2025年01月

2025.01.24〜25 本沢温泉と稲子岳

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 一泊二日で八ヶ岳の本沢温泉を堪能し、稲子岳南壁を登ってきました。

 メンバー〜N野(L)、おせん(記録)

〜1日目、本沢温泉『雲上の湯』〜
 半休を取得し、22時神戸発。
 本沢温泉入口駐車場におせん号を駐め、日の出と共に出発。
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 今回は2人で会の4テン使用、ギア類、寝具、食材などを詰めて歩荷。
 午前中に本沢温泉に到着、チェックインを済ませ、テントを設営。(幕営一人1,000円、野天風呂1,000円)
 1日目は偵察とトレース付ける予定だったけど、面倒になって予定変更。
 テン場から10分程山道を歩き日本最高所の野天風呂、本沢温泉雲上の湯(2,150m)』にゆっくり浸かることにする。
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 八ヶ岳ブルーと雪に覆われた沢沿いに、木で枠作られた野天風呂がポツンとある。
 濁りのある源泉が豊富に湧き出ており、木枠に湯の花が形成され、前に人が入ってから相当時間が経っている。
 晴天でも氷点下の為、熱過ぎずちょうど良い湯加減、一杯だけ乾杯する。
 他に入浴客現れず貸切状態。
 温冷交代浴を繰り返し、気付けばとっくに昼が過ぎていた。
 少し小腹が空いたので、山荘で『きのこそば』を注文、小屋前のテーブルで頂く。
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 関東のそば初体験、味が濃く登山で疲れた身体に染み渡る。
 キノコも大きく不揃いで、ここでしか食べられないプレミア感も手伝って最高に美味しい。
 また食べたい。
 店員さんがとても親切。
 本沢温泉の風情ある手ぬぐいも手に入れ、テントでお昼寝。(手ぬぐい1,200円)
 起きると午後6時。
 夕食はN氏特製『発酵白菜鍋』
 白菜の漬物と豚バラ、他具材や香辛料多々、中国の料理らしく、シンプルにめちゃくちゃ美味、〆はサリ麺。
 午後9時頃就寝。

〜2日目、稲子岳南壁左方カンテルート〜
 午前3時起床。
 おせん特製ぜんざいをお腹に入れ、登攀具を背負いテントを後にする。
 朝日に照らされた稲子岳の岩壁が聳立。
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 傾斜のキツい雪面をラッセルしながら取付きへと進む。
 ポイントを見落とし、変則ルート取付きまで進んだところで気が付き引き返す。
 夜明け前から全身運動(ラッセル)を強いられ、随分消耗した。

 9:40取付き
 1P 35m上昇バンド N氏
 2P 30m凹状 おせん
 3P 35mチムニー N氏
 以降コンテ
 12:30登攀終了
 ダブルロープ50m、カム#1〜2、アルヌンいくつか使用。
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 気合いを入れてバイル、アックス、予備のグローブ、ビレイパーカーまで持ってきたけど、雪なんて殆ど着いておらず、ドライで暖かい岩場だったので素手で登った。
 ボルトも沢山打たれており、緊張する場面は無い。
 チムニーを抜け稜線に出るまでに、フェースや凹状の壁があったみたいだけどよく分からず、コンテで抜けて終了。
 記念撮影後下山。
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 一般登山道復帰までも所々ラッセル、シャリバテでテン場に帰着、撤収後這々の体で午後6:30下山完了。
 駒ヶ岳SAでカツカレーを食べ深夜に帰神。

〜まとめ〜
 正直クライミングパートは、労力に見合わないものだった。
 ただ、きのこそばと発酵白菜鍋、本沢温泉は、季節を変えてリピートしたい。

2025.01.19 氷ノ山流れ尾

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 昨夏、八木川を遡行した際、時間の都合で登頂を断念した氷ノ山山頂。
 今回は、流れ尾からアプローチ。

メンバー〜おせん(L・記)、N野(SL)、N村

 今山行の価値ある点として、リフトを使用せず福定親水公園の支尾根から取り付き頂上まで真っ直ぐ突き上げたこと。

 N村君がおせん宅に前泊、夜中の3時にN野氏と合流し、おせん号に人と荷物をギュウギュウに押し込み出発。

氷ノ山国際スキー場の駐車場(1,500円後払い)に駐車、7:00装備を整え出発。快晴。
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 福定親水公園まで歩き、同駐車場の斜面から取付く。

 いきなりのラッセル、すぐ支尾根に乗り3人交代番子で突き進む。

 深雪且つ急峻にも関わらず、ラッセルが相当楽しい2人(N野、N村)は歓喜の雄叫びを上げながら突き進むが、おせん(ヘビー級)だけ身体が深雪に沈み、這いずり出してを繰り返し、熊が冬眠する理由を身をもって学んだ。

 途中、メンバーに『この先の積雪量によっては、ゲレンデトップ合流地点で自分だけ撤退する可能性がある。その時はN野氏をリーダーに据え、2人で登頂して欲しい』と伝えた。

 しかし、N村君の『その時は全員で下山します』の声で奮起、『二人に快晴の氷ノ山ブルーを見せたい』という想いで気合いを入れたのも束の間、ゲレンデトップからはしっかりトレースがついていた。
 
 N村君の『トレース外しますよね』の問いにはリーダー権限を発動、その後はスムーズに前進、心配は杞憂に終わった。

 12:50登頂。

 それまでの苦労を労うかの様な氷ノ山ブルーに、真っ白な雪原にポツンとある赤いレトロな山小屋、360度最高の展望はまるで天国で、流れ尾は、そこに至る階段の様だった。

 この日に登頂出来た幸運と、強力なメンバー2人の活躍に感謝し、達成感に酔いしれた。

 ロープを出す場面も無く、2人には物足りない行程だったかもしれないが、山頂の景色を見て最高だと笑顔を見せていたことが嬉しかった。

 東尾根からあっという間に下山、和田山の王将で軽打ち上げ、山行中撮影した写真を交換し帰路についた。

 とても良い思い出になったと思う。

 スノーモンスターはまだまだ生育途中だったので、次は2月の最盛期に、氷ノ山ブルーをバックに最高の状態で見てみたい。

 もちろん次回は、スノーシューを携えて氷ノ越・三ノ丸周回コースをゆるふわハイキング一択。


〜メモ〜
ワカン、アイゼン、アバランチギア必携

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2025.1.13 堂満ルンゼ中央稜

新人の中村です。
初めて記録を書きます。

中村、須川さん、川さん、橘さんの4人で堂満ルンゼ中央稜に行ってきました。
前々から行きたいと思っていたルートなので行くことができて嬉しいです。天気も悪くなく、4人揃ってナイスなクライミングとなりました。

以下、記録です。


前夜初で夜11時半ごろイン谷口に到着。
橘さんがメルカリで1万円で購入したという4テンで宴会した。
日本酒と焼酎の熱燗をいただく。今度から僕も持っていこう。

僕が持ってきたファミマの冷凍の牛カルビ飯も大好評でした。モンベルのフライパンは、料理するのは手間だけど温かいものが食べたい冬の宴会にもってこいですね。

昨日の酒が残っているようないないような、重い体を持ち上げ出発。
朝イチの長い林道歩きはけっこうしんどいです。
アプローチ











そして中央稜へのアプローチはよくわからないです。スミマセン。

1P下部











取り付きにて

1P 岩稜

出だしが核心で、若干被っている。気持ち程度のカムを決め、思い切り乗っ越した。

スタンディングアックスビレイでセカンドを引き上げるが、シビアな個所があるピッチでは簡易ビレイは心もとない。
須川さんによると、ビレイ点の後ろの大岩にカムで終了点が取れるそうだ。

2P 雪稜
2P











1P目終了点から大岩を右巻きに登りリッジに乗る。快適な雪稜登攀だが、ピナクルのクライムダウンがあり少々面食らう。

3P 雪稜
3P











本来は4P目のチムニーの下のルンゼを登るようだが、今回はその横のスノーリッジを行った。

このリッジは雪があまり付着していないようで、橘さんのラッセルで地面が露出していた。
しかも地面は少々脆く、土にアイゼンを蹴り込む、まるで沢の高巻きのようなクライミングとなった。

4P チムニー
4P











スタンスがほとんど見当たらない。
木の根を頼りにステミング気味で体を持ち上げる、ちょっぴり痺れるクライミングとなった。

橘さんによると、本来は階段状になっているそうだ。崩壊したのか、雪で埋まっていただけなのか...

途中、うっかり浮き石に手をかけてしまった。
幸い落石には至らなかったが、アルパインではこういうところも注意しないといけないな。

5P 雪稜

快適な雪稜。途中、短いナイフリッジが現れる。

6P 岩稜
5P











出だしはスラブで少し気持ち悪い。
写真にある岩場を抜けると立派なスラブがあらわれるが、難しそうなので今回は巻いた。ロープがかなり屈曲するので最後はめちゃくちゃ重かった。上手い人なら直登できるんだろうな。


ここでクライミングセクションは終了となり、安全地帯まで10メートルほど登ってロープを解除した。

帰りは雪も安定していたので1ルンゼから下降する。
30分程度で林道まで戻ることができた。堂満岳まで登っていたらどれくらい時間がかかっただろうか?


以上、記録でした。
初めての堂満ルンゼ中央稜は、年末に小同心クラックを登っていたこともあり、わりと簡単でアルパインの入門にはもってこいのルートだと思いました。とはいえ、同時にクライミング能力もある程度ないと厳しいなとも思ったり。

カムはキャメロットの0.5-3が有効。
スリングは60cmを使うことが多かった。

2024.12.31-2025.1.2 南八ヶ岳 旭岳東稜

あけましておめでとうございます。

はじめまして、新人の川です。


年末年始の連休に南八ヶ岳は旭岳東稜に行ってきました。


自身初のアルパインクライミングだったこともあり詳細な記録を取る余裕もなかったため、
僭越ながら山行を通して感じたことを中心に書き綴っていきます。

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以下は、新人が厳冬の八ヶ岳で洗礼を受けた記録になります。


■1日目(2024年12月31日) ~美しの森から出合小屋まで~

深夜1時に神戸を出発。ガラガラの名神と中央道を経て予定より早く美しの森駐車場に到着。

宴会セットのおかげで26kgを超えているであろうザックが不安だったものの担いでみると何とか大丈夫そう。
直近に歩荷トレを何度かやっておいて良かったと過去の自分に感謝した。


林道を歩き堰堤越えを何度も経て、あっという間に拠点となる出合小屋に到着。
小屋はもぬけの殻で(私たちと同じく旭岳東稜を登攀予定の2人組パーティが後からやってきたのみ)、
4テンでの4人テント泊から小屋での至極快適な宿泊に変更となった。


落ち着いた頃に寄せ鍋と飲酒による宴会が催され1日目は過ぎていった。

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■2日目(2025年1月1日) ~旭岳東稜の登攀~

午前1時過ぎ、目が覚めるとすでに皆起床していたため、そそくさとシュラフから這い出る。
各自朝食を済ませ、予定通り3時に出発。期待と不安が入り混じる2日目がスタートした。

小屋から沢筋の右岸を少し辿り、前日に偵察していた尾根末端に取り付く。
途中1箇所で懸垂下降をこなし、5~10m程度のちょっとした岩場でお助け紐を出してもらいつつ高度を上げていく。


五段の宮直下の急斜面に差し掛かり、小屋で宿泊していた2人パーティが追いついてきたので先頭を譲ると、瞬く間に斜面の上部へと消えてしまった。
それに対して私はというと、落ちれば明らかにアウトな急斜面でアイゼンの前爪がキマっているかどうにも信用ができず、かなりもたついていた。

「こんな斜面でいったい何十分無駄にするつもりだ?」という思いが一瞬頭をよぎるものの、
落ちれば元も子もないので一歩ずつアイゼンとアックスが効いていることを確認しながら慎重に登る。
もはや「怖い」といった感覚ではなく「落ちないよう一挙一動に全集中しよう」という感覚だけが頭を支配していた。

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私にとっての核心部をどうにか抜け、五段の宮の取り付きに這い出る。安堵感と快晴の八ヶ岳ブルーの絶景を前に緊張が途切れ、ただただ眠くなりそうな感覚だった。

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▲五段の宮取り付きから赤岳方面の眺望


その頃、ちょうど先行パーティが五段の宮に正面から取り付くところだった。安定感のある登りで強いクライマーだというのが伝わってくるのと同時に「こりゃ直登はムリだな」と直感する。


10時頃、藤本さんが左側の草付きより五段の宮登攀を開始。
三段目の少し下辺りにある太い潅木でロープをフィックスし、続いて私がアッセンダーでユマーリングのように登っていく。
終了点に辿り着き「こんなとこリードするなんて凄い!」と驚いていると、藤本さん曰く「支点たくさん取れるから簡単やで」とのこと。マジっすか…


2P目を登り終え時計に目をやると、すでに14時40分。日没のちょうど2時間前だった。
私のような不慣れなメンバーがいるとこんなに時間が掛かるのかと申し訳なさでいっぱいだった。


3P目と5P目はお互いコールが届かず、ロープがいっぱいまで伸びる。


5P目終了点で山頂直下に出るもついに日没を迎える。
そこから藤本さんが山頂までロープを伸ばしたところ、簡単なのでフリーで行けるとのこと。
セルフビレイを解除し最後の斜面を駆け登る。


登頂の喜びに浸れると思いきや、山頂に出た瞬間に長野県側から猛烈な風が襲いかかってきた。
そういえば雲の流れめっちゃ早かったなぁなどと思い返しながら、記念撮影の余裕もなく早々にツルネ東稜まで試練の稜線を辿り始める。

暴風で身体が持っていかれそうになり、氷の粒が顔面に突き刺さる。こりゃ厳しい。
快晴微風というこれ以上ない好条件で忘れかけていたけど、厳冬期の八ヶ岳にいるということを嫌でも思い出させられた。


何とかツルネ東稜に逃げ込むと嘘のように風が凪いだ。各々体勢を立て直し下降を開始する。

赤テープ豊富な尾根をダラダラと下り続け、21時頃にようやく出合小屋に帰還。
件の2人組パーティはすでに撤収していた。

もはや夕飯を食べる気力もなく、冷え切った体を温めるために熱燗を煽り、
申し訳程度のツマミを胃袋に収めてシュラフに潜り込んだ。


■3日目(2025年1月2日) ~下山~

7時前に目が覚め、昨晩食べる予定だったカレー鍋を作り始める。
出汁が効いたのか、いくらでも食べられるくらい美味しかった。


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食後一息ついたところで、本日入山してきた2人組が入ってきたのをきっかけに下山準備を始める。
食料を消費したにもかかわらず入山時と重さが変わっていないどころか更に重くなったんじゃないかと思えるくらいザックが成長しており、
下山はお気楽ハイキングだと楽観視していた私の期待は粉々に打ち砕かれることとなった。
(1日目よりは歩行が多少楽だったので実際は軽くなっていたと思う)


下山後は小淵沢IC近くにある「塚治朗」でボリュームのある蕎麦をいただきました。

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■まとめ

今回、旭岳東稜という私にとって分不相応とも言える場所から無事に帰ってこられたのは、
ひとえに経験豊富な先輩方のサポートがあったからであり、自身の実力不足をこの上なく痛感しました。

それと同時にアルパインクライミングの楽しさの一端を味わった気がします。(実際めっちゃ楽しかったです)

ご一緒させていただいた藤本さん、須川さん、岩瀬さん、本当にありがとうございました!

これまで以上にトレーニングに勤しんでまいります!

厳冬期の八ヶ岳 旭岳東陵

八ヶ岳 旭岳東陵
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こんにちは須川雄です。正月山行は涸沢岳西尾根~穂高に行く予定でしたが、年末年始の冬型が厳しい予報でしたので八ヶ岳の旭岳東陵に変更しました。八ヶ岳の旭岳は2671m。旭岳東陵は18年前に滝口さんと岩瀬さんで取付いて敗退したルート。今回は岩瀬さんとエースの大さん、期待の新人の川さんの4人で行ってきました。

 ■メンバー L大さん 岩瀬ひ 川さん 須川(記録) 
▶1日目 20241231
・730分 美しの森到着
・815分 美しの森出発
・1050分 出会い小屋着
連日、日本海側の豪雪のニュースが流れているが八ヶ岳の雪は少ない。美しの森から出会い小屋まで3時間ほど。宴会セットが重くザックが肩に食い込んで辛い。雪のない林道を歩き、途中から川俣川地獄谷に降りる。堰堤をいくつも越えて標高2037mの出会い小屋へ。

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出会い小屋は香港から来た若い二人組の男女パーティーがいるだけで空いている。テントを張る予定だったが、広い小屋を使えて快適。小屋の隣にはトイレもある。
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今日は低気圧の影響で、ずっと雪が降っている。しんしんと降る雪の中、旭岳東陵の取付きまで偵察する。すぐに小屋に戻り、特製寄せ鍋で宴会して早めに就寝。
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▶二日目 2025
11
・1時 起床
3時 出会い小屋発
610分 日の出
820分 雪壁
930分 五段の宮取付き
1000分 1ピッチ目 五段の宮左の草付き
1210分 2ピッチ目 五段の宮(3段目~)
1450分 3ピッチ目 ナイフリッジ
1620分 4ピッチ目 岩稜帯
1712分 5ピッチ目 岩稜帯
1730分 旭岳ピーク
1830分 ツルネ下降路
2110分 出会い小屋着
1時に起床し各自朝食を食べて3時に出発。昨日は一日中雪が降ったが、ところどころトレースが残っている。旭岳東陵は権現沢と上ノ権現沢の出会うところの急登をラッセルしながら登る。尾根はやせていているので、尾根伝いに歩ければルートを間違えることはない。


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標高2150m辺りで尾根が切れ落ちており進めない。ロープを出して懸垂する。ここからやせ尾根が続き両側が切れているために二回ほどロープを出す。2250m地点には少し広い場所があるので、テントを張ることが可能。急斜面が続きアックスを草付きの斜面に刺しながら登る。このあたりで日が昇ってくる。暗闇にオレンジが浮かび上がり、赤い光線が雪面を照らす。
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日の出の瞬間は見れなかったがモルゲンロードで朝焼けに染まった山が美しい。振り向けば富士山が見える。元旦から日の出と富士山で縁起がいい。
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標高2500m辺りは雪壁になり凍った草付きにアックスを刺しながら登る。下が切れ落ちているのでダブルアックスが必要。新人の川さんがアックスに不慣れで苦戦している。このあたりで、香港人パーティーに追い付かれラッセルを代わってもらう。サラサラ雪のラッセルと急な草付きの雪壁。落ちると止まらない緊張感の中で川さんも奮闘。
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標高2550mの五段の宮に到着。まさに岩が5段になっている岩壁で圧巻。大迫力で直登は難しそう。
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先に着いていた香港人パーティーは直登で登っている。プロテクションも取れず厳しそうだ。文献ではⅣ級+。太陽も登り気温も上がり暖かい。晴天の下、赤岳も一望できテンションも上がる。
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ピッチ目は大さんが左の草付きをリード。ハイマツの灌木で支点を取りながらダブルアックスで登攀。下がスパッと切れ落ちていて高度感が半端ない。緊張感が続くクライミングだが、大さんが安定した登りで進んで行くのが頼もしい。一本のロープで終了点にフィクスし、川さんと岩瀬さんがアッセンダーで登り須川引き上げで登る方式なので時間がかかる。
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2ピッチ目も大さんが五段の宮の3段目の少し左からいっぱい伸ばす。ところどころ岩が浮いていて気持ち悪い。先ほどより支点を取る箇所が少ないようだ。岩に着いた雪を落としながら直登してから左上していく。
3ピッチ目はナイフリッジの雪稜で須川がリードする。先行パーティーがトレースを付けてくれているのでなんとか通過できたがトレースがなければ両側が切れ落ちたナイフリッジは気持ち悪い。雪の下に埋もれているハイマツを掘り出してプロテクションを取りながら進む。


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ピッチ目は旭岳の肩までの雪壁。五段の宮のような難しさはないが、滑落すると一巻の終わりで緊張が続く。このあたりで太陽が権現岳の陰になり、急に寒くなる。予想以上に時間がかかっているので日が暮れるまでに安全圏の稜線まで出れるか不安になる。すぐ近くに権現岳のピークが見えているが、旭岳のピークは見えない。
5ピッチ目は肩から頂上直下までの岩稜帯。権現岳が太陽を隠すので、かなり寒くなり風も出てきて焦る。
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ピッチ目終了時点で日が暮れてしまいヘッドランプ着用。旭岳のピークは目と鼻の先。ここからピークまではロープ不要でコンテで通過する。念願の旭岳のピークに到着するが、真っ暗の上に強風で感激する間もなく下山に取り掛かる。

旭岳のピークからツルネ下降の取付きまでは一般縦走路。バリエーションルートのようないやらしさはないが、強風でバランスが崩れる。吹雪ではないだけましだが、旭岳からツルネまでの急なくだりを慎重に下る。
ツルネに入ると風も治まり小休憩する。緊張感が解け一気に疲れが出て座り込んでしまう。行動時間も長くかなり消耗しており、疲労困憊で足が踏ん張れずフラフラになる。ツルネの東陵はトレースがあり、赤テープも豊富にあるので道に迷うことはなかった。なんとか出会い小屋に着いた時には出発から18時間行動していた。香港人のパーティーは下山しており、自分たちしかいない出会い小屋で食事も食べずにそのまま寝てしまう。

 

▶3日目 2025年1月2

730分に外の明るさで目が覚める。疲れすぎて一度も起きなかった。昨日の夕食予定だったカレー鍋を食べる。疲れ果てた体に染みてかなり美味しい。

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重たいザックを背負い、美しの森へ。道の駅こぶちさわの延命の湯で疲れを落とし神戸まで帰る。

 

※今回は天候もよく五段の宮からは先行パーティーのトレースもある好条件。計画よりかなり時間がかかってしまったのは、大さん以外のメンバーの実力不足。これからトレーニングを積み、来年こそは涸沢岳西尾根から奥穂高を目指したい。
個人山行が主体の中で新人育成の山行にご一緒してくれた大さん。長年のパートナーの岩瀬さん。やる気のあふれる新人の川さん。楽しい山行を共にできて楽しかったです。ありがとうございました。また行きましょう!

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