2023年10月

鬼ヶ牙クライミング

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 こんにちは須川雄です。晴天の秋空の中、鬼ヶ牙にクライミングを楽しんできました。

鬼ヶ牙は三重県亀山市の石水渓谷にある巨岩を積み上げたようなゴツゴツした岩肌が特徴の488mの低山です。最近は新名神高速道路から一望できますが、古くからクライミングゲレンデとして楽しまれていたようです。

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■メンバー 長野・須川雄(記)

 

108

8:00        石水渓キャンプ場発

8:10     取付き

1200   クライミング終了

1230   鬼ヶ牙ピーク

1400   石水渓キャンプ場


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 早朝に神戸を出発する。第二阪奈道路の宝来ICから地道で行くと2時間半ほどで安く行ける。石水渓キャンプ場の駐車場に車を停めて10分ほど歩くと鬼ヶ牙ルートの取付きに着く。老夫婦の先行パーティーがいるが、先に登らせてもらう。
 
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 1
ピッチ目は須川リード。ゆるいスラブでフリクションが良く効き快適に登れる。岩の表面が風化している箇所があるのでスリップには注意。ハンガーボルトの中間支点が整備されているが、中にはグラグラな支点もあるので注意が必要。このピッチは複数ラインがあるが、今回は一番右側を登った。
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 2
ピッチ目は長野リード。今回の核心ピッチだ。出だしが2ルートあり左側はA0、右側は少しハングしているのでアブミがある方が登りやすい。今回は右側のルートを登る。中間支点は連打されているが、ハンガーボルトはどれもグラグラでリングボルトの方がしっかりしている。久しぶりのアブミを使ったエイドクライミングなので、回収やレストに戸惑ってしまう。エイドクライミング慣れてきたところで、小ハングが終了しスラブになるが、急にフリークライミングになるので頭の切り替えが難しく緊張する。

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 3
ピッチ目は須川リード、徐々に傾斜がきつくなるスラブを登る。ハンガーボルト通りに行くと、上部で少しテクニカルな箇所がある。A0であれば容易に超えられるがしっかりしたハンガーボルトがあるのでフリーで超える。

45ピッチ目は長野リード。ここからはブッシュ交じりの簡単なクライミングで上部は木登りや木の根っこを持ちながら進む。60mいっぱい伸ばし、5ピッチ目の途中からはコンテで通過。落石防止のワイヤーが出てくるので、ワイヤーを持ちながら登る。

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6ピッチ目は須川リード。このあたりから強風が吹き出す。風の通り道なのか晴天でも風は強い。ふらついてバランスを崩さないように1つ目のピークを目指す。ロケーションも最高で伊勢湾まで見渡せる。ピークを直登しようとしたが難しく、直下を左に巻く。ロープが屈折し重くなるので、登り終えたらロープをピーク直下から流れるように動かした方が良い。

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 このピークでクライミングは終了。東峰までは、ロープ不要だが、滑落に注意しながら進む。途中フィックスロープが張っている箇所をトラバースするなど気は抜けない。東峰からは登山道になるので急に歩きやすくなる。鬼ヶ牙ピーク手前の展望地で景色を楽しみながら昼食をとる。下山は駐車場まで30分ほどだが、一般登山道にしては急斜面の悪場が続くのでスリップには注意が必要。石水渓谷はボルダリングも楽しめる岩場が沢山あるが、連日の寝不足であくびが止まらないので、早々に神戸まで帰る。
  ※鬼ヶ牙は以前から行きたいと思っていたルートでした。マルチピッチ・支点がしっかりしている・アプローチ近い・ロケーション最高という素晴らしい好ルートでした。一緒に登ってくれた長野さん。ありがとうございました。

※ヌンチャクはパーティーで10本は必要。カムは使うところ無し

楊梅の滝 大滝登攀

楊梅の滝 大滝登攀

 

こんにちは須川雄です。最近、急に肌寒くなってきましたが比良の楊梅の滝にOKD、岩瀬た、須川雄の3人で行ってきました。比良山の楊梅の滝は、滋賀県で一番落差のある滝で雌滝(15m)、薬研の滝(21m)、雄滝(40m)の3つの滝で構成されています。1554年に足利義輝が楊梅の滝(ヤマモモノタキ)と名付けました。今では音読みで(ヨウバイノタキ)と呼ぶのが一般的です。沢登り歴は長いですが、初めての大滝登攀で緊張しましたが痺れるクライミングができましたので報告します。

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■メンバー OKD、岩瀬た、YS

 

108

8:00      北小松登山口駐車場発

8:10    楊梅の滝

13:00    獅子岩

14:30    北小松駐車場

早朝に神戸を出発し、JR北小松にある大津市比良げんき村の奥にある北小松登山口に駐車。沢装備を整えて出発。登山道を5分ほど歩くと雌滝に到着、アプローチが短く体が温まっていない。雌滝は15mと短いが、傾斜もありスタンスも少なくヌルヌルして登れる気がしない。自分の判断基準なら迷わず巻く滝だが、岩瀬たさんがリード。釜を数メートル泳いで取り着く、左岸を登るが出だしに足がかりがないので難しい。木の根っこを掴みながら上る。私はセカンドで登るがフェルト靴が滑り手も足も出ない。腕力で何とか登りきることができたが、予想していたより難しく前途多難で意気消沈する。

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雌滝を超えると薬研の滝に続く。事前情報によると熟練者ならロープ不要と聞いていたが、それは水線から外れた左岸を進んだ場合。水線を進むとホールドスタンスともに乏しく難しい。セカンドでも登れず、ユマーリングで手がかりを作りながら、何とか突破するしかなかった。

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お次が、本沢のメインの雄滝。ここでOKDさんがリードを交代。最近雨が降っていないので、水量は少なめだが40mの滝の迫力は凄まじい。左岸から取付く。途中でリングボルトが数か所入っている。出だしはスタンスもあり、雌滝や薬研の滝よりは登りやすい。滝の中央を直登するルートをとっているので、全身ずぶ濡れになりながら登る。途中から右岸にトラバースする。このトラバースがいやらしい。水線から外れてクラックを超えて、立木のあるテラスへ。このピッチはセカンドであれば何とか登れるグレードで楽しめた。しかし水量が多ければ手も足も出ないと思う。季節的にかなり寒かったが、大滝をシャワークライミングしながら登る快感は今までになくクレイジーだがクライミングハイ状態になり興奮する。

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大滝最終の雄滝2ピッチ目、岩瀬たさんがリード。立木のテラスまで登ってきているので、水線まで横切るのが困難。このまま巻いてしまうルートもあるようだが、逃げないで水線まで戻り、果敢に挑戦を選ぶ。トラバースがスタンスもホールドも少ないうえに、ツルツルと滑るので困難を極める。寒さと恐怖で震えながら、岩瀬たさんのリードを見守る。危なげなく一歩一歩着実にスタンスを決めていき、途中で足を大きく上げてヒールフックで登るなど信じられないムーブで超えていく。落ち口直下も、支点もなくホールドも無い中で、冷静に一歩一歩着実に進んで行く姿は頼もしい。ここをリードできるメンタルはすごい。強い男で尊敬する。

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雄滝の2ピッチ目をセカンドで登るが、出だしのトラバースで思いっきり滑落してしまう。左足が岩に挟まったまま右足がスリップしてしまったので、前のめりになったまま落ちてしまう。セカンドなので滑落距離は短く怪我はなかったが、テンションは下がってしまう。落ち口近くの上部もスタンスも乏しくツルツルで、足に立ち込めている自信がなく、またもやユマーリングで通過する。自分の沢靴はフェルトだが、今回はラバーの方がよさそうだった。金たわしも必携なので、来期は揃えたい。

 

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楊梅の滝を超えると、獅子岩に着く。岸壁の上部に獅子に見える岩があるので獅子岩。3ピッチあるが、ルートを選べば簡単。沢靴からクライミングシューズに履き替えたので、フリクションが全然違うので快適だ。ここはリードさせてもらい、3ピットのところを2ピッチで超える。獅子岩の頭に着くと琵琶湖が一望でき壮大な景色を楽しめる。このあたりから雨が降ってきたが、アプローチが短いので、森林の傘の下ほとんど濡れずに下山することができた。

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今回初めての、大滝登攀を経験した。今まで大滝は登れないので巻くものと思っていたが、最近の会の記録を見て興味があった。実際登ってみて、難しさを知った反面、全く手が出ないとは思わなかった。これからもトレーニングを積んで挑戦して行きたいと思う。新たな山の楽しみ方を教えてくれたOKDさん、岩瀬たさんに感謝します。


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