる事を知らない。

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5峰 でかい!

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4峰へと向かう

何も迷う事はないと思い、3峰しか調べてなかった
登りやすいラインに導かれる様に登っていくと、右から巻く様なラインに…
ノーロープなので、ちょっとづつ痺れるポイントが出てくる
ワンミスで数百メートルは落ちる 汗
違うぞと気づき確保をしてルート復帰を目指す
ある意味、4峰もしっかり楽しめた。

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ルート復帰後、次もミスる
本来は尾根上を行く所をピークを通らず左からトラバース
これがまた悪い 汗

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3峰取付に到着

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2ピッチでピークへ 快適
※ 4峰の方が痺れた (笑)

そして 前穂高岳ピーク!
日本の 3,000m峰 をコンプリート!
やりました!

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以上、山行記録でした。

あくまで個人的意見ですので、この記事を参考にされる方は自己の責任において行動をお願いします。

山、最高!♫

2021.9.11 八木川源流左俣

2021.9.11 氷ノ山 八木川 左俣 の記録

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こんにちは!岩瀬た、です。
谷川くんと野間さんと八木川に行ってきました。
滝、登れそうだったら登ってみようと思いつつ入渓し、不動滝だけ登ってあとは巻き。
その巻きがなんか悪いなと思うトラバースラインばかりとってしまって良い感じのラインどりができませんでしたが、それはそれで緊張感あって良かったです。

以下、山行記録です。

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◎メンバー
岩瀬た(記録)
谷川
野間


◎装備
・50mロープ
・ハーケンx4
・ボールナッツx5
・トライカムx4


◎行程概要
・9/11 雲時々晴
9:00 親水福定公園駐車場
9:30 出発
9:40 出合の斜瀑 入渓
9:45 45m滝・40m滝 巻き
11:00 不動滝30m
13:00 倒木の刺さる滝 巻き
15:00 氷ノ山山頂
16:20 福定親水公園駐車場


◎行程詳細
兵庫県南部では雨がぱらついていたので氷ノ山の天気悪くなかったら良いなぁと思いつつ交代番子で運転しながら駐車場へ。

家族連れの登山者に紛れて駐車場を出発し、出合の滝より入渓。
少し歩くと迫力ある切り立った両岸の向こうに45m滝が見えてくる。
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階段状になっていて登れそうだけど、登るか登らないか迷って、結局ビビって高巻く。
この巻きのルートファインディングがちょいちょい難しく、ガイドブックでは45m滝に合わせて40m滝も巻くようだったのでどのあたりまで行ったら良いかなぁと思いながら巻いていたら若干迷った。
懸垂下降で何の滝かわからないけど滝の落口に降りた。

3段30m滝のことは全然覚えていない。登ったような巻いたような。。。

不動滝に到着して、このまま行ったら滝登らず終わっちゃうよなぁと思ったので登ることにする。
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僕はハーケンとボールナッツを持って来ていて、谷川くんがトライカムを持って来ていたので借りる。
久しぶりに滝登るし少し緊張して取り付く。
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リスにハーケンばち効き、クラックもあってボールナッツもトライカムも効いて良い感じに支点とれたので結構安心して登れた。
トライカム万歳。僕も買おかな。

木で終了点を作って、登ってどうぞの合図を送る。セカンドの野間さんはアッセンダー確保で登ってサードの谷川くんには回収しながら登ってもらう。
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その後もちょいちょい滝があったけど登れるところは登って巻くところは巻いて山頂まで行きました。
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(谷川くん半袖寒くないんかな、、、)

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詰めが根曲笹の藪漕ぎと聞いてましたが、沢筋の延長線上に詰めると意外と笹ボーボーというわけでもなく詰め上がれたので良かったです。

山頂で休憩して、下山開始。
谷川くんも野間さんもトレランスタイル(野田さんの話をしてたらそうなった。。。笑)でサッサと降りていくけれど僕は5歩くらいトレランしてからその後は着いていけず、、、
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途中で待っててくれてありがとう。笑

下山完了。
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以上、山行報告でした。


不動滝の登攀について、僕がロープ張れば2人とも登れるだろうと思いつつ取り付いたものの、誰かが行き詰まってしまったらどうしようかなと思わなくも無かったので、普通に登ってきてもらえて良かったです。

今回妙にツボったのは、谷川くんの「顔に水かかるとパニックなるんですよねー」でした笑
その感じわからんでも無いけど、全然沢向かんやん!!笑
実は僕も泳ぐの苦手だったけど、何回か沢に行く中で意識して水に入って泳いでみたり(意外とザックが浮く)、シャワークライミングしてみて実際になにが怖いのか考えてみたり(ちょっとしたシャワークライミングなら顔を下に向けて空間を作れば呼吸できる。水量次第だけど。)、地味に対応策考えて恐怖心を抑える練習みたいなのはしてきました。泳ぎが多い沢では過剰装備かもと思ってもライジャケ着るようにしたりして。
そんな感じでトラウマを乗り越えると、恐怖心がわかってるぶん、最初から怖く無かった人と比べてもより良い判断ができるようになるんじゃ無いかな?と思ったりしてます。
顔に水がかかるのが怖いなら、例えばゴーグルしてみることとかオススメします。視界が保たれると冷静でいられるよ!

もうひとつツボだったのは、山頂で休憩してるときに野間さんが山頂避難小舎の梯子を登ってさらに高いところに向かっていってるのもおもしろかったです。
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もう少し一緒にフリーしに行ったり、沢登りや山登りの回数少しずつ重ねてお互いの感じ掴んでいけたら良いですね、またよろしくです!

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