御嶽山山スキー 平成24年4月15日(日) Y山(単独)
1年ぶりとなる御嶽山山スキーへ行ってきました。
今回の山行計画↓
05:00おんたけ2240駐車場→08:00ゲレンデトップ(三笠山)→09:00七合目→10:00九合目→11:00剣ヶ峰→(夏山登山道西側の沢ドロップ)→13:00ゲレンデトップ→14:00おんたけ2240駐車場
事前に予想高層天気図を確認したところ、4/15(日)は北アルプス近辺で5,580mと5,640mの等高度線の幅が広がっており、風は弱まるだろうと予測。
地上天気図では移動高の勢力範囲内。
3月は週半ばのタイミングだった移動高が先週から日曜のタイミングにズレており、今週末も昨日土曜日は南岸低気圧の影響を受けそうだったので、元々土曜の予定を日曜に変更。
単独だと天候判断をして柔軟に予定を変更できるのがメリット。
ツボ足登山パーティが2組ほど先行した後、準備を整えて後を追う。今回はスタートからクトー装着。
予報通り快晴。
昨年はこの時期、まだゲレンデが営業してましたが、今年は経営の問題か閉鎖済み。閉鎖した為、田ノ原に向けて道路の除雪が開始しており、いちいち板を外して横切らないといけないので面倒・・・。
田ノ原で先行ツボ足パーティに追いつく。
休憩中のツボ足パーティを追い抜き登高を続けているとほぼ平坦なルートで追い抜かれるが、傾斜がキツくなってきたところでスキーの機動性が活かされてあっさり追い抜く(笑)
クライムサポートの恩恵と、ツボ足だと積雪に足が潜ったり潜らなかったりで体力を消耗するところスキーだと板の浮力でそれが抑えられるので、下りは言わずもがな、登りもツボ足に比べたら圧倒的に楽チン♪スキーの機動性を改めて再認識。
そうこうしている内に尾根に取り付いた最初のツボ足パーティもあっさり追い抜いてしまう。別に競争じゃないのでゆっくり登高してましたが・・・
足もとを見ながら荒い呼吸でシール&クトーでハイクアップを続けていると、ふと直ぐ前方から鳴き声が聞こえ、目を上げると目の前に真っ白な冬毛のライチョウのオス発見。
夏毛のライチョウは無雪期の奥穂高で見たことがあったけど、冬毛のライチョウは初めて。
アイスバーンで今にもクトーの引っ掛かりが抜けて滑落しそうになりつつも、近付いて写真を撮ろうとしたら雷鳥にしては珍しく羽ばたいて逃げられるorz
と意気消沈していると、今度は冬毛のメスがこちらに接近中。
遠巻きに距離を保っていたので最大望遠で写真を撮りましたが、遠くて良く分からない・・・
息を切らしながら、クラストした雪面に緊張しながらハイクアップ続行。
際どいクトーでの登高でしたが、何とかスキーを脱がずに王滝口頂上まで登り詰める。
予測は見事に的中し、王滝口山頂で3~4m/sの北東の微風。気温は約1℃。
流石に剣ヶ峰の急斜面はクトーでのハイクアップは無理だろうと、ザックからアイゼンを取り出して装着しようとしたところ・・・無い!!
自宅に忘れてしもうた(汗)先日の不動岩ITTの時に別のザックに入れっぱなしやったのを忘れてた・・・
無い物は仕方ない。何とかクトーでハイクアップできるかな?と思いましたが、クラストした雪面での急斜面をクトーで登高するのは無理と判断。ピッケルは流石に忘れずに持参してましたが、アイゼンが無いとどうしようもない。
まぁ昨年剣ヶ峰に登頂後スキー滑降は経験済みなんで、今回は剣ヶ峰はパスするか・・・とあっさり剣ヶ峰は断念。
王滝口頂上で風を避けつつ、ノンビリ行動食を取って休憩。
王滝口山頂からは富士山が望めたが、北アルプスは剣ヶ峰の影になって前穂がかろうじて見えた程度。
先程追い抜いたツボ足パーティが山頂に到着し、「スキーは早いね~」って。一度スキーの楽チンさに慣れるとツボ足には戻れません(苦笑)
何より長期休暇の取れないサラリーマンにとって、1日休暇でも迅速に行動できる山スキーは最高!下りだけでなく、登りでのスキーの機動性様様。
クトーを外し、シール剥がして滑降開始。
山頂付近はガリガリのアイスバーンの為、斜め滑降とキックターン、木の葉で高度を下げる。
途中から適度なザラメ状になり、ゲレンデも含めて快適な滑走を堪能し下山。
下山して駐車場で荷物をまとめていると、70歳くらいと思しきスキーヤーのおじいさんに声を掛けられ、スキー場は閉鎖したのか?と聞かれる。
HPには4/1に経営の関係で今シーズンの営業は中止したと案内されていたと伝えると、御岳ロープウェイも閉鎖されたし、行けるゲレンデが無くなる一方やと嘆かれてました。
閉鎖後、除雪が始まっている為、下部の狭いゲレンデでスキーを担いで短い距離の滑走を繰り返しているじいさんの背中に哀愁が漂ってました・・・
山スキーならシール登高できるけど、ザックも無しに手で板を担ぎ上げて、苦労して登った割に滑れる距離はごく僅か。
ゲレンデスキーヤーにとっては春スキーで行ける場所がどんどん無くなってツラいところですね。