2022年09月

2022.9.17〜18 称名川 ザクロ谷(OKD記)

メンバー:OKD、岩瀬た、おせん

特に印象に残った事を記す。

詳細は前述の岩瀬た君とおせん君の記録を見てください。


「ザクロ谷」

沢登りを始めて少し経った頃に手にした成瀬陽一さんの著書の表紙を飾るのがその谷だった。

その頃の僕は、紀伊半島の沢でようやくゴルジュや大滝登攀というものに触れ始めた頃で、その画に強烈な印象を与えられたことを覚えている。

以降、ザクロ谷は僕の憧れの沢として心に棲みつき、5年前に選りすぐりのメンバーでこの谷に入る計画が持ち上がり準備を整えたのだが、この時は天候不良で中止に終わった。

その後は自分の仕事やら当時のメンバーの生活環境の変化などで行く機会を逃したまま月日は流れた。

ただ「行きたい」という思いは心の片隅にこびりついていて、ふと僕が漏らした「ずっと前からザクロに行きたいんよなぁ」の一言を彼が覚えていたのかは定かではないが、今年に入って岩瀬た君と行った山行の途中に「今年、ザクロ行きますよね!」と言われた。

その時はまだ、一緒に行ってくれるメンバーが現れるなんて思ってもみなかったので「お、おぅ。行くよ。。。」と答えたものの内心「ほんまに行くんかいな」と半信半疑だった。

しかしそこからの彼はすごかった。まずザクロの予定日を決めると、ほぼ毎週末沢へ行く計画を立てて僕に送りつけてきた。いつ休むの?というくらいのまさしく地獄のロード。しかし、ザクロに行くからにはそれなりに準備は必要だし、それまでに練習として行っておくべき沢を話し合いながら決めた。途中でおせん君も志願兵としてメンバーに加わり、天候や流行病にかかったりで計画通りに進まない部分もあったけど、なんとかギリギリ準備は間に合った。

そしていよいよ当日を迎えたのである。


1日目〉

前夜21時におせん君が自宅まで迎えにきてくれ、そこから岩瀬た君をピックアップ、立山を目指す。

僕は夜勤明けであまり仮眠が取れなかったこともあり、初めはおせん君が運転を引き受けてくれた。

途中で運転を交代し後半は僕の運転で3時に桂台ゲートに到着した。その間、岩瀬た君は前日が仕事休みだったにもかかわらず後部座席で爆睡コノヤロー!まぁこういうのも彼の憎めないところではあるんだけどね。


予定より少し早い時間ではあるが、さっさと準備を済ませて出発することにした。

ゲートを越え車道をトボトボと30分くらい歩くと称名川第二発電所の取水管が見えてきた。

辺りは暗くて先は見えず、ヘッデンの明かりを頼りに一歩一歩登っていくが、一向に終わる気配はなく「六甲縦走の高倉の階段よりキツいやんけ」とか悪態をつきながら登っていくとようやく巡視路のトンネル入口に着いた。このトンネルには蝙蝠が生息していて何人もの沢ヤたちがビビらさられているらしいので、先を2人に譲ることにした。僕は大抵の虫や動物は大丈夫だけれど、鳥が羽ばたくのが少し苦手で、バタバタと羽ばたいた時に何か粒子のようなものが飛び散る気がしてその空気を吸い込むのが嫌なのだ。蝙蝠は鳥じゃないけれど。

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案の定、何度か蝙蝠の羽ばたきに見舞われ、その度に息を止めてやり過ごしながらトンネルを越え、雑穀谷に出た時には空も明るみ始めていた。


早速この日のために考えを巡らせたレイヤリングのウェアを着込み沢に浸かる。冷てぇーーー!!

覚悟はしていたがそれ以外の言葉が出ない。

その横でおせん君はボタボタと汗滴る身体をクールダウンさせるかのように涼しい顔をしていた。マグマのような男。

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ちなみに、この遡行に使った僕のレイヤリングを備忘録的に書いておく。

◎遡行中

ドライレイヤーウォーム上下(finetrack

2.5mmネオプレンロングジョン

2.5mmネオプレンロングスリーブ(モンベル)

レインウェア上下(ワークマン)

ネオプレンソックス(モンベル)

サワタビ(モンベル)

◎夜

ドライレイヤーウォーム上下(finetrack

ドラウトポリゴン3finetrack

トレールアクションタイツ(モンベル)

シュラフ(スリーシーズン)

シュラフカバー

です。

水は冷たかったけど気温も高く、概ねこの装備で良かったと思う。


水冷たぃなぁ、ゴルジュで凍えるかなぁとか考えながら進んでいくと、急に谷の幅が狭くなった。

いよいよザクロ谷の出合である。

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5年越しでやっとここに立つことができた。

「やってやるぜ!」という高ぶる気持ちと「ほんまに遡行できるんか?」という不安な気持ちがない混ぜになったが、「必要な準備はしてきたはず」と自分を奮い立たせる。


ザクロ谷に入るといきなりF2が現れた。

ここは岩瀬た君のリード。

彼とはもう幾度も山行を共にしており、登攀中などは彼が意図していることは話さなくてもだいたい意思疎通できるし何より登攀技術、メンタルコントロール共に素晴らしい男で、彼には全幅の信頼を置いている。

いざ登攀にかかるが何度か水流に弾き返されていて、水温を考えると時間との戦いか。次は僕の番かなと心の準備をしていたが、粘りのアタックでとうとう離陸していった。さすがである。

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苦労した記録が多い荷上げもスムーズにこなし、後におせん君が続く。

おせん君はまだまだ沢の経験は少ないが、このザクロ計画に名乗りをあげ、それからのトレーニングではメキメキと力をつけた。

今回、大きめの滝はセカンドで登ってもらうことが多かったけれど、アッセンダーやアブミの使い方もとても上手になった。

そしてラストに僕が登ろうとした時、滝の上からザックが流れてきてドボンと手前の釜に落ちた。「え?なんで?」。

上では2人が「あぁ〜」と悲鳴にも似た溜息をついていた。どうやら岩の上に置いたザックが何かの拍子で落ちてしまったらしい。

マジかまた荷上げやなと思っていると、おせん君が「これ背負って登れますよ」と一言。

むむむ…やってやろうじゃないか。俺を誰だと思ってるんだ。関西「滝の磨き屋OKD」とは俺のことや!

水をたっぷり含んだザックを背負い、ドドドと流れる水流に抗いながら必死に右壁のガバカチを掴み、「沢ヤの意地をみせてやる!」とばかり力一杯に側壁にステミングで立ち上がった。幸いにもフリクションはよく効いた。やれやれである。それにしてもその姿を見て嬉々としているこの2人は鬼か悪魔でしかない。

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続く2段目3段目(F3?)も順調にこなすと、すぐにかの有名なF4が現れた。

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緑一色の側壁の中心を流れ落ちる滝。滝はエロスであるが、これほどのエロスを感じさせる滝は今まで見たことはない。ここは僕がリードさせてもらう。

淵を泳いでいくと滝の手前で足がついた。そこから少し深くなっていよいよ滝に取り付き、なんとかステミングの体勢に持ち込んだ。

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「よし!いただき。」と思ったが、左壁は黒っぽいコケがついててまぁまぁヌメる。エロスにはヌメリが不可欠。いやむしろヌメっているからこそのエロスなのだ。

ジワジワと高さを上げ、右のポケットにスカイフックでアブミをかけて一安心。

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あとは一気に落口に乗っ越そうとしたけれど、ちょっとバランスが悪くて気持ち悪いので、左壁のリスにハーケンを打つことにしたのだがどうもザクロ谷全般に言えることだが岩が柔らかく、ハーケンもバチ効きの手応えがない。心配なのでもう一枚打ち足し「まぁ落ちることはないだろう」と意を決して乗っ越した。

乗っ越した後で確認したら、先に打ったハーケンは抜けていた。


これで1日目の核心は終わった。と思ったが、そこからも小難しい滝の連続で、高さこそないが滝の下はほぼ釜になって深さがあるし側壁はツルツルですんなりとは越えられないものばかりだった。

ここでおせん君の力がフルに発揮される。

彼はうちの会では1番の大男でパワーも並大抵ではない。まさしく巨神兵である。

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ちょっとした小滝なら持ち前の身長とパワーで先に登ってお助け紐をくれるし、そうでないところはヒューマンリフターと化した彼のショルダーで楽々と越えていくことができた。彼をメンバーに加えてよかったとつくづく思った。この小滝群を僕と岩瀬た君だけで進んでいたら、疲労度は大きく時間もかかっただろう。

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その後も彼の独壇場は続き、いくつかの滝を越えて幕営地である「牛の首」に到着した。

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地形図を見る限りここから下山路の登山道までは50mほどで、来る時の車中では「2日目に使わない荷物はここにデポしよう」と提案していた。

すぐに幕営準備を済ませ、斜面を登って下山路までのルート確認に向かう。

斜面にはロープも架けられていて、登山道までは10分くらいで上がれた。

その後は持ってきていたウィスキーで1日目の無事を乾杯し、1日目の感想や下らない話をしながら各々河原で眠りについた。途中で目が覚めた時に見上げた空は満点の星空だった。

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2日目〉

4時に起きる。

朝食は昨晩と同じくアルファ米に味噌汁の素とウィンナーを放り込んだもの。美味い。

昨日確認した場所に荷物をデポして5時半出発。


すぐに手まり滝に着いた。

よく見ると登れそうな感じはしたが、すぐに着きすぎて身体もほぐれていないし、この先もまだまだあるねって事で定石通り右岸巻き。

まぁまぁの高さまで巻き上がり、早乙女沢出合の手前から歩いて下りられた。

上から確認したら手まり滝上は天然のウォータースライダーだった。

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そこからは緑の回廊が続く。

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しばらく進むとF25に着いた。この滝は右岸壁を登っての巻きで、今日の核心の一つだ。

僕はF4をリードしてなんだか満足気になってたので、誰かリードするかなって思ってたけど誰も言い出さなくて。痺れを切らせた岩瀬た君が「誰かリードしますか?」って聞いてきたので「ま、F4だけってのもなんだかな」と思い僕がリードすることにした。

1ピン目までが遠かったので、この日のためにおせん君にお願いしていた自作のチョンボ棒でクリップする。

初回おせん君のショルダーでクリップしようとしたけれど、足場が安定しなくてうまくいかず失敗。

続く岩瀬た君が水流横の一段上がったところから慎重に伸ばすとクリップに成功した。やったね!

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同じく水流の横からスタートし、ロープを伸ばす。

下からだと寝ているように見えた壁も登ってみるとそれなりに立っててスタンスも細かく、なおかつコケも生えててヌメる。

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「ヤベェなぁ」と思いながらもところどころ乗れるスタンスや残置もあり「足置く順番間違えると詰むな」とか考えながらタワシで磨き倒しつつ案外冷静に登れた。

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そこからトラバースするバンド手前の頑丈な木の根っこでピッチを切る。

おせん君、岩瀬た君の順番に迎え入れ、2ピッチ目は岩瀬た君にそのまま繋いでもらった。

2ピッチ目は若干藪漕ぎっぽいピッチだったけど、きっちり滝の落口に出られた。ナイスルーファイ!


その後、ちょっと広くなった河原で休憩した。

今回の山行は荷物を極力軽くしようということで、行動食も重量の割に高カロリーの物を考えて持参した。

僕は今回のとっておきにマヨネーズを選んだ。

大正解だった。およそ100gあたり660kcal

カロリーもさることながら味が良かった。

山の食事ではあまり登場しない酸味と、程よい塩味、そしてほんのり卵の風味。

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普段の生活で僕はマヨネーズを使うことは少ないが、今まで口にしたマヨネーズの中で一番美味しいと感じたと言っても過言ではない(物はキューピーのマヨネーズだけれども)。一口で記憶の遠いところからすさまじい勢いでマヨ味が蘇ってきて脳天に電撃が走るほどの美味しさだった。おせん君なんかチャオチュールに魅せられた猫のようにその後休憩の度に「マヨチュッチュいいっすか?」とおねだりしてきた。

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休憩を終えてからの小滝も前日同様、おせん君のリードやショルダーでサクサクと超えていく。

たまに残置を使ったアブミ1段なんかもあったが、この頃になるとおせん君のアブミの技術も全く危なげなく、サクサクとルート工作してくれた。

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今日2つ目の核心F34

ここは釜が巨大なポットホールになっていて、おまけにスーパーハングっている。

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1ピン目も遠く、ここでもおせん君のチョンボ棒が役に立った。

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リードは岩瀬た君が名乗りを上げる。ゴボウで水中から這い上がり、1ピン目にアブミをクリップ。そこから残置のリングボルトや、リングが切れたボルトの残骸なんかで順調にアブミを架け替えしてロープを伸ばす。見事である。

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彼は以前に撤退した池郷下部の帰りやその後の池郷中部でもアブミの架け替えを練習していた。練習したことをきっちり身につけてすぐさま本番に投入する。

練習してもすぐに忘れてしまう僕とはえらい違いだしほんと尊敬する。

最後は一歩が悪目のトラバースをこなし、無事に落口へ。ナイス!

2番手はおせん君に登ってもらい、最後は僕の番。

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回収は任せとけって感じで、必要なスリングアブミを少し付け足したりしながら、スムーズに回収作業できてF34もクリア。


その後、ニセF37と呼ばれる滝を越え、次のF37も僕がリードした。

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傾斜は緩くそれなりにスタンスもホールドもあったが、この辺りになると水流中でもヌメリが増してきて、なおかつ岩もボロくなってきたのでほとんどプロテクションが取れないままロープを伸ばすことになった。見ている2人には心配かけたかも。


F37を超えると徐々に沢の水も少なく、気づけば空も近い。

最後にF40があるはずで、岩瀬た君が先に確認しに行ってくれたけどホンマにあるんかな?と言った雰囲気。

でも少し進むと再び廊下が狭まって、最後のF40が現れた。

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あれ?思ってたより小さい滝やな。しかもロープかかってるやん。

この滝は過去の記録を見ると、ハンマー投げに苦労しているパーティもあり、ハンマーが届かずに右岸から巻いている記録も散見される。そのせいで僕の頭の中では10mくらいの滝を想像していたのだけれど、遡行図にもちゃんと6mって書いてあった。

その右岸の棚の上に岩瀬た君がいて「ハンマー投げ一発で成功しちゃいました。。へへっ。。」と嬉しくも半ばバツの悪そうな微妙な薄ら笑いでこちらを見ていた。

僕は「やったやん!」と思ったけれど、彼はここのハンマー投げでワチャワチャと盛り上がるつもりだったらしく、持て余した気持ちを払拭するかのように「ムロフシーッ!」と叫びながら釜に飛び込んでこちらに戻ってきた。


最後は今回の遡行で殊勲章ものの活躍を見せたおせん君がリードすることになった。

巨神兵がアブミとアッセンダーで登ると想像より小さかった滝がさらに小さく見えた。

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下が深い釜なので、ハンマーが外れて落ちたらそれはそれで絵的に面白いなとか内心思っていたのだけれど、岩に挟まったハンマーはバチ効きで、おせん君は城塞を越える巨神兵のようにズンズンと登って行った。僕と岩瀬た君もサクッと続いて難所はこれで終わり。

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F40を超えるとすぐに二股となった。

本流は左だけれど、辺りは源頭の雰囲気でそのうち水もなくなるだろうと水筒に水を汲んでから下山が短縮される右を選択。

途中で岩瀬た君がブルーベリーの実を見つけてくれて、食べてみたら甘酸っぱくて美味しかった。

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彼は以前に北アルプスの山小屋で働いていて、その時にブルーベリー摘みをしたことがあったのですぐにわかったらしい。

山中でブルーベリーを見つけて食べさせてくれるなんて、僕が乙女だったらキュンやな。

そんなことを考えながら歩いていると程なくして登山道の木道に合流し、大きな充実感の中に若干の名残惜しさを滲ませて僕らのザクロ谷は幕を閉じた。

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下山は約2時間半と思ってたよりも早く、ヘッデンになる前に桂台の駐車場に着いた。

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帰りに見た取水管の階段はなかなかの斜度で延々と先に続いていた。往路の登りが暗い時分で全貌が分からないうちに登れてよかったとつくづく思った。


◎あとがき

「俺たちのザクロ」計画が持ち上がり、それからのトレーニングでは毎週末のように沢の予定が入った。

途中少し食傷気味になったりもしたけれど、その度に岩瀬た君が課題を見つけてきてくれては議論するということを繰り返しながらモチベーションを保ち続け、準備できたことでこの遡行が成功したと言っても過言ではない。毎度のことながら彼には感謝している。


おせん君は途中から計画に参加することになった。色々考えた末、3人で遡行する方が尚よしということになり募集をかけたところ参加を表明してくれた。

彼は僕らに比べると経験も浅かったが、参加を表明してからは田岡谷、中御所本谷、イブキ嵓谷、池郷川中部という険谷の遡行を経験し、その度にメキメキと力をつけた。

まだまだ荒削りで心配な部分もあるけれど、今回の遡行では想像以上の大活躍で、今回の遡行がこんなにもスムーズに予定時間よりもはるかに短時間で終えられたのは彼のおかげである。ありがとう。


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5年越しの憧れだったザクロ谷は想像を遥かに超える素晴らしさで、僕らを迎え入れてくれた。

厳しくも美しく、清冽な流れの中で過ごした2日間は一言では言い表せない。

今回は天気、気温、水温、水量の全てに神様が味方してくれた。

先人達の残した記録、残置ボルトにも大いに助けられた。

そして何より仲間に恵まれた。

全てのものに感謝しかない!

ほんとうにありがとう!

ザクロ谷 2022/09/17-18(おせんver)〜『俺達も沢ヤだ!!!(自称)』

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『ザクロ谷』
北アルプスの立山西方に流れる称名川の支流。
水路状の狭いゴルジュに弱点の少ない険悪な滝を連ねる、国内有数の難渓。


この度、ザクロ谷を遡行し無事に大日平に詰め上がる事が出来ました☺️
ザクロが終われば『気合を入れて記録書くぞー!ウオォォォ!!』って燃えていたんですが、ちょっと燃え尽き症候群状態で、なんだかフワフワしているので、詳細な記録はたくみ君の書いたblogを参照して下さい🙏笑
http://blog.livedoor.jp/kobe_alpine/archives/5806726.html


ザクロ谷は、とにかく楽しい沢でした。
強くて愉快な仲間に恵まれた事、緑の回廊、日に照らされたエメラルドグリーンの沢の水(美味)、個々の能力を遺憾無く発揮出来るスケールのLa Gorge!!
もう、これ以上ない充実した遡行になりました✨

OKDさんは沢を引退宣言していましたが、今後も共に険谷チャレンジしてくれることでしょう☺️


完全遡行出来たのは天候に恵まれたこと、諸葛亮も嫉妬するOKDさんの深謀遠慮と采配、たくみ君の技とキレ、おせんの賑やかし、各種トレーニング等もありますが、何より先駆者達の遡行記録があったから。多謝。
そして、応援して下さった方々にも感謝を。
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F2 支点構築これぞゴルジュ!感

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F2 たくみ君ナイスリード!シビれる!!

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F4 艶かしく神秘的な場所

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頑張るOKDさん『ぬめるでー!!』
ちょけるおせん『うぇ〜いw』

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OKDさん、数年越し念願のザクロ

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エメラルドグリーンに緑の回廊が映える荷揚げ
昇天しそう

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日が差して綺麗だ

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贅沢なティータイムinザクロ
アツくてアマいアールグレイ

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緑の回廊で紅茶、映えるな(嫉妬)

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F8 エイドの虜になりそう
とりあえずアブミとフィフィ買お💸
あ、カムも揃えなきゃ💸💸

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おせんショルダー
この日の為にバーベルスクワットとショルダープレスでガンガンに追い込みました☺️
しかし水含んだ65Lザック担いで乗るとか、鬼畜の所業やな☺️

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今夜のお宿に置かれていたモダンインテリア

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朝風呂でシャキッと!!

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これが…

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こうなる。

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F34

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自作ちょんぼ棒が上手くいって狂喜乱舞する人の図

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いい天気や

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いい笑顔☺️

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ここはフリーで右壁トラバース
落ちたら絶対死ぬゲーム(妄想)
全員クリアしました。

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岩魚掴み取り大会

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爽快な詰め

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下山後、称名滝(落口)バックにドヤァァァ!!
最高の仲間に巡り会えました。


さて、来年はどの渓へ行こうかな…
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2022.9.17-18 ザクロ谷

2022.9.17-18 富山県 常願寺川水系 称名川 ザクロ谷 遡行 の記録

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こんにちは、岩瀬た、です。
この夏の目標にしていたザクロ谷に、OKDさんとおせんさんと行ってきました。

台風12号と14号が近づく中、
「くるなよぉ、くるなよぉ、、、」
とヤキモキしながら3種類の天気予報(気象庁、SCW、Windy)を見続けていると、山の神様の思し召しの如く台風は速度をゆるめ、それどころか国土交通省の雨量情報を見る限りではこの1週間室堂ではほとんど雨も降っていないよう。去年に引き続き今年もラニーニャ現象で残暑も続き日中は気温30度越えだ。
バッチリやん!

ということで、
「目指せザクロ 第7弾 ザクロ谷」
です。

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◎メンバー
OKD
岩瀬た
おせん


◎装備(使用したもの)
・2ザック+1サブザック
・40mロープ
・25mフローティングロープ
・ハーケン15枚
・マスターカム6個
・C4 #1、2、3
・あぶみ x2
・60cmスリング
・120cmスリング
・240cmスリング
・クイックドロー
・チョンボ棒1.8m
・ライジャケ(個人)
・スカイフックx1(個人)
・シュラフ(個人)
・シュラフカバー(個人)
・着替え(個人)
・ジェットボイルx1
・アルファ米x2(個人)
・大盛アルファ米x1
・ウィンナーx6(個人)
・ジムビーム小瓶x1
・水筒(アツくてアマいアールグレイ)x1
・行動食2日分(個人)
・全員モンベルのサワタビ


◎行程概要
・9/17
4:00 桂台ゲート駐車地 出発
4:40 第2発電所
5:10 雑穀谷
5:30 入渓
7:00 ザクロ谷出合
7:30 F2
9:00 F3
9:30 F4
10:50 F5
12:20 F8
14:00 牛ノ首 幕営

・9/18
4:00 起床
5:30 幕営具デポ後 出発
5:40 手まり滝 巻き
6:15 早乙女沢出合 沢復帰
6:20 元口無しの釜の滝
7:30 F25
8:30 F26ソーメン滝
10:20 F34
12:30 ニセF37
12:40 F37
13:30 F40
14:40 登山道
15:20 牛ノ首 デポ回収
16:20 大日岳登山口
17:30 駐車地


◎行程詳細
「うす、おはようございまーす。」
といつも通りに挨拶を交わし、荷物を積み、おせんさんのBMに乗り込む。22:00。
するとさっそくOKDさんより、
「ちょっと話しててんけど、幕営具、牛の首にデポして2日目は身軽で行かへん?下山路すぐ近く通るやろ?」
と提案がある。
しばし考えたのち、デメリット無いなということで、同意する。今までそれは考えたことが無かったけど、グッドアイデアだ。これは後々大きなアドバンテージとなる。
いよいよだなぁと、車内はなんとなくいつもよりも口数が少なく、阪神高速環状線の屹立するビル群を抜け北陸道を走る。

交代で運転しつつ(僕は後部座席で眠りこけていました。ゴ、ゴメンナサーイ!!)、3:00、予定より早く桂台の駐車場に着く。
準備して出発。
寝ぼけながら発電所まで歩き、暗くて先がわからない階段を延々登り、ホラー感しか無い導水管巡回路のコウモリトンネルを抜けて雑穀谷に降り立つ。
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(ホラー感しか無い)

ちょうど夜も明けた。
ウェットを着込み、入渓。ゴーロ帯をバシャバシャ進む。
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(雑穀谷)

つ、冷たい。水が冷たいぞ!!!
とOKDさんと僕はキャーキャーはしゃぐが、おせんさんはなんともないらしい。心強すぎる。
この強心臓が後々大きなアドバンテージとなる。

しばらく進むと、仄暗いザクロ谷の入り口が見えてきた。
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(ザクロ谷 入り口)

しばし休憩して、気持ちを整える。
いよいよだ!!!

、、、、、、
個人的なことを書くが、この日のために、6月からほぼノンストップで練習を積んできた。
OKDさんやおせんさんと「目指せザクロ」をしたのは合計6回だが、個人的に目指せザクロをしたのは合計13回になる。
平日は仕事の合間にどうにか時間を作り最低週に一回はクライミングジムで練習して、週末は沢や登攀の練習、山歩きで体力をつけた。
・6/5 小谷川 OKDさん
・6/25 田岡谷 OKDさん,おせんさん
・7/2 御在所エイド練習 長野さん
・7/10 中御所谷 おせんさん,谷口さん,吉岡さん
・7/16-17 剱岳 ノマちゃん
・7/24 クラガリ又 OKDさん
・7/30-31 前鬼川 単独
・8/6-7 川浦渓谷 ダイさん
・8/12 鞍瀬谷 OKDさん
・8/20 池郷下部ゴルジュ OKDさん
・8/27-28 イブキ嵓谷 OKDさん,おせんさん
・9/2 静閑瀞 H.Iさん
・9/11 池郷中部ゴルジュ OKDさん,おせんさん
となる。

そもそも僕は暑い夏の沢登りは好きではあるものの、滝登攀などは結構苦手で、ゴルジュなんかは僕が行くような地形じゃないとすら思っていた。
でもザクロ谷はOKDさんの何年か越しの目標だったので、行くと決めた以上、怖いなんて言ってられないし(いや本気で怖かったら言うけども)、クラガリ又に行ったあたりから結構自信もついてきて、なんだったら「ここ1番の難関の突破は僕に任せろ!(まぁ無理だったら、あとはヨロシク!)」と思えるくらいになった。
良い具合に積み上げることができたのだ。
、、、、、、

そんなことを思い出しながらF1を越え、F2前の淵に着く。
強心臓のおせんさんがフローティングロープを引いて滝前まで行き、支点構築をして僕とOKDさんが後に続く。
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(F2前の淵を泳ぐおせんさん)

さぁF2だ。

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(F2)

「ここ1番の難関の突破は僕に任せろ!!」と意気込んで、装備を整え、荷上げタイミングの確認(1段ずつ荷上げすることにした)をし、しびれる冷たさの釜に飛び込んで滝の右側からトライ。
滝の中にホールドがあるとかなんとか聞いていたけれど、水の勢いがすごくて手を出してもバチーンとハジかれてホールドさがすどころじゃない。
その代わり、水中の壁面のフリクションが結構良く、バランスを保てば少しだけ浮上できそうだったので、フワッと立ち上がってはホールドっぽいものを取り損ねるのを何回か繰り返し、「やばいー寒いぞー、一回戻って交代してもらおうかな、、、いやまだあともう一回」と繰り返すうちに、ついにどガバを掴むことができた。
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(離水成功!)

掴むことができたとはいえ、手先がだいぶ痺れてたので掴めてるのかどうかよくわからなかったし、ホールドの形も全然わからないほどだったけど、とにかく絶対離すまいとモジモジしながらどうにか離水し、ジワジワ上がってステミングで安定した。よっしゃー!
息もだいぶ上がって全身ガタガタ震えた(後にも先にもこの時が1番寒かった)けど、ズリズリと1段目の上まで行き、ハーケンでビレイ点を作り、荷上げをする。無事にスムーズに荷上げもできた。
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(荷上げの準備。寒すぎる。)

おせんさんを迎え、次はOKDさん、というところで、不意に1段目の奥の方に置いていたザックが1つ流されて滝の下に落ちてしまう。しくった!!
ため息と共に発せられた、おせんさんの鬼畜の一言、
「これ背負って登れますよ」
により、OKDさんがヒーコラ言いながら背負って登ってくれました。
おせんさんは通常は優しい巨人であるが、たまにびっくりするようなことを言ったりしたりすることがある。怖い人だ。

続けて2段目と3段目を登ってピッチを切り、後続に荷物を背負って登ってもらう。
F3をアブミで越えて、荷上げをして2人とも上がってくる。
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(F3の手前にて)

F2、F3と無事に突破し、僕の今日の仕事はこれで終わりや!よっしゃー!とあとはサボれることを喜ぶ。


そしてすぐにF4。
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(F4)

「綺麗だなぁ。」
のひとことに尽きる。
緑のゴルジュの中にエロい滝だ。

ここはザクロ言い出しっぺのOKDさんに行ってもらう。
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(リードOKD)

カッコいい絵だなー!!

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(ええ顔)

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(ええ顔!!)

必死に登るOKDさんをバックにバえ好きのおせんさんのニッコリ笑顔も写真に納め、そうこうしてるうちにOKDさんはスカイフックとあぶみを使って滝上へ。ナイス!
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(ナイス!)

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(荷上げ)

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(後続も続く)

荷上げをこなして、後続も登り、序盤の核心を思ってたよりもだいぶスムーズに突破することができた。

ロープをたたむ間におせんさんに先行してもらう。
僕らが着くころにはすでにおせんさんがF5にハンマーとスリングで突破口を用意して、ロープをつけたらすぐに乗っ越していった。
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(F5シャワー)

容易かと思い後に続くが、水責めで結構しんどく、なかなか後に続けないので、ここでも荷上げをしてから空身でフォロー。
この突破結構しんどかったんじゃないだろうか。馬力王おせんだ。

この先も無数の小滝を越えていくわけだが、この小滝たち、ちょいちょい高さがあって、「ヒューマンリフト」と化した馬力王おせんのショルダーで難なく越えていくことができた。詰まるところが全然無い。すごいリフトだ。ザックを背負ったままリフトに乗ってもスイーっと上がっていく。これは油圧式か何かか?
このスーパーリフトが無ければ倍は時間かかっていただろう。
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(ヒューマンリフト)

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(スーパーヒューマンリフト)

ありがとうございますおせんさん。
F8もおせんさんリード。容易にあぶみで越えていく。大活躍だ。
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(F8をエイドするおせんさん)

そうこうしているうちに牛ノ首に着き、しばしいい寝床を探し、登山道にエスケープできる道も確認して幕営としました。
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(幕営地)


2日目。
未明に起き、朝ごはんを食べてヒヤーっとする沢服を着て行動開始。

、、、
余談だが、今回の服装について。
各メンバー若干の違いはあるけれど、僕の場合は、
・ベースレイヤーウォーム上下(finetrack)
・ラピッドラッシュ上下(finetrack)
・パドリングジョン(montbell)
・クリマプレンフルジップロングスリーブ(montbell)
・短パン
・雨ガッパ上
というガチガチ装備にしました。
それでも個人的にはやはり寒いことも多かったです。
寝る時は、
・ジオライン厚手上下(montbell)
・ウルトラライトダウン上(ユニクロ)
・ダウンシュラフ#5(montbell)
・シュラフカバー(isuka)
としました。
夜半も気温がそこまで下がらなかったのでまぁまぁ快適に寝れたので良かったです。
、、、

さて、行動開始したわけだが、移動の車中で決めた荷物のデポだ。
25Lのサブザックに3人分の行動食と貴重品とお湯の水筒と救急道具とヘッドライトと1枚だけ防寒着を入れる。
残りのものを大きいザックに入れて牛ノ首の登山道わきの木にスリングで吊るしておいた。
幕営地から登山道まで登り10分下り5分といったところで、渓流釣りの人が入るのかフィックスされた太い綱も張ってあって、このデポ作戦は非常に楽で良かった。おススメだ。

デポを済ませ、入渓。
うー寒いと思いながら少し進むと手まり滝。
朝からシャワーは嫌だと言うことで、巻道に入る。
藪を漕ぎながら大きく巻いて早乙女沢の見えるあたりから歩いて降りられた。
身体も温まる。というかちょっと暑いくらいだ。
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(手まり滝)


しばし休憩して、ゴルジュに突入。
口無しの釜はヒールフックで難なく抜ける。
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(ヒールでグイッと)

昨日に引き続きスーパーショルダーマン大活躍でポンポン小滝を通過して本日最初の難関F25に到着。
滝自体はスライダー滝だ。右岸の壁を巻き登ることになる。

スーパーショルダーマン自作のスーパーチョンボ棒でうまいことスーパー残置リングボルトにスーパークリップできて、スーパーOKDがスーパーヌメヌメのスラブを登っていく。
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(スーパーショルダーヒューマンチョンボクリップ。このトライは失敗する。)

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(クリップは優しく)

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(スーパーOKD)

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(スーパーOKD2)

フォローでも結構緊張するスラブだった。
まさに漢の中の漢、スーパーOKDである!

立木でピッチを切り、そこから真横にトラバースしていってピッタリ滝の落口に着く。スーパーピッタリだ。しつこいか。

間をおかずF26が現れて、スーパーおせんさんがスーパーリード。エイドも慣れたものだ。
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(スーパーおせん)

池郷中部ゴルジュで練習したのが確実に力になっていると感じる。ザクロ行く前に池郷中部に行くのはかなりオススメできる。

その次の3mの滝もエイドでこなし、荷物が無いからサクサクと快適遡行。
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(3m滝)

F31は左岸トラバースで行くことが多いようで残置のスリングも下がっていたけれど、今回は水流から乗り上がることができた。
側壁の苔のラインなどみてると、平水に比べて20cmから30cmくらい水位低そう。好条件山の如しだ。よっしゃよっしゃ。

ルンルンとゴルジュを進み、F34に到着。本日2つ目の難関だ。
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(F34)

ここは僕がいかせてもらう。
スーパーショルダーマンのスーパーチョンボ棒でスーパー残置ハーケンにクリップして、スーパーゴボウして離水後、新しめのリングボルトにアブミをかけて、アブミかけかえで進んでいく。
後続のために結び目を作った240cmスリングをアブミ代わりに残しておく。
いくつかの記録を読んでここのトラバース地点の残置リングボルトが飛んているとかリングだけブチ切れているとかいろいろ書いてあったのでどうなっているのかと戦々恐々としていたが、よく考えたら落ちても釜なので、まぁやばいダメージは負わないだろう。
とはいえ、やはり緊張するもので、リングがブチ切れた残置ボルトにスリングをタイオフして、
「どうかハズレませんように、、、」
と思いながらアブミをかけてジワリと乗り込む。
スラブの落口の向こう側にハーケンが打ってあったので、スリングを投げ縄にして引っかからないかと何度か試すが引っかからないので意を決してフリーに切り替える。

この遡行中、コケが生えてる部分はもちろんスベるんだけれど、灰色の岩の部分はかなりフリクションが良かった。

そしてこのF34も例に漏れず灰色の部分は少しタワシでこすればフリクションバッチリだったので、外傾したスタンスでも慎重に乗れば立つことができた。
ジワジワと落口の向こう側まで進んで残置ハーケンにクリップし、無事に安定したところまで。
ハーケンでビレイ点を作り、ホッと一息。よっしゃよっしゃ!

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(スーパーおせんチョンボ棒)

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(あぶみかけかえ)

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(頼む、外れるなよ。)

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(ジワリトラバース)

ここからは後続が大変だ。
セカンドでおせんさんが上がり、トラバースのワンポイントはギンギンに両側からロープを張って落ちても大丈夫なようにしつつも、無事にトラバース成功する。
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(セカンド)

サードOKDさん。
回収しながら登れるようにしてきたつもりだけどうまくいくかなとハラハラ。
うまいこと回収しながらトラバースポイントまで来て、無事にトラバースを済ませる。
落口側の中間支点まできて、セルフを取ってアブミの回収。

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(サード)

リングナシボルトにスリングをタイオフしてただけだったので、引っ張ったら容易に回収できたようだ。やれやれである。

さて、これで難所は終わったようなものだ!!と意気揚々と遡行を続け、途中でゴルジュが切れた河原で休憩したりして、ニセF37をシャワーで登り、F37をOKDさんがリードする。
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(ニセF37)

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(F37)

F37はあまり中間支点がとれず、見てるこっちがハラハラしたけれど、無事に抜ける。
セカンドで僕が上がり、サードのおせんさんが登ってる間に先行してF40に行くことにした。

意外に長いF40までのゴルジュをチョッパヤで駆け抜け、河原を挟んで、ついにその姿が見えた。
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(F40)

ここはハンマー投げの腕が問われる最後の難関だ。なかなかハンマー投げが引っかからないらしいし、諦めて巻くことにしても巻きは巻きで悪いらしい。

とりあえずF40の釜まで進んで、景観に身を置く。
確かに下からだとちょっと距離あるなぁと思い、右岸の棚に上がれそうだったので試しに上がってみる。
そうすると、だいぶ落口が近くなったように感じたので、「よーし、いっちょハンマー投げしてみるか」とOKDさんとおせんさんを待たずにハンマー投げ開始。

フローティングロープにハンマーをつけて、ゆっくりグルングルンと回して、勢いが乗り切った10回転目で「おりゃー!」とハンマーを投げると、一直線に落口に飛んでいった。
「カンカン!!」
と小気味良い音を響かせ、見事に奥の方に吸い込まれていくハンマー。
「お、おう、、、まさかのめっちゃええ感じで飛んでいったぞ。」
と想定外にうまく投げれたことにタジロギながら、ゆっくりとロープを引いてみる。

、、、かかった。
かなり強く引いてもビクともしない。
「かかったぞー!!!!」
と喜んでみる。一人で。

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(かかった)

、、、あ、あれぇぇ?おかしいな。
もっとこう、3人で、「あー!惜しい!!」とか「次俺投げるから代われー!!」とかキャーキャー言いながらハンマー投げするつもりだったのに、たった1人、あんまり何も考えずに投げて1撃でハンマー投げ成功させてしもた。
違うんです違うんです!僕だって1回で成功すると思ってなかったんですよ?3人で盛り上がるつもりだったんですよ!?
5分くらいボーっと待ってると、OKDさんとおせんさんが向こうのほうからやってくるのが見えた。

ハンマー投げがうまくいってしまったことを伝えて、ハンマー投げる時に叫ぶつもりだった
「ムロフシーッ!」
を、釜に飛び込みながら叫んでダイブして、2人のいる河原まで戻る。
若干興醒めしてるような気がする2人と一緒に休憩して、最後はおせんさん先行でアッセンダーで登って、難なくF40を越えました。
めでたし!!

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(めでたし!!)

F40を越えるとすっかり源頭の雰囲気で、程なくして二股になり、右に入る。
まるで造られたかのような水路を辿ると、大日平の登山道に出ました。
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(詰めの水路)

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(やっほー!)

そこから綺麗に整備された木道を歩き、牛ノ首のデポを回収し、汗ダラダラになりながら大日岳登山口まで降りて大休止&記念撮影。
他の登山者や称名滝を見に来た観光客に紛れて駐車地まで。

下山完了。

---------------------------------------------

以上、山行記録でした。


この3ヶ月長かった。
僕は冬のクライミングが好きなので、今年の冬にOKDさんにいろんなところに付き合ってもらい、夏は反対になにかOKDさんのやりたかったことに付き合いたいと思っていて、5月の終わり頃にザクロの話が出たので、ちょっと気張って行ってみることにした。
3人で行った方が良い気がするねという話になり、おせんさんが名乗りを上げて加わり、あーだこーだと意見交換をしながら過ごした3ヶ月でした。
ザクロの言い出しっぺはOKDさんですが、もしかしたら僕の方が熱くなってたんじゃ無いかと思う節がいくつかあって、ロープワークや装備など、2人には結構失礼というかちょっと嫌な言い方をしてしまっていたことも多々あるかと思いますが、それを受け入れて適当にイナしつつ関わりを持ってくれて、楽しい沢登りができて、本当に嬉しいです。
ビッグなハートを持つお二人に感謝でございます!!!僕ももっとゆとりのある人間になるぞー!!
じっくり共通の目的に取り組んで、それを活かして次に繋げていくというのは、時々しんどくなりつつも途中で辞めなければ最終的には楽しいことになるんだなと思います。
OKDさん、おせんさん、ありがとうございました!!


さて、夏も終わり今来てる台風が過ぎればきっともう秋で、冬になるまでの間、いっちょクラッククライミングに打ち込むかと思っているので、お付き合いしてもらえる人は是非行きましょう!!!


目指せザクロ 完!!!
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(あざっした!!)



2022.9.11 池郷川中部ゴルジュ

2022.9.11 大峰 池郷川 中部ゴルジュ の記録

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こんにちは、岩瀬た、です。
池郷川中部ゴルジュに行ってきました。
メンバーはおなじみOKDさんとおせんさん。
目指せザクロ第6弾です。

記録写真はおせんさんの記事を読んでもらえればと思います。

以下、山行記録です。

---------------------------------------------

◎メンバー
おせん
OKD
岩瀬た


◎装備
・50mロープx1(30mで良さそうだった)
・25mフローティングロープ
・ハーケン9枚(もう少しあっても良かったかも)
・カムX4 #0.1〜0.5 各1
・カムC4 #0.75〜4 各1(0.75序盤でどっかに落とした)
・マスターカム#1〜5 各1
・ボールナッツ(不使用)


◎行程概要
6:20 駐車地出発
6:40 入渓
8:00 岩間のあぶみ乗越
9:00 5m滝エイド
11:00 ネジ滝
13:30 ネジ滝上
14:20 大又谷出合
14:50 大又谷 脱渓地点 ロープワーク練習
15:30 脱渓
16:00 池郷林道
16:20 駐車地


◎行程詳細
6:00に駐車地につき、準備して出発。
林業のモノレール軌道に沿って降りる。

余談だが、大峰の林業の手は深くまで伸びてるなとよく思う。ズルズルの泥壁や文字通り断崖絶壁のような場所にも太い鉄の杭が打ってあったり、ワイヤーを通してあったり、どうやってここまで資材を運んだのかと思うような場所に朽ち果てた小屋があったりする。
今通ってきた林道もそうだ。こんな山にそして川に道を作ろうと思い実行に移し完成させるのは並大抵じゃない。
自然に手が入るのを良しとしない意見もあると思うが、僕のような単純な人間はただ感心してしまう。その苦労や当時の生活を想像してみるけれど、結局いつも上手く想像できない。
昔の人はすごい。総量的な意志のパワーがすごい。
もちろん現代社会の僕たちも家に居ながらにしてあらゆることを知り、疑似体験をし、短縮された時間のおかげでいろいろな新しいことができるので、すごい。ベクトルの違い山の如し。
この先どうなっていくのか、地球が滅びても人間は滅びずにいるのか、少し気になるところだ。
最後の1人がいなくなる瞬間を見てみたい気もする。それが可能かどうかは抜群に頭の良い人間に委ねられている。僕が死んでしまうまでに技術が完成したら、その未来を見させて欲しいものだ。できるだけ安く、できればタダで。

と考えているうちに沢床に着き、入渓。

最初からゴーロで、しかも結構な巨岩帯で、進むのにヒーヒーなりながら進む。
こびりつくコケと水面の高さから見て水量も平時より少し多そう。
流れる水に流されないように飛び込んで岩の間を必死に泳いだり、ちょっとした乗越だけれどカムにあぶみをかけないと乗り越えられないようなところを越えて、5mの滝に到着。
滝左側のピンスカーが顕著な壁をエイドで越える。
以前に御在所でエイドの練習をしたが、その時は思いの外てこずった。その練習の成果か、早くも無く遅くも無い(?)ペースで登れた。
しっかり支点をとることができ、抜け口には残置のハーケンやボルトもあったりして、おせんさんにテンションをもらいながら支点を作ったりして、結構安心して登ることができた。
テンションもらわずとも、セルフビレイでやったら良かったかな?

5m滝の上で少し休憩して、淵を泳いでしばらく行くとネジ滝。
大きな釜の向こうにドドドと滝が落ちる。

おせんさんが取りつきに向かって釜を泳ぎ、本人初エイドで登り、テラスの上でピッチを切る。よっしゃ。
セカンドで僕が行き、続いてOKDさん。
ビレイ点のテラスは滝が真横に落ちてきていて、時折水飛沫がブワっとかかって会話するにも少し大声で喋らないと聞こえない。

セカンドで登ってテラスに着いた時、次のピッチは悪そうなトラバースだと思い、これは怖いなぁと思った。

次のピッチはOKDさんのリード。
僕が見てたトラバースではなく、直上する細い縦リスを登る。
正直なところ、縦リスはハーケンすぐ抜けるイメージしか無かったので、自分でも気付かぬうちに選択肢から外していた。

ハーケン抜けるんじゃ無いかとヒヤヒヤしながら、慎重にあぶみにのって登っていく。
静荷重には耐えれても落ちたらハーケンはすぐ抜けるだろう。
ハーケンが抜けてそのまま落ちれば一度テラスでバウンドして滝壺近くに落ちるだろう。
ビレイはおせんさんがしていて、僕は暇だったので、落ちたらどうするか考えていた。
下まで落ちてしまってロープに引っ張られて溺れるようなことになってしまったら、おそらくビレイ解除するのにもたつくだろうから、リードのロープを切って、自分のセルフを外して僕もダイブだ。
落ちた人をキャッチして、釜の向こう側まで泳いで引き上げよう。
うまくいくかなぁ?助けに行った僕まで溺れたら目も当てられないよなぁ。

と考えてるうちに無事にOKDさんが上に乗っこした。
ナイス!見てるこっちもヒヤヒヤする。
セカンドで上がると、グラグラするハーケンの根元にスリングをタイオフしてそこにプロテクションとあぶみをかけていた。
いつでもリード交代したろと思って構えていたけれど、マジで?これにあぶみかけて登ったん?と思う。漢の中の漢、OKDである。僕なら沢を良いことに登りながらチビってたな。

セカンドで快適にスリングやらなんやらを掴みまくって登り、おせんさんが回収しながら登る。
グラグラしてたハーケンも意外に効いていたようだ。
次のピッチはまたおせんさんリード。階段状を少し登って、トラバースして見えなくなってしばらくでコール。

3人とも無事にネジ滝の上にたどり着き、ポカポカ太陽の光の中で大休止。グッドロケーション!

そこから少し遡上して、時間もあったので大又谷の出合でロープワークの練習をしてから林道に上がり、駐車地へ。

下山完了。

---------------------------------------------

以上、山行記録でした。

池郷川中部、岩は白く輝いて、天気も良くてガシガシ登って、人工メインで登っていくのも初めてで楽しかったです。

今シーズンはたんまりリードさせてもらっているので今回は口笛吹きながらフォローさせてもらって、泳ぎも引っ張ってもらったりした。
ザックをワンザックにしておせんさんが最初から最後まで背負ってくれてツワモノだ。
僕はちょっとサボりすぎだったかも?

カムC4の0.75を序盤のどこかに落としてしまったようなので、また探しに来ないといけない。その時はあの縦リスをリードしよう!沢を良いことにチビりながら。

毎度、OKDさんおせんさんありがとうございました!

ついに次回はザクロ谷だ。天気良くあってくれ!!台風の影響でなんか逆に良い感じの天気になれ!!!



池郷川中部ゴルジュ帯遡行 2022/09/11

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ネジ滝一段目テラスにて


こんにちは!

ザクロ谷の遡行を週末に控え、寒さ核心と聞いてカーボローディングにいそしみ、うっすら肥えてきたおせんです( ^ω^ )

朝晩涼しい風も吹き始め、秋の気配を感じるようになってきましたね。

夏の間、肩が外れたり、流行病に倒れたりとトラブル続きでしたが、トレーニングを積み、イブキ嵓等の悪渓を経験し、脂肪を蓄え寒さに耐え得る身体づくりを行ってきました。

天高く馬肥ゆる秋ならぬ、私肥ゆる秋。

秋の戦場をザクロ谷と定め、最後の仕上げに向かったのが『池郷川本谷中部廊下帯』

池郷川は『一に池郷、二に前鬼、三に白川又、四に四ノ川、五に立合』と称される、関西屈指の大渓谷。

実際、川幅、巨岩、迫力ある水量、両岸が鋭く峭立する大ゴルジュ、と全てにおいてスケールの大きい沢でした。

そして、エイドでのリードを初体験させていただいた他、幾つもの泳ぎパートに、ボルダームーブで突破する手強い巨岩達、ショルダー+あぶみで突破するCS、長瀞で水泳中ふと上を見上げると両側から覆い被さるように聳り立つ圧倒的な嵓と、挙げ出したらキリが無い程、とても心躍る思い出深い山行になりました。

また、今回はザクロ谷を想定したレイヤリング(超厚着)で、登攀や行動にどれだけ影響が出るかの確認や、脱渓ポイントではユマーリングや倍力システムの練習を行う等『目指せ!ザクロ谷』トレーニング最終回です。


〜メンバー〜

おせん(リーダー)

OKD

岩瀬た

〜行程概要〜

6:20 駐車地出発

6:35 入渓

8:10 CS

9:00 5m滝エイド

11:00 ネジ滝

13:25 ネジ滝上

14:20 大又谷出合

14:45 倍力システム等トレーニング

15:30 脱渓

16:00 林道

16:20 駐車地

〜行程詳細〜

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準備を整え出発!


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至る所に巨岩

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大CSの岩間をショルダー+アブミで。
C4の4番がよく効いて、安心して体重を預けられました。
岩間からの水が顔にぶち当たり、ちょっと溺れそうになりながらも左差し、先の小CSを掴みなんとか身体を引き上げる。
若干ハングしており、アブミでバランス取るのが難しかった。

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5m滝左側をエイドで、岩瀬君リード
カム、マイクロカムがよく効いていた印象
フォローは安心快適でした。

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OKDさんが回収
回収にもコツが要りそう

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長瀞をリードで泳ぎ後続をロープで引っ張る
効率的なエコ遡行の練習

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今回のハイライト『ネジ滝』

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エイドによるリード初体験、思い出の滝になりました🙏
マイクロカム、スリングあぶみで足場を作り、キャメロットや岩の出っ張りにスリングかけたりしてプロテクションを取っていく。
キャメロット0.75を使おうとギアスリングを探すも見当たらず、他の使い慣れていないメーカーのカムの有効幅がパッと分からずもたつく。
普段から色々なメーカーのカムを使い慣れておくと時間短縮になるなと感じた。
逆に、使い慣れたキャメロットなら直ぐに設置出来そうと考え、Z4,C4をひと揃え購入する事を決心しました。(お金が貯まれば)

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ネジ滝一段目のテラスにてピッチを切る。
当初、テラスで切らずに『そのまま行けたら行っていいよ』と言われ『?』となる。
何故なら自分が事前に調べた記録だと、一段目のテラスに登った後、ビレイヤーから見えない岸壁の向こう、水線に向かってヌルヌル激悪トラバースが待っているはずだから。
『?』となりながらも、とりあえず泳いで取り付きテラスに上がる。
やはりビレイヤーの死角になるし、水線に向かうトラバースも凄く悪そうなので、ピッチを切る。
後に分かったことだが、『そのまま行けたら〜』というのは一段目テラスから直上のことだったようで、お互い認識に齟齬があったよう。
疑問は疑問のままにせず、事前にしっかり打ち合わせる事が大事だなと感じた。
何はともあれ、得るものの多いピッチだった。

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一段目テラスから直上が安全牌という事で、OKDさんが一生懸命縦リスにハーケンを打ち込む。

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一段目テラスからネジ滝バックに集合写真(?)
飛沫が凄い

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OKDさんがヌメる岩肌を縦リスハーケンエイドで乗越す。
ハーケンを打ち尽くした為、二段目のテラスでピッチを切る。

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岩瀬君セカンド
ラスト、回収はおせん、ハーケンがよくキマってハンマーを持つ腕がシビレました。
ただ、あまり強固な支点では無かったそうで、ちょっと肥えた自分が身体を預けハーケンを回収している間、支点が吹っ飛ぶんじゃないかとヒヤヒヤしていたそう…知らぬが仏😇

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フィナーレは私が行かせてもらいました。
階段状で容易。

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ネジ滝上は岩肌に日が差す明るく開けた場所。
登りながら徐々に明るくなっていく景色と、核心を乗り切った達成感も相まり込み上げてくるものがある。
そんな最終ピッチを譲っていただいた二人には、感謝しかありません🥲
残置で支点をとり皆を迎え入れる。

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ネジ滝上にて大休止。
『今まで来た沢の中で一番美しい』とは岩瀬君評。
達成感も相まって三割増し位に輝いて見えました。

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大又谷出合

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緑の回廊

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脱渓ポイントに到着
緑の回廊の奥、飛沫が陽に照らされエンジェルラダーのよう

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そんなグッドロケーションでロープワークの練習

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倍力システムで荷(おせん)上げ。
重くてすみません。

〜終わりに〜
ザクロ谷の遡行Xデーまで残すところ数日。
天候等の不安材料はありますが、人事は尽くしました。
あとは天命を待つばかりです。
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