蘇武岳山スキー 平成24年1月15日(日) Y山(単独)
加藤文太郎・植村直己が愛した故郷の山、蘇武岳へ山スキーに行ってきました。
当初1/14(土)に行く予定でしたが、1/15(日)の休日出勤が無くなり、且つ日曜日の方が冬型気圧配置が緩んで風が弱そうな天気図だったんで、1/15(日)に日程変更。
単独行の強みでフレキシブルに山行予定を組めます。
06:38閉鎖された名色スキー場を出発。
06:00に駐車場から出発するつもりでしたが、初めての場所で暗くて道がよく分からず辺りが明るくなり始める頃に出発を遅らせました。
積雪は十分で、トレースの全くないゲレンデをスタートからシール登高。
振り返ると、単独ボーダーに追跡されてました。
ゲレンデトップの斜面には巨大な雪庇が。
雪庇を迂回し、樹林帯を登高し、ゲレンデトップの尾根に出ました。
左側は雪庇の為、右側の樹林帯に沿って進みます。
08:27ゲレンデトップの旧リフト降り場着。
さて、ここから本格的に読図開始。
気を引き締めて出発するも、いきなりあらぬ方向へ進んでしまい、地形図とコンパスを使用し、間違いに気付く。
地形図・コンパスを使用して正しいルートを見出だし、蘇武岳へ向かう。
初めてのルートの為、頻繁に地形図・コンパス・高度計で現在地を確認しつつルートファインディング。緊張するけど、最高に楽しい♪
ここまで読図をするのは昨年2月の視界不良の氷ノ山以来。
残雪期の乗鞍・御嶽でも結構読図をしましたが、残雪期で天候が良く、視界が効いていたので厳冬期の氷ノ山ほどのシビアさはありませんでした。
緊張しながらも読図を楽しみつつ進んでいくと、スキーツアーの標識がありました。
これで間違いなく蘇武岳へ向かっていることが判明。一安心。
自分では正しくルートファインディングしているつもりでも尾根一本間違えたら大変なことになりますからね。
程良い起伏があり、スキーツアーには持って来いのルート。スノーボード向きじゃないルートですね。
樹氷が満開です。
標高を上げるにつれ、ガスが掛かり始める。ホワイトモンスター越しに見た山頂方面。
視界が悪い中、顕著なコルに出ましたが現在地がはっきりせず。
およその見当をつけ、目の前の雪庇を迂回して尾根に出る。
10:52地形図・コンパス・高度計を確認すると、どうも蘇武岳山頂に着いたっぽいが、視界不良で山座同定ができず、イマイチ自信が無い。
雪庇を迂回して登ってきた方向を見やるも視界が効かず・・・
とりあえず、頂上台地と思しき場所で最も標高が高い地点と思われる場所周辺を捜索。
すると明らかに人工物と思われる木片が雪面から覗いているのを発見。
スコップを出すのも面倒なので、手で雪面を掘り下げると頂上標識が出てきました。
「俺のルートファインディングも大したもんだ」と自画自賛(笑)
頂上は気温マイナス7℃、風速は4~5m/sといったところで、肌寒くなってきたのでハードシェルを羽織り、下山準備。
掘り起こした山頂標識付近の頂上台地。
後は自分のトレースを辿ってゲレンデに戻り、ゲレンデを気持ち良く滑走するのみ。
しばらく自分のトレースを辿っていくと、途中からスノーシューと思しきトレースが脇から合流してゲレンデ方面へ向かっているのを発見。他にもスキーのトレースがあり、どのルートでここまで来たんだろう?と疑問に思いながら進んでいくと、5~6人のパーティに追いつく。
一人だけスノーボーダーのパーティでしたが、このルートでスノーボードはツラいだろうなぁと思いつつ、爽やかに挨拶を交わす。
頂上まで行ったんですか?と聞かれたので、行ってきましたと言うと、単独でしかも蘇武岳自体が初めてというのを「相当読図に慣れてますね」と非常に驚かれました。
「俺ってスゴいかも」と有頂天になりつつ(笑)、そのパーティと分かれて先行。ゲレンデスキーとは違い、山スキーは上手く滑るよりも無事下山することが重要なので、改めて気を引き締め下山続行。
僕の場合、読図力が身に着いたのは単独行で雪山を経験した成果ですね。パーティ登山だとリーダーに頼り勝ちになるので中々読図力が付きにくいでしょうし、GPS持ってるとGPSに頼ってしまうので読図が上達しないでしょうね。
12:00ゲレンデトップに戻り、起伏も無くなったんで、シールを剥がして滑走準備。
ゲレンデトップの雪庇を迂回し、滑走開始!
ゲレンデ上部はパウダースノーで快適♪中部は重いパウダー。下部は気温が高い為かシャバシャバのザラメ雪でした。
前回の伊吹山の様なモナカ雪も無く、楽しくスキー滑走できました。